JP6071659B2 - エンジン模擬試験方法 - Google Patents

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Description

本発明は、実車での運転状態を模擬的に再現しながらエンジンの性能及び信頼性試験を実施するためのエンジン模擬試験方法に関するものである。
近年、自動車のエンジンを開発する場合には、該エンジンを搭載した試験車両を実際に走行させて試験を行う替わりに、エンジンを台上ベンチに載せて実車での運転状態を模擬的に再現しながら性能や信頼性に関する試験を実施することが行われており、開発されたエンジンが所定の性能や信頼性を備えているかどうかを効率良く評価できるようにしている。
図10は台上ベンチでエンジンの性能や信頼性に関する試験を実施するための台上試験装置の一例を示すもので、図10中における符号の1は台上ベンチ(図示省略)に載せられたエンジン、2は該エンジン1の出力軸1aを接続されて実車の負荷条件を再現するように前記エンジン1のトルクを制御する動力計、3は前記エンジン1の運転状態を制御するエンジン制御装置、4は該エンジン制御装置3にアクセル開度の情報を与えるアクセル開度センサ、5は該アクセル開度センサ4を運転者のアクセルペダル操作に替えて操作するアクチュエータ、6は該アクチュエータ5及び前記動力計2の作動を制御し且つ該動力計2で検出された前記エンジン1のトルクの情報を取り込む模擬運転制御装置である。
而して、実車から得られた時系列の目標車速データを元に模擬運転制御装置6にて車両の走行抵抗を算出し、これを動力計2の負荷とエンジン1の回転数とに置き換えてアクチュエータ5及び前記動力計2の作動を制御すると、該動力計2により負荷条件がエンジン1に与えられる一方、前記アクチュエータ5によりアクセル開度センサ4が操作されてエンジン制御装置3により燃料噴射量が制御され、目標車速に対応したエンジン1の運転状態が模擬されることになる。
ところが、実車から得られた時系列の目標車速データを元に模擬運転制御装置6にて車両の走行抵抗を算出するにあたり、正確な積載状況や路面勾配等の計測データまでは測定できていない場合が多く、積荷重量の変化と路面勾配が無いものと仮定して車両の走行抵抗を算出するようにしていたため、模擬運転制御装置6で算出された走行抵抗と実車での走行抵抗との間に乖離が生じ、台上試験装置にて実車の車速を目標に走行しても、アクセル開度に差が生じる結果となり、実車の走行状態を正確に再現することが難しかった。
そこで、本発明者らは、実車から得られた時系列の目標車速データを元に車両諸元情報を使用し且つ積荷重量の変化と路面勾配が無いものと仮定して車両の走行抵抗を算出し、その算出された走行抵抗を負荷条件として動力計2によりエンジン1に与えながら前記目標車速データ通りに車速が再現されるようにアクセル開度を制御した時のトルクの推移を第一トルク推移として求める一方、前記目標車速データの計測時に併せてエンジン1の回転数とアクセル開度を計測しておき、これら目標車速データの計測時におけるエンジン1の回転数とアクセル開度が同時に再現されるようにアクセル開度を制御し且つ動力計2により負荷条件を制御した時のトルクの推移を第二トルク推移として求め、この第二トルク推移と前記第一トルク推移とを比較して差分を求め、そのトルク推移の差分を補正負荷分として走行抵抗の差分に置き換え、この走行抵抗の差分を前記目標車速データを元に算出した走行抵抗に加算して実車相当の走行抵抗に補正し、この実車相当の走行抵抗を負荷条件として動力計2によりエンジン1に与えながら前記目標車速データの車速が再現されるようにアクセル開度を制御する方法を創案するに到った。
即ち、実車から得られた時系列の目標車速データを元に車両諸元情報を使用し且つ積荷重量の変化と路面勾配が無いものと仮定して車両の走行抵抗を算出し、その算出された走行抵抗を負荷条件として動力計2によりエンジン1に与えながら前記目標車速データ通りに車速が再現されるようにアクセル開度を制御すると、実車と同じ走行抵抗が得られていないことからエンジン1に対し実車と同じ負荷条件を与えることができず、前記目標車速データ通りに車速を再現しても、アクセル開度が実車の場合と異なり、この時に計測されるトルクの推移(第一トルク推移)は、実車の負荷条件に対応したものとはならないが、前記目標車速データの計測時に併せて計測されていたエンジン1の回転数とアクセル開度が同時に再現されるようにアクセル開度を制御し且つ動力計2により負荷条件を制御すれば、その時に計測されるトルクの推移(第二トルク推移)が実車の負荷条件に対応したものとなる。
このため、第二トルク推移と第一トルク推移とを比較して差分を求め、そのトルク推移の差分を補正負荷分として走行抵抗の差分に置き換え、この走行抵抗の差分を前記目標車速データを元に算出した走行抵抗に加算すれば、この走行抵抗は実車の負荷条件に対応したものとなり、この実車相当の走行抵抗を負荷条件として動力計2によりエンジン1に与えながら前記目標車速データの車速が再現されるようにアクセル開度を制御すれば、実車の走行状態が正確に再現されることになる。
また、先に求めた補正負荷分には、積荷重量の変化と路面勾配が大きく寄与しており、同じ道路を同じ運行条件(積荷重量の変化)で走行する限り、大きく変化することなく同じように加わる負荷分であると考えられるので、車型違いの場合であっても、その車型に応じた車両諸元情報を使用し且つ積荷重量の変化と路面勾配が無いものと仮定して算出した走行抵抗に加算すれば、同じ道路を同じ運行条件(積荷重量の変化)で走行した時の実車相当の走行抵抗が求められることになり、更には、この実車相当の走行抵抗を負荷条件として動力計2によりエンジン1に与えながら前記目標車速データの車速が再現されるようにアクセル開度を制御することにより、車型違いの場合における実車の走行状態を正確に再現することができ、車両諸元情報の変更点の性能及び信頼性への影響を確認することができる。
尚、この種の模擬運転制御装置に関連する先行技術文献情報としては下記の特許文献1等がある。
特開2007−285931号公報
しかしながら、実車相当の走行抵抗を負荷条件として動力計2によりエンジン1に与えながら目標車速データの車速が再現されるようにアクセル開度を制御する模擬運転を行うにあたり、ドライバ特性(アクセルの踏み方)が常に同じであるならば、ほぼ狙い通りの車速を再現することができるが、実際のアクセルの踏み方というものは人それぞれであり、同じ車速を目標としても、ゆっくり時間をかけて踏み込んだり、いきなり深く踏み込んだりするといった具合に異なる特徴があるため、アクセルの踏み方が異なる別のドライバを想定したドライバ特性に変更した場合に、時系列の目標車速データ通りに車速が再現されるように時間単位で目標速度を切り替えてアクセル開度を制御しても、時間毎のアクセル開度が異なる結果となり、目標車速データに対し台上での車速がオーバーシュートやアンダーシュートを起こし易くなって車速にずれが生じ、同じルートを想定していながら積算走行距離に乖離が生じてしまうという課題があった。
また、車型違いの場合における実車の走行状態を模擬するにあたっても、その車型に応じた車両諸元情報に変われば、時系列の目標車速データ通りに車速が再現されるように時間単位で目標速度を切り替えてアクセル開度を制御しても、時間毎のアクセル開度が異なる結果となり、同じルートを想定していながら積算走行距離に乖離が生じてしまうという課題があることは同様であった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、模擬運転時における積算走行距離の乖離を防止し得るエンジン模擬試験方法を提供することを目的とする。
本発明は、台上ベンチに載せたエンジンの出力軸を動力計と連結し、該動力計により前記エンジンに走行時の負荷条件を与えながらアクセル開度を制御して実車の走行状態を模擬するエンジン模擬試験方法であって、実車から得られた時系列の目標車速データを元に車両諸元情報を使用し且つ積荷重量の変化と路面勾配が無いものと仮定して車両の走行抵抗を算出し、その算出された走行抵抗を負荷条件として前記動力計によりエンジンに与えながら前記目標車速データ通りに車速が再現されるようにアクセル開度を制御した時のトルクの推移を第一トルク推移として求める一方、前記目標車速データの計測時に併せてエンジンの回転数とアクセル開度を計測しておき、これら目標車速データの計測時におけるエンジンの回転数とアクセル開度が同時に再現されるようにアクセル開度を制御し且つ動力計により負荷条件を制御した時のトルクの推移を第二トルク推移として求め、この第二トルク推移と前記第一トルク推移とを比較して差分を求め、そのトルク推移の差分を補正負荷分として走行抵抗の差分に置き換え、この走行抵抗の差分を前記目標車速データを元に算出した走行抵抗に加算して実車相当の走行抵抗に補正すると共に、前記目標車速データにおける時系列の車速を積算走行距離毎に割り付け、その積算走行距離毎の車速に対応するように前記実車相当の走行抵抗を負荷条件として動力計によりエンジンに距離単位で与えながら前記目標車速データの車速が積算走行距離毎に再現されるようにアクセル開度を制御して実車の走行状態を模擬することを特徴とするものである。
このようにした場合に、実車から得られた時系列の目標車速データを元に車両諸元情報を使用し且つ積荷重量の変化と路面勾配が無いものと仮定して車両の走行抵抗を算出し、その算出された走行抵抗を負荷条件として動力計によりエンジンに与えながら前記目標車速データ通りに車速が再現されるようにアクセル開度を制御すると、実車と同じ走行抵抗が得られていないことからエンジンに対し実車と同じ負荷条件を与えることができず、前記目標車速データ通りに車速を再現しても、アクセル開度が実車の場合と異なり、この時に計測されるトルクの推移(第一トルク推移)は、実車の負荷条件に対応したものとはならないが、前記目標車速データの計測時に併せて計測されていたエンジンの回転数とアクセル開度が同時に再現されるようにアクセル開度を制御し且つ動力計により負荷条件を制御すれば、その時に計測されるトルクの推移(第二トルク推移)が実車の負荷条件に対応したものとなる。
そこで、第二トルク推移と第一トルク推移とを比較して差分を求め、そのトルク推移の差分を補正負荷分として走行抵抗の差分に置き換え、この走行抵抗の差分を前記目標車速データを元に算出した走行抵抗に加算すれば、この走行抵抗は実車の負荷条件に対応したものとなるので、前記目標車速データの積算走行距離毎に割り付けた車速に対応するように前記実車相当の走行抵抗を負荷条件として動力計によりエンジンに距離単位で与えながら前記目標車速データの車速が積算走行距離毎に再現されるようにアクセル開度を制御すれば、積荷重量の変化と路面勾配の影響を含む実車の走行状態が再現されることになり、しかも、車速にずれが生じても運転時間が変動するだけで最終的な積算走行距離は不動となり、想定ルートの距離に対し模擬運転時における積算走行距離の乖離が起こらなくなるので、アクセルの踏み方が異なる別のドライバを想定したドライバ特性に変更して模擬運転を実施しても、同じルートを走行した時の走行状態をより正確に再現することが可能となる。
更に、本発明においては、前記目標車速データを元に別の車両諸元情報を使用し且つ積荷重量の変化と路面勾配が無いものと仮定して車型違いの場合の走行抵抗を算出し、その算出された走行抵抗に前記補正負荷分を加算して車型違いの場合についての実車相当の走行抵抗を求め、この実車相当の走行抵抗を負荷条件として前記目標車速データの積算走行距離毎の車速に対応するように動力計によりエンジンに距離単位で与えながら前記目標車速データの車速が積算走行距離毎に再現されるようにアクセル開度を制御して実車の走行状態を模擬することが可能であり、このようにすれば、車型違いの場合における実車の走行状態をより正確に再現することが可能となる。
また、前記目標車速データに停車状態が含まれている場合には、該停車状態に関してだけ時間単位で目標車速と負荷条件を「0」として実車の走行状態を模擬させるようにすれば良く、このようにすれば、実車の走行状態の模擬を距離単位で行う一方で、停車状態を時間単位で再現することが可能となる。
上記した本発明のエンジン模擬試験方法によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、正確な積載状況や路面勾配等の計測データが測定できていなくても、これらの影響を含む実車の走行状態を再現することができ、しかも、車速にずれが生じても運転時間が変動するだけで最終的な積算走行距離を不動とすることができて、想定ルートの距離に対し模擬運転時における積算走行距離が乖離してしまうことを防止できるので、アクセルの踏み方が異なる別のドライバを想定したドライバ特性に変更して模擬運転を実施しても、同じルートを走行した時の走行状態をより正確に再現することができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、車型違いの場合における実車の走行状態を模擬するにあたり、その車型に応じた車両諸元情報に変更して模擬運転を実施しても、同じルートを想定していながら積算走行距離に乖離が生じてしまうことを防止することができ、車型違いの場合における実車の走行状態をより正確に再現することができて、車両諸元情報の変更点の性能及び信頼性への影響を確認することができる。
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、実車の走行状態の模擬を距離単位で行う一方で、停車状態を時間単位で再現することができ、実車の走行状態の模擬を距離単位で行うことにより実車の停車状態が再現できなくなる不都合を回避することができる。
本発明に用いられる目標車速データの一例を概略的に示すグラフである。 第一トルク推移と第二トルク推移について示すグラフである。 計算して求めた走行抵抗と実車相当の走行抵抗を示すグラフである。 停車を途中に挟んだ目標車速データの場合を例示するグラフである。 図4のグラフに対応した積算走行距離と時間との関係を示すグラフである。 目標車速データの時系列の車速を積算走行距離毎に割り付けたグラフである。 積算走行距離毎の車速に対応させた実車相当の走行抵抗を示すグラフである。 本発明を適用した場合における車速のずれに関するグラフである。 本発明を適用した場合における積算走行距離のずれに関するグラフである。 台上試験装置の一例を示す概略図である。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例を示すもので、本発明のエンジン模擬試験方法を実施するために用いられる台上試験装置については、先に背景技術の説明に用いた図10の構成のものと特に変わるところがないため、本形態例の説明においても、台上試験装置の各構成要素に関連して述べた部分については図10を参照することとする。
先ず、本形態例では、台上ベンチに載せたエンジン1の出力軸1aを動力計2と連結し、該動力計2により前記エンジン1に走行時の負荷条件を与えながらアクセル開度を制御して実車の走行状態を模擬するに際し、模擬運転制御装置6において、実車から得られた時系列の目標車速データS(図1参照)を元に車両諸元情報を使用し且つ積荷重量の変化と路面勾配が無いものと仮定して車両の走行抵抗を算出する。
ここで、目標車速データSを元に車両の走行抵抗を算出するにあたっては、例えば、下記の式(1)に示されるような一般的な走行抵抗演算式を使用すれば良く、不明な車両諸元情報については仮値を代入して計算すれば良い。
尚、ここでは説明を判り易くする観点から比較的シンプルな走行抵抗演算式を用いた場合で例示しているが、エンジントルクマップやトランスミッションの変速位置情報等を加味して更に複雑な走行抵抗演算式を用いることも可能である。
[数1]
F(走行抵抗)=Ra+Rc+Rr+Re…(1)

Ra(空気抵抗)=λSV2
λ:空気抵抗係数(仮値)
S:車両前面投影面積(仮値)
V:車速(目標車速データSの時系列値)
Rc(加速抵抗)=b/g(W+ΔW)
b:車両加速度(車速Vから求めた加速度)
g:重力加速度(定数)
W:車両総重量(カタログ値)
ΔW:回転部慣性重量=空車重量×0.07(仮値)
Rr(ころがり抵抗)=Wμ
μ:タイヤ摩擦抵抗係数
Re(勾配抵抗)=W・sinθ(ここでは0として計算)
θ:勾配角度
そして、この式(1)により算出された走行抵抗を負荷条件として動力計2によりエンジン1に与えながら前記目標車速データS通りに車速(図1参照)が再現されるようにアクチュエータ5によりアクセル開度センサ4を操作してアクセル開度を制御し、この時のトルクの推移を第一トルク推移T1(図2参照)として模擬運転制御装置6に記録しておく。
一方、前記目標車速データSの計測時に併せてエンジン1の回転数とアクセル開度を計測しておき、これら目標車速データSの計測時におけるエンジン1の回転数とアクセル開度が同時に再現されるようにアクセル開度をアクチュエータ5によりアクセル開度センサ4を介して制御し且つ動力計2により負荷条件を制御した時のトルクの推移を第二トルク推移T2(図2参照)として模擬運転制御装置6に記録する。
そして、前記模擬運転制御装置6内において、第二トルク推移T2と第一トルク推移T1とを比較して差分を求め、そのトルク推移の差分を補正負荷分として走行抵抗の差分に置き換え、図3に示す如く、この走行抵抗の差分を前記目標車速データSを元に算出した走行抵抗F1に加算して実車相当の走行抵抗F2に補正する。
尚、第二トルク推移T2と第一トルク推移T1との差分を補正負荷分として走行抵抗の差分に置き換えるにあたっては、走行している任意の区間毎に走行抵抗の差分に平均処理を施して平滑化しておき、極端な負荷変動が抑えられるようにしておくことが好ましい。
このようにして得られた実車相当の走行抵抗を負荷条件として動力計2によりエンジン1に与えながら前記目標車速データSの車速が再現されるようにアクセル開度を制御すれば、実車の走行状態が正確に再現されることになるが、図4に停車を途中に挟んだ目標車速データSの場合を例にして示している通り、アクセルの踏み方が異なる別のドライバを想定したドライバ特性に変更した場合には、車速がオーバーシュートやアンダーシュートを起こし易くなり、図5に示すように同じルートを想定していながら積算走行距離に乖離が生じてしまう。
そこで、本形態例においては、図4の目標車速データSにおける時系列の車速を、図6のように積算走行距離毎に割り付け、その積算走行距離毎の車速に対応するように前記実車相当の走行抵抗を負荷条件として動力計2によりエンジン1に距離単位で与える一方(図7参照)、図4の目標車速データSの車速が積算走行距離毎に再現されるようにアクセル開度を制御して実車の走行状態を模擬する。
ただし、図4に例示するように目標車速データSに停車状態が含まれている場合には、該停車状態に関してだけ時間単位で目標車速と負荷条件を「0」として実車の走行状態を模擬させるようにすれば良く、このようにすれば、実車の走行状態の模擬を距離単位で行う一方で、停車状態を時間単位で再現することが可能となり、実車の走行状態の模擬を距離単位で行うことにより実車の停車状態が再現できなくなる不都合を回避することが可能となる。
ここで、実車の停車状態を再現するに際しては、目標車速データSにおける時系列の車速を積算走行距離毎に割り付けた図6のグラフにおいて、車速が「0」となる積算走行距離に到達した時に時間単位の制御に切り替えて目標車速と負荷条件を「0」として実車の停車状態を再現するようにすれば良い。
従って、上記形態例によれば、正確な積載状況や路面勾配等の計測データが測定できていなくても、これらの影響を含む実車の走行状態を再現することができ、しかも、車速にずれが生じても運転時間が変動するだけで最終的な積算走行距離を不動とすることができて、想定ルートの距離に対し模擬運転時における積算走行距離が乖離してしまうことを防止できるので、アクセルの踏み方が異なる別のドライバを想定したドライバ特性に変更して模擬運転を実施しても、同じルートを走行した時の走行状態をより正確に再現することができる。
また、本形態例においては、前記目標車速データSを元に別の車両諸元情報を使用し且つ積荷重量の変化と路面勾配が無いものと仮定して車型違いの場合の走行抵抗を算出し、その算出された走行抵抗に前記補正負荷分を加算して車型違いの場合についての実車相当の走行抵抗を求め、この車型違いの場合における実車の走行状態を模擬するにあたっても、前記実車相当の走行抵抗を負荷条件として前記目標車速データSの積算走行距離毎の車速に対応するように動力計2によりエンジン1に距離単位で与えながら前記目標車速データSの車速が積算走行距離毎に再現されるようにアクセル開度を制御して実車の走行状態を模擬することが好ましい。
このようにすれば、車型に応じた車両諸元情報に変更して模擬運転を実施しても、運転時間が変動するだけで最終的な積算走行距離は不動であり、想定ルートの距離に対し模擬運転時における積算走行距離の乖離が起こらないため、同じルートを想定していながら車型違いの模擬運転で積算走行距離に乖離が生じてしまうことを防止することができ、車型違いの場合における実車の走行状態をより正確に再現することができて、車両諸元情報の変更点の性能及び信頼性への影響を確認することができる。
また、既に先に説明してある通り、前記目標車速データSに停車状態が含まれている場合には、該停車状態に関してだけ時間単位で目標車速と負荷条件を「0」として実車の走行状態を模擬させるようにすれば良く、このようにすれば、実車の走行状態の模擬を距離単位で行う一方で、停車状態を時間単位で再現することができ、実車の走行状態の模擬を距離単位で行うことにより実車の停車状態が再現できなくなる不都合を回避することができる。
尚、本発明のエンジン模擬試験方法は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 エンジン
1a 出力軸
2 動力計
3 エンジン制御装置
4 アクセル開度センサ
5 アクチュエータ
6 模擬運転制御装置

Claims (3)

  1. 台上ベンチに載せたエンジンの出力軸を動力計と連結し、該動力計により前記エンジンに走行時の負荷条件を与えながらアクセル開度を制御して実車の走行状態を模擬するエンジン模擬試験方法であって、実車から得られた時系列の目標車速データを元に車両諸元情報を使用し且つ積荷重量の変化と路面勾配が無いものと仮定して車両の走行抵抗を算出し、その算出された走行抵抗を負荷条件として前記動力計によりエンジンに与えながら前記目標車速データ通りに車速が再現されるようにアクセル開度を制御した時のトルクの推移を第一トルク推移として求める一方、前記目標車速データの計測時に併せてエンジンの回転数とアクセル開度を計測しておき、これら目標車速データの計測時におけるエンジンの回転数とアクセル開度が同時に再現されるようにアクセル開度を制御し且つ動力計により負荷条件を制御した時のトルクの推移を第二トルク推移として求め、この第二トルク推移と前記第一トルク推移とを比較して差分を求め、そのトルク推移の差分を補正負荷分として走行抵抗の差分に置き換え、この走行抵抗の差分を前記目標車速データを元に算出した走行抵抗に加算して実車相当の走行抵抗に補正すると共に、前記目標車速データにおける時系列の車速を積算走行距離毎に割り付け、その積算走行距離毎の車速に対応するように前記実車相当の走行抵抗を負荷条件として動力計によりエンジンに距離単位で与えながら前記目標車速データの車速が積算走行距離毎に再現されるようにアクセル開度を制御して実車の走行状態を模擬することを特徴とするエンジン模擬試験方法。
  2. 前記目標車速データを元に別の車両諸元情報を使用し且つ積荷重量の変化と路面勾配が無いものと仮定して車型違いの場合の走行抵抗を算出し、その算出された走行抵抗に前記補正負荷分を加算して車型違いの場合についての実車相当の走行抵抗を求め、この実車相当の走行抵抗を負荷条件として前記目標車速データの積算走行距離毎の車速に対応するように動力計によりエンジンに距離単位で与えながら前記目標車速データの車速が積算走行距離毎に再現されるようにアクセル開度を制御して実車の走行状態を模擬することを特徴とする請求項1に記載のエンジン模擬試験方法。
  3. 前記目標車速データに停車状態が含まれている場合に、該停車状態に関してだけ時間単位で目標車速と負荷条件を「0」として実車の走行状態を模擬することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジン模擬試験方法。
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