JP6062802B2 - キトサン含有組成物及びキトサンコーティング組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、キトサン含有組成物、及び当該組成物を用いて製造したキトサンコーティング組成物に関する。
キトサンはカニやエビなどの甲殻類の殻の主成分であるキチンから作られる多糖類で、加工が容易なため、繊維や膜などの素材として近年利用されている。キトサンは経口製剤等のコーティングにも使用されているが、酸に溶解しやすいため、経口摂取するとキトサンの被膜は胃酸で溶解してしまう。しかし、キトサンコーティングした製剤に、さらに腸溶性被膜やpH依存性被膜等の他のコーティングを施すことなどにより、所望の部位に薬剤を送達することのできる、いわゆるDDS(ドラッグデリバリーシステム)製剤化が可能となる。例えば、特許文献1には、有効成分と、該有効成分を含有する中心体と、該中心体を被覆するキトサンを含んでなる内層と、該内層を被覆する胃酸耐性材料を含んでなる外層とを含んでなる、当該有効成分を大腸へ送達するための構造体が記載されている。
キトサンは酸性溶液で溶解するが、水や中性溶液には溶解しにくい。またキトサンは分子内にアミノ基を持つ高分子電解質のため、溶液のイオン強度が増大すると粘度が低下し、pHが低下すると粘度が増大する性質がある。そのため、キトサン膜を製造する場合には、一般に、揮発性有機酸である酢酸等を用いてキトサン含有酸性水溶液を調製し、これを材料にしてキトサン膜を製造する。一方、製造されたキトサン膜に酸が多く存在すると、膜の耐水性が低下し、またキトサンの経時的な加水分解が起こり、保管中に膜の着色や物性低下が起こり、分解が進行する。したがって、一旦キトサン膜を製造した後には、酸を膜から除去する必要がある。例えば、製造したキトサン膜の乾燥温度を高めたり乾燥時間を長く保持したりして、膜における酸の含有量を低くすることが行われている。しかしながら、キトサン膜から完全に酸を除去することは難しく、少なからず残存してしまうのが実情である。さらに、キトサンのみでは造膜性は低いため、従来のキトサン膜形成の際には、可塑剤などの添加により造膜性を付与していた。
これに対し、特許文献2には、キトサン酸性水溶液に、所定量のグリセリン脂肪酸エステルを含有することを特徴とするキトサンコーティング溶液を用いることにより、耐水性が高く、酸の残存量が少ないキトサン膜を得ることが記載されている。また特許文献2には、キトサン膜の可塑性を向上させるため、該キトサンコーティング溶液に、さらに多価アルコール等の可塑剤を添加することが記載されている。しかし、キトサン酸性水溶液にグリセリン脂肪酸エステルを添加すると、膜の乾燥速度が遅くなるためコーティング膜形成に長時間を必要としたり、得られた膜の強度が弱くなるという問題があった。また、グリセリン脂肪酸エステルを添加すると、コーティング溶液に泡が発生して膜製造の際にコーティング溶液の送液速度を一定にすることが困難になるため、均一な膜の製造がより難しくなる。
したがって、より造膜性がよく、可塑性や強度に優れ、且つ酸の残存率の低いキトサン膜が所望されている。
特開平10−324642号公報 国際公開第2008/075448号パンフレット
本発明は、造膜性がよく、耐水性や、可塑性、強度に優れ、且つ酸の残存率の低いキトサン膜、特に、食品、医薬品及び動物飼料分野で経口組成物のコーティングに使用することができるキトサン膜を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、キトサン含有酸性水溶液に所定量の多価アルコールと水溶性セルロースとを配合することにより、造膜性が向上し、酸の残存率が低く、且つ耐水性、弾力性及び強度に優れたキトサン膜を得ることができることを見出した。
すなわち、本発明は、キトサン100質量部に対し、多価アルコール0.5〜150質量部と、水溶性セルロース0.3〜150質量部とを含有する酸性溶液であることを特徴とする、キトサン含有組成物を提供する。
また本発明は、上記キトサン含有組成物を用いることを特徴とする、キトサン膜の製造方法を提供する。
また本発明は、上記キトサン膜で被覆されていることを特徴とする、キトサンコーティング組成物を提供する。
また本発明は、上記キトサンコーティング組成物を含有する食品、医薬品又は飼料を提供する。
本発明のキトサン含有組成物によれば、造膜性がよく、乾燥後の酸の残存率が低く、且つ耐水性、弾力性及び強度に優れたキトサン膜を得ることができる。本発明のキトサン含有組成物から製造されたキトサン膜は、食品、医薬品及び動物飼料分野における経口組成物用のキトサンコーティングとして有用である。さらに、当該キトサンコーティングを施した組成物に、さらに耐酸性被膜を施すことにより、胃と小腸を通過し大腸で崩壊する大腸DDS製剤を得ることができる。
本発明のキトサン含有組成物に用いるキトサンは、その分子量や脱アセチル化度に特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。酸性液への溶解性やコーティング適正を考慮すると、脱アセチル化度が60%以上のものが好ましい。本発明のキトサン含有組成物におけるキトサンの含有量は、該組成物の全質量中、0.05〜12質量%、好ましくは1〜5質量%であり得る。
本発明のキトサン含有組成物に用いる多価アルコールとしては、2〜6価の多価アルコールが挙げられるが、キトサンとの相溶性やキトサン膜の可塑性の点からは、グリセリン、ソルビトール及びマンニトールが好ましく、グリセリンがより好ましい。本発明のキトサン含有組成物において、上記の多価アルコールは、1種でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。本発明のキトサン含有組成物における上記多価アルコールの含有量は、キトサン100質量部に対して0.5〜150質量部、好ましくは5〜120質量部であり得る。多価アルコールの含有量が上記の量よりも多いかまたは少ない場合、該組成物から調製したキトサン膜が軟らかくなりすぎるかまたは硬くなりすぎ、いずれの場合も、キトサン膜が崩壊しやすくなる。
本発明のキトサン含有組成物に用いる水溶性セルロ−スとしては、アルキルセルロース(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース等)、ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース等)等が挙げられる。このうち、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)が好ましい。本発明のキトサン含有組成物において、上記水溶性セルロ−スは、1種でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。本発明のキトサン含有組成物における上記水溶性セルロ−スの含有量は、キトサン100質量部に対して0.3〜150質量部、好ましくは5〜100質量部であり得る。水溶性セルロ−スの含有量が上記の量よりも多いかまたは少ない場合、該組成物から調製したキトサン膜が軟らかくなりすぎるかまたは硬くなりすぎ、いずれの場合も、キトサン膜が崩壊しやすくなる。
本発明のキトサン含有組成物には、乾燥する際の酸の揮発性を高めるため、エタノールを添加してもよい。エタノールは通常の食品や医薬品の製造に用いられるものを用いることができる。本発明のキトサン含有組成物におけるエタノールの含有量は、組成物の全質量中、3〜80質量%、好ましくは5〜40質量%であり得る。エタノールの含有量が3質量%未満であると乾燥効率が低く、他方、80質量%を超えると、コストの面で高くなるとともに該組成物中の成分が溶解しにくくなるため好ましくない。本発明のキトサン含有組成物は、澄明な液であることが望ましい。
本発明のキトサン含有組成物に配合できるその他の成分としては、例えば、造膜性基材、フィラー、可塑剤等が挙げられるが、さらに他の成分も目的に応じて適宜選択することができ、本発明の効果を損なわない限り特に制限はない。
本発明のキトサン含有組成物に造膜性を有する基材を添加すると、キトサン膜を製造するのにさらに有利であり、また被膜の形成もより容易となる。造膜性を有する基材としては、プルラン、アラビアガム、カラギーナン、アルギン酸、微粒酸化ケイ素、微結晶セルロース、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カリウム、燐酸カルシウム、ヘミロース、寒天、ゼラチン、キサンタンガム、カゼイン、乳蛋白質、オリゴ糖、デキストリン、カルメロースナトリウム(CMCナトリウム)、アルファー化デンプン、加工デンプン、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン(PVP)、ならびにコーンファイバー、デンプン、グアーガム及びペクチン等の水溶性多糖類が挙げられる。これらのうち、造膜性と乳化力を併せ持つ基材、例えばアラビアガム、プルラン、ヘミロースなどがより好ましい。本発明のキトサン含有組成物における造膜性基材の含有量は、該組成物のキトサン質量に対し、0.1〜100質量%であり得る。
フィラーとしては、特に制限はないが、例えば、タルク、二酸化珪素、微結晶セルロース、還元麦芽糖、ベントナイト、炭素数10以上の有機酸の金属塩などが挙げられる。本発明のキトサン含有組成物におけるフィラーの含有量は、該組成物のキトサン100質量部に対して0.01〜60質量部であり得る。
可塑剤としては、特に制限はないが、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ジグリセリン、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、レシチン、ソルビタン脂肪酸エステル、中鎖脂肪酸トリグリセライド、ショ糖エステル等が挙げられる。これらの中でも、食品や医薬品分野で用いるプロピレングリコール、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリエチレングリコール、中鎖脂肪酸トリグリセライド、ショ糖エステル、植物油脂などが好ましい。本発明のキトサン含有組成物における可塑剤の含有量は、該組成物のキトサン100質量部に対して0.05〜80質量部であり得る。
本発明のキトサン含有組成物は、上記キトサン、多価アルコール及び水溶性セルロース、ならびに必要に応じて上記エタノールやその他の成分を、酸性水溶液に溶解させることによって調製することができる。上記酸性水溶液に共存させる酸としては、無機酸及び有機酸が挙げられるが、無機酸はキトサンとの相互作用が強いため、有機酸が好ましい。有機酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、常圧において十分な揮発性を有する点で、ギ酸、酢酸、乳酸、スルファミン酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸が好ましい。これらの中でも、安価であり、取り扱い易く、且つキトサン含有層に残留しても人体への影響が少ない点で、酢酸がより好ましい。
上記酸性水溶液のpHは、3.5〜6.5の範囲であればよい。pHが3.5未満であると、キトサン膜からの酸の除去が効率良く行えず、耐水性の高いキトサン膜を得ることが困難となることがある。他方、pHが6.5より高くなると、水溶液へのキトサンの溶解性が低下する。
本発明のキトサン含有組成物を調製する手順としては、最終的に上記キトサン、多価アルコール及び水溶性セルロース、ならびに必要に応じて、上記エタノールやその他の成分が溶解した酸性水溶液が得られるのであれば、特に限定されない。例えば、キトサンと多価アルコールを溶解させた酸性溶液に、別途調製した水溶性セルロースを溶解させた水溶液を添加した後、必要に応じてさらにエタノールを添加することによって、本発明のキトサン含有組成物を調製することができる。当該組成物の調製には攪拌機などを用いてもよいが、攪拌は比較的低速で行うことが望ましい。溶液を過度に攪拌すると、キトサンの分子量が低下することによりキトサン膜が形成されにくくなる場合がある。
本発明のキトサン含有組成物は、pH3.5〜6.5、より好適にはpH5.0〜5.9の範囲の溶液であることが好ましい。pHが低くなるほど、キトサン膜からの酸の除去が効率良く行えず、耐水性の高いキトサン膜を得ることがより困難となる。他方、pHが高いほど、該組成物中でのキトサンの溶解性が低下する。
本発明のキトサン含有組成物の粘度は、室温状態で5〜800mPa・sが好ましい。粘度が上記範囲より小さいかまたは大きい場合、当該組成物からキトサン膜を形成しにくくなる。本明細書におけるキトサン含有組成物の粘度とは、C型粘度計(例えば、TOKIMEC INC製)によって測定された値である。
本発明のキトサン含有組成物を用いてキトサン膜を製造することができる。キトサン膜は、塗布、噴霧、浸漬等の手段によって、固体基材表面に本発明のキトサン含有組成物を付着させ、次いで付着させた該組成物を乾燥させることによって製造することができる。または、カプセルの被膜形成時にその基材であるゼラチン、セルロースやデンプンなどと一緒に本発明のキトサン含有組成物を配合して通常の方法で被膜形成を行い、カプセルを成型してもよい。その場合は、必要に応じてカラギーナン、アルギン酸、ペクチン、グアーガム、アラビアガム及び大豆多糖類等のゲル化剤や増粘安定剤などをカプセル基材にさらに添加してもよい。
より好ましくは、通常使用されるコーティング装置、例えば、通気式コーティング装置(例えば、パウレックコーター:株式会社パウレック社製)、流動層造粒コーティング装置(例えば、フローコーター、フロイント産業株式会社製)、遠心転動造粒コーティング装置(例えば、CFグラニュレーター、グラニュレックス、フロイント産業株式会社製)、複合型造粒コーティング装置(例えば、スパイラフロー、フロイント産業株式会社製)、糖衣フィルムコーティング装置(例えば、ハイコーター、アクアコーター:フロイント産業株式会社製)などを用いて、固体基材を流動させながら、乾燥空気を給気及び排気させつつ、スプレーなどを用いて当該固体基材の表面に本発明のキトサン含有組成物を噴霧するととともに、噴霧した該組成物を乾燥させて酸を除去することによって、キトサン膜を製造することができる。
上記給気の温度としては、特に制限はないが、45〜90℃が好ましい。給気温度が45℃未満であると、酸が十分に除去されないため、キトサン膜に耐水性が十分に付与されない。他方、90℃を超えると、キトサン膜に着色、変形などの外観上の問題が生じるため好ましくない。また、水系のコーティングで給気温度が90℃を超えることは、コーティング装置にかかる負担も大きくなるため好ましくない。上記排気の温度としては、30〜85℃であればよい。
本発明のキトサン含有組成物から製造されたキトサン膜は、食品、医薬品及び動物飼料分野に適用できる。すなわち、本発明のキトサン含有組成物から製造されたキトサン膜で医薬成分、機能性成分等の各種有効成分を被覆することにより、キトサンコーティング組成物を得ることができる。さらに、当該キトサンコーティング組成物を含有する食品、飼料、医薬品、サプリメント等を製造することもできる。当該キトサンコーティング組成物は、好ましくは経口で投与または摂取される組成物である。
本発明のキトサンコーティング組成物の剤形としては、カプセル、錠剤、丸剤、顆粒などが挙げられるが、特に制限されない。
本発明のキトサンコーティング組成物をカプセルとする場合は、本発明のキトサン含有組成物から得られたキトサン膜をハードカプセル状に成型して、キトサン含有カプセルを製造し、これに上記固形物や液体を充填してもよい。例えば、キトサン含有カプセルは、本発明のキトサン含有組成物に金属製のピンを浸し、引き上げ、形状を確保した後、乾燥させることによって製造することができる。必要に応じて、該組成物に、さらに水、着色剤(例えば、酸化チタン、ベンガラ、青色2号、黄色5号等)、不透明化剤(例えば、酸化チタン等)、香料などを配合することもできる。ハードカプセルのサイズとしては、00号、0号、1号、2号、3号、4号、5号などがあるが、本発明ではいずれのサイズのハードカプセルも使用することができる。
あるいは、通常のハードカプセル、ソフトカプセル、シームレスカプセルを、本発明のキトサン含有組成物から得られたキトサン膜で被覆してもよい。または、カプセルの被膜形成時にその基材であるゼラチン、セルロースやデンプンなどと一緒に本発明のキトサン含有組成物を配合して通常の方法で被膜形成を行い、カプセルを成型してもよい。その場合は、必要に応じてカラギーナン、アルギン酸、ペクチン、グアーガム、アラビアガム及び大豆多糖類等のゲル化剤や増粘安定剤などをカプセル基材にさらに添加してもよい。本発明のキトサン含有組成物で被覆されるハードカプセルとしては、植物由来のセルロースを変性させたセルロース誘導体や、ゼラチン由来の原料を用いて製造されたものが好ましい。当該ハードカプセルはまた、カプセルに内容物を充填した後、そのカプセルのボディ部とキャップ部との嵌合部に、バンドシールによりシールを行ってもよい。これにより、コーティングの際に嵌合部から本発明のキトサン含有組成物がカプセル内部に侵入することが防止され、また嵌合部が平滑化されることにより、薄く均等な厚さのキトサン被膜を形成することができる。
本発明のキトサンコーティング組成物を錠剤や丸剤、顆粒とする場合は、通常の方法で得られた錠剤や丸剤、顆粒を、本発明のキトサン含有組成物から製造されたキトサン膜で被覆すればよい。当該錠剤や丸剤は、その用途及び使用目的を考慮して、多層錠、有核錠などの通常の形態にすることができる。また当該錠剤、丸剤または顆粒は、目的とする医薬成分や機能性成分に、必要に応じて、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、賦形剤等の、錠剤、丸剤または顆粒の製造に通常用いられる添加剤を配合して、製造することができる。製造後の当該錠剤、丸剤または顆粒を、本発明のキトサン含有組成物から得られたキトサン膜で被覆すればよい。
あるいは、直径7mm以下の小さな錠剤、丸剤または顆粒を本発明のキトサン含有組成物から製造されたキトサン膜で被覆し、その被覆された錠剤、丸剤または顆粒を、通常のカプセルに充填してもよい。
本発明のキトサンコーティング組成物における、本発明のキトサン含有組成物から製造されたキトサン膜の質量比は、該キトサンコーティング組成物の形状、大きさ、質量などに応じて適宜選択することができる。例えば、本発明のキトサンコーティング組成物が錠剤、カプセルまたは顆粒である場合は、それらの全質量に対して、キトサン膜の質量は0.3〜8.0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量%、より好ましくは0.7〜3.0質量%である。上記質量が0.3質量%未満であると、キトサン膜が薄くなり、被膜としての機能を十分に果たさない。他方、上記質量が8.0質量%を超えると、キトサン膜形成に時間がかかり、組成物に相当量の熱が負荷されてしまうため、好ましくない。
本発明のキトサンコーティング組成物は、本発明のキトサン含有組成物から製造されたキトサン被膜のさらにその上に耐酸性被膜を施すことにより、大腸で崩壊する大腸DDS製剤として製造することができる。当該大腸DDS製剤は、耐酸性被膜によりキトサン被膜が崩壊することなく胃を通過することができ、その後小腸で耐酸性被膜が溶解されるとキトサン被膜を露出し、次いで露出したキトサン被膜が大腸で分解されると、崩壊して内部の有効成分を放出し、大腸に当該有効成分を送達することができる。
上記耐酸性被膜としては、胃で溶解せず、小腸から大腸で溶解する腸溶性基材から形成された被膜が好ましい。当該腸溶性基材としては、トウモロコシ蛋白ツエイン(ゼイン)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、メタクリル酸コポリマー、ヒプロメロースフタル酸エステル(HPMCP)、エチルセルロース、精製セラック、白色セラック、セラック、水性セラック等のセラック類などが挙げられる。これらの中でも、メタクリル酸コポリマー、CMEC、HPMCP及び、セラック類が、カプセル内部への水の浸入を防止する働きに優れている点で好ましい。
本発明のキトサンコーティング組成物に含有させる有効成分としては、組成物の用途に応じて、あらゆる医薬成分及び機能性成分が挙げられ、特に制限されない。例えば、本発明のキトサンコーティング組成物が大腸DDS製剤である場合の有効成分としては、ビフィズス菌や乳酸菌、納豆菌等の大腸有用菌が挙げられる。
ビフィズス菌は、人に対して有用な作用をもたらすものである限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、ビフィドバクテリウム ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム ビフィダム(B.bifidum)、ビフィドバクテリウム ブレーベ(B.breve)、ビフィドバクテリウム アドレセンティス(B.adolescentis)、ビフィドバクテリウム インファンティス(B.infantis)、ビフィドバクテリウム アニマリス(B.animalis)、ビフィドバクテリウム シュードロンガム(B.pseudolongum)などのビフィドバクテリウム属菌が挙げられる。これらの中でも、ビフィドバクテリウム ロンガム(B.longum)、ビフィドバクテリウム ビフィダム(B.bifidum)、ビフィドバクテリウム ブレーベ(B.breve)が好適に用いられる。上記ビフィズス菌は、いずれか1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜併用してもよい。
乳酸菌も、人に対して有用な作用をもたらすものである限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。好適な例としては、ラクトバチルス属やストレプトコッカス属の菌、例えば、ラクトバチルス ガッセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス アシドフィルス(L.acidophilus)、ラクトバチルス ラムノーサ(L.rhamnosus)、および乳酸菌RIE株等の植物乳酸菌などが挙げられる。上記乳酸菌は、いずれか1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜併用してもよい。
納豆菌もまた、人に対して有用な作用をもたらすものである限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。納豆菌の好適な例としては、市販の納豆に由来する納豆菌、ならびに市販の納豆菌、例えば高橋菌(高橋祐蔵研究所製、山形)、成瀬菌(株式会社成瀬醗酵化学研究所製、東京)、宮城野菌(有限会社宮城野納豆製造所製、仙台)、朝日菌(株式会社朝日工業製、東京)、日東菌(株式会社日東薬品工業製、京都)、目黒菌(株式会社目黒研究所製、大阪)などが挙げられる。上記納豆菌は、いずれか1種を単独で使用してもよく、またはいずれか2種以上を併用してもよい。
上記ビフィズス菌や乳酸菌、納豆菌等の大腸有用菌に加えて、これらの菌に有用なオリゴ糖や、水溶性食物繊維、水不溶性食物繊維などの腸内環境の改善に役立つ成分を本発明のキトサンコーティング組成物にさらに含有させてもよい。オリゴ糖としては、乳糖、ラフィノース、ラクチュロース、スタキオース、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖などが好ましい。
さらに、本発明のキトサンコーティング組成物が大腸DDS製剤である場合の有効成分としては、上記大腸有用菌以外にも、小腸で失活しやすい有効成分や、小腸で吸収されやすく大腸に到達しにくい有効成分を挙げることができる。そのような有効成分としては、例えば、ビタミンC、ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン(ニコチン酸)、葉酸等の水溶性ビタミン、大腸で放出されることを目的とした薬理成分、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。当該有効成分は、それら自体を単独もしくは組み合わせて、または上記大腸有用菌とともに、本発明のキトサンコーティング組成物に適用することができる。
本発明のキトサンコーティング組成物は、他の医薬製剤や機能性製剤と一緒に投与または摂取されてもよい。あるいは、他の医薬成分や機能性成分と一緒に、食品、飼料、医薬品、サプリメント等に含有されてもよい。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
<キトサン含有組成物の調製>
(実施例1)
精製水に酢酸を加えpHを約4とした酸性水に、脱アセチル化度が80モル%以上であるキトサン(フローナックC:日本水産株式会社製)を溶解した。ここにグリセリン(花王株式会社製)をキトサン100質量部に対して25質量部の量で添加し、キトサン溶解液を得た。別に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC:信越化学工業株式会社製)をキトサン100質量部に対して25質量部の量で熱水に分散させ、その後冷却して溶解液を得た。得られた溶解液をキトサン溶解液と混合し、キトサン含有酸性水溶液を得た。次いで、得られたキトサン含有酸性水溶液にエタノールを液全体質量の20質量%となる量で加え、さらにキトサンの最終濃度が2.5質量%になるように精製水で調整して、キトサン含有組成物を調製した。
(実施例2)
グリセリンの添加量をキトサン100質量部に対して100質量部とした以外は、実施例1と同じ手順で、キトサン含有組成物を調製した。
(実施例3)
ヒドロキシプロピルメチルセルロースの添加量をキトサン100質量部に対して100質量部とした以外は、実施例1と同じ手順で、キトサン含有組成物を調製した。
(実施例4)
実施例1と同じ手順で、但しエタノールを添加せずにキトサン含有組成物を調製した。
(実施例5)
ヒドロキシプロピルメチルセルロースとともに、ポリグリセリン脂肪酸エステル(デカグリセリンモノオレエート:理研ビタミン株式会社製)をキトサン100質量部に対して3質量部の量で熱水に溶解させた以外は、実施例1と同じ手順で、キトサン含有組成物を調製した。
(実施例6)
精製水に酢酸を加えpHを約4とした酸性水に、脱アセチル化度が80モル%以上であるキトサン(フローナックC:日本水産株式会社製)を溶解した。ここにグリセリン(花王株式会社製)をキトサン100質量部に対して50質量部の量で添加し、キトサン溶解液を得た。別に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC:信越化学工業株式会社製)をキトサン100質量部に対して50質量部の量で熱水に分散させた。また、ショ糖ステアリン酸エステル(S−570:三菱化学フーズ株式会社製)を冷水にキトサン100質量部に対して50質量部の量で分散させ、この分散液をヒドロキシプロピルメチルセルロース熱水分散液に混ぜ、溶解液を調製した。得られた溶解液をキトサン溶解液と混合し、キトサン含有酸性水溶液を得た。次いで、得られたキトサン含有酸性水溶液にエタノールを液全体質量の20質量%となる量で加え、さらにキトサン濃度が2.5質量%になるように精製水で調整して、キトサン含有組成物を調製した。
(実施例7)
ヒドロキシプロピルメチルセルロースとともに、有機酸モノグリセライド(クエン酸モノグリセライド:理研ビタミン株式会社製)をキトサン100質量部に対して3質量部の量で熱水に溶解させた以外は、実施例1と同じ手順で、キトサン含有組成物を調製した。
(実施例8)
実施例1と同じ手順で、エタノールを液全体質量の40質量%となる量で加え、さらにキトサンの最終濃度が2.5質量%になるように精製水で調整して、キトサン含有組成物を調製した。
(実施例9)
実施例1と同じ手順で、エタノールを液全体質量の60質量%となる量で加え、さらにキトサンの最終濃度が2.5質量%になるように精製水で調整して、キトサン含有組成物を調製した。
(実施例10)
多価アルコールのグリセリンをソルビトール(三菱商事フードテック株式会社製)とした以外は、実施例1と同じ手順で、キトサン含有組成物を調製した。
(実施例11)
ヒドロキシプロピルメチルセルロースとともに、中鎖脂肪酸トリグリセライド(ココナードMT:花王株式会社製)をキトサン100質量部に対して3質量部の量で熱水に溶解させた以外は、実施例1と同じ手順で、キトサン含有組成物を調製した。
(実施例12)
ヒドロキシプロピルメチルセルロースとともに、小麦胚芽油(日清ファルマ株式会社製)をキトサン100質量部に対して2質量部の量で熱水に溶解させた以外は、実施例1と同じ手順で、キトサン含有組成物を調製した。
(実施例13)
ヒドロキシプロピルメチルセルロースとともに、グリセリン脂肪酸エステル(グリセリルモノオレエート:日光ケミカルズ製)をキトサン100質量部に対して3質量部の量で熱水に溶解させた以外は、実施例1と同じ手順で、キトサン含有組成物を調製した。
(比較例1)
キトサン溶解液にヒドロキシプロピルメチルセルロース溶解液を添加しなかったこと以外は、実施例1と同じ手順で、キトサン含有組成物を調製した。
(比較例2)
実施例1と同じ手順でキトサン溶解液を得た。ポリグリセリン脂肪酸エステル(デカグリセリンモノオレエート:理研ビタミン株式会社製)をキトサン100質量部に対して25質量部の量で熱水に溶解し、冷却して溶解液を得、これをキトサン溶解液と混合して、キトサン含有酸性水溶液を得た。次いで、得られたキトサン含有酸性水溶液にエタノールを液全体質量の20質量%となる量で加え、キトサン濃度が2.5質量%になるように精製水で調整して、キトサン含有組成物を調製した。
(比較例3)
グリセリンを添加しなかったこと以外は、実施例1と同じ手順で、キトサン含有組成物を調製した。
実施例1〜13及び比較例1〜3で調製したキトサン含有組成物の組成を、下記表1に示す。
Figure 0006062802
<試験例1 キャスティングフィルム作製>
実施例1〜5、10及び比較例1〜3の各キトサン含有組成物をトレーに流し入れ、50℃で18時間乾燥させてキャスティングフィルムを作製した。当該フィルムの乾燥速度、残存酢酸量、耐水性、及び弾力性を測定した。乾燥速度は、乾燥工程中に経時的にキャスティングフィルムの状態及び臭いを調べることにより判定した。得られたキャスティングフィルムの一部を酸に溶解し、フィルムの残存酢酸量を、Inertsil ODS−4のカラムを用いたHPLCにて、別に準備した酢酸の標準溶液に対するピーク面積比として求めた。耐水性は、日本薬局方崩壊試験法に基づき、10mm角のフィルムが精製水中で90分以上崩壊しないか否かで評価した。弾力性は、キャスティングフィルムを手で折り曲げて判断した。
結果を表2に示す。グリセリン又はソルビトールとヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)とを含有するキトサン含有組成物から製造されたキトサンフィルムは、乾燥が速く、酸の残存量が少なく、且つ耐水性と弾力性も良好であった。
Figure 0006062802
<試験例2 大腸DDS製剤試験−1>
(キトサンコーティングカプセルの製造)
澱粉を充填した3号ハードカプセルを準備し、緘口部にバンドシールを施した。当該カプセルに、実施例1、5、10及び比較例1、3の各キトサン含有組成物を用いてキトサンコーティングを施した。コーティングは、フィルムコーティング装置ハイコーターミニ型パン(フロイント産業株式会社製)を用いて、乾燥温度を一定(75℃)にして行った。キトサン膜で被覆した後のカプセルの表面に、カルナウバロウを微量塗布した。
カプセル質量に対するキトサンコーティングの質量は、約1.3質量%であった。必要量のコーティングを施すのに要した時間をコーティング時間として測定した。
得られた各カプセルの一部を酸に溶解し、残存酢酸量を、Inertsil ODS−4のカラムを用いたHPLCにて、別に準備した酢酸の標準溶液に対するピーク面積比として求めた。またカプセルの膜強度を、加圧式測定器(ミネベア株式会社製 荷重測定器)でカプセルが割れる圧力として測定した。
(崩壊試験)
上記で得られた各キトサンコーティングカプセルの大腸崩壊性を調べた。崩壊試験は、各カプセルを6個ずつ用い、日本薬局方の崩壊試験装置を用いて行った。
最初にカプセルを補助盤無しの条件で、精製水中で90分間上下運動を行った後、カプセルの崩壊性を下記評価基準に従って3段階で判定した。
−評価基準−(精製水中での崩壊性)
◎:6個すべてが形状を維持し、膨潤や崩壊などの変形が認められなかった。(適合)
○:6個中2個以内で若干膨潤・崩壊などの変形が認められる。(適合)
×:6個中3個以上で内容物が溶出された。(不適)
精製水中での崩壊試験で適合の評価が出たカプセルを、続いて、大腸想定液であるpH3.5の酢酸緩衝液(Michaelisの緩衝液)中に入れ、60分間上下運動を行った後、カプセルの崩壊の有無を観察した。
結果を表3に示す。グリセリン又はソルビトールとヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含有するキトサン含有組成物から製造されたキトサンコーティングカプセルは、酸の残存量が少なく、また耐水性及び強度が高く、良好な大腸崩壊性を示した。
Figure 0006062802
<試験例3 大腸DDS製剤試験−2>
澱粉を充填した3号ハードカプセルを準備し、緘口部にバンドシールを施した。当該カプセルに、実施例1、5及び比較例1、3の各キトサン含有組成物を用いてキトサンコーティング約1.3質量%を施した後、耐酸性被膜であるシェラック約1.2質量%コーティングを施した後、カプセルの表面に、カルナウバロウを微量塗布した。
得られた各カプセルの一部を酸に溶解し、残存酢酸量を、Inertsil ODS−4のカラムを用いたHPLCにて、別に準備した酢酸の標準溶液に対するピーク面積比として求めた。またカプセルの膜強度を、加圧式測定器(ミネベア株式会社製 荷重測定器)でカプセルが割れる圧力として測定した。
(崩壊試験)
上記で得られた各キトサンコーティングカプセルの大腸崩壊性を調べた。崩壊試験は、各カプセルを6個ずつ用い、日本薬局方の崩壊試験装置を用いて行った。
カプセルを補助盤無しの条件で、胃想定液(pH1.2)中で60分間上下運動させ、続けて小腸想定液(pH6.8)中で120分間上下運動させた。各溶液中でのカプセルの崩壊性を下記評価基準に従って3段階で判定した。小腸想定液での崩壊試験で適合の評価が出たカプセルを、大腸想定液(pH3.5)中で120分間上下運動させ、カプセルの崩壊の有無を観察した。
−評価基準−(液中での崩壊性)
◎:6個すべてが形状を維持し、膨潤や崩壊などの変形が認められなかった。(適合)
○:6個中2個以内で若干膨潤・崩壊などの変形が認められる。(適合)
×:6個中3個以上で内容物が溶出された。(不適)
Figure 0006062802
結果を表4に示す。グリセリン及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含有するキトサン含有組成物から製造されたキトサンコーティングカプセルは、酸の残存量が少なく、また耐酸性及び強度が高く、良好な大腸崩壊性を示した。

Claims (9)

  1. キトサン100質量部に対し、多価アルコール0.5〜150質量部と、水溶性セルロース0.3〜150質量部と、エタノール3〜80質量%とを含有する酸性溶液であることを特徴とする、キトサン含有組成物。
  2. 多価アルコールがグリセリン及びソルビトールから選択される1種以上である請求項記載の組成物。
  3. 水溶性セルロースがヒドロキシアルキルセルロース及びヒドロキシアルキルアルキルセルロースからなる群より選択される1種以上である請求項1又は2記載の組成物。
  4. 水溶性セルロースがヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項1〜3の何れか1項記載の組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のキトサン含有組成物を用いることを特徴とする、キトサン膜の製造方法。
  6. 請求項5記載の方法で製造されたキトサン膜で有効成分を被覆ることを特徴とする、キトサンコーティング組成物の製造方法
  7. キトサン膜の上にさらに耐酸性被膜を施すことを特徴とする、請求項6記載のキトサンコーティング組成物の製造方法
  8. キトサンコーティング組成物が錠剤、カプセル、顆粒または丸剤の形状である請求項6又は7記載のキトサンコーティング組成物の製造方法
  9. 請求項6〜8のいずれか1項記載の方法で製造されたキトサンコーティング組成物を含有させることを特徴とする食品、医薬品又は飼料の製造方法
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