JP6052090B2 - 磁気測定システム - Google Patents
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Description
本発明は、航行する船舶等、運動中の磁性体の磁気を測定する磁気測定システムに関する。
従来より、複数の3軸磁気センサにより計測された磁気波形データから、磁気信号の源すなわち磁気源である船舶等の磁性体の運動コースを推定する技術が種々考えられてきている(例えば、特許文献1を参照)。
ここで、前記特許文献1記載の技術は、2つの磁気センサにより信号が計測された場合に、これら2つの磁気センサにて計測された信号は同一の磁気源に起因するものであるということを前提としており、不特定多数の磁性体が存在するような環境では、2つの磁気センサにて計測された信号が同一の磁気源に起因するものであるか否かを判定する必要がある。しかし、複数の磁気センサにより計測された信号が同一の磁気源に起因するものであるか否かを判定するための技術はこれまで知られていなかった。
本発明は以上の点に着目し、2つの磁気センサを利用して運動中の磁性体の磁気を測定する磁気測定システムにおいて、複数の磁気センサにより計測された信号が同一の磁気源に起因するものであるか否かを判定する手段を提供することを目的とする。
以上の課題を解決すべく、本発明に係る磁気測定システムは、以下に述べるような構成を有する。すなわち本発明に係る磁気測定システムは、各々が3軸方向の感度を有し、異なる位置に配置され、磁性体が運動するときに発生する磁気を計測する第1及び第2の磁気センサと、これら第1及び第2の磁気センサで計測した3軸方向の磁気波形データを取り込む磁気波形データ取り込み手段と、前記第1の磁気センサが計測した信号及び第1の磁気センサと磁性体との鉛直方向の距離をパラメータとして磁性体のXY位置を推定する第1のXY位置推定手段と、前記第2の磁気センサが計測した信号及び第2の磁気センサと磁性体との鉛直方向の距離をパラメータとして磁性体のXY位置を推定する第2のXY位置推定手段と、前記第1及び第2のXY位置推定手段が推定した磁性体のXY位置の差が所定値を下回ることを含む判定条件が満たされている場合に前記第1及び第2の磁気センサが計測した信号が同一の磁性体に起因するものと判定する判定手段とを備えている。
このようなものであれば、第1及び第2の磁気センサが計測した信号に基づき推定した磁性体のXY位置の差に基づき、前記第1及び第2の磁気センサが計測した信号が同一の磁性体に起因するものと判定することができるので、このような判定を行った後に、2つの磁気センサにて計測された信号は同一の磁気源に起因するものであるということを前提とする従来技術をそのまま使用して磁気源である物体の運動コースを推定することができる。
より確実に前記第1及び第2の磁気センサが計測した信号が同一の磁性体に起因するものか否かの判定を行うようにするための構成として、前記第1及び第2の磁気センサが計測した信号及び第1及び第2の磁気センサと磁性体との鉛直方向の距離をパラメータとして前記第1及び第2の磁気センサと磁性体との相対速度をそれぞれ推定する第1及び第2の相対速度推定手段をさらに備え、前記判定条件が、前記第1及び第2の相対速度推定手段が推定した磁性体の相対速度の差が所定値を下回ることをさらに含むものが挙げられる。
さらには、前記第1及び第2の磁気センサが計測した信号及び第1及び第2の磁気センサと磁性体との鉛直方向の距離をパラメータとして前記磁性体の磁気モーメントをそれぞれ推定する第1及び第2の磁気モーメント推定手段とをさらに備え、前記判定条件が、第1及び第2の磁気モーメント推定手段が推定した磁性体の磁気モーメントの差が所定値を下回ることを含むものが挙げられる。
加えて、前記第1の磁気センサが計測した信号に基づき推定した磁性体のXY位置と前記第2の磁気センサが計測した信号に基づき推定した磁性体のXY位置との差が最も小さくなる磁性体との鉛直方向の距離を実際の磁性体との鉛直方向の距離として決定する鉛直方向距離決定手段を備えるものであれば、第1及び第2の磁気センサ磁性体との鉛直方向の距離、換言すれば磁性体の鉛直方向位置を測定する手段としても本発明の磁気測定システムを利用できる。
本発明によれば、2つの磁気センサを利用して運動中の磁性体の磁気を測定する磁気測定システムにおいて、複数の磁気センサにより計測された信号が同一の磁気源に起因するものであるか否かを判定する手段を提供することができる。
本発明の第一実施形態を、図1〜図5を参照しつつ以下に述べる。
本実施形態に係る磁気測定システムは、図1に示すように、情報処理装置1と、この情報処理装置1に接続した第1及び第2の磁気センサ2、3とを備えている。
第1の磁気センサ2は、図2に示すように、x、y、zの3軸の感度を有する3軸磁気センサである。本実施形態では、この第1の磁気センサ2は、海底又は海中に設置される。
第2の磁気センサ3も、図2に示すように、x、y、zの3軸の感度を有する3軸磁気センサである。本実施形態では、この第2の磁気センサ3は、海底又は海中の第1の磁気センサ2と異なる箇所に設置される。
情報処理装置1は、図3に示すように、CPU1a、メインメモリ1b、外部記憶装置1c、入出力インタフェース1d等を内蔵し、この入出力インタフェース1dに入力装置1e、表示装置1f、通信装置1g等を接続してなるマイクロコンピュータシステム、市販のノートPC又はサーバコンピュータ等を用いて形成したものである。入出力インタフェース1dには、通信装置1gを介して第1及び第2の磁気センサ2、3からの磁気波形データ(すなわち、磁界)が入力される。また、外部記憶装置1cの所定領域には制御プログラムが予め内蔵されており、この制御プログラムをメインメモリ1bに読み出してCPU1aが実行することにより、この情報処理装置1は以下に述べるような機能を発揮する。すなわちこの情報処理装置1は、図4に示すように、磁気波形データ取り込み手段101、第1の平面推定手段102、第2の平面推定手段103、第1の位置推定手段104、第2の位置推定手段105、鉛直距離決定手段106、並びに、判定手段107として機能する。
磁気波形データ取り込み手段101は、第1及び第2の磁気センサ2、3で計測した3軸方向の磁気波形データを取り込む。
第1の平面推定手段102は、第1の磁気センサ2の3軸方向の磁気波形データに基づき、目標進路Pとセンサ座標とで一意的に決まる図2の第1の平面Qaを推定する。第1の平面Qaを推定する手法は、特許文献1記載の発明に係るものと同様であるので詳細な説明は省略するが、この第1の平面Qaを推定する過程で、目標進路Pと第1の磁気センサ2とが同一平面となる角度θ1、φ1が求められる。ここで、図2に示すように、θ1は第1の平面Qa(すなわち磁性体が存在する平面)とx軸とがなす角であり、φ1は第1の平面Qaとxy平面とがなす角である。また、第1の磁気センサ2と磁性体との相対速度をV、第1の磁気センサ2と磁性体との距離をr1、磁性体の磁気モーメントをMとした場合、第1の平面Qaを推定する過程で、V/r1、r1 3/Mも求められる。そして、第1の磁気センサ2と磁性体とが最接近する時刻tCPA1も求められる。
第2の平面推定手段103は、第2の磁気センサ3の3軸方向の磁気波形データに基づき、目標進路Pとセンサ座標とで一意的に決まる図2の第2の平面Qbを推定する。第2の平面Qbを推定する手法も、特許文献1記載の発明に係るものと同様であるので詳細な説明は省略するが、この第2の平面Qbを推定する過程で、目標進路Pと第2の磁気センサ3とが同一平面となる角度θ2、φ2が求められる。ここで、θ2は第2の平面Qb(すなわち磁性体が存在する平面)とx軸とがなす角であり、φ2は第2の平面Qbとz軸とがなす角である。また、第2の磁気センサ3と磁性体との相対速度をV、第2の磁気センサ3と磁性体との距離をr2、磁性体の磁気モーメントをMとした場合、第2の平面Qbを推定する過程で、V/r2、r2 3/Mも求められる。そして、第2の磁気センサ3と磁性体とが最接近する時刻tCPA2も求められる。
第1の位置推定手段104は、第1の磁気センサ2が計測した信号及び第1の磁気センサ2と磁性体との鉛直方向の距離をパラメータとして磁性体のXY位置を推定する。すなわち、第1の磁気センサ2と磁性体との間の鉛直方向の距離をDとすると、第1の磁気センサ2と磁性体との距離r1はDsinφ1に等しく、従って、第1の磁気センサ2と磁性体との相対速度Vは、[V/r1]×Dsinφ1となる。さらに、X方向及びY方向の速度成分Vx1、Vy1は、以下のように計算される。
Vx1=−1×V×sinθ1
Vy1=V×cosθ1
このVx1、Vy1及び第1の磁気センサ2と磁性体とが最接近する時刻tCPA1に基づき磁性体のXY位置を推定する。
Vy1=V×cosθ1
このVx1、Vy1及び第1の磁気センサ2と磁性体とが最接近する時刻tCPA1に基づき磁性体のXY位置を推定する。
第2の位置推定手段105は、第2の磁気センサ3が計測した信号及び第2の磁気センサ3と磁性体との鉛直方向の距離をパラメータとして磁性体のXY位置を推定する。すなわち、第2の磁気センサ3と磁性体との間の鉛直方向の距離をDとすると、第2の磁気センサ3と磁性体との距離r2はDsinφ2に等しく、従って、第2の磁気センサ3と磁性体との相対速度Vは、[V/r2]×Dsinφ2となる。さらに、X方向及びY方向の速度成分Vx2、Vy2は、以下のように計算される。
Vx2=−1×V×sinθ2
Vy2=V×cosθ2
このVx2、Vy2及び第2の磁気センサ3と磁性体とが最接近する時刻tCPA2に基づき磁性体のXY位置を推定する。
Vy2=V×cosθ2
このVx2、Vy2及び第2の磁気センサ3と磁性体とが最接近する時刻tCPA2に基づき磁性体のXY位置を推定する。
鉛直距離決定手段106は、磁気センサ2、3と磁性体との間の鉛直方向の距離Dを0から磁気センサ2、3の設置位置の水深まで変化させて第1及び第2の位置推定手段104、105により磁性体のXY位置を推定させ、これら第1及び第2の位置推定手段104、105により推定された磁性体のXY位置の差ΔXYが最も小さくなるDの値を磁気センサ2、3と磁性体との間の鉛直方向の距離Dとして決定する。
判定手段107は、第1及び第2の位置推定手段104、105が推定した磁性体のXY位置の差ΔXYmが所定値ΔXYthを下回る場合に第1及び第2の磁気センサ2、3が計測した信号が同一の磁性体に起因するものと判定する。
以下、制御プログラムによる制御の手順を、フローチャートである図5を参照しつつ述べる。
まず、磁気センサ2、3と磁性体との間の鉛直方向の距離Dを0(m)に設定する(ステップS1)。次いで、第1の磁気センサ2の3軸方向の磁気波形データに基づきこの鉛直方向の距離Dに対応する磁性体のXY位置を求め(ステップS2)、さらに、第2の磁気センサ3の3軸方向の磁気波形データに基づきこの鉛直方向の距離Dに対応する磁性体のXY位置を求める(ステップS3)。それから、第1及び第2の位置推定手段104、105により推定された磁性体のXY位置の差を求め(ステップS4)、鉛直方向の距離Dと関連付けて記憶する(ステップS5)。その後、磁気センサと磁性体との間の鉛直方向の距離Dに1(m)を加算し(ステップS6)、磁気センサと磁性体との間の鉛直方向の距離Dが磁気センサが設置された位置の水深DDを上回ったところで(ステップS7)、第1及び第2の位置推定手段104、105により推定された磁性体のXY位置の差が最も小さくなるDを実際の磁気センサ2、3と磁性体との間の鉛直方向の距離として決定し(ステップS8)、そのときの第1及び第2の位置推定手段により推定された磁性体のXY位置の差ΔXYmが所定値ΔXYthを下回る場合に(ステップS9)、第1及び第2の磁気センサ2、3が計測した信号が同一の磁性体に起因するものと判定する(ステップS10)。
以上に述べたように、本実施形態によれば、第1及び第2の磁気センサが計測した信号に基づき推定した磁性体のXY位置の差に基づき、第1及び第2の磁気センサが計測した信号が同一の磁性体に起因するものと判定することができるので、このような判定を行った後に、2つの磁気センサにて計測された信号は同一の磁気源に起因するものであるということを前提とする従来技術をそのまま使用して磁気源である物体の運動コースを推定することができる。
次いで、本発明の第二実施形態を、図6及び図7を参照しつつ以下に述べる。なお、以下の説明においては、前述した第一実施形態との相違点についてのみ述べる。
本実施形態では、情報処理装置1は、図6に示すように、上記で説明した、磁気波形データ取り込み手段101、第1の平面推定手段102、第2の平面推定手段103、第1の位置推定手段104、第2の位置推定手段105、及び、鉛直距離決定手段106に加え、第1の相対速度推定手段111、第2の相対速度推定手段112、第1の磁気モーメント推定手段113、第2の磁気モーメント推定手段114、並びに、判定手段107として機能する。
第1の相対速度推定手段111は、第1の磁気センサ2が計測した信号及び第1の磁気センサ2と磁性体との鉛直方向の距離Dをパラメータとして、第1の磁気センサ2と磁性体との相対速度Vを推定する。より具体的には、以下の式を利用して、第1の磁気センサ2と磁性体との相対速度を求める。
V=[V/r1]×Dsinφ1
第2の相対速度推定手段112は、第2の磁気センサ3が計測した信号及び第2の磁気センサ3と磁性体との鉛直方向の距離Dをパラメータとして、第2の磁気センサ3と磁性体との相対速度Vを推定する。より具体的には、以下の式を利用して、第2の磁気センサ3と磁性体との相対速度を求める。
第2の相対速度推定手段112は、第2の磁気センサ3が計測した信号及び第2の磁気センサ3と磁性体との鉛直方向の距離Dをパラメータとして、第2の磁気センサ3と磁性体との相対速度Vを推定する。より具体的には、以下の式を利用して、第2の磁気センサ3と磁性体との相対速度を求める。
V=[V/r2]×Dsinφ2
第1の磁気モーメント推定手段113は、第1の磁気センサ2が計測した信号及び第1の磁気センサ2と磁性体との鉛直方向の距離Dをパラメータとして、磁性体の磁気モーメントMを推定する。より具体的には、第1の磁気センサ2が計測した信号に基づき、以下の式を利用して、磁性体の磁気モーメントMを求める。
第1の磁気モーメント推定手段113は、第1の磁気センサ2が計測した信号及び第1の磁気センサ2と磁性体との鉛直方向の距離Dをパラメータとして、磁性体の磁気モーメントMを推定する。より具体的には、第1の磁気センサ2が計測した信号に基づき、以下の式を利用して、磁性体の磁気モーメントMを求める。
M=(Dsinφ1)3×(1/[r1 3/M])
第2の磁気モーメント推定手段114は、第2の磁気センサ3が計測した信号及び第2の磁気センサ3と磁性体との鉛直方向の距離Dをパラメータとして、磁性体の磁気モーメントMを推定する。より具体的には、第2の磁気センサ3が計測した信号に基づき、以下の式を利用して、磁性体の磁気モーメントMを求める。
第2の磁気モーメント推定手段114は、第2の磁気センサ3が計測した信号及び第2の磁気センサ3と磁性体との鉛直方向の距離Dをパラメータとして、磁性体の磁気モーメントMを推定する。より具体的には、第2の磁気センサ3が計測した信号に基づき、以下の式を利用して、磁性体の磁気モーメントMを求める。
M=(Dsinφ2)3×(1/[r2 3/M])
判定手段107は、第1及び第2の位置推定手段105、106が推定した磁性体のXY位置の差ΔXYmが所定値ΔXYthを下回り、第1及び第2の相対速度推定手段111、112が推定した磁性体の相対速度の差ΔVが所定値ΔVthを下回り、かつ第1及び第2の磁気モーメント推定手段113、114が推定した磁気モーメントMの差ΔMが所定値ΔMthを下回る場合に第1及び第2の磁気センサ2、3が計測した信号が同一の磁性体に起因するものと判定する。
判定手段107は、第1及び第2の位置推定手段105、106が推定した磁性体のXY位置の差ΔXYmが所定値ΔXYthを下回り、第1及び第2の相対速度推定手段111、112が推定した磁性体の相対速度の差ΔVが所定値ΔVthを下回り、かつ第1及び第2の磁気モーメント推定手段113、114が推定した磁気モーメントMの差ΔMが所定値ΔMthを下回る場合に第1及び第2の磁気センサ2、3が計測した信号が同一の磁性体に起因するものと判定する。
以下、制御プログラムによる制御の手順を、フローチャートである図7を参照しつつ述べる。
まず、磁気センサ2、3と磁性体との間の鉛直方向の距離Dを0(m)に設定する(ステップS21)。次いで、第1の磁気センサ2の3軸方向の磁気波形データに基づきこの鉛直方向の距離Dに対応する磁性体のXY位置を求め(ステップS22)、さらに、第2の磁気センサ3の3軸方向の磁気波形データに基づきこの鉛直方向の距離Dに対応する磁性体のXY位置を求める(ステップS23)。それから、第1及び第2の位置推定手段104、105により推定された磁性体のXY位置の差を求め(ステップS24)、鉛直方向の距離Dと関連付けて記憶する(ステップS25)。それから、磁気センサと磁性体との間の鉛直方向の距離Dに1(m)を加算し(ステップS26)、磁気センサと磁性体との間の鉛直方向の距離Dが、磁気センサが設置された位置の水深DDを上回ったところで(ステップS27)、第1及び第2の位置推定手段104、105により推定された磁性体のXY位置の差が最も小さくなるDを実際の磁気センサ2、3と磁性体との間の鉛直方向の距離として決定する(ステップS28)。さらに、この鉛直方向の距離Dをパラメータとして第1及び第2の磁気センサ2、3と磁性体との相対速度Vをそれぞれ推定し(ステップS29)、同じく鉛直方向の距離Dをパラメータとして磁性体の磁気モーメントMをそれぞれ推定し(ステップS30)、第1及び第2の位置推定手段104、105により推定された磁性体のXY位置の差ΔXYmが所定値ΔXYthを下回り(ステップS31)、第1及び第2の相対速度推定手段111、112が推定した磁性体の相対速度Vの差ΔVが所定値ΔVthを下回り(ステップS32)、かつ第1及び第2の磁気モーメント推定手段113、114が推定した磁気モーメントMの差ΔMが所定値ΔMthを下回る場合に(ステップS33)、第1及び第2の磁気センサ2、3が計測した信号が同一の磁性体に起因するものと判定する(ステップS34)。
このようなものであっても、第1及び第2の磁気センサ2、3が計測した信号に基づき推定した磁性体のXY位置の差、相対速度Vの差及び磁気モーメントMの差に基づき、第1及び第2の磁気センサ2、3が計測した信号が同一の磁性体に起因するものと判定することができるので、このような判定を行った後に、2つの磁気センサ2、3にて計測された信号は同一の磁気源に起因するものであるということを前提とする従来技術をそのまま使用して磁気源である物体の運動コースを推定することができる。
加えて、本実施形態では、第1及び第2の磁気センサ2、3が計測した信号が同一の磁性体に起因するものであることの判定に、磁性体のXY位置の差だけでなく、相対速度の差及び磁気モーメントの差をも利用するので、より高い精度で判定を行うことができる。なお、磁性体のXY位置の差に加えて、相対速度の差及び磁気モーメントの差のいずれか一方のみを利用してもよい。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、上述した第一及び第二実施形態では、2つの3軸磁気センサを利用しているが、3つ以上の3軸磁気センサを利用した磁気測定システムに本発明を適用してもよい。
また、上述した第一及び第二実施形態では、磁性体との鉛直方向の距離を0からDDまで変化させつつ、第1の磁気センサが計測した信号及び磁性体との鉛直方向の距離に基づき磁性体のXY位置を推定するとともに第2の磁気センサが計測した信号及び磁性体との鉛直方向の距離に基づき磁性体のXY位置を推定し、これら2つの推定によるXY位置の差が最も小さくなる磁性体との鉛直方向の距離を実際の磁性体との鉛直方向の距離として決定する処理を行っているが、この処理は省略してもよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
1…情報処理装置
101…磁気波形データ取り込み手段
104…第1のXY位置推定手段
105…第2のXY位置推定手段
107…判定手段
2…(第1の)磁気センサ
3…(第2の)磁気センサ
101…磁気波形データ取り込み手段
104…第1のXY位置推定手段
105…第2のXY位置推定手段
107…判定手段
2…(第1の)磁気センサ
3…(第2の)磁気センサ
Claims (4)
- 各々が3軸方向の感度を有し、異なる位置に配置され、磁性体が運動するときに発生する磁気を計測する第1及び第2の磁気センサと、
これら第1及び第2の磁気センサで計測した3軸方向の磁気波形データを取り込む磁気波形データ取り込み手段と、
前記第1の磁気センサが計測した信号及び第1の磁気センサと磁性体との鉛直方向の距離をパラメータとして磁性体のXY位置を推定する第1のXY位置推定手段と、
前記第2の磁気センサが計測した信号及び第2の磁気センサと磁性体との鉛直方向の距離をパラメータとして磁性体のXY位置を推定する第2のXY位置推定手段と、
前記第1及び第2のXY位置推定手段が推定した磁性体のXY位置の差が所定値を下回ることを含む判定条件が満たされている場合に前記第1及び第2の磁気センサが計測した信号が同一の磁性体に起因するものと判定する判定手段と
を備えることを特徴とする磁気測定システム。 - 前記第1及び第2の磁気センサが計測した信号及び第1及び第2の磁気センサと磁性体との鉛直方向の距離をパラメータとして前記第1及び第2の磁気センサと磁性体との相対速度をそれぞれ推定する第1及び第2の相対速度推定手段をさらに備え、
前記判定条件が、前記第1及び第2の相対速度推定手段が推定した磁性体の相対速度の差が所定値を下回ることをさらに含む請求項1記載の磁気測定システム。 - 前記第1及び第2の磁気センサが計測した信号及び第1及び第2の磁気センサと磁性体との鉛直方向の距離をパラメータとして前記磁性体の磁気モーメントをそれぞれ推定する第1及び第2の磁気モーメント推定手段をさらに備え、
前記判定条件が、第1及び第2の磁気モーメント推定手段が推定した磁性体の磁気モーメントの差が所定値を下回ることをさらに含む、請求項1又は2記載の磁気測定システム。 - 前記第1の磁気センサが計測した信号に基づき推定した磁性体のXY位置と前記第2の磁気センサが計測した信号に基づき推定した磁性体のXY位置との差が最も小さくなる磁性体との鉛直方向の距離を実際の磁性体との鉛直方向の距離として決定する鉛直方向距離決定手段を備える請求項1、2又は3記載の磁気測定システム。
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