JP6074942B2 - 融雪装置 - Google Patents

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本発明は融雪装置、特にランニングコストを大幅に低下させることが可能な融雪装置に関するものである。
雪国などの寒冷で、豪雪に見舞われる地方では冬季には家屋の屋根に雪が降り積もり、雪降ろしや除雪などの重労働が必要となる。そのような重労働を軽減させるために種々のタイプの融雪装置が提案され、その一例としては特許文献1などに記載されたものがある。
この特許文献1の技術では、従来において、水道水をヒータにて一旦加熱した後に、この加熱水を建物の屋根に導いて散水したり、地下水を汲上げて散水していたものが、水道代及び、ヒータ加熱に伴う電気代が嵩み不経済である点に鑑みて改良したものである。そして、この特許文献1の技術では、雑排水を処理浄化する合併処理浄化槽の放流管に貯水槽を連通し、この貯水槽に建物の屋根に配設した解凍液分配管に連通する送水管を臨ませるとともに、上記貯水槽に貯留する処理水を上記解凍液分配管へ上記送水管を介して供給する送水ポンプを配設した点を特徴とする。
特開平7−217258号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、雑排水を処理浄化する合併処理浄化槽の放流管に貯水槽を連通する構成をとるため、融雪装置に合併処理浄化槽を余分に取り付けなければならず、装置全体が大がかりになるという不具合があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、構造が簡単で、しかもエネルギー消費量を少なくして運用することのできる融雪装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため本発明による融雪装置は、建造物の屋根の頂部に設置された解凍液分配管と、前記解凍液分配管へ融雪用の解凍液を給送及び回収して循環させる解凍液循環ユニットと、前記屋根の面に配置され、前記解凍液分配管に接続されたパイプ部材を有し、雪を放熱により融解する熱放射プレートと、前記解凍液循環ユニットと解凍液分配管との間に接続され前記解凍液分配管へ解凍液を給送する解凍液供給管と、前記解凍液循環ユニットに接続され前記解凍液分配管から前記熱放射プレートに供給された解凍液を回収する集液管とを備え、前記解凍液循環ユニットは、解凍液を送給する解凍液ポンプと、
解凍液ポンプに接続され且つ地中に設置されて解凍液を地下熱源により温めるための地熱吸熱交換機とを備えたことを特徴とする。
また本発明の融雪装置は、前記熱放射プレートは、長方形形状の金属製の薄板と、この薄板の下に固定されたパイプ部材とから構成され、薄板の幅寸法は放熱板としての機能を持つ程度に広い値に設定されることを特徴とする。また、かわら棒を備えた屋根に設置される融雪装置の場合は、前記熱放射プレートは、1つのかわら棒とこれに隣接する他のかわら棒との間において、ジグザグの態様で配置される構成をとることもできる。
本発明によれば、熱による効率的な融雪作用により融雪が可能であるから、積雪が大きくても柔軟に対応して融雪を行うことができる。また、本発明においては雪よりもわずかに温度を高く設定した解凍液の熱による融雪(解凍液を循環させて融雪)を行うから、省エネルギーに優れ、また融雪のための経費の節約になり経済的である。
本発明の第1の実施の形態に係る融雪装置が適用される家屋の例を示す正面図である。 (a)は上記実施の形態における屋根の上下方向に熱放散プレートを設置した例を示す、屋根の側面図であり、(b)は(a)の設置例を示す屋根の正面図である。 (a)は上記実施の形態における屋根の長手方向に熱放散プレートを設置した例を示す屋根の側面図であり、(b)は(a)の設置例を示す屋根の正面図である。 上記実施の形態における熱放散プレートの構成を示す斜視図である。 上記実施の形態における熱放散プレートの構成を示す平面図である。 (a)は上記実施の形態における熱放散プレートにおける薄板とパイプ部材の固定方法を説明する正面図であり、(b)は薄板とパイプ部材の接触面積ができるだけ大きくなるような固定方法を説明する正面図である。 上記実施の形態における薄板の一例を示す斜視図である。 上記実施の形態における熱放散プレートの屋根への敷設状態を示す平面図である。 本発明に用いられる解凍液循環ユニットの一例を示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る融雪装置を備えた屋根の例を示す正面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図1は本発明の融雪装置が適用される家屋の例を示す正面図である。図1において、符号1は建造物である家屋全体を示す。2は家屋1の壁、3は屋根を示す。家屋1に隣接した外部には解凍液循環ユニット4が設置されている。屋根3の頂部にはその長手方向に延びて解凍液を分配するための解凍液分配管5が設置される一方、屋根3の裾部にはその長手方向に延びて解凍液を集めるための解凍液集積管6が設置されている。解凍液は、温熱による融雪を行うための液体であり通常の水、或いは不凍液が用いられる。北国などの冬の夜間の低温化を考えた場合、不凍液を使うのが好ましい。解凍液循環ユニット4と解凍液分配管5との間には解凍液供給管7が接続され、また解凍液循環ユニット4と解凍液集積管6との間には解凍液回収管8が接続されている。また、解凍液分配管5と解凍液集積管6との間には熱放散プレート(後出の13)が接続されており、この熱放散プレート13を解凍液が流れるようになっている。よって、解凍液循環ユニット4から解凍液供給管7を通して解凍液分配管5に解凍液を供給し、次に熱放散プレート13に解凍液を流通せしめて雪を融かし、熱放散プレート13を流通した解凍液を解凍液集積管6で受けて解凍液回収管8を通してタンクへ回収する、という解凍液循環系を構成している。また、解凍液循環ユニット4の下部には地下に向かって伸びる地下熱吸熱交換機10が接続されている。
屋根3にはまた、熱放散プレートが敷設されている。図2及び図3は熱放散プレート13の設置方法を示す図である。図2(a)は屋根3の上下方向(縦方向)に熱放散プレート13を設置した例を示す、屋根の側面図である。図2(b)は図2(a)の設置例を示す、屋根の正面図である。図2(b)に示されるように、熱放散プレート13は屋根3の面に上下方向に延び、且つ屋根3の長手方向(横方向)に一定の間隔を開けて複数枚が設置されている。図3(a)は屋根3の長手方向に熱放散プレート13を設置した例を示す、屋根の側面図である。図3(b)は図3(a)の設置例を示す、屋根の正面図である。図3(b)に示される事例では、熱放散プレート13は屋根3の面に長手方向に延び、且つ屋根3の短手方向(上下方向)に一定の間隔を開けて複数枚が設置されている。
図4及び図5は熱放散プレート13の構成を示す図であり、図4は熱放散プレート13の斜視図、図5は平面図である。図4及び図5に示されているように、熱放散プレート13は長方形形状の金属製の薄板14と、この薄板14の上に固定取り付けされたパイプ部材15とから構成されている。薄板14は鋼鈑、ステンレス板、銅板、或いはアルミ板などのうち腐食に強く、且つ熱伝導性が良いものが使われ、厚さは0.27mm(ミリメートル)以下〜0.5mmのものが使われる。また、薄板14の寸法は使用される屋根の大きさによって決定されるのが好ましいが、例えば、長さが2〜4m、幅寸法が15〜30cm(センチメートル)のものが使われる。上記幅寸法は、薄板14が放熱板としての十分な機能を持つ程度の幅広の値であり、上記数値に限定されるものではない。パイプ部材15にはステンレス、銅、或いはアルミ合金などのうち腐食に強く、且つ熱伝導性が良い材料を成形して成る管部材が使われ、外径は、例えば6〜10mmのものが使われる。
薄板14へのパイプ部材15の取り付けは、例えば図4及び図5に示されるように、薄板14の面の長手方向にパイプ部材15を当接させて固定する。固定方法としては、図6に示されるように、薄板14とパイプ部材15とが当接する部分において薄板14をパイプ部材15の外形に合わせて湾曲成形し、図6に示されているようにパイプ部材15を薄板14により上から覆うようにして包持させて固定する。すなわち、屋根3への設置(或いは固定)方法としては、図4、図5に示されたものを裏返した状態で設置する。このとき、薄板14とパイプ部材15の接触面積ができるだけ大きくなるよう、図6(a)の態様よりも図6(b)の態様になるように包持する方が好ましい。このようにして構成した熱放散プレート13は、屋根3に敷設されるとき、屋根3の表面上に載置される。図7は薄板14の構造の一例を示す斜視図である。この事例による薄板14は、表面及び裏面を形成する超耐候性樹脂シート17と、薄板14の厚さ方向中心部分に配置された低炭素鋼板18と、低炭素鋼板18の上下両側に配置された超耐候性アルミ合金19とから構成され、下側の超耐候性樹脂シート17の裏面には耐候性不織布防水シート接着剤20が設けられている。そして、熱放散プレート13の薄板14を屋根3の表面に接着させる(上記不織布防水シート接着剤20を使う)ことにより融雪パネルユニットができる。
図8は熱放散プレート13の屋根3への敷設状態を示す図である。図8に示された熱放散プレート13の屋根3への敷設例は、図2(a)、(b)に示された敷設事例に対応し、これをより詳細に示す図である。この例において、屋根3の頂部付近には、上述したように、解凍液分配管5が設置される一方、屋根3の裾部には解凍液集積管6が設置されている。解凍液分配管5と解凍液集積管6との間には複数の熱放散プレート13が縦方向(屋根の上下方向)に延びて、且つ所定の間隔を開けて設置されている。この場合、通常はパイプ部材15を屋根3の表面に直接敷設するが、熱放散プレート13の下側の屋根面には上述した超耐候性樹脂シート17が敷かれていてもよい。また、超耐候性樹脂シート17の代わりに滑り止め融雪鉄板が張設されていてもよい。各熱放散プレート13において、パイプ部材15は、その上端部は解凍液分配管5に連通可能に接続され、下端部は解凍液集積管6に連通した状態で接続されている。解凍液集積管6は解凍液回収管8に接続され、解凍液回収管8は解凍液循環ユニット4に接続されている。なお、図2(b)及び図9の事例において、解凍液分配管5と解凍液供給管7とは屋根3に対して右端部で接続され、また、解凍液集積管6と解凍液回収管8とは屋根3に対して左端部で接続されている。このように屋根3全体からみて、解凍液の入り口と出口とを対角線位置の関係に配置することにより、解凍液の流通を屋根全体にとって均一に行わせることができる。これにより、屋根全体を略同じ温度に保つことができ、また、屋根全体を略同じ状態で融雪することができる。
次に解凍液循環ユニット4について説明する。図9は本発明に用いられる解凍液循環ユニット4の一例を示す図である。図9において解凍液循環ユニット4は、解凍液を送給する解凍液ポンプ23と、解凍液回収管8に接続され回収された解凍液を加熱する加熱循環バーナー24と、解凍液ポンプ23及び加熱循環バーナー24に接続され解凍液を地下の熱源により温めるための地下熱吸熱交換機10とを備えている。解凍液循環ユニット4の解凍液の送給側においては、解凍液供給管7が接続されている。
解凍液供給管7は解凍液分配管5に接続し、さらに解凍液分配管5へは熱放散プレート13のパイプ部材15(複数個ある)が接続し、これらの複数のパイプ部材15へ温められた媒体を供給して薄板14を温める。解凍液の帰路については、パイプ部材15から解凍液集積管6に集められ解凍液回収管8を通して加熱循環バーナー24へ入り、その後地下熱吸熱交換機10を通って、解凍液ポンプ23へ送られるという解凍液循環系を構成している。
地下熱吸熱交換機10は地中深くの、例えば地下水脈28中に設置される。地下水脈28は地表は氷点下の温度であっても温度が15℃程度に保たれているので、解凍液を温めるための温源として好適である。地下熱吸熱交換機10は地中深くの、例えば地下水脈28中に設置される。さらに地上部に設置してくみ上げた地下水と熱交換することもできる。また、辺地盤が広い場合は地盤中に例えば40〜50mの長さの管を埋め込み解凍液を循環させて地熱を直接吸熱させて循環する方法も可能である。地中の配長尺の管体が熱交換機能を持つため地下熱吸熱交換機10を省くことができる。
この実施の形態において解凍液循環システム4は、上述のように、解凍液回収管8に加熱する加熱循環バーナー24が接続され、この加熱循環バーナー24に地下熱吸熱交換機10が接続され、そして地下熱吸熱交換機10の下流側に解凍液ポンプ23が接続されるというように、加熱循環バーナー24と地下熱吸熱交換機10とが直列配置となる構成をとっている。しかしこのようなとは別に、加熱循環バーナー24の出口側を解凍液ポンプ23の入り口側に直接接続し、また地下熱吸熱交換機10の入り口側を解凍液回収管8に直接接続することにより、加熱循環バーナー24と地下熱吸熱交換機10とを、解凍液回収管8と解凍液ポンプ23の間で並列配置となる構成をとってもよい。この実施の形態においては、解凍液の加熱(加温)は地下熱吸熱交換機10を使って行うことを基本としている。したがって本発明の融雪装置の通常運転時、加熱循環バーナー24はスイッチが切られ不動作状態とされて、解凍液回収管8を通って戻ってきた解凍液は加熱循環バーナー24を素通りして地下熱吸熱交換機10に流入する、という循環が行われる。これにより、加温に要する経費がほとんど0(ゼロ)というコストの低い融雪を行うことができる。そして、大雪が降った時などの緊急運転時(加熱循環バーナー24と地下熱吸熱交換機10の両方を使う)や、地下熱吸熱交換機10を使わないで融雪したい場合は地下熱吸熱交換機10を使う代わりに、上記加熱循環バーナー24を使用し、この加熱循環バーナー24を解凍液ポンプ23に接続して解凍液を温めた後に解凍液供給管7を通して送給する。
次に、上記構成による実施の形態の動作として、熱放散プレート13を使った融雪作用について説明する。地下熱吸熱交換機10又は加熱循環バーナー24により温められた解凍液は、解凍液ポンプ23の作動により解凍液供給管7を通って解凍液分配管5へ送られ、そこから熱放散プレート13のパイプ部材15に流入する。これにより、熱放散プレート13ではパイプ部材15を通して薄板14が温められる。本実施の形態では、薄板14には熱伝導性が良い材料が使われており、薄板14とパイプ部材15の接触面積ができるだけ大きくなるよう、薄板14をパイプ部材15の外形に合わせて湾曲成形して接触結合させ、さらに薄板14は幅寸法が15〜30cmと、パイプ部材15の直径に対して十分な平板部の幅寸法を有するから、解凍液の温熱が薄板14とパイプ部材15の広い面積範囲に行きわたり雪を融かす。特に平板部の幅寸法が15〜30cmと広くとってあることにより、積雪のパイプ部材15の周辺が融けたときに、当該パイプ部材15の周りに空間(巣)が出来てそれ以上融雪が進まないといった事柄は起こらず、平板部においても融雪が進むので融雪効率が向上する。また、熱放散プレート13が屋根3の上に敷設されるに際して、超耐候性樹脂シート17等の上に載置された場合は、屋根3側の断熱性が高められ、効率良く雪を融かすことができる。パイプ部材15を通った解凍液は解凍液回収管8を通して地下熱吸熱交換機10或いは加熱循環バーナー24へ送られ、さらに解凍液ポンプ23へ送られて循環供給される。
地下熱吸熱交換機10は、上述したように地下水脈28中に設置され、解凍液の温度が15℃程度に温められるが、解凍液の温め温度はこの程度で十分である。一般に雪を被った熱放散プレート13は、解凍液が循環していない状況下で氷点下の温度にある。この状態においてパイプ部材に15℃或いはそれよりも低くても氷点下よりも暖かい(例えば5〜6℃のような)温度の解凍液を供給すれば熱放散プレート13の上に積もった雪を融かすことができる。別の言葉で説明すれば、本発明では雪を「じんわり」融かすことに眼目をおく。そして、この雪を「じんわり」融かすことは、融雪効果の現れが遅延することを意味するものではなく、より高温の(例えば15〜20℃のような)解凍液を使って融雪する場合と比べて時間単位でみれば数時間の遅れ、日数でみればほとんど変わらない、というような融雪効果が得られる。したがって、本発明では、解凍液の加熱(加温)は地下熱吸熱交換機10を使って行うことを基本とすることを上述したように、解凍液循環系を使って融雪を行うに際して特に電気ヒータなどの加熱装置を使って解凍液を温める必要はなく、省エネルギーに役立ち、また融雪のための経費の節約にもなる。
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る融雪装置を備えた屋根の例を示す正面図である。この実施の形態においては、かわら棒が設けられた屋根に設置されて効果的な融雪を行える融雪装置を実現する。ここで、「かわら棒」とは、トタン葺き屋根などにおいて、屋根面の上下方向(傾斜方向)に延びた突起列(図10中の符号30で表す)のことである。このかわら棒30は、図10に示されるように、屋根3の面に上下方向に延び、且つ屋根3の長手方向に一定の間隔を開けて複数本が設置されている。第2の実施の形態において、使用される熱放散プレート13、薄板14、パイプ部材15、或いはその他のユニットや機能部材は第1の実施の形態において説明したものと同じである。第1の実施の形態と異なる点は、熱放散プレート13の屋根面への設置方法が変更されている点である。
すなわち本実施の形態では、熱放散プレート13の配置方法として、1つのがわら棒(30aとする)とこれに隣接する他のかわら棒(30bとする)との間において、屋根3の上下方向に複数の熱放散プレート13がジグザグの態様で配置されている。すなわち、図10において、一対のかわら棒30a、30bの間に注目すると、屋根3表面の上記領域では、上側及び下側位置の関係に2組の熱放散プレート13a、13bが、それぞれ上下方向にまっすぐではなく、傾斜した方向へ延びて設置されている。上側の熱放散プレート13aは、パイプ部材15aが屋根3表面の略上半分の区域において、左側上方から右側下方向へ延びて設置され、薄板14aもまた同じ方向へ延びて屋根3表面に固定されている。また、下側の熱放散プレート13bは、パイプ部材15bが屋根3表面の略下半分の区域において、右側上方から左下側方向へ延びて設置され、薄板14bもまた同じ方向へ延びて屋根3表面に固定されている。したがって、熱放散プレート13は、熱放散プレート13aから熱放散プレート13bにかけてジグザグに配置された構成となっている。また、パイプ部材15aの上端は解凍液分配管5に接続され、パイプ部材15bの下端は解凍液回収管8に接続されるとともに、パイプ部材15aの下端とパイプ部材15bの上端は中継パイプ31により接続され、ている。なお、パイプ部材15a、15bの傾斜方向は図10に示された態様とは逆の方向であってもよく、また、パイプ部材15a、15bの傾斜方向は屋根3表面における1つの領域(例えばかわら棒30a、30bの間)とこれに隣接する領域(例えばかわら棒30b、30cの間)との間で、同じであっても、逆の向きであってもよい。
以上の構成を有する融雪装置について融雪動作を説明する。この融雪動作は上述の第1の実施の形態において説明したのと基本的に同じである。すなわち、地下熱吸熱交換機10又は加熱循環バーナー24により温められた解凍液が解凍液分配管5へ送られ、そこからジグザグ配置された熱放散プレート13のパイプ部材15に流入する。これにより、熱放散プレート13ではパイプ部材15を通して薄板14が温められる。薄板14には熱伝導性が良い材料が使われるなど、種々の適切な措置が施されているため、解凍液の温熱が薄板14とパイプ部材15の広い面積範囲に行きわたり「巣」の形成を防ぎつつ効率よく雪を融かす。さらに、この第2の実施の形態においては、熱放散プレート13がジグザグ配置されていることにより、図10のかわら棒30a、30bの間の領域においては、かわら棒30a(屋根面から見て突起になっている)と斜め方向に延びるパイプ部材15a(これも屋根面から見て突起になっている)とにより上方が広く下方が狭くなった逆三角形状のくぼみが形成され、符号32で示された部位(エリア)は上記くぼみの狭隘部(第1狭隘部とする)となっている。同様にして、かわら棒30b(屋根面突起)と斜め方向に延びるパイプ部材15b(屋根面突起)とにより上方が広く下方が狭くなった逆三角形状のくぼみが形成され、符号33で示された部位(エリア)は上記くぼみの狭隘部(第2狭隘部とする)となっている。したがって、第1狭隘部を含むくぼみに積もった雪は、熱放散プレート13aより融雪作用を受けて融雪が進むにつれて、融けた水は第1狭隘部32を通り抜けて下方へ流れ、また融解途中の雪は第1狭隘部32へ向けてずり下がる。これにより、第1狭隘部32は融解途中の雪と水の混合物が蓄積され、雪の融解を促進する。また、第2狭隘部においても同様のことが生じる。したがって、第2の実施の形態においては、雪の融ける速度を早くすることが可能である。上述のような作用、効果は他のかわら棒の間の屋根領域においても同様に起こる。
本発明では、熱による効率的な融雪作用により融雪が可能であるから、積雪が大きくても柔軟に対応して融雪を行うことができる。また、本発明においては省エネルギーに優れ、また融雪のための経費を低く抑えることができるから、大いに有用性がある。
1 家屋(建造物)
2 壁
3 屋根
4 解凍液循環ユニット
5 解凍液分配管
6 解凍液集積管
7 解凍液供給管
8 解凍液回収管
10 地下熱吸熱交換機
13 熱放散プレート
14 薄板
15 パイプ部材
17 超耐候性樹脂シート
18 低炭素鋼板
19 超耐候性アルミ合金
20 耐候性不織布防水シート接着剤
23 解凍液ポンプ
24 加熱循環バーナー
28 水脈
30 かわら棒
31 中継パイプ
32 第1狭隘部
33 第2狭隘部

Claims (3)

  1. 建造物の屋根の頂部に設置された解凍液分配管と、
    前記解凍液分配管へ融雪用の解凍液を給送及び回収して循環させる解凍液循環ユニットと、
    前記屋根の表面に配置され、前記解凍液分配管に接続されたパイプ部材を有し、雪を放熱により融解する熱放射プレートと、
    前記解凍液循環ユニット接続され前記解凍液分配管から前記熱放射プレートに供給された解凍液を回収する集液管液管とを備え、
    前記解凍液循環ユニットは、解凍液を供給する解凍液ポンプと、
    解凍液ポンプに接続され且つ地中に設置されて解凍液を地下熱源により温めるための地熱吸熱交換機とを備えたことを特徴とする融雪装置。
  2. 前記熱放射プレートは、長方形形状の金属性の薄板と、この薄板の下に固定されたパイプ部材とから構成され、薄板の幅寸法は放熱板としての機能を持つ程度に広い値に設定されることを特徴とする請求項1記載の融雪装置。
  3. 屋根面上に上下方向に延びる複数のかわら棒を横方向に一定の間隔を置いて配置した屋根を有する建造物において、建造物の屋根の頂部に設置された解凍液分配管と、
    前記解凍液分配管へ融雪用の解凍液を供給及び回収して循環させる解凍液循環ユニットと、
    前記屋根の表面に配置され、前記解凍液分配管に接続されたパイプ部材を有し、雪を放熱により融解する熱放射プレートと、
    前記解凍液循環ユニットと解凍液分配管との間に接続され前記解凍液分配管へ解凍液を供給する解凍液供給管と、
    前記解凍液循環ユニットに接続され前記解凍液分配管から前記熱放射プレートに供給された解凍液を回収する集液管とを備え、
    前記熱放射プレートは、1つのかわら棒とこれに隣接する他のかわら棒との間において、
    ジグザグの態様で配置されており、
    前記解凍液循環ユニットは、解凍液を供給する解凍液ポンプと、
    解凍液ポンプに接続され且つ地中に設置されて解凍液を地下熱源により温めるための地熱吸熱交換機とを備えたことを特徴とする融雪装置。
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