JP6070099B2 - 液体吐出装置、及び、液体吐出装置における保存液の導入方法 - Google Patents

液体吐出装置、及び、液体吐出装置における保存液の導入方法 Download PDF

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本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置、及び、液体吐出装置における保存液の導入方法に関する。
従来から、インクジェットプリンタにおいて、プリンタを初めて使用する際に、インクジェットヘッドのインク流路内へのインクを充填するときのインク導入性が悪いという問題があった。それ故、インク流路へインクを引き込むために、インク流路の末端のノズルからの吸引パージを何度も行う必要があり、そのためにインクを多量に廃棄することにつながっていた。このような問題を解決するために、特許文献1では、工場出荷前に、インクとは別の、比較的安価な液体(保存液)をインク流路内に先に充填しておき、購入したユーザがプリンタの使用を開始する際に、インク流路内にインクを導入して保存液をインクで置換している。
特許文献1のプリンタは、インクジェットヘッドと、このインクジェットヘッドに接続されたサブタンクを有する。サブタンクは、インクの圧力変動を吸収するためのダンパー室を有する。また、サブタンクは、インクカートリッジとチューブで接続されている。工場出荷前には、サブタンクからチューブを外し、このサブタンクのチューブとの接続部から保存液を導入する。そして、ダンパー室を含むサブタンク内の流路を経由して、インクジェットヘッド内のインク流路内に保存液を充填する。尚、この特許文献1では、インクが導入される部分であるチューブの接続部から保存液を導入しているため、サブタンク内のダンパー室等にも保存液が一旦充填される。但し、保存液の充填が終了したら、続いて、サブタンクにチューブに接続してインクをサブタンク内に導入しつつ、サブタンク内の流路の途中から分岐した排気流路から、サブタンク内の保存液を排出する。これにより、サブタンク内のダンパー室等の一部流路内の保存液をインクで置換している。
一方、ユーザがプリンタを初めて使用する際には、吸引パージにより、インクジェットヘッドのノズルから保存液を排出しつつ、上流のサブタンクにインクカートリッジからインクを導入し、インクジェットヘッド内の保存液をインクで置換する。その際、この特許文献1では、先に述べたように、ダンパー室の保存液が出荷前に予めインクに置換されていることから、ユーザがプリンタの使用を開始する際のインク置換に要する時間が短くなる。
特開2010−228400号公報
特許文献1では、サブタンクへの保存液の導入を、インクカートリッジからインクを導入するためのチューブとの接続部から行っている。そのため、先にも述べたように、サブタンク内の流路、特に、ダンパー室にも保存液が導入されることとなる。ダンパー室は、インクの圧力変動を吸収するために設けられていることから、ダンパー室はその前後の流路と比べてかなり大きい容積を有する。それ故、ダンパー室に保存液が導入されると、ダンパー室内の多量の保存液をインクで置換する必要が生じ、置換時にパージで廃棄されるインク量も増える。
特許文献1では、出荷前の段階で、ダンパー室に導入された保存液をインクで置換しており、ユーザが使用を開始する際にインクに置換すべき保存液の量は、確かに少なくなる。しかし、出荷前ではあるが、ダンパー室内に充填された保存液をインクで置換する作業が必要となり、その置換の際に多くのインクが廃棄されうる。
さらに、ダンパー室は、前後の流路と比べて局所的に容積が大きくなった流路部分であり、このようなダンパー室内では液体の滞留が生じやすい。それ故、一度ダンパー室内に保存液が導入されてしまうと、その後に、インクをダンパー室内に導入しても保存液を全てダンパー室から排出することは容易ではない。かといって、保存液がダンパー室内に残存した状態で使用すると、何かの拍子にダンパー室内の保存液がインクジェットヘッドに流れ出したときに、保存液が混じったインクがノズルから吐出されてしまう。従って、プリンタの使用前にダンパー室内の保存液を全てインクに置換しておくために、何度も吸引パージを行ってノズルからインクを排出させる必要があり、廃棄されるインクの量が増えてしまう。
本発明の目的は、液体吐出装置への保存液の導入の際にダンパー室内に保存液が導入されないようにし、保存液を吐出液(上の例ではインク)で置換する際に、廃棄される吐出液の量を極力少なくすることである。
第1の発明の液体吐出装置は、吐出液を吐出するノズルと前記吐出液の圧力変動を吸収するダンパー室とをそれぞれみ、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第1液体流路と、前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記ノズルとは異なる一端に接続されて、前記対応した第1液体流路内に前記吐出液を導入するための、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第1液体導入部と、前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記ノズルと前記ダンパー室との間に設けられた接続部に接続された、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第2液体流路と、前記複数の第2液体流路のうち対応した第2液体流路の前記接続部とは異なる一端に接続されて、前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記接続部よりも前記ノズル側に位置する下流側流路部分に、前記対応した第2液体流路を経由して保存液を導入するための、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第2液体導入部と、を備え、前記複数の第2液体導入部が互いに近接して配置されており、前記複数の第1液体流路の前記下流側流路部分と前記複数の第2液体流路とに前記保存液が導入された後、共通の封止部材によって前記複数の第2液体導入部が封止されていることを特徴とするものである。
第2の発明の液体吐出装置は、吐出液を吐出するノズルと前記吐出液の圧力変動を吸収するダンパー室とをそれぞれ含み、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第1液体流路と、前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記ノズルとは異なる一端に接続されて、前記対応した第1液体流路内に前記吐出液を導入するための、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第1液体導入部と、前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記ノズルと前記ダンパー室との間に設けられた接続部に接続された、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第2液体流路と、前記複数の第2液体流路のうち対応した第2液体流路の前記接続部とは異なる一端に接続されて、前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記接続部よりも前記ノズル側に位置する下流側流路部分に、前記対応した第2液体流路を経由して保存液を導入するための、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第2液体導入部と、を備え、同じ種類の吐出液に対応した前記第1液体導入部と前記第2液体導入部との間の離間距離が、対応する前記吐出液の種類が異なる前記第1液体導入部と前記第2液体導入部との間の離間距離よりも短いことを特徴とするものである。
第1及び第2の発明の液体吐出装置は、ノズル及びダンパー室を有する第1液体流路に吐出液を導入するための第1液体導入部と、第1液体流路に第2液体流路を介して保存液を導入するための第2液体導入部とを有する。また、保存液を導入する第2液体流路は、第1液体流路の、ノズルとダンパー室の間に接続されている。そして、第2液体導入部から、第2液体流路を経由して、第1液体流路の下流側流路部分に保存液を導入することで、それよりも上流側にあるダンパー室に保存液を導入しないようすることができる。従って、その後に、保存液を吐出液で置換することが容易になり、その置換時に廃棄される吐出液の量を少なくすることができる。
さらに、第1の発明によれば、保存液が導入された後、共通の封止部材によって複数の第2液体導入部が封止されていることから、出荷等の際に、第1液体流路及び第2液体流路に充填された保存液が、第2液体導入部から漏れ出すことが防止され、また、複数の第2液体導入部を1つの封止部材で封止でき、封止が簡単である。
さらに、第2の発明において、流路構造のコンパクト化等のために、第1液体導入部と第2液体導入部とは、極力近接して配置されることが好ましい。一方で、第1液体流路内に吐出液が導入された後は、これに接続されている第2液体流路内にも吐出液が充填される。従って、第1液体導入部又は第2液体導入部から吐出液が漏れだして、両者の間で、種類の異なる吐出液の混合が生じる虞がある。第2の発明では、同じ種類の吐出液に対応する第1液体導入部と第2液体導入部とが互いに近接して配置されているため、両者の間で液体の混合が仮に生じても問題は生じない。
第3の発明の液体吐出装置は、前記第2の発明において、前記複数の第1液体流路の前記下流側流路部分と前記複数の第2液体流路とに前記保存液が導入された後は、前記複数の第2液体導入部が封止されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、出荷等の際に、第1液体流路及び第2液体流路に充填された保存液が、第2液体導入部から漏れ出すことが防止される。
の発明の液体吐出装置は、前記第1〜3の何れかの発明において、前記複数の第1液体流路のそれぞれにおいて、前記接続部よりも前記第1液体導入部側に位置する上流側流路部分の容積は、前記下流側流路部分の容積よりも大きいことを特徴とするものである。
本発明では、第1液体流路の、接続部よりも第1液体導入部側にあって保存液が導入されない上流側流路部分の容積が、接続部よりもノズル側にあって保存液が導入される下流側流路部分の容積よりも大きい。従って、上流側流路部分へ保存液を充填しないことで、第1液体流路への保存液の充填量が少なくてすみ、後で、この保存液を吐出液で置換することが容易になる。
の発明の液体吐出装置は、前記第1〜4の何れかの発明において、前記複数の第2液体流路のそれぞれの容積は、前記対応した第1液体流路の、前記接続部よりも前記第1液体導入部側に位置する上流側流路部分の容積よりも小さいことを特徴とするものである。
本発明では、第1液体流路の上流側流路部分の容積が、第2液体流路の容積よりも小さい。従って、第1液体導入部から保存液を導入し、上流側流路部分にも保存液が導入される場合と比較して、充填される保存液の総量が少なくなり、後で保存液を吐出液で置換することが容易になる。
の発明の液体吐出装置は、前記第1〜第の何れかの発明において、前記複数の第1液体流路の前記下流側流路部分にそれぞれ接続され、前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路内の空気を排出するための、複数の排気流路をさらに備えていることを特徴とするものである。
第1液体流路の上流側流路部分には保存液が導入されないために、空気が残ったままとなるが、本発明では、第1液体導入部から第1液体流路の上流側流路部分に吐出液を導入したときに、この上流側流路部分の空気を、第1液体流路の末端のノズルからではなく、第1液体流路の途中から分岐する排気流路から排出することができる。
の発明の液体吐出装置における保存液の導入方法は、吐出液を吐出するノズルと前記吐出液の圧力変動を吸収するダンパー室とを含む第1液体流路と、前記第1液体流路の前記ノズルとは異なる一端に接続されて、前記第1液体流路内に前記吐出液を導入するための第1液体導入部と、前記第1液体流路の前記ノズルと前記ダンパー室との間に設けられた接続部に接続された第2液体流路と、前記第2液体流路の前記接続部とは異なる一端に接続されて、前記第1液体流路の前記接続部よりも前記ノズル側に位置する下流側流路部分に、前記第2液体流路を経由して保存液を導入するための第2液体導入部と、を備え、前記第1液体導入部と前記第2液体導入部とが互いに隣接して配置された液体吐出装置における保存液の導入方法であって、前記第1液体導入部と前記第2液体導入部とに、前記第1液体導入部を封止し且つ前記第2液体導入部を開放させる、第1の封止部材を取り付けた状態で、前記第1液体流路の、前記第2液体流路との接続部よりも前記ノズル側に位置する下流側流路部分に、前記第2液体導入部から前記第2液体流路を経由して保存液を導入し、前記第2液体導入部からの前記保存液の導入が終了したら、前記第1の封止部材を取り外し、前記第1液体導入部と前記第2液体導入部とに、前記第1液体導入部を開放し且つ前記第2液体導入部を封止する、第2の封止部材を取り付けることを特徴とするものである。
本発明によれば、第2液体導入部から、第2液体流路を経由して、第1液体流路の下流側流路部分に保存液を導入することで、それよりも上流側にあるダンパー室に保存液を導入しないようにすることができる。従って、その後に、保存液を吐出液で置換することが容易になり、その置換時に廃棄される吐出液の量を少なくすることができる。さらに、本発明によれば、第2液体導入部から保存液を導入する際に第1液体導入部を封止することで、保存液が、第1液体導入部から第1液体流路の上流側流路部分に入り込むことが確実に防止される。また、保存液の導入時には第1の封止部材を取り付けて、第2液体導入部は開放して第1液体導入部は封止する。保存液の導入が終了すると第2の封止部材に取り替えて、第2液体導入部は封止して第1液体導入部を開放させる。このように、封止部材を取り替えるだけで、第1液体導入部の封止と第2液体導入部の封止を簡単に切り換えることができる。
本発明によれば、第2液体導入部から、第2液体流路を経由して、第1液体流路の下流側流路部分に保存液を導入することで、それよりも上流側にあるダンパー室に保存液を導入しないようにすることができる。従って、その後に、保存液を吐出液で置換することが容易になり、置換時に廃棄される吐出液の量を少なくすることができる。
本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 プリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。 サブタンク及びインクジェットヘッドの斜視図である。 図3のIV-IV線鉛直断面図である。 インクジェットヘッドの平面図である。 (a)は図5のA部拡大図、(b)は(a)のB−B線断面図である。 サブタンク及びインクジェットヘッドへの保存液導入を説明する、図4相当の図である。 サブタンク及びインクジェットヘッドへのインク導入を説明する、図4相当の断面図である。 変更形態に係るインク導入部と保存液導入部の配置を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。図2は、プリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。図1に示すように、プリンタ1(液体吐出装置)は、プラテン2、キャリッジ3、サブタンク4、インクジェットヘッド5、ホルダ6、給紙ローラ7、排紙ローラ8、キャップユニット9、切り換え装置10、吸引ポンプ11、廃液タンク12、制御装置13(図2参照)などを備えている。尚、以下では、図1の紙面手前側を上方、紙面向こう側を下方と定義して、適宜、「上」「下」の方向語を使用して説明する。
プラテン2の上面には、被記録媒体である記録用紙Pが載置される。また、プラテン2の上方には、図1の左右方向(走査方向)に平行に延びる2本のガイドレール15,16が設けられる。
キャリッジ3は、2本のガイドレール15,16に取り付けられ、プラテン2と対向する領域において2本のガイドレール15,16に沿って走査方向に移動可能である。また、キャリッジ3には、駆動ベルト17が取り付けられている。駆動ベルト17は、2つのプーリ18,19に巻き掛けられた無端状のベルトである。一方のプーリ18はキャリッジ駆動モータ20(図2参照)に連結されている。キャリッジ駆動モータ20によってプーリ18が回転駆動されることで駆動ベルト17が走行し、これにより、キャリッジ3が走査方向に往復移動することになる。
サブタンク4は、キャリッジ3に搭載されている。図3は、サブタンク及びインクジェットヘッドの斜視図である。図4は、図3のIV-IV線鉛直断面図である。尚、図3では、サブタンク4の、後述の排気部23を開閉させる開閉部材27も二点鎖線で示されている。また、図4では、インクジェットヘッドについては断面図とせず、側面図で示している。サブタンク4の上面には、チューブジョイント21が設けられており、ホルダ6と接続された4本のインク供給チューブ22がチューブジョイント21に接続されている。ホルダ6には、4色(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)のインクがそれぞれ貯留された4つのインクカートリッジ32が交換可能に装着されている。そして、4つのインクカートリッジ32内のインクが、4本のインク供給チューブ22を介して、サブタンク4にそれぞれ供給される。また、詳細な構成は後で説明するが、図3、図4に示すように、サブタンク4は、インクジェットヘッド5へ供給されるインクの圧力変動を吸収する、容積の大きなダンパー室70を備えている。
また、サブタンク4には、その内部のインク流路に存在する空気を、インクジェットヘッド5へ移動する前に排出するための排気部23が4色のインクに対応して4つ設けられている。4つの排気部23のそれぞれの内部には、外部との連通/閉止を切り換える弁(図示省略)が設置されている。
インクジェットヘッド5は、サブタンク4の下部に取り付けられている。インクジェットヘッド5は、その下面に複数のノズル44を備え、サブタンク4から供給されたインクを吐出する。複数のノズル44は、4色のインクにそれぞれ対応して配列されて、4列のノズル列を構成している。インクジェットヘッド5の内部の流路構造については、後で詳述する。
給紙ローラ7と排紙ローラ8は、図2に示す搬送モータ29によってそれぞれ同期して回転駆動される。給紙ローラ7と排紙ローラ8は協働して、プラテン2に載置された記録用紙を図1に示す搬送方向に搬送する。
そして、プリンタ1は、給紙ローラ7と排紙ローラ8によって記録用紙Pを搬送方向に搬送しつつ、キャリッジ3とともにインクジェットヘッド5を走査方向に移動させながらインクを吐出させることにより、記録用紙Pに所望の画像等を印刷する。
キャップユニット9は、プラテン2よりも走査方向一方側(図1の右側)の位置に配置されており、キャリッジ3がプラテン2よりも右側に移動したときにはこのキャップユニット9と上下に対向する。また、キャップユニット9は、図2に示すキャップ駆動モータ24により駆動されて、上下方向(図1の紙面垂直方向)に昇降可能である。このキャップユニット9は、ノズルキャップ25と排気キャップ26を備えている。
キャリッジ3がキャップユニット9と対向した状態では、ノズルキャップ25がインクジェットヘッド5の下面と対向し、排気キャップ26がサブタンク4の4つの排気部23の下面と対向する。そして、キャリッジ3とキャップユニット9とが対向した状態でキャップユニット9が上昇すると、キャップユニット9がインクジェットヘッド5及びサブタンク4に装着される。このとき、ノズルキャップ25がインクジェットヘッド5に密着して複数のノズル44が覆われるとともに、排気キャップ26が4つの排気部23に接続される。排気キャップ26には、4つの排気部23内の弁をそれぞれ開閉する4本の棒状の開閉部材27が取り付けられている。詳細な説明は省略するが、排気キャップ26が4つの排気部23に接続された状態で、4本の棒状の開閉部材27は、図2に示される排気モータ28によって上下に駆動され、下方から排気部23内に挿入されることによって内部の弁を駆動する。
ノズルキャップ25と排気キャップ26は、切り換え装置10を介して吸引ポンプ11に接続されている。切り換え装置10は、吸引ポンプ11の連通先を、ノズルキャップ25と排気キャップ26の間で切り換える。また、吸引ポンプ11は廃液タンク12に接続されている。
切り換え装置10の連通先を切り換えることにより、ノズル44からインクを強制的に排出させる吸引パージと、サブタンク4内のインク流路から空気を排出する排気パージとを、選択的に実行できる。
(吸引パージ)
ノズルキャップ25がインクジェットヘッド5に装着されて複数のノズル44を覆った状態で、切り換え装置10により吸引ポンプ11をノズルキャップ25に連通させてから、吸引ポンプ11を駆動し、ノズルキャップ25内を減圧してインクジェットヘッド5の複数のノズル44からそれぞれインクを吸引して排出させる。これにより、インクジェットヘッド5内の異物、気泡、乾燥により高粘度化したインク等を排出する。
(排気パージ)
排気キャップ26が排気部23に接続され、且つ、開閉部材27により排気部23内の弁が開放された状態で、切り換え装置10により吸引ポンプ11を排気キャップ26に連通させてから吸引ポンプ11を駆動し、排気部23に負圧を作用させる。これにより、サブタンク4のインク流路内で成長した気泡を、インクジェットヘッド5に移動してしまう前に排気部23から排出する。
尚、吸引パージや排気パージによって、インクジェットヘッド5やサブタンク4から排出されたインクは、吸引ポンプ11に接続された廃液タンク12に送られる。
制御装置13は、インクジェットヘッド5の全体制御を司る。制御装置13は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、各種制御回路等を有する。図2に示すように、制御装置13には、インクジェットヘッド5のドライバIC53、キャリッジ駆動モータ20、キャップユニット9を昇降させるキャップ駆動モータ24等、プリンタ1の様々な装置あるいは駆動部と接続されている。また、制御装置13は、プリンタ1の操作パネル30、及び、外部機器であるPC31と接続されている。制御装置13は、PC31から送信された印刷指令に基づいて、インクジェットヘッド5やキャリッジ駆動モータ20等を制御して、記録用紙Pに画像等を印刷させる。また、制御装置13は、切り換え装置10や吸引ポンプ11等を制御して、前述した吸引パージや排気パージを実行させる。
次に、インクジェットヘッド5について説明する。図5は、インクジェットヘッドの平面図である。図6(a)は図5のA部拡大図、(b)は(a)のB−B線断面図である。図5、図6に示すように、インクジェットヘッド5は、流路ユニット33と、圧電アクチュエータ34とを備えている。
図6(b)に示すように、流路ユニット33は、5枚のプレート35〜39が積層された構造を有する。5枚のプレート35〜39のうちの最下層のプレート39は、複数のノズル44が形成されたノズルプレート39である。一方、上側の残り4枚のプレート35〜38には、複数のノズル44に連通するマニホールド46や圧力室47等の流路が形成されている。
図5に示すように、流路ユニット33の上面には、4つのインク供給孔45が走査方向に並んで形成されている。4つのインク供給孔45はサブタンク4と接続されており、サブタンク4から4色のインクがそれぞれ供給される。また、流路ユニット33は、その内部に、それぞれ搬送方向に延在する4本のマニホールド46を有する。4本のマニホールド46は、4つのインク供給孔45に接続されている。
さらに、流路ユニット33は、その下面に開口した複数のノズル44と、これら複数のノズル44にそれぞれ連通する複数の圧力室47とを有する。図5に示すように、平面視で、複数のノズル44は、4本のマニホールド46にそれぞれ対応して4列に配列されている。複数の圧力室47も、複数のノズル44と同様に、4本のマニホールド46に対応して4列に配列されている。図6(b)に示すように、各圧力室47は対応するマニホールド46に連通している。以上より、図6(b)に矢印で示すように、流路ユニット33内には、各マニホールド46から分岐して、圧力室47を経てノズル44に至る個別流路が複数形成されている。尚、流路ユニット33内に形成された、マニホールド46、圧力室47、ノズル44等のインク流路を、ヘッド内インク流路48(図4参照)と総称する。
図5、図6に示すように、圧電アクチュエータ34は、振動板50と、圧電層54,55と、複数の個別電極52と、共通電極56を備えている。振動板50は、複数の圧力室47を覆った状態で流路ユニット33の上面に接合されている。2枚の圧電層54,55は、振動板50の上面に積層されている。複数の個別電極52は、上層の圧電層55の上面において、複数の圧力室47とそれぞれ対向するように配置されている。共通電極56は、2枚の圧電層54,55の間において、複数の圧力室47に跨って配置されている。
制御装置13からの信号を受けて、ドライバIC53から個別電極52に対して駆動信号が供給されると、上層の圧電層55の圧力室47と対向する部分に圧電歪が生じることで、振動板50が撓むように変形する。このとき、圧力室47の容積が変化することによって、個別流路内のインクに圧力が付与されてノズルからインクが吐出される。
次に、主に図3、図4を参照し、サブタンク4について詳細に説明する。サブタンク4は、合成樹脂で成形された部材であり、水平面に沿って延在する板状の本体部分60と、この本体部分60の一端部から鉛直下方に延びる連結部分61とを有する。
サブタンク4には、インクジェットヘッド5に4色のインクをそれぞれ供給する4つのインク供給流路62が形成されている。また、サブタンク4には、前記インク供給流路62の他に、さらに、工場出荷前に、インクとは異なる保存液をインクジェットヘッド5の4色のヘッド内インク流路48に導入するための4つの保存液流路63も形成されている。保存液は、インクと比べて染料又は顔料の色材の量が少ない液体であり、色材が少ない分、インクよりもかなり安価である。また、保存液は、インクジェットヘッド5内の細い流路にも導入しやすくなるように、界面活性剤が添加されてインクよりも表面張力が低くなっている。
本体部分には、4色のインクにそれぞれ対応して、4つのインク導入部64と4つの保存液導入部65が形成されている。4色のインク導入部64に4つのインク供給流路62がそれぞれ接続されている。また、4つの保存液導入部65に4つの保存液流路63が接続されている。
図3、図4に示すように、4つのインク導入部64と4つの保存液導入部65は、平板状の本体部分60の上面に設けられている。4つのインク導入部64及び4つの保存液導入部65は、搬送方向及び走査方向に対してそれぞれ傾斜した方向に沿って2列に配列されている。また、これらの導入部64,65の列は互いに近接している。
本体部分60の上面には、チューブジョイント21が取り付けられる。チューブジョイント21は、4つのインク導入部64と4つの保存液導入部65を覆うように、ゴム等からなる封止部材66(66a,66b)を介して本体部分60の上面に設置され、クリップ67により取り外し可能に固定される。チューブジョイント21には、それぞれインクカートリッジ32(図1参照)に接続された4本のインク供給チューブ22が接続され、その内部には、4本のインク供給チューブ22と4つのインク導入部64とをそれぞれ連通させる流路が形成されている。また、チューブジョイント21には、保存液を導入するための4本の保存液導入チューブ68も接続可能であり、その内部には、4本の保存液導入チューブ68と4つの保存液導入部65とをそれぞれ連通させる流路も形成されている。
使用される封止部材66は2種類ある。一方の封止部材66aは、4つのインク導入部64にそれぞれ対応した4つの穴69aを有する、インク導入用の封止部材である。この封止部材66aが取り付けられた状態では、4つのインク導入部64が開放される一方で、4つの保存液導入部65は共通に封止される。他方の封止部材66bは、4つの保存液導入部65にそれぞれ対応した4つの穴69bを有する、保存液導入用の封止部材である。この封止部材66bが取り付けられた状態では、4つの保存液導入部65が開放される一方で、4つのインク導入部64は共通に封止される。
各インク供給流路62は、本体部分60に形成されたダンパー室70と、連結部分61に形成された連結流路71とを有する。ダンパー室70は、本体部分60の表面に形成された凹部であり、4色のインクにそれぞれ対応した4つのダンパー室70が、本体部分60の上面側と下面側に2つずつ設けられている。また、図4に示すように、上面側のダンパー室70と下面側のダンパー室70とが背中合わせとなるように配置されている。そして、各色のインクについて、インク導入部64からダンパー室70を経由して連結流路71に至るインク供給流路62が構成されている。例えば、図3には、ある1色のインクに対応するインク供給流路62の接続構成が例示されている。図3では、本体部分60の上面に形成されたインク導入部64とダンパー室70とが、同じく本体部分60の上面に形成された溝状の流路72によって接続されている。さらに、ダンパー室70は、本体部分60の上面に形成された流路73によって、連結部分61に形成された連結流路71に接続されている。尚、図面の簡単のため、図3では図示を省略しているが、他の色のインクについても、インク導入部64、ダンパー室70、及び、連結流路71が、本体部分60の上面又は下面に形成された流路によって接続されることによって、インク供給流路62が構成されている。
4つの保存液導入部65にそれぞれ接続された4つの保存液流路63は、本体部分60の表面に溝状に形成され、4つの連結流路71にそれぞれ接続されている。尚、図3では、先に説明したインク供給流路62と同様、図面の簡単のため、本体部分60の上面に形成された1つの保存液流路63にのみ図示しており、他の図示は省略されている。このように、保存液流路63は、インク導入部64とは異なる保存液導入部65から、ダンパー室70を経由せずに連結流路71に接続されている。
さらに、本体部分60には、4つの連結流路71と4つの排気部23とをそれぞれ接続する溝状の4つの排気流路74も形成されている。尚、この排気流路74についても、図面の簡単のため、本体部分60の上面に形成された1つの排気流路74のみを図示しており、他の図示は省略されている。
図3、図4に示すように、本体部分60の上面と下面には、樹脂材料からなる可撓性を有するフィルム75,76がそれぞれ溶着されている。これにより、本体部分60に形成された、インク供給流路62の凹状のダンパー室70及び溝状の流路72,73、溝状の保存液流路63、及び、同じく溝状の排気流路74が、フィルム75,76によって上方又は下方から覆われた構成となっている。また、連結部分61に形成された4つの連結流路71は、フィルム75,76によって上端を塞がれた上で、下端においてインクジェットヘッド5の4つのインク供給孔45に接続されている。これにより、サブタンク4の4つのインク導入部64から導入された4色のインクは、サブタンク4内のダンパー室70を含むインク供給流路62を経由して、インクジェットヘッド5のヘッド内インク流路48に流れ込む。
図3、図4に示すように、凹状のダンパー室70とその前後の溝状の流路72,73は、深さはほぼ同じであるが、ダンパー室70の流路幅は溝状の流路72,73よりもかなり大きくなっている。これにより、インク供給流路62は、ダンパー室70において局部的に容積が大きくなった流路形状を有する。インクジェットヘッド5でインクが消費されると、インクジェットヘッド5内のインクの圧力が減少するため、それに応じて、インクカートリッジ32からサブタンク4内のインク供給流路62にインクが供給される。その際に、インク供給流路62内のインクに大きな圧力変動が生じると、それがインクジェットヘッド5まで伝わってインクの吐出に悪影響を及ぼす。しかし、インク供給流路62に、容積が大きく、且つ、可撓性のフィルム75,76で覆われたダンパー室70が設けられることによって、インク供給流路62内のインクに生じる圧力変動がダンパー室70で吸収される。
尚、以下では、説明の便宜上、サブタンク4のダンパー室70を含むインク供給流路62と、インクジェットヘッド5のノズル44やマニホールド46を含むヘッド内インク流路48とからなる、インク導入部64から複数のノズルに至る流路全体を全インク流路80(図4参照)と称する。この全インク流路80が本発明の「第1液体流路」に相当する。そして、前記全インク流路80のノズル44とは異なる一端に、本発明の第1液体導入部に相当するインク導入部64が接続されている。また、サブタンク4の保存液流路63が本発明の「第2液体流路」に相当し、この保存液流路63が接続される、インク供給流路62の連結流路71の上端部が、本発明の「接続部」に相当する。そして、保存液流路63の、連結流路71とは異なる一端に、本発明の第2液体導入部に相当する保存液導入部65が接続されている。また、全インク流路80のうち、サブタンク4内の連結流路71とヘッド内インク流路48とを合わせた下流側流路部分80bが、本発明の「第1液体流路の下流側流路部分」に相当する。また、全インク流路80のうちの、保存液流路63との接続部分(連結流路71の上端部)よりもインク導入部64側の、ダンパー室70を含む上流側流路部分80aが、本発明の「第1液体流路の上流側流路部分」に相当する。
また、本実施形態では、全インク流路80のうちの、上流側流路部分80aの容積は、ダンパー室70を含むためにノズル44を含む下流側流路部分80bの容積よりも大きくなっている。また、保存液流路63の容積は、全インク流路80の、ダンパー室70を含む上流側流路部分80aの容積よりも小さくなっている。
以上説明したプリンタ1において、工場からプリンタ1を出荷する前に、インクジェットヘッド5とサブタンク4に形成された下流側流路部分80bに、保存液導入部65から保存液流路63を経由して保存液を充填しておく。そして、出荷されたプリンタ1を購入したユーザが、このプリンタ1を初めて使用する際に、下流側流路部分80bに充填された保存液を、インクカートリッジ32から導入したインクによって置換する。
(保存液導入)
図7は、サブタンク及びインクジェットヘッドへの保存液導入を説明する、図4相当の断面図である。まず、工場出荷前における保存液の導入について図3及び図7を主に参照して説明する。図7に示すように、保存液を導入する前に、サブタンク4とチューブジョイント21との間に、保存液導入用の封止部材66b(第1の封止部材:図3参照)を取り付けて、4つの保存液導入部65を開放しつつ、4つのインク導入部64を封止する。これにより、保存液導入部65から全インク流路80に保存液を導入する際に、これに近接するインク導入部64から保存液が導入されてしまうことが防止される。
次に、チューブジョイント21に、保存液供給装置(図示省略)と接続された、4本の保存液導入チューブ68を接続する。また、キャップ駆動モータ24によりキャップユニット9を駆動してノズルキャップ25をインクジェットヘッド5に装着させ、且つ、排気キャップ26を4つの排気部23の下面に装着させる。
この状態で、切り換え装置10により吸引ポンプ11を排気キャップ26に連通させ、且つ、排気モータ28により開閉部材27を駆動して排気部23を開放状態にしてから、吸引ポンプ11を駆動して排気パージを行う。これにより、サブタンク4及びインクジェットヘッド5内の空気を排気部23から排出しつつ、保存液供給装置によって4つの保存液導入部65からサブタンク4内に保存液を導入する。図7に示すように、保存液導入部65から導入された保存液82は、保存液流路63(図3参照)と連結流路71を経由してインクジェットヘッド5のヘッド内インク流路48に流入する。このとき、保存液流路63は、インク供給流路62のダンパー室70よりも下流側に位置する連結流路71に接続されていることから、全インク流路80のうちのダンパー室70を含む上流側流路部分80aには保存液82は導入されない。
排気パージによって、サブタンク4及びインクジェットヘッド5の空気をある程度排出したら、次に、切り換え装置10により吸引ポンプ11をノズルキャップ25に連通させてから、吸引ポンプ11を駆動して吸引パージを行う。これにより、インクジェットヘッド5のヘッド内インク流路48に残留する空気を複数のノズル44から排出しつつ、このヘッド内インク流路48に保存液82を満たす。
全インク流路80の先端のノズル44から保存液82が排出されていることを確認したら、保存液流路63から下流側流路部分80bのノズル44まで保存液82が導入されたとして、吸引パージを終了するとともに、保存液供給装置からの保存液供給を停止する。また、チューブジョイント21を取り外して、保存液導入用の封止部材66bを、インク導入用の封止部材66a(第2の封止部材)に取り替えて、4つのインク導入部64を開放しつつ、4つの保存液導入部65を封止する。これにより、インク導入部64からのインク導入可能な状態となるとともに、保存液導入部65からの保存液82の漏出が防止される。封止部材66a,66bを取り替えてチューブジョイント21を再びサブタンク4に取り付けたら、チューブジョイント21に、ホルダ6の4つのインクカートリッジ32に接続された4本のインク供給チューブ22を接続する。
上述したように、本実施形態では、図3に示すように、4つのインク導入部64が互いに近接して配置され、また、4つの保存液導入部65も互いに近接して配置されている。そのため、4つのインク導入部64を共通の封止部材66bで封止することができ、また、4つの保存液導入部65を共通の封止部材66aで封止することができる。また、保存液82の導入時には、保存液導入用の封止部材66bを取り付けてインク導入部64を封止し、保存液82の導入が終了するとインク導入用の封止部材66aに取り替えて保存液導入部65を封止する。これにより、2つの封止部材66a,66bを取り替えるだけで、インク導入部64の封止と保存液導入部65の封止を簡単に切り換えることができる。
(インク導入)
図8は、サブタンク及びインクジェットヘッドへのインク導入を説明する図4相当の断面図である。使用開始時の全インク流路80へのインク導入について、図3及び図8を主に参照して説明する。出荷後に、プリンタ1を購入したユーザによって、初めてプリンタ1の電源が投入されたときには、図2に示されるプリンタ1の制御装置13は、以下に説明するインク導入シーケンスを自動的に実行する。
まず、キャップ駆動モータ24によりキャップユニット9を駆動してノズルキャップ25をインクジェットヘッド5に装着させ、且つ、排気キャップ26を排気部23に装着させる。そして、まず、切り換え装置10により吸引ポンプ11を排気キャップ26に連通させ、且つ、排気モータ28により開閉部材27を駆動して排気部23を開放状態にしてから、吸引ポンプ11を駆動して排気パージを行う。
この排気パージにより、全インク流路80のうちの、ダンパー室70を含む上流側流路部分80a(即ち、保存液82が導入されていない流路部分)の空気が、連結流路71に連通した排気流路74から排気部23へ排出される。これに伴って、インク供給チューブ22が接続されたインク導入部64から、ダンパー室70を含む上流側流路部分80aにインク83が導入される。
ダンパー室70を含む上流側流路部分80aにインク83が導入されたら、切り換え装置10により吸引ポンプ11をノズルキャップ25に連通させてから、吸引ポンプ11を駆動して吸引パージを行う。この吸引パージにより、全インク流路80の下流側流路部分80bに充填されていた保存液82が複数のノズル44から排出される。これに伴って、上流側流路部分80aに導入されているインク83が下流側流路部分80bに流れ込み、保存液82がインク83によって置換される。
ここで、保存液82をインク83で置換する際には、吸引パージによって保存液82とともにインク83もノズル44から排出されることになる。しかしながら、本実施形態では、図7に示すようにダンパー室70を含む上流側流路部分80aに保存液82が導入されていない。そのため、ダンパー室70の保存液82をインク83で置換する必要がなくなり、その分、置換が容易となって吸引パージの回数や時間を少なくすることができるため、吸引パージで廃棄されるインク83の量を少なく抑えることができる。
また、本実施形態では、全インク流路80の、保存液82が導入されない上流側流路部分80aの容積が、下流側流路部分80bの容積よりも大きい。つまり、全インク流路80への保存液82の充填量が少なくなり、後で保存液82をインク83で置換することが容易になる。また、保存液流路63の容積は、全インク流路80の、保存液82が導入されない上流側流路部分80aの容積よりも小さい。従って、仮に、インク導入部64から保存液82を導入し、上流側流路部分80aにも保存液82を導入した場合と比較して、充填される保存液82の総量が少なくなり、後で、この保存液82をインク83で置換することが容易になる。
また、全インク流路80に保存液82を導入した後の状態では、図7に示すように、上流側流路部分80aには保存液82が充填されず空気が残ったままとなる。この点、本実施形態では、下流側流路部分80bに排気流路74が接続されている。そのため、インク導入部64から上流側流路部分80aにインク83を導入したときに、この上流側流路部分80aの空気を、全インク流路80の末端のノズル44からではなく、全インク流路80の途中から分岐する排気流路74から容易に排出することができる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]保存液流路63の、全インク流路80との接続位置は、ダンパー室70よりもノズル44側の位置であれば、特定の位置には限定されない。例えば、サブタンク4とインクジェットヘッド5との接続部分(図4における連結流路71の下端部)に、保存液流路63が接続されてもよい。この場合は、保存液はインクジェットヘッド5のヘッド内インク流路48にのみ導入され、サブタンク4のインク供給流路62には保存液はほとんど導入されない。
2]ダンパー室70に導入された保存液をインクで置換することが容易でないのは、ダンパー室70の容積が大きいということ以外に、ダンパー室70が前後の流路72,73よりも流路断面の大きい、局所的に膨らんだ流路部分であるために、その内部に保存液が滞留しやすい箇所が存在するということも大きな理由である。従って、全インク流路80の、ダンパー室70を含む上流側流路部分80aよりも、ノズル44を含む下流側流路部分80bの容積が大きい場合、あるいは、前記上流側流路部分80aよりも保存液流路63の容積が大きい場合など、インクで置換すべき保存液の量が比較的多い場合であっても、本発明を適用してダンパー室70に保存液を導入しないようにすることで、保存液をインクに置換することが容易になる。
3]前記実施形態では、排気パージを行うための排気流路74は、全インク流路80のダンパー室70よりもノズル44側の連結流路71に接続されている。そこで、排気部23から排気流路74を経由して、保存液を全インク流路80に導入してもよい。この場合、保存液の導入専用の、保存液導入部65及び保存液流路63を、サブタンク4に設ける必要がなくなる。但し、排気流路74を保存液の導入に使用すると、下記(a)〜(c)の点でそれぞれ問題となることがある。そのような場合は、前記実施形態のように、排気流路74とは別の経路から保存液を導入することが好ましい。
(a)排気流路74から保存液を導入すると、当然ながら、排気パージを行いながら保存液を導入することができない。従って、全インク流路80内の空気を、吸引パージによって末端のノズル44から排出する必要がある。また、排気パージを行わずに、初めから吸引パージでノズル44から吸引しながら保存液を導入していくと、空気が排出される前に、導入された保存液がノズル44からそのまま先に流れ出して、空気がなかなか抜けないということもあり、保存液充填のコントロールが難しい。
(b)プリンタ1の出荷前に、インクジェットヘッド5内にインクを導入して、吐出検査を行っておく場合がある。しかし、吐出検査後に、インクジェットヘッド5及びサブタンク4内にインクを入れたまま出荷すると、出荷後の輸送の際などに、異なる色の流路間でインクが混ざってしまう虞がある。そのため、吐出検査が終了すると、インクジェットヘッド5及びサブタンク4内のインクを排出し、代わりに保存液を充填した状態で出荷する。
ここで、吐出検査を行う際にはそれほど多量のインクは必要ないため、容積の大きいダンパー室70にはインクが導入されないように、排気流路74からインクを導入することが好ましい。しかし、一旦、排気流路74からインクを導入すると、各排気部23の下面がインクで汚れてしまう。そのため、吐出検査後に、続けて、4つの排気部23からそれぞれ保存液を導入すると、保存液に混じって異なる色のインクが混色する虞がある。
(c)排気部23は、外部の開閉部材27によって、排気部23の内部の弁を駆動することができるような特殊な入口形状を有する。従って、この排気部23から保存液を導入するには、その特殊形状に対応した専用の保存液供給装置が必要になる。
4]排気パージを行うための排気流路74は必須ではない。但し、排気流路74がない場合は、保存液をインクで置換する際に、保存液が導入されていないダンパー室70等の空気を全て、吸引パージのみによって、全インク流路80の末端のノズル44から抜く必要がある。その分、吸引パージの回数や時間が増え、吸引パージで排気されるインクの量が増える。
5]全種類のインクについて、保存液を導入するための専用の流路構成(保存液導入部65及び保存液流路63)を、全インク流路80とは別に設ける必要はない。例えば、全インク流路80に導入された保存液が完全にインクで置換できず、仮に、インクに一部混じってノズル44から吐出されたとしても、印字品質にほとんど影響を及ぼさないインクについては、ダンパー室70内での保存液の残存を気にする必要がない。
その一例を挙げる。保存液は、色材の量が少なく、色の薄い液体である。このような保存液が、色の濃いブラックインクに混ざると、それによるインクの濃淡変化が顕著に現れる。しかし、元々色の薄いイエローインクに保存液が多少混じっても、インクの濃淡変化はほとんど気にならない。そこで、イエローインク等の色の薄いインクについては、保存液導入部65及び保存液流路63が省略されて、インク導入部64から保存液が導入される構成であってもよい。
6]流路構造のコンパクト化等の観点では、インク導入部64と保存液導入部65は、極力近接して配置されることが好ましい。その一方で、全インク流路80にインクが導入された後は、保存液流路63にもインクが充填される。従って、インク導入部64と保存液導入部65とが近接していると、インク導入後に、インク導入部64又は保存液導入部65からインクが漏れだして、両者の間で、異なる色のインクの混合が生じる虞がある。そこで、図9に示すように、同色のインクに対応したインク導入部64と保存液導入部65の間の離間距離Aが、対応するインクの種類が異なるインク導入部64と保存液導入部65の間の離間距離Bよりも短いことが好ましい。尚、図9でおいて、インク導入部64及び保存液導入部65の符号に付している記号は、“K”がブラック、“Y”がイエロー、“C”がシアン、“M”がマゼンタをそれぞれ示している。このように、同色のインクに対応するインク導入部64と保存液導入部65とが近接して配置されているため、両者の間でインクの混合が仮に生じても問題は生じない。
また、インク導入部64と保存液導入部65が離れて配置されていてもよい。さらに、その場合は、インク導入部64と保存液導入部65を封止する部材が、別々に設けられてもよい。
前記実施形態及びその変更形態は、本発明を、記録用紙にインクを吐出して画像等を印刷するインクジェットプリンタに適用したものであるが、画像印刷以外の様々な用途で使用される液体吐出装置においても本発明は適用されうる。例えば、基板に導電性の液体を噴射して、基板表面に導電パターンを形成する液体吐出装置にも、本発明を適用することは可能である。
1 プリンタ
4 サブタンク
5 インクジェットヘッド
23 排気部
48 ヘッド内インク流路
62 インク供給流路
63 保存液流路
64 インク導入部
65 保存液導入部
66a,66b 封止部材
70 ダンパー室
71 連結流路
74 排気流路
80 全インク流路
80a 上流側流路部分
80b 下流側流路部分
82 保存液
83 インク

Claims (7)

  1. 吐出液を吐出するノズルと前記吐出液の圧力変動を吸収するダンパー室とをそれぞれみ、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第1液体流路と、
    前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記ノズルとは異なる一端に接続されて、前記対応した第1液体流路内に前記吐出液を導入するための、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第1液体導入部と、
    前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記ノズルと前記ダンパー室との間に設けられた接続部に接続された、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第2液体流路と、
    前記複数の第2液体流路のうち対応した第2液体流路の前記接続部とは異なる一端に接続されて、前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記接続部よりも前記ノズル側に位置する下流側流路部分に、前記対応した第2液体流路を経由して保存液を導入するための、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第2液体導入部と、
    を備え
    前記複数の第2液体導入部が互いに近接して配置されており、
    前記複数の第1液体流路の前記下流側流路部分と前記複数の第2液体流路とに前記保存液が導入された後、共通の封止部材によって前記複数の第2液体導入部が封止されていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 吐出液を吐出するノズルと前記吐出液の圧力変動を吸収するダンパー室とをそれぞれみ、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第1液体流路と、
    前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記ノズルとは異なる一端に接続されて、前記対応した第1液体流路内に前記吐出液を導入するための、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第1液体導入部と、
    前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記ノズルと前記ダンパー室との間に設けられた接続部に接続された、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第2液体流路と、
    前記複数の第2液体流路のうち対応した第2液体流路の前記接続部とは異なる一端に接続されて、前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路の前記接続部よりも前記ノズル側に位置する下流側流路部分に、前記対応した第2液体流路を経由して保存液を導入するための、複数種類の前記吐出液に対応した複数の第2液体導入部と、
    を備え
    同じ種類の吐出液に対応した前記第1液体導入部と前記第2液体導入部との間の離間距離が、対応する前記吐出液の種類が異なる前記第1液体導入部と前記第2液体導入部との間の離間距離よりも短いことを特徴とする液体吐出装置。
  3. 前記複数の第1液体流路の前記下流側流路部分と前記複数の第2液体流路に前記保存液が導入された後は、前記複数の第2液体導入部が封止されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  4. 前記複数の第1液体流路のそれぞれにおいて、前記接続部よりも前記第1液体導入部側に位置する上流側流路部分の容積は、前記下流側流路部分の容積よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記複数の第2液体流路のそれぞれの容積は、前記対応した第1液体流路の、前記接続部よりも前記第1液体導入部側に位置する上流側流路部分の容積よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記複数の第1液体流路の前記下流側流路部分にそれぞれ接続され、前記複数の第1液体流路のうち対応した第1液体流路内の空気を排出するための、複数の排気流路をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の液体吐出装置。
  7. 吐出液を吐出するノズルと前記吐出液の圧力変動を吸収するダンパー室とを含む第1液体流路と、前記第1液体流路の前記ノズルとは異なる一端に接続されて、前記第1液体流路内に前記吐出液を導入するための第1液体導入部と、前記第1液体流路の前記ノズルと前記ダンパー室との間に設けられた接続部に接続された第2液体流路と、前記第2液体流路の前記接続部とは異なる一端に接続されて、前記第1液体流路の前記接続部よりも前記ノズル側に位置する下流側流路部分に、前記第2液体流路を経由して保存液を導入するための第2液体導入部と、を備え、前記第1液体導入部と前記第2液体導入部とが互いに隣接して配置された液体吐出装置における保存液の導入方法であって、
    前記第1液体導入部と前記第2液体導入部とに、前記第1液体導入部を封止し且つ前記第2液体導入部を開放させる、第1の封止部材を取り付けた状態で、前記第1液体流路の、前記第2液体流路との接続部よりも前記ノズル側に位置する下流側流路部分に、前記第2液体導入部から前記第2液体流路を経由して保存液を導入し、
    前記第2液体導入部からの前記保存液の導入が終了したら、前記第1の封止部材を取り外し、前記第1液体導入部と前記第2液体導入部とに、前記第1液体導入部を開放し且つ前記第2液体導入部を封止する、第2の封止部材を取り付けることを特徴とする液体吐出装置における保存液の導入方法。
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