以下、図面に基づいて、実施例について詳細に説明する。なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
[実施例1]
実施例1の接触センサー装置を使用するためには、例えば、以下の手順を行う。(1)所定の構成を有する接触センサー装置を準備する。(2)接触センサーへの様々な接触情報(接触位置と接触強度の組み合わせ)毎に参照応答波ベクトルを取得して、接触と参照応答波ベクトルの対応関係を整理して保存する(参照情報の学習)。(3)実際に使用する。例えば、接触センサーへの接触により生じた応答波ベクトルに、一致あるいは類似する参照応答波ベクトルに対応する接触情報(接触位置と接触強度の組み合わせ)を求める。以下、手順(1)、(2)、及び(3)について説明する。
<(1)接触センサー装置の構成>
図1は、実施例1による接触センサー装置1の一例を斜め下方からみた構成図である。図2は、図1に示した接触センサー装置を側方からみた構成図である。図3は、図2に示した接触センサー装置に接触物9が接触した場合の一例を示す構成図である。
図1から図3を参照して、接触センサー装置1は、センサー素子2、柔軟物3、送受信アンテナ4、送受信部5、信号処理部6、及び、参照情報記録部7を有する。
センサー素子2は、例えばICタグ21から27である。ここで、ICタグ21から27は説明の簡単のために7個だけ図示しているが、その数には上限も下限もない。ICタグ21から27には、無線回路(RF回路)とリードオンリーメモリ(ROM)が含まれる。ICタグ21から27のRF回路は、後述する送受信アンテナ4より質問波を受信して、これに応答して応答波を送信する。リードオンリーメモリ(ROM)には、ICタグ21から27に固有の識別子(以下、IDと称する。)が記録されている。RF回路は、ROMより取得したIDを信号として、応答波に搬送させて送信できる。以上のように、ICタグ21から27は、無線で動作するので無線ICタグとも称する。
柔軟物3は、接触物9によって接触されると、接触された部分が変形するものであればよい。ここで、接触とは、柔軟物3の変形を生じさせることをいう。柔軟物3は、例えば、シート状や曲面の形状等を有していてよい。柔軟物3は、弾性体、塑性変形する物体等であってよい。柔軟物3の素材は、例えば、シリコンゴムである。なお、柔軟物3の接触物が接触する部分には、接触部31を設けてもよい。接触部31は、例えば、人工皮膚である。接触部31を設けることにより、柔軟物3の強度を補うことができる。また、接触物9が柔軟物3に直接接触するのを避けることができる。こうすることで、接触物9の接触に対する耐久性を向上することができる。また、接触物9が指等である場合に、感触のよい素材で接触部31を構成してもよい。
送受信アンテナ4は、例えば、コイルアンテナである。送受信アンテナ4は、接触物9の接触を妨げないように、柔軟物3が接触物9の接触を受けない部分に設けられる。送受信部5は、送受信アンテナ4によって質問波を送信する。また、送受信部5は、送受信アンテナ4がICタグ21から27より受信した応答波を受信する。質問波は、ICタグ21から27のRF回路へ電力を供給する高周波の電磁波である。質問波は、例えば、マイクロ波で、2.45GHzの周波数を有してよい。
信号処理部6は、送受信部5が受信した応答波を受信する。信号処理部6は、応答波に含まれる複数のICタグ21から27のIDと質問波に対する応答内容を処理する。参照情報記録部7は、信号処理部6に接続され、後述する参照情報を記録する。
なお、接触センサー装置1は、電力供給部8をさらに有してもよい。電力供給部8は、電磁波を発生して、ICタグ21から27の各RF回路へ電力を供給する。この場合、質問波はICタグ21から27の各RF回路へ電力を供給しなくてよい。電力供給部8が発生する電磁波の周波数は、質問波と応答波の周波数とは、干渉しない周波数である。
<(2)参照情報の学習>
接触センサー装置1の柔軟物3への様々な接触情報(接触位置と接触強度の組み合わせ)毎に参照応答波ベクトルを取得して、接触と参照応答波ベクトルの対応関係を整理して保存することを、参照情報の学習と称する。
図3を参照して、参照情報の学習について説明する。まず、センサー素子2(ここでは、ICタグ21から27)の混入された柔軟物3への接触を行わない状態で、送受信部5から質問波を発信すると、質問波は各ICタグ21から27に到達する。ICタグ21から27中において、各RF回路は各ROMよりIDを取得するとともに、質問波に対する応答波を生成する。ICタグ21から27は、それぞれのIDを信号として、応答波に搬送させて送信する。ICタグ21から27には、それぞれのアンテナが含まれている。ICタグ21から27のそれぞれのアンテナが応答波を送信する。接触センサー装置1は、応答波をアンテナ4で受信する。アンテナ4で受信された応答波は、送受信部5を経由して信号処理部6に送られる。信号処理部6では、ICタグ21から27毎に応答波の強度を計測する。応答波には、ICタグ21から27を特定可能なIDが搬送されているので、各IDに対応した応答波の強度が計測できる。このように、柔軟物3への接触を行わない状態で、取得されたID毎の応答波の強度を、以下、基本応答波の強度と称する。
次に、接触物9を、接触センサー装置1に接触させる。接触は、様々な接触強度や様々な接触位置において行わせる。接触物9は、例えば、指である。
図4は、接触センサー装置1において取得された参照情報の一例を示すテーブルである。テーブルには、接触情報の番号T1、T2、…、Tj、…、TMが示される。各接触情報の番号は、様々な接触位置L1、L2、…、Lj、…、LMと接触強度P1、P2、…、Pj、…、PMとの組み合わせに対応する。
各接触情報の番号に対応する接触位置と接触強度で、接触物9が柔軟物3に接触した状態で、送受信部5から質問波を発信すると、質問波は各ICタグ21から27に到達する。ICタグ21から27中において、各RF回路は各ROMよりIDを取得するとともに、質問波に対する応答波を生成する。ICタグ21から27は、それぞれのIDを信号として、応答波に搬送させて送信する。ICタグ21から27には、それぞれのアンテナが含まれている。ICタグ21から27のそれぞれのアンテナが応答波を送信する。
ここで、図2と図3とを比較して、ICタグ23は接触物9の接触を受けることで、図3では図2より下方へ位置変化する。ICタグ23の下方への位置変化により、ICタグ23から送受信アンテナ4が受信する応答波の強度は、対応する基本応答波の強度に比較して、変化を受ける。
接触センサー装置1は、応答波をアンテナ4で受信する。アンテナ4で受信された応答波は、送受信部5を経由して信号処理部6に送られる。信号処理部6では、ICタグ21から27毎に応答波の強度を計測する。応答波には、ICタグ21から27を特定可能なIDが搬送されているので、ID毎に応答波の強度が計測できる。
図4中、ICタグ23のIDがID1である場合で、図3における接触物の接触が接触番号T1に対応する接触位置L1と接触強度P1である場合、応答波ベクトルの強度V11は、上記のICタグ23の応答波の強度から、ICタグ23の基本応答波の強度を減算することで得られる。
こうして、各接触情報の番号に対応して求めたICタグ21から27毎のID応答強度から、上述したICタグ21から27毎の基本応答波の強度を減算することで、参照応答波ベクトルの強度を求める。
図4を参照して、こうして求められた参照応答波の強度は、各接触情報の番号に対応したVj1、Vj2、…、Vji、…、VjNとして、各接触位置と各接触強度とに対応付けられてテーブルに記録される。図4中、ICタグ23のIDがID1である場合、参照応答波の強度は、接触位置L1と接触強度P1(接触情報の番号T1)に対してはV11となる。また、接触位置L2と接触強度P2(接触情報の番号T2)に対してはV21となる。また、接触位置Ljと接触強度Pj(接触情報の番号Tj)に対してはVj1となる。また、接触位置LMと接触強度PM(接触情報の番号TM)に対してはVM1となる。同様にして、他のICタグに対応する参照応答波ベクトルの強度も求めることで、図4に示すようなテーブルが信号処理部6によって取得される。取得されたテーブルは、信号処理部6より参照情報記録部7に送られて記録される。なお、接触位置と接触強度の組み合わせは多ければ多いほど、後の接触センサー装置1の使用時に、より正確な推定が可能となる。
図5は、参照情報記録部7に記録されるテーブル中の接触位置と接触強度の組み合わせと参照応答波ベクトルを説明する概念図である。
例えば、接触情報の番号T1に対応する接触位置L1と接触強度P1で、接触物9が柔軟物3に接触した状態で、送受信部5から質問波を発信すると、質問波は柔軟物3内のICタグに到達する。上述のように、応答波には、ICタグを特定可能なIDが信号として搬送されているので、IDに対応した応答波の強度が計測できる。
図5を参照して、ICタグのIDが、ID1、ID2、ID3の3つであるとき、各ICタグの応答強度の変化をそれぞれV11、V12、V13とする。3次元グラフの各次元にICタグのID1、ID2、ID3の3つを割り当て、それぞれ対応する応答波強度の変化V11、V12、V13を記入する。ここで、応答波強度の変化V11、V12、V13は、各ICタグの応答波強度から、接触物が無い時の各ICタグの基本応答波の強度を減算したものである。
すると、接触情報の番号T1に対応する参照応答波ベクトルRVが得られる。参照応答波ベクトルRVの方向は、次元であるICタグのIDの合成方向である。参照応答波ベクトルRVの強度は、前記IDに対応する応答波の強度の変化を合成した強度によって表現できる。従って、参照応答波ベクトルRVを用いれば、参照情報記録部7内のテーブルの内容を簡単に表わすことができる。なお、説明の簡単のために、ICタグのIDが3つの3次元の場合を例示したが、ICタグのIDの数は3つに限らず、その数には上限も下限もない。
<(3)使用>
接触センサー装置1への接触物の接触により生じた検出応答波ベクトルDVから、接触強度と接触位置を求める方法について説明する。
図6は、検出応答波ベクトルから、接触情報を検出する方法の一例を示すフローチャートである。接触の有無にかかわらず、信号処理部6は送受信部5を介して、柔軟物3内に含まれる全てのICタグに対して質問波を送信する(ステップS11)。
質問波を受信したICタグは、それぞれ応答波を発信する。この際、各ICタグのRF回路は、各ICタグのROMに記録される各ICタグのIDを取得し、信号として、応答波に搬送させる。接触センサー装置1の信号処理部6は、送受信アンテナ4と送受信部5を経由して、各ICタグからの応答波を受信する(ステップS12)。
接触センサー装置1の信号処理部6は、各ICタグからの応答波の強度から、上述した各ICタグ毎の基本応答波の強度を減算して、各ICタグ毎の応答波の強度の変化を算出する。図7は、接触センサー装置1において取得された検出応答波ベクトルDVの内容の一例を示すテーブルである。図7を参照して、ICタグのIDであるID1、ID2、…、IDi、…、IDNについて、応答波の強度の変化は、それぞれV1、V2、…、Vi、…、VNとなっている。
図8は、検出応答波ベクトルDVから、接触情報を検出する方法の一例を示す概念図である。図8の検出応答波ベクトルDVの部分を参照して、ICタグのIDがID1、ID2、ID3の3つであるとき、各ICタグの応答強度の変化をそれぞれV1、V2、V3とする。3次元グラフの各次元にICタグのIDがID1、ID2、ID3の3つを割り当て、対応する応答波強度の変化V1、V2、V3を記入する。すると、柔軟物3への上記接触があった場合の検出応答波ベクトルDVが得られる。検出応答波ベクトルDVの方向は、次元であるICタグのIDの合成方向である。検出応答波ベクトルDVの強度は、前記IDに対応する応答波の強度の変化を合成した強度によって表現できる。ここで、説明の簡単のために、図5と同様に、ICタグのIDが3つの3次元の場合を例示したが、ICタグのIDの数は3つに限らず、その数には上限も下限もない。
図8の検出応答波ベクトルDVからの接触情報の取得で説明したように、全てのICタグについての応答波強度の変化から、検出応答波ベクトルDVを生成する(ステップS13)。
次に、検出応答波ベクトルDVを構成する全てのICタグのうち、いずれかのICタグにおける応答波強度の変化が零でないか検出する(ステップS14)。いずれかのICタグにおける応答波強度の変化が零でないことが検出された場合には、非零値が検出されたことになる(YES)。非零値が検出された場合には、接触が発生したとして、ステップS15に移行する。一方、いずれのICタグにおいても、非零値が検出されなかった場合(NO)、接触が発生しなかったと判定し、ステップS18へ移行する。ステップS18では、処理の終了をするか判断する(ステップS18)。処理の終了をする場合(YES)は、信号処理部6は処理を終了する。処理の終了をしない場合(NO)は、ステップS11に戻り、送受信部5は、新たに全てのICタグへ質問波を送信する。なお、ここで、非零値とは完全な零以外の値を示さなくてもよい。例えば、所定値以上を非零値としてもよい。これは、接触センサー装置1内のノイズ等がある場合には、応答波強度の変化が完全な零とならない場合があるからである。
接触が発生したと判定された場合には、検出応答波ベクトルDVに同一又は類似する参照応答波ベクトルRVが、参照情報記録部7に記録されているか照合する(ステップS15)。図8を参照して、照合は次元の合成であるICタグの合成方向と応答波ベクトルの強度で対比する。検出応答波ベクトルDVは、参照応答波ベクトルと、次元の合成方向であるICタグのIDの合成方向と応答波の強度の変化の合成強度の2要素の同一又は近似によって表現できる。例えば、検出応答波ベクトルDVと参照応答波ベクトルRVの応答波について、ICタグのIDの合成方向の相関係数が所定値以上であり、かつ、合成強度の相関係数が所定値以上である場合に、照合が成功としてよい。ここで、相関係数としては内積相関値等が利用できる。
なお、例えば、検出応答波ベクトルDVは、図7のV1、V2、…、Vi、…、VNから求められる。参照応答波ベクトルRVは、図4の各接触情報の番号に対応したVj1、Vj2、…、Vji、…、VjNから求められる。
照合が成功した場合(YES)には、ステップS16に移行する。照合が失敗した場合(NO)には、ステップS17に移行する。照合が成功した場合(YES)には、図8を参照して、信号処理部6は、照合が成功した参照応答波ベクトルRVに対応する接触情報を、参照情報記録部7より取得する。取得した接触情報は、図示しない他の装置等に通知する(ステップS16)。通知する接触情報は、接触位置、接触強度、または接触位置及び接触強度等である。通知後は、ステップS18に移行し、処理の終了をするか判断する(ステップS18)。処理の終了をする場合(YES)は、信号処理部6は処理を終了する。処理の終了をしない場合(NO)は、ステップS11に戻り、送受信部5は、新たに全ICタグへ質問波を送信する。
照合が失敗した場合(NO)には、信号処理部6は、接触の内容が特定できないものとして、接触の発生のみを図示しない他の装置等に通知する(ステップS17)。通知後は、ステップS18に移行し、処理の終了をするか判断する(ステップS18)。処理の終了をする場合(YES)は、信号処理部6は処理を終了する。一方、処理の終了をしない場合(NO)は、ステップS11に戻り、送受信部5は、新たに全てのICタグへ質問波を送信する。
なお、接触センサー装置1の信号処理部6は、各ICタグからの応答波の強度から、各ICタグ毎の基本応答波の強度を減算して、各ICタグ毎の応答波の強度の変化を算出するものとして説明したが、実施例1はこれに限らない。各ICタグからの応答波の強度を直接求めてもよい。この場合、参照応答波ベクトルも検出応答波ベクトルもIDを次元とする応答波の強度変化に代えて、IDを次元とする応答波の強度により生成して比較に供する。
以上、実施例1によれば、大量のセンサー素子2を混入した柔軟物を用いることで、接触位置と接触強度の検出精度が高い接触センサー装置を提供できる。また、大量のセンサー素子を個々に識別可能に柔軟物に混入できるために、柔軟物上の接触物の接触位置と接触圧を推定可能な範囲を広くできる接触センサー装置を提供することができる。さらに、センサー素子2として、ICタグを用いた場合には、コイルの変形による発振周波数の変化を用いた素子のような可動部分が無いため、耐故障性が高い。
[実施例2]
実施例1では、接触物9によって接触を受ける接触センサー装置1を説明した。実施例2では、さらに接触物が何であるかを判定して通知する。実施例2の接触センサー装置1の構成は、実施例1の接触センサー装置1の構成と基本的に同一である。以下、接触センサー装置1について、接触センサー装置1との相違点を説明する。
図9は、実施例2による接触センサー装置1に接触物が接触した場合の一例を示す構成図である。図9において、接触物91には、センサー素子2が取り付けられている。センサー素子2は、例えばICタグである。図9においては、接触物91にICタグ911及び912が取り付けられている。ICタグ921が取り付けられた接触物92は接触センサー装置1の接触部31に接していない。
図10は、実施例2の接触センサー装置1において取得された参照情報の一例を示すテーブルである。このテーブルは、実施例1の(2)参照情報の学習に従って取得される。
送受信アンテナ4は、ICタグ21から27だけではなく、ICタグ911及び912にも質問波を送信する。送受信部5は、送受信アンテナ4によって質問波を送信する。また、送受信部5は、送受信アンテナ4がICタグ21から27だけではなく、ICタグ911及び912から受信した応答波を受信する。信号処理部6は、送受信部5が受信した応答波を受信する。信号処理部6は、応答波に含まれる複数のICタグ21から27だけではなく、ICタグ911及び912のIDと質問波に対する応答内容を処理する。参照情報記録部7は、信号処理部6に接続され、複数のICタグ21から27だけではなく、ICタグ911及び912に関する参照情報を記録する。
図11は、実施例2の接触センサー装置において取得された検出応答波ベクトルの内容の一例を示すテーブルである。このテーブルは実施例1の(3)使用に従って取得される。
図10と図11を参照して、接触センサー装置1への接触物の接触により生じた検出応答波ベクトルDVから、接触強度と接触位置を求める方法について説明する。図6のステップS12で、質問波を受信したICタグ21から27(ID1からID7)は、それぞれ応答波を発信する。この際、各ICタグのRF回路は、各ICタグのROMに記録される各ICタグのIDを取得し、信号として、応答波に搬送させる。接触センサー装置1の信号処理部6は、送受信アンテナ4と送受信部5を経由して、ICタグ21から27(ID1からID7)からの応答波を受信する。
接触センサー装置1の信号処理部6は、各ICタグからの応答波の強度から、上述した各ICタグの基本応答波の強度を減算して、各ICタグの応答波の強度の変化を算出する。図11は、実施例2の接触センサー装置において取得された検出応答波ベクトルの内容の一例を示すテーブル。図11を参照して、ICタグのIDであるID1からID7について、応答波の強度の変化は、それぞれ−0.4、0.5、0、0.2、0、0、1、1となっている。
図6のステップS13で、ICタグ21から27(ID1からID7)についての応答波強度の変化から、検出応答波ベクトルDVを生成する(図8参照)。
次に、図6のステップS14で、検出応答波ベクトルDVを構成する全てのICタグのうち、いずれかのICタグにおける応答波強度の変化が零でないか検出する。ID1、ID2、及びID4のICタグにおける応答波強度の変化が零でないので(YES)、接触が発生したと判定される。
次に、図6のステップS15で、検出応答波ベクトルDVに同一又は類似する参照応答波ベクトルRVが、参照情報記録部7に記録されているか照合する。図10の接触情報の番号T2に対応する参照応答波ベクトルRVは、ICタグのIDであるID1からID7について、応答波の強度の変化は、それぞれ−0.3、0.5、0、0.2、0、0、0である。図11を図10に照合すると、ID1の応答波の強度の変化について、検出応答波ベクトルDVにおいては−0.4に対して、接触番号T2の参照応答波ベクトルRVにおいては−0.3である以外は一致する。そこで、所定の相関関係が認められるとして、検出応答波ベクトルDVが、接触番号T2の参照応答波ベクトルRVと類似すると判定する(YES)。
照合が成功した(YES)ので、図6のステップS16で、信号処理部6は、照合が成功した参照応答波ベクトルRVに対応する接触情報番号T2に対応する接触位置1と接触強度2を、参照情報記録部7より取得する。取得した接触情報は、図示しない他の装置、例えば、表示装置に通知する。
実施例2の接触センサー装置1を実施するには、上述の手順(1)、(2)、及び(3)に加え、例えば、以下の手順を行う。(4)複数の接触物のICタグのIDを取得して、接触物とIDとの対応テーブルを作成保存する。また、接触物の接触箇所と参照応答波ベクトルを対応付けて保存する(接触物の学習)。(5)接触物を柔軟物に接触させて接触物と接触位置を判定する。以下、手順(4)と(5)について説明する。
<(4)接触物とIDとの対応テーブル作成と接触物の接触箇所と参照応答波ベクトルの対応付け>
図9を参照して、接触物91が柔軟物3に接触した状態で、送受信部5から質問波が送信されると、各ICタグ21から27だけではなく、接触物91に取り付けられたICタグ911及び912にも質問波が受信される。ICタグ21から27とICタグ911及び912内の各RF回路は各ROMよりIDを取得するとともに、質問波に対する応答波を生成する。ICタグ21から27とICタグ911及び912は、それぞれのIDを信号として、応答波に搬送させて送信する。
信号処理部6は、応答波を受信することで、ICタグ21から27とICタグ911及び912のIDを取得する。信号処理部6では、ICタグ21から27とICタグ911及び912のIDからICタグ21から27のIDを削除し、残ったICタグ911のID8及びICタグ912のID9を接触物91に含まれるICタグを特定する情報として、参照情報記録部7に記録する。この際、接触物91の名称と接触物91に取り付けられたICタグのIDとを対応させてテーブルの形で保存する。
図12は、接触物の名称と接触物に取り付けられたICタグのIDの集合との一例による対応テーブルである。接触物の名称O1、O2、…、Ok、…、OLに対して、ICタグのIDの集合S1、S2、…、Sk、…、SLがそれぞれ対応している。接触物O1に対応するICタグのIDの集合S1には、ID8とID9が含まれる。
同様に、図9を参照して、接触物91に代えて接触物92を柔軟物に接触させて、質問波に対する応答波を取得する場合を考える。この場合、図12を参照して、ICタグ921のID10を接触物92に含まれるICタグ921を特定する情報として、参照情報記録部7内のテーブルに記録する。
このように、接触センサー装置1は、各接触物O1、O2、…、Ok、…、OL毎に、それぞれに取り付けられたICタグからの応答波をアンテナ4で受信する。この際、信号処理部6は、接触物O1、O2、…、Ok、…、OLが柔軟物に接触する接触物O1、O2、…、Ok、…、OL上の位置と、参照応答波ベクトルRVとを対応付けて、参照情報とする。
接触物O1、O2、…、Ok、…、OLが柔軟物に接触する接触物O1、O2、…、Ok、…、OL上の位置が変わると、接触物O1、O2、…、Ok、…、OLに取り付けられたICタグと送受信アンテナ4との相対的な位置関係が変わる。すると、これらのICタグからの応答波の強度も変化する。従って、参照応答波ベクトルRVも接触物O1、O2、…、Ok、…、OLが柔軟物3に接触する接触物O1、O2、…、Ok、…、OL上の位置の変化に伴って変化する。接触物O1、O2、…、Ok、…、OLが柔軟物3に接触する接触物O1、O2、…、Ok、…、OL上の位置の変化と参照応答波ベクトルRVとの対応関係もテーブル(図示せず)にして、参照情報として参照情報記録部7に保存する。
参照情報は、信号処理部6が、参照情報記録部7に保存する。応答波の強度の変化は、ICタグの応答波の強度から、そのICタグの基本応答波の強度を減算することで得られる。なお、参照応答波ベクトルRVは、次元の合成方向であるICタグのIDの合成方向と応答波の強度の変化の合成強度で得られる。これらの点は、実施例1の(2)参照情報の学習で説明したのと同様である。
<(5)接触物と接触位置を判定>
図13は、接触物とその接触位置を判定する方法の一例を示すフローチャートである。処理が開始されると、ステップS21では、接触が発生したかを判定する。具体的には、図6のステップS11からステップS14までを信号処理部6が実行する。ステップS14で、検出応答波ベクトルが非零値を持つと判断された場合、接触物により接触が発生したとする(YES)。接触物により接触が発生した場合(YES)、ステップS22へ移行する。一方、ステップS14で、検出応答波ベクトルが非零値を持つと判断されない場合、接触物による接触は発生していないとし(NO)、ステップS24に移行する。
図13を参照して、図9の場合、ステップS22では、信号処理部6が、前記ステップS12で取得したICタグ21から27と接触物91のICタグのID中、前記(4)の工程で参照情報記録部7に記録した柔軟物3に含まれるICタグ21から27のIDと比較する。これらのIDの差分が、接触物91のICタグのIDとなる。IDの差分を、図12のテーブルに記録されたICタグのIDの集合に含まれるIDと比較する。IDの差分と、ICタグのIDの集合S1、S2、…、Sk、…、SLのいずれかに含まれるIDとが一致すれば、接触物91の名称は判定できる。
図11を参照して、ICタグ21から27のID1からID7と接触物91のICタグのID8とID9のうち、IDの差分は、接触物91のICタグのID8とID9である。このIDの差分ID8とID9は、図12のID集合S1に含まれるID8とID9に該当する。よって、接触物91の名称はO1と特定できる。
更に、図6を参照して、実施例1のステップ13に対応する工程を実行する。つまり、IDの差分とICタグのIDの集合に含まれるIDとが一致した場合(YES)、信号処理部6は、前記ステップS12に対応する工程で取得した接触物のICタグの応答波の強度から基本応答波の強度を減算して、応答波の強度の変化を求める。信号処理部6は、ICタグ毎の応答波の強度の変化から検出応答波ベクトルを求める。
更に、ステップS22では、接触物に対応するICタグの検出応答波ベクトルが参照応答波ベクトルと同一又は類似か判定する。具体的には、図6を参照して、実施例1のステップS15からステップS18に対応する工程を実行する。但し、ステップS16では、照合が成功した場合(YES)には、信号処理部6は、照合が成功した参照応答波ベクトルに対応する接触物の柔軟体3上の接触位置を、参照情報記録部7より取得する。
以上のようにして、接触物に対応するICタグの検出応答波ベクトルが参照応答波ベクトルと同一又は類似であると判定した場合(YES)、ステップS23に移行する。一方、そうでない場合(NO)、ステップS24に移行する。
ステップS23では、信号処理部6が、前記ステップS22で判定された接触物の名称と接触物の柔軟体上の接触位置を、図示しない他の装置等に通知する。その後、ステップS24に移行する。
ステップS24では、処理の終了をするか判断する。処理の終了をする場合(YES)は、信号処理部6は処理を終了する。処理の終了をしない場合(NO)は、ステップS21に戻り、処理を続行する。
実施例2によれば、接触される柔軟物上の接触位置と接触強度だけでなく、接触する接触物の名称と接触した位置も検出可能となる。これにより、接触センサー装置の機能を拡大して様々な実用場面に適合させることができる。
[実施例3]
実施例1及び実施例2では、センサー素子2である全てのICタグについて、応答波の強度を計測することができた。しかし、送受信アンテナ4で受信可能な範囲に存在するICタグの数が増加した場合、増加したICタグの読出す分だけ余分に時間がかかる。接触センサー装置1における処理の所要時間は、利便性の上で向上させることが望ましい。ここで、接触センサー装置1における処理の所要時間は、例えば、接触情報の取得のための時間を短縮することで達成できる。
そこで、効率的な応答波の強度の計測の一例として、全てのICタグではなく一部のICタグからの応答波のみを処理すること(ICタグ読み取り数の低減)が考えられる。
このため、実施例1の手順(2)において、参照情報の学習をする際に、接触情報(接触位置と接触強度の組み合わせ)の分類を可能とする最小限のICタグを特定する。実施例1の手順(2)において、接触センサー装置1の柔軟物3への接触を生じさせる様々な接触情報(接触位置と接触強度の組み合わせ)毎に、応答波が変化したICタグのIDを取得する。次に、逆に、応答波が変化したICタグのIDから、接触情報がたどれるように木構造を作成する。
図14は、参照情報取得時のICタグのIDと接触情報との関係の一例を示した木構造の図である。図14中、木構造のノードにあるID1からID7までは、参照応答波の強度の変化を示したICタグのIDを示す。木構造のリーフノードにあるCG1からCG8までは、接触情報の集合を示す。接触情報には、接触位置と接触強度が含まれる。
図15は、実施例3の検出応答波ベクトルから、接触情報を検出する方法の一例を示すフローチャートである。図14と図15とを参照して、信号処理部6において、接触情報を取得する処理について説明する。最初に、木構造の先頭のICタグを処理対象として設定する(ステップS31)。例えば、図14を参照して、ID1のICタグが先頭にあるICタグであるため、ID1のICタグを処理対象として設定する。
次に、処理対象のICタグへ質問波を送信する(ステップS32)。次に、処理対象のICタグから応答波を受信する(ステップS33)。次に、ICタグの応答波の強度の変化の有無に応じて、リンク先のIDを処理対象として設定する(ステップS34)。次にリンク先のノードが、リーフノードか判定する(ステップS35)。ここで、リンク先のノードが、選択肢のない末端にあるリーフノードである場合(YES)、接触情報の候補を含む接触情報集合から検出応答波ベクトルDVと同一又は類似する参照応答波ベクトルに対応する接触情報を特定し通知する(ステップS36)。通知は、図示しない他の装置等に対して行われる。例えば、他の装置とは、表示装置である。なお、リンク先のノードが、リーフノードである場合(YES)、接触情報の候補が無ければ、接触が無いと判定して、図示しない他の装置等に対して通知する(ステップS36)。一方、リンク先のノードが、リーフノードでなければ(NO)、リンク先のIDを処理対象に設定する(ステップS37)。ステップS37の後、ステップS32へ戻り処理対象のICタグへ質問波を送信する。
例えば、図14を参照して、ID1のICタグからの応答波に強度の変化があれば(YES)、ID2のICタグからの応答波の処理を行う。ID1のICタグからの応答波に強度の変化がなければ(NO)、ID3のICタグからの応答波の処理を行う。ID2のICタグからの応答波の処理を行う場合、ID2のICタグからの応答波に強度の変化があれば(YES)、ID4のICタグからの応答波の処理を行う。一方、ID2のICタグからの応答波に強度の変化がなければ(NO)、ID5のICタグからの応答波の処理を行う。
ID4のICタグからの応答波に強度の変化があれば(YES)、CG1に含まれる接触情報の候補(接触位置と接触強度の組み合わせ)のいずれかが、ステップS36で特定する接触情報となる。そこで、ID1、ID2、及びID4の応答波の強度の変化を用いて検出応答波ベクトルDVで生成する。また、検出応答波ベクトルDVと同一又はこれに類似する参照応答波ベクトルRVに対応する接触位置と接触強度の組み合わせを、接触情報として通知する。
同様にして、木構造のリーフノードに存在する接触情報集合CG2からCG7についても、それぞれ、それら接触情報集合CG2からCG7に含まれる接触位置と接触強度の組み合わせのいずれかがステップS36で求める接触情報となる。
なお、最初に、ID1のICタグからの応答波に強度の変化がなければ(NO)、ID3のICタグからの応答波の処理を行う。ID3のICタグからの応答波に強度の変化がなければ(NO)、ID6のICタグからの応答波の処理を行う。ID6のICタグからの応答波に強度の変化がなければ(NO)、接触情報集合CG8に到る。ここで、接触情報集合CG8に到った場合は、木構造中のICタグのいずれからの応答波にも強度の変化がない。つまり、対応する接触情報は無いこと(空集合)になる。この場合、接触情報集合CG8に含まれる接触情報の候補(接触位置と接触強度の組み合わせ)は、存在せず、接触が無いことを通知する。
図15を参照して、ステップS36の終了後、処理を終了するか選択する(ステップS38)。処理を終了する場合(YES)、処理は終わる。一方、処理を終了しない場合(NO)、ステップS31に戻り、次の接触情報の取得を行う。
なお、上述した例では、読み出し順をID1のICタグからとした。しかし、どのICタグから順番に応答波の強度の変化を算出して図14に沿って処理を行うかは、事前に任意に決定してよい。
[実施例4]
実施例3では、センサー素子2であるICタグの一部について、応答波の強度を計測することで、接触情報の取得のための時間を短縮した。
ここで、実際の使用時において発生する接触の頻度には、その接触位置や接触強度に応じた、偏りがある。そこで、実施例4では、応答波が変化する頻度の高いICタグを、より優先的に読み出せるように木構造上の選択に重み付けを行う。これにより、接触情報の取得のための時間をさらに短縮できる。
図16は、木構造の一例による図である。例えば、接触の判定をしたい柔軟物の表面が広い場合、実施例3の木構造では、図16のように応答波強度の有無について、無(NO)が続くバランスの悪い形状になることがある。この場合、接触の判定に有効なICタグの処理までに、無駄な処理が起こる可能性がある。図16を参照して、求めるべき接触情報が含まれる部分木101に到達するまでに、いくつものNOの選択を経なければならない場合がある。このような場合、接触情報の取得のための時間を短縮するには、接触判定に有効なICタグ応答を得るまでの読出し数を減少させることが有効である。
図17は、実施例4における木構造の再学習を説明するフローチャートである。図17を参照して、実施例4における木構造の再学習を説明する。処理を開始してから、まず経過時間を初期化する(ステップS41)。次に、図15を参照して、実施例3で説明したように、ステップS31からステップS37に沿って、接触があるかないかを判定する(ステップS42)。接触があれば(YES)、信号処理部6は、参照情報記録部7に特定した接触情報を記録する(ステップS43)。その後、処理はステップS44へ移行する。一方、接触がなければ(NO)、処理はステップS44へ移行する。
次に、経過時間が、任意の設定値を超えたか判定する(ステップS44)。経過時間が、任意の設定時間を超えている場合(YES)、ステップS45へ移行する。経過時間が、任意の設定時間を超えていない場合(NO)、ステップS42へ移行する。
ステップS45では、ステップS42で得た接触の発生回数から、設定時間あたりの各接触の発生確率を再計算する。さらに、この再計算に基づいて、木構造を再学習する(ステップS45)。木構造の再学習は、例えば、設定時間あたりの発生確率が高い接触の接触情報が、木構造の上方に位置するよう配列する。具体的には、発生確率の高い接触の接触情報ほど、より少ないYES又はNOの選択で到達できるようにしてよい。図16を参照して、例えば、最も発生確率の高い接触の接触情報が部分木102のリーフノードに含まれるようにする。
図18は、接触毎の発生確率を示したテーブルの一例である。図18を参照して、接触番号T1、T2、…、Tj、…、TMに対応して、設定時間内の接触回数は、それぞれn1、n2、…、nj、…、nMとなっている。n1、n2、…、nj、…、nMのうち、接触回数が一番多いものを、発生確率が最も高いものとする。例えば、n2が一番多ければ、対応する接触番号T2の接触情報(接触位置L2と接触強度P2)(図4参照)を、部分木102のリーフノードに記録する。こうすることで、もっとも頻繁に接触の発生する接触情報(接触位置L2と接触強度P2)に迅速に到達できる。
以上、実施例について詳述したが、この実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、上記実施例以外にも種々の変形及び変更が可能である。
以上の実施例に関し、更に、以下の付記を開示する。
(付記1)
被接触物に埋め込まれた複数の無線ICタグと、
前記被接触物に外部から接触が発生することで位置変化する無線ICタグからの応答波の強度に基づいて、前記接触を推定する信号処理部と、を有することを特徴とする接触センサー装置。
(付記2)
前記複数の無線ICタグとの間で、前記複数の無線ICタグに対応する複数の質問波と、前記複数の質問波に応答して前記複数の無線ICタグから発信された応答波と、を送受信する送受信装置を更に有し、
前記信号処理部は、前記送受信装置に接続されており、前記被接触物に外部から接触が発生することで位置変化した無線ICタグに対応した応答波の強度を、予め取得してある接触情報と前記複数の無線ICタグに対応した応答波の強度の関係と比較することで、前記接触に関する接触情報を推定することを特徴とする付記1に記載の接触センサー装置。
(付記3)
前記被接触物に外部から接触が発生することで位置変化する無線ICタグは、応答波に搬送されるIDを用いて一意に特定可能である付記1又は付記2に記載の接触センサー装置。
(付記4)
前記被接触物に外部から接触が発生して無線ICタグが位置変化する時、前記送受信装置が、位置変化した無線ICタグから受信する応答波の強度が変化する付記1から付記3のいずれかに記載の接触センサー装置。
(付記5)
前記複数の無線ICタグ毎の応答波の強度は、前記複数の無線ICタグのIDと前記複数の無線ICタグ毎の応答波の強度を用いて生成した応答波ベクトルである付記1から付記4のいずれかに記載の接触センサー装置。
(付記6)
前記複数の無線ICタグ毎の応答波の強度の関係は、前記複数の無線ICタグのID前記接触情報と前記複数の無線ICタグ毎の応答波の強度とを関係付ける関連付けテーブルである付記1から付記5のいずれかに記載の接触センサー装置。
(付記7)
前記信号処理部は、前記被接触物に外部から接触が発生することで位置変化する無線ICタグの応答波を取得する際に、前記応答波を発信した無線ICタグのIDを取得可能であり、前記IDと前記IDに対応する無線ICタグの応答波の強度を用いて、検出応答波ベクトルを生成し、
前記予め取得してある接触情報と前記複数の無線ICタグ毎の応答波の強度の関係は、前記予め取得してある接触情報と前記接触情報における前記複数の無線ICタグ毎の応答波の強度を用いて生成された参照応答波ベクトルとの対応関係を示すテーブルであることを特徴とする付記1から付記6のいずれかに記載の接触センサー装置。
(付記8)
前記被接触物が外部から接触される位置に、被接触物の強度を補う接触部が備えられたことを特徴とする付記1から付記7のいずれかに記載の接触センサー装置。
(付記9)
外部からの接触は、無線ICタグが取り付けられた接触物によって発生し、
前記送受信装置は、前記接触物に取り付けられた無線ICタグに対応する質問波と、前記質問波に応答して前記無線ICタグから発信され、前記無線ICタグのIDを含む応答波と、を送受信し、
前記信号処理部は、前記応答波に含まれるIDに基づいて、前記接触物と前記接触物の接触位置を特定可能な付記1から付記8のいずれかに記載の接触センサー装置。
(付記10)
前記無線ICタグのIDを含む応答波の強度に基づいて、前記無線ICタグの前記被接触物への、前記接触物の接触位置を推定することを特徴とする付記9に記載の接触センサー装置。
(付記11)
前記信号処理部は、前記被接触物に外部から接触が発生することで位置変化する無線ICタグの応答波の強度を、予め取得してある接触情報と前記複数の無線ICタグ毎の応答波の強度の関係と比較する際に、前記複数の無線ICタグに応答波の強度の変化が生じたかを順次判定することで、該当する前記接触情報を推定する付記1から付記10のいずれかに記載の接触センサー装置。
(付記12)
前記信号処理部は、発生する確率の高い接触に対応する前記接触情報に優先的に到達するように前記接触情報を推定する付記11に記載の接触センサー装置。
(付記13)
複数の無線ICタグが埋め込まれた被接触物に質問波を送信し、
前記複数の無線ICタグからの応答波を受信し、
接触により位置変化した無線ICタグからの応答波の強度に基づいて、前記接触に関する接触情報を推定する接触情報の検出方法。