JP6063180B2 - 配電線の電圧調整器および電圧調整方法 - Google Patents

配電線の電圧調整器および電圧調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、配電線の電圧調整器および電圧調整方法に関し、特に三相の各線間に現れる線間電圧(以下、単に「線間電圧」という)の管理と各相の電圧不平衡(以下、単に「不平衡」ともいう)の改善とを行う配電線の電圧調整器および電圧調整方法に関する。
近年、家庭用太陽光発電システム等をはじめとする分散型電源が普及しつつあり、地球環境の維持に寄与することが期待されている。しかし、この分散型電源は、配電系統に接続されると電力の需要と供給の流れを局所的に逆転させ、配電系統に逆潮流を招くことがある。
一方、配電系統では、順方向の潮流における電圧降下が想定されていて、その電圧降下分を補うように、供給側の電圧を予め高く設定している。しかし、逆潮流が生じると、想定された電圧降下が無くなるため、分散型電源が配電系統に接続された地点の電圧が局所的に上昇することになる。
この局所的な電圧上昇が、その周囲へ波及して配電系統の途中における線間電圧を上昇させることがある。線間電圧の上昇の程度が規定の許容範囲を逸脱するとさまざまな障害の原因になる。このため電圧調整器が、配電系統における送電地点と需要家の受電地点との間のフィーダに介在するように設けられている。電圧調整器は、配電系統の電圧を制御して、配電系統の電圧が昇圧方向および降圧方向にどのように変化しても、需要家の受電地点における受電電圧が規定の許容範囲に収まるようにする。
配電線の電圧調整には、配電線の電圧降下を補償して電圧変動を改善する自動電圧調整器が用いられていて、配電系統の線間電圧値を制御することにより電圧管理が行われている。この際、配電系統における制御目標地点の線間電圧を基準電圧±許容範囲内にする電圧制御が行われる。なお、制御目標地点は、配電系統における負荷条件等に応じて任意に設定される。このような配電線の電圧調整には、SVR(Step Voltage Regulator)が適している。
ただし、配電系統の線間電圧は、三相で平衡(以下、単に「三相平衡」という)しているという前提で電圧制御することが一般的である。このため、電圧の昇降圧方向と加減量の何れの制御要素に関しても、三相を一律の制御方向と一律の制御量で調整する。すなわち、各相の電圧を昇圧または降圧の同一の方向に同程度で同時に調整する制御(以下、「三相一括制御」という)を行っている。
一方、単相負荷や単相負荷の性質を有する分散型電源が、三相のうち何れかの相に偏って接続された場合、三相の電圧が不平衡状態となる。三相の線路電流に不平衡が生じると線間電圧にも不平衡が生じる。不平衡が限度を超えると、需要家の受電地点における受電電圧が許容範囲から逸脱し、その結果、需要家の機器に悪影響を与える等の障害が発生するおそれがある。したがって、三相平衡の維持と電圧管理の両方を満足できるような配電線の電圧調整器および電圧調整方法が望まれている。
従来の電圧調整器において、三相の電圧が不平衡であるにもかかわらず、三相一括制御した場合、電圧調整器から出力される三相の電圧が何れの相も同じ割合で電圧調整される。したがって、従来の電圧調整器では、調整前の三相の電圧が不平衡状態なら調整後も不平衡状態のままであり、三相電圧の不平衡を解消することはできない。
例えば、ある1つの線間電圧が許容範囲を逸脱して著しく高い(低い)場合に、これを許容範囲内に収めるために、三相一括で大幅に下降(上昇)方向の制御をすることにより、他の線間電圧が許容範囲から低く(高く)外れてしまう場合がある。このように、三相一括制御では、配電系統の電圧不平衡が大きい場合、電圧不平衡に対する改善効果には限界がある。
そこで、この電圧不平衡を改善するようにした配電線の電圧調整方法および電圧調整装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、配電系統に複数の相を独立に電圧制御(以下、単に「各相制御」という)することが可能な電圧調整装置を接続して、各相制御を行うという配電線の電圧調整方法および電圧調整装置である。例えば、各相制御が可能な電圧調整器により、三相のうち二相の電圧をそれぞれ独立に調整する。三相の各線間電圧のうち、独立に調整した二相以外で残る一相の電圧を基準電圧として、前記二相の電圧の大きさを基準電圧の大きさに合わせるように電圧調整を行う。このような配電線の電圧調整方法および電圧調整装置によれば、配電線の線間電圧が不平衡であっても、電圧調整装置よりも負荷側の配電線に対して、その不平衡を是正することができるとされている。
特開2000−116006号公報
しかしながら、特許文献1に開示された配電線の電圧調整方法および電圧調整装置であっても、相別で完全に独立した電圧制御をすることは不可能である。なぜならば、各相の電圧は他の相に対して完全な独立性はなく、一相の相電圧はそれに付随する両側の線間電圧に影響するからである。したがって、1つまたは2つの線間電圧のみを基準電圧の範囲内に電圧制御したとしても、残る線間電圧が基準電圧の範囲から逸脱することがある。このように、三相平衡と電圧管理の両方を満足させることは難しいという問題がある。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、各相制御を可能とする電圧調整器を用い、三相配電線の線間に現れる電圧不平衡の様相と基準電圧±許容範囲内に電圧を収める電圧管理幅との関係を考慮し、電圧不平衡の様相に応じて、三相配電線の所定の相電圧を制御することにより、障害の発生を未然に防止する配電線の電圧調整器および電圧調整方法を提供することを目的とする。
本発明に係る配電線の電圧調整器は、制御目標地点における三相配電線の線間に現れる三相の線間電圧の大きさを調整するY結線の電圧調整器であって、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧と、既定の基準電圧を中心とする既定の電圧管理幅との関係から前記三相配電線の線間に現れる電圧の不平衡状態を表す様相を決定する様相判断部と、前記様相判断部によって決定された様相に応じて、該電圧調整器の3つの相電圧の中から選定した所定の1相、2相または3相を昇圧または降圧することによって、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧を昇圧または降圧し、これにより、該制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧を前記既定の電圧管理幅内に収める調整を行うための三相独立電圧制御部とを備え、前記様相判断部において、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧の全てが前記電圧管理幅から同一側に外れている場合を様相1、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧のうちの2つが前記電圧管理幅から同一側に外れている場合を様相2、または、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が前記様相1または様相2に該当しない場合を様相3と決定し、前記三相独立電圧制御部において、前記様相判断部が三相電圧の不平衡状態を様相1と決定した場合には、前記基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を前記基準電圧に近づけるように、その線間電圧に付随する2つの相電圧を同時に昇圧・降圧し、前記様相判断部が三相電圧の不平衡状態を様相2と決定した場合には、前記電圧管理幅から同一側に外れている2つの線間電圧を、同時に前記基準電圧に近づけるように、前記2つの線間電圧に共通する相電圧を昇圧・降圧し、または、前記様相判断部が三相電圧の不平衡状態を様相3と決定した場合には、前記基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を前記基準電圧に近づけて、他の線間電圧の変化を抑制するように3つの相電圧を同時に昇圧・降圧することを特徴とする。
この電圧調整器によると、各相制御を行い、三相配電線の線間に現れる三相の電圧の不平衡の様相を決定し、その様相に応じて適切な不平衡な三相の電圧調整を行うことにより、三相配電線の線間に現れる三相の電圧の不平衡を是正することができるとともに、基準電圧±許容範囲内に電圧を収める電圧管理を行うことができる。
この電圧調整器によると、家庭用太陽光発電システム等をはじめとする分散型電源の普及によって、三相の電圧の不平衡が生じやすい配電環境において、線間電圧の分布の様相に応じて相電圧の昇圧・降圧を制御することにより、有用かつ効率的な電圧不平衡の是正及び電圧管理を行うことができる。
この電圧調整器は、さらに三相平衡判断部を備え、前記三相平衡判断部が、前記三相独立電圧制御部によって調整された前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が、前記電圧管理幅内にあるか否かを判断し、いずれかの線間電圧が、前記電圧管理幅内にない場合には、前記様相判断部において、該調整後の線間電圧と前記基準電圧を中心とする既定の電圧管理幅との関係から三相電圧の不平衡状態を表す様相を決定するようにしてもよい。
この電圧調整器によると、線間電圧の分布の様相に応じて相電圧の昇圧・降圧を制御することにより、確実な電圧不平衡の是正及び電圧管理を行うことができる。
この電圧調整器は、三相独立電圧制御部において、同一変化幅のステップ電圧を加減することにより前記各相の電圧を昇圧または降圧するようにしてもよい。
この電圧調整器によると、線間電圧の分布の様相に応じて同一変化幅のステップ電圧を加減することによって相電圧の昇圧・降圧を制御することにより、効率的な電圧不平衡の是正及び電圧管理を行うことができる。
この電圧調整器では、前記電圧管理幅は、基準電圧±許容範囲によって設定されてもよい。
この電圧調整器によると、電圧管理幅を基準電圧±許容範囲によって設定することにより確実な電圧不平衡の是正及び電圧管理を行うことができる。
この電圧調整器では、前記様相判断部において、前記様相3は、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が前記様相1または様相2に該当しない場合であって、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧のうちの1つが前記電圧管理幅から外れている場合に決定するようにしてもよい。
この電圧調整器によると、線間電圧の分布の様相を様相1または様相2とそれ以外の様相3に分類し、それらに応じて相電圧の昇圧・降圧を制御することにより、効率的な電圧不平衡の是正及び電圧管理を行うことができる。
また、本発明に係る配電線の電圧調整方法は、制御目標地点における三相配電線の線間に現れる三相の線間電圧の大きさを調整する電圧調整方法であって、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧と、既定の基準電圧を中心とする既定の電圧管理幅との関係から前記三相配電線の線間に現れる電圧の不平衡状態を表す様相を決定する第1段階と、前記第1段階において決定された様相に応じて、三相配電線の各相間に接続されるY結線の電圧調整器の3つの相電圧の中から選定した所定の1相、2相または3相を昇圧または降圧することによって、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧を昇圧または降圧し、これにより、該制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧を前記既定の電圧管理幅内に収める調整を行う第2段階と、前記第2段階において調整された前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が、前記電圧管理幅内にあるか否かを判断し、いずれかの線間電圧が、前記電圧管理幅内にない場合には前記第1段階に戻す第3段階とを含み、前記第1段階において、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧の全てが前記電圧管理幅から同一側に外れている場合を様相1、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧のうちの2つが前記電圧管理幅から同一側に外れている場合を様相2、または、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が前記様相1または様相2に該当しない場合を様相3と決定し、前記第2段階において、前記第1段階において三相電圧の不平衡状態を様相1と決定した場合には、前記基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を前記基準電圧に近づけるように、その線間電圧に付随する2つの相電圧を同時に昇圧・降圧し、前記第1段階において三相電圧の不平衡状態を様相2と決定した場合には、前記電圧管理幅から同一側に外れている2つの線間電圧を、同時に前記基準電圧に近づけるように、前記2つの線間電圧に共通する相電圧を昇圧・降圧し、または、前記第1段階において三相電圧の不平衡状態を様相3と決定した場合には、前記基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を前記基準電圧に近づけて、他の線間電圧の変化を抑制するように3つの相電圧を同時に昇圧・降圧することを特徴とする。
この電圧調整方法によると、各相制御を行い、三相配電線の線間に現れる三相の電圧の不平衡の様相を決定し、その様相に応じて適切な不平衡な三相の電圧調整を行うことにより、三相配電線の線間に現れる三相の電圧の不平衡を是正することができるとともに、基準電圧±許容範囲内に電圧を収める電圧管理を行うことができる。
この電圧調整方法によると、家庭用太陽光発電システム等をはじめとする分散型電源の普及によって、三相の電圧の不平衡が生じやすい配電環境において、線間電圧の分布の様相に応じて相電圧の昇圧・降圧を制御することにより、効率的な電圧不平衡の是正及び電圧管理を行うことができる。
この電圧調整方法では、前記第2段階において、同一変化幅のステップ電圧を加減することにより前記各相の電圧を昇圧または降圧するようにしてもよい。
この電圧調整方法によると、線間電圧の分布の様相に応じて同一変化幅のステップ電圧を加減することによって相電圧の昇圧・降圧を制御することにより、効率的な電圧不平衡の是正及び電圧管理を行うことができる。
この電圧調整方法では、前記電圧管理幅は、基準電圧±許容範囲によって設定されることが望ましい。
この電圧調整方法によると、電圧管理幅を基準電圧±許容範囲によって設定することにより確実な電圧不平衡の是正及び電圧管理を行うことができる。
また、この電圧調整方法では、前記第1段階において、前記様相3は、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が前記様相1または様相2に該当しない場合であって、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧のうちの1つが前記電圧管理幅から外れている場合に決定するようにしてもよい。
この電圧調整方法によると、線間電圧の分布の様相を様相1または様相2とそれ以外の様相3に分類し、それらに応じて相電圧の昇圧・降圧を制御することにより、効率的な電圧不平衡の是正及び電圧管理を行うことができる。
本発明によれば、各相制御を可能とする電圧調整器を用い、三相配電線の線間に現れる三相の電圧の不平衡の様相を決定し、その様相に応じて電圧調整を行うことにより、三相配電線の線間に現れる三相の電圧の不平衡を是正することができるとともに、基準電圧±許容範囲内に電圧を収める電圧管理を行うことができ、これにより、障害の発生を未然に防止する配電線の電圧調整器および電圧調整方法を提供することができる。
本発明によれば、家庭用太陽光発電システム等をはじめとする分散型電源の普及によって、三相の電圧の不平衡が生じやすい配電環境において有用な配電線の電圧調整器および電圧調整方法を提供することができる。
また、本発明によれば、線間電圧の分布の様相に応じて相電圧の昇圧・降圧を制御することにより、効率的な電圧不平衡の是正及び電圧管理が可能な配電線の電圧調整器および電圧調整方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法を検証するシミュレーションモデルのブロック構成図である。 本発明の実施形態に係る配電線の電圧調整器のブロック構成図である。 制御目標地点の線間電圧と相電圧との関係を説明するためのベクトル図である。 制御目標地点の線間電圧と相電圧との関係を説明するためのベクトル図である。 本発明の実施形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法における電圧不平衡の様相および制御手法の関係を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法の概要を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法において電圧不平衡の様相を決定するための第1段階のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法において電圧不平衡の様相を決定するための第1段階のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法において電圧不平衡の様相を決定するための第1段階のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法において電圧不平衡の様相1の場合の電圧調整方法のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法において電圧不平衡の様相2の場合の電圧調整方法のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法において電圧不平衡の様相3の場合の電圧調整方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法のシミュレーションモデルにおいて、各需要家の線間電圧分布を示すグラフである。 従来の電圧調整方法により三相一括で出力電圧を切り替えた場合のシミュレーションの結果を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法により様相を決定しそれに適する制御手法を実行した場合のシミュレーションの結果である。 本発明の実施の形態に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法により様相を決定しそれに適する制御手法におけるステップ電圧の切り替えと線間電圧の変化との関係を説明するための図である。
<モデル100>
以下、本発明の実施の形態について、図1に示す配電系統モデル100(以下、単に「モデル100」という)を用いたシミュレーションにより、その有用性の検証を行ったので、図面を参照して説明する。
モデル100は、電力供給源20からフィーダ30を経由して各需要家1〜10に、三相交流6.6kVを配電する配電系統である。フィーダ30には、電力供給源20に近い需要家1から数字の順に遠隔となる需要家10までの負荷が接続されている。需要家1〜10にはそれぞれフィーダ30から不図示の柱上変圧器等を介して電力が供給される。フィーダ30は、説明の便宜上、需要家1〜3に接続された部分をフィーダ31と称し、需要家4〜10に接続された部分をフィーダ32と称する。
周知のように、フィーダ30には長さに比例した電気抵抗があるため、フィーダ30に、フィーダ30を流れる電流に比例した電圧降下が発生することは避けられない。このため、電力供給源20は、フィーダ30その他不図示の介在設備における電圧降下分を予め上乗せした高めの電圧6.8kV前後をフィーダ30に給電する。こうすることにより、電力供給源20から最も遠隔地の需要家10であっても、概ね6.6kVを受電することが可能となる。
上述した理由により、公称6.6kVの配電系統であっても、電力供給源20は、予め6.8kV前後に設定された高めの電圧をフィーダ30に給電する。さらに、フィーダ30の途中で電圧降下した分を補うため、フィーダ30の途中に電圧調整器21を介在させて適宜昇圧補正をする。すなわち、電圧調整器21は、降下した電圧を少し高めの6.7kV前後まで適宜昇圧してフィーダ30に給電する。このようにして、電力供給源20から、ある程度の送電ロスを含んで送出される電力であっても、遠隔地の需要家10に6.6kVを供給できるようにしている。
なお、配電系統におけるフィーダ30の末端にある需要家10は、公称6.6kVからさらに電圧降下した低い電圧で受電することが想定されている。公称6.6kVの配電系統から変圧比6,450/105Vの柱上変圧器を介した低圧側で105Vを受電する場合、モデル100の公称100Vの低圧側における電圧降下は、柱上変圧器で2.0V、低圧幹線で3.0V、低圧引込線で3.0Vと見込まれているからである。
電圧調整器21は、フィーダ30の途中、すなわち、フィーダ31とフィーダ32との間に介挿されている。フィーダ31はフィーダ30のうち電力供給源20に近い側にあり、それには需要家1〜3が接続されている。フィーダ32はフィーダ30のうち電力供給源20から遠い側にあり、それには需要家4〜10が接続されている。
<電圧調整器>
図2に沿って、本発明の実施形態に係る、各相制御が可能な電圧調整器21の構成を説明する。図2に示すように、電圧調整器21は、図2の左側に示したフィーダ31から電力を受け、図2の右側に示したフィーダ32に電力を出力する。ここで、フィーダ31を構成する三相配線の線間電圧をab,bc,ca、その相電圧をoa,ob,ocと称し、また、フィーダ32を構成する三相配線の線間電圧をa'b',b'c',c'a'、その相電圧をoa',ob',oc'と称する。ただし、単に、線間電圧ab,bc,caおよび相電圧oa,ob,ocと称した場合には、フィーダ30上の任意の位置における線間電圧および相電圧を意味するものとする。
電圧調整器21は、単相変圧器あるいは単相の単巻変圧器(以下、「単相の単巻変圧器」という)を複数用いてY型に三相結線したもの、三相変圧器、あるいは半導体スイッチによってデジタル的に電圧調整する機器である。例えば、Y型に三相結線された単相の単巻変圧器に、それぞれ相別に独立して動作する制御装置を備えて三相独立制御を可能にしている。三相独立制御は、上昇と下降の制御方向を三相独立に制御が可能であることを意味する。なお、シミュレーションはY結線で行った。
電圧調整器21を構成する単相の単巻変圧器は、周知のように不図示の切換タップ付単巻変圧器のタップを最適選択して切換制御することにより、所望のステップで電圧を調整することを可能にしている。電圧調整器21は、従来の三相一括制御に代えて三相独立制御を可能にするための制御手段25(図2参照)を備える。このため、電圧調整器21は三相独立制御することが可能であり、制御目標地点における電圧不平衡を是正することと、制御目標地点における線間電圧を基準電圧±許容範囲に収める電圧管理とを両立させる機能を有する。
図2に示すように、電圧調整器21は、制御手段25により主要部が構成されており、制御手段25は、様相判断部22と三相独立電圧制御部23と三相平衡判断部24とを備える。
様相判断部22は、三相配線の線間の電圧不平衡の様相を決定するためのもので、最初に、線間電圧ab,bc,caに、制御目標地点における線間電圧の実測値または実測値に基づく推定値を設定し、基準電圧refに制御目標地点の基準電圧を設定し、許容幅のtolを設定する。ここで、基準電圧refに許容幅tolを加えた値を電圧管理幅上限値と称し、基準電圧refから許容幅tolを引いた値を電圧管理幅下限値と称する。また、電圧管理幅上限値と電圧管理幅下限値との間は電圧管理幅と称する。
次に、様相判断部22は、詳細は後述のとおり、制御目標地点における線間電圧ab,bc,caを電圧管理幅上限値および電圧管理幅下限値と比較し、全ての線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れている場合には、その電圧不平衡の様相を様相1と決定し、2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れている場合には、その電圧不平衡の様相を様相2と決定し、詳しくは後述のとおり、様相1または様相2のどちらにも該当しない場合であって、他の線間電圧の状況に関わらず1つの線間電圧が電圧管理幅から外れている場合には、その電圧不平衡の様相を様相3と決定する。
三相独立電圧制御部23は、様相判断部22が決定した様相1から3に応じて、後述する所定の制御手法によって所定の相電圧を昇圧・降圧する。
三相平衡判断部24は、制御目標地点における線間電圧ab,bc,caの全てが電圧管理幅内(または「許容範囲内」と称す)にあると判断した時、すなわち、それらの三相の線間電圧が、基準電圧ref±tolの範囲内(すなわち、電圧管理幅内)に入っていて三相平衡状態にあると判断した時、制御手段25に電圧調整の完了を通知する。
図3Aおよび図3Bは、三相の線間電圧および相電圧の関係を説明するためのベクトル図である。図3Aおよび図3Bにおいて、ab,bc,caがフィーダ31の三相配線の線間電圧をベクトル表示したもの、oa,ob,ocが相電圧をベクトル表示したものである。また、a'b',b'c',c'a'がフィーダ32の三相配線の線間電圧をベクトル表示したもの、oa',ob',oc'が相電圧をベクトル表示したものである。
図3Aに示すように、相電圧oaを相電圧oa'まで大きくすると、線間電圧abおよび線間電圧caが、それぞれ、線間電圧a'bおよび線間電圧ca'まで大きくなる。また、図3Bに示すように、相電圧obおよびocをそれぞれ相電圧ob'およびoc'まで小さくすると、線間電圧abおよび線間電圧caが、それぞれ、線間電圧ab'および線間電圧c'aまで小さくなる。
本実施形態では、各相の電圧をそれぞれ同一のステップ電圧で加減する方法を採用している。本実施形態では、1ステップ電圧は100Vである。
図4は、様相判断部22で決定される電圧不平衡の様相の態様と、三相独立電圧制御部23で、各様相に対応して実施される制御手法との関係を説明するための図である。この図において、丸の中に「+」、「−」または「・」を記入した記号は、3相の各相の配線を区別するために各配線を抽象化して示したものである。また、それらの記号の描かれている位置は、3つの線間電圧の相対的な大きさの相違を位置の相違として抽象化して表したもので、位置の表示は正確ではない。これらの抽象化は、電圧分布の様相の相違の理解を助けるものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
図4の「電圧不平衡の様相」の欄に示すように、不平衡な三相の電圧分布は、様相1、様相2または様相3のいずれかに該当するように分類される。様相1は、全ての線間電圧が、電圧管理幅から同一側に外れている場合、つまり、全ての線間電圧が、電圧管理幅の電圧管理幅上限値より上側にある場合、または、電圧管理幅の電圧管理幅下限値より下側にある場合に該当する。この場合には、「制御手法」の「調整方法」として、基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を基準電圧に近づけるように、それに付随する2つの相電圧を同時に昇圧・降圧する。例えば、「例」に示すように、線間電圧abを降圧するために、2つの相電圧oa,obを同時に降圧する。
様相2は、2つの線間電圧が、電圧管理幅から同一側に外れている場合、つまり、2つの線間電圧が、電圧管理幅の電圧管理幅上限値より上側にある場合、または、電圧管理幅の電圧管理幅下限値より下側にある場合に該当する。この場合には、「制御手法」の「調整方法」として、電圧管理幅から同一側に外れている2つの線間電圧を、同時に基準電圧に近づけるように、2つの線間電圧に共通する相電圧を昇圧・降圧する。例えば、「例」に示すように、線間電圧ab,bcを降圧するために、それらの線間電圧に共通する相電圧obを降圧する。
様相3は、様相1または様相2のどちらにも該当しない場合であって、他の2つの線間電圧の状況に関わらず1つの線間電圧が電圧管理幅から外れている場合が該当する。つまり、様相3には、(1)1つの線間電圧が、電圧管理幅の電圧管理幅上限値より上側または電圧管理幅下限値より下側にあるとともに、他の2つの線間電圧が電圧管理幅内にある場合と、(2)1つの線間電圧が、電圧管理幅の電圧管理幅上限値より上側にあり、1つの線間電圧が、電圧管理幅内にあり、さらに、1つの線間電圧が、電圧管理幅の電圧管理幅下限値より下側にある場合とが該当する。なお、明細書および特許請求の範囲において、様相3を、単に、様相1または様相2のどちらにも該当しない場合であって1つの線間電圧が電圧管理幅から外れている場合と称することがある。
様相3に該当する場合には、「制御手法」の「調整方法」として、基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を基準電圧に近づけて、他の線間電圧の変化を抑制するように3つの相電圧を同時に昇圧・降圧する。例えば、「例」に示すように、線間電圧abを降圧するために、2つの相電圧oa,obを降圧するとともに1つの相電圧ocを昇圧する。
<電圧調整方法の概要>
図5は、本発明の実施形態に係る電圧調整器21で実行する三相配線の電圧調整方法の概要を示すフローチャートである。
(準備段階(S1))
ステップS1では、線間電圧、基準電圧および許容幅の定義をする。制御目標地点は、例えば、図1に示す需要家10の位置であり、例えば、制御目標地点の線間電圧ab=6,665V、bc=6,563V、ca=6,527Vとし、制御目標地点の基準電圧ref=6,450Vとし、許容幅tolを基準電圧の±1.0%の±64.5Vとする。この準備段階は、様相判断部22によって実行されるが、制御手段25の他の部において実行されてもよい。
(第1段階(S10)の概要)
ステップS10は様相判断部22によって実行される。ステップS10では、制御目標地点の線間電圧ab,bc,caを電圧管理幅上限値および電圧管理幅下限値と比較し、全ての線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れている場合には、その電圧不平衡の様相を様相1と決定し、2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れている場合には、その電圧不平衡の様相を様相2と決定し、様相1または様相2のどちらにも該当せず、他の2つの線間電圧の状況に関わらず1つの線間電圧が電圧管理幅から外れている場合には、その電圧不平衡の様相を様相3と決定する。また、全ての線間電圧が電圧管理幅内にあり三相平衡状態にあると判断したときには、電圧調整の必要がないため、この電圧調整を終了する。
(第2段階(S20)の概要)
ステップS20は三相独立電圧制御部23によって実行される。ステップS20は、様相判断部22が決定した電圧不平衡の様相に応じて、所定の制御手法によって所定の相電圧を昇圧・降圧する。つまり、様相1の場合には、ステップS23が実行されて、基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を基準電圧に近づけるように、それに付随する2つの相電圧を同時に昇圧・降圧する。様相2の場合には、ステップS25が実行されて、電圧管理幅から同一側に外れている2つの線間電圧を同時に基準電圧に近づけるように、2つの線間電圧に共通する相電圧を昇圧・降圧する。様相3の場合には、ステップS27が実行されて、基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を基準電圧に近づけて、他の線間電圧の変化を抑制するように3つの相電圧を同時に昇圧・降圧する。
(第3段階(S30)の概要)
ステップS30は三相平衡判断部24によって実行される。ステップS30は、制御目標地点における線間電圧ab,bc,caの全てが許容範囲内、すなわち基準電圧ref±tolの範囲内にあるか否かを判断する。YESの場合には、全ての線間電圧が電圧管理幅内にあって三相平衡状態にあることを意味するため、三相平衡判断部24が制御手段25に電圧調整の完了を通知する。これにより、電圧調整のフローが終了する。NOの場合には、ステップS10に戻る。
次に、図6から図8に基づいて、図5に示す第1段階のステップS10を詳細に説明する。
<電圧調整方法の第1段階(S10)の詳細>
図6から図8に示すように、準備段階のステップS1の後に、第1段階のステップS10のステップS101からステップS130が実行される。ここでは、簡略化して述べると、各線間電圧ab,bc,caが、基準電圧ref±tolの範囲内にあるか否かの判断が行われ、どの線間電圧が電圧管理幅から外れているか特定することにより、電圧不平衡状態が、様相のどれに該当するのかが決定される。
具体的に述べると、図6に示すように、最初に、線間電圧abに関して、ステップS101およびステップS102において、線間電圧abが基準電圧ref±tolの範囲内(電圧管理幅内)にあるか否かが判断される。つまり、線間電圧abが基準電圧ref+tolよりも大のとき、言い換えると、線間電圧abが電圧管理幅上限値よりも上側にあるときには、ステップS101からステップS113(図7)に進む。ステップS101においてNOのときには、ステップS102に進み、そこで、線間電圧abが基準電圧ref−tolよりも小のとき、言い換えると、線間電圧abが電圧管理幅下限値より下側にあるときには、ステップS102からステップS103に進む。ステップS102において、NOのときには、ステップS123(図8)に進む。
次に、線間電圧bcに関して、ステップS103およびステップS106において、線間電圧bcが基準電圧ref±tolの範囲内にあるか否かが判断される。つまり、ステップS103において線間電圧bcが基準電圧ref+tolよりも大のときには、ステップS103からステップS104に進む。NOのときには、ステップS106に進む。ステップS106において、線間電圧bcが基準電圧ref−tolよりも小と判断されたときには、ステップS109に進み、NOのときには、ステップS107に進む。
次に、線間電圧caに関して、ステップS107において、線間電圧caが基準電圧ref+tolよりも大のときには、線間電圧abが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅内にあり、線間電圧caが電圧管理幅上限値より上側にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せず、他の2つの線間電圧の状況に関わらず1つの線間電圧が電圧管理幅から外れているということに該当するので、様相3に該当すると判断される。ステップS107において、NOのときには、ステップS108に進む。
ステップS108において、線間電圧caが基準電圧ref−tolよりも小のときには、線間電圧abが電圧管理幅より下側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅内にあり、線間電圧caが電圧管理幅より下側にあることから、線間電圧abおよび線間電圧caの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相2に該当すると判断される。ステップS108において、NOのときには、線間電圧abが電圧管理幅より下側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅内にあり、線間電圧caが電圧管理幅内にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せずに線間電圧abの1つの線間電圧が電圧管理幅から外れていることになるので、様相3に該当すると判断される。
また、ステップS109において、線間電圧caが基準電圧ref+tolよりも大のときには、線間電圧abが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧caが電圧管理幅上限値より上側にあることから、線間電圧abおよび線間電圧bcの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相2に該当すると判断される。ステップS109において、NOのときには、ステップS110に進む。
ステップS110において、線間電圧caが基準電圧ref−tolよりも小のときには、線間電圧abが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧caが電圧管理幅下限値より下側にあることから、すべての線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相1に該当すると判断される。ステップS110において、NOのときには、線間電圧abが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧caが電圧管理幅内にあることから、線間電圧abおよび線間電圧bcの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相2に該当すると判断される。
次に、ステップS104において、線間電圧caが基準電圧ref+tolよりも大のときには、線間電圧abが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧caが電圧管理幅上限値より上側にあることから、線間電圧bcおよび線間電圧caの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相2に該当すると判断される。ステップS104において、NOのときには、ステップS105に進む。
ステップS105において、線間電圧caが基準電圧ref−tolよりも小のときには、線間電圧abが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧caが電圧管理幅下限値より下側にあることから、線間電圧abおよび線間電圧caの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相2に該当すると判断される。ステップS105において、NOのときには、線間電圧abが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧caが電圧管理幅内にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せず、他の2つの線間電圧の状況に関わらず1つの線間電圧が電圧管理幅から外れていることに該当するので、様相3に該当すると判断される。
次に、図7に示すステップS113において、線間電圧bcが基準電圧ref+tolよりも大のときにはステップS114に進み、NOの場合には、ステップS116に進む。
ステップS116において、線間電圧bcが基準電圧ref−tolよりも小のときにはステップS119に進み、NOの場合には、ステップS117に進む。
ステップS117において、線間電圧caが基準電圧ref+tolよりも大のときには、線間電圧abが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅内にあり、線間電圧caが電圧管理幅上限値より上側にあることから、線間電圧abおよび線間電圧caの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相2に該当すると判断される。ステップS117において、NOのときには、ステップS118に進む。
ステップS118において、線間電圧caが基準電圧ref−tolよりも小のときには、線間電圧abが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅内にあり、線間電圧caが電圧管理幅下限値より下側にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せず、他の2つの線間電圧の状況に関わらず1つの線間電圧が電圧管理幅から外れていることに該当するので、様相3に該当すると判断される。ステップS118において、NOのときには、線間電圧abが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅内にあり、線間電圧caが電圧管理幅内にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せず、線間電圧abの1つの線間電圧が電圧管理幅から外れていることになるので、様相3に該当すると判断される。
ステップS119において、線間電圧caが基準電圧ref+tolよりも大のときには、線間電圧abが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧caが電圧管理幅上限値より上側にあることから、線間電圧abおよび線間電圧caの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相2に該当すると判断される。ステップS119において、NOのときには、ステップS120に進む。
ステップS120において、線間電圧caが基準電圧ref−tolよりも小のときには、線間電圧abが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧caが電圧管理幅下限値より下側にあることから、線間電圧bcおよび線間電圧caの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相2に該当すると判断される。ステップS120において、NOのときには、線間電圧abが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧caが電圧管理幅内にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せず、他の2つの線間電圧の状況に関わらず1つの線間電圧が電圧管理幅から外れていることに該当するので、様相3に該当すると判断される。
また、ステップS114において、線間電圧caが基準電圧ref+tolよりも大のときには、線間電圧abが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧caが電圧管理幅上限値より上側にあることから、線間電圧ab、線間電圧bcおよび線間電圧caのすべての線間電圧が電圧管理幅から外れていることになるので、様相1に該当すると判断される。ステップS114において、NOのときには、ステップS115に進む。
ステップS115において、線間電圧caが基準電圧ref−tolよりも小のときには、線間電圧abが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧caが電圧管理幅下限値より下側にあることから、線間電圧abおよび線間電圧bcの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れているので、様相2に相当すると判断される。ステップS115において、NOのときには、線間電圧abが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧bcが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧caが電圧管理幅内にあることから、線間電圧abおよび線間電圧bcの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相2に該当すると判断される。
次に、図8に示すステップS123において、線間電圧bcが基準電圧ref+tolよりも大のときにはステップS124に進み、NOの場合には、ステップS126に進む。ステップS126において、線間電圧bcが基準電圧ref−tolよりも小のときにはステップS129に進み、NOの場合には、ステップS127に進む。
ステップS127において、線間電圧caが基準電圧ref+tolよりも大のときには、線間電圧abが電圧管理幅内にあり、線間電圧bcが電圧管理幅内にあり、線間電圧caが電圧管理幅上限値より上側にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せず、線間電圧caの1つの線間電圧が電圧管理幅から外れていることになるので、様相3に該当すると判断される。ステップS127において、NOの場合には、ステップS128に進む。
ステップS128において、線間電圧caが基準電圧ref−tolよりも小のときには、線間電圧abが電圧管理幅内にあり、線間電圧bcが電圧管理幅内にあり、線間電圧caが電圧管理幅下限値より下側にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せず、線間電圧caの1つの線間電圧が電圧管理幅から外れていることになるので、様相3に該当すると判断される。NOのときには、すべての線間電圧が電圧管理幅内にあり、三相平衡状態にあるため終了する。
ステップS129において、線間電圧caが基準電圧ref+tolよりも大のときには、線間電圧abが電圧管理幅内にあり、線間電圧bcが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧caが電圧管理幅上限値より上側にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せず、他の2つの線間電圧の状況に関わらず1つの線間電圧が電圧管理幅から外れていることに該当するので、様相3に該当すると判断される。ステップS129において、NOのときには、ステップS130に進む。
ステップS130において、線間電圧caが基準電圧ref−tolよりも小のときには、線間電圧abが電圧管理幅内にあり、線間電圧bcが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧caが電圧管理幅下限値より下側にあることから、線間電圧bcおよび線間電圧caの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相2に該当すると判断される。ステップS130において、NOのときには、線間電圧abが電圧管理幅内にあり、線間電圧bcが電圧管理幅下限値より下側にあり、線間電圧caが電圧管理幅内にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せず、線間電圧bcの1つの線間電圧が電圧管理幅から外れていることになるので、様相3に該当すると判断される。
ステップS124において、線間電圧caが基準電圧ref+tolよりも大のときには、線間電圧abが電圧管理幅内にあり、線間電圧bcが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧caが電圧管理幅上限値より上側にあることから、線間電圧bcおよび線間電圧caの2つの線間電圧が電圧管理幅から同一側に外れていることになるので、様相2に該当すると判断される。ステップS124において、NOのときには、ステップS125に進む。
ステップS125において、線間電圧caが基準電圧ref−tolよりも小のときには、線間電圧abが電圧管理幅内にあり、線間電圧bcが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧caが電圧管理幅下限値より下側にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せず、他の2つの線間電圧の状況に関わらず1つの線間電圧が電圧管理幅から外れていることに該当するので、様相3に該当すると判断される。ステップS125において、NOのときには、線間電圧abが電圧管理幅内にあり、線間電圧bcが電圧管理幅上限値より上側にあり、線間電圧caが電圧管理幅内にあることから、様相1または様相2のどちらにも該当せず、線間電圧bcの1つの線間電圧が電圧管理幅から外れていることになるので、様相3に該当すると判断される。
なお、図6から図8のフローチャートにおいては、全ての線間電圧が電圧管理幅内にあるか否かを判断したが、例えば、ステップS118およびステップS115の場合には、それぞれ、いずれの判断の結果も様相3および2に該当することになるので、それらの判断をすることなく、それらのステップに進んだ段階でただちに様相を決定するようにしてもよい。
<電圧調整方法の第2段階(S20)の詳細>
次に、図9から図11のフローチャートを参照しながら、ステップS23、ステップS25およびステップS27について詳細に説明する。
(電圧調整方法の第2段階(S20)の中のステップS23)
図9は、ステップS10において、線間電圧が様相1に該当すると判断された場合に、電圧調整を行うためのフローチャートである。まず、ステップS231において、線間電圧ab,bc,caの中から基準電圧refとの差異が最も大きい線間電圧(最大乖離電圧)を選定する。
最大乖離電圧が線間電圧abのときには、ステップS231からステップS232に進む。ステップS232では、線間電圧abが基準電圧refより大であるか否かが判断される。YESの場合には、ステップS233に進み、そこで、相電圧oa,obをあるステップ電圧分小さくする調整が行われる。この場合、図3Aまたは図3Bから推測できるように、相電圧oa,obを小さくするとそれに伴って線間電圧abを小さくすることができる。NOの場合には、ステップS234に進み、そこで、相電圧oa,obをあるステップ電圧分大きくして線間電圧abを大きくする。
最大乖離電圧が線間電圧bcのときには、ステップS231からステップS235に進む。ステップS235では、線間電圧bcが基準電圧refより大であるか否かが判断される。YESの場合には、ステップS236に進み、そこで、相電圧ob,ocをあるステップ電圧分小さくして線間電圧bcを小さくする。NOの場合には、ステップS237に進み、そこで、相電圧ob,ocをあるステップ電圧分大きくして線間電圧bcを大きくする。
最大乖離電圧が線間電圧caのときには、ステップS231からステップS238に進む。ステップS238では、線間電圧caが基準電圧refより大であるか否かが判断される。YESの場合には、ステップS239に進み、そこで、相電圧oc,oaをあるステップ電圧分小さくして線間電圧caを小さくする。NOの場合には、ステップS240に進み、そこで、相電圧oc,oaをあるステップ電圧分大きくして線間電圧caを大きくする。
ステップS233,S234,S236,S237,S239,S240においてそれぞれでの電圧調整が済むと、次に、第3段階のステップS30に進み、そこで、それぞれの電圧調整の結果の線間電圧ab,bc,caが、基準電圧ref±tolの範囲内(言い換えると、電圧管理幅内)に入っているか否かが判断される。ステップS30でYESの場合には、電圧調整を終了する。NOの場合には、ステップS10に戻る。
(電圧調整方法の第2段階(S20)の中のステップS25)
図10は、ステップS10において、線間電圧が、様相2に該当すると判断された場合の電圧調整を行うフローチャートである。まず、ステップS251において、線間電圧ab,bc,caの中から、基準電圧ref±tolの範囲(電圧管理幅)から外れている2つを選定する。
線間電圧ab,bcが外れているときには、ステップS251からステップS252に進む。ステップS252では、線間電圧abが基準電圧refより大であるか否かが判断される。YESの場合には、ステップS253に進み、そこで、相電圧obをあるステップ電圧分小さくする。この場合、図3Aまたは図3Bから推測できるように、相電圧obを小さくするとそれに伴って線間電圧ab,bcの両方を小さくすることができる。NOの場合には、ステップS254に進み、そこで、相電圧obをあるステップ電圧分大きくして、線間電圧ab,bcの両方を大きくする。
線間電圧bc,caが外れているときには、ステップS251からステップS255に進む。ステップS255では、線間電圧bcが基準電圧refより大であるか否かが判断される。YESの場合には、ステップS256に進み、相電圧ocをあるステップ電圧分小さくして線間電圧bc,caを小さくする。NOの場合には、ステップS257に進み、相電圧ocをあるステップ電圧分大きくして線間電圧bc,caを大きくする。
線間電圧ca,abが外れているときには、ステップS251からステップS258に進む。ステップS258では、線間電圧caが基準電圧refより大であるか否かが判断される。YESの場合には、ステップS259に進み、相電圧oaをあるステップ電圧分小さくして線間電圧ca,abを小さくする。NOの場合には、ステップS260に進み、相電圧oaをあるステップ電圧分大きくして線間電圧ca,abを大きくする。
ステップS253,S254,S256,S257,S259,S260においてそれぞれの電圧調整が済むと、次に、第3段階のステップS30に進み、そこで、それぞれの電圧調整の結果の線間電圧ab,bc,caが、基準電圧ref±tolの範囲内(電圧管理幅内)に入っているか否かが判断される。ステップS30でYESの場合には、電圧調整を終了する。NOの場合には、ステップS10に戻る。
(電圧調整方法の第2段階(S20)の中のステップS27)
図11は、ステップS10において、線間電圧が、様相3に該当すると判断された場合の電圧調整を行うフローチャートである。まず、ステップS271において、線間電圧ab,bc,caの中から、基準電圧refとの差異が最も大きい線間電圧(最大乖離電圧)を選定する。
最大乖離電圧が線間電圧abのときには、ステップS271からステップS272に進む。ステップS272では、線間電圧abが基準電圧refより大であるか否かが判断される。YESの場合には、ステップS273に進み、そこで、相電圧oa,obをあるステップ電圧分小さくし、同時に、相電圧ocをあるステップ電圧分大きくする。この場合、図3から推測できるように、相電圧oa,obを小さくすると線間電圧abを小さくすることができ、さらに、相電圧ocをあるステップ電圧分大きくすると、線間電圧bc,caが小さくなることを抑制することができる。NOの場合には、ステップS274に進み、そこで、相電圧oa,obをあるステップ電圧分大きくし、同時に、相電圧ocをあるステップ電圧分小さくする。
最大乖離電圧が線間電圧bcのときには、ステップS271からステップS275に進む。ステップS275では、線間電圧bcが基準電圧refより大であるか否かが判断される。YESの場合には、ステップS276に進み、そこで、相電圧ob,ocをあるステップ電圧分小さくし、同時に、相電圧oaをあるステップ電圧分大きくする。NOの場合には、ステップS277に進み、そこで、相電圧ob,ocをあるステップ電圧分大きくし、同時に、相電圧oaをあるステップ電圧分小さくする。
最大乖離電圧が線間電圧caのときには、ステップS271からステップS278に進む。ステップS278では、線間電圧caが基準電圧refより大であるか否かが判断される。YESの場合には、ステップS279に進み、そこで、相電圧oc,oaをあるステップ電圧分小さくし、同時に、相電圧obをあるステップ電圧分大きくする。NOの場合には、ステップS280に進み、そこで、相電圧oc,oaをあるステップ電圧分大きくし、同時に、相電圧obをあるステップ電圧分小さくする。
ステップS273,S274,S276,S277,S279,S280においてそれぞれの電圧調整後に、ステップS30に進み、そこで、それぞれの電圧調整の結果の線間電圧ab,bc,caが、基準電圧ref±tolの範囲内(言い換えると、電圧管理幅内)に入っているか否かが判断される。ステップS30でYESの場合には、電圧調整を終了する。NOの場合には、ステップS10に戻る。
<電圧調整方法の第3段階(S30)>
上記のとおり、各ステップS23、ステップS25およびステップS27において電圧調整がされると、フローはステップS30に進む。そこでは、電圧調整の結果の線間電圧ab,bc,caが、基準電圧ref±tolの範囲内(言い換えると、電圧管理幅内)に入っていると、電圧調整を終了する。一方、電圧調整の結果の線間電圧ab,bc,caが、電圧管理幅内に入っていない場合には、処理を第1段階のステップS10に戻す。これにより、基本的な設定として、線間電圧ab,bc,caが、電圧管理幅内に入るまで処理が繰り返し行われる。
<モデル100のシミュレーション>
次に、図1に示すモデル100に具体的な数値を代入してシミュレーションを進める。モデル100では、需要家1〜10の一部には、三相配電系統に対して大きく偏った単相負荷の電力需要がある。このため、モデル100における三相の電圧には、許容範囲を逸脱する不平衡が生じている。このため、電圧調整器21は、後述のとおり、三相独立制御することにより、モデル100は、不平衡を改善することと、電圧を管理することの両方に対応することができる。
モデル100において、電力供給源20は、6.8kV、j0.389Ωで電力供給する変電設備である。この電力供給源20は、フィーダ30の全長4.0kmにわたって0.4kmごとの等間隔に接続された需要家1〜10に配電している。また、需要家7、8、9には、単相負荷だけに偏った需要がある。具体的には、需要家7、8がフィーダ32のbc線間に単相負荷のみを接続してそれぞれ850kWを消費している。同様に、需要家9がフィーダ32のca線間に単相負荷のみを接続して850kWを消費している。その他の需要家1、2、3、4、5、6、10は、平衡した三相負荷のみをフィーダ30に接続してそれぞれ300kWを消費している。
電圧調整器21は、需要家3と需要家4の間のフィーダ30に接続され、需要家10の位置を制御目標地点に設定している。電圧調整器21は、上述したように各相制御が可能である。なお、各相制御には1つの相を独立制御する一相独立制御と、2つの相を独立制御する二相独立制御と、3つの相を独立制御する三相独立制御が含まれる。各相制御において、一相独立制御を行う必要があるか、二相独立制御を行う必要があるか、三相独立制御を行う必要があるか否かは、電圧調整器21の制御手段25で判断される。
柱上変圧器の変圧比は6,450/105Vであり、低圧側の電圧降下は、以下のとおりである。
柱上変圧器:2.0V
低圧幹線:3.0V
低圧引込線:3.0V
これにより、低圧側の電圧管理幅101±6Vを高圧側に換算すると、6,327V〜6,573Vとなる。
ここで、電圧不平衡率Vkを定義してシミュレーションする。
Figure 0006063180
図12は各需要家の線間電圧分布を示すグラフである。電圧調整前の初期状態の制御目標時点となる需要家10地点の線間電圧は下記のとおりである。また、これらの電圧不平衡率は3.11%である。なお、本実施形態に係る需要家10地点の線間電圧は、本発明に係る線間電圧を意味する。
ab線間:6,519V
bc線間:6,441V
ca線間:6,187V
ca線間電圧が、電圧管理幅を著しく逸脱している。
シミュレーションによる電圧調整器21の設定条件を表1に示す。ここで、基準電圧±1.0%に対応する電圧不平衡率は1.33%以下となる。
Figure 0006063180
つぎに、シミュレーション結果を説明する。
(1) 三相一括制御
図13は、従来の三相一括の方法で電圧調整器21の出力電圧を切り替えた場合のシミュレーション結果を示すグラフである。電圧調整器21から出力された線間電圧caは、制御目標地点の需要家10における電圧調整前の初期状態で電圧管理幅6,327V〜6,573Vから逸脱している。線間電圧caを管理幅に収めるように2ステップ電圧分昇圧した。その結果線間電圧caは電圧管理幅に収まった。しかし、ab線間電圧、bc線間電圧が電圧管理幅から逸脱してしまった。また、電圧不平衡率は3.22%となり、初期状態と比べて改善されなかった。
(2) 各相制御
図14は、本発明に係る各相制御が可能な電圧調整器21により、電圧調整を実行した場合のシミュレーション結果である。
まず、電圧調整器21の制御手段25の様相判断部22において、制御目標地点の需要家10における各線間電圧が電圧管理幅内にあるか否かの観点から、ステップS10において、線間電圧がどの電圧不平衡の様相に該当するか否かが判断された。図12の例では、需要家10において、線間電圧caの1つが電圧管理幅から外れるため、様相判断部22は、この線間電圧は様相3に該当すると判断した。
次に、三相独立電圧制御部23が、ステップS27の中のステップS271を実行し、基準電圧との差異が最も大きな線間電圧を選定した。本実施例では、線間電圧caが最大乖離電圧に相当するので、フローはステップS271からステップS278に進んだ。ステップS278では、線間電圧caが基準電圧refより大であるか否かが判断された。本実施例では、図12から容易にわかるように、線間電圧caの6,187Vは、電圧管理幅下限値の6,327Vより小さく、明らかに、基準電圧refより大ではないので、ステップS278からステップS280に進んだ。ステップS280では、相電圧oc,oaをステップ電圧分上昇し、同時に、相電圧obをステップ電圧分降圧した。合計でこの動作を3回くり返した結果、線間電圧はすべて管理幅に収まり、電圧不平衡率は0.58%となった。
ここで、表2に示すように、電圧不平衡率は、表1の設定条件の基準電圧±1.0%に対応する1.33%以下に改善されている。また、各相制御が可能な電圧調整器21の設置位置から負荷側の各需要家の電圧不平衡率がすべて改善されていることが確認できる。
表2に電圧制御および電圧不平衡率の改善効果を示す。
Figure 0006063180
このように電圧不平衡の配電系統における電圧制御および電圧不平衡の改善は、電圧調整器21の出力を三相一括で制御することでは対応が困難である。しかし、各相制御が可能な電圧調整器21を用いて、本発明に係る簡便な制御を行うことにより、定常的に配電系統の電圧制御および電圧不平衡率の改善ができることをシミュレーションは示した。
なお、本実施形態に係るモデル100は、図1に示したように、単一の電圧供給源20から一方向に配電する配電系統であるが、このモデル100は一例に過ぎない。本発明に係る配電線の電圧調整器および電圧調整方法は、分散型電源が不平衡配置され、逆潮流等による影響も含まれている配電系統に適用可能である。例えば、家庭用太陽光発電システムから得られた単相電力を、配電系統の三相のうちいずれか一相に逆潮流させて生じた不平衡を改善するような場合にも好適である。また、本実施形態に係る配電線は、本発明に係る配電線を意味する。
さらに、電圧調整器21の1ステップの電圧調整幅は予め定められた固定幅100Vであるが、固定幅100Vに限定されることなく、状況に応じて最適な電圧調整幅を設定できるように制御してもよい。電圧調整幅には無段階も含めるものとする。なお、本実施形態に係る電圧調整器21は、本発明に係る電圧調整器を意味する。
<第2シミュレーションの例>
次に、制御目標地点において、基準電圧が6,600V、許容範囲tolが60V、線間電圧abが6,700V、線間電圧bcが7,000V、線間電圧caが6,600Vの場合の三相配線の電圧不平衡状態を改善するシミュレーションの例を説明する。
最初に、電圧調整器21の制御手段25の様相判断部22が、第1段階のステップS10において線間電圧がどの様相に該当するのかを決定する。具体的には、まず、ステップS101において、線間電圧abが基準電圧refに許容範囲tolを加えた値(電圧管理幅上限値)より大であるか否かが判断される。本実施例では、線間電圧abは6,700Vで、基準電圧に許容範囲を加えた6,660Vより大であるため、フローは、ステップS113に進む。
ステップS113では、線間電圧bcが基準電圧に許容範囲を加えた値より大であるか否かが判断される。本実施例では、線間電圧bcは7,000Vで、基準電圧に許容範囲を加えた6,660Vより大であるため、フローは、ステップS114に進む。そこでは、線間電圧caが、基準電圧に許容範囲を加えた値より大であるか否かが判断される。本実施例では、線間電圧caは、6,600Vで、基準電圧に許容範囲を加えた6,660Vより大ではないため、フローは、ステップS115に進む。そこでは、線間電圧caが、基準電圧に許容範囲を加えた値より小であるか否かが判断される。本実施例では、線間電圧caは6,600Vで、基準電圧に許容範囲を加えた6,660Vより小であるため、本実施例での様相は、様相2に該当すると判断される。
次に、フローは、第2段階のステップS20の中のステップS25のステップS251に進む。そこでは、線間電圧ab,bc,caの中から、電圧管理幅から外れている2つを選定する。本実施例では、電圧管理幅が6,540Vから6,660Vの間にあるので、その範囲から外れている線間電圧ab,bcが選定される。このため、フローはステップS252に進む。そこでは、線間電圧abが基準電圧より大であるか否かが判断される。YESなので、フローはステップS253に進む。そこでは、相電圧obがあるステップ電圧分小さくされ、これに伴い線間電圧ab,bcが小さくされる。
次に、フローは、第3段階のステップS30に進む。そこでは、線間電圧ab,bc,caのすべてが電圧管理幅内にあるか否かが判断される。線間電圧のいずれかが依然として電圧管理幅を外れている場合には、フローはステップS10に戻り、上記の電圧調整方法が繰り返し行われる。線間電圧ab,bc,caのすべてが電圧管理幅内にある場合には、電圧調整は終了する。
このような配電線の電圧調整器および電圧調整方法によれば、線間電圧ab=6,700V、bc=7,000V、ca=6,600V、基準電圧ref=6,600V、許容範囲tol=60Vという条件から、基準電圧ref=6,600Vに対して線間電圧abで100V、bcで400Vと基準電圧から大幅に逸脱して、不平衡であった場合でも、電圧管理幅6,540〜6,660Vの範囲内に収めることが可能になる。
なお、本実施形態において電圧調整器21には、主要構成部に単相の単巻変圧器を用いているが、これに限定される必要はなく、半導体で構成された同等機能のものでも構わない。そのような半導体装置により、上述したステップ電圧の電圧幅を任意の無段階に設定してもよい。
<第3シミュレーションの例>
次に、制御目標地点において、基準電圧が6,450V、許容範囲tolが±1.0%、線間電圧abが6,665V、線間電圧bcが6,563V、線間電圧caが6,527V、ステップ電圧(相電圧)が100Vの場合の電圧不平衡状態を改善するシミュレーションの例を説明する。この例では、電圧管理幅は、電圧管理幅下限値の6,385Vから電圧管理幅上限値の6,514Vまでの範囲になる。
この例では、最初に、電圧調整器21の制御手段25の様相判断部22が、第1段階のステップS10において線間電圧がどの様相に該当するのかを決定する。具体的には、まず、ステップS101において、線間電圧abが基準電圧に許容範囲を加えた値(電圧管理幅上限値)より大であるか否かが判断される。本実施例では、線間電圧abは、6,665Vで、電圧管理幅上限値の6,514Vより大であるため、フローは、ステップS113に進む。
ステップS113では、線間電圧bcが基準電圧に許容範囲を加えた値より大であるか否かが判断される。本実施例では、線間電圧bcは、6,563Vで、電圧管理幅上限値の6,514Vより大であるため、フローは、ステップS114に進む。そこでは、線間電圧caが、基準電圧に許容範囲を加えた値より大であるか否かが判断される。本実施例では、線間電圧caは、6,527Vで、電圧管理幅上限値の6,514Vより大であるため、本実施例での様相は、様相1に該当すると判断される。
次に、フローは、第2段階のステップS20内のステップS23のステップS231に進む。そこでは、線間電圧ab,bc,caの中から基準電圧refとの差異が最も大きいものが選定される。本実施例では、線間電圧abと基準電圧refとの差異が最も大きいと判断されるため、フローはステップS232に進む。そこでは、線間電圧abが基準電圧refより大であるか否かが判断される。この例では、線間電圧abが基準電圧refより大であるため、フローはステップS233に進み、相電圧oa,obが1ステップ電圧分小さくされる。この結果、本実施例では、線間電圧abが6,564V、線間電圧bcが6,515V、線間電圧caが6,474Vになる。
次に、フローは第3段階のステップS30に進む。そこでは、線間電圧ab,bc,caが電圧管理幅内にあるか否かが判断される。ステップS233により、線間電圧caは電圧管理幅内にあるが、線間電圧ab,bcは依然として電圧管理幅を外れているので、フローはステップS101に戻る。
ステップS101では、新たな線間電圧abの6,564Vが電圧管理幅上限値の6,514Vより大であるか否かが判断される。ここではYESであるため、フローはステップS113に進む。ステップS113では、新たな線間電圧bcの6,515Vが、電圧管理幅上限値の6,514Vより大であるか否かが判断される。ここではYESであるため、フローはステップS114に進む。ステップS114では、新たな線間電圧caの6,474Vが電圧管理幅上限値の6,514Vより大であるか否かが判断される。ここでは、NOのため、フローはステップS115に進む。ステップS115では、新たな線間電圧caの6,474Vが電圧管理幅下限値の6,385Vより小さいか否かが判断される。ここでは、NOであるため、本実施例は様相2に該当すると判断される。
次に、本実施例では、フローは様相2のフローの中のステップS251に進む。そこでは、線間電圧ab,bc,caの中から、電圧管理幅から外れている2つが選定される。本実施例では、電圧管理幅が6,385Vから6,514Vの間にあるので、その範囲から外れている線間電圧ab,bcが選定される。このため、フローはステップS252に進む。そこでは、線間電圧abの6,564Vが基準電圧の6,450Vより大であるか否かが判断される。YESなので、フローはステップS253に進む。そこでは、相電圧obが1ステップ電圧分小さくされる。これに伴い線間電圧abは6,512V、線間電圧bcは6,469V、線間電圧caは6,473Vになる。
次に、フローはステップS30に進む。そこでは、線間電圧ab,bc,caが電圧管理幅内にあるか否かが判断される。ステップS253により、降圧された線間電圧ab,bc,caのすべてが、電圧管理幅内にあるので、電圧調整は終了する。
図15は、電圧調整器21によって上記の第3シミュレーションの電圧調整の際に所定の相電圧をステップ電圧分降下させた場合の線間電圧の変化を示す図である。概略の位置を示すために図中の破線の丸印で囲む位置においてステップ電圧を切り替えて所定の相電圧を降下させている。図15に示す第1回目のステップ電圧の切り替えの際には、電圧不平衡状態は様相1に該当すると判断されたため、第1回目のステップ電圧の切り替えによって、線間電圧abを、線間電圧bc,caよりも比較的大きく降下させている。この結果、線間電圧abはまだ電圧管理幅上限値から離れているが、線間電圧bcは電圧管理幅上限値に近づき、線間電圧caが電圧管理幅内に入った。第2回目のステップ電圧の切り替えの際には、電圧不平衡状態は、様相2に該当すると判断された。第2回目のステップ電圧の切り替えにより、線間電圧ab、bcも電圧管理幅内に入った。
以上説明したように、本発明によれば、各相制御を可能とする電圧調整器を用い、三相配電線の線間に現れる三相の電圧の不平衡の様相を決定し、その様相に応じて電圧調整を行うことにより、三相配電線の線間に現れる三相の電圧の不平衡を是正することができるとともに、基準電圧±許容範囲内に電圧を収める電圧管理を行うことができ、これにより、障害の発生を未然に防止する配電線の電圧調整器および電圧調整方法を提供することができる。特に家庭用太陽光発電システム等をはじめとする分散型電源の普及によって三相の電圧の不平衡が生じやすい配電環境において有用な配電線の電圧調整器および電圧調整方法を提供することができる。また、本発明によれば、線間電圧の分布の様相に応じて相電圧の昇圧・降圧を制御することにより、効率的な電圧管理が可能な配電線の電圧調整器および電圧調整方法を提供することができる。
1〜10 需要家
20 電力供給源
21 電圧調整器
22 様相判断部
23 三相独立電圧制御部
24 三相平衡判断部
25 制御手段
30,31,32 フィーダ
100 シミュレーションモデル
oa,ob,oc 相電圧
ab,bc,ca 線間電圧
ref 基準電圧
S10 第1段階
S20 第2段階
S30 第3段階

Claims (9)

  1. 制御目標地点における三相配電線の線間に現れる三相の線間電圧の大きさを調整するY結線の電圧調整器であって、
    前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧と既定の基準電圧を中心とする既定の電圧管理幅との関係から、前記三相配電線の線間に現れる電圧の不平衡状態を表す様相を決定する様相判断部と、
    前記様相判断部によって決定された様相に応じて、該電圧調整器の3つの相電圧の中から選定した所定の1相、2相または3相を昇圧または降圧することによって、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧を昇圧または降圧し、これにより、該制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧を前記既定の電圧管理幅内に収める調整を行うための三相独立電圧制御部とを備え、
    前記様相判断部において、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧の全てが前記電圧管理幅から同一側に外れている場合を様相1、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧のうちの2つが前記電圧管理幅から同一側に外れている場合を様相2、または、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が前記様相1または様相2に該当しない場合を様相3と決定し、
    前記三相独立電圧制御部において、前記様相判断部が三相電圧の不平衡状態を様相1と決定した場合には、前記基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を前記基準電圧に近づけるように、その線間電圧に付随する2つの相電圧を同時に昇圧・降圧し、前記様相判断部が三相電圧の不平衡状態を様相2と決定した場合には、前記電圧管理幅から同一側に外れている2つの線間電圧を、同時に前記基準電圧に近づけるように、前記2つの線間電圧に共通する相電圧を昇圧・降圧し、または、前記様相判断部が三相電圧の不平衡状態を様相3と決定した場合には、前記基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を前記基準電圧に近づけて、他の線間電圧の変化を抑制するように3つの相電圧を同時に昇圧・降圧することを特徴とする電圧調整器。
  2. さらに三相平衡判断部を備え、前記三相平衡判断部が、前記三相独立電圧制御部によって調整された前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が、前記電圧管理幅内にあるか否かを判断し、いずれかの線間電圧が、前記電圧管理幅内にない場合には、前記様相判断部において、該調整後の線間電圧と前記基準電圧を中心とする既定の電圧管理幅との関係から三相電圧の不平衡状態を表す様相を決定するようにすることを特徴とする請求項1に記載の電圧調整器。
  3. 三相独立電圧制御部において、同一変化幅のステップ電圧を加減することにより前記各相の電圧を昇圧または降圧することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電圧調整器。
  4. 前記電圧管理幅は、基準電圧±許容範囲によって設定されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の電圧調整器。
  5. 前記様相判断部において、前記様相3は、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が前記様相1または様相2に該当しない場合であって、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧のうちの1つが前記電圧管理幅から外れている場合に決定することを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の電圧調整器。
  6. 制御目標地点における三相配電線の線間に現れる三相の線間電圧の大きさを調整する電圧調整方法であって、
    前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧と既定の基準電圧を中心とする既定の電圧管理幅との関係から、前記三相配電線の線間に現れる電圧の不平衡状態を表す様相を決定する第1段階と、
    前記第1段階において決定された様相に応じて、三相配電線の各相間に接続されるY結線の電圧調整器の3つの相電圧の中から選定した所定の1相、2相または3相を昇圧または降圧することによって、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧を昇圧または降圧し、これにより、該制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧を前記既定の電圧管理幅内に収める調整を行う第2段階と、
    前記第2段階において調整された前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が、前記電圧管理幅内にあるか否かを判断し、いずれかの線間電圧が、前記電圧管理幅内にない場合には前記第1段階に戻る第3段階とを含み、
    前記第1段階において、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧の全てが前記電圧管理幅から同一側に外れている場合を様相1、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧のうちの2つが前記電圧管理幅から同一側に外れている場合を様相2、または、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が前記様相1または様相2に該当しない場合を様相3と決定し、
    前記第2段階において、前記第1段階において三相電圧の不平衡状態を様相1と決定した場合には、前記基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を前記基準電圧に近づけるように、その線間電圧に付随する2つの相電圧を同時に昇圧・降圧し、前記第1段階において三相電圧の不平衡状態を様相2と決定した場合には、前記電圧管理幅から同一側に外れている2つの線間電圧を、同時に前記基準電圧に近づけるように、前記2つの線間電圧に共通する相電圧を昇圧・降圧し、または、前記第1段階において三相電圧の不平衡状態を様相3と決定した場合には、前記基準電圧との差異が最も大きい線間電圧を前記基準電圧に近づけて、他の線間電圧の変化を抑制するように3つの相電圧を同時に昇圧・降圧することを特徴とする電圧調整方法。
  7. 前記第2段階において、同一変化幅のステップ電圧を加減することにより前記各相の電圧を昇圧または降圧することを特徴とする請求項に記載の電圧調整方法。
  8. 前記電圧管理幅は、基準電圧±許容範囲によって設定されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の電圧調整方法。
  9. 前記第1段階において、前記様相3は、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧が前記様相1または様相2に該当しない場合であって、前記制御目標地点における三相配電線の線間に現れる電圧のうちの1つが前記電圧管理幅から外れている場合に決定されることを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の電圧調整方法。
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