JP6057763B2 - 送気装置 - Google Patents
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Description
このような送気、生体情報の確認を含む手術システムの例として、特許文献1には、気体を送気するための気腹装置と、患者生体情報を検知する患者モニター装置とを具備し、患者モニター装置で検知した生体情報に基づいて気腹装置をコントロールすることが開示されている。
本発明の参考例は、患者の状態を示す基礎生体情報を検知するセンサと、該センサにより検知した基礎生体情報から複数の生体情報を取得する生体情報処理部と、を備える生体情報取得装置を提供する。
本発明によれば、送気手段により所定の気体を生体の心嚢腔内への送気又は排気に際し、制御手段により心嚢腔内の圧力値と、心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一つとに基づいて送気手段及び排気手段を制御する。これにより、患者の容体を複数の指標、すなわち、複数の生体情報に基づいて精度よく把握することができるので、気体の送気や排気を確実かつ適正に行って、例えば、心嚢腔内に過剰に気体を送気することによる心タンポナーデ様症状を防止したり、この心タンポナーデ様症状と気体吸収による低酸素血症とを区別したりすることができる。
本参考例によれば、送気手段により所定の気体を生体の心嚢腔内への送気又は排気に際し、制御手段により心嚢腔内の圧力値の最大値、最小値及び平均値の少なくとも一つに基づいて送気手段及び排気手段を制御する。これにより、患者の容体を複数の指標、すなわち、生体情報に基づいて精度よく把握することができるので、気体の送気や排気を確実かつ適正に行うことができる。
以下に、本発明の第1の実施形態に係る生体情報取得装置を備える送気装置について図面を参照して説明する。なお、本実施形態においては、送気装置1が心嚢腔内に所定の気体を送気するものとして説明する。
また、送気装置1は、気体の出力方向に向かって順に、入力圧力計11、減圧器12、電空比例弁13、電磁弁14、流量センサ15、圧力センサ16及びトラカール17が直列に接続された気体流路となる送気用管路(図示せず)を備えている。
第1処理部25Aにより算出される心嚢腔内の圧力値は、例えば、図2に示すようなアナログデータとして出力される。また、第1処理部25Aは、心嚢腔内の圧力値のほかに、その平均値、最大値及び最小値を算出するため、図示しない平均値算出部、最大値算出部、及び最小値算出部を備えている。
最小値算出部としては、例えば、図6に示すボトム検出回路を適用することができる。圧力センサ16の測定結果に基づいて第1処理部25Aにより算出されるアナログデータをボトム検出回路に入力することで、心嚢腔内圧の最小値が検出できる。
処理部21Bによる制御モードとして、例えば、以下のようなものが考えられ、操作者は、各制御モードを適宜選択して適用することができる。
制御モード1では、生体情報処理部21Aにより取得した生体情報のうち、心嚢腔内圧の最大値、最小値及び平均値の少なくとも一つに基づいて送気手段及び排気手段を制御する。
具体的には、心嚢腔内の圧力値の最大値、最小値または平均値の夫々閾値を設定し、最大値、最小値または平均値の何れか一つが設定された閾値を超えた場合に、心嚢腔に対する送気を停止し、心嚢腔内の気体を直ちに排気する。
一方、心嚢腔内の圧力値の最大値、最小値又は平均値が設定した閾値を下回った場合には、心嚢腔に対する送気を開始する。
制御モード2では、生体情報処理部21Aにより取得した生体情報のうち、心嚢腔内の圧力値と、心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一つ基づいて送気手段及び排気手段を制御する。
具体的には、心嚢腔内の圧力値と、心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方とが所定の閾値を超えた場合に、心嚢腔に対する送気を停止し、心嚢腔内の気体を直ちに排気し、酸素補給のための警告灯を表示・操作部22に点灯させる。
ここで、医師等の操作により送気装置において、生体情報として如何なる情報を取得するか、また、上記した制御モードの何れを適用するかを設定することができる。
なお、上述した本発明に係る生体情報取得装置、乃至はこの生体情報取得装置を備える送気装置を従来の、例えば、心電図計や人工呼吸器等の他の装置と組み合わせて適用することもできる。この場合には、システム全体としてはセンサ数を減らすことができないものの、同一の生体情報を異なるセンサにより取得するので、患者の容体をより正確に把握することができるという利点がある。
以下、本発明の第2の実施形態に係る送気装置2について説明する。本実施形態に係る送気装置2は、図11に示すように、上記した第1の実施形態における送気装置1と比較して、排気手段としてのピンチバルブ18と吸引部19を備えない点が相違する。この場合には、制御部21は送気手段を制御すればよく、送気装置構成を少なく単純化することができるという利点がある。以下、上記した第1の実施形態に係る送気装置と同一の構成には同符号を付し、その説明を省略する。
処理部21Bによる制御モードとして、例えば、以下のようなものが考えられ、操作者は、各制御モードを適宜選択して適用することができる。
制御モード1では、生体情報処理部21Aにより取得した生体情報のうち、心嚢腔内圧の最大値、最小値及び平均値の少なくとも一つに基づいて送気手段を制御する。
具体的には、心嚢腔内の圧力値の最大値、最小値または平均値の夫々閾値を設定し、最大値、最小値または平均値の何れか一つが設定された閾値を超えた場合に、心嚢腔に対する送気を停止する。
一方、心嚢腔内の圧力値の最大値、最小値又は平均値が設定した閾値を下回った場合には、心嚢腔に対する送気を開始する。
制御モード2では、生体情報処理部21Aにより取得した生体情報のうち、心嚢腔内の圧力値と、心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一つ基づいて送気手段を制御する。
具体的には、心嚢腔内の圧力値と、心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方とが所定の閾値を超えた場合に、心嚢腔に対する送気を停止し、酸素補給のための警告灯を表示・操作部22に点灯させる。
ここで、医師等の操作により送気装置において、生体情報として如何なる情報を取得するか、また、上記した制御モードの何れを適用するかを設定することができる。
2 送気装置
10 ガスボンベ
11 入力圧力計
12 減圧器
13 電空比例弁
14 電磁弁
15 流量センサ
16 圧力センサ
17 トラカール
18 ピンチバルブ
19 吸引部
20 コネクタ
21 制御部
21A 生体情報処理部
21B 処理部
22 表示・操作部
25A 第1処理部
25B 第2処理部
25C 第3処理部
Claims (4)
- 心嚢腔内圧を検知する心嚢腔内圧センサと、該心嚢腔内圧センサの検知結果に基づいて心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方の生体情報を取得する生体情報処理部とを備える生体情報取得装置と、
所定の気体を生体の心嚢腔内へ送気する送気手段と、
酸素補給のための警告を通知する警告通知手段と、
前記心嚢腔内の圧力値と前記生体情報とに基づいて前記送気手段及び前記警告通知手段を制御する制御手段と、を備える送気装置。 - 前記制御手段が、
前記心嚢腔内の圧力値と、前記心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方とが所定の閾値を超えた場合に、前記送気手段に前記心嚢腔内への送気を停止させるとともに、前記警告通知手段に前記警告を通知させ、
前記心嚢腔内の圧力値が前記所定の閾値を下回り、前記心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方が前記所定の閾値を超えた場合に、前記警告通知手段に前記警告を通知させ、
前記心嚢腔内の圧力値が前記所定の閾値を超え、前記心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方が前記所定の閾値を下回った場合に、前記送気手段に前記心嚢腔内への送気を停止させ、
前記心嚢腔内の圧力値と、前記心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方とが前記所定の閾値を下回った場合に、前記送気手段に前記心嚢腔内への送気を開始させる請求項1に記載の送気装置。 - 心嚢腔内圧を検知する心嚢腔内圧センサと、該心嚢腔内圧センサの検知結果に基づいて心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方の生体情報を取得する生体情報処理部とを備える生体情報取得装置と、
所定の気体を生体の心嚢腔内へ送気する送気手段と、
前記心嚢腔内の気体を排気する排気手段と、
酸素補給のための警告を通知する警告通知手段と、
前記心嚢腔内の圧力値と前記生体情報とに基づいて前記送気手段、前記排気手段及び前記警告通知手段を制御する制御手段と、を備える送気装置。 - 前記制御手段が、
前記心嚢腔内の圧力値と、前記心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方とが所定の閾値を超えた場合に、前記送気手段に前記心嚢腔内への送気を停止させ、前記排気手段に前記心嚢腔内を排気させるとともに、前記警告通知手段に前記警告を通知させ、
前記心嚢腔内の圧力値が前記所定の閾値を下回り、前記心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方が前記所定の閾値を超えた場合に、前記警告通知手段に前記警告を通知させ、
前記心嚢腔内の圧力値が前記所定の閾値を超え、前記心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方が前記所定の閾値を下回った場合に、前記送気手段に前記心嚢腔内への送気を停止させ、前記排気手段に前記心嚢腔内を排気させ、
前記心嚢腔内の圧力値と、前記心拍数及び呼吸数の少なくとも何れか一方とが前記所定の閾値を下回った場合に、前記送気手段に前記心嚢腔内への送気を開始させる請求項3に記載の送気装置。
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