JP6053093B1 - 情報処理装置、情報処理方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
上記特許文献1には、このような協調フィルタリングの一手法が開示されている。
このように特定の時期に販売数が伸びる商品が存在するが、それらの商品と同じ時期に販売が伸びる理由(例えば受験に縁起が良いという理由)を有するにも関わらず、同じ時期に販売数が増加していない商品も存在する。特に販売数が少ない商品は協調フィルタリングによっても抽出されにくい。またある時期に売れるべき理由があるにも、その時期に顕著な売上増が見られない商品を抽出することは、各商品の種別、性質、機能、価格等の属性や、時期的適合性、さらには売上げ実績データなどを照合して、非常に困難な分析が必要となる。
そこで本発明では、協調フィルタリング等で抽出されにくいが、特定の時期に売れそうなものと推定できる商品を容易に抽出できるようにすることを目的とする。
この場合、商品群は売上増加時期が共通する商品のグループとなるが、商品群の中で、少なくとも2以上の商品の共通要素を検出すると、その時期に売上が増加する理由の1つが推定できる。そして共通要素を有する推奨商品とは、売上が増加する同じ理由を潜在的に有するにも関わらず、当該時期にさほど売上が増加していないものとなる。つまり推奨商品は、商品群の商品と同じ時期に売れそうな商品と推定できるものとなる。
即ち推奨商品を、商品群の商品の売上増加時期に売れそうな商品として推定されるものとして店舗に通知することで販売準備の機会を提供する。
共通要素の情報は、推奨商品が共通要素検出対象の商品群の売上増加時期に売れる可能性があるとの推定の根拠になった情報であるので、店舗側にもその情報を共有させる。
即ち店舗側で売上増加時期に合わせて商品販売準備を整えることができるように適切なタイミングで販売提案情報を送信する。
或る商品群の商品を対象として商品ウェブページ閲覧等のユーザアクションを行ったユーザは、或る目的でその商品の購入を考えているユーザであると推定できる。すると、その商品と共通要素を有する推奨商品は、そのユーザの商品購入の目的に合致する蓋然性が高いといえる。そこで商品紹介情報として、ユーザの目的に沿う商品として推奨商品を提示する。
即ち、検索要求は或る商品に興味を持った場合に行うものであるため、その検索結果として提示される商品とともに、共通要素を持つ推奨商品を提示する。
或る商品について購入手続を行ったか、或いはその購入手続過程においては、ユーザは共通要素を持つ他の商品も同時に購入候補と考えることが推定される。そこで購入商品と共通要素を持つ推奨商品を提示する。
推奨商品は、或る商品群の商品の売上増加時期に売れそうだと推定される商品であるため、その売上増加時期に該当するときに、商品紹介情報を提示することが好適な紹介タイミングとなる。
例えばユーザアクションの対象となった商品と推奨商品が同価格帯であることなどの価格的条件や、推奨商品の取り扱い店舗であることなどの店舗条件などに応じて、商品紹介情報の提示をするか否かを決める。
即ち商品紹介制御部が、共通要素を有する商品として、これまでユーザ一般に認知されている商品とともに、ユーザにはあまり共通要素が知られていない可能性のある商品(推奨商品)を含めて一覧表示させるようにするものである。
この情報処理方法により、特定の時期に売上が増加する理由を有するにも関わらず、当該時期にさほど売上が増加していない商品を抽出できる。
本発明に係るプログラムは、上記の各情報処理方法としての各ステップの処理を情報処理装置に実行させるプログラムである。
<1.電子商取引システム構成>
<2.ECサーバの機能構成及びデータベース>
<3.商品群を元とする推奨商品の抽出>
<4.店舗への販売提案>
<5.ユーザへの商品紹介>
<6.ユーザへの商品一覧提示>
<7.まとめ及び変形例>
<8.プログラム及び記憶媒体>
また実施の形態で用いる主な語句については、以下の意味となる。
・ユーザ:電子商取引システムを利用して商品の閲覧、購入等を行うユーザ
・商品:電子商取引システム上で商取引の対象とされている商品である。物理的な品物としての商品だけでなく各種サービスとしての商品も含む
・店舗:電子商取引システムに出店された店舗
・ユーザアクション:ユーザ端末を用いてユーザが行う行動の総称であり、例えばリンク画像のクリック操作、検索ワード入力、検索実行操作、お気に入り登録操作、購入操作、ログイン操作などが例となる。
図1に複数の店舗が出店する仮想的な商店街を実現するEC(electronic commerce:電子商取引)システムとして機能するネットワークシステムの構成例を示している。図1における電子商取引サーバ(以下「ECサーバ」という)2が本発明請求項の情報処理装置の実施の形態に相当する。
なお、以下では「データベース」を「DB」と表記する。
またネットワーク1の全部又は一部を構成する伝送媒体についても多様な例が想定される。例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、電話線等の有線でも、IrDA(Infrared Data Association)のような赤外線、ブルートゥース(登録商標)、802.11無線、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
ECサーバ2はこのような動作によりユーザ端末5に仮想商店街としてのウェブページを提供し、またユーザ端末5からの要求に応じた商品検索、商品提示、広告提示、決済処理等を行う。またECサーバ2は店舗端末4に対しても同様の動作で、商品登録ページの提供や、店舗端末4からの要求に応じた商品登録などを行う。
商品DB6cには、仮想商店街で取り扱っている商品に関するデータが登録される。例えば商品テーブル6bには、各商品(サービスも含む)について、商品識別情報としての商品ID、当該商品を販売する店舗の店舗ID、商品のカテゴリー、名称、価格、在庫、商品に関するウェブページ(商品ページ)へのリンク情報(URL)などが登録される。
なお商品IDとしては、品物の型番等に対応した1つの製品を識別するIDや、各店舗の商品を識別するID(つまり同じ商品であっても各店舗で異なるID)が用いられる場合があるが、本実施の形態でいう商品IDは前者の例を想定して説明する。但し後者の例であっても実施の形態と同様の処理は可能である。
ECサーバ2は、広告DB6eから選択した広告画像やテキストを各種ウェブページ上で表示させることができる。
本実施の形態では、ECサーバ2はこのような電子商取引DB6にアクセスして各種処理に必要な情報を取得する。
なお電子商取引DB6は、ECサーバ2とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよいし、ECサーバ2内に構築されていてもよい。
また図示及び説明の便宜上、電子商取引DB6として示したが、ユーザDB6a、店舗DB6b、商品DB6c、広告DB6d、購買履歴DB6e、関連語DB6f、推奨商品DB6g、商品群DB6hの各DBは、ECサーバ2がアクセス可能とされていればどのような形態で実現されていてもよい。例えばECサーバ2と同一システム内の記憶部に各DBのすべてが形成されていてもよいし、各DBの一部又は全部が別体、遠隔地等のコンピュータシステムに設けられていてもよい。もちろん各DBが一つの装置(例えば一つのHDD等)内に形成されている必要はない。また各DBのそれぞれが、それぞれ1つのDBとして構成される必要もない。例えばユーザDB6aとして記憶される情報が、複数のユーザDB(例えばログイン用のユーザDBと取引用のユーザDBなど)により記憶管理されてもよい。実施の形態で説明する上記各DBは、実施の形態の処理に関連する情報の記憶部を、それぞれ1つのDBの形態で例示したものに過ぎない。
CPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104には、入出力インターフェース105も接続されている。
入出力インターフェース105には、キーボード、マウス、タッチパネルなどよりなる入力部106、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)パネルなどよりなるディスプレイやスピーカなどよりなる出力部107、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ装置などより構成される記憶部108、ネットワーク1を介しての通信処理や機器間通信を行う通信部109が接続されている。
入出力インターフェース105にはまた、必要に応じてメディアドライブ110が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が適宜装着され、リムーバブルメディア111に対する情報の書込や読出が行われる。
CPU101が各種のプログラムに基づいて処理動作を行うことで、ECサーバ2、店舗端末4、ユーザ端末5としての必要な情報処理や通信が実行される。
なお、ECサーバ2、店舗端末4、ユーザ端末5を構成する情報処理装置は、図2のようなコンピュータ装置が単一で構成されることに限らず、複数のコンピュータ装置がシステム化されて構成されてもよい。複数のコンピュータ装置は、LAN等によりシステム化されていてもよいし、インターネット等を利用したVPN等により遠隔地に配置されたものでもよい。
図3に1又は複数の情報処理装置で構成されるECサーバ2としての機能構成を示す。
ECサーバ2としての各機能は、情報処理装置においてCPU101でプログラムに応じて実行される処理により実現される機能である。但し以下説明する全部又は一部の各構成の処理をハードウエアにより実現してもよい。
また各機能をソフトウエアで実現する場合に、各機能がそれぞれ独立したプログラムで実現される必要はない。1つのプログラムにより複数の機能の処理が実行されてもよいし、1つの機能が複数のプログラムモジュールの連携で実現されてもよい。
管理部23は、ユーザ登録、店舗登録、商品登録、ユーザ端末5や店舗端末4からのログイン処理、広告登録、決済処理等、電子商取引システムで必要な処理を行う。またこれらの処理に応じて、ユーザDB6a、店舗DB6b、商品DB6c、広告DB6d、購買履歴DB6e、関連語DB6fの情報の登録・更新等の管理も行う。
検索部24は、商品DB6cを用いた商品検索や、店舗DB6bを用いた店舗検索、広告DB6eを用いた広告検索等を行い、ウェブページに提示させる商品、店舗、広告等の情報を取得する。これらの情報は例えばウェブサーバ22に受け渡され、ウェブページの生成に用いられる。
共通要素とは、複数商品間で共通の「その時期に売れる理由」を指す各種の要素のことであり、商品の名称、機能、構造、用途などが共通という意味ではない。例えば、「五角形鉛筆」と「タコの置物」は、全く異なる商品であるが、特定時期に販売が伸びるのは「受験応援グッズ」であるという理由がある。そしてそれぞれ受験応援グッズとなりうる何らかの要素を備えている。このように複数の商品で「同じ特定の時期に売れる理由」のことを共通要素と呼んでいる。もしくはその「理由」の根拠(根拠自体は同一とは限らず同じ理由が導かれれば良い)のことを共通要素と考えても良い。
具体的な共通要素検出手法としては、例えば関連語を用いる。共通要素は、例えば各商品の商品説明やユーザレビューに現れる語句などとして、同一の語句や、関連する語句を探索するなどにより検出することができる。例えば「受験応援グッズ」という理由が含まれていたり、その理由を導く根拠(関連語)として「すべらない」「合格」「落ちない」といったような語句があるものは、共通要素を有していると把握すれば良い。
上述のように「商品群」は、売上増加時期が共通する複数の商品のグループとなる。それらの商品の全部又は一部(2以上)に共通する共通要素が、当該特定の時期に売上が伸びている理由と推定される。一方で、商品群の商品と共通要素を有するのに商品群には含まれていない商品とは、特定の時期に売れる理由又はその理由の根拠である共通要素を持ちながら、当該特定の時期に売上が顕著に伸びてはいない商品である。推奨商品抽出部27はこのような商品を推奨商品とする。
換言すれば、推奨商品とは、特定時期に売上が増加する理由を潜在的に有するにも関わらず、当該特定時期にさほど売上が増加していない商品である。つまり推奨商品は、商品群の商品と同じ時期に「売れそうな商品」と推定できる商品である。
つまり販売提案情報提供部28は、ある特定の時期に売れそうな商品を店舗に提案する処理を行う。
つまり商品紹介制御部29は、或る特定の時期に売れそうな商品をユーザに紹介する処理を行う。特に推奨商品は、それまで当該特定の時期に売れていたものではないため、商品紹介制御部29の処理は、ユーザの目的に適した商品を新たに紹介するという意味を持つ処理ともなり得る。
つまり商品紹介制御部29は、特定の時期にお勧めの商品一覧を、これまでの実績のある商品だけでなく、これまでは当該特定の時期に販売が伸びたものではないが、同じ理由でお勧めしたい商品(=推奨商品)を含めたものとする。
図4に関連語DB6f、購買履歴DB6eの例を示している。
例えば特定時期に販売が増加する理由としての「項目」としては「受験応援」「母の日」「父の日」・・・など、商品販売につながる時期的な理由が挙げられる。
関連語は、それらの項目を導く語句であればよく、「受験応援」については「合格」「必勝」「滑らない」「落ちない」「オクトパス(置くとパス)」「五角」などが登録される。
これらの関連語は、予め管理者が設定しても良いし、商品説明やユーザレビューなどに頻出する用語を逐次自動的又は手動で追加登録していくようにしてもよい。例えば受験応援については、既に受験応援グッズとされている商品の説明文やレビュー文に頻出する用語を抽出して、関連語として登録することが考えられる。
なお購買履歴DB6eは、例えば購買履歴ログ情報のような形式で、商品IDと購買日時が時間軸に沿って並べられるものでもよい。いずれにしても、購買履歴DB6eは、各商品について、購買が発生した日時が検出できるものであれば良い。
商品群DB6hでは、例えば商品群特定部25が設定した商品群について、商品群毎に付与される商品群ID(gID1,gID2・・・)の単位で情報が管理される。
商品群の情報としては、売上増加時期、その商品群に含まれる商品、共通要素情報などである。
売上増加時期は、その商品群の商品が共通して売上数が増加する時期である。時期とは各種の期間が想定されるが、本実施の形態では説明の簡略化のため、1月から12月の月単位の例とする。そのため図5の例では、1月が売上増加時期の商品群(gID1)から、12月が売上増加時期の商品群(gID12)までが管理される例としている。
そして各商品群については、該当する複数の商品が、例えば商品IDにより登録される。なお図面では、商品IDを“m121536”などとして“m”を付した数字により表している。
なお、例えば同じ時期に売上が増加する商品の全てが、必ずしも共通の理由によって売れているとは限らない。例えば1月は、「正月グッズ」「受験応援グッズ」「成人式グッズ」「冬期グッズ」などの売上が伸びる。
つまり例えば1月が売上増加時期となる商品群(gID1)に含まれる商品には、異なる理由で売れている商品が含まれている可能性がある。
そこで共通要素情報としては、その商品群において、「受験応援グッズ」という要素が共通する商品、「正月グッズ」という要素が共通する商品・・・など、各商品の共通要素を区別する情報が含まれているとよい。
またその意味では、単に売上増加時期が同時期の商品を商品群としてまとめるのではなく、売上増加時期が同時期で、かつ共通要素を有する複数の商品を、1つの商品群としてまとめたり、同時期商品群の中のサブ商品群としたりすることも考えられる。
各推奨商品には推奨商品ID(sID1、sID2・・・)が付与される。そして推奨商品毎に、商品ID、共通要素情報、共通要素商品、商品群ID、推奨時期、価格帯等の情報が登録される。
商品IDは、その推奨商品とされた商品のIDである。つまり商品DB6cに登録された1つの商品を特定する情報である。
共通要素情報とは、その商品が推奨商品とされた理由となった要素(抽出の元となった商品群の商品と共通の要素)を示す情報である。例えば「受験応援グッズ」「滑らない」などの情報である。
共通要素商品とは、その商品が推奨された元となった商品群において、共通要素を持つ商品の情報である。
商品群IDは、その商品が推奨された元となった商品群の商品群IDである。仮に上述のように商品群を月単位で設定した場合、複数の商品群をそれぞれ元として同一の商品が推奨商品として抽出される場合があるため、商品群IDは複数登録されることもある。
推奨時期は、その推奨商品が売れると推定される時期である。即ち元となった商品群の各商品が売れている時期である。
価格帯は、その推奨商品の価格帯である。例えば“1000円未満”“1000〜4999円”“5000〜9999円”“1万円〜3万円未満”などの情報である。
この場合「滑らないハンガー」に関して、推奨商品IDが設定され、その商品ID、共通要素情報(滑らない/受験応援グッズ)、共通要素商品(「五角形鉛筆」「タコの置物」)、商品群ID(gID1)、推奨時期(1月)、価格帯が登録される。
なお2月を対象として商品群(gID2)や12月を対象とした商品群(gID12)を元としても同じように「滑らないハンガー」が抽出された場合、つまり受験応援グッズが12月から2月にかけて売上が伸びていた場合は、それらの商品群IDや推奨時期、商品群に含まれる共通要素を持つ商品の商品IDも登録される。
これによって、1つの推奨商品について、同じ理由で既に売れている商品と、その時期が管理される状態になる。
以下、ECサーバ2が実行する推奨商品の抽出処理を説明する。これは推奨商品を抽出して上記の推奨商品DB6gへ登録するまでの処理である。大きく分けて、商品群特定部25の機能による商品群特定処理、共通要素検出部26の機能による共通要素検出処理、推奨商品抽出部27の機能による推奨商品抽出処理が、ECサーバ2で行われる。
ECサーバ2は、図6Aに示す商品群特定処理を行う。これは、各商品の売上増加時期を調査して商品群を設定し、商品群DB6hに登録するまでの処理である。
図7において商品m1、m3は、12月、1月、2月が売上増加時期となる。
商品m2は、7月、8月、9月が売上増加時期となる。
商品m4は、特に売上増加時期はなく、年間でまんべんなく売上がある商品である。
ステップS111でECサーバ2は、その特定した商品についての購買履歴の情報を購買履歴DB6eから取得する。つまり特定の商品IDについての購買があった日時情報を取得する。
ステップS112でECサーバ2は、当該処理対象の商品についての時期毎の売上数(販売された個数)を計算する。例えば各月の購買数を算出する。なお、例えば各商品について、時期毎の売上数が管理されているDBが存在するのであれば、そのDBから時期毎の売上数の情報を取得するのみでよい。
例えば各月毎の売上数について、標準偏差や分散の値を求め、その値が所定値以上であれば、つまり時期による売上数の変動が認められる値であれば、時期的変動がある商品とし、標準偏差や分散の値が所定値未満であれば、時期的変動がない商品と判定することが考えられる。
時期的変動がない商品の場合は、ステップS114から、その商品についての図6Bの処理を終える。例えば図7の商品m4のような場合である。
例えば月単位での売上数の平均値に或る加算値を加えた値を判定基準とする。図7には、各商品m1、m2、m3について設定した判定基準rf1,rf2,rf3の例を示している。例えば判定基準rf1は、商品m1の月ごとの売上数の平均値に、加算値を加算した値とする。
平均値に加算値を加えるのは、顕著に売上が増加している時期を判定するためである。
そしてステップS117でその商品の売上増加時期の情報を保存する。なおこの売上増加時期の情報は、例えば商品DB6cにおいて、その商品の属性の1つとして登録しても良いし、ECサーバ2が推奨商品抽出の処理過程の情報として一時的に記憶しておくものでもよい。
なおステップS115で判定基準を商品毎に設定しているのは、平均的な売上数は商品毎に異なることを考慮して、それぞれの商品に適した判定基準で売上増加時期の判定ができるようにするためである。その意味で、加算値も商品毎に設定するとよい。例えば平均値の20%を加算値とするなどである。
例えば1月が売上増加時期とされた商品を抽出する。同様に、2月、3月・・・12月のそれぞれについて、その月が売上増加時期とされた商品を抽出する。
そしてステップS103でECサーバ2は、各時期について抽出された複数の商品について、商品群を設定する。
例えば、1月が売上増加時期とされた商品が複数存在した場合、それらを商品群としてグループ化する。2月〜12月についても同様である。但し、或る時期(月)について、売上増加時期が該当するとして抽出された商品が1又は0の場合は、商品群を設定しない。
例えば1月が売上増加時期とされた複数の商品について、商品群(gID1)として、各情報を登録する。2月〜12月についても同様に、複数の商品が該当した場合、それぞれを商品群(gID2〜gID12)として各情報を登録する。
ECサーバ2は、図8に示す共通要素検出処理として、各商品群について共通要素を検出し、その商品群についての共通要素情報として商品群DB6hに登録する処理を行う。図8の処理は、先の図6Aの処理で商品群DB6hに登録された商品群それぞれを順次対象として行うことになる。
そしてステップS202でECサーバ2は、変数Xに商品数、変数x=1とセットする。変数Xに代入する商品数とは、現在処理対象とした商品群に含まれる商品の数である。
即ちECサーバ2はまずステップS203で対象の商品群の第(x)の商品の商品IDを商品群DB6hから取得する。そしてステップS203で、当該商品IDに基づいて商品情報を取得する。例えば商品IDを用いて商品DB6cを検索し、その商品に関する説明文情報や、ユーザのレビュー文の情報などを取得する。
これを、ステップS205で変数xが変数Xに達するまで、ステップS206で変数xをインクリメントしながら繰り返す。
つまり、処理対象の商品群に含まれるものとして登録されている各商品のそれぞれについて、順次商品情報を取得していく。
これは、各商品の商品情報(説明文/レビュー文など)について、形態素解析、語句抽出等を行って、商品間で共通に使われている語句を探したり、関連語DB6fを参照して、各商品で使用される語句が共通の事項についての関連語にあたるかなどを判定する処理となる。
例えば或る商品の説明文やレビューに「合格」という語句が使用され、また他の商品でも「合格」という語句が使用されていた場合、2つの商品には「合格」という共通要素が存在することになる。
また例えば或る商品の説明文やレビューに「五角」という語句が使用されており、他の商品では「置くとパス(オクトパス)」が使われていたとする。これは関連語DB6fを参照すると、共に受験応援グッズの関連語として判定される。つまり或る商品の「五角」や、他の商品の「置くとパス(オクトパス)」も共通要素となる。
ECサーバ2は、以上の処理を、各商品群に対して実行し、各商品群について、共通要素情報を商品群DB6hに登録する。
例えば日本を想定して1月が売上増加時期となる商品群を考えると、「正月グッズ」「受験応援グッズ」「成人式グッズ」「冬期グッズ」等が混在する可能性がある。そこで少なくとも、2以上の商品において共通要素が検出されれば、その共通要素は当該商品群において共通要素情報に登録する有効な共通要素とすればよい。少なくとも2つの商品で共通する要素は、その時期に売上が伸びる理由となりうる要素として妥当性があると考えられるためである。
またそのため、1つの商品群に、複数の事項に関する共通要素(受験関連、成人式関連等)が検出される場合もある。それぞれが共通要素情報として登録されれば良い。
またこれらの事情から、共通要素情報には、商品群内でその共通要素に該当する商品を示す情報を含むようにするとよい。
ECサーバ2は、図9に示す推奨商品抽出処理として、ある時期に売上増加が期待できる商品を推奨商品として抽出し、推奨商品DB6gに登録する処理を行う。
ステップS302でECサーバ2は、特定した商品群についての共通要素情報を商品群DB6hから読み出す。
そしてECサーバ2は、ステップS303〜S309の処理で、当該共通要素情報として記憶された要素と共通要素(一致語又は関連語)を有し、かつ当該対象の商品群には含まれない商品を推奨商品として抽出する。
なお、このステップS303〜S309で探索対象とする商品は、電子商店街で取り扱われる全ての商品を対象としてもよいし、一部の商品を対象としてもよい。一部の商品とは、例えば選択した1又は複数のジャンルの商品、選択した1又は複数の価格帯の商品、年間売上数が所定数以上の商品などである。
ECサーバ2は、ステップS303においてこのような範囲の探索対象に含まれる1つの商品IDを処理対象に特定する。
もし対象の商品IDが対象の商品群に含まれていた場合、ステップS309に進み、まだ探索対象の全商品について処理を終えていなければステップS303に戻り、次の商品を処理対象とする。
その場合ECサーバ2はステップS305に進み、その商品の商品情報を取得する。例えばその商品の商品IDを用いて商品DB6cを検索し、商品名を取得する。
例えば商品名が「滑らないハンガー」であったとする。そして対象の商品群の共通要素情報が、「受験応援」項目や、「合格」「五角」「置くとパス(オクトパス)」などの語句とされていたとする。ここで商品名に含まれる「滑らない」は関連語DB6fを参照して、「受験応援」項目の関連語、或いは「合格」等の語句との同じ関連語グループの語句と判断される。
或いは商品名が「五角まんじゅう」であったとすると、対象の商品群の共通要素情報「五角」と一致する語句を有することになる。
このように商品名に、対象の商品群と同じグループの関連語や、関連語に一致する語句があった場合は、共通要素が有ると判定する。
また厳密には関連語と一致しなくとも、発音が一致、発音が類似の語句が存在する場合には、共通要素有りと判定してもよい。
但し、名称に含まれる語句で共通要素を探索することによれば、より直接的に推奨される理由をユーザに認識させるものとして有効である。
そこでECサーバ2は、共通要素有りとされた商品についてステップS308で、推奨商品とし、推奨商品DB6gへ登録する処理を行う。即ちその商品を推奨商品として推奨商品IDを付与し、対応して商品ID、共通要素情報、共通要素商品、商品群ID、推奨時期、価格帯等の情報を登録する。共通要素情報は、例えば対象の商品群の共通要素情報や今回共通と判定された要素の情報を全て含めても良いし、例えば「受験応援グッズ」など、各種の関連語をまとめる項目の情報としてもよい。或いは関連語DB6fの特定の項目(関連語のグループ)を示す情報でもよい。
商品群IDは、ステップS301で特定した商品群IDとなる。推奨時期とは、その商品群についての売上増加時期の情報を用いる。
ECサーバ2は、以上の図9の処理を、商品群DB6hに登録した各商品群を対象として実行することで、推奨商品DB6gには、各商品群を元にして推奨された商品が登録される状態となる。
推奨商品は、ある時期に売れる可能性が有りながら、現状、さほどその時期に売上が顕著に伸びてはいない商品となる。これは、まだ一般に認知度が低い商品であったり、或いは知られている商品であっても店舗側や購入するユーザ側が、ある購入目的に適した理由に気づいていないような商品となる。
例えば「滑らないハンガー」という商品は、「滑らない」という語句から、受験応援に適していると考えられるが、一般にそのような認識がなされていないため、受験シーズンに特に売上増加が生じていないような場合が考えられる。この場合、上述の処理で「滑らないハンガー」が、受験シーズン(例えば12月、1月、2月)を推奨時期とする推奨商品として抽出されることになる。
続いて抽出した推奨商品の情報の利用について説明する。まずここでは店舗への販売提案について述べる。抽出した推奨商品は売れそうな商品と推定されるものであるため、この情報を店舗に提供することで、店舗の販売促進機会を創出する。
ECサーバ2は図10のステップS401で、本日の年月日を確認し、本日+αで推奨時期となる推奨商品を推奨商品DB6gから抽出する。ここで“α”とは、推奨商品の販売準備を考慮した日数であり、例えば店舗での販売企画、仕入れなどを考慮した日数であればよい。例えばα=30日、45日、60日などの固定値でもよいし、商品のジャンル、種別毎に設定した値などとしてもよい。
本日+αで推奨時期となる推奨商品とは、例えば推奨商品DB6gに登録されている推奨時期からα日の前が本日となる商品である。例えばα=60日とした場合、本日が10月2日であれば、推奨時期が“12月,1月,2月”とされている推奨商品を抽出する。
ECサーバ2はステップS403で変数Z=0であるか否かを確認する。変数Z=0とは、本日処理を行う推奨商品が存在しないか、或いは抽出した各推奨商品についての処理を終えた場合である。
ステップS405でECサーバ2は、選択した推奨商品の商品情報を、商品IDを用いて例えば商品DB6cから取得する。例えば商品名、ジャンル情報、製品コード、製品画像等を取得する。
商品名、製品コードにより、商品を特定する。商品画像は必ずしも必要ではないが、店舗スタッフに推奨商品を伝える場合に有用である。
推奨理由としては、その推奨商品について推奨商品DB6gに登録されている共通要素の情報を用いれば良い。例えば「受験応援グッズ」という共通要素情報があれば、それを推奨理由とする。このような推奨理由を含むことで、店舗スタッフが、どうしてこの商品が販売提案されたかを理解しやすくできる。
推奨時期は、その推奨商品について推奨商品DB6gに登録されている推奨時期の情報をそのまま用いる。
ECサーバ2は、以上で1つの推奨商品についての販売提案情報の送信処理を終えたことに応じて、ステップS409で変数ZをデクリメントしてステップS403に戻る。
ステップS403で変数Z=0となっていれば、図10の処理を終える。変数Z=0でなければ、ステップS401で抽出した他の推奨商品についてのステップS404〜S409の処理を同様に行う。
次にユーザに対する推奨商品の紹介について説明する。
ECサーバ2が推奨商品DB6gに登録した推奨商品は、或る理由で特定の時期に売れそうな商品と推定されるものである。そこで推奨商品の情報を適切にユーザに提示すれば、或る理由のために商品を探しているユーザにとって購入に適した商品を紹介できることになる。
ECサーバ2は図12のステップS501で、特定のユーザアクションを監視している。
ユーザアクションとは、ユーザ端末を用いてユーザが行う各種の行動であるが、例えばその中で、商品検索操作、購入手続操作(購入手続へ移行する操作や、その過程の操作)などを特定のユーザアクションとする。
或るユーザ端末5において、特定のユーザアクションが行われたことを検知したら、ECサーバ2はステップS502に進み、そのユーザアクションの対象となっている商品を特定する。例えば商品検索操作の場合、検索ワードに基づいて検索される商品を対象商品として特定する。購入手続操作の場合、購入対象の商品を対象商品とする。
ステップS504でECサーバ2は、抽出した推奨商品の数を変数Wに代入する。この時点で変数W=0、つまり推奨商品が抽出されなかった場合は、今回検知した特定のユーザアクションに対応しては特に商品紹介は行わずに処理を終える。
ステップS507でECサーバ2は、処理対象の推奨商品について推奨商品DB6gに登録されている推奨時期を確認し、現在が、その推奨時期にあたるか否かを確認する。
現在がその推奨商品の推奨時期内であれば、ECサーバ2はステップS508に進み、選択した推奨商品の商品情報を、商品IDを用いて例えば商品DB6cや広告DB6dから取得する。例えば商品名、ジャンル情報、製品コード、製品画像、価格情報、その商品の広告情報等を取得する。また推奨商品DB6gから当該推奨商品の共通要素情報も取得する。
例えば検索操作の場合、ユーザ端末5で図13のような表示が行われるようにする。
図13は検索結果画面51を例示している。この検索結果画面51には、ECサーバ2が検索部24の機能により検索した商品の一覧を提示する。
ここではユーザが五角形鉛筆を検索した場合の検索結果画面51として、検索結果領域53に五角形鉛筆としての各種の商品が提示された状態を示している。この検索結果画面51において紹介領域52を設定し、ここに対象の推奨商品の情報が提示されるようにする。
ユーザ端末5において五角形鉛筆についての検索操作が行われたことを、ECサーバ2はステップS501で特定のユーザアクションとして検知する。ECサーバ2はステップS502で五角形鉛筆を対象商品として特定する。そしてステップS503で推奨商品DB6gを参照し、五角形鉛筆が共通要素商品として登録されている推奨商品として「滑らないハンガー」を抽出する。ECサーバ2は、ステップS506で「滑らないハンガー」を処理対象とする。そして現在が例えば1月であったため、ステップS508に進んだとする。ECサーバ2は、ステップS508で「滑らないハンガー」の商品情報、広告情報、共通要素情報等のうちの必要な情報を取得し、ステップS509で商品紹介情報を生成する。例えば「滑らないハンガー」の広告情報と共通要素情報を用いて、「滑らないハンガー」を受験応援グッズとして紹介する情報を生成する。この商品紹介情報は、検索結果情報ともにウェブサーバ22の機能によりページデータに合成された後、ユーザ端末5に送信され、図13のような表示が実行される。
図14Aはユーザが、五角形鉛筆を買い物かごに入れ、購入手続を開始しようとする場合の例である。この場合、買い物かごの商品を提示するカート商品領域55とともに紹介領域56を設定し、ここに対象の推奨商品の情報が提示されるようにする。
この場合の処理は次のようになる。ユーザ端末5において五角形鉛筆が買い物かごに入れられて購入手続に移行したことを、ECサーバ2はステップS501で特定のユーザアクションとして検知する。そしてこの場合、ステップS502で五角形鉛筆を対象商品とし、ステップS503で五角形鉛筆が共通要素商品とされている推奨商品として「滑らないハンガー」を抽出する。そしてステップS508、S509でECサーバ2は、「滑らないハンガー」の商品紹介情報を生成する。この商品紹介情報は、ウェブサーバ22の機能により購入手続のページデータに合成された後、ユーザ端末5に送信され、図14Aのような表示が実行される。
この場合の処理としては、ユーザ端末5において五角形鉛筆の購入手続が完了に達したことを、ECサーバ2はステップS501で特定のユーザアクションとして検知する。そしてステップS502以降で同様の処理が行われ、「滑らないハンガー」の商品紹介情報が生成され、商品紹介情報がウェブサーバ22の機能により購入完了のページデータに合成された後、ユーザ端末5に送信され、図14Bのような表示が実行される。
ECサーバ2はステップS511で変数WデクリメントしてステップS505に戻る。
ステップS505で変数W=0となっていれば、図12の処理を終える。変数W=0でなければ、ステップS503で抽出した他の推奨商品についてのステップS506〜S511の処理を同様に行う。
なお、複数の推奨商品について商品紹介情報が生成された場合、最終的なユーザ端末への送信は、各推奨商品の商品紹介情報が生成された後において行われるようにするとよい。例えば複数の推奨商品の商品紹介情報をそれぞれページデータとして合成した後に、ユーザ端末への送信が行われるとよい。
例えば或る商品についてのお気に入り登録操作を特定のユーザアクションとしてもよい。その場合、お気に入り登録後の画面、例えばお気に入り登録一覧画面で、推奨商品の紹介が行われれば良い。或いはお気に入り登録後に、各種ページ上での広告と同様の態様で推奨商品の紹介が行われるようにしてもよい。
また。或る商品についての検索結果画面のクリックや、広告のクリックなどを特定のユーザアクションとし、これらの場合に遷移するページ、例えば商品詳細ページや店舗ページなどにおいて、推奨商品の紹介情報が提示されてもよい。
もちろん他のユーザアクションも考えられる。いずれの場合も図12と同様の処理が行われれば良い。
図15Aは、図12のステップS507とS508の間にステップS520の処理を加えた例である。
ステップS520でECサーバ2は、処理対象としている推奨商品とユーザアクションの対象商品との間での店舗条件を確認する。例えば店舗条件として、その推奨商品がユーザアクションの対象となった商品と同じ店舗で扱われているか否かを確認する処理を行う。
例えば図14A、図14Bの例のトリガとした購入関連操作が行われた場合に、その購入店舗で、推奨商品が販売されているか否かを店舗DB6b等の情報から確認する。そして取り扱われている場合のみ、ステップS508〜S510の処理を行う。
これにより、購入手続のページや、店舗ページ或いは商品詳細ページにおいて推奨商品の商品紹介情報を提示させるのは、その推奨商品が、その対象の店舗で取り扱われている場合のみとなる。これにより商品紹介情報を、当該店舗での販売促進に適した情報とすることができる。
ステップS521でECサーバ2は、処理対象としている推奨商品とユーザアクションの対象商品との間での価格的条件を確認する。例えば同価格帯であるという条件である。このために推奨商品の価格帯を確認し、これがユーザアクションの対象となった商品と同じ価格帯であるか否かを確認する。そして同価格帯である場合のみ、ステップS508〜S510の処理を行う。
これにより、ユーザアクションが対象としている商品と、推奨商品が同価格帯の場合のみ、商品紹介情報が提示される。従って、ユーザにとっては、探している商品と同価格帯であって、探している商品と同様の理由で購入に適した商品が紹介されることとなる。つまりユーザがある程度想定している予算にあわせて、他の購入候補が提示されることになる。
例えば複数の推奨商品が紹介する対象となった場合、ランダムに1つ又は所定数を紹介する商品として選択したり、ユーザの履歴や属性に応じて紹介する推奨商品を選択することも考えられる。
またウェブページ上で複数個(n個)の商品紹介情報を提示可能な場合に、m個(m>n)の推奨商品が紹介する対象となった場合には、各種の価格帯の商品を均等に紹介することも考えられる。
次に商品紹介制御部29の他の機能としてECサーバ2が実行できるユーザへの商品一覧提示処理を説明する。
図16に商品一覧提示態様の例を示す。例えばECサーバ2が提供する仮想商店街の或るページにおいて、特選商品、バーゲン商品などとして、複数の商品を提示することがある。本実施の形態では、このような態様で、特定のテーマに合わせた商品一覧を提示する際に、推奨商品も含むようにするものである。
例えば、図のような受験応援のための商品の特集ページ59において、通常、受験応援グッズとして認知されている商品MJ(例えば「五角形鉛筆」や「合格はちまき」等)などとともに、受験応援グッズとの共通要素を有することで推奨商品とされた商品MS(例えば「滑らないハンガー」や「落ちないマスク」等)も含めるようにする。即ちそれまで受験応援グッズとしてはあまり認識されていなくても、受験関連の共通要素で推奨商品とされたものを、受験応援グッズとしての一覧に含める。
このようにすることで、或るテーマに合うものと一般には認識されていない商品を、そのテーマに沿うものとしてユーザに紹介できることになる。
ECサーバ2はステップS601で、商品群DB6hに登録されている商品群の1つを選択する。ここでは、例えば現在が売上増加時期に当たる商品群を選択することが適当である。
ステップS602でECサーバ2は、その商品群の中で、特定の共通要素を持つ商品を抽出する。例えば「受験応援グッズ」としての共通要素を持つ商品を抽出する。先に述べたように、単に売上増加期間のみでグループ化した商品群には、異なる理由(例えば「成人式用品」等)により、その時期に売れているものが含まれるからである。なお、商品群が、全ての商品が共通する要素を持つものとして管理されている場合は、このステップS602では、商品群に含まれる全商品を抽出すれば良い。
ECサーバ2はステップS604で商品一覧情報を生成する。即ちステップS602で抽出した複数の商品と、ステップS603で抽出した1又は複数の推奨商品を含むように一覧情報を生成する。そしてステップS605、商品一覧情報をユーザ端末5に送信する。これにより例えば図16のような商品一覧がユーザ端末5で表示されることとなる。
以上、実施の形態について説明してきたが、本実施の形態によれば、以下のような効果が得られる。
実施の形態のECサーバ2(情報処理装置)は、商品毎の購買された日時が記憶された購買履歴DB6eの情報を用いて各商品の売上増加時期を特定し、売上増加時期が共通する複数の商品を商品群として特定する商品群特定部25を有する。またECサーバ2は、商品群特定部25が商品群と特定した複数の商品のうちの少なくとも2以上の商品の共通要素を検出する共通要素検出部26を備える。またECサーバ2は、共通要素検出部26が検出した共通要素を有し、かつ商品群には含まれない商品を推奨商品として抽出する推奨商品抽出部27を備える。
商品群は売上増加時期が共通する商品のグループであるため、商品群の中で、少なくとも2以上の商品の共通要素を検出すると、その時期に売上が増加する理由の1つが推定できる。そして共通要素を有する推奨商品とは、売上が増加する同じ理由を潜在的に有するにも関わらず、当該時期にさほど売上が増加していないものとなる。
従って実施の形態のECサーバ2は、或る特定の時期に売れる要素を持ちながら、あまりその時期に顕著な売上増加が無い商品を、推奨商品として抽出できるという効果があり、このような推奨商品を用いた効率的な情報の提供や市場運営が可能となる。
特に、実際に売れそうな理由がありながら特定の時期に売れていない商品を抽出するのは、従来は、各商品の種別、性質、機能、価格等の属性や、時期的適合性、さらには売上げ実績データなどを照合して、非常に困難な分析が必要となると考えられてきた。これに対して実施の形態の手法によれば、特定時期に売れる商品との共通要素に着眼して推奨商品を抽出するため、非常に簡易な処理で、特定時期に売れそうな商品を抽出できる。
商品群に含まれる、売上増加時期が重なっている複数の商品としては、或る理由で売上が増加する商品と、他の理由で売上が増加する商品が混在することがある。例えば日本での事情でいえば、受験応援商品と成人式関連商品がともに12月、1月に顕著に売上が増大するなどである。このように売上増加時期が同じ商品が、必ずしも同じ要素を持つとは限らないためである。そして逆に言えば、商品群の中に少なくとも2つの商品の共通要素が検出されれば、その要素は、その時期に売上が伸びる理由として妥当性があるといえる。
そこで、商品群の中で少なくとも2以上の商品の共通要素を検出し、それを元に推奨商品を抽出することで、多様な理由による推奨商品を広くかつ適切に抽出できるようになる。
推奨商品は、商品群の商品の売上増加時期に売れそうな商品として推定されるものであるため、販売機会を逃さないように店舗に通知することで、電子商取引を活性化することができる。
また取り扱い店舗、取扱い可能性のある店舗を送信対象店舗に選択して通知しているため、販売提案情報は通知された店舗において有用な情報となる。
共通要素の情報は、推奨商品が共通要素検出対象の商品群の売上増加時期に売れる可能性があるとの推定の根拠になった情報であるので、店舗側にもその情報を共有させる。これにより店舗側が、提案された商品が、なぜ売れる可能性があると推定されたのかが理解しやすいものとなる。
これにより、店舗側で売上増加時期に合わせて商品販売準備を整えることができる適切なタイミングで販売提案情報を送信できる。
或る商品群の商品を対象として商品ウェブページ閲覧等のユーザアクションを行ったユーザは、或る目的でその商品の購入を考えているユーザであると推定できる。すると、その商品と共通要素を有する推奨商品は、そのユーザの商品購入の目的に合致する蓋然性が高いといえる。そこで商品紹介情報として、ユーザの目的に沿う商品として推奨商品を提示する。これによりユーザが或る目的により商品を探しているときに、ユーザが目的に合致しているがユーザが気づいていない商品を紹介できることにもなり、ユーザへの適切な商品の紹介が実現される。
検索要求は或る商品に興味を持った場合に行うものであるため、その検索結果として提示される商品とともに、共通要素を持つ推奨商品を提示することで、ユーザに的確な商品紹介ができる。
或る商品について購入手続を行ったか、或いはその購入手続過程においては、ユーザは共通要素を持つ他の商品も同時に購入候補と考えることが推定される。そこで購入商品と共通要素を持つ推奨商品を提示することでユーザに的確な商品紹介ができる。
推奨商品は、或る商品群の商品の売上増加時期に売れそうだと推定される商品であるため、その売上増加時期に該当するときに、商品紹介情報を提示することが好適な紹介タイミングとなる。また他の時期にむやみに紹介を行いすぎて、ユーザに煩わしく感じさせることも防止できる。
このような処理により、ユーザや店舗にとって、より適切な状況で、推奨商品の紹介が行われることになる。
即ち商品紹介制御部が、共通要素を有する商品として、これまでユーザ一般に認知されている商品とともに、ユーザにはあまり共通要素が知られていない可能性のある商品(推奨商品)を含めて一覧表示させることで、同じテーマの商品として新たな商品を提示でき、電子商取引を活性化できる。
なお、図17のステップS601で或る商品群を選択する際に、現在が売上増加時期に当たる商品群を選択することで、現在の売上増が期待される商品の一覧表示を実現でき、店舗側にもユーザ側にも好ましい情報となる。
推奨商品抽出部27による推奨商品の抽出には、共通要素の判定に加えて、各種条件設定を行ってもよい。
例えば商品群における共通要素を有する複数の商品と同価格帯の商品であるという条件を設定するなどである。
或いは、推奨商品として価格上限や価格下限を設定し、あまり高価な商品や安価過ぎる商品は推奨商品とは設定しないということも考えられる。
また、推奨商品の条件として、仮想商店街全体での在庫数が所定数以上、取扱い店舗数が所定数以上などとしての条件を設定してもよい。
以上、本発明の情報処理装置の実施の形態としてのECサーバ2を説明してきたが、実施の形態のプログラムは、ECサーバ2における少なくとも商品群特定部25,共通要素検出部26、推奨商品抽出部27の処理を情報処理装置(CPU等)に実行させるプログラムである。
即ちこのプログラムは、情報処理装置に図6、図8、図9で説明した処理を実行させるプログラムである。またさらに図10、図12、図15、図17の処理を実行させるプログラムとしてもよい、
そしてこのようなプログラムはコンピュータ装置等の機器に内蔵されている記憶媒体としてのHDDや、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROM等に予め記憶しておくことができる。あるいはまた、半導体メモリ、メモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどのリムーバブル記憶媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記憶)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記憶媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記憶媒体からパーソナルコンピュータ等にインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
Claims (13)
- 商品毎の購買された日時が記憶された購買履歴情報を用いて各商品の売上増加時期を特定し、売上増加時期が共通する複数の商品を商品群として特定する商品群特定部と、
前記商品群特定部が商品群と特定した複数の商品のうちの少なくとも2以上の商品の共通要素を検出する共通要素検出部と、
前記共通要素検出部が検出した共通要素を有し、かつ前記商品群には含まれない商品を推奨商品として抽出する推奨商品抽出部と、
前記商品群に含まれる商品を対象とする特定のユーザアクションに応じて、当該ユーザアクションが行われたユーザ端末において、当該ユーザアクションの対象商品と共通要素を有する推奨商品の情報と、前記共通要素の情報とを含む商品紹介情報が提示されるように制御する商品紹介制御部と、を備えた
情報処理装置。 - 前記商品紹介制御部は、前記特定のユーザアクションとして、前記商品群に含まれる商品を対象とする検索要求が行われた際に、検索結果画面において、前記商品紹介情報が提示されるように制御する
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記商品紹介制御部は、前記特定のユーザアクションとして、前記商品群に含まれる商品を対象とする購入手続に関する画面において、前記商品紹介情報が提示されるように制御する
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記商品紹介制御部は、前記商品群の売上増加時期に該当する時期に前記特定のユーザアクションが検出された場合に、前記ユーザアクションが行われたユーザ端末において、前記商品紹介情報が提示されるように制御する
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の情報処理装置。 - 前記商品紹介制御部は、前記特定のユーザアクションが検出された場合に、推奨商品が前記ユーザアクションの対象商品との関係で所定の価格的条件又は店舗条件を満たすことに応じて、前記ユーザアクションが行われたユーザ端末において前記商品紹介情報が提示されるように制御する
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の情報処理装置。 - 商品毎の購買された日時が記憶された購買履歴情報を用いて各商品の売上増加時期を特定し、売上増加時期が共通する複数の商品を商品群として特定する商品群特定部と、
前記商品群特定部が商品群と特定した複数の商品のうちの少なくとも2以上の商品の共通要素を検出する共通要素検出部と、
前記共通要素検出部が検出した共通要素を有し、かつ前記商品群には含まれない商品を推奨商品として抽出する推奨商品抽出部と、
前記推奨商品抽出部が抽出した推奨商品の取扱い店舗又は取扱い可能性を有する店舗を送信対象店舗として選択し、選択した送信対象店舗の端末装置に対して、少なくとも、当該推奨商品の情報と、前記商品群の売上増加時期の情報を含む販売提案情報の送信制御を行う販売提案情報提供部と、を備えた
情報処理装置。 - 前記販売提案情報提供部は、前記販売提案情報に、推奨商品が有する共通要素の情報も含めるようにする
請求項6に記載の情報処理装置。 - 前記販売提案情報提供部は、前記販売提案情報で通知する売上増加時期の開始日から所定日時前の時点で、前記販売提案情報を前記送信対象店舗に対して送信する制御を行う
請求項6又は請求項7に記載の情報処理装置。 - 前記商品群に含まれる共通要素を有する複数の商品とともに、当該複数の商品との共通要素を有する推奨商品を含めた商品一覧としての商品紹介情報が提示されるように制御する商品紹介制御部を備えた
請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の情報処理装置。 - 情報処理装置が実行する情報処理方法として、
商品毎の購買された日時が記憶された購買履歴情報を用いて各商品の売上増加時期を特定し、売上増加時期が共通する複数の商品を商品群として特定する商品群特定ステップと、
前記商品群特定ステップで商品群と特定された複数の商品のうちの少なくとも2以上の商品の共通要素を検出する共通要素検出ステップと、
前記共通要素検出ステップで検出された共通要素を有し、かつ前記商品群には含まれない商品を推奨商品として抽出する推奨商品抽出ステップと、
前記商品群に含まれる商品を対象とする特定のユーザアクションに応じて、当該ユーザアクションが行われたユーザ端末において、当該ユーザアクションの対象商品と共通要素を有する推奨商品の情報と、前記共通要素の情報とを含む商品紹介情報が提示されるように制御する商品紹介制御ステップと、を備えた
情報処理方法。 - 商品毎の購買された日時が記憶された購買履歴情報を用いて各商品の売上増加時期を特定し、売上増加時期が共通する複数の商品を商品群として特定する商品群特定手順と、
前記商品群特定手順で商品群と特定された複数の商品のうちの少なくとも2以上の商品の共通要素を検出する共通要素検出手順と、
前記共通要素検出手順で検出された共通要素を有し、かつ前記商品群には含まれない商品を推奨商品として抽出する推奨商品抽出手順と、
前記商品群に含まれる商品を対象とする特定のユーザアクションに応じて、当該ユーザアクションが行われたユーザ端末において、当該ユーザアクションの対象商品と共通要素を有する推奨商品の情報と、前記共通要素の情報とを含む商品紹介情報が提示されるように制御する商品紹介制御手順と、
を情報処理装置に実行させるプログラム。 - 情報処理装置が実行する情報処理方法として、
商品毎の購買された日時が記憶された購買履歴情報を用いて各商品の売上増加時期を特定し、売上増加時期が共通する複数の商品を商品群として特定する商品群特定ステップと、
前記商品群特定ステップで商品群と特定された複数の商品のうちの少なくとも2以上の商品の共通要素を検出する共通要素検出ステップと、
前記共通要素検出ステップで検出された共通要素を有し、かつ前記商品群には含まれない商品を推奨商品として抽出する推奨商品抽出ステップと、
前記推奨商品抽出ステップで抽出した推奨商品の取扱い店舗又は取扱い可能性を有する店舗を送信対象店舗として選択し、選択した送信対象店舗の端末装置に対して、少なくとも、当該推奨商品の情報と、前記商品群の売上増加時期の情報を含む販売提案情報の送信制御を行う販売提案情報提供ステップと、を備えた
情報処理方法。 - 商品毎の購買された日時が記憶された購買履歴情報を用いて各商品の売上増加時期を特定し、売上増加時期が共通する複数の商品を商品群として特定する商品群特定手順と、
前記商品群特定手順で商品群と特定された複数の商品のうちの少なくとも2以上の商品の共通要素を検出する共通要素検出手順と、
前記共通要素検出手順で検出された共通要素を有し、かつ前記商品群には含まれない商品を推奨商品として抽出する推奨商品抽出手順と、
前記推奨商品抽出手順で抽出した推奨商品の取扱い店舗又は取扱い可能性を有する店舗を送信対象店舗として選択し、選択した送信対象店舗の端末装置に対して、少なくとも、当該推奨商品の情報と、前記商品群の売上増加時期の情報を含む販売提案情報の送信制御を行う販売提案情報提供手順と、
を情報処理装置に実行させるプログラム。
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