JP6076045B2 - 踏切しゃ断機 - Google Patents

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Description

この発明は、鉄道の踏切道を遮断桿で開閉する踏切しゃ断機に関し、詳しくは、遮断桿を片持ち揺動にて昇降させる駆動源のモータ(電動機)をフィードバック制御する踏切しゃ断機に関する。
踏切しゃ断機は(例えば特許文献1〜5参照)、鉄道の踏切に設置され、遮断桿を装着されて、踏切開閉のため遮断桿を水平から鉛直へ鉛直から水平へ揺動させるものであり、そのために、筐体外で遮断桿を片持ち状態で保持するとともに、遮断桿保持部を端部に取着された回転主軸を筐体内のモータにて双方に軸回転させるようになっている。
かかる踏切しゃ断機について、バランサを省く等のためにサーボモータを用いて遮断桿の位置を制御するものが増えており、その場合、遮断桿の位置をコントローラ(制御部)にフィードバックする必要があるが、遮断桿の位置検出は、保護の必要や配線の制約から、遮断桿が取り付けられる回転主軸の回転角度に対応した位置情報や、回転主軸を軸回転させるモータ主軸の回転角に対応した位置情報を検出することで、間接的に行われる。
また、上述した回転主軸の回転角度に対応した位置情報としては、回転角度の全範囲に及ぶ各位置を検出しても良いが、それはモータ主軸の回転角度の検出に委ねて、常態で遮断桿を昇降させる範囲である昇降範囲に係る上側位置と下側位置とを検出するようになっている。モータ主軸の回転角度の検出はモータ付属のレゾルバ等で行うので簡便に各位置が分かるが相対位置に限られるのに対し、回転主軸の回転角度に係る上側位置や下側位置の検出は絶対位置が分かるスイッチ等で簡便に行えるからである。そして、このような組み合わせの位置検出により、揺動式の踏切しゃ断機は、遮断桿を概ね0゜〜90゜(垂直〜水平,上側位置〜下側位置)の昇降範囲で揺動させるようになっている。
さらに、踏切しゃ断機は、制御異常や制御不能といった万一の場合でも遮断桿の位置や姿勢が極端には変わらないよう、一般に、筐体内に機械的なストッパが設けられ、具体的には上限ストッパと下限ストッパとが設けられていて、昇降範囲より少し広い約−5゜〜約95゜の昇降限界を超えては動作できないようにもなっている。
その他、モータの駆動電流を検出するようになった踏切しゃ断機もあり、モータ駆動電流の検出信号に基づいて、遮断桿の昇降制御中の妨害有無の判別や(特許文献1参照)、モータ負荷量の算出と表示などが(特許文献4参照)、行われている。
特開2002−160635号公報(特許3749111号) 特開2005−112151号公報 特開2006−069333号公報 特開2010−228580号公報 特願2011−026589号
このような従来の踏切しゃ断機では、各検出器のうち、遮断桿の昇降範囲の上側位置と下側位置を検出する位置検出器が、上述したように筐体内において踏切しゃ断機本体に取り付けられるが、踏切しゃ断機本体は板金の溶接構造や鋳造で製造されている。そのため、位置検出器は、位置検出器の取り付けに調整部分を設けておくとともに、踏切しゃ断機の全体を組み上げ更に位置検出器も取り付けてから、最終的に位置検出器の位置調整を精度を良く行う必要があり、位置検出器の取付位置調整に長い時間を要していた。具体的には、踏切しゃ断機を水平な基準平面に仮設置した状態で、踏切しゃ断機の回転主軸の角度を角度計等で測定しながら適正な角度に位置検出器を取り付けるため、遮断桿の昇降範囲の上下位置を検出する位置検出器に係る取付位置調整に非常に時間を要していた。
このような遮断桿の位置検出器の取付位置調整の作業負担を軽減するために、設定部を操作して上昇停止位置(昇降範囲の上側位置)と下降停止位置(昇降範囲の下側位置)とを微調整するようになった踏切しゃ断機もある(特許文献1参照)。
しかしながら、その調整手法ではスイッチ等の操作部材を手動操作しながら調整を行うため、調整の開始前はもとより開始後も人手介入が欠かせない。
そこで、位置検出器の取付位置調整作業について更なる負担軽減を図るために調整開始後の人手介入を不要にするべく、調整開始後は遮断桿の昇降範囲の上側位置と下側位置とを自動で設定する踏切しゃ断機を実現することが技術的な課題となる。
本発明の踏切しゃ断機は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、遮断桿を昇降範囲で揺動させるモータと、前記モータの主軸に係る相対的な回転角度であるモータ回転位置の分かる運動状態を検出してフィードバックすることにより前記モータの回転運動を制御する制御部と、前記昇降範囲の上側位置を越えた上昇限界位置で前記遮断桿の上昇を機械的当接にて止める上限ストッパと、前記昇降範囲の下側位置を越えた下降限界位置で前記遮断桿の下降を機械的当接にて止める下限ストッパと、前記遮断桿が前記昇降範囲の下側位置に来ていることを検出する下側位置検出器と、前記モータの駆動状態を検出する駆動状態検出器とを備えた踏切しゃ断機において、前記制御部に昇降範囲自動設定手段を設け、前記昇降範囲自動設定手段が、前記モータを上昇側へ回転させて前記上昇限界位置に達したことを前記駆動状態検出器の検出結果に基づいて検知するとともに、前記モータを下降側へ回転させて前記下降限界位置に達したことを前記駆動状態検出器の検出結果に基づいて検知し、両検知時における前記モータ回転位置に基づいて前記昇降範囲の上側位置および下側位置それぞれと前記モータ回転位置とを対応づけるようになっていることを特徴とする。
また、本発明の踏切しゃ断機は(解決手段2)、上記解決手段1の踏切しゃ断機であって、前記昇降範囲自動設定手段が、前記上昇限界位置に対応した前記モータ回転位置と前記下降限界位置に対応した前記モータ回転位置とに及ぶモータ回転範囲を、前記遮断桿の揺動に係る既定値に基づいて案分することにより、前記昇降範囲の上側位置および下側位置それぞれを前記モータ回転位置に対応づけるようになっていることを特徴とする。
さらに、本発明の踏切しゃ断機は(解決手段3)、上記解決手段1,2の踏切しゃ断機であって、前記昇降範囲自動設定手段は、前記昇降範囲の下側位置と前記モータ回転位置とを対応づけるに際して、前記遮断桿が前記下側位置に来ているとの検出が前記下側位置検出器によってなされていることを対応づけ完了の必要条件とするものであることを特徴とする。
このような本発明の踏切しゃ断機にあっては(解決手段1)、昇降範囲自動設定手段が働くと、駆動状態検出器で検出されたモータの駆動状態を利用して昇降限界の上昇限界位置と下降限界位置とが検出されて、絶対位置の昇降限界と相対的なモータ回転位置とが対応づけられるうえ、そのように対応づけの済んだモータ回転位置に基づいて昇降限界より狭い昇降範囲の上側位置(上昇停止位置)や下側位置(下降停止位置)がモータ回転位置に対応づけられる。そのため、位置検出器の取付後に昇降範囲自動設定手段を動作させれば、人手を煩わすこと無く、昇降範囲が決まることから、位置検出器は遮断桿が昇降範囲の下側位置等に来ていることを検出できれば足り、その検出を遮断桿が昇降範囲の下側位置等に来た瞬間に行うところまでは必要でなくなるので、検出器の取付位置の許容範囲が広がり、その結果、位置検出器の取付位置調整作業の負担が軽減される。
したがって、この発明によれば、調整開始後は遮断桿の昇降範囲の上側位置と下側位置とを自動で設定する踏切しゃ断機を実現することができる。
また、本発明の踏切しゃ断機にあっては(解決手段2)、機械的な当接にて遮断桿を止める上限ストッパ及び下限ストッパによって決まる昇降限界の上昇限界位置および下降限界位置は機差すなわち各踏切しゃ断機でのバラツキが少ないところ、それに対応したモータ回転範囲を既定値に基づいて案分することで昇降範囲の下側位置等とモータ回転位置との対応づけが行われるが、案分割合等の既定値は踏切しゃ断機の設計値や実機の揺動状態の測定値などから決まるので、昇降範囲の下側位置等についても不所望なバラツキが小さく抑えられることとなる。
したがって、この発明によれば、昇降範囲の上側位置と下側位置とを自動で設定しても設定誤差の小さい踏切しゃ断機を実現することができる。
さらに、本発明の踏切しゃ断機にあっては(解決手段3)、位置検出器の取付位置の許容範囲が広がったとはいえ、位置検出器の最小限の機能である遮断桿の下側位置への到来については、その機能の発揮が昇降範囲の自動設定の必要条件に採用されたことにより、遮断桿の下降完遂が明示的に確認されるので、踏切しゃ断機の安全性が確保される。
したがって、この発明によれば、昇降範囲の上側位置と下側位置とを自動で設定しても遮断桿の下降確認による安全性が維持される踏切しゃ断機を実現することができる。
本発明の実施例1について、踏切しゃ断機の構成を示し、(a)が全体ブロック図、(b)が制御内容の概要フローチャートである。 初期設定時の昇降動作と昇降範囲設定処理に係るフローチャートである。
このような本発明の踏切しゃ断機について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1により説明する。
図1〜3に示した実施例1は、上述した解決手段1〜3(出願当初の請求項1〜3)を総て具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、筐体や,ボルト等の締結具,ヒンジ等の連結具,電動モータ等の駆動源,減速ギヤ等の伝動部材,モータドライバ等の電気回路の詳細,コントローラ等の電子回路の詳細などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
本発明の踏切しゃ断機の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が踏切しゃ断機10の全体ブロック図、(b)が制御部12の制御内容の概要フローチャートである。
この踏切しゃ断機10は(図1(a)参照)、電子回路や電気部材からなる設定部11と制御部12と駆動部13と駆動状態検出器13aとモータ14と上側位置検出器15と下側位置検出器16と、機械部品からなる上限ストッパ17と下限ストッパ18と回転主軸19と減速伝動機構19aとを具備している。それらは大部分が図示しない筐体に格納されているが、設定部11の操作部材と表示部材は手動操作と目視確認のために筐体の外面に出ており、回転主軸19の両端のうち少なくとも一方の端部は、遮断桿20を保持するために、筐体から外部へ突き出ている。
それらの各ハードウェア部材は、公知品と同じでも良いので(例えば特許文献1〜4参照)、簡潔に説明する。
設定部11は、スイッチ等の操作部材を具備していて初期設定モードか他の動作モードで動作するかを指定できるとともに、発光ダイオード(LED)等の表示部材を具備していて動作状態が正常か異常かを表示できるようになっている。
制御部12は、プログラマブルなマイクロプロセッサやシステムLSI等の電子回路からなり、インストールされている制御プログラムの実行によって、外部の踏切制御装置から受けたリレー信号で二値の列車入信号TERの中継信号をやはり二値の昇降指令CR1として入力し、それに応じて上昇制御すべきか下降制御すべきか判別してモータ制御信号Smを生成するとともに、その際、モータ14に係る運動状態検出信号Pfを利用してフィードバック制御を行うようになっている。
駆動部13は、モータ14の回転運動が制御部12の制御に従うよう、制御部12から与えられたモータ制御信号Smに応じて三相のモータ駆動電流を生成し、これをモータ14に供給するものである。
駆動状態検出器13aは、例えばクランプ式のカレントトランス等からなり、駆動部13からモータ14に供給されるモータ駆動電流を検出し、それを駆動状態検出信号Ifとして制御部12に送出するようになっている。
モータ14は、フィードバック制御可能なサーボモータやインダクションモータであって、遮断桿20を昇降範囲で揺動させうるトルクを出せる電動機であり、そのモータ主軸14aには減速伝動機構19aが連結されている。また、モータ14には、モータ主軸14aの回転角度を検出するレゾルバが付属しているものが採用されており、そのレゾルバを運動状態検出器14bとし、その検出信号を運動状態検出信号Pfとして制御部12に送出することで、モータ主軸14aに係る相対的な回転角度であるモータ回転位置の分かる運動状態を検出して制御部12にフィードバックするものとなっている。
回転主軸19は、軸方向を水平にした姿勢で軸回転可能に支持された軸部材からなり、筐体外では遮断桿20を片持ちし、筐体内では減速伝動機構19aに連結されている。
減速伝動機構19aは、適宜な減速ギヤやリンク機構からなり、モータ主軸14aと回転主軸19との間に介在していて、回転主軸19と共に、モータ14による遮断桿20の揺動を介助するようになっている。
下限ストッパ18は、筐体内で回転主軸19や減速伝動機構19aとその回転位置によって干渉することのある所に設けられた固定部材からなり、遮断桿20の下降を昇降限界の下降限界位置で機械的当接にて止めるようになっている。
上限ストッパ17は、筐体内で回転主軸19や減速伝動機構19aとその回転位置によって干渉することのある所に設けられた固定部材からなり、遮断桿20の上昇を昇降限界の上昇限界位置で機械的当接にて止めるようになっている。
下側位置検出器16と上側位置検出器15は、スナップスイッチや,リミットスイッチ,板バネ利用の接点バネといった応動部材からなり、筐体内で回転主軸19や減速伝動機構19aの回転位置に応じてオンオフするようになっている。上側位置検出器15は、昇降範囲の上側位置(上昇停止位置)に遮断桿20が来るような回転位置に回転主軸19や減速伝動機構19aが来ているときには上側位置検出信号ULSの値をオンにし、それ以外のときには上側位置検出信号ULSの値をオフにする。下側位置検出器16は、昇降範囲の下側位置(下降停止位置)に遮断桿20が来るような回転位置に回転主軸19や減速伝動機構19aが来ているときには下側位置検出信号LLSの値をオンにし、それ以外のときには下側位置検出信号LLSの値をオフにする。これらの位置検出信号LLS,ULSは何れも制御部12に送出されるようになっている。
遮断桿20の動作範囲を規定する昇降限界と昇降範囲について、垂直を0゜とし水平を90として説明を加えると、昇降限界は、遮断桿20の機械的規制下の可動範囲であり、設計および製造によって、昇降限界の上昇限界位置は−5゜にされ、昇降限界の下降限界位置は95゜にされる。また、昇降範囲は、昇降指令CR1に従って制御部12が遮断桿20を昇降させる通常動作時の揺動範囲であり、昇降範囲の上側位置は、異常時や故障時に遮断桿20が自重降下するように、踏切しゃ断機の設置場所によっては上方の障害物を避けることも考慮して、0゜〜+30゜の何れかに初期設定され、昇降範囲の下側位置は、異常時や故障時に遮断桿20をほぼ水平に保つために、踏切しゃ断機を設置する基礎の傾きや道路との位置関係さらには遮断桿のたわみ等も考慮して、85゜〜91゜の何れかに初期設定される。
昇降範囲は制御部12のプログラム処理によって設定されるので、制御部12のソフトウェアについて説明する(図1(b)参照)。設定部11の操作部材を操作して通常動作モードを選択して踏切しゃ断機10に電源を投入すると、制御部12は、起動時に動作モードを調べ(ステップS21)、初期設定モードでないので(No)、昇降指令CR1に従って昇降制御を繰り返し行うようになっている(ステップS22)。これに対し、設定部11の操作部材を操作して初期設定モードを選択して踏切しゃ断機10に電源を投入すると、制御部12は、起動時に動作モードを調べ(ステップS21)、初期設定モードなので(Yes)、昇降限界を検出して昇降範囲を自動設定するようになっている(ステップS23)。この自動設定手法が本願発明の特徴なので、以下の動作説明で詳述する。
この実施例1の踏切しゃ断機10について、その使用態様及び動作を、図面を引用しながら説明する。図2は、初期設定時の昇降動作と昇降範囲設定処理に係るフローチャートである。踏切への設置や、踏切道を開閉する通常時の動作は、従来通りで良いので(特許文献1〜4参照)、ここでは、踏切しゃ断機10の製造時の最終段階や現場設置直後などに行われる初期設定モード下の動作のうち特に昇降範囲の自動設定について詳述する。
昇降限界の検出と昇降範囲の自動設定は、制御部12にインストールされた初期設定プログラムのうち昇降範囲自動設定手段のプログラムによって実行される。具体的には、上限ストッパ17に当接しても過大な衝撃が生じない程度の低速で上昇動作を行い(ステップS20)、フィードバック制御下で機械的当接にて上昇を阻止されると駆動状態検出信号Ifが急増することに基づいて駆動状態検出信号Ifの値が既定の閾値Itを超えるを待ち(ステップS21,No)、超えたら(ステップS21,Yes)、昇降限界の上昇限界位置まで上昇して上限ストッパ17によって強制停止させられていることが分かるので、さらに上側位置検出信号ULSのオンオフを調べて(ステップS22)、それが正しくオンになっていることも確認したうえで(ステップS22,On)、そのときの運動状態検出信号Pfの値を不揮発性メモリ等に書き込むことで昇降限界の上昇限界位置を設定するとともに(ステップS23)、それより少し下降側の位置に相当する運動状態検出信号Pfの値で上限前減速位置(上位置インチング開始点)を設定する。
それから、下限ストッパ18に当接しても過大な衝撃が生じない程度の低速で下降動作を行い(ステップS24)、フィードバック制御下で機械的当接にて下降を阻止されたときにも駆動状態検出信号Ifが急増することに基づいて駆動状態検出信号Ifの値が既定の閾値Itを超えるを待ち(ステップS25,No)、超えたら(ステップS25,Yes)、昇降限界の下降限界位置まで下降して下限ストッパ18によって強制停止させられていることが分かるので、さらに下側位置検出信号LLSのオンオフを調べて(ステップS26)、それが正しくオンになっていることも確認したうえで(ステップS26,On)、そのときの運動状態検出信号Pfの値を不揮発性メモリ等に書き込むことで昇降限界の下降限界位置を設定するとともに(ステップS27)、それより少し上昇側の位置に相当する運動状態検出信号Pfの値で下限前減速位置(下位置インチング開始点)を設定する。
こうして昇降限界の検出と運動状態検出信号Pfの値への対応づけが済むと、それに基づいて昇降範囲の上側位置と下側位置も運動状態検出信号Pfの値に対応づけて設定する(ステップS28)。具体的には、回転主軸19ひいては遮断桿20が例えば−5゜の上昇限界位置と例えば95゜の下降限界位置との間を揺動するよう設計製造されている前提で、昇降範囲の上側位置を0゜の所に設定するとともに、昇降範囲の下側位置を91゜の所に設定する場合、既に検出した二つの値である、上昇限界位置に対応する運動状態検出信号Pfの値Pf(−5)と、下降限界位置に対応する運動状態検出信号Pfの値Pf(95)とから、昇降範囲の上側位置に対応した運動状態検出信号Pfの値は、案分式[Pf(−5)+{Pf(95)−Pf(−5)}×{(0)−(−5)}/{(95)−(−5)}]で算出し、昇降範囲の下側位置に対応した運動状態検出信号Pfの値は、案分式[Pf(−5)+{Pf(95)−Pf(−5)}×{(91)−(−5)}/{(95)−(−5)}]で算出し、これらの算出値を不揮発性メモリ等に書き込むことで昇降範囲の上側位置と下側位置とを設定する。
こうして、運動状態検出信号Pfに対応づけた昇降範囲の自動設定も済むと、正常時の後処理を行い(ステップS29)、例えば設定完了履歴データを不揮発性メモリに記録するとともに設定部11の正常状態表示灯を点灯させて、初期設定を終了する。なお、上側位置検出信号ULSのオンオフを調べたときにオンでなくオフになっていたときや(ステップS22,Off)、下側位置検出信号LLSのオンオフを調べたときにオンでなくオフになっていたときには(ステップS26,Off)、異常時の後処理を行い(ステップS29a)、例えば設定異常履歴データを不揮発性メモリに記録するとともに設定部11の異常状態表示灯を点灯させて、初期設定を終了する。
こうして、この踏切しゃ断機10にあっては、設定部11の操作部材を操作して初期設定モードを選択したうえで電源を投入すると、制御部12によって、昇降限界が運動状態検出信号Pfに対応づけて検出され、それに基づき昇降範囲が運動状態検出信号Pfに対応づけて自動設定される。このように、昇降範囲の設定を指示して設定処理を開始させれば、設定処理の開始後は人手介入を要することなく自動で設定処理が完遂されるので、手間がかからないうえ、個人差の影響もなく、昇降範囲の設定が迅速かつ的確になされる。
しかも、この踏切しゃ断機10にあっては、昇降範囲の自動設定に際して、運動状態検出信号Pfに対応づけされた昇降限界の上昇限界位置に対応したモータ回転位置Pf(−5)と昇降限界の下降限界位置に対応したモータ回転位置Pf(95)とに及ぶモータ回転範囲Pf(−5)〜Pf(95)を、遮断桿20の揺動に係る既定値である昇降限界の上昇限界位置の−5゜と下降限界位置の95゜と昇降範囲の上側位置の0゜と下側位置の91゜に基づいて案分することにより、昇降範囲の上側位置および下側位置それぞれがモータ回転位置に対応づけられるので、運動状態検出信号Pfが相対的な値を示すものであっても、それを利用した通常動作時のフィードバック制御が的確に実行される。
また、その設定値の算出には上側位置検出信号ULSも下側位置検出信号LLSも用いられないので、上側位置検出器15や下側位置検出器16の取付位置については、位置検出器15,16の検出範囲に関して感度や位置ずれ等に起因して例えば揺動角で±2゜以内の変動が発現する場合であれば、昇降限界の上昇限界位置の−5゜に変動量−2゜を加味した−7゜から昇降範囲の上側位置の0゜に変動量+2゜を加味した+2゜までを含む範囲で遮断桿20の到来を検出できる所に上側位置検出器15を取り付け、昇降限界の下降限界位置の95゜に変動量+2゜を加味した97゜から昇降範囲の下側位置の91゜に変動量−2゜を加味した89゜までを含む範囲で遮断桿20の到来を検出できる所に下側位置検出器16を取り付けることで、取付位置の調整が確実に不要となる。
[その他]
上記実施例では、上限ストッパ17や下限ストッパ18の調整に言及しなかったが、上限ストッパ17や下限ストッパ18は、通常動作や昇降範囲設定を行う前に機械的に固定されていれば良いので、調整ネジ等の固定位置調整手段との組み合わせが否定されるものではない(例えば特許文献5参照)。
上記実施例では、昇降限界の上昇限界位置で上側位置検出信号ULSのオンを確認するとともに昇降限界の下降限界位置で下側位置検出信号LLSのオンを確認するようになっていたが、それに代えて又は加えて、昇降範囲の上側位置やその近傍で上側位置検出信号ULSのオンを確認するとともに昇降範囲の下側位置やその近傍で下側位置検出信号LLSのオンを確認するようにしても良い。
上記実施例では、昇降範囲に係る位置検出器として、下側位置の下側位置検出器16に加え、上側位置の上側位置検出器15も設けられていたが、機種によっては上側位置検出器15の無いものもあるので、上側位置検出器15は省略しても良い。その場合、制御部12による昇降範囲の自動設定について、上側位置検出信号ULSのチェック(図2ステップS22参照)を行わないように、プログラムを改造すれば良い。
上記実施例では、遮断桿の昇降速度等について言及しなかったが、下降時間や上昇時間を設定できるようにしても良い。また、遮断桿下降中の跳ね上がり制御や上昇中の振りほどき制御を行うようにしても良い。
さらに、制御部12の処理能力に余力がある場合には、監視センター等での状態監視を可能とするべく、故障の検出や故障情報の外部送出を行うようにしても良い。
また、実施に際しては制御部12にフェールセーフ性が要求されるが、これは公知技術の組み合わせにより叶えられる。
10…踏切しゃ断機、
11…設定部、12…制御部、13…駆動部、
13a…駆動状態検出器(カレントトランス)、
14…モータ(電動機)、14a…モータ主軸、14b…運動状態検出器(レゾルバ)、
15…上側位置検出器(スイッチ)、16…下側位置検出器(スイッチ)、
17…上限ストッパ、18…下限ストッパ、
19…回転主軸、19a…減速伝動機構、20…遮断桿、
CR1…昇降指令、Sm…モータ制御信号、
ULS…上側位置検出信号、LLS…下側位置検出信号、
Pf…運動状態検出信号(回転角度)、If…駆動状態検出信号(駆動電流)

Claims (3)

  1. 遮断桿を昇降範囲で揺動させるモータと、前記モータの主軸に係る相対的な回転角度であるモータ回転位置の分かる運動状態を検出してフィードバックすることにより前記モータの回転運動を制御する制御部と、前記昇降範囲の上側位置を越えた上昇限界位置で前記遮断桿の上昇を機械的当接にて止める上限ストッパと、前記昇降範囲の下側位置を越えた下降限界位置で前記遮断桿の下降を機械的当接にて止める下限ストッパと、前記遮断桿が前記昇降範囲の下側位置に来ていることを検出する下側位置検出器と、前記モータの駆動状態を検出する駆動状態検出器とを備えた踏切しゃ断機において、
    前記モータを上昇側へ回転させて前記上昇限界位置に達したことを前記駆動状態検出器の検出結果に基づいて検知するとともに前記モータを下降側へ回転させて前記下降限界位置に達したことを前記駆動状態検出器の検出結果に基づいて検知し両検知時における前記モータ回転位置に基づいて前記昇降範囲の上側位置および下側位置それぞれと前記モータ回転位置とを対応づける昇降範囲自動設定手段前記制御部に設けられており、
    前記昇降範囲自動設定手段が、前記上昇限界位置に対応した前記モータ回転位置と前記下降限界位置に対応した前記モータ回転位置とに及ぶモータ回転範囲を、前記遮断桿の揺動に係る既定値に基づいて案分することにより、前記昇降範囲の上側位置および下側位置それぞれを前記モータ回転位置に対応づけるようになっていることを特徴とする踏切しゃ断機。
  2. 遮断桿を昇降範囲で揺動させるモータと、前記モータの主軸に係る相対的な回転角度であるモータ回転位置の分かる運動状態を検出してフィードバックすることにより前記モータの回転運動を制御する制御部と、前記昇降範囲の上側位置を越えた上昇限界位置で前記遮断桿の上昇を機械的当接にて止める上限ストッパと、前記昇降範囲の下側位置を越えた下降限界位置で前記遮断桿の下降を機械的当接にて止める下限ストッパと、前記遮断桿が前記昇降範囲の下側位置に来ていることを検出する下側位置検出器と、前記モータの駆動状態を検出する駆動状態検出器とを備えた踏切しゃ断機において、
    前記モータを上昇側へ回転させて前記上昇限界位置に達したことを前記駆動状態検出器の検出結果に基づいて検知するとともに前記モータを下降側へ回転させて前記下降限界位置に達したことを前記駆動状態検出器の検出結果に基づいて検知し両検知時における前記モータ回転位置に基づいて前記昇降範囲の上側位置および下側位置それぞれと前記モータ回転位置とを対応づける昇降範囲自動設定手段前記制御部に設けられており、
    前記昇降範囲自動設定手段は、前記昇降範囲の下側位置と前記モータ回転位置とを対応づけるに際して、前記遮断桿が前記下側位置に来ているとの検出が前記下側位置検出器によってなされていることを対応づけ完了の必要条件とするものであることを特徴とする踏切しゃ断機。
  3. 前記昇降範囲自動設定手段は、前記昇降範囲の下側位置と前記モータ回転位置とを対応づけるに際して、前記遮断桿が前記下側位置に来ているとの検出が前記下側位置検出器によってなされていることを対応づけ完了の必要条件とするものであることを特徴とする請求項1記載の踏切しゃ断機。
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