JP6067914B1 - マットレス構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】立体網状構造体自体が折り畳み自在で、しかも、見栄えの良い形態を維持していること。【解決手段】上面30aと裏面30bを最大面積とする直方体を合成樹脂からなる連続線条体を不規則に蛇行させ、かつ、蛇行した状態で随所に融着してなるクッション性を有する立体網状構造体で本体部30を形成し、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して2種以上に立体網状構造体の密度を変えた区画部相互間にあって、本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30bの深さの30〜90%とし、上面30aの表面側に開口するV字状溝と、上面30aの裏面30b側に開口する逆V字状溝を具備し、V字状溝と逆V字状溝は互いに並行し、表裏に交互に形成されている。【選択図】図7

Description

本発明は、クッション性のある立体網状構造体を使用したマットレス構造体に関するもので、詳しくは、クッション材で立体網状構造体を形成し、その立体網状構造体を複数折れにしたマットレス構造体に関するものである。
クッション材としての立体網状構造体は、溶融する合成樹脂材料を連続線条体として押し出し、多数本が立体的に不規則に絡み合って、相互に溶着され、所定の空隙率の空隙を有して弾性を有するものである。また、立体網状構造体の製造方法についても特許文献1及び特許文献2で公知である。
特許文献1及び特許文献2には、押出成形機から押し出された溶融樹脂の連続線条体が、コンベア間の水中において浮力を受けながら3次元方向に湾曲し、連続線条体相互が部分的に接触して溶着し、その後、この溶着部が冷却水により冷却されて、その接触部が強固に結合されるとともに連続線条体が固化して内部の密度が均一、その内部の硬さ(柔軟性)も一定の立体網状構造体が製造される旨を開示している。
また、特許文献3には、パーム繊維マットをプレス成形して得た波板の両面に、パーム繊維マットの平板を接合して芯材を形成し、この芯材の外周を側生地で被覆したマットレスにおいて、前記波板の外周を囲むように、前記平板の間にパーム繊維の成形体からなる補強材を配置し、前記芯材を複数個に分割し、それぞれを前記側生地で袋状に被覆すると共に、前記側生地の袋体と袋体の間の連接部で折り曲げ可能にした技術を開示しています。前記芯材を複数個に分割形成し、それぞれを前記側生地で袋状に被覆しているので、前記側生地の袋体と袋体との間の連接部で折り曲げ可能としており、前記芯材を3つに分割形成し、側生地の袋体と袋体の間の連接部で交互に反対方向に折り曲げ可能になる。
特開2001−328153号公報 特開2006−97223号公報 特開平8−280488号公報 特開平10−290892号公報
このように、特許文献1及び特許文献2は、クッション材としての立体網状構造体が、溶融する合成樹脂材料を連続線条体に押し出し、その送り速度を遅くすることにより、多数本が立体的に不規則に絡み合って、相互に溶着され、所定の空隙率の空隙を有して弾性を有する材料の製造技術を開示している。しかし、立体網状構造体の折曲げ構造については開示するものがない。
また、特許文献3には、芯材を3個に分割し、それぞれを孤立した袋体で被覆すると共に、前記芯材の切れ目の前記袋体と袋体の間の連接部で折り曲げ可能にした技術を開示している。即ち、パーム繊維マットをプレス成形して得た波板の両面に、パーム繊維マットからなる平板を接合し、好ましくは波板を囲むように平板の間にパーム繊維成形体からなる補強材を設けて芯材を3個に分割し、それぞれを袋状に被覆し、袋体と袋体の間の連接部を折り曲げ可能にしたマットレスの構造を開示している。
しかし、特許文献3の技術は、前記パーム繊維マットからなる芯材を3個に独立させ、その独立させたものを3個接続し、その3個の芯材を個々の袋状に入れた技術が開示されているだけである。
このように、特許文献3の技術は、パーム繊維マットからなる3個の芯材を独立して袋状に被覆するものであるから、例えば、ベッドのマットレスとして使用の場合には、前記芯材が3個となり、しかも、上面に一方の連接部が露出し、他方の連接部は下面側になるので、全体の見栄えが良くない。また、マットレスの上に寝ていると、全長の1/3または2/3で繋ぎ目が身体に当たり違和感を感受し、寝心地が悪くなる。また、マットレスの全長の1/3または2/3で繋ぎ目の端部が塑性変形し、見栄えの良い形態が維持できなくなり、使い勝手が悪くなる。
加えて、特許文献4は、発泡倍率20〜50倍のポリオレフィン系樹脂発泡体シートが最外層に積層されている多層発泡体シートの少なくとも1面に、上記発泡体シートを折り畳み可能とする連続した溝が形成されている折畳みマットであって、前記溝は、高周波誘電加熱加工によって上記発泡体シート表面から滑らかに落ち込んで形成されており、かつ、上記溝の深さは、上記発泡体シートの全厚さの10〜90%である折畳みマットが開示されている。
しかし、特許文献4には、高周波誘電加熱加工によって発泡体シート表面から滑らかに落ち込んで形成され、かつ、その全厚さの10〜90%である溝を形成していると記載されていても、マットの折畳み部分には膨張及び圧縮が行われ、その全厚さの10%の溝を形成しても実現不可能である。即ち、特許文献4の技術は実現不可能な技術である。
そこで、本発明は、これらの問題点を解消すべく、立体網状構造体自体が折り畳み自在で、しかも、見栄えの良い形態を維持できるマットレス構造体の提供を課題とするものである。
請求項1の発明にかかるマットレス構造体は、クッション性を有する立体網状構造体で形成してなる本体部と、前記本体部の前記上面の長辺に並行して2種類以上に前記立体網状構造体の密度を変えた区画部と、前記区画部相互間にあって、前記本体部の前記上面の短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在しない直線列の深さを、例えば、前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とし、前記上面側に開口するV字状溝と、また、前記区画部相互間にあって、前記本体部の前記上面の短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在しない直線列の深さを、例えば、前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とし、折り畳む内方側と折り畳む外方側とが並行する直線列として、前記直線列の深さが前記上面とし、前記上面と前記裏面に各々2列以上形成されている。
なお、前記本体には表面と裏面が存在する。しかし、表面と裏面を認識するものではないので、以下の説明では、上面と裏面と区別するが上面と表面は実質的に同じである。
ここで、上記立体網状構造体とは、合成樹脂からなる連続線条体が不規則に蛇行し、かつ、前記蛇行した状態で随所に融着してなるクッション性を有するものである。
上記本体部とは、対向する最大面積の上面及び裏面とする直方体を、前記立体網状構造体で形成したものである。したがって、上面及び裏面は、最大面積の面を意味する。
また、上記2区画以上の区画部は、前記本体部の前記上面の長辺方向に対して2種類以上に前記立体網状構造体の密度を変えたもので、中央のみが高密度のもの、両側を高密度のもの、高密度から低密度に複数段で変化させるものとすることもできる。
そして、上記V字状溝は、前記本体部上面の長辺方向に対して直角方向に、前記立体網状構造体が存在しない直線列を形成し、その深さを、例えば、前記上面と前記裏面深さの30〜90%とし、前記上面の表面側に開口させるものである。
更に、上記逆V字状溝は、前記本体部の裏面の長辺方向に対して直角方向に、前記立体網状構造体が存在しない直線列を形成し、その深さを、例えば、前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とし、前記上面または前記裏面に開口するものである。
更にまた、上記V字状溝と上記逆V字状溝は、互いに並行し、上面及び背面交互に形成されているものである。ここで、前記上面及び前記背面交互に形成とは、例えば、回転体の端部が互いに前記V字状溝または前記逆V字状溝の長さを超えていてもよい。また、上記V字状溝と上記逆V字状溝は、鋭角であるものの、切れ味を問うものでないから、U字状溝と逆U字状溝とすることができる。ここで、前記V字状溝と前記逆V字状溝には、U字状溝と逆U字状溝を含むものとする。
ここで、前記立体網状構造体が存在しない直線列を繰り返し形成とは、前記立体網状構造体が存在しない直線列は前記立体網状構造体が存在しないことにより確認できる。また、存在する直線列は、直線列として描かれていないが、前記立体網状構造体が存在しない直線列が一直線状であることから確認できる。
なお、上記V字状溝と上記逆V字状溝は、本体部の表面及び裏面の全面に形成してもよいし、要部のみに形成してもよい。この場合には、その深さを前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とすると、任意の弾性が得やすい。
請求項2の発明にかかるマットレス構造の体前記V字状溝と前記逆V字状溝は、前記立体網状構造体の密度を異にする前記区画部相互間にあって、前記本体部の短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とし、前記上面側に開口するV字状溝と、また、前記区画部相互間にあって、前記本体部の前記短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在しない直線列として繰り返し形成し、その深さを前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とし、前記裏面側に開口する逆V字状溝としたものである。
ここで、繰り返し形成した前記立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線列とは、前記本体部の前記上面の短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在する直線列と存在しない直線列が交互に繰り返されておればよく、前記立体網状構造体が存在する直線列の延長線に前記立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線が存在することを意味し、前記立体網状構造体が存在する直線列は、前記立体網状構造体が存在しない直線列の延長線上を意味する。
上記V字状溝は、前記本体部上面の長辺方向に対して直角方向に、前記立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線を繰り返し形成し、その深さを前記上面と前記裏面深さの30〜90%とし、前記上面の表面側に開口するものである。前記立体網状構造体が存在しない直線列を繰り返し形成とは、前記立体網状構造体が存在しない直線列は前記立体網状構造体が存在しないことにより確認できる。また、存在する直線列は、直線列として描かれていないが、前記立体網状構造体が存在しない直線列が一直線状であることから確認できる。
更に、上記逆V字状溝は、前記本体部の裏面の長辺方向に対して直角方向に、前記立体網状構造体が存在しない直線列を繰り返し形成し、その深さを前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とし、前記上面または前記裏面に開口するものである。
更にまた、上記V字状溝と上記逆V字状溝は、互いに並行し、上面及び背面交互に形成されているものである。ここで、前記上面及び前記背面交互に形成とは、例えば、回転体の端部が互いに前記V字状溝または前記逆V字状溝の長さを超えていてもよい。
なお、繰り返し形成した前記立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線列とは、前記立体網状構造体が存在する直線列と存在しない直線列が交互に繰り返されておればよく、前記立体網状構造体が存在する直線列の延長線に前記立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線列が存在することを意味し、前記立体網状構造体が存在する直線列は、前記立体網状構造体が存在しない直線列の延長線上を意味する。
請求項3の発明にかかる前記立体網状構造体の密度は、前記連続線条体の太さまたは前記連続線条体の本数の違いとしたものである。
即ち、前記連続線条体の太さまたは前記連続線条体の本数の違いによって前記立体網状構造体の密度を変化させることもできる。
請求項4の発明にかかるマットレス構造体の前記V字状溝と前記逆V字状溝は、折り畳む内方側を偶数(n)に、折り畳む外方側を奇数(n+1)に列を形成したものである。
即ち、折曲を行う部分は、内側が前記V字状溝で(n)列の場合、前記逆V字状溝は(n+1)列となる。
請求項1のマットレス構造体は、上面と裏面を最大面積とする直方体を合成樹脂からなる連続線条体が不規則に蛇行し、かつ、前記蛇行した状態で随所に融着してなるクッション性を有する立体網状構造体で本体部を形成し、前記本体部の前記上面の長辺方向に対して2種以上に前記立体網状構造体の密度を変えた区画部相互間にあって、前記本体部の短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを、例えば、前記上面と前記裏面深さの30〜90%とし、前記上面の表面側に開口するV字状溝と、前記上面の裏面側に開口する逆V字状溝を具備し、前記V字状溝と前記逆V字状溝は、互いに並行し、表裏に交互に形成されている。
したがって、前記本体部の前記上面の長辺方向に対して2種類以上に前記立体網状構造体の密度を変えた区画部相互間にあって、前記立体網状構造体が存在しない直線列を繰り返し形成し、しかも、その深さを、例えば、前記上面と前記裏面深さの30〜90%とした前記上面の表面側に開口するV字状溝と、同様に、前記立体網状構造体が存在しない直線列とを繰り返し形成し、その深さを、例えば、前記上面と前記裏面深さの30〜90%とした前記上面の裏面側に開口する逆V字状溝とを設けたものであるから、前記V字状溝が拡張すれば前記逆V字状溝が閉鎖し、また、前記逆V字状溝が拡張すれば前記V字状溝が閉鎖し、曲げに無理なく対応することができる。
そして、前記V字状溝及び前記逆V字状溝は、折り畳む内方側と折り畳む外方側とが並行する直線列として前記上面と前記裏面に各々2列以上形成されているから、例えば、15°または30°で前記V字状溝または逆V字状溝を形成した場合、前記V字状溝及び前記逆V字状溝を切削して形成した場合、密度変化を生じさせた場合の何れもが、回動自在な空間を持っており、深さ30〜90%が開口になっているから、圧縮された前記立体網状構造体の逃げ場が確保できる。
請求項2のマットレス構造体の前記V字状溝と前記逆V字状溝は、前記立体網状構造体の密度を異にする前記区画部相互間にあって、前記本体部の短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とし、前記上面側に開口するV字状溝と、また、前記区画部相互間にあって、前記本体部の前記短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在しない直線列として繰り返し形成し、その深さを前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とし、前記裏面側に開口する逆V字状溝を具備するものである。
したがって、前記本体部の前記上面の長辺方向に対して2種類以上に前記立体網状構造体の密度を変えた区画部相互間にあって、前記立体網状構造体が存在しない直線列、存在する直線列を繰り返し形成し、しかも、その深さを前記上面と前記裏面深さの30〜90%とした前記上面の表面側に開口するV字状溝と、同様に、前記立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを前記上面と前記裏面深さの30〜90%とした前記上面の裏面側に開口する逆V字状溝とを設けたものであるから、前記V字状溝が拡張すれば前記逆V字状溝が閉鎖し、また、前記逆V字状溝が拡張すれば前記V字状溝が閉鎖し、曲げに無理なく対応することができる。
また、前記V字状溝及び前記逆V字状溝は、例えば、15°または30°で前記V字状溝または逆V字状溝を形成した場合、前記V字状溝及び前記逆V字状溝を切削して形成した場合、密度変化を生じさせた場合の何れもが、回動自在な空間を持っており、深さ30〜90%が開口になっているから、圧縮された前記立体網状構造体の逃げ場が確保できる。そして、前記V字状溝及び前記逆V字状溝は、前記立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成されているから、前記立体網状構造体の弾性バランスがとれ、折り畳みまたはそれを広げた場合の弾性力を活用できる。
請求項のマットレス構造体としての前記立体網状構造体の密度は、前記連続線条体の太さまたは前記連続線条体の本数の違いとしたものであるから、請求項1または請求項2に記載の効果に加えて、簡単に密度変更の処理でき、口金の押出孔に供給されるから負荷の分担に大きな違いが生じないから、前記立体網状構造体の密度と均一のものと同様に製造でき、生産設備を変更する必要がない。
請求項4のマットレス構造体は、前記V字状溝と前記逆V字状溝は、折り畳む内方側を偶数 (n)に、折り畳む外方側を奇数(n+1)になるように複数列を形成したものであるから、請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の効果に加えて、折り畳みには内周が圧縮を、外周が伸びを必要とするものの、外方側の伸びの張力は大きくなり、表面に張力による歪が生じやすくなるが、(n)個の折り畳みを行う外方側を(n+1)倍に形成することで、外周の張力を緩和することができる。
図1は本発明の実施の形態のマットレス構造体で使用する立体網状構造体のV字状溝の状態を示す押出成形機側から見た上面図である。 図2は本発明の実施の形態のマットレス構造体で使用する立体網状構造体の要部説明図である。 図3は本発明の実施の形態のマットレス構造体を製造する装置の概略構造を示す説明図である。 図4は本発明の実施の形態のマットレス構造体で(a)は回転体の正面図、(b)は回転体の断面図である。 図5は本発明の実施の形態のマットレス構造体を製造中の装置の概略構造を示す説明図である。 図6は本発明の実施の形態のマットレス構造体で使用するノズルの上面図である。 図7は本発明の実施の形態のマットレス構造体の本体部の斜視図である。 図8は本発明の実施の形態のマットレス構造体の本体部の上面から見た上面図である。 図9は本発明の実施の形態のマットレス構造体の折り畳んだ状態の要部を示す断面図である。 図10は本発明の他の実施の形態のマットレス構造体を製造する装置の概略構造を示す説明図である。 図11は本発明の他の実施の形態のマットレス構造体で(a)は回転体の正面図、(b)は回転体の断面図である。 図12は本発明の他の実施の形態のマットレス構造体を製造中の装置の概略構造を示す説明図である。 図13は本発明の他の実施の形態のマットレス構造体の本体部の斜視図である。 図14は本発明の他の実施の形態のマットレス構造体の本体部の上面から見た上面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態において、図示の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここではその重複する説明を省略する。
[実施の形態]
図1乃至図9において、押出成形機100の底面には、複数の穿孔を設けてなるノズル111,112,113が底面板に形成されていて、溶融した熱可塑性樹脂を連続線条体1として押し出している。
なお、押出成形機100として縦置き型を配設した事例で説明するが、本発明を実施する場合には、説明を省略するが、横置き型として実施することもできる。
ここで使用している熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリエステル、EVA樹脂(エチレン酢酸ビニルコポリマー)で、他に、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン66等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、こられの樹脂をベースとして共重合したコポリマやエラストマー、EVA樹脂等の樹脂を混合したものでもよい。
ここで、特に、EVA樹脂は、弾性に富み、立体網状構造体500の体圧分散性が好適である。また、ポリエチレンは、融点が高いために、立体網状構造体500の熱湯消毒や蒸気殺菌が可能であるから、病院寝具等に好適として使用される。
熱可塑性樹脂からなる連続線条体1は、ノズル111,112,113の開口径が1.2〜1.3mm、1mm、1.2〜1.3mmと調整されている。このノズル111,112,113の開口径は、熱可塑性樹脂の硬度、弾性等によって設定される。
図6の押出成形機100は、その底面のノズル111,112,113から垂直下方に連続線条体1を押し出すことができる。
この連続線条体1は、中空管(チューブ状)としてもよいし、中実管としてもよい。特に、本実施の形態では、V字状溝と逆V字状溝を形成するのに開口分だけ、振り分けを行っているから、V字状溝と逆V字状溝を形成しても、その部分が原理的には強度的には変化しないので、中空管と中実管の何れでもよい。連続線条体1は、重力の影響で、押出成形機100の底面から垂直下方に移動し、並設された一対の無端コンベア14、15間に供給される。
一対の無端コンベア14、15の間隔は、押し出された溶融樹脂の連続線条体1からなる外形よりも隙間を小さく形成し、連続線条体1が一対の無端コンベア14、15から漏れないようにしている。即ち、連続線条体1が一対の直径が、無端コンベア14、15の隙間よりも大なものであればよい。本実施の形態の連続線条体1は、一対の無端コンベア14、15から漏れ難いので、中空管としている。
即ち、押し出された溶融樹脂の連続線条体1の外形は、押出成形機100の底面のノズル111,112,113位置で決定される。押出成形機100の下部には、4面を順次狭くした4角ロート状の案内板18が配設されていて、マットレス構造体の本体部30の長さ(L=30c)200cm×厚み(M)35〜50cmで連続形成される。マットレス構造体の長さ(L)200cm×厚み(M)35〜50cmのサイズは、案内板18によって略決定されている。このため、水槽内の冷却水16の水温及び深さ、連続線条体1の押出温度等を一対の無端コンベア14、15の速度、位置との間で相対的に設定している。
なお、立体網状構造体500を形成する際に、冷却水16の温度を低くし、それを噴射することにより、形成するタイミングを押出成形機100から供給された初期にすることもできる。
押出成形機100の幅は、本体部30の長さ(L)200cm×厚み(M)35〜50cmで連続形成されている。しかし、マットレス構造体として使用する場合には、一般に、本体部30を200cm×35〜50cm×100cmに切断して使用している。
連続線条体1は、押出成形機100の底面に形成した複数のノズル111,112,113から押し出したときには、直線状であるが、その温度降下と共に押し下げ力が左右方向の力となり、立体網状となり、一対の無端コンベア14、15の下降速度によってその立体網状が変化する。一対の無端コンベア14、15の下降速度は、連続線条体1の押し出し下降速度よりも遅く設定されており、これによって、連続線条体1は湾曲し、接合し、立体網状構造体500が形成され、連続線条体1が湾曲して部分的に結合されクッション性を持つことになる。
押出成形機100から押し出された溶融状態の連続線条体1は、無端コンベア14,15間の冷却水16の浮力等により3次元方向に湾曲し、連続線条体1相互が部分的に溶着し、溶着部が冷却水16により冷却され、その接触部501が強固に結合されるとともに連続線条体1が固定化される。
無端コンベア14,15から搬出された立体網状構造体500は、所定の厚み(M)の平板状の立体網状で空隙率は70〜95程度となる。
なお、空隙率は複数のノズル111,112,113の密度、穿設されたノズルの径または断面形状によって設定することができる。
図6に示す押出成形機100の底面に形成した複数のノズル111,112,113は、立体網状構造体500が区画部51,52,53は区画部51「密」、区画部52が「疎」、区画部53が「密」であることを前提として説明する。区画部51「密」、区画部52が「疎」、区画部53が「密」となるように複数のノズル111,112,113が配設され、成型密度を大きく3区画に変えている。立体網状構造体500の「密51」、「疎52」、「密53」の比率は、1/3の配分でもよいが、他の配分とすることもできる。
例えば、本実施の形態では、1/3を折り畳み位置とすると、最も内側に位置する上面30aの表面側に開口するV字状溝80と裏面30b側に開口する逆V字状溝90相互間に挟まれた「疎52」の位置は1/3よりも狭くなり、その相互間は1/3以下の距離となる。即ち、上面30aの表面側に開口するV字状溝80と裏面側に開口する逆V字状溝90は、立体網状構造体500の「密51」、「密53」を形成しておき、そこに、V字状溝80及び逆V字状溝90を形成すると、バランスの良い立体網状構造体500が形成される。
勿論、立体網状構造体500の密度を区画部51,52,53を、「密51」、「疎52」、「密53」として、順次変化させてもよい。
図1は無端コンベア14,15の上端を切断して画いたもので、図5の切断線A−Aによる上面図(平面図)である。
図1の左側に位置する無端コンベア14は、詳しくは、分割コンベア23a,23b,23c,23d,23e,23f,23gの計7個の無端コンベアからなっている。また、図1の右側に位置する無端コンベア15は、詳しくは、分割コンベア26a,26b,26c,26d,26eの計5個の無端コンベアからなっている。
即ち、立体網状構造体500の右側と左側の移動速度が全体的に均一になるようにし、表裏一対の無端コンベア14,15によって下降するようにしている。
モータ211の出力軸213の回転は、ギヤ212及びプ−リ214から回転力が出力される。プ−リ214の回転はベルト215及びプーリ216、シャフト217を介して一方の無端コンベア218の回転とする。また、ギヤ212からの回転力は、ギヤ220で逆回転としたプ−リ221、ベルト222及びプーリ223、シャフト224を介して他方の無端コンベア225の回転とする。
即ち、立体網状構造体500の厚み(M)方向の移動速度が全体的に均一になるようにした一対の無端コンベア218,225、表裏一対の無端コンベア14,15によって下降するようにしている。
モータ201の出力軸の回転は、プ−リ202から回転力が出力される。プ−リ202の回転はベルト203及びプーリ204からギヤ205と同一回転により、一方側の回転軸206を介して一体となったシャフト66の回転とする。また、プーリ204の他方側のシャフト67の回転とする。
また、プーリ204の回転は、他方側のシャフト67の回転とするため、ギヤ207で逆回転としたプ−リ208、ベルト209及びプーリ210を介してシャフト67の回転とする。
シャフト66には、回転体61L、回転体62L及び回転体63L(回転体3個の場合を、単に『回転体60L』という)が線対称に配設されている。同様に、回転体61R、回転体62R及び回転体63R(回転体3個の場合を、単に『回転体60R』という)が線対称に配設されている。
また、シャフト67側には、回転体71L及び回転体72L(回転体2個の場合を、単に『回転体70L』という)が回転シャフト67に配設され、同様に、回転体71R及び回転体72R(回転体2個の場合を、単に『回転体70R』という)が線対称に配設されている。
本実施の形態では、一対のシャフト66,67を配設している。これは、一対の無端コンベア14,15上部のシャフト21,24よりも低い位置に設けられていることを意味する。一対の無端コンベア14,15上部のシャフト21,24よりも低い位置とは、回転体60L及び回転体60Rの外周がシャフト21,24に接触しない態度に高い位置に配設される。この位置は、合成樹脂からなる連続線条体1が不規則に蛇行し、かつ、前記蛇行した状態で随所に接着501した立体網状構造体500を形成するものである。
一対のシャフト66,67の位置は、立体網状構造体500を形成する冷却水16の水温及び浮力、連続線条体1の冷却速度、押出成形機100からの押し出し温度等の樹脂の特性によって決定される。即ち、押出成形機100から押し出された溶融状態の連続線条体1は、無端コンベア14,15間の冷却水16の浮力等により3次元方向に湾曲し、連続線条体1相互が部分的に溶着し、溶着部が冷却水16により冷却され、その接触部501(図2参照)が強固に結合されるとともに連続線条体1が固定化される。
回転体61Lと回転体62L、回転体62Lと回転体63Lとの間にはスペーサ64L、スペーサ65Lまたは回転体71Lと回転体72Lとの間にはスペーサ73Lが配設されている。同様に、回転体61Rと回転体62R、回転体62Rと回転体63Rとの間にはスペーサ64R、スペーサ65Rまたは回転体71Rと回転体72Rとの間にはスペーサ73Rが配設されている。
しかし、これらスペーサ64L、スペーサ65L、スペーサ73L及びスペーサ64R、スペーサ65R、スペーサ73Rは、分割コンベア23b,23c,23e,23fの4個の無端コンベアとすることができる。また、分割コンベア26a,26eの2個の無端コンベアとすることができる。このとき、スペーサ64L,65L,73L及びスペーサ64R,65R,73Rは、分割コンベア23b,23c,23e,23fの4個、また、分割コンベア26a,26eの2個を接触抵抗を低下させたステンレス板、フッ素樹脂加工した金属板等として成形することもできる。
図1乃至図5において、無端コンベア14の押出成形機100側の上部のシャフト21側には、図1を正面に見て、右側に回転体61R、回転体62R、回転体63R(回転体3個の場合を、単に『回転体60R』という)の回転空間に回転シャフト66が配設されている。同様に、押出成形機100側のシャフト24側には、図3を正面に見た右側に回転体71Lに回転体72L(回転体2個の場合を、単に『回転体70R』という)の回転空間に回転シャフト67が配設されている。回転シャフト66と回転シャフト67は、本実施の形態では、シャフト21,24よりも下位に位置するが、条件によっては上位に位置してもよい。
回転体60R,60L及び回転体70R,70Lは同一形状であり、図5に示すように、立体網状構造体500の厚み(M)に対して30〜90%の深さにその径を設定されている。回転体60R,60Lは刃先が切断できない程度に丸みを持たせた断面V字状となっているが、端部は切断を行うものではないから、鋭利にする必要はない。例えば、回転体60R,60L及び回転体70R,70Lの端部は、鋭利でない断面U字状としてもよい。本発明においては、断面V字状には断面U字状も含まれるとする。
回転体60R,60L及び回転体70R,70Lは、円盤状としている。図4(a)に示す正面図に示すように、シャフト66,67を中心に放射状に配設された円板で、全てが同一に加工されている。回転体60R,60L及び回転体70R,70Lは、外周が切断しない程度に丸みを持たせた略V字状に形成されている。略V字状の角度θは、θ=3°〜30°の範囲内に設定されるが、好ましくは、θ=10°〜20°程度に設定される。また、図5(a)に示す面には、フッ素樹脂加工をして接触抵抗を低くしている。また、特定の接触抵抗を持つように表面を荒らしてもよい。本発明を実施する場合には、θ=10°〜20°の角度で、偶数側が2〜8枚とすることができる。勿論、径を異にし、角度を重複していてもよい。
スペーサ64R,65R、64L,65Lは回転体60R,60Lの間隔設定、スペーサ73R,73Lは回転体71R,72R、71L,72Lの間隔設定として使用される。この間隔は、折り畳み位置及び幅、立体網状構造体500の弾性及び硬度によって設定される。
なお、回転体60R,60L及び回転体70R,70Lは、シャフト66,67を中心に放射状に配設されているが、本発明を実施する場合には、一対の無端コンベア14、15の上部の押出成形機100側に配設しても良い。または、所定の径で、所定長さのバー材を垂直方向に立てて、所定の時間毎に立体網状構造体500を押圧する構成とすることもできる。
スペーサ64R,65R、64L,65L及びスペーサ73はなくすことができる。即ち、回転体60R,60Lのシャフト66,67側の厚みを厚くし、スペーサ64R,65R、64L,65L及びスペーサ73を省略することができる。
また、立体網状構造体500の厚み(M)に対して30〜90%の深さに回転体60R,60L、70R,70Lに径を一律に設定することもできる。また、折り畳みの中心を深く、その周囲を浅く設定することもできる。
そして、本実施の形態の事例では、1ヵ所の折り畳みに対して回転体60R,60Lを5個使用している。しかし、7か所から、9か所、11か所とするのが好適であり、同時に立体網状構造体500の厚み(M)に対する中心の深さを最大とし、その周囲を順次浅くするのが好適である。
したがって、立体網状構造体500の両側に回転体60R,60L及び回転体70R,70Lを配設して、押出成形機100の複数のノズル111,112,113から連続線条体1が湾曲して部分的に結合されクッション性を持った立体網状構造体500が得られる。
そして、回転体60R,60L及び回転体70R,70Lにより、図5に示す立体網状構造体500の長さ方向に対して直角に平行したV字溝、逆V字溝が形成される。
このとき、図7に示すマットレス構造体の片側の面(上面)には、立体網状構造体500の本体部30は、互いに対向する上面30aと裏面30bを有している。長辺30cと短辺30dによって上面30aと裏面30bが形成され、立体網状構造体500の厚み(M)を形成している。
本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない、U字状を含む断面V字状に切断した直線列80R,80L、90R,90Lを形成し、上面30aと裏面30bの厚み(M)の30〜90%とし、上面30aの表面側に開口する3列のV字状溝81R,82R,83R(V字状溝3個の場合を、単に、『V字状溝80R』という)と、本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その厚み(M)を上面と裏面の深さの30〜90%とし、上面30aの表面側に開口する2列の逆V字状溝91,92(V字状溝2個の場合を、単に、『逆V字状溝90R』という)とすることができる。
即ち、一対の無端コンベア14、15は、2個の無限軌道23,26で形成されているものでなく、立体網状構造体500の本体部30の上面30aは、図7の左端部からV字状溝83Lまで、V字状溝83LからV字状溝82Lまで、V字状溝81LからV字状溝81Rまで、V字状溝81RからV字状溝82Rまで、V字状溝82RからV字状溝83Rまで、V字状溝83Rから図7の右端部までの、計7枚の無限軌道を使用することができる。
また、立体網状構造体500の本体部30の下面30bは、左端部から逆V字状溝92Lまで、逆V字状溝92Lから逆V字状溝91Lまで、逆V字状溝91Lから逆V字状溝91Rまで、逆V字状溝91Rから逆V字状溝92Rまで、逆V字状溝92Rから図7の右端部までの、計5枚の無限軌道を使用することができる。
この無限軌道は、広い面積以外を省略することができる。
特に、本実施の形態の一対の無端コンベア14、15は、立体網状構造体500として取り出すまでを一対の無端コンベア14の上部にある押出成形機100側のシャフト21側からシャフト22、シャフト24側からシャフト25側を流すものであるが、その間を複数段に接続してもよい。
しかし、回転体60、回転体70の厚みは3〜10mm程度であり、V字状溝80及び逆V字状溝90の開口も同じく3〜10mm以下であり、好ましくは7〜8mm程度に設定されるので、回転体60、回転体70の配設が一対の無端コンベア14、15の規制を受け、立体網状構造体500の本体部30のサイズに影響を与えるものは少ない。
特に、一対の無端コンベア14、15の間隔は、押し出された溶融樹脂の連続線条体1からなる外形よりも隙間を小さく形成し、連続線条体1が一対の無端コンベア14、15から漏れないようにしているが、立体網状構造体500となり、かつ、硬化してきていることから、一対の無端コンベア14、15の隙間からは飛び出し難くなる。
このように、製造した立体網状構造体500の本体部30は、マットレス構造体をZ状に3段に折り畳むには、奇数にV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lを形成した場合には、中央のV字状溝82RとV字状溝82Lが基準となって1/3に折れる線が決定される。
但し、立体網状構造体500の区画部51,52,53、詳しくは、「密51」、「密53」は、中央のV字状溝82RとV字状溝82Lが基準となるものではなく、上面30aに開口する3列のV字状溝81,82,83のうち、V字状溝81LとV字状溝81Rが含まれる範囲までが、立体網状構造体50の「密51」、「密53」の領域となる。即ち、立体網状構造体50の区画部51,52,53、詳しくは、「密51」、「密53」の領域は、1/3よりも広くなる。勿論、1/3とすることができるが、弾性が部分的に弱くならないように構成する必要がある。
通常、立体網状構造体500の「密51」、「密53」の範囲は、中央のV字状溝82RとV字状溝82Lが基準となるものではなく、上面30aに開口する左側が3列のV字状溝81Lに、V字状溝81LとV字状溝82Lの間隔相当を加算した位置に一方の折り畳み基準線、また、上面30aに開口する3列のV字状溝81Rに、V字状溝81RとV字状溝82Rの間隔相当を加算した位置が他方の折り畳み基準線となる。
したがって、立体網状構造体500の「密51」、「密53」の範囲は、「疎52」の範囲の3倍よりも広い範囲となる。
図7に示すように、上面30aに開口する3列のV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lは、その開口を広く広げ、裏面30bに位置する逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは、その開口をなくすように閉鎖する。しかし、この外周方向の曲げと内周方向の曲げには、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lを形成した10〜50%の深さには大きな曲げ力が働く。その大きな力が働く位置は、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lの接続部であり、密度が高くなっているから、機械的に弱くなっていない。逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lについても同様である。
立体網状構造体500の本体部30の区画部51,52,53、詳しくは、「密51」、「疎52」、「密53」の領域は、折り畳み位置のV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lによってトータルの弾性が小さくなっており、「密51」、「密53」の領域であっても「疎52」の領域と同等の弾性となる。V字状溝81RからV字状溝83Rの範囲、V字状溝81LからV字状溝83Lの範囲は、「疎52」の領域と同等の弾性となる。
しかも、折り畳み位置のV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと、V字状溝91R,92R及びV字状溝91L,92Lは、1個の袋体に入れた状態で折り曲げても、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと、V字状溝91R,92R及びV字状溝91L,92Lの弾性によって被覆地95を異常に膨張させることなく平均化した弾性で収納ができ、折り畳んだ状態でも、拡げた状態でも袋体としての被覆地95との間に違和感がない。したがって、被覆地95に収容したマットレス構造体としても、被覆地95内が弾性体であり、被覆に余剰が生じないから、デザイン的にも折り畳み仕様に気付かれない。
なお、マットレス構造体を被覆地95に収容する場合には、折り畳み位置のV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと、V字状溝91R,92R及びV字状溝91L,92Lは、V字状溝を5個、逆V字状溝を4個として数を増すと安定した折り畳が可能となる。
立体網状構造体500の本体部30の「密51」、「疎52」、「密53」の区画部相互間にあっては、本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない折り畳み位置のV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lからなる直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その折り畳み位置のV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと、逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lの深さを、上面30aと裏面30bの深さの30〜90%とし、上面30aの裏面30b側に開口する逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lの互いの接続を、立体網状構造体500の厚み(M)の深さの30〜90%としている。
ここで、立体網状構造体500の厚み(M)の深さの30〜90%とは、立体網状構造体500に一部接続している切れ目を交互に入れて、折り畳みを自由とし、更に、30〜90%の深みとは、1割から9割の接続によって自由度を得ている。本実施の形態からすれば、立体網状構造体500の厚み(M)を部分的に圧縮し、折り畳みにより、開いたり、閉じたりできるようにしている。
勿論、立体網状構造体500の厚み(M)の深さの30〜90%は、立体網状構造体500に切削工具によって切削し、切れ目を交互に入れて、立体網状構造体500の厚み(M)を部分的に圧縮させたり、膨張させたりして、折り畳みにより、開いたり、閉じたりできるようにしている。しかし、厚み(M)の深さの30〜90%を切削することになるので、機械的な弱さが生じる。本発明者らは、圧縮したものと切削したものの強度を測定したが、1000回程度では、表だって弱さが出てこなかった。
本実施の形態のマットレス構造体では、上面30a側に開口する折り畳み位置のV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝,82L,83Lと、裏面30b側に開口する折り畳み位置の逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lの互い深さを、立体網状構造体500の厚み(M)の0.3M〜0.9Mの深さとしたものである。その間の立体網状構造体500の厚み(M)の0.1M〜0.3Mの厚みにより、立体網状構造体50の本体部30の一体化を行うものであるから、部分的に立体網状構造体500の本体部30の平均的密度が略同様でも、部分的に接続する位置の密度が高くなっているから、機械的強度が低下しない。
ところで、本実施の形態のマットレス構造体では、立体網状構造体500の密度を異にする「密51」、「疎52」、「密53」からなる区画部相互間にあって、本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列を形成し、その深さを上面30aと裏面30bとの深さの30〜90%とし、上面30a側に開口するV字状溝80R,80L、90R,90Lと、また、「密51」、「疎52」、「密53」からなる区画部相互間にあって、本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列を形成し、その深さを上面と裏面との深さの30〜90%とし、裏面側に開口する逆V字状溝80R,80Lから構成されている。
しかし、本発明を実施する場合には、図10乃至図14に示すように、立体網状構造体500の密度を異にする「密51」、「疎52」、「密53」からなる区画部相互間にあって、本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列と、存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30bの深さの30〜90%とし、上面30a側に開口するV字状溝80R,80L、90R,90Lと、「密51」、「疎52」、「密53」からなる区画部相互間にあって、本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列として繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30bの深さの30〜90%とし、裏面30b側に開口する逆V字状溝80R,80Lとを具備する構成とすることができる。
本実施の形態では、一対の無端コンベア14の押出成形機100側の上部のシャフト21側には、左側に回転体60Rが回転シャフト66に配設されている。同様に、押出成形機100側のシャフト24側には、左側に回転体60Lが回転シャフト67に配設されている。
回転体60R,60L及び回転体70R,70Lは、タイミングを一定にするために、図4(a)に示す正面図の押圧部60aと開放部60bに示すように、シャフト66,67を中心に放射状に配設されており、同一に加工されている。回転体60R,60L及び回転体70R,70Lは、外周が切断しない程度に丸みを持たせた略V字状に形成されている。略V字状の角度θは、θ=3°〜30°の範囲内に設定されるが、好ましくは、θ=10°〜20°程度に設定される。
したがって、立体網状構造体500の密度を異にする「密51」、「疎52」、「密53」からなる区画部相互間にあって、回転体60R,60Lによって本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30bとの深さの30〜90%とし、上面30a側に開口するV字状溝80R,80Lと、また、「密51」、「疎52」、「密53」からなる区画部相互間にあって、回転体70R,70Lによって本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30bとの深さの30〜90%とし、裏面30b側に開口する逆V字状溝90R,90Lとが形成される。
即ち、回転体60R,60Lによって本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30bとの深さの30〜90%とし、上面30a側に開口するV字状溝85R,86R,87R(80R),85L,86L,87L(80L)と、また、「密51」、「疎52」、「密53」からなる区画部相互間にあって、回転体60R,60Lによって本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在しない直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30bとの深さの30〜90%とし、裏面30b側に開口する逆V字状溝90R,90Lとが形成される。
ここで、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列とは、破線状に形成されたもので、立体網状構造体500が存在しない直線列は空間となり、存在しない直線列は立体網状構造体500が存在している位置を意味する。
図1乃至図9に示す本実施の形態のマットレス構造体は、合成樹脂からなる連続線条体1が不規則に蛇行し、かつ、前記蛇行した状態で随所に融着してなるクッション性を有する立体網状構造体500と、対向する上面30a及び裏面30bを最大面積とする直方体を、立体網状構造体500で形成してなる本体部30と、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して2種以上に立体網状構造体500の密度を変えた区画部51,52,53と、区画部51,52,53相互間にあって、本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列を形成し、その深さを上面30aと裏面30b深さの30〜90%とし、上面30aの表面側に開口するV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと、また、前記区画部51,52,53相互間にあって、本体部30aの短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列を形成し、その深さを上面30aと裏面30b深さの30〜90%とし、上面30aの裏面30b側に開口する逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lを具備し、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは、互いに並行し、表裏に形成されているものである。
本実施の形態のマットレス構造体は、上面30aと裏面30bを最大面積とする直方体を合成樹脂からなる連続線条体1が不規則に蛇行し、かつ、前記蛇行した状態で随所に融着してなるクッション性を有する立体網状構造体500で本体部30を形成し、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して2種以上に立体網状構造体500の密度を変えた区画部51,52,53相互間にあって、本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30b深さの30〜90%とし、上面30aの表面側に開口するV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと、上面30aの裏面30b側に開口する逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lを具備し、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは、互いに並行し、表裏に交互に形成されている。
したがって、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して2種以上に立体網状構造体500の密度を変えた区画部51,52,53相互間にあって、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、しかも、その深さを上面30aと裏面30bの厚さ(M)の30〜90%とした上面30aの表面側に開口するV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと、同様に、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30b深さの30〜90%とした裏面30b側に開口する逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lとを設けたものであるから、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lが拡張すれば逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lが閉鎖し、また、逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lが拡張すれば逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lが閉鎖し、曲げに無理なく対応することができる。
そして、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83L及び逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは、例えば、15°または30°でV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lまたは逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lを形成した場合、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83L及び逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lを切削して形成した場合、密度変化を生じさせた場合の何れもが、回動自在な空間を持っており、深さ30〜90%が開口になっているから、圧縮された立体網状構造体500の逃げ場が確保できる。
ここで、立体網状構造体500とは、合成樹脂からなる連続線条体1が不規則に蛇行し、かつ、前記蛇行した状態で随所に融着してなるクッション性を有するものである。また、本体部30とは、対向する最大面積の上面30a及び裏面30bとする直方体を、立体網状構造体500で形成したものである。
そして、2区画以上の区画部51,52,53は、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して2種以上に立体網状構造体500の密度を変えたもので、中央のみが高密度のもの、両側を高密度のもの、高密度から低密度に複数段で変化させるものとすることもできる。
更に、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lは、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して直角方向に、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30b深さの30〜90%とし、上面30a側に開口するものである。ここで、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成とは、立体網状構造体500が存在しない直線列は立体網状構造体500が存在しないことにより確認できる。また、存在する直線列は、直線列として描かれていないが、立体網状構造体500が存在しない直線列が一直線状であることから確認できる。
更にまた、逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して直角方向に、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30b深さの30〜90%とし、上面30aの裏面30b側に開口するものである。
加えて、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは、互いに並行し、表裏交互に形成されているものである。ここで、表裏交互に形成とは、端部が互いにV字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lまたは逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lの長さを超えていてもよい。
V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは、2列以上形成されたものである。したがって、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lの開口が15°または30°であっても、複数形成することにより無理がなくなり、曲がり易くなり、クッションを使用するものにとって、違和感がない。
立体網状構造体500の密度は、連続線条体1の太さまたは連続線条体1の本数の違いとしたものである。したがって、マットレス構造体の立体網状構造体500の密度は、連続線条体1の太さまたは連続線条体1の本数の違いとしたものであるから、簡単に密度変更の処理でき、口金の押出孔に供給されるから負荷の分担に大きな違いが生じないから、立体網状構造体500の密度と均一のものと同様に製造でき、生産設備を変更する必要がない。
V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは、折り畳む内方側を偶数(n)に、折り畳む外方側を奇数(n+1)に複数列を形成したものである。
したがって、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは、折り畳む内方側を奇数(n)に、折り畳む外方側を偶数(n+1)になるように複数列を形成したものであるから、折り畳みには内周が圧縮を、外周が伸びを必要とするものの、外方側の伸びの張力は大きくなり、表面に張力による歪が生じやすくなるが、(n)個の折り畳みを行う外方側を(n+1)倍に形成することで、外周の張力を緩和することができる。
V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは、上面30aと裏面30bとの間の開口する深さの10〜50%のV字状溝残余は、尖頭開口から面までを他の面に対して密度を相対的に高くしたものであるから、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは30〜90%の深さが開口しているが、密度の高い接続部によって連結されているから、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lによって強度が低下することがない。
上記実施の形態では、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lは、略V字状の断面になる回転体60R,60Lで押圧したが、本発明を実施する場合には、略U字状の断面の回転体とすることもできる。何れにせよ、開口が20mm以下になる断面を有する回転体であればよい。
しかし、V字状溝81R,82R,83R及びV字状溝81L,82L,83Lと逆V字状溝91R,92R及び逆V字状溝91L,92Lを切削する場合にも、開口が20mm以下になる断面を有する回転体であればよい。
図10乃至図の14に示す他の実施の形態のマットレス構造体は、合成樹脂からなる連続線条体1が不規則に蛇行し、かつ、前記蛇行した状態で随所に融着してなるクッション性を有する立体網状構造体500と、対向する上面30a及び裏面30bを最大面積とする直方体を、立体網状構造体500で形成してなる本体部30と、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して2種以上に立体網状構造体500の密度を変えた区画部51,52,53と、立体網状構造体500の密度を異にする区画部51,52,53からなる区画部相互間にあって、本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成して破線の如く切れている場所と切れていない場所を形成し、その厚さ(M)を上面30aと前記裏面の深さの30〜90%とし、上面30a側に開口するV字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと、また、区画部相互間にあって、本体部30aの短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列として繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30bの厚さ(M)の30〜90%とし、裏面30b側に開口する逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、互いに並行し、表裏に形成されているものである。
他の実施の形態のマットレス構造体は、上面30aと裏面30bを最大面積とする直方体を合成樹脂からなる連続線条体1が不規則に蛇行し、かつ、前記蛇行した状態で随所に融着してなるクッション性を有する立体網状構造体500で本体部30を形成し、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して2種以上に立体網状構造体500の密度を変えた区画部51,52,53相互間にあって、本体部30の短辺30d方向に並行し、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30b深さの30〜90%とし、上面30aの表面側に開口するV字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと、上面30aの裏面30b側に開口する逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lを具備し、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、互いに並行し、表裏に交互に形成されている。
このように、上面30aの表面側に開口するV字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと、上面30aの裏面30b側に開口する逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、破線を描くように、直線列を繰り返し形成するものである。
特に、折り畳んだときに、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lは、逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lによって隣接する立体網状構造体500が存在しない直線列が、存在する直線列を繰り返し形成しているので、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと、上面30aの裏面30b側に開口する逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lのみ、逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lのみに、弾性機能を要するものではなく、弾性バランスを維持することができる。
したがって、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して2種以上に立体網状構造体500の密度を変えた区画部51,52,53相互間にあって、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、しかも、その深さを上面30aと裏面30bの厚さ(M)の30〜90%とした上面30aの表面側に開口するV字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと、同様に、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30b深さの30〜90%とした裏面30b側に開口する逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lとを設けたものであるから、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lが拡張すれば逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lが閉鎖し、また、逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lが拡張すれば逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lが閉鎖し、曲げに無理なく対応することができる。
そして、図10乃至図14に示す他の実施の形態のV字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87L及び逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、例えば、15°または30°でV字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lまたは逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lを形成した場合、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87L及び逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lを切削して形成した場合、密度変化を生じさせた場合の何れもが、回動自在な空間を持っており、深さ30〜90%が開口になっているから、圧縮された立体網状構造体500の逃げ場が確保できる。
ここで、図10乃至図の14に示す他の実施の形態のV字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lは、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して直角方向に、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30b深さの30〜90%とし、上面30a側に開口するものである。ここで、立体網状構造体500が存在しない直線と存在する直線を繰り返し形成とは、立体網状構造体500が存在しない直線列は立体網状構造体500が存在しないことにより確認できる。また、存在する直線列は、直線列として描かれていないが、立体網状構造体500が存在しない直線が一直線状であることから確認できる。
更にまた、他の実施の形態の逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、本体部30の上面30aの長辺30c方向に対して直角方向に、立体網状構造体500が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを上面30aと裏面30b深さの30〜90%とし、上面30aの裏面30b側に開口するものである。
加えて、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、互いに並行し、表裏交互に形成されているものである。ここで、表裏交互に形成とは、端部が互いにV字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lまたは逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lの長さを超えていてもよい。
V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、2列以上形成されたものである。したがって、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lの開口が15°または30°であっても、複数形成することによりV字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lに無理が掛らなくなり、クッションを使用するものにとって、違和感がない。
図11(a)に示す正面図の押圧部60aと開放部60bに示すように、シャフト66,67を中心に放射状に押圧部60aが配設されており、同一に加工されている。回転体60R,60L及び回転体70R,70Lは、外周が切断しない程度に丸みを持たせた略V字状に形成されている。略V字状の角度θは、θ=3°〜30°の範囲内に設定されるが、好ましくは、θ=10°〜20°程度に設定される。図11(b)に示す押圧部60aと開放部60bは、90度毎にα=45度に4枚の押圧部60aを設定したものである。しかし、本発明を実施する場合には、押圧部60aと開放部60bは、同一角度で、2〜8枚とすることができる。或いは、それ以上とすることもできる。勿論、径を異にし、角度が重複していてもよい。
V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、折り畳む内方側を偶数(n)に、折り畳む外方側を奇数(n+1)に複数列を形成したものである。
したがって、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、折り畳む内方側を奇数(n)に、折り畳む外方側を偶数(n+1)になるように複数列を形成したものであるから、折り畳みには内周が圧縮を、外周が伸びを必要とするものの、外方側の伸びの張力は大きくなり、表面に張力による歪が生じやすくなるが、(n)個の折り畳みを行う外方側を(n+1)倍に形成することで、外周の張力を緩和することができる。
V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、上面30aと裏面30bとの間の開口する深さの10〜50%のV字状溝残余は、尖頭開口から面までを他の面に対して密度を相対的に高くしたものであるから、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは30〜90%の深さが開口しているが、密度の高い接続部によって連結されているから、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lによって強度が低下することがない。
図10乃至図の14に示す他の実施の形態では、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lは、略V字状の断面になる回転体60R,60Lで押圧したが、本発明を実施する場合には、略U字状の断面の回転体とすることもできる。何れにせよ、開口が20mm以下になる断面を有する回転体であればよい。
しかし、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lを切削する場合にも、開口が20mm以下になる断面を有する回転体であればよい。
本実施の形態の回転体61R,62R,63R、61L,62L,63Lは、上下方向に一段設けたものであるが、複数段とすることもできる。また、回転体61R,62R,63R、61L,62L,63Lの先端を刃物とし、V字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lを切削し、再過熱することによってV字状溝85R,86R,87R及びV字状溝85L,86L,87Lと逆V字状溝95R,96R及び逆V字状溝95L,96Lを形成してもよい。
1 連続線条体
100 押出成形機
500 立体網状構造体
111,112,113 ノズル
14,15 一対の無端コンベア
21,24 シャフト
30 本体部
30a 上面
30b 裏面
61R,62R,63R 回転体(回転体60R)
61L,62L,63L 回転体(回転体60L)
66,67 回転シャフト
71R,72R、71L,72L 回転体(回転体70)
81R,82R,83R V字状溝(V字状溝80R)
81L,82L,83L V字状溝(V字状溝80L)
91R,92R,93R 逆V字状溝(逆V字状溝90R)
91L,92L,93L 逆V字状溝(逆V字状溝90L)

Claims (4)

  1. 合成樹脂からなる連続線条体が不規則に蛇行しており、かつ、前記蛇行した状態で随所に融着してなるクッション性を有する立体網状構造体と、
    対向する上面及び裏面を最大面積とする直方体を、前記立体網状構造体で形成してなる本体部と、
    前記本体部の前記上面の長辺方向に対して2種類以上に前記立体網状構造体の密度を変えた区画部と、
    前記立体網状構造体の密度を異にする前記区画部相互間にあって、前記本体部の短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在しない直線列を形成し、前記上面側に開口するV字状溝と、
    また、前記区画部相互間にあって、前記本体部の前記短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在しない直線列を形成し、前記裏面側に開口する逆V字状溝と
    を具備し、
    前記V字状溝と前記逆V字状溝は、折り畳む内方側と折り畳む外方側とが並行する直線列とし、前記直線列の深さが前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とし、前記上面と前記裏面に各々2列以上形成されていることを特徴とするマットレス構造体。
  2. 前記V字状溝と前記逆V字状溝は、
    前記立体網状構造体の密度を異にする前記区画部相互間にあって、前記本体部の短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在しない直線列と存在する直線列を繰り返し形成し、その深さを前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とし、前記上面側に開口するV字状溝と、
    また、前記区画部相互間にあって、前記本体部の前記短辺方向に並行し、前記立体網状構造体が存在しない直線列として繰り返し形成し、その深さを前記上面と前記裏面の深さの30〜90%とし、前記裏面側に開口する逆V字状溝と
    したことを特徴とする請求項1に記載のマットレス構造体。
  3. 前記立体網状構造体の密度の違いは、前記線条体の太さまたは前記線条体の本数の違いとしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマットレス構造体。
  4. 前記V字状溝と前記逆V字状溝は、折り畳む内方側を偶数(n)に、折り畳む外方側を奇数(n+1)に直線列を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載のマットレス構造体。
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