JP6059128B2 - 光接続部品用ファイバ母材ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、マルチコアファイバとシングルモードファイバのコア同士を接続するために用いられる光接続部品用ファイバ母材ユニットおよび光接続部品並びにその製造方法に関する。
従来、光ファイバは1個の低屈折率のクラッド内の中心に屈折率の高いコアを1個有する構造が用いられてきた。ところが、最近になって、1個のクラッド内に屈折率の高いコアを複数個有する、いわゆるマルチコアファイバが大容量情報伝送、高速伝送を期待できることで注目されるようになってきた。マルチコアファイバはすでに提案されている構造である。
図15および図16に示すマルチコアファイバ50は、それぞれクラッド51内に高屈折率のコア52(コア径d:10μm程度)が4個および7個を有する例を示している。このように、一般的なマルチコアファイバは、1個のクラッド内に4個から7個、あるいは13個程度のコアを有している。それぞれのコア間隔Sはお互いにコア内を伝搬している光信号が干渉しない程度の40μmから50μmに設定され、マルチコアファイバ50の外径Dは120μmから180μmに設定されている。このようなマルチコアファイバ50を用いて情報伝送を実現するためには、上記マルチコアファイバ50内の複数個のコア52にそれぞれ1個のシングルモードファイバ60を接続して各シングルモードファイバ60のコア62内を伝搬してきた光情報をマルチコアファイバ50を介して受光器で受信する、あるいは複数個の光送信器からの光信号をそれぞれ個別のシングルモードファイバ60を介してマルチコアファイバ50の複数個のコア内に送り込まなければならない。
ところが、このシングルモードファイバ60はコア63の径が10μm程度で、ファイバ外径(クラッド62の外径)が125μmであり、上記マルチコアファイバ50のそれぞれのコア52にシングルモードファイバ60を接続することは構造寸法上無理があった。そのために上記シングルモードファイバ60の先端の外周をエッチングにより削ってその外径をマルチコアファイバ50のコア52の間隔程度まで、すなわち、その外径を40μmから50μm程度に極めて細くエッチングしてマルチコアファイバ50のそれぞれのコアに接続する方法が提案されている。しかし、シングルモードファイバ60の外径が40μmから50μm程度になると、あまりにも細径のため、機械的にもろくなり、取り扱いが極めて不安定になり、実用化までには至っていない。
特開2010-286548号公報 特開2010-286661号公報 特開2010-286718号公報
マルチコアファイバ50の直径は最大でも300μm程度であり、その中に有するコア数が多いほど大容量の情報を一度に伝送することができるが、上記マルチコアファイバ50の断面積の制約、コア52間の干渉などを考慮に入れると、コア数は4個から19個の範囲であることが望ましい。これに対して上記コア52から出射した光を取り込むシングルモードファイバ60は、通常、外径が125μm、コア径が10μmである(モードフィールド径は波長1310nmにおいて9.2μmであり、コア径よりもわずかに小さい値である。)。このため、上記マルチコアファイバ50の断面内に有するコア52(例えばコア径が10μmとすると、この場合のモードフィールド径もコア径よりもわずかに小さい値である。)のそれぞれに光結合するように上記シングルモードファイバ60を配置させると、上記シングルモードファイバ60のほとんどが上記断面からはみ出してしまい、マルチコアファイバ50の各コア52とシングルモードファイバ60のコア63との間で良好な光結合を得ることが困難となってしまう。良好な光結合を得るために、シングルモードファイバ60の外径が30μmから40μmになるように該ファイバ60の外周をエッチングによって削り取った極細径の光ファイバを用いるようにしているが、あまりにも極細径であるために取り扱いが難しい、機械的にもろい、光結合のための位置合わせが難しい、という多くの課題があった。
本発明が解決しようとする課題は、前記した従来の課題を解決することができるマルチコアファイバとシングルモードファイバとの光接続部品用ファイバ母材ユニットおよび光接続部品ならびにその製造方法を提供するものである。
上記課題を解決するために成された本発明の第1態様はマルチコアファイバとシングルモードファイバを接続する光接続部品用のファイバ母材ユニットであって、
1個の低屈折率のクラッドの中にN個の高屈折率のコアを有するマルチコアファイバと、1個の低屈折率のクラッドの中に1個の高屈折率のコアを有し、そのモードフィールド径が前記マルチコアファイバのモードフィールド径と同じであるシングルモードファイバをN本束ねて成るシングルモードファイバ集合体とを接続するための光接続部品に用いられるN本のファイバ母材であって、そのファイバ母材のモードフィールド径が前記マルチコアファイバのモードフィールド径のP倍の大きさであるファイバ母材と、
前記N個のファイバ母材をそれぞれ保持するためのN個の貫通孔を有し、該貫通孔に保持された前記ファイバ母材のコアの間隔が、前記マルチコアファイバのコアの間隔のP倍となるように前記貫通孔が配置された第1保持部材と、
前記ファイバ母材を保持するための貫通孔を有し、該貫通孔に保持された前記ファイバ母材のコアの間隔が、前記シングルモードファイバ集合体のコアの間隔のP倍となるように配置された第2保持部材と
を備え、
所定の間隔を置いて配置された前記第1保持部材及び前記第2保持部材の各N個の貫通孔に前記N本のファイバ母材を挿入して成ることを特徴とする。
前記光接続部品用ファイバ母材ユニットの前記第1保持部材と前記第2保持部材の間の前記ファイバ母材を加熱・延伸することにより、光接続部品用のファイバが得られる。
この場合、前記第1保持部材と前記第2保持部材とを所定の間隔をおいて繰り返し交互に配置し、これら複数の第1保持部材及び複数の第2保持部材の貫通孔にN本のファイバ母材を挿入するようにすると、一度に複数の光接続部品に用いられるファイバを得ることができる。
上記の光接続部品用ファイバ母材ユニットにおいては、
前記第1保持部材と前記第2保持部材との間には前記ファイバ母材を封入する封入部材が形成されていることが好ましい。このような構成によれば、前記第1保持部材と前記第2保持部材の間の前記ファイバ母材を加熱・延伸する際にN本のファイバ母材の配置や間隔を維持することができる。
前記ファイバ母材が石英系材料から形成され、前記第1保持部材及び前記第2保持部材が石英ガラスから形成されているときは、前記封入部材が、硬化性樹脂及び硬化剤を含んだSiOガラス原料溶液を硬化させたものであることが好ましい。
また、前記ファイバ母材がプラスチック材料から形成され、前記第1保持部材及び前記第2保持部材がプラスチック材料から形成されているときは、前記封入部材が、前記ファイバ母材よりも屈折率の低いプラスチック材料から形成されていることが好ましい。
Pの値は8から100までの範囲が好ましい。
また、第1保持部材と第2保持部材は、10mmから100mmの距離をおいて配置されていることが好ましい。
前記ファイバ母材は石英系材料、又はプラスチック系材料から形成することができる。
本発明の第2態様は、上記の光接続部品用ファイバ母材ユニットの前記第1保持部材と前記第2保持部材の間の前記ファイバ母材を加熱し、延伸することにより得られる、前記ファイバ母材のコアの間隔の1/Pの間隔で配置され、且つ前記ファイバ母材のモードフィールド径の1/Pのモードフィールド径を有するN本のファイバの集合体から成る光接続部品である。
この場合、前記N本のファイバの長さがそれぞれ100mから10000mmの範囲であることが好ましい。
また、前記N本のファイバの集合体の周りがプラスチック材料で被覆されていることが好ましい。
本発明の第3態様は、上記の光接続部品用ファイバ母材ユニットの第1保持部材と第2保持部材との間を加熱、延伸して得たN本のファイバ母材を樹脂で覆い、硬化させた後にその間隔を保持したまま切り出し、前記第1保持部材側の端面にマルチコアファイバを、前記第2保持部材側の端面にシングルモードファイバ集合体を接続したことを特徴とする高密度・大容量情報伝送用ファイバ伝送路である。
本発明の第4態様は、上記の光接続部品用ファイバ母材ユニットのうち少なくとも前記第1保持部材と前記第2保持部材の間の前記ファイバ母材の外周を、石英ガラス管で覆って該ファイバ母材を加熱、延伸することにより光接続部品を製造する方法である。
本発明によれば、マルチコアファイバのモードフィールド径及びコアの間隔のP倍となるように第1保持部材の貫通孔の径及び間隔を設定し、シングルモードファイバのモードフィールド径や該シングルモードファイバを束ねて集合体にしたときの各シングルモードファイバのコアの間隔のP倍となるように第2保持部材の貫通孔の径及び間隔を設定し、これら第1保持部材及び第2保持部材の貫通孔にマルチコアファイバのモードフィールド径及びシングルモードファイバのモードフィールド径のP倍の径のモードフィールド径を有するファイバ母材を挿入することにより、光接続部品用ファイバ母材ユニットを構成することができる。このため、光接続部品用ファイバ母材ユニットの寸法設計が容易になる。なお、上記のように、モードフィールド径で示したが、マルチコアファイバ、シングルモードファイバ、ファイバ母材の比屈折率差がほぼ等しい場合にはそれぞれのコア径が等しくなるように設定すればよい。以下に述べる実施例ではそれぞれのファイバの比屈折率差がほぼ等しいものとして、モードフィールド径の代りにそれぞれのコア径が等しくなるように保持部材の貫通孔、ファイバ母材のコア径を選ぶ。なお、モードフィールド径はコア径よりもわずかに小さい値である。
そして、このように設計された光接続部品用ファイバ母材ユニットの第1保持部材と第2保持部材の間のファイバ母材を加熱・延伸してファイバ母材のモードフィールド径を1/P、N本のファイバ母材の間隔を1/Pにすることにより、マルチコアファイバとシングルモードファイバ集合体とを接続する光接続部品用のファイバを容易に得ることができる。
上記の光接続部品用ファイバ母材ユニットにおいては、第1保持部材と第2保持部材の間隔を長くすることによりこれら第1及び第2保持部材の間に緩やかな傾斜でファイバ母材を保持することができる。このため、ファイバ母材の加熱・延伸時における該ファイバ母材の曲がりや軸折れを抑制でき、軸折れによる接続損失を低く抑えたり、ファイバ母材の加熱・延伸により得られたファイバ内を伝搬する光信号の放射損失を小さく抑えたりすることができるが、第1保持部材と第2保持部材の間隔は実用上、10mmから100mmの範囲に設定することが好ましい。
第1及び第2保持部材に保持されたファイバ母材を加熱、延伸した後に得られるファイバの集合体の外周をプラスチック材料で被覆することにより、該ファイバ集合体を補強することができる。また、プラスチック材料で被覆されていることによりファイバ集合体の扱いが容易になり、さらにファイバ集合体の破断を防ぐことができる。プラスチック材料としてはシリコン樹脂、変性シリコン樹脂、UV硬化樹脂、エポキシ樹脂、アクリレート系樹脂などを用いることができる。
第1保持部材及び第2保持部材を石英ガラス材料かプラスチック材料で構成し、ファイバ母材に石英系ファイバを用いれば、光接続部品用ファイバ母材ユニットの材質がマルチコアファイバ及びシングルモードファイバと類似する。このため、光接続部品用ファイバ母材ユニットとマルチコアファイバ及びシングルモードファイバの整合性がよくなり、両者を低反射損失、低放射損失で結合させることができる。
また、ファイバ母材にプラスチック系ファイバを用いれば、より簡単に低温で加熱、延伸することができ、低コストで実現することができる。なお、プラスチック系ファイバを用いた場合にはこのプラスチック系ファイバ集合体の外周全体を被覆材で覆った状態で加熱、延伸してもよい。この被覆材には前記のプラスチック材料を用いることができる。
加熱、延伸は第1および第2保持部材の一部も行ない、該加熱、延伸部を樹脂で覆った後、ファイバ母材の間隔を保持したまま延伸部を切断して取り出してその一方の端面に該マルチコアファイバを、他方の端面にシングルモードファイバの束を接続するようにすれば、上記接続部の保持が容易になり、該マルチコアファイバ、該シングルモードファイバとの接続箇所をフェルールやV溝などを使ってしっかりと固定することができる。
ファイバ母材に石英系ファイバを用いれば該マルチコアファイバ、該シングルモードファイバとの整合性がよくなり、低反射損失、低放射損失で結合させることができる。また、ファイバ母材にプラスチック系ファイバを用いれば、より簡単に低温で加熱、延伸することができ、低コストで光接続部品用のファイバを製造することができる。
光接続部品用ファイバ母材ユニットを加熱、延伸する際にファイバ母材の外周を石英ガラス管で囲って加熱、延伸するようにすれば、石英ガラス管の中のファイバ母材を輻射熱によって一様に加熱することができるので、均一に延伸することができる。また、熱源からの熱が石英ガラス管を介してファイバ母材に伝わるため、安定して加工ができる。
本発明の第1実施例に係る光接続部品用ファイバ母材ユニットの構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図。 大口径ファイバの構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面断面図。 光接続部品用ファイバ母材ユニットの大口径ファイバをガラス旋盤で加熱、延伸する方法を説明するための図。 光接続用部品用ファイバ母材ユニットの大口径ファイバを延伸した後の状態を示す図であり、同図(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図。 光接続部品用ファイバ母材ユニットの延伸後の大口径ファイバの外周をシリコン樹脂で被覆した状態を示す正面図。 光接続部品の両端にマルチコアファイバとシングルモードファイバ集合体を接続して成る、高密度・大容量情報伝送用ファイバ伝送路を示す図であり、同図(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図。 光接続部品用ファイバ母材ユニットの大口径ファイバを加熱・延伸するガラス旋盤の別の例を示す図。 石英ガラス管で覆った状態の光接続部品用ファイバ母材ユニットを示す図。 本発明の第2実施例に係る光接続部品を示す図であり、同図(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図。 本発明の第3実施例に係る光接続部品用ファイバ母材ユニットを示す図であり、同図(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図。 本発明の第4実施例に係る光接続部品用ファイバ母材ユニットを示す図であり、同図(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図。 本発明の第5実施例に係る光接続部品用ファイバ母材ユニットの製造方法を説明するための図であり、同図(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図。 第5実施例の光接続部品用ファイバ母材ユニットを示す図であり、同図(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図。 図光接続部品用ファイバ母材ユニットを高温で加熱、延伸する方法の説明図。 マルチコアファイバとシングルモードファイバの断面の一例。 マルチコアファイバとシングルモードファイバの断面の別の例。
以下、本発明のマルチコアファイバ用接続用部品に関するいくつかの実施例について図面を用いて説明する。
図1は本発明の第1実施例に係る光接続部品用ファイバ母材ユニットの構成図を示す。同図(a)は光接続部品用ファイバ母材ユニットの正面図、同図(b)は同図(a)のA−A断面図、同図(c)は同図(a)のB−B断面図を示したものである。
ファイバ母材ユニット10は、互いに平行な7個の孔111を有する第1保持部材11と、互いに平行な7個の孔121を有する第2保持部材12と、これら第1保持部材11の7個の孔111および第2保持部材12の7個の孔121に両端が挿入された7本の大口径ファイバ13から成る。大口径ファイバ13が本発明のファイバ母材に相当する。
上記第1及び第2保持部材11及び12の貫通孔の孔111及び121の互いに平行な部分の長さは長い方が好ましい。その理由は加熱、延伸して実現したファイバ集合体の両端に接続するファイバとの平行接続が可能になり、接続損失を低減することができるからである。上記互いに平行な長さは10mmから60mm程度が好ましい。
図2は大口径ファイバ13を示す図である。大口径ファイバ13には、コア131の材料がGeOを添加したSiOであり、その外周のクラッド132の材料がSiOである石英系ファイバが用いられる。なお、クラッド132の中のコア131の周りにFを添加したSiOを形成した層を用いても良い。コア131とクラッド132の比屈折率差は0.5%よりも大きいことが好ましく、3%程度まで大きくすることができるので、その範囲でコア、クラッド材料を選択すると良い。すなわち、コア材料には、SiOに屈折率制御用添加物(Ge、Ti、P、Sn、など)を少なくとも1種添加した材料を用い、モードフィールド径は、マルチコアファイバのモードフィールド径(シングルモードファイバのモードフィールド径)の径のP倍になる値のものを用い、クラッドは基本的には無くても良いが、コア内に光を伝搬させる程度の層があれば良く、その材料にはSiO、あるいはSiOにB、Fを少なくとも1種添加した材料を選ぶことができる。
また、大口径ファイバ13としてプラスチック材料から成るファイバを用いる場合には、コア材料にはPMMA系の材料、クラッド材料にはフッ素系樹脂材料を用いることができる。さらに、クラッド132の外周にポリエチレンやポリ塩化ビニルから成る被覆材が被覆されていてもよい。さらにプラスチック材料から成るファイバとして、全フッ素化ポリマ系ファイバを用いてもよい。なお、加熱、延伸した大口径ファイバはマルチコアファイバ、シングルモードファイバのモードフィールド径と等しい外径のモードフィールド径を有していれば良く、その外周のクラッドは数μmから30μm程度の薄い層でもよい。
第1保持部材11は石英系材料からなり、その7個の孔111は、1個の低屈折率のクラッド21の中に7個の高屈折率のコア22を有するマルチコアファイバ23(図4参照)の前記コア22に対応しており、前記孔111同士の間隔が、前記マルチコアファイバ23の断面をP倍にしたときのコア22同士の間隔とほぼ同じになるように構成されている。
第2保持部材12は石英系材料からなり、その7個の孔121は、1個の低屈折率のクラッド31の中に1個の高屈折率のコア32を有するシングルモードファイバ33を7本束ねたシングルモードファイバ集合体34(図4参照)の各シングルモードファイバ33のコア32に対応しており、前記孔121同士の間隔が、前記シングルモードファイバ集合体34の断面をP倍にしたときのコア32の間隔とほぼ同じになるように構成されている。
例えばコア径を等しくするために、マルチコアファイバ23が、コア径Dm:10μm、屈折率nm:1.481(波長0.63μmでの値、波長1310nmでのモードフィールド径はコア径とほぼ同じ値であるので、ここではコア径で示す。)、コア間隔Sm:40μm)のとき、該マルチコアファイバの断面を一様にP倍に大きくしたとすると、第1保持部材11の7個の孔111の径は、P・Dm(P=10のとき100μm)であり、孔111同士の間隔はP・Sm(P=10のとき400μm)となる。また、例えばシングルモードファイバ33が、コア径Ds:10μm(Ds≒Dm)、屈折率ns≒nm、であり、シングルモードファイバ集合体34のコア間隔Ss:125μm>Smのとき、該シングルモードファイバ集合体34の断面を一様にP倍に大きくしたとすると、第2保持部材12の7個の孔121の径は、P・Ds(P=10のとき100μm)であり、孔121の間隔はP・Ss(P=10のとき1250μm)となる。
このような第1保持部材11の孔111および第2保持部材12の孔121に対して、コア径がDf(Df:100μm≒P・Ds≒P・Dm)、クラッド径が150μmの大口径ファイバ13の両端をそれぞれ差し込んで固定する。これにより、第1保持部材11側における大口径ファイバ13の間隔は400μmとなり、第2保持部材12側における大口径ファイバ13の間隔は1250μmとなる。
第1保持部材11と第2保持部材12の間隔Ltは、10mmから100mmが好ましいが、この実施例では延伸したファイバからの放射損失を低減させるために長く取り、50mmとした。
なお、上記説明ではPの値を10にしたが、8から100までの任意の値とすることができる。従ってマルチコアファイバのコア径が10μmのとき、Pの値に応じて大口径ファイバ13のコア131の径は80μmから1000μmの範囲から選ぶことができる。また、大口径ファイバ13のクラッド132はその厚みが5μmから30μm程度あればよい。したがって、コア131の径が80μmから1000μmの範囲とすると、クラッド132の径は90μmから1060μmの範囲から選べばよい。
図3は、光接続部品40を得るために、図1に示す光接続部品用ファイバ母材10の第1保持部材11と第2保持部材12の間の7本の大口径ファイバ13を加熱しながら延伸する様子を、図4は、大口径ファイバ13を延伸後の光接続部品用ファイバ母材10を、図5は延伸後の大口径ファイバ13の周りが被覆部で被覆された光接続部品用ファイバ母材10をそれぞれ示している。
大口径ファイバ13の加熱・延伸は、延伸後の外径が延伸前の外径の1/Pとなるように行われる。ここでは、Pの値を10とする。なお、延伸前の大口径ファイバ13と区別するため、延伸後の大口径ファイバであって第1保持部材11と第2保持部材12の間から切り出す前のファイバに「13A」の符号を付し、第1保持部材11と第2保持部材12の間から切り出したファイバに「13P」の符号を付すとともに「小口径ファイバ」と呼ぶ。後述するように、光接続部品40は7本の小口径ファイバ13Pから構成される。
図3に示すように、大口径ファイバ13の加熱、延伸処理はガラス旋盤51を用いて行われる。ガラス旋盤51は、基台511と、該基台511上に所定の距離をおいて固定された回転部512および移動部513と、回転部512と移動部513の間に配置された石英ガラス管514と、石英ガラス管514の下部に配置された熱源515とを備えている。熱源515としてはアセチレンガスバーナ、酸水素バーナ、アーク放電加工、高周波加熱源、電気炉などを用いることができる。
まず、石英ガラス管514内にN本の大口径ファイバ13を配置した状態で回転部512および移動部513に第1保持部材11および第2保持部材12をそれぞれ取り付ける。続いて、石英ガラス管514を通して大口径ファイバ13を熱源23で加熱しながら移動部513を矢印D1方向に移動させて延伸する。このとき、回転部512により矢印D2方向に光接続部品用ファイバ母材10を回転させながら熱源23を延伸方向D1とは逆の方向D3に一定速度で移動させる。
例えば、第1保持部材11および第2保持部材12を20rpmで回転させながら、矢印D1方向に15mm/secで移動させ、かつ熱源は1mm/secで移動させることにより、大口径ファイバ13を加熱・延伸する。これにより、容易に且つ簡便な方法で、大口径ファイバ13から光接続部品40用の小口径ファイバ13Pを得ることができる。
上記のガラス旋盤51で延伸した結果、延伸後の大口径ファイバ13AのA−B間の長さLeは、延伸前の大口径ファイバ13のA−B間の長さLtのP倍となる。従ってPの値を10とすると、Ltが10mmの場合は、Leは1000mmとなり、Ltが100mmの場合にはLeは10000mmとなる。
一方、大口径ファイバ13の外径が150μm(コア径は100μm)の場合、A−A断面およびB−B断面における延伸後ファイバの外径は15μm(コア径は10μm)となる。
また、A−A断面における延伸後ファイバ13Aの間隔は第1保持部材11の孔111の間隔の1/10の40μmとなり、マルチコアファイバ23のコア22の間隔とほぼ同じになる。さらに、B−B断面における延伸後ファイバ13Aの間隔は第2保持部材12の孔121の間隔の1/10の125μmとなり、シングルモードファイバ33を7本束ねたシングルモードファイバ集合体34のファイバ間隔(コア間隔)とほぼ同じになる。
次に、図5に示すように、延伸後ファイバ13AのA−B間の周りを被覆部17で覆う。被覆部17は、延伸後ファイバ13AのA−B間の周りに円筒状の成形型(図示せず)を被せ、この成形型内にプラスチック材料を注入し、固化した後、成形型を取り外すことにより形成される。プラスチック材料としては、例えばシリコン樹脂、変性シリコン樹脂、UV硬化樹脂、エポキシ樹脂、アクリレート系樹脂などを用いることができる。このように被覆部17で覆うことにより、延伸後ファイバ13AのA−A断面およびB−B断面におけるファイバ同士の間隔が保持される。この状態で、延伸後の大口径ファイバ13AのA−B間を切り出すことにより、N本(7本)の小口径ファイバ13Pを有する光接続部品40が得られる。
続いて、図6に示すように、光接続部品40のA−A側の端面にマルチコアファイバ23を、B−B側の端面にシングルモードファイバ集合体34を接続する。以上により、高密度・大容量情報伝送用ファイバ伝送路が形成される。なお、光接続部品40の小口径ファイバ13Pとマルチコアファイバ23及びシングルモードファイバ集合体34との接続は融着接続、あるいはフェルールを用いた対向接続とする。なお、上記接続の際に目印があれば容易に接続できるので、保持部材に刻みや凹凸を設けておいても良い。また、光接続部品40小口径ファイバ13Pとマルチコアファイバ23及びシングルモードファイバ集合体34の各コアの間には、屈折率整合用のマッチングオイルを介在させると良い。
なお、本実施例では、図3に示すガラス旋盤51を用いたが、これに限らず、図7に示すようなガラス旋盤53を用いても良い。このガラス旋盤53では、第1保持部材11及び第2保持部材12の一部と、第1保持部材11と第2保持部材12の間の大口径ファイバ13の全体を覆うことができる長さの石英ガラス管534を用いている。その他の構成はガラス旋盤51と同じである。
図8に示すように、大口径ファイバ13の加熱・延伸の際に第1および第2保持部材11、12を回転したり、移動させたりすることができるように、石英ガラス管534は第1および第2保持部材11、12とわずかに離間している。
石英ガラス管534は炉心管のように作用する。このため、加熱源513で加熱したときに、第1保持部材11及び第2保持部材12の一部と大口径ファイバ13は輻射熱によって一様に加熱されるので、均一に引き伸ばすことができる。
また、本実施例では、延伸後ファイバ13Aの間隔を保持するためにA−B間の該ファイバ13Aの周り全体をプラスチック材料からなる被覆部17で覆ったが、延伸後ファイバ13AのA側端面付近及びB側端面付近の周りのみを被覆部で被覆するようにしても良い。要は、延伸後ファイバ13Aを切り出す際、および、光接続部品40とマルチコアファイバ23およびシングルモードファイバ集合体34とを接続する際に延伸後ファイバ13AのA側端面付近及びB側端面におけるファイバの間隔が保持されていれば良い。
図9は、本発明の第2実施例に係る光接続部品40Aを示している。この光接続部品40Aは、被覆材17のA側端面(マルチコアファイバ23の接続側端面)の外周縁に筒状部171を有している。この筒状部171はマルチコアファイバ23の外径よりもやや大きい内径寸法を有しており、光接続部品40AのA側端面にマルチコアファイバ23を接続したときに該マルチコアファイバ23の端部が、筒状部171内に入り込むように構成されている。
なお、この実施例では、被覆材17は、A−A端面に接続されるマルチコアファイバ23の一部の外周を覆うようにしたが、B−B端面に接続されるシングルモードファイバ集合体34の周りを覆うようにしても良く、マルチコアファイバ及びシングルモードファイバの両方の周りを覆うようにしても良い。
なお、上記の光接続部品40Aの一方の端面に該マルチコアファイバ13を、他方の端面にシングルモードファイバ集合体34の各シングルモードファイバ33を接続する方法は第1実施例と同様である。
図10は本発明の第3実施例に係る光接続部品用ファイバ母材ユニット10を示す。この実施例は、第1保持部材11、第2保持部材12、および大口径ファイバ13が全てプラスチック材料を用いて構成された例である。具体的には、大口径ファイバ13のコア131にはポリメタクリル酸メチルを、クラッド132にはフッ素系樹脂をそれぞれ用いた。また、第1保持部材11および第2保持部材12にはポリメタクリル酸メチル材料を用いた。
この場合も第1及び第2保持部材の互いに平行な長さは60mm程度まで長くしても良い。
第1保持部材11および第2保持部材12をポリメタクリル酸メチル材料で製造したことにより、孔111、121を容易に形成することができ、該孔111、121に大口径ファイバ13を通して固定することができる。
なお、第1保持部材11および第2保持部材12をポリメタクリル酸メチル材料で製造したため、大口径ファイバ13と共に第1保持部材11および第2保持部材12も加熱・延伸することができる。
第1実施例では第1保持部材11および第2保持部材12を石英系材料から作製した。このため、大口径ファイバ13を延伸する際に孔111、121の端部で大口径ファイバ13が破断しないように、延伸後のファイバ13Aを切り出す箇所(A−A端面、B−B端面)を第1および第2保持部材11、12から離間させ、第1保持部材11からA−A端面までの間、第2保持部材12とB−B端面の間は、保持部材11、12の孔111、121と平行に大口径ファイバ13を引き延ばすようにした。
これに対して、本実施例では、第1保持部材11および第2保持部材12を大口径ファイバ13と同じプラスチック材料としたため、上記した破断のおそれが小さい。このため、保持部材11、12の端面付近を延伸後のファイバ13Aを切り出す箇所(A−A端面、B−B端面)にすることができる。従って、延伸後ファイバ13Aのほぼ全体を光接続部品40の小口径ファイバ13Pとして有効に利用することができる。
この場合にも第1及び第2保持部材の互いに平行な長さは60mm程度まで長くしても良い。
図11は本発明の第4実施例に係る光接続部品用ファイバ母材ユニット10を示している。この実施例では、第1保持部材11の孔111のうち大口径ファイバ13の挿入側端部(A端面)に他の部分よりも径の大きな径大部112を設けた。同様に、第2保持部材12の孔121のうち大口径ファイバ13の挿入側端部(B端面)に他の部分よりも径の大きな径大部122を設けた。その他の構成は、第1実施例と同様である。
このような構成により、本実施例では、第1および第2保持部材11、12の孔111、121に対して大口径ファイバ13を挿入し易くなる。
また、径大部112、122を設けたことにより、大口径ファイバ13の延伸時に孔111、121の端部における大口径ファイバ13の破損を低減することができる。なお、孔111、121の径が150μmであるとき、径大部の径は200μmから250μmが好ましい。
図12〜図14は本発明の第5実施例を示す。この実施例は、一度に複数の光接続部品用ファイバ集合体を得ることができる光接続部品用ファイバ母材ユニット60の例である。まず、図12を参照して光接続部品用ファイバ母材ユニット60の製造方法を説明する。
中空管61の内部に複数の第1保持部材11および複数の第2保持部材12を交互に繰り返し配置し、これら第1保持部材11の孔111および第2保持部材12の孔121の全てにわたってN本の大口径ファイバ13を挿入する。大口径ファイバ13には例えば石英系ファイバを用いることができる。図12では、中空管61の両端部に第1保持部材11を配置しているが、両端部に第2保持部材12を配置しても良く、一方の端部に第1保持部材11を、他方の端部に第2保持部材12を配置しても良い。
続いて、第1保持部材11と第2保持部材12の間の空間に、硬化性樹脂及び硬化剤を含んだSiOガラス原料溶液62Aを注入し、その後、硬化性樹脂と硬化剤の反応により自己硬化反応を生じさせて上記該原料溶液を固化させ、次いで乾燥、脱脂、加熱して多孔質ガラス材62(図13参照)を形成する。
図では示していないが、硬化性樹脂及び硬化剤を含んだSiOガラス原料溶液62Aは第1保持部材11と第2保持部材12を覆うように注入して全体を多硬質ガラス材62で覆うようにしても良い。そしてガラス化させて一体型の光接続部品用ファイバ母材ユニットを製造するようにしても良い。このように一体型の光接続部品用ファイバ母材ユニットにするのは多硬質ガラス材が燒結時に収縮してガラス化した光接続部品用ファイバ母材ユニット内に空隙が発生するのを抑えることができるからである。
前記中空管61には金属製、あるいはガラス製かプラスチック製の半割管構造を接合した中空管を用い、SiOガラス原料溶液を固化させた後に中空管61を脱着する。その後、固化体を乾燥、脱脂、加熱させることにより、図13に示す光接続部品用ファイバ母材ユニット60が得られる。
なお、上記SiOガラス原料溶液62Aに代えて、Si(OCと水、酸からなる液体を多孔質ガラス材62の原料溶液としても良い。この場合は、加水分解反応により多孔質ガラス材62が形成される。この他、Si(OCに代えて、他のアルキル化物、例えば、Si(OCHを用いることができる。
図14に示すように、上記の光接続部品用ファイバ母材ユニット60は、所定速度Vpで電気炉70内に送り込みながら、溶融した光接続部品用ファイバ母材ユニット60を電気炉70から所定速度Vfで引っ張って線引きする。そして、ポリマ溶液71の入ったルツボ72内を通過させて外周にポリマ材を塗布し、その後に低温電気炉73で加熱してポリマ材を硬化させ、硬化ポリマ材で被覆された接続部品連結体65を得る。その後に、接続部品連結体65を切り出すことにより複数の接続部品が得られる。
ここで、Vfは次式(1)で求められる。
Vf=PVp ・・・・(1)
光接続部品用ファイバ母材ユニット60が石英系ファイバを用いたものであるときの電気炉70の温度は1950℃から2000℃までの範囲であり、プラスチックファイバを用いたものであるときの電気炉70の温度は190℃から250℃までの範囲である。
また、光接続部品用ファイバ母材ユニット60がプラスチックファイバを用いたものであるときは、中空管61をプラスチック管とする。プラスチック管としては、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン系、シリコン系、重水素化ポリマ、ポリイミド系、ポリエステル系、ポリアクリレート系、フッ素系、ポリエチレン、塩化ビニル、塩素ポリエチレン、ナイロン、プロピレンなどのプラスチック管を用いることができる。
プラスチックファイバのコアには、PMMA、ポリスチレン、ポリカーボネート、シリコン系、ポリイミド系、ポリアクリレート系などを用いることができ、クラッドにはコアよりも低屈折率のフッ素樹脂、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、トリッフルオロ/ビニリデンフルオライド共重合体、(メタ)アクリル酸フッ素化エステルポリマーなどを用いることができる。代表的なプラスチックファイバとして、コアにPMMA、クラッドにフッ素樹脂を用い、コア径が200μmから1000μm、クラッドの厚みが5μmから20μmのファイバが挙げられる。このようなプラスチックファイバは、石英系ファイバを用いる場合よりもPの値を10倍程度大きくすることができる。Pの値を大きくすると、得られる光接続部品連結体や光接続部品が長くなるが、光接続部品用ファイバ母材ユニットの構造設計や製作が容易になる。
光接続部品用ファイバ母材ユニットがプラスチックファイバを用いたものであるときは、第1保持部材及び第2保持部材も上記したプラスチック材料を用いる。また、第1及び第2保持部材の間のスペースに注入する原料溶液としては、上記したプラスチック材料の液体を用いることができる。代表的な液体としてシリコン樹脂やUV(紫外線)硬化樹脂が挙げられる。UV硬化樹脂を用いた場合は、該硬化樹脂の液体を塗布後にUV光を短時間照射するだけで硬化させることができ、開口数NAが大きく(NA:0.65)、折れにくく、曲げに強く、取り扱いが容易な光接続部品連結体が得られる。したがって、小さい曲げ半径で円形に巻いて扱うことができる。
またプラスチックファイバの比屈折率差(たとえば、PMMAコアの屈折率1.48、フッ素化樹脂クラッドの屈折率1.42の材料を用いると比屈折率差を4程度に大きくすることができる。)も大きく取ることができるので、光接続部品への光の閉じ込めも強くすることができる。なお、第1及び第2保持部材とマルチコアファイバ及びシングモードファイバとの接続部で屈折率の違いによる反射光の発生があるが、この接続部にマッチングオイルを介在させることにより、反射光の発生を低く抑えることが出来る。
さらに、プラスチックファイバの場合は接続部を融着できないが、UV接着剤を用いて固定することができる。このようなプラスチックファイバを用いて光接続部品用ファイバ母材ユニットを製造する場合、スペースの間にプラスチック樹脂を予め形成しておいてから全体を中空管で覆うようにしても良い。あるいは中空管は無くても良い。
本発明は上記実施例に限定されない。加熱、延伸方法は縦型の装置を用い、母材を縦方向に設置し、熱源で加熱、延伸する方法でも良い。マルチコアファイバのコア数は3個以上、14個程度までに対応する接続部品を実現することができる。またマルチコアファイバのコア間隔も20μmから70μmまでに適用できる。シングルモードファイバのコア径も5μmから15μm程度のものまで対応でき、またその外径を化学的なエッチングにより125μmmよりも小さくした50μmの外径のファイバに対しては本発明はより好適である。またシングルモードファイバを束にした場合のそれぞれのコア間隔も125μmよりも狭くなればなるほど本発明は好適である。本発明の接続部品の外周にプラスチック以外に金属材料や磁性材料で覆っても良い。
本発明は上記した実施例に限定されず、適宜の変更が可能である。
例えば、第1実施例においては、光接続部品用ファイバ母材ユニットを横置きにして加熱、延伸したが、縦置きにして加熱、遠心しても良い。この場合は、縦型のガラス旋盤を用いる。
本発明は、コア数が3個以上、19個程度までのマルチコアファイバとシングルモードファイバ集合体とを接続する光接続部品用ファイバ母材ユニットに適用可能である。また、コア間隔が20μmから70μmまでのマルチコアファイバに適用できる。さらに、シコア径が5μmから15μm程度のシングルモードファイバに適用できる。さらに、外周を化学的なエッチングにより125μmmよりも小さくした例えば50μm程度の外径のシングルモードファイバに対して本発明はより好適である。また、シングルモードファイバを束にした場合のそれぞれのコア間隔が125μmよりも狭くなればなるほど本発明は好適である。本発明の接続部品の外周にプラスチック以外に金属材料や磁性材料で覆っても良い。
また、シングルモードファイバの代わりに偏波面保存ファイバ(例えばパンダファイバ)を用いてもよい。またマルチコアファイバはクラッドの中に空孔やFを添加した低屈折率層を含んでいるものや励起光伝搬用のコア層を含んでいても良い。さらにコアの中に希土類元素を含んでいても良い。
10…光接続部品用ファイバ母材ユニット
11…第1保持部材
111…孔(貫通孔)
112…径大部
12…第2保持部材
121…孔(貫通孔)
122…径大部
13…大口径ファイバ(ファイバ母材)
131…コア
132…クラッド
17…被覆材
21…クラッド
22…コア
23…マルチコアファイバ
31…クラッド
32…コア
33…シングルモードファイバ
34…シングルモードファイバ集合体
40…光接続部品
51、53…ガラス旋盤

Claims (5)

  1. 1個の低屈折率のクラッドの中にN個の高屈折率のコアを有するマルチコアファイバと、1個の低屈折率のクラッドの中に1個の高屈折率のコアを有し、そのモードフィールド径が前記マルチコアファイバのモードフィールド径と同じであるシングルモードファイバをN本束ねて成るシングルモードファイバ集合体とを接続するための光接続部品に用いられるN本のファイバ母材であって、そのモードフィールド径が前記マルチコアファイバのコアのモードフィールド径のP倍の大きさであるファイバ母材と、
    前記N本のファイバ母材をそれぞれ保持するためのN個の貫通孔を有し、該貫通孔に保持された前記ファイバ母材のコアの間隔が、前記マルチコアファイバのコアの間隔のP倍となるように前記貫通孔が配置された第1保持部材と、
    前記N本のファイバ母材を保持するためのN個の貫通孔を有し、該貫通孔に保持された前記ファイバ母材のコアの間隔が、前記シングルモードファイバ集合体のコアの間隔のP倍となるように配置された第2保持部材と
    を備え、
    所定の間隔を置いて配置された前記第1保持部材及び前記第2保持部材の各N個の貫通孔に前記N本のファイバ母材を挿入して成る光接続部品用ファイバ母材ユニットであって、
    前記ファイバ母材が石英系材料から形成され、
    前記第1保持部材及び前記第2保持部材が石英ガラスから形成され、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材との間には、硬化性樹脂及び硬化剤を含んだSiOガラス原料溶液を硬化させたものから成る、前記ファイバ母材を封入する封入部材が形成されていることを特徴とする光接続部品用ファイバ母材ユニット。
  2. 1個の低屈折率のクラッドの中にN個の高屈折率のコアを有するマルチコアファイバと、1個の低屈折率のクラッドの中に1個の高屈折率のコアを有し、そのモードフィールド径が前記マルチコアファイバのモードフィールド径と同じであるシングルモードファイバをN本束ねて成るシングルモードファイバ集合体とを接続するための光接続部品に用いられるN本のファイバ母材であって、そのモードフィールド径が前記マルチコアファイバのコアのモードフィールド径のP倍の大きさであるファイバ母材と、
    前記N本のファイバ母材をそれぞれ保持するためのN個の貫通孔を有し、該貫通孔に保持された前記ファイバ母材のコアの間隔が、前記マルチコアファイバのコアの間隔のP倍となるように前記貫通孔が配置された第1保持部材と、
    前記N本のファイバ母材を保持するためのN個の貫通孔を有し、該貫通孔に保持された前記ファイバ母材のコアの間隔が、前記シングルモードファイバ集合体のコアの間隔のP倍となるように配置された第2保持部材と
    を備え、
    所定の間隔を置いて配置された前記第1保持部材及び前記第2保持部材の各N個の貫通孔に前記N本のファイバ母材を挿入して成る光接続部品用ファイバ母材ユニットであって、
    前記ファイバ母材がプラスチック材料から形成され、
    前記第1保持部材及び前記第2保持部材がプラスチック材料から形成され、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材との間には、前記ファイバ母材よりも屈折率の低いプラスチック材料から成る、前記ファイバ母材を封入する封入部材が形成されていることを特徴とする光接続部品用ファイバ母材ユニット。
  3. 前記第1保持部材と前記第2保持部材とが所定の間隔をおいて繰り返し交互に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光接続部品用ファイバ母材ユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    Pの値が8から100までである光接続部品用ファイバ母材ユニット。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材が、10mmから100mmの距離をおいて配置されていることを特徴とする光接続部品用ファイバ母材ユニット。
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