JP6062201B2 - 路側アンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、パッチアンテナを用いた路側アンテナに関する。
電子料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection System)の普及拡大により、DSRC(Dedicated Short Range Communications)は様々なシーンで利用可能な技術として期待されている。近年では、DSRC路側機は、高速道路の料金所ゲートだけではなくドライブスルーや駐車場への導入、将来的には更なるシーンへの展開も検討されている。
特許第4053486号公報(本出願人提案)
DSRCの更なる普及促進には、安価で設置パフォーマンスの優れたDSRC路側アンテナが必要とされる。そのためにはサイズ、特に設置面積を決めるxy面サイズの小型化が要求される。これに対し、現状のDSRC路側アンテナは、電波エリアを形成するために有指向性アンテナを用い、構成としては2×2や3×3パッチアレイアンテナとなっていることが一般的である。パッチアレイアンテナでは、アンテナエレメントの数でxy面サイズがほぼ決まる。すなわちアンテナエレメントの数を少なくすることが小型化につながる。しかし、アンテナエレメントの数を少なくすると所望の特性を得るのが難しい。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、アンテナエレメントが1つであるパッチアンテナを用いながら必要な性能を持つ路側アンテナを提供することにある。
本発明のある態様は、路側アンテナである。この路側アンテナは、
導体地板と、
前記導体地板上に設けられた、アンテナエレメントが1つであるパッチアンテナと、
前記導体地板に立設された複数本の導体棒とを備え、
前記複数本の導体棒は、前記パッチアンテナを囲むように等間隔に立設され、前記導体地板とそれぞれ電気的に接続され、
対象周波数における真空中の波長をλa、各々の導体棒の長さをL、導体棒同士の相互間隔をgとしたとき、
3/4×λa≦L≦λa、かつ
λa/3×95.5%≦g≦λa/3×99.0%
であり、
前記パッチアンテナ単体で最適な軸比となる軸比中心周波数における真空中の波長をλopとしたとき、
λop≒g×3
であることを特徴とする。
本発明のもう一つの態様は、路側アンテナである。この路側アンテナは、
導体地板と、
前記導体地板上に設けられた、アンテナエレメントが1つであるパッチアンテナと、
前記導体地板に立設された複数本の導体棒とを備え、
前記複数本の導体棒は、前記パッチアンテナを囲むように等間隔に立設され、前記導体地板とそれぞれ電気的に接続され、
5.8GHzにおける真空中の波長をλa、各々の導体棒の長さをL、導体棒同士の相互間隔をgとしたとき、
3/4×λa≦L≦λa、かつ
16.45mm≦g≦17.05mm
であり、
前記パッチアンテナ単体で最適な軸比となる軸比中心周波数が6.0GHzから6.1GHzの範囲であることを特徴とする。
前記複数本の導体棒は、前記導体地板上の縁近傍に、前記導体地板の4隅を含み、各辺に同本数となるように立設されていてもよい。
前記複数の導体棒の先端側に前記パッチアンテナのアンテナエレメントより小面積の複数の無給電導体素子が配置されていてもよい。
前記パッチアンテナの基板がフッ素樹脂基板であってもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、アンテナエレメントが1つであるパッチアンテナを用いながら必要な性能を持つ路側アンテナを提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る路側アンテナの斜視図。 同正面図。 同平面図。 図1〜図3に示すパッチアンテナ2の拡大図。 図1〜図3に示す路側アンテナの裏面側にDSRC回路(RF部)8、DSRC回路(制御部)9、及びDSRC回路(インターフェース部)10の3つの基板を順次配置した状態の斜視図。 図5の構成かつ対象周波数5.8GHz(λa=51.69mm)において、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0GHz(λop=49.97mm)、アンテナエレメント5の厚さを3.2mm、基板4をフッ素樹脂基板、パッチアンテナ2の摂動量を6.9%、導体地板1のサイズを55mm×55mmとした場合の、金属棒3同士の相互間隔gをパラメータとした、金属棒3の長さLに対するxz方向半値幅特性図。 同yz方向半値幅特性図。 同ボアサイト軸比特性図。 図5において、金属棒3の長さL=3/4×λa、かつ金属棒3同士の相互間隔g=1/3×λbとした場合の、−yxz方向より斜視した指向性パターン図。 同場合のxyz方向より斜視した指向性パターン図。 本発明の実施の形態2に係る路側アンテナの斜視図。 同正面図。 同平面図。 実施の形態2におけるxz方向指向性パターン図。 同yz方向指向性パターン図。 シミュレーションモデルに使用した路側アンテナの模式図。 対象周波数5.8GHz(λa=51.69mm)において、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを5.8GHz、パッチアンテナ2の摂動量を6.9%とした場合の、金属棒3同士の相互間隔gをパラメータとした、金属棒3の長さLに対するxz方向半値幅特性図。 同yz方向半値幅特性図。 同ボアサイト軸比特性図。 対象周波数5.8GHz(λa=51.69mm)において、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを5.8GHz、パッチアンテナ2の摂動量を6.9%、金属棒3の長さLを3/4×λaとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、xz,yz方向半値幅特性図。 同場合のxz,yz方向サイドローブ特性図。 対象周波数5.8GHz(λa=51.69mm)において、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを5.8GHz、金属棒3の長さLを3/4×λaとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、パッチアンテナ2の摂動量をパラメータとしたボアサイト軸比特性図。 パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを5.8GHz、金属棒3同士の相互間隔gを17.25mmとし、周波数を5.5GHz〜6.1GHzまで変化させた場合の、パッチアンテナ2の摂動量をパラメータとしたボアサイト軸比特性図。 対象周波数5.8GHz(λa=51.69mm)において、パッチアンテナ2の摂動量を6.9%とし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopをパラメータとしたボアサイト軸比特性図。 パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.05GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.45mm,16.65mm,16.85mm,17.05mmとした各々の場合について最適な軸比となるようにパッチアンテナ2の摂動量を調整したときの軸比対周波数特性図。 対象周波数5.8GHzにおいて、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.05GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、パッチアンテナ2の摂動量をパラメータとしたxz方向半値幅特性図。 同yz方向半値幅特性図。 同xz方向サイドローブ特性図。 同yz方向サイドローブ特性図。 パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.05GHzとしたときのパッチアンテナ2単体の摂動量と軸比の関係図。 パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.45mm,16.65mm,16.85mm,17.05mmとした各々の場合について最適な軸比となるようにパッチアンテナ2の摂動量を調整したときの軸比対周波数特性図。 対象周波数5.8GHzにおいて、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、パッチアンテナ2の摂動量をパラメータとしたxz方向半値幅特性図。 同yz方向半値幅特性図。 同xz方向サイドローブ特性図。 同yz方向サイドローブ特性図。 パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.1GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.45mm,16.65mm,16.85mm,17.05mmとした各々の場合について最適な軸比となるようにパッチアンテナ2の摂動量を調整したときの軸比対周波数特性図。 対象周波数5.8GHzにおいて、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.1GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、パッチアンテナ2の摂動量をパラメータとしたxz方向半値幅特性図。 同yz方向半値幅特性図。 同xz方向サイドローブ特性図。 同yz方向サイドローブ特性図。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態1に係る路側アンテナの斜視図である。図2は、同正面図である。図3は、同平面図である。これらの図において直交する3方向であるXYZ方向が定義される。路側アンテナは、導体地板1と、パッチアンテナ2と、複数本の金属棒3とを備える。
導体地板1は、略正方形の金属板でアースとして機能する。導体地板1上の中央部にパッチアンテナ2が設けられる。パッチアンテナ2は、導体地板1で裏打ちされた誘電体からなる基板4と、基板4上に導体パターンとして形成されたアンテナエレメント5とを含む。基板4は好ましくはフッ素樹脂(フッ化炭素樹脂)基板とする。アンテナエレメント5は、図4に拡大して示すように、a×bの導体パターンの対向する2つの角部をc×dの寸法で斜めに切り欠いた形状である。ここではa=b,c=dとする。パッチアンテナ2の摂動量は(c×d)/(a×b)で定義される。導体地板1の裏面側から同軸ケーブル7の同軸コネクタ6が貫通しパッチアンテナ2は同軸給電される。金属棒3の本数は図示の例では12本である。導体棒としての金属棒3は、パッチアンテナ2を囲むように導体地板1上の縁近傍に、導体地板1の4隅を含み等間隔、かつ各辺に同本数(図示の例では1辺につき4本ずつ)となるように導体地板1と垂直に立設され、導体地板1と電気的に接続される。
本実施の形態の路側アンテナにおいて、対象周波数における真空中の波長をλa、各々の金属棒3の長さをL(図2)、金属棒3同士の相互間隔をg(図3)としたとき、
3/4×λa≦L≦λa、かつ
λa/3×95.5%≦g≦λa/3×99.0%
とする。また、パッチアンテナ2単体で最適な軸比となる(最も軸比が低く円偏波と見なせる)軸比中心周波数fop(以下「最適軸比周波数fop」とも表記)における真空中の波長をλopとしたとき、
λop≒g×3
とする。また、DSRCでは5.8GHz帯が使用されるが、対象周波数を5.8GHzとする場合は、
3/4×λa≦L≦λa、かつ
16.45mm≦g≦17.05mm
とし、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0GHzから6.1GHzの範囲とする。こうした条件の導出過程については末尾で詳述する。
図5は、図1〜図3に示す路側アンテナの裏面側にDSRC回路(RF部)8、DSRC回路(制御部)9、及びDSRC回路(インターフェース部)10の3つの基板を順次配置した状態の斜視図である。DSRC回路(RF部)8とDSRC回路(制御部)9は接続ケーブル11によって相互に接続され、DSRC回路(制御部)9とDSRC回路(インターフェース部)10は接続ケーブル12によって相互に接続される。またDSRC回路(インターフェース部)10には電源・通信ケーブル13が接続される。本図に示すように路側アンテナの裏面側にアンテナサイズに収まる3つの基板を配置することでxy面サイズの小型化が可能となる。
図6は、図5の構成かつ対象周波数5.8GHz(λa=51.69mm)において、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0GHz(λop=49.97mm)、アンテナエレメント5の厚さを3.2mm、基板4をフッ素樹脂基板、パッチアンテナ2の摂動量を6.9%、導体地板1のサイズを55mm×55mmとした場合の、金属棒3同士の相互間隔gをパラメータとした、金属棒3の長さLに対するxz方向半値幅(HPBW)特性図である。図7は、同yz方向半値幅特性図である。図8は、同ボアサイト軸比特性図である。これらの図において、金属棒3の長さL(横軸)は1/8×λa間隔で0〜λaまで変化させ、金属棒3同士の相互間隔gはλb、1/2×λb、1/3×λb、1/4×λb(但しλb=50.25mm≒λop)の4通りとした。これらの図より、fop=6.0GHz、3/4×λa≦L≦λa、かつg=1/3×λb≒1/3×λopという条件の下で路側アンテナに適した半値幅特性(45°以下)とボアサイト軸比特性(3dB以下)を実現可能なことが明らかである。
図9は、金属棒3の長さL=3/4×λaかつ金属棒3同士の相互間隔g=1/3×λbの場合の−yxz方向より斜視した指向性パターン図である。図10は、同場合のxyz方向より斜視した指向性パターン図である。これらの図からも、本実施の形態における良好な指向性が確認できる。
本実施の形態によれば、アンテナエレメント5が1つであるパッチアンテナ2を用いながら、必要な性能を持つ路側アンテナ(小型DSRC路側アンテナ)を実現できる。
図11は、本発明の実施の形態2に係る路側アンテナの斜視図である。図12は、同正面図である。図13は、同平面図である。本実施の形態の路側アンテナは、図1等に示した実施の形態1のものと比較して、金属棒3の先端側にパッチアンテナ2のアンテナエレメント5より小面積の複数の無給電導体素子15が配置されている点で相違し、その他の点で一致する。具体的には、金属棒3の先端に誘電体からなる基板14が取付け固定され、基板14上に無給電導体素子15が3×3となるように行列配置される。無給電導体素子15の位置は、導体地板1の相対する辺の金属棒3同士を結んだ線(図13に一点鎖線で示す)で区画される。金属棒3の長さをL=3/4×λaとすれば、共振により金属棒3の先端は電気的に開放となる。このため、金属棒3の上に設けた無給電導体素子15の基板14や他の取付け構造物は、金属棒3による偏波変動からアイソレーションが取れた状態となっており、容易に指向性を調整することができる。図14は、本実施の形態における−yxz方向指向性パターン図である。図15は、同xyz方向指向性パターン図である。これらの図において、無給電導体素子15が存在する以外の条件は図9及び図10と同じである。本実施の形態によれば、アンテナエレメント5が1つであるパッチアンテナ2を用いながら、半値幅が約35°で、従来の3×3パッチアレイアンテナ相当の半値幅の路側アンテナを実現できる。
以下、実施の形態における条件(パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fop、金属棒3の長さL、金属棒3同士の相互間隔g)の導出過程を詳述する。図16(A)〜(D)はそれぞれ、以下で説明するシミュレーションに使用した路側アンテナの模式図である。これらのモデルは、簡易的な構成で半値幅の狭い指向性が得られると予想される上記特許文献1の構成(本出願人提案)を参考にしている。なお、以下ではアンテナエレメント5の厚さは3.2mm、基板4はフッ素樹脂基板、導体地板1のサイズは55mm×55mmとする。
図17は、対象周波数5.8GHz(λa=51.69mm)において、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを5.8GHz、パッチアンテナ2の摂動量を6.9%とした場合の、金属棒3同士の相互間隔gをパラメータとした、金属棒3の長さLに対するxz方向半値幅特性図である。図18は、同yz方向半値幅特性図である。図19は、同ボアサイト軸比特性図である。これらの図において、金属棒3の長さL(横軸)は1/8×λa間隔で0〜λaまで変化させ、金属棒3同士の相互間隔gは図16(A)〜(D)に示すようにλa、1/2×λa、1/3×λa、1/4×λaの4通りとした。図17及び図18より、金属棒3の長さLを3/8×λa〜λa、金属棒3同士の相互間隔gを1/3×λaとしたときに、xz,yz方向ともに半値幅が約40°と、従来の2×2パッチアレイアンテナ相当の半値幅となることが確認できた。しかし、図19より、金属棒3を増やしていくと(金属棒3同士の相互間隔gを狭めていくと)パッチアンテナ2と金属棒3との電気的な結合が大きくなり、パッチアンテナ2単体の状態から偏波変動が発生して軸比が悪化し、円偏波が得られず、DSRCアンテナとしての利用ができなくなるという問題が明らかとなった。図19では、金属棒3の長さLが3/4λa以上で軸比が低くなっている。そこで、以下、アンテナの小型化を考慮して金属棒3の長さLを3/4×λaに固定し、金属棒3同士の相互間隔gとアンテナエレメント5のサイズ(摂動量と軸比中心周波数fop)を調整しながら円偏波となる構成を確認する。
図20は、対象周波数5.8GHz(λa=51.69mm)において、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを5.8GHz、パッチアンテナ2の摂動量を6.9%、金属棒3の長さLを3/4×λaとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、xz,yz方向半値幅特性図である。図21は、同場合のxz,yz方向サイドローブ特性図である。なお、16.25mm〜18.25mmという範囲は、1/3×λaのおよそ±5%の範囲に相当する。これらの図より、金属棒3同士の相互間隔gが16.45mm〜17.25mmで半値幅が45°以下と狭くなり、金属棒3同士の相互間隔gが16.25mm〜17.05mmでサイドローブを−10dB以下に抑制できる。したがって、半値幅が狭く、かつサイドローブが抑制される16.45mm〜17.05mmという範囲が金属棒3同士の相互間隔gの適切条件として導かれる。16.45mm〜17.05mmという範囲は、λa/3に対して−4.5%〜−1%の範囲に相当する。
図22は、対象周波数5.8GHz(λa=51.69mm)において、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを5.8GHz、金属棒3の長さLを3/4×λaとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、パッチアンテナ2の摂動量をパラメータとしたボアサイト軸比特性図である。本図より、摂動量を調整することで円偏波と見なせる軸比3dB以下にすることは可能であるが、軸比3dB以下となる金属棒3同士の相互間隔gは17.25mm〜17.85mmであり、半値幅とサイドローブの条件から導かれる適切範囲(16.45mm〜17.05mm)からずれる。そこで、以下、半値幅とサイドローブの条件から導かれる適切範囲(16.45mm〜17.05mm)にて軸比も良好となるような条件を検討する。
軸比の条件から導かれる適切範囲(17.25mm〜17.85mm)は、1/3×λaに対して0〜+3.5%の範囲である。これより、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopにおける真空中の波長λopを、対象周波数である5.8GHzにおける真空中の波長λaではなく、半値幅とサイドローブの条件から導かれる金属棒3同士の相互間隔gの基準波長λbとほぼ同一になるよう変化させて設定すれば、半値幅とサイドローブの条件を満たしながら摂動量のみの変更で軸比を調整できると推測される。金属棒3同士の相互間隔gを半値幅とサイドローブの条件から導かれる適切範囲の中央値16.75mmに設定すると、基準波長λbはその3倍の50.25mmで周波数は約6.0GHzとなる。そこで、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0GHzとしたときに対象周波数5.8GHzで円偏波が発生するかを検証する。
図23は、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを5.8GHz、金属棒3同士の相互間隔gを17.25mmとし、周波数を5.5GHz〜6.1GHzまで変化させた場合の、パッチアンテナ2の摂動量をパラメータとしたボアサイト軸比特性図である。なお、本図においてパッチアンテナ2単体の軸比特性も併せて示す。本図より、パッチアンテナ2は金属棒3により偏波変動が発生し、5.8GHzより200MHz離れた周波数において軸比が良くなる傾向が確認された。このため、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0GHzとした場合、6.0GHzより200MHz低い5.8GHzにおいて円偏波を発生させることは可能と推測される。
図24は、対象周波数5.8GHz(λa=51.69mm)において、パッチアンテナ2の摂動量を6.9%とし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopをパラメータとしたボアサイト軸比特性図である。本図より、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0〜6.1GHzとすることで、半値幅とサイドローブの条件から導かれる金属棒3同士の相互間隔gの適切範囲(16.45mm〜17.05mm)において軸比を3dB以下に抑えられることが確認された。なお、更に軸比を最適化するには、摂動量を調整すればよい。
以下、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopが6.05GHz、6.0GHz、及び6.1GHzの各々の場合について、軸比、半値幅、及びサイドローブをシミュレーションした結果を説明する。
図25は、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.05GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.45mm,16.65mm,16.85mm,17.05mmとした各々の場合について最適な軸比となるようにパッチアンテナ2の摂動量を調整したときの軸比対周波数特性図である。本図より、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.05GHzとしたとき、対象周波数5.8GHz及びその近傍において、いずれの相互間隔でも摂動量を調整することで3dB以下の軸比にできることが確認された。
図26は、対象周波数5.8GHzにおいて、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.05GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、パッチアンテナ2の摂動量をパラメータとしたxz方向半値幅特性図である。図27は、同yz方向半値幅特性図である。図28は、同xz方向サイドローブ特性図である。図29は、同yz方向サイドローブ特性図である。図25〜図29より、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.05GHzとしたとき、16.45mm〜17.05mmの範囲において、軸比3dB以下、半値幅45°以下、かつサイドローブ−10dB以下の特性を実現できることが確認された。とりわけ金属棒3同士の相互間隔gの略中央値では、摂動量が元の状態のままでも使用が可能なので、最適軸比周波数fopがおよそ6.0GHzとなる円偏波パッチアンテナとして設計・特性管理も行いやすくなる。加えて摂動量を変化させた場合でも、パッチアンテナ2単体における摂動量と軸比の関係(図30)を見る限り、摂動量の範囲はパッチアンテナ2単体の軸比特性を乱すものではない。
図31は、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.45mm,16.65mm,16.85mm,17.05mmとした各々の場合について最適な軸比となるようにパッチアンテナ2の摂動量を調整したときの軸比対周波数特性図である。本図より、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0GHzとしたとき、対象周波数5.8GHz及びその近傍において、いずれの相互間隔でも摂動量を調整することで3dB以下の軸比にできることが確認された。
図32は、対象周波数5.8GHzにおいて、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、パッチアンテナ2の摂動量をパラメータとしたxz方向半値幅特性図である。図33は、同yz方向半値幅特性図である。図34は、同xz方向サイドローブ特性図である。図35は、同yz方向サイドローブ特性図である。図31〜図35より、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0GHzとしたとき、16.45mm〜17.05mmの範囲において軸比3dB以下、半値幅45°以下、かつサイドローブ−10dB以下の特性を実現できることが確認された。
図36は、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.1GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.45mm,16.65mm,16.85mm,17.05mmとした各々の場合について最適な軸比となるようにパッチアンテナ2の摂動量を調整したときの軸比対周波数特性図である。本図より、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.1GHzとしたとき、対象周波数5.8GHz及びその近傍において、いずれの相互間隔でも摂動量を調整することで3dB以下の軸比にできることが確認された。
図37は、対象周波数5.8GHzにおいて、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.1GHzとし、金属棒3同士の相互間隔gを16.25mm〜18.25mmまで変化させた場合の、パッチアンテナ2の摂動量をパラメータとしたxz方向半値幅特性図である。図38は、同yz方向半値幅特性図である。図39は、同xz方向サイドローブ特性図である。図40は、同yz方向サイドローブ特性図である。図36〜図40より、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.1GHzとしたとき、16.45mm〜17.05mmの範囲において軸比3dB以下、半値幅45°以下、かつサイドローブ−10dB以下の特性を実現できることが確認された。
図20以降の検証は金属棒3の長さLが3/4×λaである場合を対象としたが、金属棒3の長さLがλaである場合にも、パッチアンテナ2単体の最適軸比周波数fopを6.0〜6.1GHz、金属棒3同士の相互間隔gを16.45mm〜17.05mmとすることで、必要な性能(軸比、半値幅、及びサイドローブ)を持つ小型DSRC路側アンテナを実現できることを確認している。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。
1 導体地板、2 パッチアンテナ、3 金属棒、4 基板、5 アンテナエレメント、6 同軸コネクタ、7 同軸ケーブル、8 DSRC回路(RF部)、9 DSRC回路(制御部)、10 DSRC回路(インターフェース部)、11 接続ケーブル、12 接続ケーブル、13 電源・通信ケーブル、14 基板、15 無給電導体素子

Claims (5)

  1. 導体地板と、
    前記導体地板上に設けられた、アンテナエレメントが1つであるパッチアンテナと、
    前記導体地板に立設された複数本の導体棒とを備え、
    前記複数本の導体棒は、前記パッチアンテナを囲むように等間隔に立設され、前記導体地板とそれぞれ電気的に接続され、
    対象周波数における真空中の波長をλa、各々の導体棒の長さをL、導体棒同士の相互間隔をgとしたとき、
    3/4×λa≦L≦λa、かつ
    λa/3×95.5%≦g≦λa/3×99.0%
    であり、
    前記パッチアンテナ単体で最適な軸比となる軸比中心周波数における真空中の波長をλopとしたとき、
    λop≒g×3
    であることを特徴とする、路側アンテナ。
  2. 導体地板と、
    前記導体地板上に設けられた、アンテナエレメントが1つであるパッチアンテナと、
    前記導体地板に立設された複数本の導体棒とを備え、
    前記複数本の導体棒は、前記パッチアンテナを囲むように等間隔に立設され、前記導体地板とそれぞれ電気的に接続され、
    5.8GHzにおける真空中の波長をλa、各々の導体棒の長さをL、導体棒同士の相互間隔をgとしたとき、
    3/4×λa≦L≦λa、かつ
    16.45mm≦g≦17.05mm
    であり、
    前記パッチアンテナ単体で最適な軸比となる軸比中心周波数が6.0GHzから6.1GHzの範囲であることを特徴とする、路側アンテナ。
  3. 前記複数本の導体棒は、前記導体地板上の縁近傍に、前記導体地板の4隅を含み、各辺に同本数となるように立設されている請求項1又は2に記載の路側アンテナ。
  4. 前記複数の導体棒の先端側に前記パッチアンテナのアンテナエレメントより小面積の複数の無給電導体素子が配置されている請求項1からのいずれか一項に記載の路側アンテナ。
  5. 前記パッチアンテナの基板がフッ素樹脂基板である請求項1からのいずれか一項に記載の路側アンテナ。
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