〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(表示システム1の構成)
図1は、本発明の実施形態1に係る表示システム1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、表示システム1は、マウス2、テレビ10(表示装置)、およびセットトップボックス20(以下、STB20と称する、外部機器)によって構成されている。
表示システム1は、ユーザがマウス2を使ってSTB20を操作し、テレビ10が、STB20から出力された画像にテレビ10の画像を重畳してPinP表示するシステムである。
マウス2は、ユーザがSTB20を操作するための機器である。マウス2とSTB20とは、有線またはBluetooth(登録商標)といった無線で接続されている。
テレビ10は、外部から取得した画像に、放送波を受信して得られる画像をPinP表示画像として重畳するPinP(Picture In Picture)の機能を備えている。また、STB20から処理情報を取得して、処理情報が示す処理をテレビ10は実行することができる。処理情報が示す処理とは、例えば、テレビ10が受信する放送波のチャンネルを変更する処理や、PinP表示画像の位置を変更する処理などがある。
STB20は、OS(Operating System)を搭載しているので、アプリケーションを実行でき、スマートフォンやタブレットのように使用することができる。また、画像および処理情報を、テレビ10に出力することができる。
(テレビ10の構成)
図1に示すように、テレビ10は、入力部11、設定変更部12、制御情報通信部13(座標通知手段)、PinP処理部14、カーソル位置処理部15、外部画像入力部16、画像処理部17(強調表示手段)、および表示部18によって構成されている。
入力部11は、ユーザから入力を受け付けた情報を設定変更部12に出力する。ユーザから入力を受け付ける手段として、リモートコントローラによる入力や、テレビ10が本体に備えているキーによる入力などがある。
設定変更部12は、テレビ10の設定を変更する処理を行う。テレビ10の設定を変更する処理とは、例えば、テレビ10が受信する放送波のチャンネルを変更する処理や、PinP表示画像の位置を変更する処理などがある。
制御情報通信部13は、テレビ10の処理に関する処理情報を外部機器に出力または外部機器から取得する。処理情報には、設定変更部12が処理するテレビ10の設定に関する情報に限らず、テレビ10が表示する画像に関する情報も含まれる。
PinP処理部14は、テレビ10が有する機能であるPinPが実行されたときに、PinP表示画像を表示する位置の座標値およびPinP表示画像の大きさについての処理を行う。
カーソル位置処理部15は、制御情報通信部13の取得した情報がSTB20のカーソルの位置に関する情報であった場合に、カーソルの位置に関する処理を行う。カーソルの位置に関する処理とは、例えば、取得したカーソルの位置を示すカーソル座標値を、異なる座標系の座標値に変換する処理がある。
外部画像入力部16は、STB20から画像を取得する。画像を取得するインターフェースとして、例えばHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)などがある。
画像処理部17は、取得した画像や情報から、テレビ10に表示する画像を生成する処理を行う。テレビ10に表示する画像を生成する処理とは、例えば、STB20の画像にPinP表示画像を重畳する処理や、カーソル座標値の示す位置にカーソルを表示する処理である。
表示部18は、取得した画像を表示する。表示するデバイスとして、液晶、有機EL(Electro Luminescence)などが挙げられる。
(STB20の構成)
図1に示すように、STB20は、外部機器接続部21、カーソル位置処理部22(判定手段)、制御情報通信部23(座標取得手段、強調表示情報出力手段)、画像処理部24(画像修正手段)、および画像出力部25によって構成されている。
外部機器接続部21は、STB20に接続する外部機器のインターフェースである。インターフェースとしては、例えば、USB(Universal Serial Bus)に準拠したものが挙げられる。
カーソル位置処理部22は、STB20のカーソル位置に関する処理を実行する。カーソル位置に関する処理とは、例えば、カーソル座標値を出力する処理や、前述したテレビ10のカーソル位置処理部15が行う座標値を変換する処理も含まれる。また、カーソルの位置が所定の位置に含まれるか否かを判定する処理や、カーソルの位置に基づいて、複数の処理の中から何れかの処理を選択する処理も含まれる。
制御情報通信部23は、テレビ10の処理に関する処理情報を取得または処理情報をテレビ10に出力する。
画像処理部24は、取得した画像および情報を処理して、外部の表示装置に表示する画像を生成する。取得する情報には、例えば、カーソルの座標値や、PinP表示画像の座標値がある。
画像出力部25は、テレビ10に表示する画像を出力する。
(表示システム1の外観)
図2は、本発明の実施形態1に係る表示システム1の外観を示す図である。前述したように、表示システム1は、マウス2、テレビ10、およびSTB20によって構成されている。テレビ10が表示する画像には、STB20の画像31と、PinP表示画像32と、カーソル33とが表示されている。ユーザはマウス2を使ってカーソル33を動かすことができる。
(表示システム1の処理)
図3は、本発明の実施形態1に係る表示システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。表示システム1の処理について、図3を用いて説明する。
まず、表示システム1の処理は、テレビ10がPinPを実行できる状態、すなわち、STB20から画像を取得している状態から始まる。STB20からの画像は、画像出力部25が出力し、外部画像入力部16が取得する。この状態から、テレビ10の設定変更部12は、PinPを実行する設定になっているか否かを判定する(ステップS1)。PinPを実行するか否かはユーザによって設定されるため、入力部11から取得する情報により、設定変更部12はPinPを実行する設定になっているか否かを判定できる。
ステップS1において、「PinPを実行する設定になっていない」と判定された場合(ステップS1:No)、テレビ10は、引き続きステップS1を繰り返し、PinPを実行する設定になっているか否かを判定する。
一方、ステップS1において、「PinPを実行する設定になっている」と判定された場合(ステップS1:Yes)、設定変更部12は、制御情報通信部13に、PinP表示画像の座標を出力する命令を示す信号を出力する。制御情報通信部13は、PinP表示画像の座標を出力する命令を示す信号を取得すると、PinP処理部14から、PinP表示画像の座標値を取得する。取得する座標値は、PinP表示画像が表示されている位置と大きさが分かるように、PinP表示画像の四隅それぞれの座標値である。そして、テレビ10の制御情報通信部13は、取得した座標値をSTB20に出力する(ステップS2)。STB20の制御情報通信部23は、出力された座標値を取得する(ステップS3)。
なお、制御情報通信部13が出力する情報は、上述したPinP表示画像の四隅それぞれの座標値の代わりに、例えば、PinP表示画像の左上の座標値およびPinP表示画像の大きさといった、PinP表示画像が表示されている位置と大きさが分かる情報であればよい。
続いて、STB20の制御情報通信部23は、取得した座標値を、カーソル位置処理部22に出力する。座標値を取得したカーソル位置処理部22は、取得した座標値から、テレビ10に表示されているPinP表示画像が、画像出力部25から出力しているSTB20の画像のどの部分に表示されているかが分かる。そして、カーソル位置処理部22は、取得した座標値と、カーソルの位置を示すカーソル座標値とから、PinP表示画像とカーソルとが重なっているか否かを判定する(ステップS4)。
ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっている」と判定された場合(ステップS4:Yes)、カーソル位置処理部22は、PinP表示画像の座標値と、PinP表示画像とカーソルとが重なっていることを示す信号とを、画像処理部24に出力する。画像処理部24は、取得したPinP表示画像の座標値と、PinP表示画像とカーソルとが重なっていることを示す信号とを取得すると、PinP表示画像の座標値が示す領域の外枠をハイライト表示し、PinP表示画像が強調表示されるように画像を修正する(ステップS5)。そして、画像処理部24は、生成した画像を画像出力部25に出力する。画像出力部25は、取得した画像をテレビ10に出力する(ステップS6)。テレビ10の外部画像入力部16は、出力された画像を取得する(ステップS7)。
一方、ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとは重なっていない」と判定された場合(ステップS4:No)、STB20の処理はステップS6に進む。
画像を取得したテレビ10の外部画像入力部16は、取得した画像を画像処理部17に出力する。画像処理部17は、取得した画像にテレビ10の画像を重畳してPinPを実行し、表示部18に出力する。PinPを実行する際に、PinP処理部14は、PinP表示画像の位置の座標値およびPinP表示画像の大きさを画像処理部17に出力し、画像処理部17は、取得した座標値の位置に、取得した大きさでPinP表示画像を重畳する。そして、表示部18は、取得した画像を表示する(ステップS8)。
続いて、テレビ10の制御情報通信部13は、PinPを実行する設定か否かを示す設定情報を、STB20に出力する(ステップS9)。STB20の制御情報通信部23は、出力された設定情報を取得する(ステップS10)。
そして、STB20の制御情報通信部23は、取得した設定情報をカーソル位置処理部22に出力する。カーソル位置処理部22は、設定情報を取得し、PinPを実行する設定になっているか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11において、「PinPを実行する設定になっている」と判定された場合(ステップS11:Yes)、カーソル位置処理部22は、再びPinP表示画像とカーソルとが重なっているか否かを判定するため、ステップS4に戻る。
一方、ステップS11において、「PinPを実行しない設定になっている」と判定された場合(ステップS11:No)、図3の処理は終了する。
なお、ステップS9において、PinPの設定情報は毎回出力する必要はなく、PinPを実行しない設定になった場合のみ設定情報を出力してもよい。つまり、STB20は、テレビ10がPinPを実行する設定になっている間はステップS4を繰り返し、PinPを実行しない設定になったときに、処理を終了するとしてもよい。
ここで、カーソル33とPinP表示画像32とが重なっている場合に、テレビ10に表示される画像を、図4に示す。
図4は、本発明の実施形態1に係る表示システム1において、カーソル33がPinP表示画像32と重なった場合に、テレビ10が表示する画像である。図4に示すように、カーソル33(実際は不表示)とPinP表示画像32とが重なると、カーソル33が表示されなくなる。しかし、PinP表示画像32の外枠をハイライト表示することにより、ユーザはカーソル33とPinP表示画像32とが重なっていると認識することができる。
このように、実施形態1において、STB20は、PinP表示画像とカーソルとが重なったときに、PinP表示画像の外枠をハイライト表示する。したがって、ユーザは、PinP表示画像とカーソルとが重なっていると認識できるため、PinP表示画像とカーソルとが重なってカーソルが表示されなくなっても、カーソルの位置を見失うことがない。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態1の図3のステップS5において、STB20は、PinP表示画像の外枠をハイライト表示したが、実施形態2では、カーソル座標値に対応する部分のみ、ハイライト表示する。
具体的には、ステップS5において、カーソル位置処理部22は、画像処理部24に、カーソル座標値と、PinP表示画像の座標値と、PinP表示画像とカーソルとが重なっていることを示す信号に加えて、カーソル座標値を出力する。画像処理部24は、取得したPinP表示画像の座標値と、PinP表示画像とカーソルとが重なっていることを示す信号とを取得すると、PinP表示画像の座標値が示す領域の外枠をハイライト表示するが、取得したカーソル座標値から、カーソル座標値に対応する部分のみ、外枠をハイライト表示する。上記の処理により、カーソル座標値に対応する部分のみ、外枠をハイライト表示された画像を、図5に示す。
図5は、本発明の実施形態2に係る表示システム1において、カーソル33がPinP表示画像32と重なった場合に、テレビ10が表示する画像である。図5に示すように、カーソル33(実際は不表示)とPinP表示画像32とが重なると、カーソル33が表示されなくなる。しかし、PinP表示画像32のうち、カーソル33の座標値に対応する部分のみ、ハイライト表示されている。
より具体的には、PinP表示画像に隠れたカーソルの座標であってSTB20側で管理する座標を、(X0、Y0)としたとき、画像処理部24は、PinP表示領域の縦方向に延伸する外枠のうち、縦方向座標がY0である部分の近傍をハイライト表示し、PinP表示領域の横方向に延伸する外枠のうち、横方向座標がY0である部分の近傍をハイライト表示する。
このように、実施形態2において、STB20は、カーソル座標値に対応する部分のみ、外枠をハイライト表示する。したがって、ユーザは、カーソルがPinP表示画像と重なっているということだけでなく、PinP表示画像のどこにカーソルがあるのかを認識することができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
上述の実施形態1および2において、STB20がPinP表示画像32の外枠をハイライト表示した画像を生成したが、実施形態3では、この処理をテレビ10が行う。以下に、実施形態3について、図6を用いて説明する。
図6は、本発明の実施形態1に係る表示システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。
テレビ10がPinPを実行する設定になっている場合に、テレビ10がPinP表示画像の座標値をSTB20に出力し、STB20がPinP表示画像の座標を取得し、カーソル位置処理部22がPinP表示領域とカーソルとが重なっているか否かを判定するステップS1〜ステップS4は上述した処理と同じため、省略する。
ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっている」と判定された場合(ステップS4:Yes)、カーソル位置処理部22は、PinP表示画像とカーソルとが重なっていることを示す信号を、制御情報通信部23に出力する。制御情報通信部23は、取得した信号を、テレビ10に出力する(ステップS21)。テレビ10の制御情報通信部13は、出力された信号を取得する(ステップS22)。制御情報通信部13は、取得した信号を、PinP処理部14に出力する。
一方、ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっていない」と判定された場合(ステップS4:No)、STB20はステップS23の処理に進む。
続いて、STB20の画像処理部24は、出力する画像を画像出力部25に出力する。画像出力部25は、取得した画像を、テレビ10に出力する(ステップS23)。テレビ10の外部画像入力部16は、出力された画像を取得する(ステップS24)。外部画像入力部16は、取得した画像を、画像処理部17に出力する。
画像処理部17は、PinP処理部14から取得した座標値および大きさに基づいて、取得した画像にPinP表示画像を重畳するが、その際に、PinP処理部14から、PinP表示画像とカーソルとが重なっていることを示す信号も取得する。画像処理部17はPinP表示画像とカーソルとが重なっていることを示す信号を取得すると、PinP表示画像の外枠をハイライト表示してPinPを実行する。そして、生成した画像を表示部18に出力し、表示部18は取得した画像を表示する(ステップS25)。
そして、テレビ10がPinPの設定情報を出力し、STB20がPinPの設定情報を取得して、PinPを実行する設定になっているか否かを判定するステップS9〜ステップS11は上述した処理と同じため、省略する。
このように、実施形態3において、PinP表示画像とカーソルとが重なっていることを示す信号を、テレビ10がSTB20から取得することにより、実施形態1と同様、ユーザは、PinP表示画像とカーソルとが重なっていると認識できるため、PinP表示画像とカーソルとが重なってカーソルが表示されなくなっても、カーソルの位置を見失うことがない。
(実施形態1と実施形態3との違い)
上述したように、実施形態1と実施形態3とは、奏する効果は同じだが、PinP表示画像の外枠のハイライト表示、つまり強調表示をする主体が、STB20であるかテレビ10であるかという点において異なる。この違いについて、説明する。
テレビ10は、一般的にSTB20に比べて高価なため、ユーザは頻繁に買い替えることはないと考えられる。また、テレビ10は、取得した画像を表示するという処理がメインであり、したがって搭載するメモリの容量も少なく、汎用性がない。
一方、STB20は、一般的にテレビ10に比べると安価であり、例えばハイスペックのSTB20が発売されると、ユーザはそれを求め買い替えることも考えられる。また、テレビ10に比べると複雑で多くの処理を実行するため、搭載するメモリの容量も、テレビ10と比較すると多くなる。
したがって、処理主体がSTB20であると、処理主体がテレビ10である場合と比較して、STB20の方が買い替えやすいため、ユーザは安価で表示システム1を実現できる。また、STB20の方がメモリを多く搭載しているため、処理の速度も速くなるというメリットがある。
また、強調表示を行う主体をテレビ10とした場合には、テレビ10は、ハイライト表示やカーソルなどを表示するグラフィック表示機能を有する必要があるが、強調表示を行う主体をSTB20とした場合には、テレビ10は、そのようなグラフィック表示機能を有する必要がない。
〔実施形態1〜3に関する付記事項〕
上述の実施形態1〜3において、PinP表示画像32の少なくとも一部がハイライト表示される例を挙げたが、実施形態1〜3はこれに限定されるものではない。例えば、PinP表示画像の明るさを明るくする、またはPinP表示画像以外を暗くするなど、PinP表示画像が強調表示されるような画像が表示されればよい。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態1〜3では、STB20またはテレビ10が、PinP表示画像とカーソルとが重なった場合に、PinP表示画像を強調表示したが、実施形態4においては、STB20が、カーソルがPinP表示画像に重ならないように規制する。以下に、実施形態4について、図7を用いて説明する。
図7は、本発明の実施形態4に係る表示システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。
テレビ10がPinPを実行する設定になっている場合に、テレビ10がPinP表示画像の座標値をSTB20に出力し、STB20がPinP表示画像の座標を取得し、カーソル位置処理部22がPinP表示領域とカーソルとが重なっているか否かを判定するステップS1〜ステップS4は上述した処理と同じため、省略する。
ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっている」と判定された場合(ステップS4:Yes)、カーソル位置処理部22は、カーソルの座標を更新せず、カーソルの座標をPinP表示画像とカーソルとが重なる前の座標のままにする(ステップS31)。つまり、カーソルがPinP表示画像と重ならないように規制する。そして、カーソル位置処理部22は、PinP表示画像とカーソルとが重なったことを示す信号を、画像処理部24に出力する。画像処理部24は、PinP表示画像とカーソルとが重なったことを示す信号を取得すると、画像に表示されるカーソルのサイズを小さくした画像を生成する(ステップS32)。画像処理部24は、生成した画像を画像出力部25に出力する。
一方、ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっていない」と判定された場合(ステップS4:No)、STB20はステップS6の処理に進む。
画像出力部25が画像をテレビ10に出力し、テレビ10が取得した画像を出力するステップS6〜ステップS8、およびテレビ10がPinPの設定情報を出力し、STB20がPinPの設定情報を取得して、PinPを実行する設定になっているか否かを判定するステップS9〜ステップS11は上述した処理と同じため、省略する。上記の処理により、カーソルのサイズが小さくされた画像を、図8に示す。
図8は、本発明の実施形態4に係る表示システム1において、テレビ10が表示する画像であり、(a)は、サイズが小さくなったカーソル34を含む画像である。図8(a)に示すように、ユーザがカーソルをPinP表示画像32と重なるように操作すると、カーソルが重ならないようにカーソルは固定され、動かない。さらに、サイズが小さくなったカーソル34が表示される。
なお、上述の処理において、画像処理部24はカーソルのサイズを変更したが、カーソルの色、形状、または点滅させるなどの表示方法を変更してもよく、またこれらを組み合わせてもよい。カーソルの色または形状を変更した画像を、図8(b)および(c)に示す。
図8(b)は、色が変更されたカーソル35を含む画像であり、(c)は、形状が変更されたカーソル36を含む画像である。図8(b)および(c)に示すように、図8(a)と同様、ユーザがカーソルをPinP表示画像32と重なるように操作すると、カーソルが重ならないようにカーソルは固定され、動かない。さらに、色が変更されたカーソル35や、形状が変更されたカーソル36が表示される。
このように、実施形態4においては、PinP表示画像とカーソルとが重なることがないため、ユーザはカーソルの位置を見失うことはない。また、動かなくなったカーソルのサイズ、色、形状などを変更することにより、ユーザはカーソルが動かなくなったのは、自らの操作が、カーソルをPinP表示画像に重ねる操作であったと認識することができる。
〔実施形態5〕
本発明の他の実施形態について、説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態4では、PinP表示画像とカーソルとが重なると、カーソルが固定されたが、実施形態5では、STB20は、PinP表示画像に沿ってカーソルが動くように、カーソルを規制する。実施形態5について、図9を用いて説明する。
図9は、本発明の実施形態5に係る表示システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。
テレビ10がPinPを実行する設定になっている場合に、テレビ10がPinP表示画像の座標値をSTB20に出力し、STB20がPinP表示画像の座標を取得し、カーソル位置処理部22がPinP表示領域とカーソルとが重なっているか否かを判定するステップS1〜ステップS4は上述した処理と同じため、省略する。
ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっている」と判定された場合(ステップS4:Yes)、カーソル位置処理部22は、カーソルがPinP表示画像のどの一辺を横切って重なったのかを判定する。そして、カーソル座標値のうち、横切った一辺に垂直な座標成分を更新せず、その一辺に平行な座標成分のみを更新する(ステップS41)。そして、カーソル位置処理部22は、カーソル座標値を画像処理部24に出力する。画像処理部24は、取得したカーソル座標値に基づいてカーソルを表示した画像を生成し、生成した画像を画像出力部25に出力する。画像出力部25は、取得した画像を、テレビ10に出力する(ステップS42)。
一方、ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっていない」と判定された場合(ステップS4:No)、STB20はステップS42の処理に進む。
テレビ10が取得した画像を出力するステップS7〜ステップS8、およびテレビ10がPinPの設定情報を出力し、STB20がPinPの設定情報を取得して、PinPを実行する設定になっているか否かを判定するステップS9〜ステップS11は上述した処理と同じため、省略する。上記の処理により、カーソルがPinP表示画像に沿って動く様子を、図10に示す。
図10は、本発明の実施形態5に係る表示システム1において、テレビ10が表示する画像であり、(a)は、ユーザがPinP表示画像32の上辺を横切ってカーソル33をPinP表示画像32に重ねる様子を示す図であり、(b)は、(a)の操作により実際に表示されるカーソル33を示す図である。図10(a)に示すように、ユーザがPinP表示画像32の上辺を横切ってカーソル33をPinP表示画像32に重ねた場合、カーソルの座標のうち、PinP表示画像32の上辺に垂直な成分、つまりテレビ10の縦方向の座標成分は更新されないので、縦方向の位置は変わらない。そして、PinP表示画像32の上辺に平行な成分、つまりテレビ10の横方向の座標成分は更新される。つまり、図10(b)に示すように、図10(a)のユーザの操作により、カーソル33は横方向にのみ動く。
図11は、本発明の実施形態5に係る表示システム1において、テレビ10が表示する画像であり、(a)は、ユーザがPinP表示画像32の左辺を横切ってカーソル33をPinP表示画像32に重ねる様子を示す図であり、(b)は、(a)の操作により実際に表示されるカーソル33を示す図である。図11(a)に示すように、ユーザがPinP表示画像32の左辺を横切ってカーソル33をPinP表示画像32に重ねた場合、カーソルの座標のうち、PinP表示画像32の左辺に垂直な成分、つまりテレビ10の横方向の座標成分は更新されないので、横方向の位置は変わらない。そして、PinP表示画像32の左辺に平行な成分、つまりテレビ10の縦方向の座標成分は更新される。つまり、図11(b)に示すように、図11(a)のユーザの操作により、カーソル33は縦方向にのみ動く。
このように、実施形態5においては、PinP表示画像とカーソルとが重なることがないため、ユーザはカーソルの位置を見失うことはない。
〔実施形態6〕
本発明の他の実施形態について、説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(座標系の変換)
ここで、実施形態6の説明の前に、テレビ10が有する座標系について、図12および13を用いて説明する。
図12は、本発明の実施形態6に係る表示システム1において、MENUを表示させたときにテレビ10が表示する画像であり、(a)は、テレビ10が、メイン画面(PinP表示画像の背景)としてテレビ画像を表示し、PinP表示画像31として、STB20から入力される画像を表示する場合を示す図であり、(b)は、テレビ10がメイン画面(PinP表示画像の背景)としてSTB20から入力される画像を表示し、PinP表示画像31として、テレビ画像を表示する場合を示す図である。なお、図12(a)および(b)においては、テレビ画像としてMENU画面が表示されている。
テレビ10は、PinPを実行したときに、テレビ画像をメイン画面とするか、STB20から取得した画像をメイン画面とするかを、決めることができる。例えば、テレビ10がテレビ画像をメイン画面とした場合、ユーザがテレビ10のMENUを表示させると、図12(a)のように、メイン画面上にMENUが表示される。一方、テレビ10がSTB20から取得した画像をメイン画面とした場合、ユーザがテレビ10のMENUを表示させると、図12(b)のように、PinP表示画像31上にMENUが表示される。
このように、PinPを実行したときに、テレビ画像をメイン画面とするか、STB20から取得した画像をメイン画面とするかによって、MENUが表示される位置が変わる。これは、テレビ10が、STB20側が管理する座標系であって、STB20の画像31内の座標系と、PinP表示画像32内のローカル座標系とを有しているからである。これら2つの座標系を図13に示す。
図13は、本発明の実施形態6に係る表示システム1において、テレビ10が有する座標系を示す図であり、(a)は、STB20の画像31内の座標系を示す図であり、(b)は、PinP表示画像32内のローカル座標系を示す図であり、(c)は(a)の座標系の例を示す図である。
まず、図13(a)に示すように、画像31内の座標系(x,y)において、各座標を以下のように表記することとする。
画像31の左上の座標=(0,0)
画像31の右上の座標=(WidthTV,0)
画像31の左下の座標=(0,HeightTV)
画像31の右下の座標=(WidthTV,HeightTV)
PinP画像32の左上の座標=(x1,y1)
PinP画像32の右上の座標=(x2,y1)
PinP画像32の左下の座標=(x1,y2)
PinP画像32の右下の座標=(x2,y2)
カーソルの座標=(cx、cy)
続いて、同様に、図13(b)に示すPinP表示画像32内のローカル座標系(X,Y)において、カーソルの座標を以下のように表記することとする。
カーソルの座標=(cxPinP,cyPinP)
この場合、テレビ10のカーソル位置処理部15は、PinP表示画像32内のローカル座標系のカーソルの座標(cxPinP,cyPinP)は、下記の式(1)によって、PinP表示画像32内のローカル座標系から変換できる。
上記の式を用いて、テレビ10のカーソル位置処理部15は、図13(c)のPinP表示画像32内のカーソルの座標(cxPinP,cyPinP)を、画像31内の座標系(x,y)の各座標の値から求める。
画像31の左上の座標=(0,0)
画像31の右上の座標=(WidthTV,0)=(1920,0)
画像31の左下の座標=(0,HeightTV)=(0,1080)
画像31の右下の座標=(1920,1080)
PinP画像32の左上の座標=(x1,y1)=(1240,440)
PinP画像32の右上の座標=(x2,y1)=(1640,440)
PinP画像32の左下の座標=(x1,y2)=(1240,640)
PinP画像32の右下の座標=(x2,y2)=(1640,640)
カーソルの座標=(cx、cy)=(1440、540)
上記の値を式(1)に代入すると、以下の(2)になる。
したがって、テレビ10のカーソル位置処理部15は、PinP表示画像32内のカーソルの座標(cxPinP,cyPinP)=(960,540)と算出できる。
このように、STB20の画像31内の座標系(x,y)と、PinP表示画像32内のローカル座標系(X,Y)との2つの座標系が存在しても、テレビ10とSTB20とで使用するデータは、どちらの座標系のデータを使用してもよい。また、この座標変換は、テレビ10のカーソル位置処理部15が行ったが、STB20のカーソル位置処理部22においても、実行される。
(実施形態6の詳細)
上述した実施形態においては、PinP表示画像上にはカーソルは表示されなかったが、実施形態6においては、PinP表示画像とカーソルとが重なった場合、テレビ10がPinP表示画像上にカーソルを表示する。以下に、実施形態6について、図14を用いて説明する。
図14は、本発明の実施形態6に係る表示システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。実施形態6について、図14を用いて説明する。なお、実施形態6においては、テレビ10が、メイン画面としてテレビ画像を表示するため、座標系を変換する必要はない。
テレビ10がPinPを実行する設定になっている場合に、テレビ10がPinP表示画像の座標値をSTB20に出力し、STB20がPinP表示画像の座標を取得し、カーソル位置処理部22がPinP表示領域とカーソルとが重なっているか否かを判定するステップS1〜ステップS4は上述した処理と同じため、省略する。
ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっている」と判定された場合(ステップS4:Yes)、カーソル位置処理部22は、カーソル座標値を制御情報通信部23に出力する。制御情報通信部23は、取得したカーソル座標値を、テレビ10に出力する(ステップS51)。テレビ10の制御情報通信部13は、出力されたカーソル座標値を取得する(ステップS52)。そして、制御情報通信部13は取得したカーソル座標値をカーソル位置処理部15に出力する。上述したように、座標系を変換する必要はないので、カーソル位置処理部15は、取得したカーソル座標値を、そのまま画像処理部17に出力する。
一方、ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっていない」と判定された場合(ステップS4:No)、STB20はステップS53の処理に進む。
続いて、STB20の画像処理部24は、生成した画像を画像出力部25に出力する。画像出力部25は、取得した画像をテレビ10に出力する(ステップS53)。テレビ10の外部画像入力部16は、出力された画像を取得する(ステップS54)。外部画像入力部16は、取得した画像を画像処理部17に出力する。
カーソル座標値と画像とを取得した画像処理部17は、まず、取得した画像にPinP表示画像を重畳する。そして、取得したカーソル座標値の位置にカーソルを表示して、画像を生成し、表示部18に出力する。表示部18は、取得した画像を表示する(ステップS55)。
そして、テレビ10がPinPの設定情報を出力し、STB20がPinPの設定情報を取得して、PinPを実行する設定になっているか否かを判定するステップS9〜ステップS11は上述した処理と同じため、省略する。上記の処理により、カーソルがPinP表示画像上に表示された画像を、図15に示す。
図15は、本発明の実施形態6に係る表示システム1において、カーソル33がPinP表示画像32と重なった場合に、テレビ10が表示する画像である。
図15に示すように、カーソル33とPinP表示画像32とが重なると、テレビ10がPinP表示画像32の上からカーソル33を表示するので、カーソル33がPinP表示画像32と重なって、カーソル33が表示されないということはない。
このように、実施形態6において、PinP表示画像とカーソルとが重なっても、カーソルはPinP表示画像の上から表示されるため、ユーザはカーソルの位置を見失うことはない。また、ユーザが操作した通りにカーソルが動くので、本来はPinP表示画像とカーソルとが重なると、カーソルが表示されないということを意識することもなく、PinP表示画像を気にせずにカーソルを操作することができる。
〔実施形態7〕
本発明の他の実施形態について、説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態6において、テレビ10は、メイン画面としてテレビ画像を表示したが、実施形態7では、テレビ10はメイン画面としてSTB20から取得した画像を表示する。実施形態7について、図16を用いて説明する。
図16は、本発明の実施形態7に係る表示システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。
テレビ10がPinPを実行する設定になっている場合に、テレビ10がPinP表示画像の座標値をSTB20に出力し、STB20がPinP表示画像の座標を取得し、カーソル位置処理部22がPinP表示領域とカーソルとが重なっているか否かを判定するステップS1〜ステップS4は上述した処理と同じため、省略する。
ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっている」と判定された場合(ステップS4:Yes)、カーソル位置処理部22は、カーソル座標値を制御情報通信部23に出力する。制御情報通信部23は、取得したカーソル座標値を、テレビ10に出力する(ステップS61)。テレビ10の制御情報通信部13は、出力されたカーソル座標値を取得する(ステップS62)。そして、制御情報通信部13は取得したカーソル座標値をカーソル位置処理部15に出力する。
上述したように、テレビ10はメイン画面としてSTB20から取得した画像を表示している。カーソル位置処理部15が取得したカーソル座標値は、STB20の画像内の座標系における座標値のため、PinP表示画像内のローカル座標系の座標値に変換する必要がある。したがって、カーソル位置処理部15は、取得したカーソル座標値を、ローカル座標系の座標値に変換する(ステップS63)。そして、変換したカーソル座標値を、画像処理部17に出力する。
一方、ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっていない」と判定された場合(ステップS4:No)STB20は、ステップS64の処理に進む。
続いて、STB20の画像処理部24は、生成した画像を画像出力部25に出力する。画像出力部25は、取得した画像をテレビ10に出力する(ステップS64)。テレビ10の外部画像入力部16は、出力された画像を取得する(ステップS65)。外部画像入力部16は、取得した画像を画像処理部17に出力する。
カーソル座標値と画像とを取得した画像処理部17は、まず、取得した画像にPinP表示画像を重畳する。そして、取得したカーソル座標値の位置に、カーソルを表示して、画像を生成し、表示部18に出力する。表示部18は、取得した画像を表示する(ステップS66)。
そして、テレビ10がPinPの設定情報を出力し、STB20がPinPの設定情報を取得して、PinPを実行する設定になっているか否かを判定するステップS9〜ステップS11は上述した処理と同じため、省略する。
このように、実施形態6においては、テレビ10がメイン画面としてSTB20から取得した画像を表示する場合においても、座標値を変換することにより、実施形態6と同様、PinP表示画像とカーソルとが重なっても、カーソルはPinP表示画像の上から表示される。したがって、ユーザはカーソルの位置を見失うこともなく、PinP表示画像を気にせずにカーソルを操作することができる。
なお、上述したカーソル座標値の変換は、STB20のカーソル位置処理部22において実行されてもよい。その場合、実施形態6と同様、STB20から出力されるカーソル座標値はSTB20の画像内の座標系における座標値のため、テレビ10のカーソル位置処理部15は、取得したカーソル座標値を、そのまま画像処理部17に出力すればよい。
〔実施形態8〕
本発明の他の実施形態について、説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態6および7では、PinP表示画像とカーソルとが重なった場合にのみ、テレビ10がPinP表示画像上にカーソルを表示したが、実施形態8では、例えばテレビ10がカーソル用プレーンを備え、PinP表示画像以外のカーソルも、テレビ10が表示する。実施形態8について、図17を用いて説明する。
図17は、本発明の実施形態8に係る表示システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。なお、実施形態8においては、テレビ10が、メイン画面としてテレビ画像を表示するため、座標系を変換する必要はない。
まず、STB20のカーソル位置処理部22は、カーソル座標値を、制御情報通信部23に出力する。制御情報通信部23は、取得したカーソル座標値を、テレビ10に出力する(ステップS71)。テレビ10の制御情報通信部13は、出力されたカーソル座標値を取得する(ステップS72)。取得したカーソル座標値を、カーソル位置処理部15に出力する。そして、制御情報通信部13は、取得したカーソル座標値をカーソル位置処理部15に出力する。上述したように、座標系を変換する必要はないので、カーソル位置処理部15は、取得したカーソル座標値を、そのまま画像処理部17に出力する。
続いて、STB20の画像処理部24は、生成した画像を画像出力部25に出力する。画像出力部25は、取得した画像をテレビ10に出力する(ステップS73)。テレビ10の外部画像入力部16は、出力された画像を取得する(ステップS74)。外部画像入力部16は、取得した画像を画像処理部17に出力する。
カーソル座標値と画像とを取得した画像処理部17は、まず、取得した画像にPinP表示画像を重畳する。そして、取得したカーソル座標値の位置に、カーソルを表示して、画像を生成し、表示部18に出力する。表示部18は、取得した画像を表示する(ステップS75)。
そして、テレビ10がPinPの設定情報を出力し、STB20がPinPの設定情報を取得して、PinPを実行する設定になっているか否かを判定するステップS9〜ステップS11は上述した処理と同じため、省略する。
このように、実施形態8においては、STB20が常にカーソル座標値を出力し、テレビ10が取得したカーソル座標値の位置にカーソルを表示するので、PinP表示画像と関係なく、常にテレビ10はカーソルを表示する。したがって、ユーザはカーソルの位置を見失うことはない。また、常にテレビがカーソルを表示するため、カーソルがPinP表示画像と重なった場合でも、カーソルの形状が変化することもなく、スムーズなカーソル移動が可能となる。
なお、上述したテレビ10は、メイン画面としてSTB20から入力される画像を表示してもよく、その場合は、STB20から出力されたカーソル座標値を、テレビ10のカーソル位置処理部15がSTB20の画像内の座標系における座標値から、PinP表示画像内の座標系における座標値に変換すればよい。また、実施形態7と同様、カーソル座標値の変換は、STB20のカーソル位置処理部22において実行されてもよい。その場合は、実施形態8と同様、STB20から出力されるカーソル座標値はSTB20の画像内の座標系における座標値のため、テレビ10のカーソル位置処理部15は、取得したカーソル座標値を、そのまま画像処理部17に出力すればよい。
〔実施形態9〕
本発明の他の実施形態について、説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態6〜8において、テレビ10がカーソルを表示したが、実施形態9では、STB20がカーソルを表示する。
具体的には、テレビ10が、画像処理部17からテレビ画像を取得して、取得したテレビ画像をSTB20に出力するテレビ画像出力部(不図示)を備えていればよい。また、STB20がテレビ10からテレビ画像を取得し、取得したテレビ画像を画像処理部17に出力するテレビ画像取得部(不図示)を備えていればよい。また、STB20の画像処理部24がPinPを実行する機能を有していればよい。実施形態9の処理について、説明する。
まず、テレビ画像出力部は、画像処理部17から取得したテレビ画像を、STB20に出力する。STB20のテレビ画像取得部は、出力されたテレビ画像を取得し、画像処理部24に出力する。画像処理部24は、STB20の画像に取得したテレビ画像をPinP表示画像として重畳し、さらにその上からカーソルを表示した画像を生成する。そして、生成した画像を画像出力部25に出力し、画像出力部25は取得した画像をテレビ10に出力する。テレビ10の外部画像入力部16は、出力された画像を取得し、取得した画像を画像処理部17に出力する。画像処理部17は、取得した画像は既にPinP表示画像が重畳されているため、そのまま表示部18に出力し、表示部18は取得した画像を表示する。
このように、実施形態9においては、STB20がカーソルを表示しても、実施形態6〜8と同様、PinP表示画像とカーソルとが重なっても、カーソルはPinP表示画像の上から表示される。したがって、ユーザはカーソルの位置を見失うこともなく、PinP表示画像を気にせずにカーソルを操作することができる。
〔実施形態10〕
本発明の他の実施形態について、説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
上述した実施形態において、表示システム1は、カーソルの表示に関する処理を行ったが、実施形態10では、カーソルを使って、STB20がテレビ10を制御する。以下に、実施形態10について、図18を用いて説明する。
図18は、本発明の実施形態10に係る表示システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。
テレビ10がPinPを実行する設定になっている場合に、テレビ10がPinP表示画像の座標値をSTB20に出力し、STB20がPinP表示画像の座標を取得し、カーソル位置処理部22がPinP表示領域とカーソルとが重なっているか否かを判定するステップS1〜ステップS4は上述した処理と同じため、省略する。
ステップS4において、「PinP表示画像とカーソルとが重なっている」と判定された場合(ステップS4:Yes)、カーソル位置処理部22は、カーソルの動きがPinP表示画像に対してどのように動いているかを判別し、判別結果に基づいて、予め定められた処理のうち何れかを選択する(ステップS81)。予め定められた処理およびカーソルの動きによって選択される処理の例は、後述する。そして、カーソル位置処理部22は、選択した処理を示す処理情報を制御情報通信部23に出力する。制御情報通信部23は、取得した処理情報を、テレビ10に出力する(ステップS82)。テレビ10の制御情報通信部13は、出力された処理情報を取得し(ステップS83)、設定変更部12に出力する。設定変更部12は、取得した処理情報が示す処理を実行する(ステップS84)。
そして、テレビ10がPinPの設定情報を出力し、STB20がPinPの設定情報を取得して、PinPを実行する設定になっているか否かを判定するステップS9〜ステップS11は上述した処理と同じため、省略する。
(予め定められた処理の例)
上述した予め定められた処理およびカーソルの動きによって選択される処理の例について、図19〜図24を用いて説明する。
(チャンネル変更)
カーソルがPinP表示画像の領域に下から入り、例えば1秒未満でPinP表示画像の上から出た場合、つまりPinP表示画像の領域を縦方向に跨いだ場合、カーソル位置処理部22は、テレビ10が受信する放送波のチャンネルをアップする処理を選択する。この場合においてテレビ10が表示する画像を、図19に示す。
図19は、本発明の実施形態10に係る表示システム1において、テレビ10が表示する画像であり、(a)は、テレビ10が受信する放送波のチャンネルをアップするカーソルの動きを示す図であり、(b)は(a)の処理が実行された後のテレビ10の画像である。図19(a)に示すように、カーソル33がPinP表示画像32の領域を下から上へ縦方向に跨いだ場合、図19(b)に示すように、テレビ10は受信する放送波のチャンネルをアップし、受信した放送波のチャンネルの画像をPinP表示画像32に表示する。逆に、カーソル33がPinP表示画像32の領域を上から下に跨いだ場合は、テレビ10が受信する放送波のチャンネルをダウンする。
(MENUを表示)
カーソルがPinP表示画像の領域に入り、例えば2秒以上PinP表示画像の領域に停止した場合、カーソル位置処理部22は、テレビ10のMENUを表示する処理を選択する。この場合においてテレビ10が表示する画像を、図20に示す。
図20は、本発明の実施形態10に係る表示システム1において、テレビ10が表示する画像であり、(a)は、本発明の実施形態10に係るテレビ10がMENUを表示するカーソル33の動きを示す図であり、(b)は(a)の処理が実行された後のテレビ10の画像である。図20(a)に示すように、カーソル33がPinP表示画像32の下から入り、PinP表示画像32の領域内に停止した場合、図20(b)に示すように、テレビ10はPinP表示画像32の下辺からMENUをスライドさせて表示する。なお、例えば、PinP表示画像32の左からカーソル33が入り、2秒以上停止した場合、MENUが左辺からスライド表示されるなど、テレビ10はカーソル33が入った方向からMENUをスライド表示させてもよい。
(PinP表示画像の位置を変更)
カーソルがPinP表示画像の領域に入り、例えば1秒未満でPinP表示画像を跨ぎ、さらにSTB20の画像の端に到達した場合、カーソル位置処理部22は、テレビ10のPinP表示画像の位置を、カーソルが到達した方向に移動させる処理を選択する。この場合においてテレビ10が表示する画像を、図21に示す。
図21は、本発明の実施形態10に係る表示システム1において、テレビ10が表示する画像であり、(a)は、テレビがPinP表示画像32の位置を変更するカーソル33の動きを示す図であり、(b)は(a)の処理が実行された後のテレビ10の画像である。図21(a)に示すように、カーソル33がPinP表示画像32を左から跨ぎ、STB20の表示画像31の右端まで到達した場合、図21(b)に示すように、PinP表示画像32の位置を、カーソルが到達した右方向に変更する。
(PinP表示画像のサイズを変更)
カーソルがPinP表示画像の領域に入り、PinP表示画像を跨ぎ、さらにPinP表示画像の境界で、例えば1秒以上停止した場合、カーソル位置処理部22は、テレビ10のPinP表示画像のサイズを変更する処理を選択する。この場合において、テレビ10が表示する画像を、図22に示す。
図22は、本発明の実施形態10に係る表示システム1において、テレビ10が表示する画像であり、(a)は、テレビがPinP表示画像32のサイズを変更するカーソル33の動きを示す図であり、(b)は(a)の処理が実行された後のテレビ10の画像である。図22(a)に示すように、カーソル33がPinP表示画像32を右から跨ぎ、PinP表示画像32の左側の境界で停止した場合、図21(b)に示すように、PinP表示画像のサイズを小さくする。逆に、カーソル33がPinP表示画像32を左から跨ぎ、PinP表示画像32の右側の境界で停止した場合、PinP表示画像32を大きくする。
(操作ツールバーを表示)
カーソルがPinP表示画像の領域に入り、例えば1秒以内に同じ方向から出た場合、カーソル位置処理部22は、操作ツールバーを表示する処理を選択する。この場合において、テレビ10が表示する画像を、図23に示す。
図23は、本発明の実施形態10に係る表示システム1において、テレビ10が表示する画像であり、(a)は、テレビ10が操作ツールバーを表示するカーソル33の動きを示す図であり、(b)は(a)の処理が実行された後のテレビ10の画像である。図23(a)に示すように、カーソル33がPinP表示画像32の領域に下から入り、下から出た場合、図23(b)に示すように、PinP表示画像の外側に操作ツールバーを表示する。この操作ツールバーは、テレビ10を操作できる操作ツールバーまたはSTB20を操作できる操作ツールバーのどちらでもよく、STB20に接続されたマウス2を使って、ユーザは操作ツールバーを利用できる。
(音量バーを表示)
カーソルがPinP表示画像の領域に入り、さらにマウス2のボタンをクリックした場合、カーソル位置処理部22は、音量バーを表示する処理を選択する。マウス2のボタンがクリックされたか否かは、外部機器接続部21からの信号により、カーソル位置処理部22が判定する。この場合において、テレビ10が表示する画像を、図24(a)および(b)に示す。
図24は、本発明の実施形態10に係る表示システム1において、テレビ10が表示する画像であり、(a)は、テレビ10が音量バーを表示するカーソル33の動きを示す図であり、(b)は、(a)の処理が実行された後のテレビ10の画像である。図24(a)に示すように、カーソル33がPinP表示画像32の領域に入り、さらにマウス2のボタンをクリックすると、図24(b)に示すように、音量バーを表示する。また、この音量バーが表示されているときに、音量を上げる操作および音量バーを消す操作について、図24(c)および(d)に示す。
図24(c)は、(b)の処理が実行された後に音量を上げるカーソル33の動きを示す図であり、(d)は、音量バーの表示が消えた後のテレビ10の画像である。図24(c)に示すように、音量バーが表示されているときに、カーソル33が右に動いた場合、カーソル位置処理部22は、音量を上げる処理を選択する。また、マウス2のボタンが再度クリックされた場合、図24(d)に示すように、カーソル位置処理部22は、音量バーの表示を消す処理を選択する。
このように、実施形態10においては、ユーザは、PinP表示画像に対するカーソルの相対的な動きによって、テレビ10を操作することができる。したがって、ユーザは、テレビ10を操作したい場合、テレビ10のリモートコントローラやテレビ10が本体に備えているキーを操作することなく、STB20に接続されているマウス2を操作することによって、テレビ10も操作することができる。
(実施形態10に関する付記事項)
なお、カーソル位置処理部22が実行する処理は、より一般には、以下のように表現することができる。
カーソル位置処理部22が判別する、上記カーソルの上記PinP表示画像に対する相対的な動きには、上記カーソルが、上記PinP表示画像の領域外から上記PinP表示画像の領域内に移動する動き、上記カーソルが、上記PinP表示画像の領域内から上記PinP表示画像の領域外に移動する動き、及び、上記PinP表示画像の領域内で一時的に停止する動き、の少なくとも何れかの動きが含まれており、カーソル位置処理部22は、これらの判別結果に基づき、上記表示装置が受信する放送波のチャンネルを変更する処理、上記表示装置のメニュー画面を表示する処理、上記PinP表示画像の位置を変更する処理、上記PinP表示画像の大きさを変更する処理、及び、操作ツールバーを表示する処理、の少なくとも何れかの処理を選択する。
〔実施形態11〕
本発明の他の実施形態について、説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態10においては、カーソルがPinP表示画像の領域に入った方向や出た方向などによって処理が選択された。しかし、PinP表示画像の角付近からPinP表示画像の領域にカーソルが入った場合、STB20がどの方向からカーソルが入ったと認識したのか、ユーザには分からない。そこで、実施形態11では、実施形態10と実施形態1とを組み合わせ、カーソルが入った方向や出た方向などを、STB20がハイライト表示する。実施形態11において、テレビ10に表示される画像を、図25に示す。
図25は、本発明の実施形態11に係る表示システム1において、テレビ10が表示する画像であり、(a)は、PinP表示画像32にカーソル33が入った方向の外枠がハイライト表示された画像である。図25(a)に示すように、カーソル33がPinP表示画像の領域に左から入った場合に、STB20の画像処理部24は、PinP表示画像の外枠の左側を、例えば黄色にハイライト表示する。
図25(b)は、(b)は、PinP表示画像32からカーソル33が出た方向の外枠がハイライト表示された画像である。図25(b)に示すように、カーソル33がPinP表示画像32の領域の右から出た場合に、STB20の画像処理部24は、PinP表示画像の外枠の右側を、例えば橙色にハイライト表示する。
図25(c)は、PinP表示画像32にカーソル33が入った方向の外枠がハイライト表示された画像であり、(d)は、(c)の後にカーソル33がPinP表示画像32の領域に停止し、外枠が違う色にハイライト表示された画像である。図25(a)と同様、図25(c)に示すように、カーソル33がPinP表示画像の領域に下から入った場合に、STB20の画像処理部24は、PinP表示画像の外枠の下側を、例えば黄色にハイライト表示する。そして、カーソル33がPinP表示画像の領域に、例えば2秒以上停止した場合に、STB20の画像処理部24は、黄色にハイライト表示したPinP表示画像の外枠の下側を、例えば青色にハイライト表示する。
このように、実施形態11においては、カーソルがPinP表示画像の領域に入った方向や出た方向などを、STB20の画像処理部24がPinP表示画像の外枠をハイライト表示することにより、STB20がカーソルの操作をどのように認識したのかをユーザに知らせることができる。したがってユーザは、カーソルを使って、思い通りの操作をすることができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
表示システム1の各ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、表示システム1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る外部機器(セットトップボックス20)は、PinP表示可能な表示装置(テレビ10)に、画像を提供する外部機器であって、当該外部機器が提供する画像に対して上記表示装置が重畳して表示するPinP表示画像の座標を取得する座標取得手段(制御情報通信部23)と、当該外部機器が提供する画像に含まれるカーソルの位置が、上記PinP表示画像と重なっているか否かを判定する判定手段(カーソル位置処理部22)と、上記カーソルの位置が、上記PinP表示画像と重なっている場合に、上記PinP表示画像が強調表示されるように、上記表示装置に提供する画像を修正する画像修正手段(画像処理部24)と、を備えている。
上記の構成によれば、上記外部機器は、カーソルとPinP表示画像とが重なった場合、PinP表示画像が強調表示される。
したがって、外部機器の画像に表示装置のPinP表示画像が表示されている場合においても、ユーザは外部機器の画像に含まれるカーソルの位置を見失うことはない。
また、本発明の態様2に係る外部機器(セットトップボックス20)において、上記態様1における上記画像修正手段(画像処理部24)は、上記PinP表示画像の外枠の少なくとも一部がハイライト表示されるように、上記表示装置に提供する画像を修正してもよい。
上記の構成によれば、ユーザが外部機器の画像に含まれるカーソルの位置を見失うことはない。
また、本発明の態様3に係る外部機器(セットトップボックス20)において、上記態様2における上記画像修正手段(画像処理部24)は、上記PinP表示画像の外枠のうち、上記カーソルの座標に対応する部分がハイライト表示されるように、上記表示装置に提供する画像を修正してもよい。
上記の構成によれば、ユーザは、カーソルが表示されていなくても、カーソルの位置を把握することができる。
また、本発明の態様4に係る表示装置(テレビ10)は、PinP表示可能な表示装置であって、外部機器から取得した画像に対してPinP表示画像を重畳して表示した場合に、上記外部機器に上記PinP表示画像の座標を通知する座標通知手段を備えている。
また、本発明の態様5に係る表示システム1は、上記態様1〜3のいずれか1つに記載の外部機器と、上記態様4に記載の表示装置とを備えている。
上記の構成によれば、上記表示装置および上記表示システムは、上記外部機器と同様の効果を奏する。
また、本発明の態様6に係る外部機器(セットトップボックス20)は、PinP表示可能な表示装置に、画像を提供する外部機器であって、当該外部機器が提供する画像に対して上記表示装置が重畳して表示するPinP表示画像の座標を取得する座標取得手段(制御情報通信部23)と、当該外部機器が提供する画像に含まれるカーソルの位置が、上記PinP表示画像と重なっているか否かを判定する判定手段(カーソル位置処理部)と、上記カーソルの位置が、上記PinP表示画像と重なっている場合に、上記PinP表示画像を強調表示する強調表示情報を出力する強調表示情報出力手段(制御情報通信部23)と、を備えている。
上記の構成によれば、上記外部機器は、カーソルとPinP表示画像とが重なった場合、PinP表示画像を強調表示する強調表示情報を出力する。
したがって、外部機器の画像に表示装置のPinP表示画像が表示されている場合においても、ユーザが外部機器の画像に含まれるカーソルの位置を見失うことはない。
また、本発明の態様7に係る表示装置(テレビ10)は、PinP表示可能な表示装置であって、外部機器から取得した画像に対してPinP表示画像を重畳して表示した場合に、上記外部機器に上記PinP表示画像の座標を通知する座標通知手段と、上記外部機器から強調表示情報を取得した場合に、上記PinP表示画像を強調表示する強調表示手段と、を備えている。
また、本発明の態様8に係る表示システム1は、上記態様6に記載の外部機器と、上記態様7に記載の表示装置とを備えている。
また、本発明の態様9に係るテレビジョン受像機は、上記態様4または7に記載の表示装置を備えている。
また、本発明の態様10に係る制御方法は、PinP表示可能な表示装置に、画像を提供する外部機器の制御方法であって、当該外部機器が提供する画像に対して上記表示装置が重畳して表示するPinP表示画像の座標を取得する座標取得工程と、当該外部機器が提供する画像に含まれるカーソルの位置が、上記PinP表示画像と重なっているか否かを判定する判定工程と、上記カーソルの位置が、上記PinP表示画像と重なっている場合に、上記PinP表示画像が強調表示されるように、上記表示装置に提供する画像を修正する画像修正工程と、を含んでいる。
上記の構成によれば、上記表示装置、表示システム、テレビジョン受像機、および制御方法は、上記外部機器と同様の効果を奏する。
本発明の各態様に係る外部機器および表示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記外部機器および上記表示装置が備える各手段として動作させることにより上記外部機器および上記表示装置をコンピュータにて実現させる外部機器および表示装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。