JP6052504B2 - 高強度熱延鋼板とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主として自動車等の輸送用機器の部材や、家電機器、重機、鋼構造体などに用いて好適な高強度熱延鋼板とその製造方法に関するものである。
近年、地球環境保護の観点から、また、乗員の安全確保の観点から、自動車車体の軽量化と高強度化を図るため、自動車等の輸送用機器に用いられる鉄鋼材料の高強度化と薄肉化が積極的に進められている。また、建築・土木分野等で使用される各種の重機器に用いられる鉄鋼材料も、同様に高強度化と薄肉化が求められている。上記輸送用機器等は、素材鋼板を加工して得た部材や構造材から構成されているが、それらの強度は、通常、素材鋼板の強度と降伏比が高いほど大となる。
鋼を高強度化する方法としては、従来、合金元素を添加して固溶強化する固溶強化法や、高い転位密度を有する硬質変態相を生成させて高強度化する組織強化法、微細析出物を分散して析出させて高強度化する析出・分散強化法、あるいは、上記の方法を適宜組み合わせて高強度化する方法などが知られている。
これらの方法を用いて製造される高強度熱延鋼板の一つに、降伏比が高く、鋼組織がフェライト単相のマトリックスを有し、微細炭化物で高強度化された析出強化型熱延鋼板がある。例えば、特許文献1には、組織の大部分をポリゴナルフェライトとし、TiCを中心とした析出物による析出強化と固溶強化とを組み合わせて高強度化を図った析出強化型の高強度熱延鋼板が提案されている。しかし、この特許文献1に開示の析出強化方法は、多量のTiの添加が必要となるため、粗大な析出物が生成しやすく、得られる強度や加工性が不安定となりやすい。また、得られる強度は、引張強さTSで高々780MPa級程度でしかない。
また、特許文献2や特許文献3には、TiおよびMoの微細炭化物を析出させることで、鋼板を安定的に高強度化する技術が開示されている。これらの特許文献に記載された技術は、鋼組織のマトリックスをフェライト単相とすることで加工性を確保しつつ、微細炭化物析出による析出強化によって高強度を達成しようとするものである。しかし、得られる引張強さは、やはり980MPa級まででしかない。
また、特許文献4には、実質的にフェライト単相組織である鋼板中に、Ti,MoおよびVの複合炭化物を分散析出させることで980MPa以上の引張強さが得られること、そしてその実施例には、1180MPa以上の引張強さの鋼板が得られることが開示されている。しかし、この特許文献4に開示された技術は、複合炭化物の平均組成と大きさの双方を好ましい条件に揃えるための適正温度範囲が狭いため、得られる鋼板に所望の強度と加工性を安定して付与することができないという問題がある。
また、これらの文献にあるような、フェライト相を析出物で強化した鋼板では、高温で析出した析出物が粗大にマトリックス中に存在するため、例えば、打抜き加工や曲げ加工の際、クラックの起点となることがある。また、この粗大析出物が複数連なるように存在すると、多量の合金元素が濃化したいわゆる中央偏析に起因する割れの進展を助長し、端面荒れや端面割れを頻発して加工不良を増大させるという問題がある。
特開平06−200351号公報 特許第3637885号公報 特許第3882577号公報 特開2007−063668号公報
ところで、従来、熱延鋼板の高強度化に微細な炭化物の析出を利用する場合の析出制御は、主として熱間圧延後のランナウトテーブルにおける冷却制御やコイル巻取温度の制御によって行われてきた。
しかし、従来のように、連続鋳造で製造した鋼スラブを一旦室温付近まで冷却し、その後、再び所定の温度に再加熱して熱間圧延する方法では、鋼スラブが室温付近まで冷却された段階で、既に鋼スラブ中に粗大な析出物が多量に析出している。そして、この粗大析出物をスラブ再加熱時に全量溶解するよう、成分設計や加熱条件の設定を行ったとしても、スラブ中に析出した粗大析出物の全量を溶解させることはできないため、冷却した鋼スラブを再加熱してから熱間圧延する従来の析出強化型熱延鋼板では、熱間圧延後、ランナウトテーブルでの冷却制御や巻取温度制御技術を駆使して炭化物を微細析出させようとしても、その析出量に限界があり、引張強さTSが1180MPa級の高強度鋼板を安定して得るのは難しいのが実情である。
本発明は、従来技術が抱える上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、引張強さが1180MPa以上かつ降伏比が80%以上で、延性、特に切欠き伸び特性に優れる高強度熱延鋼板を安定して提供するとともに、その有利な製造方法を提案することにある。
発明者らは、上記課題を解決するべく、スラブと鋼板製品に析出する炭化物の析出挙動に着目して鋭意研究を重ねた。その結果、スラブ中に析出した粗大な炭化物の核が形成されるのは、鋳造後の鋼スラブがδフェライト領域に存在するときであること、したがって、熱間圧延後に微細な炭化物を析出させ、引張強さTSが1180MPa以上の高強度熱延鋼板を安定して得るためには、鋳造後のスラブの冷却速度を高めて、δフェライト温度域を短時間で通過させ、速やかにオーステナイト相にすることによって、炭化物の溶解度の小さなδフェライト域における析出物の核生成を抑止してやることが必要である。しかし、過度の急冷は、変態点降下をもたらすことや、最終凝固部に合金元素が濃化し、析出物が連なって析出することから、冷却速度には最適な範囲があること、さらに、鋳造から熱延までの温度−時間履歴を最適化することで、強度−延性バランスが良好な高強度熱延鋼板が得られることを見出し、本発明を完成させた。
上記知見に基づく本発明は、C:0.1〜0.5mass%、Si:0.5mass%以下、Mn:1.5mass%以下、P:0.03mass%以下、S:0.03mass%以下、Al:0.1mass%以下およびN:0.1mass%以下を含有し、さらに、Ti:0.1〜2.0mass%、Nb:0.05〜2.0mass%およびZr:0.05〜2.0mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する熱延鋼板であって、鋼組織の95%以上がフェライトからなり、そのフェライト粒内に析出した炭化物の最大径が100nm以下で、引張強さが1180MPa以上、降伏比が80%以上であることを特徴とする高強度熱延鋼板である。
本発明の高強度熱延鋼板は、上記成分組成に加えてさらに、Caを0.003mass%以下含有することを特徴とする。
また、本発明の高強度熱延鋼板は、上記熱間圧延して得た鋼板の表面にめっき層を形成してなることを特徴とする。
また、本発明の高強度熱延鋼板における上記めっき層は、亜鉛系めっき層であることを特徴とする。
また、本発明の高強度熱延鋼板における上記亜鉛系めっき層は、溶融亜鉛めっき層または合金化溶融亜鉛めっき層であることを特徴とする。
また、本発明は、上記のいずれかに記載の成分組成を有する鋼を溶製し、連続鋳造して得た鋼スラブを、凝固点から1300℃まで300℃/min以下で冷却し、900℃未満に冷却することなく加熱炉に装入して1150〜1300℃×40min以下の再加熱した後、820℃以上の温度で仕上圧延を終了する熱間圧延し、700〜500℃の温度でコイルに巻き取ることにより、鋼組織の95%以上がフェライトからなり、そのフェライト粒内に析出した炭化物の最大径が100nm以下で、引張強さが1180MPa以上、降伏比が80%以上の熱延鋼板を得る高強度熱延鋼板の製造方法を提案する。
本発明の高強度熱延鋼板の製造方法は、上記鋼スラブの製造に、湾曲部における曲率半径R(m)と鋼スラブの厚さt(m)との比(R/t)が25以上である連続鋳造機を用いることを特徴とする。
また、本発明の高強度熱延鋼板の製造方法は、上記熱間圧延して得た鋼板の表面に、めっき層を形成することを特徴とする。
本発明によれば、従来、熱間圧延前のスラブ中に粗大に析出していた炭化物を、熱延鋼板中に微細に析出させることができるとともに、従来技術では有効利用されていなかった窒化物や硫化物をも微細化して析出強化に利用することができるので、引張強さTSが1180MPa以上、降伏比が80%以上でかつ強度−延性バランスおよび切欠き伸び特性に優れる高強度熱延鋼板を安定して製造し、提供することが可能となる。
まず、本発明の高強度熱延鋼板の成分組成について説明する。
C:0.1〜0.5mass%
Cは、鋼の析出強化に必要な炭化物の形成に必須の元素である。Cが0.1mass%未満では、析出物の量が少なく、1180MPaの引張強さを安定して得ることが難しい。一方、0.5mass%を超える添加は、溶接性の低下を招いたり、溶鋼中にTiCが晶出しやすくなり、得られる鋼板の強度が低下したりする。よって、Cは0.1〜0.5mass%の範囲とする。好ましくは0.12〜0.4mass%の範囲である。
Si:0.5mass%以下
Siは、脱酸剤として添加される元素であり、また、鋼を固溶強化する元素として、従来から積極的に利用されてきた。しかし、Siは、炭化物が析出するδフェライトの温度域を広げる作用があるので、できる限り低減するのが望ましい。そのため、本発明では、Siは0.5mass%以下とする。好ましくは0.4mass%以下である。
Mn:1.5mass%以下
Mnは、鋼を固溶強化する有用な元素であるとともに、焼入性を高める元素でもある。しかし、焼入性が高くなり過ぎると、ベイナイトやマルテンサイトが生成して、鋼組織のフェライト単相化やフェライト粒内への炭化物の微細析出を阻害する。よって、本発明では、Mnは1.5mass%以下とする。好ましくは1.0mass%以下、さらに好ましくは0.8mass%以下である。
P:0.03mass%以下
Pは、Siと同様、炭化物が析出するδフェライトの温度域を広げる作用があるため、できる限り低減するのが望ましい。そのため、Pは0.03mass%以下とする。好ましくは0.01mass%以下である。
S:0.03mass%以下
Sは、従来、TiやZrと結合してTiSやZrSを形成し、析出強化に寄与する炭化物形成元素であるTiやZrを消費してしまう有害元素であると考えられていた。しかし、本発明では、凝固後の冷却速度を制御することに加えて、スラブを室温まで冷却しないため、TiSやZrSの粗大化が抑制されて微細に析出し、これらの析出物も鋼の高強度化に利用することができるので、ある程度の含有は許容される。しかし、0.03mass%を超える含有は、MnSの生成による加工性の低下や熱間加工性の低下を招く。よって、本発明では、Sの上限を0.03mass%とする。
Al:0.1mass%以下
Alは、鋼の脱酸剤として添加される元素である。しかし、過剰な添加は、アルミナなどの非金属介在物の生成量が増大し、内部品質や表面品質に悪影響を及ぼすようになる。よって、Alは上限を0.1mass%とする。
N:0.1mass%以下
Nは、従来、Ti,NbおよびZrと結合して窒化物を形成し、析出強化に寄与する炭化物形成元素を消費してしまう有害元素と考えられていた。しかし、本発明ではスラブを室温まで冷却しないので、TiN,NbNやZrNの粗大化が抑制され、微細に析出する。そのため、これらの窒化物も析出強化に有効に活用することができる。しかしながら、0.1mass%を超える添加は、粗大な窒化物の形成を促進するため、Nの上限は0.1mass%とする。
本発明の高強度熱延鋼板は、安定して高強度を確保する観点から、上記の成分に加えてさらに、炭化物形成元素であるTi,NbおよびZrのうちから選ばれる1種または2種以上を、下記の範囲で含有させる必要がある。
Ti:0.1〜2.0mass%
Tiは、微細な炭・窒化物を形成して析出し、鋼の高強度化に寄与する有用な元素である。しかし、Tiの含有量が0.1mass%未満では、1180MPa以上の引張強さを安定して得ることは難しい。一方、2.0mass%を超える添加は、粗大なTi酸化物が生成し、これに炭・窒化物が凝集して析出強化能が低下するため、やはり、1180MPa以上の引張強さを安定して得られなくなったり、降伏比も80%以上を確保できなくなったりする。よって、Tiを添加する場合には0.1〜2.0mass%の範囲とする。
Nb:0.05〜2.0mass%
Nbは、Tiと同様、炭・窒化物を形成して析出し、鋼の高強度化に寄与する有用な元素である。しかし、Nbの含有量が0.05mass%未満では、1180MPa以上の引張強さを安定して得ることは難しい。一方、2.0mass%を超える添加は、粗大なNb炭・窒化物が生成して凝集し、やはり、1180MPa以上の引張強さを安定して得られなくなったり、降伏比も80%以上を確保できなくなったりする。よって、Nbを添加する場合には0.05〜2.0mass%の範囲とする。
Zr:0.05〜2.0mass%
Zrは、TiやNbと同様、炭・窒化物を形成して析出し、鋼の高強度化に寄与する有用な元素である。しかし、Zrの含有量が0.05mass%未満では、1180MPa以上の引張強さを安定して得ることは難しい。一方、2.0mass%を超える添加は、粗大なZr酸化物が生成し、これに炭・窒化物が凝集して、1180MPa以上の引張強さを安定して得られなくなったり、降伏比も80%以上が得られなくなったりする。よって、Zrを添加する場合には0.05〜2.0mass%の範囲とする。
Cr,Hf,Mo,Ta,V,W,Be,B,Cu,Ni,Au,Ag,Co,Pt,Sb,Sn,Zn,Ca,MgおよびREMのうちから選ばれる1種または2種以上:合計で2mass%以下
Cr,Hf,Mo,Ta,VおよびWは、上述したTi,NbおよびZrと同様、鋼中で積極的に炭化物を形成して高強度化に寄与する元素であり、また、BeおよびBは、固溶強化や粒界強化に寄与する元素であるので、より高強度を得たい場合の強化元素として適宜添加することができる。
また、Cuは、通常、スクラップ等から混入してくる不純物元素であるが、鋼の高強度化にも有効な元素である。そこで、本発明においては、Cuの混入をある程度許容することとし、リサイクル資源であるスクラップを積極的に活用し、原料コストの低減を図ることを可能とした。なお、本発明の鋼板では、Cuの材質に及ぼす影響は小さいが、過剰に混入すると、熱間圧延時に熱間脆性による割れに起因した表面欠陥を発生する原因ともなるので、Cu含有量の上限は0.3mass%程度に制限するのが好ましい。
なお、上記元素のうち、Cr,Mo,BおよびCuは、Mnと同様、焼入性を高める元素であり、焼入性が高くなり過ぎると、ベイナイトやマルテンサイトが生成して、フェライト単相組織を得にくくなり、フェライト粒内への微細析出を阻害するようになる。よって、これらの元素は各々または合計で1mass%以下とすることが望ましい。
また、Niは、鋼板の材質に及ぼす影響は小さいが、Cu添加による熱間脆性を防止し、表面品質を向上するのに有効な元素である。この効果は、Cu含有量の1/2以上の添加で得られるので、Cuを含有する場合には、Cu含有量の1/2以上のNiを添加するのが好ましい。しかし、Niの過剰な添加は、スケールの不均一性に起因する表面欠陥を引き起こす原因となるので、上限は0.3mass%程度とするのが好ましい。
また、Au,Ag,Co,Pt,Sb,SnおよびZnは、表面の酸化や窒化、あるいは、酸化により生じる鋼板表層数十ミクロン領域の脱炭を抑制し、疲労特性や耐時効性等を改善する効果があるので、適宜添加することができる。ただし、Snは、上記の効果を得るためには0.005mass%以上の添加が望ましいが、過剰の添加は、鋼の靭性の低下を招くので、上限は0.2mass%程度とするのが好ましい。
また、Ca,MgおよびREMは、いずれも介在物の形態制御を介して、加工性を向上するのに有効な元素であるので適宜添加することができる。
なお、上記の選択的に添加する元素は、上記観点から添加するが、それらの元素の添加量の合計は2mass%以下に制限するのが好ましい。2mass%を超えると、成形性劣化や合金コストの上昇を招くからからである。
As,Cs,Pb,SeおよびSrのうちから選ばれる1種または2種以上:合計で2mass%以下
As,Cs,Pb,SeおよびSrは、本発明においては不可避的不純物として位置付けられる元素である。しかし、これらの元素は、スクラップの使用量が増加している昨今においては増加する傾向にあり、除去するのに、多大の精錬コストを要している。しかし、これらの元素は、合計の含有量が2mass%以下であれば、本発明の効果を特に害することもない。よって、これらの元素は、合計で2mass%以下の範囲内であれば許容することとする。
次に、本発明の高強度熱延鋼板の鋼組織および析出物について説明する。
本発明の高強度熱延鋼板は、炭化物を微細に析出させることによって、高強度化しかつ高い降伏比を得るため、その鋼組織のマトリックスは実質的にフェライト単相であることが必要である。ベイナイトやマルテンサイト組織では、マトリックスであるフェライト相中に微細炭化物を析出させることが困難となり、引張強さが不足するほか、降伏比が大きく低下する。また、パーライトが出現すると、セメンタイトの生成によってCが消費され、微細炭化物の析出が抑制されるため、やはり引張強さが不足するようになる。ただし、フェライト以外の相は、面積率にして合計で5%程度以下であれば許容され得る。
また、本発明の高強度熱延鋼板は、1180MPa以上の高強度を達成するため、上記フェライト相中に析出した炭化物の大きさを100nm以下に微細化することが必要である。ここで、上記炭化物の最大径とは、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、抽出レプリカ法で析出した炭化物の大きさ(粒径)を、少なくとも30個測定したときの平均値xに標準偏差σの3倍を加えた(x+3σ)に相当する径のことをいう。炭化物の最大径が100nmを超えるようになると、1180MPa以上の引張強さを安定して確保することが難しくなるからである。
本発明の高強度熱延鋼板は、上記の成分組成、鋼組織および析出物の大きさの全ての条件を満たす場合にのみ、引張強さTSが1180MPa以上を安定して確保することができるとともに、降伏応力と引張強さの比である降伏比(100×YS/TS)が安定して80%以上となる。
次に、本発明の高強度熱延鋼板の製造方法について説明する。
本発明の高強度熱延鋼板は、前述した成分組成に調整した鋼を転炉や電気炉、真空脱ガス装置等を用いる常法の精錬プロセスで溶製し、連続鋳造して鋳片(鋼スラブ)とした後、その鋼スラブを、凝固点から1300℃まで300℃/min以下で冷却し、その後、900℃未満に冷却することなく当該鋼スラブを加熱炉に装入して1150〜1300℃×40min以下の再加熱した後、820℃以上の温度で仕上圧延を終了する熱間圧延し、700〜500℃の温度でコイルに巻き取ることにより製造する。
なお、上記鋼スラブは、100mm以上の厚さを有する通常の鋼スラブであってもよいし、あるいは、100mm以下の厚さのいわゆる薄スラブであってもよい。
前述したように、引張強さTSが1180MPa以上で且つYR80%以上の高強度熱延鋼板を製造するためには、熱間圧延後の鋼板中に析出した炭化物の大きさを100nm以下に微細化してやることが必要である。そのためには、連続鋳造後から熱間圧延前のスラブ中に、粗大な炭化物を析出させないことが重要となる。
発明者らの研究によれば、粗大な炭化物は、鋳造後のスラブがδフェライト領域に存在するときに、核が形成され、それが粗大化することが明らかとなっている。その理由は、炭化物を形成するTi,Nb,Zr等の元素の鋼への溶解度は、体心立方格子(BCC)であるδ,αフェライト相よりも、面心立方格子(FCC)であるγオーステナイト相の方が大きいため、δ,αフェライト相では、冷却時に炭化物形成元素が容易に過飽和となるからである。特に、高温のδフェライトでは、拡散速度が大きいため、短時間で炭化物が析出して粗大化し易い。
そこで、本発明では、連続鋳造鋳片(スラブ)が凝固してから少なくとも1300℃までの温度域、すなわち、Ti,Nb,Zr等、炭化物形成元素の固溶限が小さいδフェライト域は速やかに通過させ、固溶限の大きいオーステナイト域まで早期に移行させることによって、δフェライト域での炭化物の析出を抑制し、なおかつ、鋼中合金元素の拡散を促進して偏析を軽減し、凝固組織に等軸晶を出して熱延後に微細な複合炭化物を析出させるため、300℃/min以下の冷却速度で冷却することとする。300℃/minを超えた冷却速度にすると、凝固時に形成された合金元素のミクロ偏析の影響が熱延後まで残り、安定して微細炭化物を析出させることが難しくなる。ただし、過度な徐冷は、生産性を阻害するほか、高温で長時間保持されることによって、粗大な析出物(主に窒化物)が析出し、切欠き感受性を高めてしまうと共に高強度が得られなくなるので、10℃/min以上で冷却するのが望ましい。また、1300℃以下の温度域での冷却速度は300℃/min以下で問題はないが、300℃/min超える冷却速度でも問題ない。なお、本発明における上記凝固点および1300℃の温度は、スラブ表面温度から伝熱計算で得られるスラブ厚中心部の温度である。
また、発明者らの研究によれば、連続鋳造した鋼スラブに付与される歪は、炭化物の析出を促進することが明らかとなっている。現在、鋼スラブの製造に用いられている連続鋳造機は、湾曲型あるいは垂直部と湾曲部とから構成される垂直曲げ型が主流である。湾曲部の曲げ部および曲げ矯正部ではスラブ中に歪が導入されるが、この歪は、スラブ中で炭化物の析出を促進するため、スラブ中の析出を促進してしまう。すなわち、熱延後に微細炭化物を析出することを阻害する。そこで、本発明の効果を享受するためには、連続鋳造機で付与される歪を低減するため、湾曲部の曲率半径R(m)とスラブ厚t(m)と比(R/t)を25以上とするのが好ましい。より好ましくは28以上である。
上記のようにして得た鋼スラブは、その後、所定の温度に再加熱した後、熱間圧延して所定の板厚の熱延板(高強度熱延鋼板)とする。
通常、熱間圧延するに当たっては、スラブを一旦室温近傍まで冷却して冷片とした後、加熱炉に装入して所定の温度に再加熱するのが一般的であるが、本発明においては、連続鋳造後のスラブを900℃未満まで冷却することなく加熱炉に装入し、1150〜1300℃の温度で40min以下の時間保持する再加熱した後、熱間圧延する。ここで、連続鋳造後の鋼スラブを900℃未満まで冷却しない理由は、900℃未満まで冷却すると、再び炭化物形成元素の固溶限が小さいαフェライト相が出現し始め、炭化物の析出が促進されるからである。
また、その後、鋼スラブを1150〜1300℃×40min以下の再加熱を施す理由は、高強度を安定して確保できることの他に、切欠き伸び特性が向上するという効果が得られるからである。
斯かる効果が得られる理由は、発明者らは以下のように考えている。スラブを上記再加熱温度に加熱することによって、既に析出してしまった炭化物の析出核を再溶解することができるので、熱間圧延後に析出する炭化物の微細化をより促進することができること、且つ、オーステナイト粒径を揃えることで熱延後のフェライト粒径が揃い易く、また等軸になり易いためと推測している。しかし、1150℃未満では、上述の効果が得られず、溶解度の小さい低温で長時間保持することにより却って析出物の粗大化が促進される。一方、再加熱温度が1300℃を超えたり、加熱時間が40minを超えたりすると、既に析出してしまった炭化物の析出核が成長して粗大化したり、再溶解した析出核が再析出してくるため、好ましくない。
上記再加熱を施した鋼スラブは、その後、仕上圧延終了温度を820℃以上とする熱間圧延に供する。仕上圧延終了温度を820℃以上とする理由は、820℃を下回ると、加工オーステナイト中に炭化物が析出し易くなり、これが粗大化してしまうため、1180MPa以上の高強度が得られなくなるからである。好ましい仕上圧延終了温度は850℃以上である。なお、上記仕上圧延終了温度を確保するためには、熱間圧延を開始する温度は900℃以上とするのが好ましい。ただし、スラブ厚が厚い場合には、仕上圧延終了温度を確保するため、熱間圧延開始温度は1000℃以上とするのが好ましい。
しかし、熱間圧延を開始する温度が1000℃程度まで低下すると、圧延負荷が増大して、通常の粗圧延、仕上圧延からなる熱間圧延することが難しくなる。そのような場合には、厚さが100mm以下の薄スラブを採用してもよい。さらに、この際には、粗圧延を省略してもよい。薄スラブを採用し、粗圧延を省略した場合には、熱間圧延を開始する温度は900℃以上とすることができる。この場合、高温でのスラブ滞留時間を短くすることができるので、炭化物の粗大化を抑制する上でも好ましい。
熱間圧延して所定の板厚とした熱延鋼板(鋼帯)は、その後、冷却してコイルに巻き取る。このときの巻取温度は、Ti,Nb,Zr等の炭窒化物を均一かつ微細に析出させて高強度化を図るため、500〜700℃の範囲とする必要がある。巻取温度が500℃未満では、ベイナイト主体の組織となり、フェライト単相組織とすることができず、フェライト中に微細な炭化物が十分に析出せず、所望の引張強さと降伏比を得ることができない。一方、CTが700℃を超えると、析出した炭化物が粗大化して析出強化能が低下し、やはり、所望の引張強さと降伏比を得ることができなくなるからである。
上記のようにして得た熱延鋼板は、鋼組織がフェライト単相からなり、鋼中に析出した炭化物が100nm以下で、引張強さが1180MPa以上、降伏比が80%以上で強度−延性バランスに優れたものとなる。また、本発明の高強度熱延鋼板が有するこの優れた特性は、電気亜鉛めっきは勿論のこと、熱処理を伴う溶融亜鉛めっきや、溶融亜鉛めっき後の合金化処理によっても、そのまま維持することができる。したがって、本発明の高強度熱延鋼板は、電気亜鉛めっき、溶融亜鉛めっきおよび合金化溶融亜鉛めっき等のめっき層を鋼板表面に形成する表面処理鋼板の素材として好適に用いることができる。なお、上記めっき層は、亜鉛系のめっき層に限定されるものではなく、Al系、Ni系、その他金属のめっき層でもよいことは勿論である。
C:0.17mass%、Si:0.02mass%、Mn:1.3mass%、P:0.02mass%、S:0.001mass%、Al:0.04mass%、N:0.003mass%およびTi:0.6mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成の鋼を溶製し、垂直曲げ型連続鋳造機を用いて曲げ部の曲率半径R(m)とスラブ厚t(m)との比(R/t)を26.7〜36.4の範囲として鋼スラブを製造し、その鋼スラブを、凝固点から1300℃までを表1に示す冷却速度で冷却し、その後、表1に示した最低温度まで冷却した後、同じく表1に示した再加熱温度に30min間保持する再加熱してから、同じく表1に示した条件で熱間圧延し、各種板厚の熱延鋼板とした。表1において、スラブを再加熱しない場合はスラブ最低温度が、スラブを再加熱する場合は再加熱温度SRTが熱間圧延の開始温度となる。
なお、一部のスラブについては、スラブを最低温度まで冷却後、加熱炉に装入して再加熱した。また、一部のスラブは、粗圧延を省略した。
また、上記のようにして得た熱延鋼板の一部については、その後、酸洗してスケールを除去した後、連続溶融亜鉛めっきラインCGLに通板し、750℃×30secの焼鈍を施した後、溶融亜鉛めっき槽に浸漬して溶融亜鉛めっき鋼板GIとするか、その後、さらに520℃で合金化処理を施して合金化溶融亜鉛めっき鋼板GAとした。
さらに、上記のようにして得た熱延鋼板の一部については、その後、酸洗してスケールを除去した後、電気亜鉛めっきラインEGLに通板し、Zn−Ni系の電気亜鉛めっき鋼板EGとした。
Figure 0006052504
斯くして得た熱延鋼板からサンプルを採取し、光学顕微鏡および走査型電子距微鏡(SEM)を用いて鋼板組織を確認した。また、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、抽出レプリカ法で析出した炭化物の大きさ(粒径)を測定し、100nmを超える析出物の有無を調べた。さらに、上記サンプルからL方向を引張方向とするJIS5号引張試験片を採取し、JIS Z2241に準拠して10mm/minの一定速度で引張試験を行い、降伏応力YS、引張強さTSを測定し、降伏比YR(=100×YS/TS(%))を求めた。それらの結果を表1に併記した。
表1に示すように、製造条件が本発明の条件をすべて満たすNo.1〜5の鋼板(発明例)は、いずれも金属組織がフェライト単相であり、引張強さTSが1180MPa以上、降伏比が80%以上という優れた特性が得られている。
これに対して、いずれかの製造条件が本発明を外れているNo.6〜10の鋼板(比較例)は、引張強さ、降伏比および切欠き伸びのうちのいずれか1つ以上が上記値より劣っている。
また、本発明の条件をすべて満たすNo.11〜13の鋼板(発明例)は、電気亜鉛めっき後は勿論のこと、熱処理を伴う溶融亜鉛めっき後や、その後、合金化処理を施した後でも、上記優れた特性をそのまま維持できていることがわかる。
表2に示す成分組成を有するA〜Qの鋼を溶製し、垂直曲げ型連続鋳造機を用いて曲げ部の曲率半径R(m)とスラブ厚t(m)との比(R/t)を26.7〜36.4の範囲として鋼スラブを製造した後、その鋼スラブを、凝固点から1300℃までを表3に示す冷却速度で冷却し、その後、表3に示した最低温度まで冷却した後、同じく表3に示した再加熱温度に40min間保持する再加熱してから、同じく表3に示した条件で熱間圧延し、各種板厚の熱延鋼板とした。一部のスラブは、再加熱せずに圧延を実施,或いは粗圧延を省略した。
斯くして得た熱延鋼板からサンプルを採取し、光学顕微鏡および走査型電子距微鏡(SEM)を用いて鋼板組織を確認した。また、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、抽出レプリカ法で析出した炭化物の大きさ(粒径)を測定し、100nmを超える析出物の有無を調べた。さらに、上記サンプルからL方向を引張方向とするJIS5号引張試験片を採取し、JIS Z2241に準拠して引張試験を行い、降伏応力YS、引張強さTSを測定し、降伏比YR(=100×YS/TS(%))を求め、それらの結果を表3に併せて示した。
Figure 0006052504
Figure 0006052504
表3に示すように、鋼成分組成および製造条件の全てが本発明の条件を満たすNo.1〜8の鋼板(発明例)は、いずれも金属組織がフェライト単相であり、引張強さが1180MPa以上、降伏比が80%以上で、かつ、切欠き伸びが10%以上という優れた特性を有している。
これに対して、鋼成分組成および製造条件のいずれかが本発明を外れるNo.9〜18の鋼板(比較例)は、引張強さ、降伏比および切欠き伸びのうちのいずれか1つ以上が本発明の鋼板が有する上記値より劣っている。
C:0.17mass%、Si:0.02mass%、Mn:1.3mass%、P:0.02mass%、S:0.001mass%、Al:0.04mass%、N:0.003mass%およびTi:0.6mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成の鋼を溶製し、垂直曲げ型連続鋳造機を用いて曲げ部の曲率半径R(m)とスラブ厚t(m)との比(R/t)を26.7〜36.4の範囲として鋼スラブを製造し、その鋼スラブを、凝固点から1300℃までを表4に示す冷却速度で冷却し、その後、表4に示した最低温度まで冷却した後、同じく表4に示した再加熱温度及び保持時間に再加熱してから、同じく表4に示した条件で熱間圧延し、各種板厚の熱延鋼板とした。
Figure 0006052504
斯くして得た熱延鋼板からサンプルを採取し、光学顕微鏡および走査型電子距微鏡(SEM)を用いて鋼板組織を確認した。また、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、抽出レプリカ法で析出した炭化物の大きさ(粒径)を測定し、析出物の最大径を測定した。さらに、上記サンプルからL方向を引張方向とするJIS5号引張試験片を採取し、JIS Z2241に準拠して10mm/minの一定速度で引張試験を行い、降伏応力YS、引張強さTSを測定し、降伏比YR(=100×YS/TS(%))を求めた。同じくJIS5号引張試験片を採取し、平行部長手中央部の両幅端に深さ1mmのVノッチ(ノッチ先端角:45°)を付与して、10mm/minで引張試験を実施し、Vノッチ部を挟む標点間距離10mmにおける破断伸びを測定して切欠き伸びとし、それらの結果を表4に併記した。
表4に示すように、製造条件が本発明の条件をすべて満たすNo.1〜3の鋼板(発明例)は、いずれも金属組織がフェライト単相であり、引張強さTSが1180MPa以上、降伏比が80%以上でかつ切欠き伸びが10%以上という優れた特性が得られている。
これに対して、製造条件においてスラブ再加熱時間が本発明を外れているNo.4および5の鋼板(比較例)は、いずれも金属組織がフェライト単相で、降伏比80%以上が得られているが、引張強さTSは1180MPa未満、切欠き伸びは5%以下であり、発明例の値より劣っている。

Claims (9)

  1. C:0.1〜0.5mass%、Si:0.5mass%以下、Mn:1.5mass%以下、P:0.03mass%以下、S:0.03mass%以下、Al:0.1mass%以下およびN:0.1mass%以下を含有し、さらに、Ti:0.1〜2.0mass%、Nb:0.05〜2.0mass%およびZr:0.05〜2.0mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する熱延鋼板であって、
    鋼組織の95%以上がフェライトからなり、そのフェライト粒内に析出した炭化物の最大径が100nm以下で、引張強さが1180MPa以上、降伏比が80%以上であることを特徴とする高強度熱延鋼板。
  2. 上記成分組成に加えてさらに、Caを0.003mass%以下含有することを特徴とする請求項1に記載の高強度熱延鋼板。
  3. 前記熱間圧延して得た鋼板の表面にめっき層を形成してなることを特徴とする請求項1または2に記載の高強度熱延鋼板。
  4. 前記めっき層は、亜鉛系めっき層であることを特徴とする請求項に記載の高強度熱延鋼板。
  5. 前記亜鉛系めっき層は、溶融亜鉛めっき層であることを特徴とする請求項に記載の高強度熱延鋼板。
  6. 前記亜鉛系めっき層は、合金化溶融亜鉛めっき層であることを特徴とする請求項に記載の高強度熱延鋼板。
  7. 請求項1または2に記載の成分組成を有する鋼を溶製し、連続鋳造して得た鋼スラブを、凝固点から1300℃まで300℃/min以下で冷却し、900℃未満に冷却することなく加熱炉に装入して1150〜1300℃×40min以下の再加熱した後、820℃以上の温度で仕上圧延を終了する熱間圧延し、700〜500℃の温度でコイルに巻き取ることにより、
    鋼組織の95%以上がフェライトからなり、そのフェライト粒内に析出した炭化物の最大径が100nm以下で、引張強さが1180MPa以上、降伏比が80%以上の熱延鋼板を得る高強度熱延鋼板の製造方法。
  8. 前記鋼スラブの製造に、湾曲部における曲率半径R(m)と鋼スラブの厚さt(m)との比(R/t)が25以上である連続鋳造機を用いることを特徴とする請求項7に記載の高強度熱延鋼板の製造方法。
  9. 前記熱間圧延して得た鋼板の表面に、めっき層を形成することを特徴とする請求項7または8に記載の高強度熱延鋼板の製造方法。
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