JP6058001B2 - (パー)フルオロポリマー組成物 - Google Patents
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Description
本出願は、その全体内容があらゆる目的のために参照により本明細書に援用される、2011年8月2日出願の欧州特許出願第11176341.3号明細書に対する優先権を主張するものである。
− 水素化共反応剤との縮合または付加の反応を行うことができる2つの官能性末端基を有する(パー)フルオロポリエーテルと
− 水素化共反応剤と
の、重縮合、段階的重付加または重付加の反応によって得られる。
− 2つより多いカルボキシ基を有する、(パー)フルオロポリマー、好ましくは(パー)フルオロポリエーテルと
− ポリアミンと
を含む、好ましくはそれらからなるポリマー組成物に関する。
(i)−CFXO−(式中、XはFまたはCF3である);
(ii)−CF2CFXO−(式中、XはFまたはCF3である);
(iii)−CF2CF2CF2O−;
(iv)−CF2CF2CF2CF2O−
から選択される1つ以上のランダムに分布した繰り返し単位を含む。
(式中:
− mおよびnは、−CF2CF2O−および−CF2O−単位の間のモル比が上に定義された通りであるようなやり方で選択される、1以上の、好ましくは1〜20の範囲の整数であり;
− Rは、水素または直鎖もしくは分岐アルコキシ基、好ましくはC1〜C4アルコキシ基、より好ましくはエトキシ基であり;
− R1およびR2は水素であるかまたは1つは水素であり、他はメチルであり;
− oは、0であるかまたは1超の、好ましくは1〜5の範囲の整数である)
に従う。
(式中、m、n、o、R1およびR2は、上に定義された通りである)
の(パー)フルオロポリエーテルジオールと、
式(III)
CH2[C(O)R’]2
(III)
(式中、R’は、上に定義されたような直鎖もしくは分岐アルコキシ基である)
のマロン酸エステルとの縮合、任意選択的に引き続く公知の方法によるエステル基の加水分解によって従来法に従って得られる。
NH2[(CH2)xNH]y(CH2)xNH2
(IV)
(式中、xは、1以上の整数であり、yは、0または1以上の整数である)
に従うポリアルキレンポリアミンである。好ましいポリアミンは、エチレンジアミンおよびジエチレントリアミンであり;より好ましくは、ポリアミンはジエチレントリアミンである。
(式中、m、n、o、R、R1およびR2は、上に定義された通りである)
に従う。
式(V)の線状(パー)フルオロポリエーテルは、上に定義されたような式(II)の線状(パー)フルオロポリエーテルジオールと式(VI)
XCH2C(O)R’
(VI)
(式中、Xは、ハロゲン、トリフレート、ノナフラート、トシレートおよびメシレートから好ましくは選択される、脱離基であり、R’は上に定義された通りである)
のエステルとの反応によって得ることができる。
− 2つより多いカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリマーと;
− ポリアミンと、任意選択的に、
− 1つ以上のアミドまたはヒドラジド基を含有する化合物および/または2つのカルボキシレ−ト基を有する(パー)フルオロポリマーと
を混ぜ合わせることによって調製することができる。
− 2つより多いカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリマー;
− ポリアミンと、任意選択的に、
− 1つ以上のアミドまたはヒドラジド基を含有する化合物および/または2つのカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリマーと
を混ぜ合わせる工程を含む方法であって、
「(パー)フルオロポリマー」、「ポリアミン」、および「1つ以上のアミドまたはヒドラジド基を含有する化合物」が、好ましい実施形態を含めて、上に定義された通りである方法が本発明のさらなる目的である。
− 2つより多いカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリマー;
− ポリアミンと、任意選択的に、
− 1つ以上のアミドまたはヒドラジド基を含有する化合物および/または2つのカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリマーと
を含む組成物を加熱混合する工程と成形する工程とを含む方法であって、
「(パー)フルオロポリマー」、「ポリアミン」、および「1つ以上のアミドまたはヒドラジド基を含有する化合物」が、好ましい実施形態を含めて、上に定義された通りである方法に従って製造される。
a)2つより多いカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリマーおよび、任意選択的に、2つのカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリマーをポリアミンと、(パー)フルオロポリマーのカルボキシ基とポリアミンのアミノ基とを完全に反応させ、そしてアミド基を形成させるような条件下に混合する工程;
b)工程a)からの反応生成物を成形し、プレスする工程
を含む。
a’)2つより多いカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリマー、および、任意選択的に、2つのカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリマーをポリアミンと、(パー)フルオロポリマーのカルボキシ基とポリアミンのアミノ基とを完全に反応させ、アミド基を形成させるような条件下に混合する工程;
b’)工程a’)からの反応生成物を1つ以上のアミドまたはヒドラジド基を含有する化合物と加熱混合する工程;
c’)工程b’)からの反応生成物を成形し、プレスする工程
を含む。
−2つのカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリマーと
を含有する本発明の組成物であって、2つの(パー)フルオロポリマーの少なくとも1つが2000以上の平均分子量を有する組成物から製造された成形品は、室温での自己回復特性に恵まれている、すなわち、それらは、溶融するおよび冷却することなしに機械的損傷を修復する固有の能力を有することがまた観察されている。さらに、CORDIER,PhilippeらのSelf−healing and thermoreversible rubber from supramolecular assembly.Nature Letters.2001年2月21日,vol.451,p.977−980に開示されている組成物に反して、それらは、エラストメリックであるかまたは自己回復性であるためにドデカンを添加される必要がない。
t−But−OK、t−ButOH、マロン酸ジエチル、Cl−酢酸エチルは、Aldrichから受け取ったまま使用した。
ビス−トリフルオロメチルベンゼンは、使用前に、二重蒸留によって精製した。
Fomblin(登録商標)Z DOL 2000 PFPEノナフラートは、式:
HOCH2CF2 O(CF2CF2O)m(CF2O)nCF2CH2OH(m/n=2;PM 2000)
のFomblin(登録商標)Z DOL 2000 PFPEを、室温で、パーフルオロブタンスルホニルフルオリドと反応させることによりJournal of Fluorine Chemistry 95(1999)51−70に開示されている手順に従って製造した。
n−C4F9S(O)2OCH2CF2 O(CF2CF2O)m(CF2O)nCF2CH2OS(O)2C4F9−n
のFomblin(登録商標)Z DOL 2000 PFPEノナフラートを、メタノールでの2回の洗浄後に重質相として単離した。
CH2のα位のCF2:−79および−81;
スルホン基のα、β、およびγ位のCF2:−110、−121および−126;
CF3:−82
であった。MWは2586、EWは1293であった。
38.6g(345ミリ当量)のt−ButOKを300gのt−ButOHに溶解させ;この溶液を60℃で1時間暖め、次に73.6gのマロン酸ジエチル(460ミリ当量)を、内温を60℃に維持しながら、2時間で滴加した。
この化合物は、製造2に従って300gのFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフラートから製造した。
40gのt−But−OHおよび19g(170ミリ当量)のt−ButOKを1/2リットルの反応器に装入した。次の構造:
HOCH2CF2 O(CF2CF2O)m(CF2O)nCF2CH2OH(m/n=2.5;MW1500)
で特徴付けられる、100g(130ミリ当量)のFluorolink(登録商標)D10H PFPEを撹拌下におよび室温で加えた。
1H−NMR:4.2(CF2のα位のCH2);3.95(カルボニル基のα位のCH2)。MW:1793;EW:896。
製造4に記載された手順に従って、しかし次の構造:
HOCH2CF2 O(CF2CF2O)m(CF2O)nCF2CH2OH(m/n=2.0;MW 1200および平均官能性=1.95)の80g(130ミリ当量)のPFPE−ジオールを使用して、1H−NMRおよびIR分析によって裏付けされるように、104gの表題生成物を単離した。
1H−NMR:4.2(CF2のα位のCH2);3.95(カルボニル基のα位のCH2)。
MW:1434;EW 717。
本発明による組成物は、製造3に従って得られたマロン酸テトラエチルエステル(100g、259ミリ当量)とジエチレントリアミン(20g、259ミリ当量)とを使用して調製した。100℃で成形後に、ゴム様材料が得られた。
組成物を、製造5に従って得られたジエチルエステル(90g、126ミリ当量)とジエチレントリアミン(5.65g、188ミリ当量)とを使用して実施例1に従って調製した。粘稠な液体が得られた。
製造2に従って得られたマロン酸テトラエチルエステル(40g、72ミリ当量)と、製造4に従って得られた、ジエチルエステル(64.5g、72ミリ当量)とを丸底フラスコ中で混合し;その後、11.12g(216ミリ当量)のジエチレントリアミン(DETA)を加え、温度を100℃に上げた。アミド基へのエステル基の転化をIR分析によって監視し;転化が完了したときに、1753cm−1でのエステルピークは消失し、1673cm−1でのアミド基の新たな信号が観察された。
この成形品は、製造2に従って得られたマロン酸テトラエチルエステル(50g、90ミリ当量)と、製造3に従って得られたジエチルエステル(64.5g、90ミリ当量)と、11.12g(216ミリ当量)のジエチレントリアミン(DETA)と6.5g(216ミリ当量)の尿素とを使用して、実施例3に従って製造した。
この成形品は、製造3に従って得られたマロン酸テトラエチルエステル(69.8g、180ミリ当量)と、製造5に従って得られたジエチルエステル(64.5g、90ミリ当量)と、11.12g(216ミリ当量)のジエチレントリアミン(DETA)と6.5g(216ミリ当量)の尿素とを使用して、実施例3に従って製造した。
この成形品は、製造3に従って得られたマロン酸テトラエチルエステル(17.4g、45ミリ当量)と、製造2に従って得られたマロン酸テトラエチルエステル(25.0g、45ミリ当量)と、製造5に従って得られたジエチルエステル(64.5g、90ミリ当量)と、13.8g(270ミリ当量)のジエチレントリアミンと8.1g(270ミリ当量)の尿素とを使用して、実施例3に従って製造した。
自己回復材料は、Nature Letters Vol.45(2008)977−980に開示されている手順に従って製造した。「対照材料A」と言われる、結果として生じる化合物は、半透明のガラス状プラスチックと似ていた。そのガラス遷移温度(Tg=28℃)よりも十分に上の、90℃に加熱されたときに、それは、約350%の破断点歪みの軟質ゴムのように挙動し、それは、100%まで変形させられた後にその寸法を完全に回復した。
成形品1に関するおよび対照材料Aと比較される膨潤データは、対照材料Aと比較される場合に本発明の成形品のより高い耐化学薬品性を裏付けた。幾つかの場合には、対照材料Aの完全な溶解性が観察された(たとえばベンジルアルコールでおよびメタノール/クロロホルム混合物で)。
下の表2は、対照材料Aのそれらと比較して、成形品1および4のDSC分析によって得られた熱量測定データを報告する。より高いTg値で特徴付けられる、室温でプラスチックのように機能する対照材料Aとは違って、本発明の成形品はすべて、常に室温より十分に下の、より低いTg値を示すことを観察できる。その結果として、それらは室温でエラストマーのように挙動する。
Claims (15)
- − 2つより多いカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリエーテルと
− ポリアミンと
を含むポリマー組成物。 - 前記(パー)フルオロポリエーテルが、次の群:
(i)−CFXO−(式中、XはFまたはCF3である);
(ii)−CF2CFXO−(式中、XはFまたはCF3である);
(iii)−CF2CF2CF2O−;
(iv)−CF2CF2CF2CF2O−
から選択される1つ以上のランダムに分布した繰り返し単位を含む(パー)フルオロポリエーテル鎖を含有する請求項1に記載のポリマー組成物。 - 2つより多いカルボキシ基を有する前記(パー)フルオロポリエーテルが、2つの末端基を有する線状(パー)フルオロポリエーテルであって、前記2つの末端基のそれぞれが、2つのカルボキシ基を含有するポリエーテルである請求項1または2に記載のポリマー組成物。
- 前記線状(パー)フルオロポリエーテルが式(I)
(式中、mおよびnは、1以上の整数であり、Rは、水素または直鎖もしくは分岐アルコキシ基であり、R1およびR2は、水素であるかまたは1つが水素であり、他の1つがメチルであり、oは、0または1以上の整数である)
に従う請求項3に記載のポリマー組成物。 - 前記ポリアミンが、式(IV):
NH2[(CH2)xNH]y(CH2)xNH2
(IV)
(式中、xは、1以上の整数であり、yは、0または1以上の整数である)
に従う請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリマー組成物。 - 前記ポリアミンが、エチレンジアミンまたはジエチレントリアミンである請求項5に記載のポリマー組成物。
- 1つ以上のアミドまたはヒドラジド基を含有する化合物をさらに含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
- 1つ以上のアミドまたはヒドラジド基を含む前記化合物が尿素である請求項7に記載のポリマー組成物。
- 2つのカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリエーテルをさらに含む請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
- 2つのカルボキシ基を有する前記(パー)フルオロポリエーテルが、2つの末端基を有する線状(パー)フルオロポリエーテルであって、前記末端基のそれぞれが1つのカルボキシ基を含有するポリエーテルである請求項9に記載のポリマー組成物。
- 前記線状(パー)フルオロポリエーテルが式(V):
(式中、mおよびnは、1以上の整数であり、Rは、アルコキシ基であり、R1およびR2は、水素であるかまたは1つが水素であり、他がメチルであり、oは、0または1以上の整数である)
し従う請求項10に記載のポリマー組成物。 - − 2つより多いカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリエーテルと;
− ポリアミンと、任意選択的に、
− 1つ以上のアミドまたはヒドラジド基を含有する化合物と
を混ぜ合わせる工程を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリマー組成物の調製方法。 - − 2つより多いカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリエーテルと;
− 2つのカルボキシ基を有する(パー)フルオロポリエーテルと;
− ポリアミンと、任意選択的に、1つ以上のアミドまたはヒドラジド基を含有する化合物と
を混ぜ合わせる工程を含む請求項9〜11のいずれか一項に記載のポリマー組成物の調製方法。 - 請求項1〜11のいずれか一項に記載のポリマー組成物を含む成形品。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載のポリマー組成物を加熱混合し、成形する工程を含む成形品の製造方法。
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