JP6066735B2 - サイクロンバーナー - Google Patents

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本発明は、被処理物を連続的に燃焼できるサイクロンバーナーに関する。
従来、微粉炭を燃焼するバーナーとして、サイクロンバーナーが知られている。微粉炭用のサイクロンバーナーとしては、燃焼空気と燃料が接線方向に供給される筒状部と、この筒状部の一端に連なって先端側に向かうにつれて縮径する円錐台形状部とで形成された中空室と、上記筒状部の内側に配置されて中空室に開口する排気筒と、中空室の先端に連なって燃焼炉に接続されるノズル部とを備えたものがある。この種のサイクロンバーナーは、燃料の微粉炭が燃焼空気によって筒状部に搬送され、微粉炭と燃焼空気が中空室を旋回するに伴って微粉炭が分離される一方、余分な燃焼空気が排気筒から外部に排出され、分離された微粉炭と残留した燃焼空気が燃焼炉に供給されて、燃焼炉で燃焼を行うように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたサイクロンバーナーは、中空室内からノズル部に向かって進退自在に形成されたスリーブを有し、中空室に供給される燃焼空気の燃焼に対する比率が大きい場合に上記スリーブをノズル部内に挿入することにより、ノズル部を通る燃焼空気の抵抗を増大させるように形成されている。これにより、ノズル部から燃焼炉に供給する燃焼空気の量を低減させて、燃料に対する燃焼空気の比率である空燃比を低減するように構成されている。
特開平05−118511号公報
ところで、サイクロンバーナーには、微粉炭以外の粒状の物質を燃焼させる用途が存在する。例えば都市ごみの破砕物や有機汚泥の乾燥粉末等のような廃棄物をサイクロンバーナーで燃焼させる場合、廃棄物には多種多様の物質が含まれるため、被燃焼物の着火温度や熱量は微粉炭よりも大きなばらつきがある。したがって、微粉炭以外の粒状の物質を燃料させるために特許文献1のサイクロンバーナーを用いると、燃焼温度が低すぎて不完全燃焼を招来する不都合や、燃焼温度が高すぎてサイクロンバーナーが破損する不都合や、燃焼温度が不安定となる不都合がある。
そこで、本発明の課題は、被燃焼物を安定して燃焼させることができるサイクロンバーナーを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のサイクロンバーナーは、筒状部と、この筒状部に連なって先端側に向かうにつれて径が縮小する円錐台形状部とを有して内部に第1燃焼室が形成されるケーシングと、
上記第1燃焼室内に連通する開口を先端に有して上記ケーシングと同軸に配置された排気筒と、
上記ケーシングの筒状部に設けられ、この筒状部の接線方向に被燃焼物と1次燃焼空気の混合体を供給する空燃供給部と、
上記ケーシングの筒状部に設けられた着火部と、
上記ケーシングの筒状部と上記円錐台形状部の少なくとも一方の側面に設けられ、第1燃焼室内の温度を測定する温度計と、
上記ケーシングの筒状部と上記円錐台形状部の少なくとも一方の側面に、上記温度計が設けられた軸方向位置と同じ軸方向位置に設けられ、第1燃焼室内に2次燃焼空気を供給する2次燃焼空気供給部と、
上記温度計が測定した温度に基づいて、上記2次燃焼空気供給部が第1燃焼室内に供給する2次燃焼空気の量を制御する燃焼空気制御部と
を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、ケーシングの筒状部に空燃供給部で被燃焼物と1次燃焼空気が接線方向に供給され、これにより、ケーシングの筒状部から円錐台形状部の先端に向かう旋回流が第1燃焼室に形成される。着火部により第1燃焼室内の温度が着火温度まで上昇すると、1次燃焼空気と共に供給された被燃焼物が第1燃焼室内で燃焼する。被燃焼物は、ケーシングの筒状部から円錐台形状部の先端に向かって第1燃焼室内を旋回状に流れる過程で燃焼する。ここで、被燃焼物の種類や大きさにばらつきが存在すると、被燃焼物の燃焼しやすさや発熱量にばらつきが生じ、その結果、第1燃焼室内の燃焼温度の分布にばらつきが生じる。そこで、ケーシングの筒状部と円錐台形状部の少なくとも一方の側面に設けられた温度計で、第1燃焼室内の温度を測定し、温度計で測定された第1燃焼室内の温度に基づいて、燃焼空気制御部により、上記温度計と同じ軸方向位置に設けられた2次燃焼空気供給部で供給される2次燃焼空気の量を制御する。例えば、温度計で測定された温度が所定の基準値よりも高い場合は2次燃焼空気の量を増大させ、温度計で測定された温度が所定の基準値よりも低いときは2次燃焼空気の量を減少させる。これにより、第1燃焼室内の温度が安定して所定の温度に保たれるので、被燃焼物の種類や大きさにばらつきが存在しても、安定した燃焼熱を生成するサイクロンバーナーが得られる。
一実施形態のサイクロンバーナーは、上記温度計が、上記ケーシングの筒状部に複数個設けられていると共に、上記2次燃焼空気供給部が、上記ケーシングの筒状部に複数個設けられている。
上記実施形態によれば、複数個の温度計でケーシングの筒状部に対応する第1燃焼室の複数位置の温度が測定され、これらの温度計で測定された温度に基づいて、複数個の2次燃焼空気供給部でケーシングの筒状部の複数位置に供給される2次燃焼空気の量が制御される。したがって、ケーシングの筒状部に対応する第1燃焼室の燃焼温度が、安定して所定の温度に保たれる。
一実施形態のサイクロンバーナーは、上記温度計が、上記ケーシングの円錐台形状部に複数個設けられていると共に、上記2次燃焼空気供給部が、上記ケーシングの円錐台形状部に複数個設けられている。
上記実施形態によれば、複数個の温度計でケーシングの円錐台形状部に対応する第1燃焼室の複数位置の温度が測定され、これらの温度計で測定された温度に基づいて、複数個の2次燃焼空気供給部でケーシングの円錐台形状部の複数位置に供給される2次燃焼空気の量が制御される。したがって、ケーシングの円錐台形状部に対応する第1燃焼室の燃焼温度が、安定して所定の温度に保たれる。
一実施形態のサイクロンバーナーは、上記ケーシング内の第1燃焼室に連なり、このケーシング内に形成される旋回流で分離されて第1燃焼室で燃焼されずに残留した被燃焼物が導かれ、この被燃焼物を燃焼させる第2燃焼室を備える。
上記実施形態によれば、第1燃焼室で燃焼しないで残留した被燃焼物が、ケーシング内に形成される旋回流によって分離され、第2燃焼室に導かれて燃焼する。したがって、第1燃焼室で燃焼しないで残留した被燃焼物を効果的に燃焼させて、サイクロンバーナーの燃焼効率を向上することができる。
一実施形態のサイクロンバーナーは、上記ケーシングの円錐台形状部の先端に連結されて上記残留した被燃焼物を搬送する搬送手段を備え、この搬送手段の内側に上記第2燃焼室が形成されている。
上記実施形態によれば、残留した被燃焼物の他に、第1燃焼室から灰や不燃物を排出するためにバーナーに必須である搬送手段を、第2燃焼室として兼用している。これにより、装置構成を大規模にすることなく、被燃焼物の燃焼効率を高めることができる。したがって、大きさや燃焼物質にばらつきのある被燃焼物を燃焼するにもかかわらず、コンパクトで燃焼効率の高いサイクロンバーナーが得られる。なお、搬送手段としては、スクリューコンベヤや密閉式チェンコンベヤ等を採用することができる。
一実施形態のサイクロンバーナーは、上記搬送手段は、搬送ケーシングと、この搬送ケーシング内に回転自在に収容された搬送スクリューとを有するスクリューコンベヤであり、
上記スクリューコンベヤの搬送ケーシングと搬送スクリューの間に形成される搬送空間に、上記第2燃焼室が形成されている。
上記実施形態によれば、スクリューコンベヤが有する搬送ケーシングと搬送スクリューの間の搬送空間は、軸方向への気体の流れを比較的容易に区画できるので、燃焼空気や燃焼ガスを区画領域に比較的容易に密閉して第2燃焼室を形成することができる。
一実施形態のサイクロンバーナーは、上記搬送手段が、上記第2燃焼室に3次燃焼空気を供給する3次燃焼空気供給部を有する。
上記実施形態によれば、搬送手段の第2燃焼室に、3次燃焼空気供給部により3次燃焼空気が供給されるので、第1燃焼室で燃焼されずに導かれた被燃焼物を搬送しながら第2燃焼室で効果的に燃焼させることができる。
一実施形態のサイクロンバーナーは、上記搬送手段が、
上記第2燃焼室内の温度を測定する第2燃焼室温度計と、
上記第2燃焼室温度計で測定された温度に基づいて、上記3次燃焼空気供給部で上記第2燃焼室に供給する3次燃焼空気の量を制御する3次燃焼空気制御部と
を有する。
上記実施形態によれば、第2燃焼室の温度が第2燃焼室温度計で測定され、測定された温度に基づいて、この第2燃焼室に3次燃焼空気供給部で供給される3次燃焼空気の量が3次燃焼空気制御部により制御されるので、第2燃焼室の温度が所定の温度に保たれる。したがって、第1燃焼室で燃焼しないで残留した被燃焼物を安定して燃焼させることができる。
一実施形態のサイクロンバーナーは、上記搬送手段が、上記第2燃焼室を取り囲むように設置され、冷却媒体が供給される冷却部を有する。
上記実施形態によれば、搬送手段の冷却部に供給された冷却媒体により、第2燃焼室内の温度が低下する。したがって、搬送手段を構成する部品が過大な温度で劣化する不都合を防止することができる。
一実施形態のサイクロンバーナーは、
上記空燃供給部が供給する混合体の量と、上記2次燃焼空気供給部が供給する2次燃焼空気の量とを制御して上記第1燃焼室の温度を750℃以上850℃以下に制御すると共に、
上記3次燃焼空気制御部が、3次燃焼空気供給部を通して上記第2燃焼室に供給する3次燃焼空気の量を制御して上記第2燃焼室の温度を500℃以上600℃以下に制御する。
上記実施形態によれば、第1燃焼室の温度を750℃以上850℃以下に制御することにより、被燃焼物に含まれる塩素成分を完全燃焼させてダイオキシンの発生を防止しながら、被燃焼物を効率的に燃焼させることができる。また、第2燃焼室の温度を500℃以上600℃以下に制御することにより、第1燃焼室で燃焼しないで残留した比較的少量の被燃焼物を、効果的に燃焼させることができる。ここで、第2燃焼室に導かれる被燃焼物は、第1燃焼室で塩素成分が完全燃焼されているのでダイオキシンの発生防止が実質的に不要であるから、500℃以上600℃以下の温度に設定することができる。
一実施形態のサイクロンバーナーは、上記被燃焼物は、汚泥の乾燥粉末、及び、廃棄物の破砕片の少なくとも一方を含む。
上記実施形態によれば、被燃焼物である汚泥の乾燥粉末や廃棄物の破砕片は、微粉炭と比較して多種類の物質が含まれ、大きさのばらつきや燃焼物質の分布のばらつきが大きく、着火温度や発熱量のばらつきが微粉炭よりも大幅に大きいにもかかわらず、本発明のサイクロンバーナーは、第1燃焼室の温度を安定して所定の温度に保つことができるので、安定した燃焼熱を生成することができる。ここで、上記汚泥には、下水汚泥、浄化槽汚泥及び活性汚泥等の有機汚泥が該当する。また、上記廃棄物には、食品残渣、農業廃棄物、廃プラスチック、紙屑及び木屑、家畜の糞尿等のような、有機質の廃棄物全般が該当する。
実施形態のサイクロンバーナーを用いたボイラ装置を示す模式図である。 実施形態のサイクロンバーナーを示す模式断面図である。 バーナーケーシングの筒状部における軸直角方向の切断面を示す模式断面図である。 バーナーケーシングの筒状部の図3よりも円錐台形状部側における切断面を示す模式断面図である。
以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態のサイクロンバーナーを用いたボイラ装置を示す模式図である。図1に示すように、このボイラ装置は、サイクロンバーナー1と、サイクロンバーナー1の被燃焼物を貯留すると共に一定量を送り出す定量供給機3と、定量供給機3から排出された被燃焼物をサイクロンバーナー1に搬送すると共に1次燃焼空気を供給する第1送風機5と、サイクロンバーナー1に供給される2次燃焼空気とサイクロンバーナー1のスクリューコンベヤ2に供給される3次燃焼空気を生成する第2送風機6と、サイクロンバーナー1の燃焼ガスが導かれて温水又は蒸気を生成する熱交換器4で大略構成されている。
図2は、サイクロンバーナー1を示す模式断面図である。図2に示すように、サイクロンバーナー1は、筒状部11と、この筒状部11に連なって先端側に向かうにつれて径が縮小する円錐台形状部12とを有するバーナーケーシング10と、このバーナーケーシング10の筒状部11の内側に同軸に配置された排気筒19と、バーナーケーシング10の円錐台形状部12の先端に接続されたスクリューコンベヤ2を備える。
バーナーケーシング10は、耐熱鋼の内側に断熱材と耐火材を配置して作成されている。断熱材としては、ケイ酸カルシウム等で形成された断熱ボードを用いることができ、耐火材としては、耐火煉瓦やキャスタブル耐火物等を用いることができる。上記バーナーケーシング10の筒状部11及び円錐台形状部12の内側に、第1燃焼室R1が形成される。
バーナーケーシング10の筒状部11には、1次燃焼空気と被燃焼物が導かれる空燃供給部としての空燃供給口13と、空燃供給口13と同じ軸方向位置の第1燃焼室R1の温度を測定する供給部温度計50が設けられている。供給部温度計50の信号は、後述するコントローラ30に入力される。
また、バーナーケーシング10の筒状部11には、空燃供給口13に近い側から順に、軸方向の異なる位置に配置された2次燃焼空気供給部としての第1乃至第3給気口141,142,143が設けられている。また、バーナーケーシング10の筒状部11には、上記第1乃至第3給気口141,142,143と同じ軸方向位置に配置されて第1燃焼室R1の筒状部11に対応する部分の温度を測定する第1乃至第3温度計51,52,53が設けられている。第1乃至第3温度計51,52,53の信号は、コントローラ30に入力される。第1乃至第3給気口141,142,143には、第2送風機6の吹き出し口に連なる配管が接続されており、この配管には第1乃至第3給気口141,142,143に供給される2次燃焼空気の量を調節するダンパ41,42,43が設けられている。ダンパ41,42,43は、コントローラ30から制御信号P1,P2,P3を受けて作動し、コントローラ30によって開度が制御されるようになっている。なお、バーナーケーシング10の筒状部11に設置する給気口及び温度計の数は、3個以外であってもよい。
さらに、バーナーケーシング10の筒状部11には、中心軸に関して空燃供給口13の反対側に火炎口15が設けられており、この火炎口15に着火部としての起動バーナー17が設けられている。起動バーナー17の吹出し口には、起動バーナー17の作動時に開く一方、起動バーナー17の停止時に閉じる開閉弁18が設けられている。火炎口15の側部には、第2送風機6から温度調整空気が導かれる給気口16が設けられている。この給気口16に温度調整空気を供給する配管には、温度調整空気の量を調節するダンパ46が設けられている。このダンパ46は、コントローラ30からの駆動信号P6に応じて作動し、コントローラ30によって開度が制御されるようになっている。起動バーナー17は、燃焼空気を吹き出す送風翼と、この送風翼の下流側に設けられた燃料噴射ノズルを有し、上記送風翼を回転駆動するモータには、コントローラ30で制御されるインバータ64で電力が供給される。燃料噴射ノズルは、灯油を貯蔵する燃料タンク8に接続され、燃料タンク8と燃料噴射ノズルを接続する燃料配管に、灯油の流量を調節する燃料バルブ40が設けられている。燃料バルブ40は、コントローラ30から駆動信号Vを受けて作動し、コントローラ30によって開度が制御されるようになっている。コントローラ30は、インバータ64に制御信号C4を出力して送風翼の回転速度を制御すると共に、燃料バルブ40に駆動信号Vを出力して燃料噴射ノズルへ送る灯油の流量を制御して、起動バーナー17を作動させる。これにより、送風翼で吹き出す燃焼空気に霧状の灯油を混合して燃焼させ、この灯油の燃焼による火炎を第1燃焼室R1に放射して、サイクロンバーナー1の起動時に第1燃焼室R1の温度を被燃焼物の燃焼温度に上昇させる。
図3は、バーナーケーシング10の筒状部11における軸直角方向の切断面を示す模式断面図である。図3に示すように、筒状部11に設けられた空燃供給口13は、円形断面を有する筒状部11の接線方向を向いている。これにより、空燃供給口13から供給された1次燃焼空気と被燃焼物が、筒状部11に旋回流を形成する。この旋回流は、筒状部11から円錐台形状部12に向かって流れ、円錐台形状部12で流速が上昇し、遠心力によって未燃の被燃焼物や不燃物等の固体を分離する。また、筒状部11の空燃供給口13と軸を通る点の対称位置に設けられた火炎口15は、円形断面を有する筒状部11の接線方向を向いている。これにより、火炎口15から供給された火炎が、筒状部11に旋回流を形成する。
図4は、バーナーケーシング10の筒状部11の切断面を示す図であって、図3の切断面よりも円錐台形状部12側における切断面を示す模式断面図である。図4に示すように、筒状部11に設けられた第1給気口141は、円形断面を有する筒状部11の接線方向を向いている。これにより、第1給気口141から供給された2次燃焼空気が、空燃供給口13からの1次燃焼空気によって筒状部11に形成される旋回流に合流し易いように形成されている。上記第2及び第3給気口142,143もまた同様に、筒状部11の接線方向を向いて設置されている。また、後述する第4及び第5給気口144,145も同様に、円形断面を有する円錐台形状部12の接線方向を向いて設置されている。
バーナーケーシング10の円錐台形状部12には、供給管13に近い側から順に、軸方向の異なる位置に配置された2次燃焼空気供給部としての第4及び第5給気管144,145が設けられている。また、バーナーケーシング10の円錐台形状部12には、上記第4及び第5給気管144,145と同じ軸方向位置に配置されて第1燃焼室R1の円錐台形状部12に対応する部分の温度を測定する第4及び第5温度計54,55が設けられている。第4及び第5温度計54,55の信号は、コントローラ30に入力される。第4及び第5給気口144,145には、第2送風機6の吹き出し口に連なる配管が接続されており、この配管には第4及び第5給気口144,145に供給される2次燃焼空気の量を調節するダンパ44,45が設けられている。ダンパ44,45は、コントローラ30から駆動信号P4,P5を受けて作動し、コントローラ30によって開度が制御されるようになっている。なお、バーナーケーシング10の円錐台形状部12に設置する給気口及び温度計の数は、2個以外であってもよい。
また、上記第1乃至第5給気管141,142,143,144,145及び給気口16に供給する燃焼空気は、ダンパ以外の他の流量調整弁によって流量を調整してもよい。
排気筒19は、耐熱鋼で作成された管状の部材であり、バーナーケーシング10の筒状部11の天井面を貫通して固定されている。排気筒19の下端は、軸方向において筒状部11と円錐台形状部12との境界のやや上方の位置に開口している。排気筒19の上端は、熱交換器4に燃焼ガスを導く第1燃焼ガス管X1が接続されている。
スクリューコンベヤ2は、円筒形の搬送ケーシング21と、搬送ケーシング21の外側を取り囲むジャケットケーシング22と、搬送ケーシング21の内側に回転可能に収容された搬送スクリュー23と、搬送スクリュー23を回転駆動するモータM1で大略構成されている。搬送ケーシング21の一端側の上部には、第1燃焼室R1の下端に連なる連通穴が形成されており、この連通穴から、第1燃焼室R1で燃焼されずに残った被燃焼物や、被燃焼物の灰や、被燃焼物に含まれる不燃物が搬送ケーシング21内に投入される。これらの被燃焼物等は、搬送ケーシング21と搬送スクリュー23の間に形成された搬送空間によって他端側に搬送され、搬送ケーシング21の他端側に設けられた排出口24から排出される。スクリューコンベヤ2の排出口24にはロータリーバルブ25を設け、バーナーケーシング10と搬送ケーシング21の内側の気圧を保持するようになっている。搬送ケーシング21とジャケットケーシング22の間に冷却室20が形成され、ジャケットケーシング22の一端側に設けられた給水口26から冷却媒体としての水が冷却室20に供給されて、搬送空間を冷却する冷却ジャケットが形成される。冷却媒体としての水は、給水口26に連なる給水管の上流に接続された給水ポンプ9によって冷却室20に供給される。搬送空間を冷却した水は、ジャケットケーシング22の他端側に設けられた排水口27から、矢印Wで示されるように排出される。
搬送ケーシング21の第1燃焼室R1との連通穴と対向する位置に、3次燃焼空気を供給するコンベヤ給気口28が設けられており、このコンベヤ給気口28に、第2送風機6の吹き出し口に連なる配管が接続されている。給気口28に接続された配管には、コンベヤ給気口28に供給される3次燃焼空気の量を調節するダンパ47が設けられている。ダンパ47は、コントローラ30から駆動信号P7を受けて作動し、コントローラ30によって開度が制御されるようになっている。なお、給気口28に供給する燃焼空気は、ダンパ以外の他の流量調整弁によって流量を調整してもよい。搬送ケーシング21の第1燃焼室R1との連通穴の他端側には、連通穴が形成された側と同じ側であって、搬送ケーシング2の中心軸に関してコンベヤ給気口28と反対側に、搬送ケーシング2内のガスを排出するガス排出口29が設けられている。スクリューコンベヤ2の搬送空間の上記コンベヤ給気口28とガス排出口29との間の部分に、搬送する被燃焼物を燃焼させる第2燃焼室R2が形成される。第2燃焼室R2には、この第2燃焼室R2内の温度を測定する第6温度計56が設けられている。第6温度計56の信号は、コントローラ30に入力される。ガス排出口29には、熱交換器4に燃焼ガスを導く第2燃焼ガス管X2が接続されている。
定量供給機3は、被燃焼物が投入され、投入された被燃焼物を貯留する貯留ホッパ31と、貯留ホッパ31の下端から被燃焼物を排出するスクリューコンベヤ32と、貯留ホッパ31の底面に配置されて被燃焼物を撹拌する撹拌羽根33を有する。スクリューコンベヤ32の排出口は、ロータリーバルブ34を介して、被燃焼物を搬送する搬送管F1に接続されている。搬送管F1の上流端は、第1送風機5の吹出し口に連結されている。スクリューコンベヤ32の搬送スクリューはモータM2で回転駆動され、上記モータM2への電力は、コントローラ30で制御されるインバータ63によって供給される。
上記定量供給機3の貯留ホッパ31には、被燃焼物として、廃棄物が破砕されてなる破砕廃棄物と乾燥汚泥との混合物が投入される。破砕廃棄物は、廃棄物としての廃プラスチックと紙屑と木屑が、破砕機により1mm乃至20mm角の寸法に破砕されたものである。廃棄物としては、廃プラスチックと紙屑と木屑のいずれか1つ又は2つ以上でもよく、また、食品残渣や農業廃棄物等の有機質の固形物であってもよい。乾燥汚泥は、下水汚泥を乾燥させたものであり、浄化槽汚泥及び活性汚泥等の有機汚泥や、建設汚泥、鉱山及び採石場等から排出される無機汚泥であってもよい。
第1送風機5は、バーナーケーシング10の空燃供給口13に向かって1次燃焼空気を供給すると共に、この1次燃焼空気の流れによって被燃焼物を搬送するための押込送風機である。第1送風機5は、送風翼の出口角が90°以下に形成されたターボファン型の送風機であり、送風翼を回転駆動するモータは、コントローラ30で制御されるインバータ61によって電力が供給される。第1送風機5の吹出し口に接続された搬送管F1は、第1送風機5の下流側で、定量供給機3のスクリューコンベヤ32の排出口に設けられたロータリーバルブ34に連結され、最下流端がバーナーケーシング10の空燃供給口13に接続されている。
第2送風機6は、サイクロンバーナー1の第1乃至第5給気口141,142,143,144,145に向かって2次燃焼空気を供給し、起動時にサイクロンバーナー1の火炎口15の給気口16に温度調整空気を供給すると共に、サイクロンバーナー1のスクリューコンベヤ2のコンベヤ給気口28に3次燃焼空気を供給するための押込み送風機である。第2送風機6は、第1送風機と同様のターボファン型の送風機であり、送風翼を回転駆動するモータは、コントローラ30で制御されるインバータ62によって電力が供給される。第2送風機6の吹出し口に接続された送風管F2は、サイクロンバーナー1のバーナーケーシング10側の送風枝管F21と、スクリューコンベヤ2のコンベヤ給気口28に接続される送風枝管F22とに分かれる。バーナーケーシング10側の送風枝管F21は、更に、第1乃至第5給気口141,142,143,144,145に接続する枝管が分岐し、最下流に残った管が火炎口15の給気口16に接続している。
なお、上記第1及び第2送風機5,6は、例えばプレートファンや軸流ファン等の他の送風機でもよい。
熱交換器4は、サイクロンバーナー1の燃焼ガスと水が導かれ、高温の燃焼ガスと低温の水を熱交換して温水又は蒸気を生成するものである。熱交換器4としては、多管円筒形熱交換器、二重管式熱交換器、単管式熱交換器、プレート式熱交換器、蒸気ボイラ等の種々の形式のものを採用することができる。
コントローラ30は、CPU及びメモリ等で構成された電子機器であり、予めメモリに記憶されたプログラムを実行することにより、サイクロンバーナー1の作動を制御する。
上記構成のサイクロンバーナー1を備えたボイラ装置は、次のように作動する。
まず、コントローラ30に接続された図示しない操作部が操作され、ボイラ装置の起動を指令する入力が行われる。起動の指令の入力を受けると、コントローラ30は、燃料バルブ40に駆動信号Vを出力して燃料バルブ40を開き、起動バーナー17に灯油を供給すると共に、起動バーナー17のインバータ64に制御信号C4を出力して送風翼を起動して、起動バーナー17の燃焼動作を開始する。起動バーナー17は、火炎口15を通して火炎を第1燃焼室R1内に放射し、これにより、第1燃焼室R1内の温度が上昇する。ここで、コントローラ30は、第1燃焼室R1の筒状部11の供給部温度計50が検出する温度に基づいて、火炎口15に供給する温度調整空気の流量を制御する。すなわち、コントローラ30は、インバータ62に制御信号C2を出力して第2送風機6を作動させ、送風枝管F21を介して火炎口15に向かって温度調整空気を供給する。また、コントローラ30は、ダンパ46に駆動信号P6を出力してダンパ46の開度を調整し、温度調整空気の流量を制御して、火炎口15から放射される火炎の温度が所定の設定温度となるように制御する。ここで、火炎口15から放出される火炎の温度を550℃以上650℃以下に設定するのが好ましく、さらに好ましくは600℃に設定する。
コントローラ30は、第1燃焼室R1の筒状部11の供給部温度計50から出力された温度信号T0により、第1燃焼室R1内の温度が所定の着火温度に上昇したことを検知すると、第1燃焼室R1への被燃焼物と1次燃焼空気の供給を開始する。すなわち、コントローラ30は、インバータ63に制御信号C3を出力してスクリューコンベヤ32のモータM2を所定の回転速度で作動させ、定量供給機3の貯留ホッパ31の被燃焼物を、所定の時間当たり量で搬送管F1に供給する。これと共に、コントローラ30は、インバータ61に制御信号C1を出力して第1送風機5の送風翼を所定の回転速度で作動させ、所定流量の空気を搬送管F3に供給する。これにより、搬送管F3内を被燃焼物が搬送され、空燃供給口13から第1燃焼室R1内に所定量の被燃焼物と所定流量の1次燃焼空気が供給される。ここで、搬送管F3を通して空燃供給口13に被燃焼物を搬送する1次燃焼空気の量は、全体の空気量の25%以上35%以下に設定するのが好ましく、特に好ましくは30%である。本実施形態のサイクロンバーナー1は、第1燃焼室R1を750℃以上850℃以下の燃焼温度に保持して被燃焼物を完全燃焼させるために、被燃焼物の理論空気量の2.5倍以上3.0倍以下の量の燃焼空気を、全体の空気量として供給するのが好ましい。
コントローラ30は、第1燃焼室R1への被燃焼物と1次燃焼空気の供給を開始すると共に、第1乃至第5給気口141,142,143,144,145を通じて第1燃焼室R1への2次燃焼空気の供給を開始する。すなわち、コントローラ30は、インバータ62に制御信号C2を出力して第2送風機6の送風量を増大させ、送風枝管F21を介して第1乃至第5給気口141,142,143,144,145に向かって燃焼空気を供給する。また、コントローラ30は、ダンパ41,42,43,44,45に制御信号P1,P2,P3,P4,P5を出力してダンパ41,42,43,44,45の開度を調整し、第1燃焼室R1に供給する2次燃焼空気の流量を制御する。ここで、送風枝管F21から第1乃至第5給気口141,142,143,144,145を通して第1燃焼室R1に供給する2次燃焼空気の量は、全体の空気量の65%以上75%以下に設定するのが好ましく、特に好ましくは70%である。この2次燃焼空気の量は、1次燃焼空気の量と合計すると、全体の空気量の100%となるように設定する。このように、コントローラ30は、サイクロンバーナー1の起動時において、空燃供給口13から供給する被燃焼物に対して、全体の空気量の25%以上35%以下を1次燃焼空気として第1燃焼室R1に供給すると共に、全体の空気量の65%以上75%以下を2次燃焼空気として第1燃焼室R1に供給する。なお、サイクロンバーナー1の起動時において、2次燃焼空気を供給するダンパ41,42,43,44,45の開度は、空燃供給口13に近い側ほど大きい開度に設定する。これにより、空燃供給口13に最も近いダンパ41が最大の流量となる一方、空燃供給口13から最も遠いダンパ45が最小の流量となるように、2次燃焼空気を第1乃至第5給気口141,142,143,144,145から第1燃焼室R1へ供給する。
第1燃焼室R1への被燃焼物と1次燃焼空気及び2次燃焼空気の供給が開始されると、1次燃焼空気及び2次燃焼空気は旋回流を形成し、第1燃焼室R1の筒状部11側から円錐台形状部12側に向かって流れる。1次燃焼空気と共に空燃供給口13から第1燃焼室R1に供給された被燃焼物は、旋回流に搬送される過程で燃焼し、燃焼ガスを生成する。第1燃焼室R1を円錐台形状部12の下端部まで流れた旋回流は大部分が燃焼ガスとなり、第1燃焼室R1の中心軸側を旋回状に流れて上昇し、排気筒19を通ってバーナーケーシング10から排出される。バーナーケーシング10から排出された燃焼ガスは、第1燃焼ガス管X1を通って熱交換器4に導かれる。一方、旋回流によって第1燃焼室R1を円錐台形状部12の下端部まで流れた被燃焼物のうち、燃焼しないで残留した被燃焼物や不燃物は、旋回状に流れる際に作用する遠心力によって旋回流から分離し、バーナーケーシング10の内壁面に沿って円錐台形状部12の下端に落下する。円錐台形状部12の下端に達した被燃焼物や不燃物は、スクリューコンベヤ2の搬送ケーシング21に導かれる。
第1燃焼室R1に供給される被燃焼物は、破砕廃棄物と乾燥汚泥との混合物であるので、被燃焼物の種類や大きさにばらつきが存在し、被燃焼物の燃焼しやすさや発熱量にばらつきが存在する。このため、第1燃焼室R1内の燃焼温度の分布にばらつきが生じる。このような燃焼温度のばらつきを解消するため、コントローラ30は、例えば、第1乃至第5温度計51,52,53,54,55のうちのいずれかの検出温度が、基準範囲よりも低下した場合、低下した温度を検出した温度計51,52,53,54,55に対応するダンパ41,42,43,44,45の開度を減少させ、低下した温度を検出した温度計51,52,53,54,55に対応する供給口141,142,143,144,145からの2次燃焼空気の供給量を減少させる。一方、第1乃至第5温度計51,52,53,54,55のうちのいずれかの検出温度が、基準範囲を超えて上昇した場合、コントローラ30は、上昇した温度を検出した温度計51,52,53,54,55に対応するダンパ41,42,43,44,45の開度を増大させ、上昇した温度を検出した温度計51,52,53,54,55に対応する供給口141,142,143,144,145からの2次燃焼空気の供給量を増大させる。このように、コントローラ30が燃焼空気制御部として機能し、第1乃至第5温度計51,52,53,54,55の検出温度が所定の基準範囲内となるように、ダンパ41,42,43,44,45の開度をフィードバック制御する。これにより、被燃焼物の粒径や可燃物質の種類や分布にばらつきが存在しても、第1燃焼室R1内の燃焼温度を安定して保持することができる。ここで、第1乃至第5温度計51,52,53,54,55が検出する温度の基準範囲は、所定の基準値の±30℃の範囲に設定することができ、上記基準値は、780℃以上820℃以下の間に設定するのが好ましい。これにより、第1燃焼室R1内の燃焼温度を、安定して750℃以上850℃以下に保持することができる。このように、第1燃焼室R1内の燃焼温度を750℃以上にすることにより、被燃焼物の塩素成分を効果的に酸化することができ、ダイオキシンの発生を防止することができる。また、第1燃焼室R1内の燃焼温度を850℃以下にすることにより、バーナーケーシング10や排気筒19が高温によって損傷する不都合を防止することができる。
コントローラ30は、第1燃焼室R1への被燃焼物と1次燃焼空気の供給を開始するとき、スクリューコンベヤ2を起動する。すなわち、モータM1に電力を供給して搬送スクリュー23を回転駆動すると共に、ダンパ47に駆動信号P7を出力してダンパ47を開き、コンベヤ給気口28から搬送ケーシング21内の第2燃焼室R2に向けて3次燃焼空気を吹き出す。さらに、コントローラ30は給水ポンプ9を作動させ、冷却媒体としての水を給水口26から冷却室20に供給する。
円錐台形状部12の下端からスクリューコンベヤ2の第2燃焼室R2内に導かれた被燃焼物は、搬送スクリュー23で搬送ケーシング21の他端側に搬送される過程で、コンベヤ給気口28から供給された3次燃焼空気によって燃焼する。被燃焼物が燃焼して生成された燃焼ガスは、ガス排出口29を介して第2燃焼室R2から排出され、第2燃焼ガス管X2を通って熱交換器4に導かれる。第2燃焼室R2で燃焼されずに残留した不燃物等は、搬送スクリュー23によって他端側に搬送され、排出口24とロータリーバルブ25を介して、矢印Hで示されるように排出される。
コントローラ30は、第6温度計56で測定された第2燃焼室R2の温度に基づいて、コンベヤ給気口28から第2燃焼室R2に供給する3次燃焼空気の量を制御する。第6温度計56の検出温度が所定の基準値を下回る場合、ダンパ47の開度を減少させて3次燃焼空気の供給量を減少させる。一方、第6温度計56の検出温度が所定の基準値を上回る場合、ダンパ47の開度を増大させて3次燃焼空気の供給量を増大させる。これにより、第2燃焼室R2の燃焼温度を、所定の温度に保つようにしている。この第2燃焼室R2の燃焼温度は、500℃以上600℃以下に設定するのが好ましい。燃焼温度を500℃以上とすることにより、第1燃焼室R1で燃焼しないで残留した被燃焼物が、効率的に燃焼する。また、燃焼温度を600℃以下とすることにより、第2燃焼室を形成するスクリューコンベヤ2の搬送ケーシング21及び搬送スクリュー23の損傷を効果的に防止することができる。
以上のように、本実施形態のサイクロンバーナー1は、バーナーケーシング10に設けた第1乃至第5給気口141,142,143,144,145から第1燃焼室R1に供給する2次燃焼空気の流量を、第1乃至第5給気口141,142,143,144,145と実質的に同じ軸方向位置に設けた第1乃至第5温度計51,52,53,54,55の測定温度に基づいて制御するので、微粉炭よりも粒径の大きさや燃焼物質の分布のばらつきが大きい被燃焼物を燃焼するにもかかわらず、第1燃焼室R1内の燃焼温度を均一にできて、安定した燃焼熱を生成することができる。したがって、熱交換器4で生成する温水の温度を安定させることができる。また、第1燃焼室R1に連なる第2燃焼室R2をスクリューコンベヤ2の搬送空間に形成したので、第1燃焼室R1から灰や不燃物を排出するために必須であるスクリューコンベヤ2を2次燃焼室R2として兼用させることにより、微粉炭よりも粒径の大きさや燃焼物質の分布のばらつきが大きい被燃焼物を燃焼するにもかかわらず、装置構成を大規模にすることなくサイクロンバーナー1の燃焼効率を向上できる。
上記実施形態において、第1乃至第5給気口141,142,143,144,145から第1燃焼室R1に供給する2次燃焼空気の量をダンパ41,42,43,44,45によって制御したが、第1乃至第5給気口141,142,143,144,145の各々に送風機を接続し、各々の送風機の送風量をコントローラ30で制御して、第1乃至第5給気口141,142,143,144,145から第1燃焼室R1に供給する2次燃焼空気の量を制御してもよい。
1 サイクロンバーナー
2 スクリューコンベヤ
3 定量供給機
4 熱交換器
5 第1送風機
6 第2送風機
8 燃料タンク
9 給水ポンプ
10 バーナーケーシング
11 筒状部
12 円錐台形状部
13 空燃供給口
15 火炎口
16 給気口
17 起動バーナー
19 排気筒
20 冷却室
21 搬送ケーシング
22 ジャケットケーシング
23 搬送スクリュー
25 ロータリーバルブ
28 コンベヤ給気口
29 ガス排出口
30 コントローラ
40 燃料バルブ
41,42,43,44,45 ダンパ
50 供給部温度計
51 第1温度計
52 第2温度計
53 第3温度計
54 第4温度計
55 第5温度計
141 第1給気口
142 第2給気口
143 第3給気口
144 第4給気口
145 第5給気口
R1 第1燃焼室
R2 第2燃焼室

Claims (10)

  1. 筒状部と、この筒状部に連なって先端側に向かうにつれて径が縮小する円錐台形状部とを有して内部に第1燃焼室が形成されるケーシングと、
    上記第1燃焼室内に連通する開口を先端に有して上記ケーシングと同軸に配置された排気筒と、
    上記ケーシングの筒状部に設けられ、この筒状部の接線方向に被燃焼物と1次燃焼空気の混合体を供給する空燃供給部と、
    上記ケーシングの筒状部に設けられた着火部と、
    上記ケーシングの筒状部と上記円錐台形状部の少なくとも一方の側面に設けられ、第1燃焼室内の温度を測定する温度計と、
    上記ケーシングの筒状部と上記円錐台形状部の少なくとも一方の側面に、上記温度計が設けられた軸方向位置と同じ軸方向位置に設けられ、第1燃焼室内に2次燃焼空気を供給する2次燃焼空気供給部と、
    上記温度計が測定した温度に基づいて、上記2次燃焼空気供給部が第1燃焼室内に供給する2次燃焼空気の量を制御する燃焼空気制御部と
    上記ケーシング内の第1燃焼室に連なり、このケーシング内に形成される旋回流で分離されて第1燃焼室で燃焼されずに残留した被燃焼物が導かれ、この被燃焼物を燃焼させる第2燃焼室と
    を備えることを特徴とするサイクロンバーナー。
  2. 請求項1に記載のサイクロンバーナーにおいて、
    上記温度計が、上記ケーシングの筒状部に複数個設けられていると共に、上記2次燃焼空気供給部が、上記ケーシングの筒状部に複数個設けられていることを特徴とするサイクロンバーナー。
  3. 請求項1に記載のサイクロンバーナーにおいて、
    上記温度計が、上記ケーシングの円錐台形状部に複数個設けられていると共に、上記2次燃焼空気供給部が、上記ケーシングの円錐台形状部に複数個設けられていることを特徴とするサイクロンバーナー。
  4. 請求項に記載のサイクロンバーナーにおいて、
    上記ケーシングの円錐台形状部の先端に連結されて上記残留した被燃焼物を搬送する搬送手段を備え、この搬送手段の内側に上記第2燃焼室が形成されていることを特徴とするサイクロンバーナー。
  5. 請求項に記載のサイクロンバーナーにおいて、
    上記搬送手段は、搬送ケーシングと、この搬送ケーシング内に回転自在に収容された搬送スクリューとを有するスクリューコンベヤであり、
    上記スクリューコンベヤの搬送ケーシングと搬送スクリューの間に形成される搬送空間に、上記第2燃焼室が形成されていることを特徴とするサイクロンバーナー。
  6. 請求項に記載のサイクロンバーナーにおいて、
    上記搬送手段が、上記第2燃焼室に3次燃焼空気を供給する3次燃焼空気供給部を有することを特徴とするサイクロンバーナー。
  7. 請求項に記載のサイクロンバーナーにおいて、
    上記搬送手段が、
    上記第2燃焼室内の温度を測定する第2燃焼室温度計と、
    上記第2燃焼室温度計で測定された温度に基づいて、上記3次燃焼空気供給部で上記第2燃焼室に供給する3次燃焼空気の量を制御する3次燃焼空気制御部と
    を有することを特徴とするサイクロンバーナー。
  8. 請求項に記載のサイクロンバーナーにおいて、
    上記搬送手段が、上記第2燃焼室を取り囲むように設置され、冷却媒体が供給される冷却部を有することを特徴とするサイクロンバーナー。
  9. 請求項に記載のサイクロンバーナーにおいて、
    上記空燃供給部が供給する混合体の量と、上記2次燃焼空気供給部が供給する2次燃焼空気の量とを制御して上記第1燃焼室の温度を750℃以上850℃以下に制御すると共に、
    上記3次燃焼空気制御部が、3次燃焼空気供給部を通して上記第2燃焼室に供給する3次燃焼空気の量を制御して上記第2燃焼室の温度を500℃以上600℃以下に制御することを特徴とするサイクロンバーナー。
  10. 請求項1に記載のサイクロンバーナーにおいて、
    上記被燃焼物は、汚泥の乾燥粉末、及び、廃棄物の破砕片の少なくとも一方を含むことを特徴とするサイクロンバーナー。
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