JP6065297B2 - 特許評価装置および発明者評価装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献3における特許権の総合評価(Overall Rating)は、3つの評価値(BDR Rating)の組み合せに対応してAAA〜Dまでの12種類のラベルを割り当てているに過ぎない。総合評価に際し、3つの評価のうちのどれをどの程度重視するか、という考え方は示されていない。
そもそも、権利範囲の広さ、防御性、商業性という3つの観点だけでは特許権の評価基準として不十分な可能性がある。たとえば、権利範囲が狭くても権利侵害を発見しやすい特許権は、権利範囲が広くても侵害発見しにくい特許権より価値が高いかもしれない。
特許権等の評価は、特許技術のレベル、権利の安定性や広さといった特許権の内的要因と、その特許権が属する市場の大きさや特許権者の事業と特許技術の関係の深さといった特許権の外的要因に基づく。本実施例においては、内的要因に基づく評価を対象として説明する。
また、特許権成立前の特許出願を「技術評価」、「法律評価」、「特許になる可能性についての評価(以下、このような評価を「特許可能性評価」とよび、特許になる可能性の大きさを示す数値を「特許可能性評価値」とよぶ)」の3つの評価基準に基づいて評価する。
特許権等の内的要因に基づく価値のうち特に基本的な価値は、発明自体の品質に関わる技術的価値と、発明を表現する書類の品質に関わる法律的価値から構成されると考えられる。技術と法律の両面から評価するモデルを採用することにより、特許権等に関わるさまざまな事象を派生的に評価しやすくなる。本実施例においては、派生評価の例として発明者評価を説明する。
特許評価装置100の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組み合わせによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。以下説明する各図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
図12に関連して後述する特許評価装置102や発明者評価装置104についても同様である。
UI部110は、ユーザインタフェース処理を担当する。データ処理部120は、UI部110やデータ格納部150から取得されたデータを元にして各種のデータ処理を実行する。データ処理部120は、UI部110とデータ格納部150との間のインタフェースの役割も果たす。データ格納部150は、各種データを保持するための記憶領域である。
UI部110は、入力部112と表示部116を含む。
入力部112は、ユーザからの各種入力を検出する。ユーザは、キーボードやマウスなど既知の入力デバイスを介して特許評価装置100を直接操作してもよいし、通信回線を介して遠隔操作してもよい。表示部116は、各種情報を表示あるいは音声出力する。
データ格納部150は、特許評価格納部152、技術評価格納部154、法律評価格納部156、無効評価格納部158、特許可能性格納部160および発明者評価格納部162を含む。
データ格納部150は、主として、メモリやハードディスクなど任意の記録媒体により構成される。データ格納部150自体は、特許評価装置100の本体とは物理的に分離された外部データベースとして構築されてもよい。
法律評価格納部156は法律評価値や「法律評価要素値」を格納する。無効評価格納部158は、無効リスク評価値を格納する。特許可能性格納部160は、特許可能性評価値を格納する。法律評価要素値についても後述する。
発明者評価格納部162は発明者のレベルを示す「発明者評価値」と発明者ごとの「技術評価累計値」を格納する。発明者評価格納部162のデータ構造については図4に関連して後に詳述する。
データ処理部120は、評価部122、データ取得部124、データ解析部166およびデータ抽出部126を含む。
データ取得部124は、インターネットなどの通信回線を介して特許データベース164と接続される。特許データベース164は、公開特許公報や特許公報などのほか、経過情報等の書誌情報を含む。以下、特許データベース164に含まれるデータを総称するときには、単に、「特許データ」とよぶ。このうち、特許公報や公開特許公報などの特許文献に関わる文献データのことを「特許文献データ」とよぶ。特許文献データは日本の特許文献に限らず、海外の特許文献も含む。特許データベース164は、既存のデータベースでもいいし専用に構築されるデータベースであってもよい。
このように、データ抽出部126は主として書誌的な属性を抽出し、データ解析部166は分析的・統計的な属性を抽出する。
技術評価部128は、特許権等の技術評価処理を実行し、その評価結果を1〜100の所定範囲の技術評価値として指標化する。技術評価が高いほど、技術評価値は高くなる。技術評価の方法としてはさまざまな方法が考えられる。
一例として、技術評価のための評価基準を複数設定する。具体的には、発明はどの程度基本発明か(基本技術度)、発明をどの程度広い技術分野に応用できるか(汎用性)、長期間にわたって使えそうな技術か(技術寿命)、などの評価基準が考えられる。
どのような技術要素評価関数(TEF)を定義するかは任意である。たとえば、「被引用数」という技術指標が大きいほど「基本技術度」という技術評価要素値が高くなり、「構成要件数」という技術指標が大きいほど「基本技術度」という技術評価要素値が低くなるように技術要素評価関数(TEF)を定義してもよい。
法律評価要素値も人為的に設定されてもよい。判定員としては、弁理士、弁護士、裁判官経験者、知財部員、学者などの知財関連法知識を有する者が想定される。
無効リスク評価値や無効リスク指標を人為的に決定してもよい。たとえば、簡易な先行文献調査を実行し、その調査結果に応じて無効リスク評価値を定めてもよい。
特許可能性評価値や特許可能性指標を人為的に決定してもよい。たとえば、簡易な先行文献調査を実行し、その調査結果に応じて特許可能性評価値を定めてもよい。
特許評価格納部152は、特許ID欄168、属性欄180、評価欄192を含む。特許ID欄168は、特許権等を一意に特定するID(以下、「特許ID」とよぶ)を示す。属性欄180は、特許権等の属性を示す。ここでいう属性とは、書誌的な属性や統計的な属性に限らず、技術指標等の各種指標まで含んでもよい。評価欄192は、特許権等の評価結果を示す。
特許(ID:1)は、特許権として成立しているため、無効リスク評価値欄186には無効リスク評価値が登録されるが、特許可能性評価値欄188は空欄となっている。一方、特許(ID:3)は、特許権未成立のため、無効リスク評価値欄186は空欄であり、特許可能性評価値欄188には特許可能性評価値が登録されている。
技術評価格納部154は、特許ID欄194、指標欄196、要素欄212を含む。特許ID欄194は特許IDを示し、指標欄196は技術評価要素値の構成因子である技術指標を示す。要素欄212は、技術評価値の構成因子である技術評価要素値を示す。
発明者評価格納部162は、発明者ID欄200と技術評価累計欄202、発明者評価値欄204を含む。発明者ID欄200は発明者IDを示す。技術評価累計欄202は、技術評価累計値を示す。技術評価累計値とは、発明者の過去の特許権等から算出された技術評価値の累計値である。たとえば、技術評価累計欄202のうちの「2005」は、2005年を出願年とする当該発明者の特許権等から算出した技術評価値の累計値である。
発明者評価値欄204は発明者評価値を示す。発明者評価値欄204は、図3に示した技術評価格納部154の発明者評価値欄198に対応する。
表示部116は、評価部122による評価結果をさまざまな態様により表示させる。三次元評価空間206はその表示態様の一例であり、モニタに3D画像として表示される。図5に示す三次元評価空間206において、x軸は技術評価値、y軸は法律評価値、z軸は総合評価値を示す。ユーザは、入力部112を介してxyz軸にそれぞれどのような評価値を割り当てるかを選択できる。無効リスク評価値や特許可能性評価値を軸に割り当ててもよいし、技術評価要素値や法律評価要素値等、上記の各種要素値を割り当ててもよい。もちろん、各種要素値を構成する指標そのものを軸に割り当ててもよい。
二次元評価空間208も評価結果の表示態様の一例であり、モニタに2D画像として表示される。図6の二次元評価空間208では、横軸は技術評価値、縦軸は法律評価値が設定されている。図6に示す二次元評価空間208は、図5のxy平面に対応する。二次元評価空間208においても、横軸・縦軸にどのような評価値等を割り当てるかは任意である。
図7は、ユーザが横軸を特許権の有効性、縦軸を総合評価値に設定変更したときの二次元評価空間208を示す。特許権の有効性は、無効リスク評価値を変数とする所定の単調減少関数により数値化される。たとえば、特許権の有効性を(101−無効リスク評価値)により算出してもよい。無効リスクが低い特許権ほど特許権の有効性が高くなる。図7の二次元評価空間208によれば、全体的には、企業Aの特許権の方が企業Bの特許権よりも総合評価値が高い反面、無効になるリスクが高いことがわかる。
表示部116は、重視度変更チャート210をモニタに表示させる。重視度変更チャート210は、有効性(無効リスク評価)、技術評価、法律評価という3つの軸を有するレーダーチャートである。たとえば、特許権を総合評価する上で、技術評価、法律評価、無効リスク評価の重視比率が100:60:40に初期設定されているとする。重視比率の合計値は200(=100+60+40)に維持される。重視度変更チャート210の初期設定時におけるレーダーチャートは正三角形である。この正三角形は、初期設定時における100:60:40の重視比率を示す。
図9の二次元評価空間208は、特許出願についての評価結果を示す。同図では横軸が特許可能性評価値、縦軸が総合評価値を示す。図9の二次元評価空間208は、企業Aを特許出願人とする特許出願を黒丸、企業Bを特許出願人とする特許出願を白丸で示している。図9によれば、企業Aの特許出願の方が企業Bの特許出願よりも総合評価値は高い傾向にあるが、特許になる可能性は低い傾向にあることがわかる。
表示部116は、ユーザからの指示にしたがって図10に示す推移グラフを画面表示させることもできる。図10は、ある評価対象企業のR&D部門から出願された特許権等の価値と発明者のレベルの推移を示す。横軸は時間(年度)を示す。
棒グラフは、この企業のR&D部門から出願された特許権等の総合評価値の合計値(以下、「特許力値」とよぶ)を示し、その値は左側縦軸により示される。たとえば、2000年の特許力値は、2000年の時点で保有されている特許権の総合評価値と2000年の時点で審査係属している特許出願の総合評価値の合計値として計算される。特許力値は、総合評価部138により算出される。特許権の総合評価値と特許出願の総合評価値を単純に合計してもよいし、特許権の総合評価値を特許出願の総合評価値よりも重視して重み付け加算してもよい。
2000年の発明力値は、2000年におけるR&D部門の発明能力や技術力、技術レベルを示している。発明力値は、発明者評価値の高い発明者が多く在籍しているほど高くなる。いいかえれば、優秀なR&Dエンジニアが離籍したり、R&Dエンジニアから優良な特許出願がなされなくなると、発明力値は小さくなる。
文献取得部140は、評価対象となる特許文献データを取得する(S10)。発明者特定部142は、特許文献データに含まれる各種テキスト情報のうち、発明者名を示すテキスト情報を特定する(S12)。また、この発明者名に対応する発明者IDを特定する。技術評価部128は、発明者評価格納部162を参照して、特定された発明者の発明者評価値を取得する。取得した発明者評価値を技術指標としてセットした上で、技術評価関数(TF)に基づいて技術評価値を算出する(S14)。なお、発明者IDが特定されなかったとき、すなわち、過去に発明歴を持たない発明者だった場合には、発明者評価値としては既定値、たとえば、50をセットしてもよい。過去に算出された全発明者評価値の平均値を既定値としてセットしてもよい。
法律評価部130は、法律評価関数(LF)に基づいて法律評価値を算出する(S18)。評価対象の特許文献データが特許公報のときには(S20のY)、無効評価部132は無効リスク評価値を算出する(S22)。特許文献データが特許公開公報の場合には(S20のN)、特許可能性評価部134は特許可能性評価値を算出する(S24)。総合評価部138は、設定されている重視比率に基づいて総合評価値を算出する(S26)。
変形例として、図12に示す構成例においては、特許評価機能と発明者評価機能がそれぞれ特許評価装置102と発明者評価装置104に分離されている。特許評価装置102と発明者評価装置104は通信回線を介して接続される。図1と同一の符号を付した構成は、図1で説明した構成と同一または同様の機能を有する。
UI部220は、ユーザインタフェース処理を担当する。データ処理部226は、UI部220やデータ格納部234から取得されたデータを元にして各種のデータ処理を実行する。データ処理部226は、UI部220とデータ格納部234との間のインタフェースの役割も果たす。データ格納部234は、各種データを保持するための記憶領域である。
UI部220は、入力部222と表示部224を含む。
入力部222は、ユーザからの各種入力を検出する。ユーザは、キーボードやマウスなど既知の入力デバイスを介して発明者評価装置104を直接操作してもよいし、通信回線を介して遠隔操作してもよい。表示部224は、各種情報を表示あるいは音声出力する。
データ格納部234は、発明者評価格納部162を含む。
データ格納部234は、主として、メモリやハードディスクなど任意の記録媒体により構成される。データ格納部234自体は、発明者評価装置104の本体とは物理的に分離された外部データベースとして構築されてもよい。
データ処理部226は、通信部228と発明者評価部136を含む。
通信部228は、特許評価装置102との通信処理を担当する。通信部228は、技術評価取得部230と発明者評価送信部232を含む。技術評価取得部230は、特許評価装置102の技術評価送信部216から技術評価値を取得する。発明者評価送信部232は、特許評価装置102の発明者評価取得部218に発明者評価値を送信する。
本実施例においては、技術評価、法律評価および無効リスク評価という複数の観点に基づいて特許権の価値を総合評価している。同様に、技術評価、法律評価および特許可能性評価の複数の観点に基づいて特許出願の価値を総合評価している。
実施例1によれば、図10に示すごとく企業の特許力値、すなわち特許権等の総合評価値の合計値、および発明力値、すなわちこの企業の研究開発エンジニアについての発明者評価値を合計した値を示すことができた。実施例2では、この特許力値と発明力値を用い、企業の特許に関する格付け(以下単に「格付け」という)を行う。以下、実施例2で「格付け」とは、その企業の特許に関する現在の格付け(以下「現在格付け」という)および将来の格付け(以下「将来格付け」という)の予測のふたつを併せた概念とする。なお本実施例では、特許力値の算出にあたり、総合評価部138は実際に特許になっているものに注目し、特許出願は計算に入れない一般的な構成とする。
将来格付け部1008は総合評価部138から企業Xの特許力値を入力し、発明者評価部136から同企業の発明力値を入力し、これらをもとに将来格付け関数(RFF: Rating Future state Function)により同企業の将来格付けを導出する。現在格付け部1006と将来格付け部1008が導出した結果は特許評価格納部152へ保存され、適宜表示部116を通じてユーザに示される。
例1: 特許力値を企業Xの財務データで割り、正規化する。正規化したあと、AAA、AA、A、BBB、・・・などのランクに振り分ける。財務データの例として、売上高、資本金、研究開発費等がある。財務データは企業情報記憶部1004から取得する。
例2: 特許力値を企業Xの規模データで割り、正規化する。ランクへの振り分けは例1と同様である。規模データの例として、全社員数、研究開発部門の社員数、例1と共通するが売上高などがある。規模データも企業情報記憶部1004から取得する。
TPP(N): 西暦N年における特許力値(TPP: Total Patent Potential)
TIP(N): 西暦N年における発明力値(TIP: Total Invention Potential)
A(i): 西暦(N-i)年の発明力値のうち西暦N年の特許力値として顕在化するものの割合。なお、特許権の寿命は最大20年だから、ΣA(i)はi=1〜20の総和について1となるように正規化する。A(i)は時代によってあまり変化しない考えればNによらないパラメータとできるが、もちろんこれは法改正や統計データからNに依存する形としてもよい。例えば、西暦M年に出願の審査請求期間が短くなったとすると、M年以降、一般に特許出願から特許権になるまでの期間が短くなるため、A(i)はiが小さいときに大きめの数字となる。
L(N): 西暦N年に満了、放棄等により消滅する特許に係る特許力値の合計(L: patent potential to be Lost)。満了で消滅する特許は特定できるが、放棄は特許権者の意思によるため予測できない。そこで本実施例では「寿命」ともいうべき定数αを導入し、L(N)=TPP(N-1)/αと仮定する。ここでαは特許権が発生してから消滅するまでの年数で、特許権者ごとに過去の統計から定めてもよいし、わが国に存在する特許全体に関する統計データを利用してもよい。
TPP(N)=TPP(N-1)+k・ΣA(i)・TIP(N-i)-L(N) (ただしΣはi=1〜20の総和)
なお、kは、TPP式による計算をこの企業が特許出願を始めた年から順次計算し、実際に各年について総合評価部138によって計算された特許力値と比較することで、所定の精度ないし範囲で決めることができる。
手法1: 発明力値の将来値を予測し、これをTPP式に繰り返し入れることで数年先までの特許力値を予測する。発明力値の将来値を予測するために、既知の曲線近似等を利用してもよいし、直近の発明力値が今後も維持されると仮定してもよい。
MTPP(N)=TPP(N-3)+k・ΣB(i)・TIP(N-i)-3・L(N-3)(ただしΣはi=3〜20の総和)
ここでB(i)はA(i)と同じ意味をもつパラメータであるが、ΣB(i)がi=3〜20の総和について1となるよう正規化しなおしたものである。現在日本では出願審査の請求の期間が3年あり、企業は一般に、出願後ある程度の期間を経て審査請求をする。その後、特許庁における審査期間があるため、発明力値が特許力値に現れるタイムラグは、3年から5、6年はありそうである。したがって、B(i)をi=3以上で計算しても、現実にはさして大きな問題はない。
ここでは格付けの対象として企業を説明したが、もちろんこれは特許(特許権、特許を受ける権利)に関するどのような権利主体であってもよい。
以上、本実施例によれば、企業を特許という面から格付けすることができる。また、その格付けを現在だけでなく将来についても予測することができる。そのため、例えば投融資の指標として利用したり、知的財産の有効活用度といった観点から企業の経営支援を行うことが容易になる。
実施例2では格付け部1002は発明者評価部136から発明力値を得た。しかし、発明者評価部136は発明者の評価を目的としており、場合により、最近に近い実績を重視するよう関数が定められている。一方、いま注目すべき特許力値は最近か過去かは問題とせず、特許権が存在するかぎりその特許権による影響力を反映するものである。
実施例2ではkという調整係数を導入した。このkは前述のごとく所定の精度ないし範囲で決めることができる。こうして定まったkは、実はその企業の特許に関する法律評価値の高さと無効リスク評価値の低さのふたつに関する総合評価、すなわち、「技術価値ではなく、それを有効に育てる特許マネジメント力」とも呼ぶべき力を示すものとなる。なぜなら、特許力値のうち技術評価値に関する部分は発明力値から決まり、それはすでに前述のTPP式やMTPP式に正確に反映されているためである。このことから、このkには以下の用途が生じる。
用途2: 基礎技術の法律評価部130と無効評価部132からの評価値を格付け部1002に入力し、kの値をもとに、法律評価部130と無効評価部132に対して評価精度を改善するためのフィードバックループを形成する。
用途3: 用途2とは逆に、法律評価部130と無効評価部132からの評価値を利用し、格付け部1002においてkの値を改善して利用する。
以上、本発明について実施例をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
Claims (11)
- 発明者と前記発明者の発明レベルを示す発明者評価値を対応づけて保持する発明者評価格納部と、
前記発明者に対応する特許文献データの技術面から見た価値を示す技術評価値を取得する技術評価取得部と、
前記取得された技術評価値に応じて前記発明者評価値を更新する発明者評価部と、を備え、
前記発明者評価部は、出願日時が新しい特許文献データの技術評価値ほど前記発明者評価値に大きく反映させることを特徴とする発明者評価装置。 - 特許文献データの発明者および出願日を示す情報と前記特許文献データの技術面から見た価値を示す技術評価値を取得し、前記発明者、前記出願日および前記技術評価値を対応づける技術評価取得部と、
前記発明者に対応づけられている技術評価値を変数として、前記発明者の発明レベルを示す発明者評価値を算出する発明者評価部と、を備え、
前記発明者評価部は、前記技術評価値が大きいほど前記発明者評価値が大きくなり、かつ、出願日が新しい特許文献データの技術評価値ほど前記発明者評価値への影響が大きくなるように定義された発明者評価関数により、前記発明者評価値を算出することを特徴とする発明者評価装置。 - 評価対象となる権利主体に関する1つ以上の特許文献データを技術面から見たときに定まる価値の合計を含む特許力値を導出する総合評価部と、
前記評価対象となる権利主体の特許力値を、当該権利主体の会社の規模を示すデータで正規化してランク分けする格付け部と、
を備えることを特徴とする特許評価装置。 - 評価対象となる権利主体に関する特許文献データを技術面から見たときに定まる価値を含む特許力値を導出する総合評価部と、
前記権利主体にて発明行為をなす発明者により発揮される発明力値を算出する発明者評価部と、
特許力値および発明力値を入力し、前記権利主体の現在および将来の特許力値に関するランクを導出する格付け部と、
を備え、
前記発明者評価部は、前記発明者に対応する特許文献データの技術面から見た価値を示す技術評価値に応じて、前記発明者の発明レベルを示す発明者評価値を導出し、その際に出願日時が新しい特許文献データの技術評価値ほど前記発明者評価値に大きく反映させ、前記権利主体が有する1人以上の発明者の発明者評価値を合計することにより前記発明力値を導出し、
前記格付け部は、前記発明者評価部により導出された発明力値に応じて前記権利主体の将来の特許力値を導出することを特徴とする特許評価装置。 - 請求項4に記載の装置において、前記格付け部は、現在ないし過去の発明力値から将来の発明力値を予測し、その予測値をもとに将来の特許力値のランクを導出する将来格付け部を含むことを特徴とする特許評価装置。
- 請求項4に記載の装置において、前記格付け部は、所定数年以上前の発明力値が将来の特許力値に与える影響を見積もり、これをもとに将来の特許力値のランクを導出する将来格付け部を含むことを特徴とする特許評価装置。
- 請求項4に記載の装置において、前記格付け部は、すでに導出されている、ある年の特許力値に対し、その翌年特許力値として顕在化すべき過去の発明力値からの寄与分を加算することにより、翌年の特許力値のランクを導出する将来格付け部を含むことを特徴とする特許評価装置。
- 評価対象となる権利主体が特許に関して保有する価値である特許力値、および、前記権利主体にて発明行為をなす発明者により発揮される発明力値を入力し、前記権利主体の将来の特許力値のランクを導出する格付け部を備え、
前記発明力値は、前記権利主体が有する1人以上の発明者の発明レベルを示す発明者評価値を合計することにより導出されたものであり、
前記発明者評価値は、前記発明者に対応する特許文献データの技術面から見た価値を示す技術評価値に応じて導出され、かつ、出願日時が新しい特許文献データの技術評価値ほど大きく反映されたものであり、
前記格付け部は、前記発明力値に応じて前記権利主体の将来の特許力値を導出することを特徴とする特許評価装置。 - 請求項4または8に記載の装置において、前記格付け部は、前記権利主体の現在の特許力値のランクから見て将来の特許力値のランクが上昇、維持、下降のいずれを辿ると予測されるかを示すことを特徴とする特許評価装置。
- 請求項9に記載の装置において、前記格付け部は、前記将来の特許力値のランクが上昇ないし下降するとき、その昇降の度合いも併せて示すことを特徴とする特許評価装置。
- コンピュータ・プロセッサにより実行可能な形式に変換されるコンピュータプログラムであって、
評価対象となる権利主体に関する1つ以上の特許文献データを技術面から見たときに定まる価値の合計を含む特許力値を導出する機能と、
前記評価対象となる権利主体の特許力値を、当該権利主体の会社の規模を示すデータで正規化してランク分けする機能と、
を含むことを特徴とする特許評価プログラム。
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