JP6056808B2 - 溝形状部を有するプレートのプレス成形方法 - Google Patents

溝形状部を有するプレートのプレス成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、薄鋼板のプレス成形方法に関し、特に溝形状部が複数並列して形成されたプレートを成形するプレス成形方法に関する。
一般的に薄鋼板の成形にはプレス成形を用いるが、成形高さが大きいほど成形困難と言える。
また、殆どのプレス成形においては、比率配分は様々であるが、材料を伸ばして成形する張出し成形と、材料を流入させて成形する絞り成形が、複合的に作用して成形がなされる。
しかしながら、例えば燃料電池のセパレータのように溝形状部が隣接して並列配置され、隣接する溝形状部の間の部位の形状精度(板厚や、平坦度)が要求される場合や、凹凸が繰り返し配置されることで隣接する形状間で材料の引込みが競合する場合には、実質的に材料の流れ込みが期待できず、材料の流入をともなう絞り成形が困難となり、張出し成形あるいは張り出し成形比率の高い成形となる。
セパレータをプレス成形するにあたり、燃料電池用金属セパレータの割れを防止する技術として特許文献1には、「塑性変形可能な板材にプレスによって複数の突起を形成する板材のプレス加工方法において、第1のプレス型を用いて突起を形成したい部分に張出し部を形成する第1工程と、第2のプレス型を用いて前記第1工程において形成された前記張出し部の周縁部より前記張出し部の中心に近い内側部分を押圧し、突起を完成させる第2工程とを備えている板材のプレス加工方法。」(特許文献1の請求項1参照)が提案されている。
特開2000-317531号公報
しかしながら、特許文献1の効果は成形しようとする突起の高さが比較的低い範囲に限定され、例えば、溝幅が板厚の20倍以下で溝深さが板厚の3倍以上のような場合には割れ発生防止の効果が得られないと考えられる。
図17は、突起の高さが比較的高いセパレータの張出成形を説明する模式図であって、ダイ25aとパンチ25bとブランクホルダー25cを有する金型25を用いて、張出成形を行っている状態であり、一つの突起を成形している金型25の半分を図示したものである。
図17(a)に示すように、ダイ25aとブランクホルダー25cを用いてブランク13を挟持してパンチ25bによって張出成形を行った場合、図17(b)に示すように、成形の途中で局所的に板厚減少(ネッキング)が生じてしまう。
特に最近では、ハイテンと呼ばれる高強度の薄鋼板や、ステンレス鋼板等の材料が使用されるケースが増えており、これらの材料は通常の軟鋼に比べて伸びが小さいため、より問題は深刻であり解決の欲求は大きい。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、溝幅が狭く溝深さが深い溝形状部が複数並列して形成される場合や、フェライト系ステンレス鋼のように伸びの少ない材料を用いた成形の場合にも割れが生ずることなく安定して成形できる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法を提供することを目的としている。
(1)本発明に係る溝形状部を有するプレートのプレス成形方法は、溝形状部が複数並列して形成されたプレートを成形するプレス成形方法であって、
目的形状よりも溝深さの浅い溝形状部を有する中間品を成形する第1成形工程と、該第1成形工程で成形された中間品を目的形状に成形する第2成形工程を有し、
前記第1成形工程は、溝底部に相当する部位を金型で挟持することなくネッキングが生じない程度に延ばす工程と、該工程の後に第1上金型と第1下金型で挟持して押し潰して板厚を薄くする第1押し潰し工程を含み、
前記第2成形工程は、前記中間品における溝壁部を第2上金型と第2下金型で挟持して押し潰して板厚を薄くする第2押し潰し工程を含むことを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記第2成形工程は、前記第2押し潰し工程の後、押し潰しの足りない部位を目的形状になるように第3上金型と第3下金型で押し潰す第3押し潰し工程を含むことを特徴とするものである。
)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、素材板厚t0が0.1mm以下の薄鋼板であり、溝形状部における溝幅が20t0mm以下、溝深さが3t0mm以上であることを特徴とするものである。
)また、上記(1)乃至()のいずれかに記載のものにおいて、素材板厚t0mmと第2成形後において最も板厚が薄くなった部位の板厚t1mmとの関係が、0.3×t0≦t1≦0.8×t0であることを特徴とするものである。
本発明においては、目的形状よりも溝深さの浅い溝形状部を有する中間品を成形する第1成形工程と、該第1成形工程で成形された中間品を目的形状に成形する第2成形工程を有し、第1成形工程は、溝底部に相当する部位を金型で挟持することなくネッキングが生じない程度に延ばす工程と、該工程の後に第1上金型と第1下金型で挟持して押し潰して板厚を薄くする第1押し潰し工程を含み、第2成形工程は、中間品における溝壁部を第2上金型と第2下金型で挟持して押し潰して板厚を薄くする第2押し潰し工程を含むことにより、溝幅が狭く溝深さが深いような溝形状部が複数並列して形成される場合にも割れが生ずることなく安定した形状が成形できる。
本発明の一実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法の説明図である(その1)。 本発明の一実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法の説明図である(その2)。 本発明の一実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法の説明図である(その3)。 本発明の一実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形対象であるセパレータの説明図であり、溝直交断面を示している。 本発明の一実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法で用いる金型の説明図である(その1)。 本発明の一実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法で用いる金型の説明図である(その2)。 本発明の一実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法で用いる金型の説明図である(その3)。 本発明の他の実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法で用いる金型の説明図である(その1)。 本発明の他の実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法で用いる金型の説明図である(その2)。 本発明の他の実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法で用いる金型の説明図である(その3)。 本発明の他の実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法の説明図である(その1)。 本発明の他の実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法の説明図である(その2)。 本発明の他の実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法の説明図である(その3)。 本発明のさらに他の実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法の説明図である(その1)。 本発明のさらに他の実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法の説明図である(その2)。 本発明のさらに他の実施の形態にかかる溝形状部を有するプレートのプレス成形方法の説明図である(その3)。 本発明が解決しようとする課題の説明図であり、一般的な張出成形方法の説明図である。
[実施の形態1]
本発明の一実施の形態に係る溝形状部を有するプレートのプレス成形方法(以下、単に「プレス成形方法」という)は、例えば、燃料電池のセパレータ1(図4参照)のように畝状に並列した複数の溝形状部3を有するプレートを成形するためのものであり、第1成形工程と第2成形工程を有している。
プレス成形方法について詳細に説明するのに先立って、成形対象であるセパレータ1と各工程で用いる金型について、以下に説明する。
<セパレータ>
セパレータ1は、図4に示すように、溝形状部3が複数並列して畝状に形成されたプレート状のものであり、2枚のセパレータ1を溝形状部3が対向するように配置して接合したもの(図4(a)参照)や平板5をセパレータ1の溝形状部3の開口側に接合したもの(図4(b)参照)がある。
セパレータ1は、例えば、素材板厚t0が0.1mm以下の薄鋼板を用いて、溝形状部3が、例えば、溝幅が20t0(mm)以下、溝深さが3t0(mm)以上に設定されている。
<金型>
金型は、第1成形工程では第1金型7(図1、図5参照)を用い、第2成形工程では第2金型9(図2、図6参照)及び第3金型11(図3、図7参照)を用いる。図1〜図3は、各金型のうち一つの溝形状部3の成形部の拡大断面の半分のみを図示したものである。
以下に、各金型について図1〜図7に基づいて説明する。
≪第1金型≫
第1金型7は、ブランク13から、目的形状よりも溝深さが浅い溝形状部3を有する中間品15(図1(b)参照)を成形するためのものであり、図1及び図5に示すように、第1ダイ7a(本発明の第1上金型に相当)と第1パンチ7b(本発明の第1下金型に相当)と第1ブランクホルダー7cを有している。なお、図1(a)中には、比較のため、目的形状の溝形状部の形状を破線で示している。
第1ダイ7aと第1パンチ7bは、成形開始から下死点に至る過程において(図1(b)参照)、溝底成形部よりも溝壁成形部におけるダイ・パンチ間距離が大きくなるように構成されている。
第1ダイ7aと第1パンチ7bをこのように構成することで、プレス成形の際、ブランク13の溝底部15aに相当する部位が、ネッキングが生じない段階で第1ダイ7aと第1パンチ7bで挟持されるので、ネッキングを生じない程度に溝底部15aを成形(張出成形)することができる。
また、第1ダイ7aと第1パンチ7bは、プレス下死点において溝底部15aに相当する部位を成形する部分のダイ・パンチ間距離が素材板厚t0よりも接近するように構成されている。
このように構成することで、プレス成形の際、第1ダイ7aと第1パンチ7bで溝底部15aを挟持し、さらに押し潰して、溝底部15aの板厚を薄くすることができる。
溝底部15aに相当する部位の押し潰し後の板厚は、例えば素材板厚t0の0.3倍以上0.8倍以下に設定する。下限値を素材板厚t0の0.3倍以上としたのは、過度に板厚を薄くすると次工程での破断や製品としての強度不足が懸念されるためである。また、素材板厚t0の0.8倍以下としたのは、第1ダイ7aと第1パンチ7bの距離が離れるとブランク13の溝底部15aに相当する部位が挟持されない場合があり、次工程での破断が懸念されるためである。
なお、実際に破断を生じるか否かは個別の形状や素材の延性にもよるが、より安定した実施のために、溝底部15aに相当する部位の押し潰し後の板厚は、素材板厚t0の0.4倍以上0.7倍以下の厚さにすることがより望ましい。
第1ブランクホルダー7cは、プレス成形の際に、第1ダイ7aと協働してブランク13を挟持して位置がずれないようにするためのものであり、各第1パンチ7bの両側に、第1パンチ7bとは独立して移動可能に配置されている。
≪第2金型≫
第2金型9は、中間品15における溝壁部15bを挟持して押し潰して板厚を薄くするためのものであり、図2及び図6に示すように、第2ダイ9a(本発明の第2上金型に相当)と第2パンチ9b(本発明の第2下金型に相当)と第2ブランクホルダー9cを有している。
第2ダイ9aと第2パンチ9bは、プレス下死点において溝壁部15bを形成する部分のダイ・パンチ間距離が素材板厚t0よりも接近するように構成されている。
このようにすることで、プレス成形の際、中間品15における溝壁部15bを挟持し、さらに押し潰して板厚を薄くできる。押し潰し後の板厚は、例えば、素材板厚t0の0.3倍以上0.8倍以下に設定する。
第2ブランクホルダー9cは、プレス成形の際に、第2ダイ9aとで中間品15を挟持して位置がずれないようにするためのものであり、各第2パンチ9bの両側に、第2パンチ9bとは独立して移動可能に配置されている。
≪第3金型≫
図2(d)に示すように、中間品15における溝底部15aと溝壁部15bの間には押し潰しの足りない凸形状部15cが残る場合がある。
第3金型11は、凸形状部15cを押し潰すためのものであり、図3及び図7に示すように、第3ダイ11a(本発明の第3上金型に相当)と、第3パンチ11b(本発明の第3下金型に相当)と第3ブランクホルダー11cを有している。
第3パンチ11bは、図3、図7に示すように、パンチ肩部が若干盛り上がるように形成されており、該パンチ肩部と第3ダイ11aとで中間品15の凸形状部15cを押し潰して、中間品15を精度よく目的形状にする
なお、押し潰し後の板厚は、例えば、素材板厚t0の0.3倍以上0.8倍以下の厚さにするように設定する。
第3ブランクホルダー11cは、プレス成形の際に、第3ダイ11aとで中間品15を挟持して位置がずれないようにするためのものであり、各第3パンチ11bの両側に、第3パンチ11bとは独立に移動可能に配置されている。
以上のように構成された第1金型7、第2金型9及び第3金型11を用いたプレス成形方法について各金型の動作と共に説明する。
<第1成形工程>
第1成形工程は、第1金型7を用いてブランク13から中間品15をプレス成形する工程である。
まず、ブランク13を図1(a)に示すように、第1ダイ7aと第1ブランクホルダー7cとで挟持する。
プレス成形が開始されると、ブランク13は、まず、第1ダイ7aと第1パンチ7bで挟持されることなく溝底部15aに相当する部位が延ばされて目的形状よりも溝深さの浅い溝形状部を有する中間品15が張出成形される(ネッキングが生じない程度に延ばす工程)。なお、ブランク13が成形された溝底部15aの板厚は、素材板厚の0.8倍超えとしておく。
さらにプレス成形が進むと、図1(b)に示すように、溝底部15aに相当する部位が第1ダイ7aと第1パンチ7bで挟持され、さらには押し潰されて(第1押し潰し工程、図1中の白抜き矢印参照)薄く成形される。
一般的な張出成形(図17参照)のように、材料を面内の引張応力で変形させた場合、材料はその素材板厚t0の0.8倍以下にまで薄くなると、肌荒れや局所的なネッキングを呈し破断の危険が著しく高まる。
これに対し本発明は、鍛造の場合のように材料を面法線方向に圧縮して潰すようにしているので、上記のように引張応力で変形させた場合に較べて溝底部15aの板厚が薄くなっても破断しにくく、板厚を素材板厚t0の0.8倍以下にするような場合であっても、安定的により多く伸ばすことができる。
このようにして、溝底部15aにネッキング等が生じることなく中間品15が成形される。
<第2成形工程>
第2成形工程は、中間品15の溝壁部15bを薄く成形すると共に目的形状に成形する工程であり、第2金型9を用いた第2押し潰し工程と、第3金型11を用いた第3押し潰し工程を含んでいる。以下に各工程について説明する。
≪第2押し潰し工程≫
まず、図2(c)に示すように、中間品15の溝形状部3を第2金型9の形状に合せて配置して、第2ダイ9aと第2ブランクホルダー9cとで隣接する溝形状部3の間の部位を挟持する。
プレス成形が開始されると、図2(d)に示すように、中間品15における溝壁部15bが第2ダイ9aと第2パンチ9bで挟持されて押し潰されて(図2中の白抜き矢印参照)薄く成形される(第2押し潰し工程)。
このようにして、中間品15の溝壁部15bが薄く成形される。溝壁部15bの板厚は、例えば、素材板厚t0の0.3倍以上0.8倍以下の厚さになる。
≪第3押し潰し工程≫
次に、図3(e)に示すように、中間品15の溝形状部3を第3金型11の形状に合せて配置して、第3ダイ11aと第3ブランクホルダー11cとで隣接する溝形状部3の間の部位を挟持する。
プレス成形が開始されると、図3(f)に示すように、中間品15の凸形状部15cが第3ダイ11aと第3パンチ11bで挟持され、押し潰されて(図3中の白抜き矢印参照)薄く成形され(第3押し潰し工程)、中間品15が目的形状に形成される。
以上のように、本実施の形態においては、第1成形工程が溝底部15aに相当する部位を金型で挟持することなくネッキングが生じない程度に延ばす工程と、該工程の後に第1ダイ7aと第1パンチ7bで挟持し、さらに押し潰して板厚を薄くする第1押し潰し工程を含んでおり、また第2成形工程が第2押し潰し工程を含んでいることにより、割れが生ずることなく安定して溝形状部3を成形できる。したがって、素材板厚t0が例えば0.1mm以下の薄鋼板を用いて、溝幅が20t0以下で溝深さが3t0以上のような溝深さが比較的深い溝形状部3の場合であっても、同様に割れを生ずることなく安定して成形できる。
また、本実施の形態では、第2成形工程が第3押し潰し工程を含んでいることにより、溝形状部3をより精度よく目的形状にすることができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、第1金型7、第2金型9、第3金型11はそれぞれブランクホルダーを有しており、該各ブランクホルダーを用いてブランク13等の位置がずれないようにしたものを例に挙げて説明した。
しかし、セパレータ1のように溝形状部3が複数並列して形成されたプレートをプレス成形する場合、各溝形状部3の間の材料は拘束され、両側の溝形状部3のいずれか一方に流れ込むことがなく、ブランクホルダーで押さえなくていなくても、ブランクホルダーで押えたのと同様の張り出し成形となる。
そのため、ブランクホルダーを用いなくても、実施の形態1と同様の成形が可能となる。以下、ブランクホルダーを用いない場合のプレス成形方法の具体例について、使用する金型と共に以下に説明する。
金型は、例えば図8〜図10に示すものを用いる。図8〜図10に示す各金型は、図5〜図7に示す各金型からブランクホルダーを省いたものであり、図8〜図10において図5〜図7と同様のものには同一の符号を付している。
また、プレス成形方法についても、図11〜図13に示すように、ブランクホルダーを用いないこと以外は上記実施の形態1の場合(図1〜図3参照)と同様である。
以上のように、本実施の形態のようにブランクホルダーを用いない場合であっても、上記実施の形態1の場合と同様に、割れが生ずることなく安定して精度よくセパレータ1を成形できる。
[実施の形態3]
上記実施の形態1及び実施の形態2では、第1成形工程でブランク13の溝底部15aに相当する部位を薄く成形(第1押し潰し工程、図1及び図11参照)した後、第2成形工程で中間品15の溝壁部15bを薄く成形(第2押し潰し工程、図2及び図12参照)するようにした例を説明した。
しかし、本発明におけるプレス成形方法はこれに限られず、例えば、第1成形工程でブランクの溝壁部に相当する部位を先に薄く成形し、その後第2成形工程で中間品の溝底部を薄く成形するようにしてもよい。
上記のようなプレス成形方法について、使用する金型を説明し、次にプレス成形方法の具体例を説明する。
金型は、第1成形工程では第I金型17(図14参照)、第2成形工程では第II金型19(図15参照)及び第III金型21(図16参照)を用いる。
第I金型17は、中間品23(中間品15の他の態様)を成形するためのものであり、図14に示すように、第Iダイ17a(本発明の第I上金型に相当)と第Iパンチ17b(本発明の第I下金型に相当)を有している。
第I金型17は、目的形状よりも溝深さが浅く、溝底部23aの厚みが厚く、かつ溝壁部23bに相当する部位の厚みが目的形状に近い中間品23を成形するために、プレス下死点において、溝底部23a相当部位を成形する部分には中間品23との間に隙間があり、溝壁部23b相当部位を成形する部分のダイ・パンチ間距離が素材板厚t0よりも狭くなるように構成されている。
また、第II金型19は、図15に示すように、第IIダイ19a(本発明の第II上金型に相当)と第II下金型19b(本発明の第II下金型に相当)を有しており、プレス下死点において溝底部23aを形成する部分のダイ・パンチ間距離が素材板厚t0よりも狭くなるように構成されている。
さらに、第III金型21は、図16に示すように、第IIIダイ21a(本発明の第III上金型に相当)と第IIIパンチ21b(本発明の第III下金型に相当)を有しており、上記実施の形態2の第3金型11(図10及び図13参照)と同様に、パンチ肩部で中間品23における溝底部23aと溝壁部23bの間の部位(凸形状部23c)を押し潰すように構成されている。
以上のように構成された第I金型17、第II金型19及び第III金型21を用いたプレス成形方法(第1成形工程及び第2成形工程)について各金型の動作と共に説明する。
<第1成形工程>
第1成形工程は、第I金型17を用いてブランク13から中間品23をプレス成形する工程である。
まず、図14(a)に示すように、ブランク13を第Iパンチ17b上に配置する。
プレス成形が開始されると、図14(b)に示すように、ブランク13の溝壁部23bに相当する部位が第Iダイ17aと第Iパンチ17bで挟持され、押し潰されて(第1押し潰し工程、図14中の白抜き矢印参照)、中間品23が成形される。
なお、本実施の形態においては、溝壁部23bに相当する部位を従来のプレス成形方法に比べて早い段階で挟持して押し潰すようにしており、挟持後は溝底部23aが引っ張られることがないため溝底部23aにネッキングが生ずることがない。
<第2成形工程>
第2成形工程は、中間品23を目的形状にプレス成形する工程であり、第II金型19を用いたネッキングが生じない程度に延ばす工程及び第2押し潰し工程と、第III金型21を用いた第3押し潰し工程を含んでいる。以下に各工程について説明する。
≪ネッキングが生じない程度に延ばす工程≫
まず、図15(c)に示すように、中間品23の各溝形状部3を第II金型19の形状に合せて配置する。
プレス成形が開始されると、第IIダイ19aと第IIパンチ19bで挟持することなく溝底部23aに相当する部位が延ばされる(張出し成形)。
≪第2押し潰し工程≫
さらにプレス成形が進むと、図15(d)に示すように、中間品23における溝底部23aが第IIダイ19aと第IIパンチ19bで挟持され、押し潰されて(図15中の白抜き矢印参照)薄く成形される。
本工程は、実施の形態1及び実施の形態2の第2押し潰し工程の場合と同様に、材料を面法線方向に押圧して潰すようにしているので、引張応力で変形させた場合に較べて板厚が薄くなっても破断しにくく、安定的により多く延ばすことができる。
このようにして、溝底部23aにネッキングが生じることなく、中間品23の溝底部23aが薄く成形される。
≪第3押し潰し工程≫
次に、図16(e)に示すように、中間品23の各溝形状部3を第III金型21の形状に合せて配置する。
プレス成形が開始されると、図16(e)の凸形状部23cが第IIIダイ21aと第IIIパンチ21bで挟持されて押し潰されて(図16中の白抜き矢印参照)、図16(f)に示すように薄く成形される。
このようにして、溝形状部3を精度よく目的形状にすることができる。
以上のように、本実施の形態においては、第1成形工程において溝壁部23bを金型で挟持して押し潰すこと(第1押し潰し工程)で薄く成形し、第2成形工程で溝底部23aを第2押し潰し工程で押し潰して成形するようにしたことにより、実施の形態1及び実施の形態2の場合と同様に、割れが生ずることなく安定して溝形状部3を成形できる。
また、第2成形工程が第3押し潰し工程を含んでいることにより、溝形状部3を精度よく目的形状にすることができる。
なお、実施の形態3では、ブランクホルダーを用いないものを例に挙げて説明したが、実施の形態1の場合のようにブランクホルダーを用いるようにしてもよい。
なお、上記実施の形態1〜実施の形態3では、第2成形工程が第3押し潰し工程を含むものを例に挙げたが、第1成形工程の第1押し潰し工程及び第2成形工程の第2押し潰し工程で目的形状に精度よく成形可能であれば、第3押し潰し工程は行わなくてもよい。この場合、第3金型11や第III金型21は不要である。
1 セパレータ
3 溝形状部
5 平板
7 第1金型
7a 第1上金型
7b 第1下金型
7c 第1ブランクホルダー
9 第2金型
9a 第2上金型
9b 第2下金型
9c 第2ブランクホルダー
11 第3金型
11a 第3上金型
11b 第3下金型
11c 第3ブランクホルダー
13 ブランク
15 中間品
15a 溝底部
15b 溝壁部
15c 凸形状部
17 第I金型
17a 第I上金型
17b 第I下金型
19 第II金型
19a 第II上金型
19b 第II下金型
21 第III金型
21a 第III上金型
21b 第III下金型
23 中間品(他の態様)
23a 溝底部
23b 溝壁部
23c 凸形状部
25 金型
25a ダイ
25b パンチ
25c ブランクホルダー

Claims (4)

  1. 溝形状部が複数並列して形成されたプレートを成形する溝形状部を有するプレートのプレス成形方法であって、
    目的形状よりも溝深さの浅い溝形状部を有する中間品を成形する第1成形工程と、該第1成形工程で成形された中間品を目的形状に成形する第2成形工程を有し、
    前記第1成形工程は、溝底部に相当する部位を金型で挟持することなくネッキングが生じない程度に延ばす工程と、該工程の後に第1上金型と第1下金型で挟持して押し潰して板厚を薄くする第1押し潰し工程を含み、
    前記第2成形工程は、前記中間品における溝壁部を第2上金型と第2下金型で挟持して押し潰して板厚を薄くする第2押し潰し工程を含むことを特徴とする溝形状部を有するプレートのプレス成形方法。
  2. 前記第2成形工程は、前記第2押し潰し工程の後、押し潰しの足りない部位を目的形状になるように第3上金型と第3下金型で押し潰す第3押し潰し工程を含むことを特徴とする請求項1記載の溝形状部を有するプレートのプレス成形方法。
  3. 素材板厚t0が0.1mm以下の薄鋼板であり、溝形状部における溝幅が20t0mm以下、溝深さが3t0mm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の溝形状部を有するプレートのプレス成形方法。
  4. 素材板厚t0mmと第2成形後において最も板厚が薄くなった部位の板厚t1mmとの関係が、0.3×t0≦t1≦0.8×t0であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の溝形状部を有するプレートのプレス成形方法。
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