JP6061723B2 - 光ファイバの作製方法 - Google Patents

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本発明は、誘導ブリルアン散乱(SBS)を抑圧する光ファイバ作製方法に関する。
近年、光ファイバ通信において、大容量化及び長距離化が進んでいる。光ファイバは低損失という特徴を有しており、これを用いた長距離光ファイバ通信が実現されている。また、エルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA)等の光増幅器の登場によって、さらなる長距離化が実現されている。海底通信等の長距離通信システムでは、光増幅器を伝送路に複数配置し、伝送に伴う光損失を補っているが、伝送システムのコスト削減の観点からも、EDFAによる光増幅の中継間隔は、できる限り広げる必要がある。光ファイバへ入射する信号光のパワーを増加させることにより、さらなる長距離化が可能であるが、光ファイバ中で発生する非線形現象の一つである誘導ブリルアン散乱(Stimulated Brillouin Scattering。以下、SBSと称する。)により、入射光強度が制限される。
以上のことから、更なる大容量化、長距離化を進めるにあたり、SBSによる入射光強度の制限が発生するため、SBSを抑圧する必要がある。SBSとは、光ファイバへ入射した光と、光ファイバ中で発生する音響波との相互作用によって生じる散乱現象であり、光ファイバに入射した光の一部が散乱し、入射光と反対の伝播方向にストークス光が発生する現象である。入射光強度がSBS閾値と呼ばれる値よりも大きくなると、強いストークス光が発生し、入射光にデプレッションと呼ばれる飽和現象が発生する。これは、光ファイバへの入射光強度の増加に対して、光ファイバの出力端で観測される透過光の強度が、ある一定の値で飽和する現象であり、SBSが発生することにより、伝送品質が劣化するため、入射光強度をSBS閾値以下の値としなければならない。
入射光と相互作用する音響波は、光の伝播定数をβ、音響波の伝播定数をβとすると、以下式(1)の位相整合条件を満たす。
(数1)
β=2×β (1)
ストークス光の周波数は、相互作用した音響波の周波数だけ低い周波数を持ち、ブリルアン周波数シフト量と呼ばれる。また、発生するストークス光は、音響フォノンの生存時間から計算される帯域Δνを持つローレンツ型のスペクトルを持つ。つまり、周波数がνである光を光ファイバへ入射した場合、図1に示すようなν−fを中心としたゲインが発生していることになる。ただし、fは、i次音響波モードの周波数である。最終的に発生するゲインスペクトルは、前記位相整合条件を満たした無数の音響波によって発生するゲインスペクトルの和で与えられる。そこで、上記音響波モードの周波数が、光ファイバに添加されるフッ素や二酸化ゲルマニウムなどの添加量や、光ファイバの温度、光ファイバに加わる張力によって変化することを利用し、光ファイバの長手方向に添加するフッ素や二酸化ゲルマニウムの量を変化させたり、光ファイバの温度や光ファイバに加わる張力を変化させたりすることで、光ファイバの長手方向で発生するブリルアンゲインスペクトルを周波数軸上に変化させ、SBSを抑圧する方法が提案されている(例えば、非特許文献1及び2参照。)。
具体的には、長手方向でブリルアン周波数シフト量が変化している光ファイバについて、光ファイバのSBSしきい値Pthは非特許文献1に記載の下記の(2)、(3)、(4)式に基づいて、理論的に計算できる。
Figure 0006061723
Figure 0006061723
Figure 0006061723
ここでgはブリルアン利得、ν(z)はブリルアン周波数シフト量の長手方向の変化、G(ν)は有効利得であり、SBSは有効利得G(ν)が最大となる周波数νmaxで発生する。g(ν,z)は距離zにおけるブリルアン利得スペクロルを表す。なお、Δνはブリルアン利得の半値幅で石英ガラス系の光ファイバでは、波長1.55μmで約35MHzである。Lはファイバ長、αはファイバの損失、Aeffは有効コア断面積、Kは偏光状態を表す係数で、光ファイバ中で偏光が完全に維持されている場合はK=1、光ファイバ中で偏光がランダムな場合はK=2である。
つまり、SBSしきい値は有効利得の最大値G(νmax)に反比例し、光ファイバの長手方向にブリルアン周波数シフト量を変化させることにより拡大される。長手方向のブリルアン周波数シフト量の変化の例は非特許文献中に記載されており、その中からファイバI、II、III、IVの変化の例を図2に示す。
しかしながら、これらの手法では、光ファイバの製造時に長手方向に対してドーパントの添加量を制御したり、光ファイバに加わる歪や温度を長手方向に制御したりする必要があり、作製が困難であり損失増加などの問題を生じる、あるいは経済性の面で問題がある。
そこで、ゲルマニウム、フッ素、アルミニウム等の添加物をコアに共添加し、光ファイバの半径方向に階段状、又は連続的に添加量を変化させ、音響波モードを制御することによりゲインスペクトルのピーク値を低減させ、SBSを抑圧する手法が検討されている(例えば、非特許文献3及び4参照。)。
さらに、光ファイバの作製時に、線引き張力を周期的に変化させ、コア領域に残留する応力を長手方向に変化させることでSBSの抑圧を実現する方法が提案されている(例えば、非特許文献5参照。)。しかしながら、この方法については、純石英コア光ファイバのように、コアの方が粘度が高い(硬い)構造の光ファイバにしか適用できない。つまり、汎用品の光ファイバのほとんどはコアの方が粘度が低い(柔らかい)構造であるため、汎用品の光ファイバの大部分にはこの方法を用いることができない。
K.Shiraki,M.Ohashi,and M.Tateda "SBS Threshold of a Fiber with a Brillouin Frequency Shift Distribution", J.Lightwave Technol., Vol.14, No.1, pp.50−57 (1996) J.Hansryd,F.Dross,M.Westlund,P.A.Andrekson,and S.N.Knudsen, "Increase of the SBS Threshold in a Short Highly Nonlinear Fiber by Applying a Temperature Distribution", J.Lightwave Technol., Vol. 19, No.11, pp.1691−1697, Nov.2001. M.Li,X.Chen,J.Wang,S.Gray,A.Liu,J.A.Demeritt,A.B.Ruffin,A.M.Crowley,D.T.Walton,and L.A.Zenteno, "Al/Ge co−doped large mode area fiber with high SBS threshold", Opt. Express, vol.15, 8290−8299 (2007). K.Imamura,N.Kumano,M.Tadakuma,R.Sugizaki,T.Yagi and Y.Koyamada, "6−dB SBS threshold improved optical fiber compatible with standard SMF", in proceedings of OECC2006, 6D1−3−1 (2006). A. Wada,T. Nozawa,T. Tsun and R. Yamauchi, "Suppression of Stimulated Brillouin Scattering by Intentionally Induced Periodical Residual−Strain in Singtle−Mode Optical Fibers," IEICE TRANS COMMUN., vol.E76−B,no. 4, 345−351 (1993). J.Kushibiki,M.Arakawa,Y.Ohashi,and Y.Maruyama, "Ultrasonic Microspectroscopy Measurement of Fictive Temperature for Synthetic Silica Glass", Appl. Phys.Express, vol.4, 056601 (2011). K.Tsujikawa,K.Tajima, and J.Zhou, "Intrinsic loss of optical fibers", Optical Fiber Technology, vol.11, pp.319−331, (2005).
しかしながら、これまで述べてきたように、従来に提案されている手法では、少なくとも2つ以上の添加物が必要であったり、光ファイバの製造時に光ファイバの半径方向に複雑な添加量の制御を行わなければならなかったり、又は光ファイバを作製した後に光ファイバの長手方向に温度や光ファイバに加わる張力を変化させなければならなかったりと、作製が困難で損失増加などの問題を生じ、経済性の面で問題がある。特に、光ファイバを作製した後に温度や光ファイバに加わる張力を変化させるには、追加的な設備や調整用のシステムが必要になる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、石英系列のガラスを材料に用いた光ファイバであれば任意の屈折率分布の光ファイバに適用することができ、さらに経済的で低損失な光ファイバを実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本願発明は、光ファイバの線引き時に、線引き温度または冷却速度を変化させることによって、ブリルアン周波数シフト量を光ファイバの長手方向に変化させることを特徴とする。
具体的には、本願発明の光ファイバは、
ブリルアン周波数シフト量が光ファイバの長手方向に変化する石英系列のガラスを材料に用いた光ファイバであって、
ブリルアン周波数シフト量の長手方向の変化が、光ファイバの固化温度の長手方向の変化によって引き起こされたことを特徴とする。
具体的には、本願発明の光ファイバの作製方法は、
英系列のガラスを材料に用いた光ファイバの線引き時において、光ファイバの長手方向におけるブリルアン周波数シフト量が所望の分布形状で変化するように、前記光ファイバの外径が一定となる条件で、当該光ファイバの線引き温度及び線引き速度を徐々に変化させる光ファイバの作製方法において、
前記光ファイバの線引き温度を1800℃まで低下させ、かつ線引き速度を1m/sまで低下させることによって光ファイバの長手方向におけるブリルアン周波数シフト量を下げることを特徴とする。
本願発明の光ファイバの作製方法では、前記所望の分布形状が、直線状の分布形状、一定の繰り返し周期を持つくさび状の分布形状、指数関数状の分布形状、又はそれらの中間的な分布形状であってもよい。
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本発明によれば、ファイバの作製時に線引き温度、線引き速度などの条件を調整することで、光ファイバの固化温度(以下、仮想温度と称する)を長手方向に変化させることによってブリルアン周波数シフト量の変化を誘起してSBSの抑圧を実現する。従って、張力や温度を調整するシステムは不要であり、簡易かつ経済的に任意の屈折率分布の石英系ガラスを用いた光ファイバに適用できるという効果を奏する。
誘導ブリルアン散乱によって発生するブリルアンゲインスペクトルの例を示す。 SBSを抑圧するために用いる長手方向のブリルアン周波数シフト量の変化の例を示す。 石英系ガラスにおける音速Vと仮想温度Tfとの関係の例を示す。 本発明を用いたSMFの長手方向のブリルアン周波数シフト量の変化の例を示す。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
〔実施形態1〕
本実施形態は、本発明の原理および仮想温度Tを変化させる方法およびSBSの抑圧効果に関する。
光ファイバのブリルアン周波数シフト量νは以下の式(5)で与えられる。ここでnはコアの屈折率、Vはファイバ中を伝播する音波の速度、λは入射光の波長である。
(数5)
ν=2nV/λ (5)
一方、光ファイバの材料である石英ガラスの中を伝播する音波の速度(=V)は仮想温度Tに対して直線的に増加することが、非特許文献6に報告されている。非特許文献6のデータから、VとTとの関係をプロットした結果を図3に示す。図より、約280℃のTの変化に対し、Vは約40m/s変化する。
従って、光ファイバの線引き作製時に、作製条件を変化させ、ファイバの長手方向に仮想温度Tを変化させれば、(5)式に示す音速Vおよびブリルアン周波数シフト量νが長手方向に変化し、SBS抑圧光ファイバを作製することができる。
この音速Vの変化は、仮想温度Tの変化に伴う、石英系ガラスのSi−O分子結合レベルの微細構造の変化が、引き起こしたものと考えられる。石英系光ファイバに含まれる不純物は超微量であり、用いる添加物(ドーパント)の量も微量であるため、この手法は任意の屈折率分布の石英系の光ファイバ全般に用いることができる。
一般に、ガラスの仮想温度Tを上昇させるには高温から急冷却し、ガラスの仮想温度Tを低下させるには適切な低温温度域で徐冷(アニーリング)すればよい。従って、光ファイバ線引き時に、仮想温度Tを上昇させるには、高温の線引き温度で、高い速度で線引きすれば良い。一方、仮想温度Tを低下させるには、低温の線引き温度で、低い速度で線引きすれば良い。
ただし、これ以外の方法によっても、光ファイバの仮想温度Tを調整することができる。線引き温度の調整は、例えば、雰囲気ガスとして用いる不活性ガス(N、Ar、Heなど)の流量を増加したり、冷却用ガスのファイバへの噴きつけを行ったり、雰囲気ガスとしてN、Ar、Heなどの混合比を変えるなどの方法で分子組成を調整することで行う。線引き速度の調整は、例えば、光ファイバ母材の送り速度を調整することによって行う。低温の線引き温度かつ低い速度での線引きは、例えば、本来の加熱炉の下部に徐冷用の炉を追加設置することで行う。
従って、当該の光ファイバの外径を一定(通常は125μm)に制御しつつ、上記の手段を用いることで、長手方向にT、つまり音速Vとブリルアン周波数シフト量νを長手方向に変化させてSBS抑圧光ファイバを作製することができる。
図2に示した、SBSを抑圧するために用いる長手方向のブリルアン周波数シフト量νの変化の例(例えば、非特許文献2参照。)によれば、ファイバIIのような分布形状の場合でも変化の周期ΔLは極端に短くする必要はなく、5km程度の変化の周期で十分な効果が得られる。仮に、線引きの最高速度が数10m/s程度のような、比較的高速な線引きを行う場合でも、10分程度の時間周期に対応するため、現在のファイバ作製の制御技術レベルで問題なく実現できる。
本実施形態の手法でブリルアン周波数シフト量νを長手方向に変化させる場合、ファイバIのようなステップ状の変化分布形状を実現するのは、比較的困難であるが、ファイバIIのような直線状の分布形状、ファイバIIIのようなくさび状の分布形状、ファイバIVのような指数関数状の分布形状、或いはそれらの中間的な分布形状は実現できる。非特許文献2によれば、ファイバII、III、IVの分布形状によるSBS抑圧効果の差異はわずかであるため、それほど厳密な仮想温度Tの制御を行う必要はない。しかし、以下の実施形態2で詳細を述べるように、SBS抑圧効果はブリルアン周波数シフト量νの長手方向の変化量(図2中のδν)に強く依存するので、仮想温度Tの長手方向の変化量ΔTをできるだけ大きくする必要がある。
〔実施形態2〕
本実施形態は、本発明の仮想温度Tおよびブリルアン周波数シフト量νの長手方向の変化量とSBSの抑圧効果に関する。
以下では、本発明を汎用のGeOドープ石英コアのシングルモードファイバ(SMF:ITU−T G.652)に適用した場合について述べる。
非特許文献2によれば、SBS抑圧効果はブリルアン周波数シフト量νの長手方向の変化量(図2中のδν)に強く依存し、δνが大きいほどSBSの抑圧効果は大きい。図3より、音速Vと仮想温度Tは直線的な相関関係を持ち、(5)式より、νとVは比例関係を持つため、仮想温度Tの長手方向の変化量ΔTをできるだけ大きくする必要がある。
非特許文献7によれば、低温度かつ低速度の線引きによってSMFの仮想温度Tを低減できることが報告されている。具体的には、市販のSMF(線引き温度2000℃以上で数10m/s程度の線引き速度で線引き)のTが1600℃付近の値であるのに対し、線引き温度1800℃で1m/s程度の線引き速度で線引きすることでTを1400℃付近に低減できている。さらに、この低温度かつ低速度の線引きによって仮想温度の低減に伴うRayleigh散乱損失の低減も実現し、波長1.55μmの損失値を0.16dB/kmまで低減できている。
従って、ファイバ外径一定の条件での適切な制御を行いつつ、線引き温度と線引き速度を少しずつ変化させることで、損失増加を引き起こすことなく、長手方向に仮想温度Tが200℃程度変化した、つまりΔTが200℃のSMFを作製できる。さらに本発明の方法によれば、前記に述べたRayleigh散乱損失の低減により、従来の市販ファイバよりも低損失なファイバを作製可能である。
図3より、このTの200℃程度の変化は、音速Vの約30m/sの変化に相当する。(5)式において、波長λ=1.55μm、コアの屈折率を1.45とすると、音速Vの約30m/sの変化は、ブリルアン周波数シフト量νの長手方向の変化量(図2中のδν)の約50MHz分に相当する。つまり、ΔTが200℃のSMFでは、δνは約50MHzとなる。非特許文献2によれば、この約50MHzのδνは、伝送距離を30kmとすると約2dBのSBSの抑圧効果に対応し、この分だけ大きい光入力が可能になる。
図4に、本発明を用いたSMFの長手方向のブリルアン周波数シフト量の変化の例を示す。SMFは市販のSMF母材を線引きして作製している。図中の領域Aは、線引き温度を主な調整パラメータとして、2150℃から1850℃まで低下させ、線引き速度、母材送り速度、線引き張力は外径を制御するために微調整のみを行った。この結果、領域Aでは仮想温度Tに起因するブリルアン周波数シフト量の明確な長手変化が生じた。一方、領域Bは、線引き速度、線引き温度、線引き張力はほぼ固定し、母材の送り速度を主な調整パラメータとして初期の値から1/10程度に減少させた。この結果、領域Bでは仮想温度Tに起因するブリルアン周波数シフト量の明確な長手変化が生じた。
同じSMFの市販母材から作製したにもかかわらず、全体では、上記の効果が加算され、図4に示すように、絶対値として40MHz以上のδν(ブリルアン周波数シフト量νの長手方向の変化量)を実現した。なお、このSMFの波長1.55μmの損失値は0.2dB/kmであり、市販のSMFの値とほぼ同等の値であった。
尚、本発明は、上記実施形態例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
本発明は、誘導ブリルアン散乱(SBS)の発生を抑圧することが可能であり、光ファイバに入射することのできる光信号の強度を増加させることができ、伝送システムにおいて、長距離伝送を実現することができる。

Claims (2)

  1. 英系列のガラスを材料に用いた光ファイバの線引き時において、光ファイバの長手方向におけるブリルアン周波数シフト量が所望の分布形状で変化するように、前記光ファイバの外径が一定となる条件で、当該光ファイバの線引き温度及び線引き速度を徐々に変化させる光ファイバの作製方法において、
    前記光ファイバの線引き温度を1800℃まで低下させ、かつ線引き速度を1m/sまで低下させることによって光ファイバの長手方向におけるブリルアン周波数シフト量を下げる
    ことを特徴とする光ファイバの作製方法。
  2. 前記所望の分布形状が、直線状の分布形状、一定の繰り返し周期を持つくさび状の分布形状、指数関数状の分布形状、又はそれらの中間的な分布形状である
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの作製方法。
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