JP6050046B2 - 型枠システム - Google Patents

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Description

本発明は、使用状態の把握を容易にしたリサイクル対応型枠を用いる型枠システムに関するものである。樹脂型枠は、リサイクル対応型の代表であるが、重量、価格等の性質が適するのであれば、本発明のリサイクル型枠は、樹脂型枠のみならず、金属型枠、特にアルミニウム型枠や鉄製型枠を含む。
二酸化炭素に代表される温室効果ガス対策は、人類が直ちに解決を目指すべき重要な課題の一つである。経済の失速を防止しつつ二酸化炭素削減を強力に実施すべきである。
本出願人は、コンクリートを養生するために使用される型枠の分野における新規な提案を行う。
型枠の主要な材料は、現在に至るも南洋材を伐採して製造されるコンクリートパネル(通常「コンパネ」と略称する。)である。
これに変わるものとして、樹脂型枠が開発され実用に供されている。樹脂型枠には完全なリサイクルが可能なものがあり、次世代型枠として注目されている。
しかしながら、樹脂型枠を長期使用する際にその使用時間を有効に管理するための手段が存在しないため、樹脂型枠は本格的に実用される状態には至っていない。
例えば、型枠が壁、梁、床等、構築すべき建物の部分によって、現場に持ち込まれ、組み込まれるが、その後、コンクリートが打設されてから養生が進行し、離型されるまでの時間が大きく異なる。
このような使用部分における使用時間の差を含めて管理をするための技術手段は存在しない。現実には、現場監督らの勘に頼った使用がなされているに過ぎない。
要するに、現状の樹脂型枠のみでは問題を解決することが不可能であり、樹脂型枠に従前になかった機能を追加する必要がある。しかも、追加した結果、樹脂型枠の機能が損なわれないように考慮する必要がある。かかる要請に対応できる技術は未だ知られていない。
このような追加すべき機能には、センシングに関するものがある。上記した使用時間を管理してリサイクル対応型枠個々について、次にリサイクルに回されるまでの使用回数や、コンクリートの養生の良否を決定づけるコンクリートの温度等を管理できるようにすることが求められている。
本発明は、これらの課題のうち、コンクリートの打設検出に特に関するものである。
特開平7−26717号公報 特開平7−229297号公報 特開平6−229297号公報 特開2007−3475号公報 特開2012−7351号公報 特開2011−180118号公報
型枠が組まれた後に、型枠間にコンクリートが打設されるのであるが、型枠間のどの位置までコンクリートが至っているかを検出することは実際にはきわめて困難である。上記各公報にも、種々の技術が紹介されているが実用に至っているものはきわめて少ない。本発明者らも雨水の影響や、微細な測定値の変化、あるいはノイズの影響を受けやすいなど、厳しい状況に幾度も悩まされたが鋭意研究を進めた結果、安定して、しかも正確に打設検出できる技術を完成するに至った。即ち、本発明は、実用性を持ちつつ正確にコンクリートの打設を検出し、温度計測による強度管理や型枠存置期間の適正化を行える型枠システムを提供することを目的とする。
第1の発明に係る型枠システムは、打設されるコンクリートへの接触面がセパレータを用いて一定間隔隔てて相対向するように支持される一対の型枠本体と、型枠本体の一方を貫通して一定間隔内の空間へ臨む底面を有する金属製キャップを含んでなるセンサ収納ケースと、センサ収納ケース内に収納されると共に、空間内へ電界を及ぼすコンクリート検出センサと、空間内へコンクリートが打設されることにより電界が変化することをとらえてコンクリートの打設を検出するマイクロプロセッサとを備える。
この構成において、センサ収納ケースが型枠本体の一方を貫通して一定間隔の空間へ臨み、空間に電界が及んでも、コンクリートの打設に支障が及ぶことはなく、養生後の打設面の仕上げにもほとんど影響しない。
まず、空間にコンクリートが至るまでは、空間内はほぼ空気が充満しており、電界は空間内へも延びた状態にある。したがって、電気力線は空間内へも延びるし、電位の等高線も電気力線に直交して空間内へも広がる。
一方、空間にコンクリートが至ると、空間に存在していた空気は、コンクリートにより上方へ排除される。打設されたばかりのコンクリートは多量の水分を含んでおり、電界は空間内へ至らなくなる。つまり、電気力線及び電位の等高線は型枠までで折り返される。
この電界の変化をマイクロプロセッサがとらえることにより、コンクリートがセンサ収納ケースの高さまで至ったことを正確に検出できる。
第2の発明に係る型枠システムでは、第1の発明に加え、コンクリート検出センサは、センサ収納ケースのうち空間へ臨む底面とは反対側の面に、第一の面が固着される基板と、基板のうち第一の面とは反対の第二の面に形成される電極とを有することにより、電極が基板を介して底面と正対する
ここで、電界の変化を検出しようとするとき、電極をセンサ収納ケースと平行に、つまり同軸的に配置することも考えられるし、実際、本発明者らもそのように配置した。しかしながら、このようにすると、電界の変化が微弱なため、打設の検出が失敗したり、不正確になることがあった。
これに対し、上記構成のように、電極を基板を介して底面と正対させるように配置を改良したところ、打設の検出精度が格段に向上した。この点は、本発明者らの実験により初めて明らかとなったことである。
第3の発明に係る型枠システムでは、第2の発明に加え、マイクロプロセッサは、コンクリート検出センサの静電容量を計測することにより、電界が変化することをとらえる。
この構成により、電界の変化を扱いやすい物理量を用いてとらえることができる。
第4の発明に係る型枠システムでは、第3の発明に加え、マイクロプロセッサは、配線に接続される入力ポートと、インピーダンス素子を介して配線に接続される出力ポートとを有し、マイクロプロセッサの動作周期は、出力ポートの電圧レベルを一定値まで上げ、電極に電荷を印加したまま所定時間待機する待機期間と、出力ポートをハイインピーダンスとし入力ポートの電圧が所定閾値まで下落するまでの時間を計測する計測期間とを含む。
ここで、この種の型枠システムでは、機動性を確保するため、電源は電池とするのが好ましいが、そうすると、印加できる電圧のダイナミックレンジは狭くなる。この構成において、待機期間を設けているため、限られたダイナミックレンジをできるだけ広く使用できるため、電荷を印加する際にヒステリシス方式を使用する場合に比べ、微細な静電容量の変化をより正確にとらえることができる。
第5の発明に係る型枠システムでは、第4の発明に加え、マイクロプロセッサは、所定クロック周波数により下落するまでの時間をカウンタ値で計測するカウンタを有し、カウンタ値とコンクリート検出センサの静電容量との関係式は、既知の静電容量を有するコンデンサを用いて予め設定されている。
この構成により、カウンタ値と静電容量との関係が、関係式により正しく一意に決定され、電界の変化を安定して的確にとらえることができる。
本発明によれば、実用性を持ちつつ正確にコンクリートの打設検出を、正確にかつ安定して行える。この点は、既に本発明者らの実験により明らかとなっている。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態におけるリサイクル対応型枠を接触面側から見た斜視図、図2は、本発明の一実施の形態におけるリサイクル対応型枠を非接触面側から見た斜視図である。図1、図2は、いずれも筐体が取り付けられる前の状態を示す。
図1に示すように、本形態のリサイクル対応型枠本体1は、概ね長方形をなし、コンクリート打設時にコンクリートに接触する接触面2には、接触面2から非接触面1aに至り内部にセパレータ(図示せず。)を挿通可能に形成される複数のセパレータ孔2aが、所定寸法毎に開設されている。リサイクル対応型枠本体1の外形寸法は、コンクリートパネルの寸法に準ずるとよい。例えば、短辺が60センチメートル、長辺が90センチメートル程度とする。もちろん、これらの数値は例示に過ぎず、種々変更できる。
これらのセパレータ孔2aは、リサイクル対応型枠本体1を製造する工場で形成されるものであり、その精度は非常に高い。セパレータ18を挿入せず使用しないときは、セパレータ孔2aに樹脂(例えばポリプロピレン等)製の栓(図示せず)をしておく。そして、現場では、セパレータ孔2a以外の孔を開けることを禁止しておくことが好ましい。
この点に関し、コンクリートパネル(木製)を使用する通常の現場では、孔が開けられていないコンクリートパネルに現場作業者がドリルで孔を開けているが、このような作業は時間・労力を要するだけでなく、開けられた孔の位置・寸法の精度に問題があることが多い。
さらに、一度ある寸法系で孔が開けられたコンクリートパネルを別の箇所で使い回す場合、コンクリートパネルが孔だらけになって使用しにくくなるし、開けられているが使用しない孔をわざわざ栓で塞ぐのは面倒であるため、孔が開いたままの好ましくない状態で、コンクリートパネルが使用されるという事態になりやすい。
本形態によれば、このような欠点がない。本形態のリサイクル対応型枠は、短辺が60センチメートル、長辺が90センチメートルとしているので、長辺からセパレータ孔2aまでの間隔t1は、15センチメートルとしている。よって、図1のリサイクル対応型枠本体1を横に並べると、隣り合うリサイクル対応型枠のセパレータ孔の間隔は、30センチメートルとなる。
リサイクル対応型枠本体1は、単なる板状ではない。即ち、短辺及び長辺から図1の下向き(接触面2から非接触面1a側)に同じ高さの長辺縁リブ3、短辺縁リブ4が延設される。これらのリブ3、4には、間隔t3:10センチメートル、間隔t4:30センチメートル、間隔t5:20センチメートルで、各リブ3、4を板圧方向に貫通するクリップ孔3a、4aが開けられている。
隣り合うリサイクル対応型枠の長辺同士、あるいは短辺同士を密着させ、これらのクリップ孔3a、4aにU字状のクリップを挿入し、クリップにより隣接する長辺同士、あるいは短辺同士を外側からクリップすることにより、これらのリサイクル対応型枠同士を連結することができる。
非接触面1aが上向きになるようにリサイクル対応型枠本体1を置くと、図2のようになる。即ち、上述した長辺縁リブ3、短辺縁リブ4の他に、最大高さがこれらのリブ3、4の最大高さと等しくなるように、長辺補強リブ5、短辺補強リブ6が複数形成され、リサイクル対応型枠本体1の全体的な強度が高められている。
図2を見ると分かるように、リブとリブと間には、空間がある。そこで、本形態では、リブとリブとの間に、筐体7を取付て固定する。取付位置は、リサイクル対応型枠本体1の中心付近が望ましいが、それ以外の位置に取り付けても差し支えない。取付は、通常ビス等によるが、他の常法によっても良い。
図3は、本発明の一実施の形態における筐体付近を示す断面図である。筐体7が固定される位置に対応してリサイクル対応型枠本体1には、非接触面1aから接触面2に貫通する貫通孔16が開けられる。セパレータ孔2aと同様に、貫通孔16も、工場で開けておくことが望ましい。
筐体7は、リサイクル対応型枠本体1の非接触面1aに接して固定される基板保持箱8と、基板保持箱8の上部を覆う蓋25と、基板保持箱8の下部に固定され、この下部から貫通孔16を貫通して底面17aがコンクリート18に臨むセンサ収納ケース17とを有する。
筐体7の最上部は、蓋25の上面25aであるが、この上面25aの高さは、長辺縁リブ3の上端部よりも間隔tだけ低く形成されている。これにより、リサイクル対応型枠本体1を平行に重ねても筐体7が長辺縁リブ3よりも突出することが無く、筐体7が設けられていない場合と同様に、リサイクル対応型枠本体1を隙間無く積み重ねることができる。
基板保持箱8の上面上には、電池45(図5参照。)を内部に収納する電池ケース14が設けられ、基板保持箱8の内部上側には、主基板9が固定される。
主基板9には、図5に示すアンテナ41、電圧印加回路42、FET43、レギュレータ44、マイクロプロセッサ46、LED11、姿勢検出センサ13、外気温検出センサ10等の受信器40の主要な要素がそれぞれ実装される。これらの要素の詳細は、後述する。
比較的背が高い、LED11と外気温検出センサ10とは、それらの端子が主基板9に挿入され上向きに起立し、これらを保護するため、保護ケース12によって覆われている。外気温検出センサ10は、例えばサーミスタからなり、図3に示すように、センサ収納ケース17から離れた位置に配置するのが望ましい。
一方、基板保持箱8の内部下側には、センサ収納ケース17と一体的にセンサ基板15が固定される。
そして、センサ収納ケース17の内部には、コンクリート18の表面温度を検出するコンクリート温度検出センサ20(例えば、サーミスタとする。)が設けられ、センサ収納ケース17の底面17aの内側には、コンクリート検出センサ19が設けられ、コンクリート温度検出センサ20、コンクリート検出センサ19は、それぞれ端子又は配線21、22により、センサ基板15に電気的に接続される。
もちろん、主基板9とセンサ基板15とは、適宜ケーブル(図示せず)等により電気的に接続される。
センサ収納ケース17は、熱伝導性が高い金属製材料により、キャップ状に形成することが望ましい。センサ収納ケース17の底面17aは、平面として、装着時に接触面2と面一となるように形成するのが好ましい。こうすると、センサ収納ケース17付近にコンクリート18の凹凸ができないからである。
コンクリート18は、アルカリ性であるから、繰り返し使用に耐えうるように、センサ収納ケース17は、ステンレス等クロム乃至ニッケル成分を含み耐食性に優れた材料で構成するのが望ましい。このほか、アルミニウム製のキャップをニッケルメッキしたものも好適に使用できる。
さらには、センサ収納ケース17内に熱伝導率の高い材料(例えば樹脂など)を充填し、コンクリート温度検出センサ20の応答性を向上させるのが望ましい。充填材料としては、ヒートシンクに使用される熱伝導性グリスが好適に使用できる。
図4は、本発明の一実施の形態におけるコンクリート検出センサ19を示す断面図である。コンクリート検出センサ19は、コンクリート18がセンサ収納ケース17付近に存在するか、しないかを検出できれば十分であり、機械的スイッチ、光センサ、pHセンサ、電気抵抗計等を使用することもできるが、好ましくは、図4に示すように、静電容量センサとする。
静電容量センサとする場合の原理を図4を用いて説明する。ガラスエポキシ基板24の表面に電極23を(例えば銅箔をパターニングで)形成し、端子又は配線21をこれに接続する。そして、ガラスエポキシ基板24の下面を底面17aの内側に固定する。
もし、センサ収納ケース17付近にコンクリート18が存在すると、存在しない場合に比べて、空気とは異なる誘電率を持つ物質(コンクリート16)が電極23に接近することになるから、静電容量が変化し、この変化を検出する。
これにより、センサ収納ケース17付近にコンクリート18が存在する(打設された)場合と、存在しない(打設前あるいは脱型後)の状態を弁別できるし、非存在から存在への遷移時をコンクリート18の打設時と判定することができる。
動作を確実にするには、コンクリート検出センサ19は、図4のように構成するのが望ましいが、センサ収納ケース17自体を金属製キャップとするときは、原理的には、センサ収納ケース17自体を電極として使用することもできる。
次に、センサ収納ケース17内の回路等について説明する。
さて、リサイクル対応型枠本体1は、レンタル会社等の事業体が管理するストックヤードに通常保管される。そして、使用するには、ストックヤードからリサイクル対応型枠本体1を取り出し、トラックの荷台に積み、工事現場へ搬送される。リサイクル対応型枠本体1が工事現場に着くと、荷解きされ、支保工等と共に現場で組み上げられ使用される。
使用後は、再びトラックの荷台に積まれて、ストックヤードまで戻される。そして、所定回数、所定の姿勢で使用されると、リサイクルへ回されることになる。
このように、リサイクル対応型枠本体1は一つの現場で多数枚並行して使用されるものであり、リサイクル対応型枠本体1に回路を組み込んで動作させるとき、電源を商用電源とするのは、事実上困難である。というのは、もしそうするとなると、電源ケーブルを各リサイクル対応型枠本体1に接続することになり、非現実的であるからである。
結局、リサイクル対応型枠本体1に回路を組み込んで動作させるには、電池駆動とせざるを得ない。電池は、時間の経過に伴い消耗するものであるから、できるだけ無駄に消耗しないようにする工夫が必要となる。
例えば、工場からストックヤードへ運ぶ際に、機構スイッチを用いて電池による通電を開始することが考えられる。
しかしながら、このようにすると、ストックヤードに保管されている時間にも電池は消耗するから、電池寿命が短くなり不適である。また、機構スイッチによると、いちいち作業員がスイッチをオンさせる作業をする必要があり、時間及び労力の無駄が多くなる。
そこで、本形態では、次に述べるように、ストックヤードからリサイクル対応型枠本体1を運び出す際に、通電を開始でき、しかも遠隔操作で複数枚のリサイクル対応型枠本体1の電池を一括して通電状態にできる、無線スイッチ方式を採用する。
図5は、本発明の一実施の形態における送信器30及び受信器40を示すブロック図である。
このシステムは、ストックヤードに設置される送信器30と、センサ収納ケース17内に収納される(リサイクル対応型枠本体1と一体に移動する)受信器40とを備えて構成される。なお、送信器30は、ストックヤードではなく、運搬するトラックや工事現場においても良い。
本形態では、13.56MHzの周波数が使用され、RFIDキャリアが送信される。もちろん、この点は周波数帯を上記のものに限定する趣旨ではなく、他の周波数帯を使用しても良い。
送信器30は、電源31と、電源31の電力を入り切りするスイッチ33と、RFID送信回路32と、RFID送信回路32に接続されるアンテナ34とを有する。スイッチ33をオンすると、RFID送信回路32が動作し、アンテナ34から受信器40のアンテナ41へ向けて上記周波数のキャリアが送信される。
また、受信器40は、次の要素を有する。
アンテナ41は、上記キャリアを受信する。電圧印加回路42は、アンテナ41が上記キャリアを受信すると誘導電圧を発生する。
FET43は、電圧印加回路42が誘導電圧を発生するとオンし、レギュレータ44を動作させる。
レギュレータ44は、動作すると、電池45の電力をマイクロプロセッサ46に供給する。
マイクロプロセッサ46は、電力を受けて、図6のフローチャートに沿った処理を行い、受信器40の各要素を制御する。本形態では、マイクロプロセッサ46は、タイマを内蔵しているものとする。
本形態では、図5に示すように、4つのセンサを設けている。外気温検出センサ10、コンクリート検出センサ19、コンクリート温度検出センサ20については、既に説明したとおりである。
姿勢検出センサ13は、少なくともリサイクル対応型枠本体1の姿勢が水平であるか、あるいは垂直であるかを検出する。姿勢検出センサ13としては、加速度センサが好適に使用できる。
加速度センサとしては、機械式、光学式、半導体式のいずれでも良いが、半導体式の加速度センサが安価で取り扱い容易なため、好適である。半導体式の加速度センサとしては、静電容量型、ピエゾ抵抗型、ガス温度分布型のいずれでも良い。
なお、3軸の加速度センサであることが望ましいが、設置あるいは個数を工夫すれば、1軸あるいは2軸の加速度センサも使用できる。また、加速度センサを使用すると、リサイクル対応型枠本体1が落下したり衝撃を受けたりするなど、リサイクル対応型枠本体1の損傷のおそれがある事故を検出できるという利点がある。
次に、図6を参照しながら、受信器40の動作を説明する。まず、上述したように、マイクロプロセッサ46の電力供給が開始したら、ステップ1にて、インターバルが待機モードに設定される。
ここで、「インターバル」とは、マイクロプロセッサ46が各センサ13、20、19、10の出力をチェックする時間的間隔であり、インターバルが長ければ、マイクロプロセッサ46等の動作が緩慢になり、電池45の消耗は少ない(つまり寿命が見かけ上長くなる)。逆に、インターバルが短ければ、マイクロプロセッサ46等の動作が頻繁になり、電池45の消耗は多い(つまり寿命が見かけ上短くなる)。
本形態では、待機モードの長目のインターバル(例えば、1時間程度)と計測モードの短めのインターバル(例えば、10乃至30分程度)との2つのインターバルを設定している。
インターバルを短くすると検出精度が向上するが、電池寿命が短くなる。インターバルを長くすると電池寿命が長くなるが、検出精度が低下する。したがって、経験則により、インターバルを上記例に準じて設定すると良い。
さて、ステップ2では、マイクロプロセッサ46は、姿勢検出センサ13の出力をチェックする。姿勢が変化していればそのまま待機し、姿勢変化がなくなれば、ステップ3へ処理が移行する。
姿勢変化は、リサイクル対応型枠本体1の運搬中や枠組みがなされている間、ずっと発生する。しかしながら、支保工及び枠組みが完了したら、リサイクル対応型枠本体1の姿勢は拘束されることになり、姿勢変化がなくなる。
このため、姿勢変化がなくなると、ステップ3にて、マイクロプロセッサ46は、型組が完了したものと認識する。そして、ステップ4にて、マイクロプロセッサ46は、コンクリート検出センサ19の出力をチェックし、コンクリート18の有無を検出する。
コンクリートが検出されないのであれば、型組はなされたものの、コンクリートの打設が行われていない状態か、あるいは、打設中ではあるが、打設されたコンクリートの高さが不十分である場合ということになる。この場合、処理はステップ2へ戻される。
ステップ4にて、コンクリートが検出されたら、処理はステップ5へ移行し、打設開始時が認識される。
次に、ステップ6にて、マイクロプロセッサ46は、インターバルを計測モードへ変更し、インターバルは短縮される。
そして、ステップ7にて、必要なデータ(例えば、打設開始時のデータ、姿勢検出、コンクリート検出及び温度検出の各検出結果など)の保存が開始される。
ステップ8では、姿勢変化が無いことがチェックされる。もしあれば、誤認識のおそれがあるため、ステップ9にてデータが破棄され、ステップ1に処理が戻る。
姿勢変化がなければ、ステップ9にて、コンクリートの表面温度が外気温よりも高いことがチェックされる。もし高くなければ、誤認識のおそれがあるため、ステップ9にてデータが破棄され、ステップ1に処理が戻る。
温度が適正であれば、ステップ11にて、打設開始時から所定時間が経過したかどうかチェックされる。この所定時間とは、コンクリートが硬化するのに必要な時間であって予め設定されている。
所定時間が経過していなければ、処理がステップ8へ戻され、経過していれば、ステップ12にてデータ保存が終了される。
また、ステップ13にて、脱型して良い時間となったと認識され、マイクロプロセッサ46は、LED11を点灯させる。この点灯は、このリサイクル対応型枠本体1が脱型して良いということを報知するものである。即ち、作業員は、LED11が点灯したものから順に、リサイクル対応型枠本体1を脱型してゆくこととなる。
次に、ステップ15にて、インターバルが待機モードのものへ伸ばされ、電池寿命を延長し、ステップ16にて、マイクロプロセッサ46は、このリサイクル対応型枠本体1の打設数カウンタをカウントアップする。なお同時に、水平姿勢で使用されたものか、あるいは垂直姿勢で使用されたものかという点も保存される。
そして、ステップ17にて終了コマンドを含むキャリアが入力されると、処理が終了する。
以上のように、本形態では、姿勢検出、コンクリート検出及び温度検出の3つの検出結果がいずれも打設を肯定するという条件により、打設開始時の認識を行っている。
そうしない場合、次のような問題点がある。
第1に、姿勢検出のみで判定すると、ストックヤードや工事現場で静置されている場合、姿勢変化はないから、これを打設開始と誤認識するおそれがある。
第2に、コンクリート検出のみで判定すると、雨が降ってリサイクル対応型枠本体1がぬれた場合や、水没が発生した場合に、打設開始と誤認識するおそれがある。
第3に、温度検出のみで判定すると、気温の変化、天候の変化、日射状態の変化等により、打設開始を誤認識するおそれがある。
逆に言えば、上記3つの検出結果を総合すると、殆ど誤認識のおそれはなく、検出精度を良好にすることができる。このように、本形態のコンクリート打設時検出法は、(1)姿勢検出センサ13により姿勢変化が無くなったと認められること、(2)コンクリート検出センサ19によりコンクリートの存在が確認できること、及び(3)コンクリート温度検出センサ20によりコンクリートの温度上昇が認めれられること、という3条件を満たすことにより、コンクリート打設時を認識するという点に特徴がある。
次に、図7を参照しながら、上記3つの検出結果の時間的変化を例説する。図7は、本発明の一実施の形態における検出結果を例示するタイムチャートである。
図7の横軸は、時間tを示し、縦軸は、各検出結果を示す。なお、3軸の加速度センサを使用すると、姿勢検出結果は3つ得られるが、説明を簡単にするために、図7では1つの結果のみが示されている。
まず、検出を開始したとき、リサイクル対応型枠本体1が運搬中あるいは型組されている間、姿勢は変化を続け、コンクリートは、リサイクル対応型枠本体1の前に存在しないから、コンクリートはない(静電容量センサならば、予め設定される閾値よりも低いキャパシタンスが検出される)という結果になり、さらに、コンクリート温度と外気温とは、殆ど一致することになる。
時間t1において、姿勢が変化しなくなると、リサイクル対応型枠本体1は静止した状態であることが分かる。通常この静止は、型組が完了したことに起因する。一方、このとき、コンクリート検出と温度検出は、従前と殆ど変化しない。
その後、コンクリートの打設が開始されるが、その直後には、コンクリートがリサイクル対応型枠本体1まで至らない時間がある。
時間t2で、コンクリートがリサイクル対応型枠本体1に至ると、その後しばらくの間、コンクリート検出結果は、コンクリートがあることを示し続ける。一方、姿勢検出は変化なしの状態を継続し、コンクリート温度は上昇傾向となる。
このとき、上記3つの結果が一致して打設を示すので、打設時が認識される。
時間t2ののち、打設されたコンクリート内では、化学反応が活発に進行する。このため、外気温(鎖線)よりもコンクリート温度が高い状態に移行する。これらの温度差は、40℃程度になることもあるが、反応のすすみ具合や外気の状態などにより変化する。
時間t3において、温度差がピークに達し、時間t4において、再び温度差がゼロ(つまり、コンクリートの温度が外気温とほとんど一致)の状態になる。
時間t5において、時間t2から所定時間(必要な養生時間)が経過すると、打設完了が認識され、LED11が点灯する。このように、客観的(作業員等の人的要素によらない)データに基づいて、必要な温度差及び経過時間が確保されたことを証明できるため、できあがった構造物の強度等の品質を直接的に、かつ正確に証明できる。
なお、時間t5ののち、脱型が始まるので、姿勢検出は変化があることを示し、コンクリート検出及び温度検出は、時間t1よりも以前の状態と同様の結果を示すこととなる。
(型枠システム)
次に、図8〜図14を参照しながら、本実施の形態における型枠システムをコンクリート検出を中心にさらに詳しく説明する。
本例の型枠システムでは、以下に述べるように、マイクロプロセッサ46がコンクリート検出センサ19の静電容量を計測することにより、電界の変化をとらえる。
図8は、本発明の一実施の形態における型枠システムのブロック図、図9は、本発明の一実施の形態における動作周期を示すタイミング図である。
図8に示すように、マイクロプロセッサ46は、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器50と、クロック信号(本例では、クロック信号の周波数は8MHzであるが、これは例示に過ぎず種々変更できる。)を発生するクロック信号発生器51及びクロック信号をベースとして時間を計測するカウンタ52を内蔵する。
勿論、これらの要素及び計測データを保存するメモリ(例えばE2PROM等)は、プロセッサ46の外部要素としても良いが、本形態では、電池駆動としているため、できるだけ消費電力が少なくし、回路規模を小さくするため、これらの要素はマイクロプロセッサ46に内蔵される構成を採用している。
また、マイクロプロセッサ46には、次のポートが設けられている。接地ポート54には、基板グラウンド15aが接続される。
これは、例えば制御用のパーソナルコンピュータと接続するような場合、パーソナルコンピュータからきわめて大きなノイズが乗り、データ取得が困難になることが多いため、そのような事態を回避するためである。また、接地ポート54は、電池60のアース側にも接続される。
電源ポート53は、電池60のホット側に接続され、電池60からの給電を受ける。
入力ポート55は、配線21に接続される。なお、図8では、配線21に直結されているが、小さなインピーダンス素子(例えば、270Ωの抵抗)を入力ポート55と配線21との間に直列に接続しても良い。
出力ポート51は、大容量のインピーダンス素子(本例では、1MΩの抵抗R1)を介して、配線21に接続される。抵抗R1は、電極23側をキャパシタンス素子と見立てたときに、CR接続により時定数を設定するために、挿入される。
なお、詳細は後述するが、図8に示すようにコンクリートが存在せず、一対の型枠1、1’間の空間(セパレータにより一定間隔Dだけ隔てられている。)が空気で満たされている場合と、この空間が打設されたばかりのコンクリーとで満たされている場合とを含め、上記見立てられたキャパシタンス素子の静電容量は、0〜数十[pF]程度のきわめて小さな値であり、これらの場合における変化量はさらに小さく、ノイズなどの外乱要素により影響を受けやすい。
上述したが、基板24を収納するセンサ収納ケース17は、型枠本体1を貫通して一定間隔D内の空間へ臨む底面17aを有し、電気的に絶縁される金属製キャップにより構成される。ここで、コンクリートはアルカリ性であるため、耐食性や繰り返し使用しても、底面17aにコンクリートが付着したりこびりついたりしないように、金属製キャップは、ステンレス鋼により構成することが望ましい。
センサ収納ケース17の周面を、例えば樹脂等の絶縁体で取り囲むことが望ましい。
また、センサ収納ケース17の底面17aとは反対側の面に、基板24の第一の面(図8の右側)が固着され、第一の面とは反対の第二の面(図8の左側)に形成される電極23が配置される。つまり、電極23が基板24を介して底面17aと正対する。
電極23の配置としては、センサ収納ケース17の周面と平行に同軸的に配置することも考えられるが、このようにすると、電界の変化が微弱なため、打設の検出が失敗したり、不正確になり、好ましくない。
これに対し、上記のように、電極23を底面17aと正対させると、打設の検出精度が格段に向上するため、望ましい。
次に、図8、図9を用いてマイクロプロセッサ46の動作周期について説明する。
図9に示すように、この動作周期Tは、待機期間T1と計測期間T2とを含む。
待機期間T1では、マイクロプロセッサ46が出力ポート51の電圧レベルを一定値(本例では、1.8[V]であるが、これは例示に過ぎず種々変更できる。)まで上げ、電極23に電荷を印加したまま所定時間待機する。
なお、待機期間T1の開始時において、電圧が急峻に起ち上がっているのは、図8に示すように、出力ポート51のみならず、入力ポート55をも、共通して電極23に接続してあるためである。
したがって、待機期間T1の電圧の変化は、ヒステリシス方式を採用する場合とは顕著に相違し、電圧はほぼ矩形でその頂部が最大電圧値(図9では1.8[V])のまま平坦な状態となる。
また、計測期間T2では、マイクロプロセッサ46が出力ポート51をハイインピーダンスとし入力ポート55の電圧が所定閾値THまで下落するまでの時間を計測する。
本例では、動作周期Tは約0.10[msec]、待機期間T1は0.015[msec]、計測期間T2は0.085[msec]程度としたが、これも例示に過ぎず、種々変更できる。
詳細は後述するが、計測期間T2における、カウンタ値と静電容量との関係が、関係式により正しく一意に決定されているため、カウンタ値を用いれば、電界の変化を安定して的確にとらえることができる。
なお、閾値THは温度に依存して変化する性質があるため、望ましくは、閾値THの温度特性を予め測定しておき、閾値THを適宜補正することが望ましい。
次に、図10、図11を参照しながら、カウンタ値と静電容量との関係について説明する。
まず、図10に示すように、図8とほぼ同じ系のシステムを用意し、既にそれぞれの静電容量が既知であるコンデンサ(本例では、0、23、43.7[pF]の三種)を接続し、複数の基板(本例では、基板1〜6の6枚)について、カウンタ値を求める。
図11(a)は、その結果を示す図であり、これを平均してカウンタ値と静電容量との関係で表すと図11(b)のようになる。
さらに統計処理の手法を用いて、図11(c)に示す関係式及びグラフが得られる。
以上のように準備を行っておけば、カウンタ値が得られさえすれば、直ちに目的の静電容量を求めることができ、そのためのプログラムをマイクロプロセッサ46にロードすればよい。
なお、このプログラムのアルゴリズムは、単なる一次式を解くだけであり、単純であるからフローチャートの図示は省略する。
次に、図12、図13を参照しながら、コンクリート検出の原理を簡単に説明する。
図12は、図8のシステムにおいて、型枠1、1’間が空気である場合における電位の等高線を示し、図13は、型枠1、1’間が打設されたばかりのコンクリートである場合における電位の等高線を示し、いずれも本発明者らのシミュレーション結果を示している。
図12、図13のいずれにおいても、図示した結果をわかりやすくするため、基板24とセンサ収納ケース17とを離して記載してあるが、実際には、これらは接しており、これらの間の等高線はより混み合った状態となる。
勿論、等高線が密集している領域では、それ以外の領域よりも電位差の傾きが急であることが示される。
本例では、最大で1.8[V]の電圧をかけてあり、電極23のピーク電位は1.8[V]で、基板グラウンド15aの電位が0[V]である。また、図12及び図13に共通して、配線21を中心に対称な等高線分布となる。
図12に示すように、空間にコンクリートが至るまでは、空間内はほぼ空気が充満し、電界は空間内へも延び、電気力線は空間内へも延びるし、電位の等高線も電気力線に直交して空間内へも広がる。
一方、図13に示すように、空間にコンクリートが至ると、空間に存在していた空気は、コンクリートにより上方へ排除される。打設されたばかりのコンクリートは多量の水分と、アルカリ性のイオンを大量に含んでおり、電界に影響されて移動する。その結果、電気力線及び電位の等高線は型枠までで折り返される。
図12の状態と図13との状態との間の遷移は、配線21よりも先の静電容量(カウンタ値)の変化値として現れるが、この変化値は、上述したように非常に小さい。
図9に対する比較例として、図14を示す。結果として、図14に示すように、ヒステリシス方式により充電・放電の両方を実施すると、計測が不安定あるいは不正確となって好ましくない。
これは、図14のようにすると、電圧のダイナミックレンジがより小さくなり、また、交流電界を印加する状態に近くなって、金属製のセンサ収納ケース17の影響が大きくなるためと考えられる。
本形態のように待機時間T1において、印加電圧を最大値で一定にすることにより、コンクリート内のイオンの移動がおさまり、ある種の定常状態に遷移した上で、放電を開始すると、計測される静電容量がより安定するものと考えられる。
さらに、いくつかのポイントを説明する。この種のシステムでは、ノイズ成分の影響を受けやすい。要因としては次のようなものがある。
第1に、静電容量の変化が非常に小さいことである。
第2に、測定ラインである配線21のインピーダンスが1[MΩ]と大きく、そのラインを電圧レベルで監視しているため、外乱ノイズに影響されやすい。
第3に、放電電流値が最大でも1.8[μA]と小さく、埃や水分などを経由して漏電電流が発生すると、揺らぎが容易に発生してしまう。
以上のように、システムがノイズ成分の影響を受けやすいため、次のようにデータ処理においても工夫を凝らすことが望ましい。
例えば、複数個(例えば10個)のデータを測定し、そのうちの中央値に近いもの(例えば6個)のみを採用し、それ以外を廃棄する調整平均を使用することが望ましい。他には、誤差の大きさに応じて重みを調整するM推定法や多数のデータをとった上で最小メジアン法を使用するなど、ロバストな推定を行うことが望ましい。
しかしながら、本形態のシステムは電池駆動を前提とするため、複雑で消費電力を要する手法はできるだけ避け、実質的な精度を十分に確保するようにすることが望ましい。
本システムの計測中に消費する主な電力は次のようなものである。
第1に、コンデンサの充放電に消費する電力があり、それは、約8.1[pJ]程度であり、非常に小さい。
第2に、マイクロプロセッサ46が消費する電力があり、それは、クロック8MHzで約0.9[mA]の電流を流すことによるものである。しかしながら、計測にかかる時間はオーバーヘッドを含めても1[msec]程度であり、消費電力は約1.62[μJ]程度であるから、電池駆動であっても十分実用になる程度に収まっている。
以上の説明により、本形態のシステムは、電池駆動であっても、十分な実用性と、しかも高い精度でコンクリートの有無を検出できることが理解されよう。
本発明のリサイクル対応型枠は、例えば、リサイクル対応型枠をレンタル・リースする分野において、各リサイクル対応型枠を管理するために好適に利用できる。
本発明の一実施の形態におけるリサイクル対応型枠を接触面側から見た斜視図 本発明の一実施の形態におけるリサイクル対応型枠を非接触面側から見た斜視図 本発明の一実施の形態における筐体付近を示す断面図 本発明の一実施の形態におけるコンクリート検出センサを示す断面図 本発明の一実施の形態における送信器及び受信器を示すブロック図 本発明の一実施の形態における動作手順を示すフローチャート 本発明の一実施の形態における検出結果を例示するタイムチャート 本発明の一実施の形態における型枠システムのブロック図 本発明の一実施の形態における動作周期を示すタイミング図 本発明の一実施の形態における関係式を求めるシステムのブロック図 (a)本発明の一実施の形態におけるカウンタ値の測定結果を示す図 (b)本発明の一実施の形態におけるカウンタ値と静電容量との関係を示す図 (c)本発明の一実施の形態におけるカウンタ値と静電容量との関係を示すグラフ 本発明の一実施の形態における電界(コンクリートなし)の説明図 本発明の一実施の形態における電界(コンクリートあり)の説明図 比較例における動作周期を示すタイミング図
1 リサイクル対応型枠本体
1a 非接触面
2 接触面
2a セパレータ孔
3 長辺縁リブ
3a、4a クリップ孔
4 短辺縁リブ
5 長辺補強リブ
6 短辺補強リブ
7 筐体
8 基板保持箱
9 主基板
10 外気温検出センサ
11 LED
12 保護ケース
13 姿勢検出センサ
14 電池ケース
15 センサ基板
15a 基板グラウンド
16 貫通孔
17 センサ収納ケース
17a 底面
18 コンクリート
19 コンクリート検出センサ
20 コンクリート温度検出センサ
21、22 端子又は配線
23 電極
24 ガラスエポキシ基板
25 蓋
30 送信器
31 電源
32 RFID送信回路
33 スイッチ
34、41 アンテナ
40 受信器
42 電圧印加回路
43 FET
44 レギュレータ
45 電池
46 マイクロプロセッサ
50 A/D変換器
51 クロック信号発生器
52 カウンタ
53 電源ポート
54 接地ポート
55 入力ポート
56 出力ポート
57 既知コンデンサ
60 電池
t 間隔

Claims (5)

  1. 打設されるコンクリートへの接触面がセパレータを用いて一定間隔隔てて相対向するように支持される一対の型枠本体と、
    前記型枠本体の一方を貫通して前記一定間隔内の空間へ臨む底面を有する金属製キャップを含んでなるセンサ収納ケースと、
    前記センサ収納ケース内に収納されると共に、前記空間内へ電界を及ぼすコンクリート検出センサと、
    前記空間内へコンクリートが打設されることにより前記電界が変化することをとらえてコンクリートの打設を検出するマイクロプロセッサとを備える型枠システム。
  2. 前記コンクリート検出センサは、
    前記センサ収納ケースのうち前記空間へ臨む前記底面とは反対側の面に、第一の面が固着される基板と、
    前記基板のうち前記第一の面とは反対の第二の面に形成される電極とを有することにより、前記電極が前記基板を介して前記底面と正対する請求項1記載の型枠システム。
  3. 前記マイクロプロセッサは、前記コンクリート検出センサの静電容量を計測することにより、前記電界が変化することをとらえる請求項2記載の型枠システム。
  4. 前記マイクロプロセッサは、
    前記配線に接続される入力ポートと、
    インピーダンス素子を介して前記配線に接続される出力ポートとを有し、
    前記マイクロプロセッサの動作周期は、
    前記出力ポートの電圧レベルを一定値まで上げ、前記電極に電荷を印加したまま所定時間待機する待機期間と、
    前記出力ポートをハイインピーダンスとし前記入力ポートの電圧が所定閾値まで下落するまでの時間を計測する計測期間とを含む請求項3記載の型枠システム。
  5. 前記マイクロプロセッサは、所定クロック周波数により前記下落するまでの時間をカウンタ値で計測するカウンタを有し、
    前記カウンタ値と前記コンクリート検出センサの静電容量との関係式は、既知の静電容量を有するコンデンサを用いて予め設定されている請求項4記載の型枠システム。
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