JP6043930B2 - 沈砂池の除砂方法 - Google Patents

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本発明は、沈砂池の除砂方法に関する。
沈砂池の底面を沈砂池内の水流方向に複数の領域に区分し、沈砂池内の水を排水ポンプで排出した状態(排水状態)で、給水ポンプからの低圧力水を各領域に設けたノズルから順次噴射させて、領域に沈殿した土砂を主トラフを経て集砂ピットに集め、その集めた土砂と水を集砂ピットに設けた揚砂ポンプにより汲み上げて除去する低圧集砂方式の除砂装置が、特許文献1に開示されている。
上記除砂装置は、集砂ピットにおける水面の高さが所定の高水位以上の時に揚砂ポンプの運転を開始し、揚砂ポンプによる汲み上げにより水面の高さが所定の低水位まで下がった時に運転を停止する。そして、集砂する領域(集砂対象領域)を順次変えるときは、先順領域のノズルに対応する切換弁を閉め、次順領域のノズルに対応する切換弁を開けるが、切換弁の開閉には30秒から1分以上かかる。また、揚砂ポンプの吐出量は給水ポンプの吐出量よりも若干多く設定してある。1つの領域に対する水噴射開始当初は集砂ピットに流れ込む土砂量は多く、時間が経つにつれて少なくなる。沈砂池の底面に沈殿する土砂の量は、沈砂池の上流側ほど多く、下流側ほど少ない。したがって、集砂対象領域を最先領域から最後領域まで変える間の集砂ピットの水位は、時間の経過とともに比較的大きく変動する。
そのため、集砂対象領域の切換えタイミングを、何を基準として設定するかが問題になる。すなわち、各領域に対応する切換弁をタイマーにより一律に切換える場合は、全領域の集砂が終了する前に、集砂ピットの水位が低水位になってしまうことがあり、そのたびに揚砂ポンプが停止される不都合が生じる。揚砂ポンプの停止頻度が高いと、揚砂ポンプの負荷が増え、寿命が短くなる。
このタイマーによる切換弁制御の弱点を克服するため、ある領域に対する集砂動作中に、集砂ピットの水位が高水位と低水位の間の中間水位になったことを検知した時に集砂対象領域の切換えを行うことが、特許文献2において提案された。この方法によれば、集砂対象領域の切換えが集砂ピットの水位に依存するので、全領域の集砂終了前に集砂ピットの水位が低水位になることはできるだけ避けなければならない。
しかし、たとえば集中豪雨等の大雨の時は、沈砂池に堆積する土砂量が特に多くなる。このような場合は、集砂対象領域の切換え直後の領域から集砂される土砂および水が集砂ピットに到着するまでに時間がかかることが少なくない。そのため、切換弁の開閉時間が比較的長いため、先順の領域からの集砂が終わり、中間水位が検知されたことに基づき、先順の領域の切換弁の閉鎖動作と次順の領域の切換弁の開放動作が行われる間に、集砂ピットの水位が低水位になってしまうことが避けられない。また、沈砂池の領域ごとの堆積土砂量に大差があるので、切換弁の開閉切換動作中に集砂ピットの水位が低水位になることが起きないように中間水位を適切に設定することは困難である。したがって、中間水位検知時に集砂対象領域の切換えを行う除砂方法でも、除砂中の揚砂ポンプの停止頻度の低減効果は限定的であった。
特許第3315489号公報 特開2014−217843号公報
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、除砂中の揚砂ポンプの停止頻度をさらに低減させるのに有効な除砂方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、沈砂池の底面を区分してなる複数の領域に前記底面に給水ポンプからの低圧力水を噴射するノズルを設けるとともに、前記各領域の前記ノズルの切換弁を予め設定された集砂順序で開閉制御する切換弁制御手段を備え、揚砂ポンプによる汲み上げにより前記沈砂池における水面が高水位と低水位の間の中間水位になったことを検知したときに、前記切換弁制御手段により集砂順序が先の領域のノズルの切換弁を閉めるとともに、集砂順序が後の領域のノズルの切換弁を開ける除砂方法において、前記給水ポンプにリリーフ回路を設け、前記中間水位以下になったことを検知したときに、前記リリーフ回路を介して前記沈砂池に給水することを特徴とする。
また、本発明は、上記除砂方法において、前記リリーフ回路から給水が一定時間経過したとき、または前記リリーフ回路からの給水により前記沈砂池における水面が前記中間水位以上になったときは、前記給水を止めることを特徴とする。
本発明によれば、中間水位以下になったことを検知したとき給水ポンプにより沈砂池に給水するので、集砂対象領域の切換えの際に集砂ピットの水位が低水位まで下がることが防止される結果、全領域の集砂が終了するまで揚砂ポンプが停止することがなくなる。
沈砂池を含む雨水処理設備の縦断面図である。 図1のX−Xの範囲の一部省略平面図である。 図2のY1−Y1線断面図である。 図2のY2−Y2線断面図である。 図2のY3−Y3線断面図である。 給水系統図である。 1実施の形態における制御装置を例示する制御系統図である。 集砂ピットの水位センサによる検知水位を示す断面図である。 沈砂池の底面の斜視図である。 揚砂ポンプ制御手段のフローチャートである。 切換弁制御手段のフローチャートである。 各プロックの集砂における切換弁の開閉タイミング、沈砂池の水面の高さ、および給水ポンプと揚砂ポンプの運転状態の関係を示すタイムチャートである。
続いて、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1において、1は雨水処理設備であり、側壁Wa,Wb(図2参照)の間に形成された沈砂池2とポンプ井3とを有する。沈砂池2は図外の下水管から雨水や汚水等の下水が集められる流入渠4に接続されている。流入渠4の下流側端部には、流入渠4から沈砂池2への下水の流入の許容又は阻止を行なうためのダム装置5が設置され、そのダム装置5の下流側で、沈砂池2の上流側端部の直前に夾雑物捕捉用スクリーン6が設置されている。
沈砂池2の底面2aは、低圧集砂を行うために、上述したように、その一部、例えば中央が最深となるように傾斜されているとともに、沈砂池2の底部中央に集砂ピット7が形成され、沈砂池の底部の幅方向中央には主トラフ8aが、集砂ピット側が深くなるように形成され、さらに、沈砂池の底面に側壁Wa,Wbの近傍から主トラフ8aまで平行に延びる多数の小トラフ8cが形成されている。沈砂池の底部の幅が小さい場合は、主トラフ8aは幅方向中央ではなく、側壁Wa,Wbのいずれか一方側に寄った位置に形成される場合もある。図2の8bは、側壁Wa,Wbから集砂ピット7の底面まで下り傾斜する傾斜面(本明細書では、集砂ピット傾斜面とも言う。)である。
ポンプ井3には、後述される排水ポンプP1と、滞留水ポンプを兼ねる給水ポンプP2とが設置され、集砂ピット7内に後述される揚砂ポンプP3が設置されている。図1のFは、沈砂池2の下流側端部に設置されているろ過機である。
また、図2に示すように、主トラフ8aの上端部と集砂ピット傾斜面8bの上端部にノズル9aが設置され、沈砂池2の底面を主トラフ8aの両側において複数に区分(図2及び図6では、8区分)した領域(ブロック)Bの上端部に、図5,6に示すように、ノズル9bが設置されている。領域Bに設置されるノズル9bは、それぞれの領域に側壁Wa,Wbの近傍において設置されたノズルヘッダーNHに複数個が等間隔に設置されている。図5には、複数個の給水ノズル9bを所定の間隔で母管10に取り付けてなるノズルヘッダーNH1,NH2・・・を用いている例が示されている。好ましくは、集砂ピット7内に土砂撹拌用ノズル9cが設置されている。
そして、図6に例示するように、ポンプ井3の給水ポンプP2からの加圧水を各ノズル9a,9b,9cに供給(通水)したり、その供給を止めたり(止水)するための自動弁により構成されている切換弁群VG1,VG2が備えられている。切換弁群VG1,VG2は、それぞれトラフノズル用切換弁Vaと、各ノズルヘッダー用切換弁Vbと、土砂撹拌用ノズル用切換弁Vcとを含む。図6に例示するように、沈砂池2の底面2aが8領域に区分されている場合は、ノズルヘッダー用切換弁Vbが8個(Vb1〜Vb8)用いられる。
給水ポンプP2と切換弁群VG1,VG2とを結合する管路には、リリーフ回路11の一端が接続され、リリーフ回路11の他端は沈砂池2に、たとえば、主トラフ8aの上端部に開口させてある。そのリリーフ回路11には切換弁Vdが設けてある。
なお、揚砂ポンプP3により集砂ピット7から汲み上げられる土砂混じりの水は、既知の沈砂分離機12において土砂を分離された後、汚水沈砂池13に移送される。
本発明の実施の形態に係る除砂装置に備えられる制御装置100には、図7に例示するように、除砂始動ボタン(図示せず)を有する操作盤101が付加され、排水ポンプ制御回路PCON1、給水ポンプ制御回路PCON2及び揚砂ポンプ制御回路PCON3が内蔵され、さらに、切換弁制御回路VCONが内蔵されている。
切換弁制御回路VCONは、図7に例示するように、また、後述されるように、ノズルヘッダーから水を噴射して集砂すべき領域の順位を順次指定する集砂順位指定部102と、後記水位センサ14からの中間水位検知信号を入力するたびに、そのときに集砂順位指定部102により指定されている集砂順位が最後か否かを判定する順位判定部103と、リリーフ回路11の切換弁Vdの開閉を制御する第1切換弁制御部104と、除砂動作開始指令信号の入力後又は水位センサ14からの中間水位検知信号を入力したときの順位判定部103の判定結果が最後でないときに、主トラフ及び集砂ピット傾斜面のノズル用切換弁Va,Vcを所定時間開ける第2切換弁制御部105と、順位を指定された領域のノズルヘッダー用切換弁Vb1〜Vb8をそれぞれ所定時間開ける第3切換弁制御部106とを有する。そして、これらの切換弁制御部104,105,106は前記一群の切換弁Va,Vb,Vc,Vdに所定の順序で開動作又は閉動作をさせるための制御信号を与える。
また、制御装置100には、集砂ピット7の設置位置における沈砂池の水面が、図8Aに概念的に示す所定の高水位HWL以上、中間水位MWL及び低水位LWLのいずれにあるかを検知して検知信号を出力する水位センサ14(図7,8A参照)が電気的に接続されている。
揚砂ポンプP3は、沈砂池内の水を汲み上げてその沈砂池内の水面の高さを下げ、沈砂池の底面を水面から露出させた状態で、各ノズル9a,9b,9cから低圧力水を噴射させて、底面上の土砂を集砂ピット7に流し集めるために用いられる。水位センサ14が高水位HWLを検知した時に出力する信号に基づいて、揚砂ポンプ制御回路PCON3が揚砂ポンプP3の運転を開始させる。
沈砂池2内の水面がどの高さに存在する時を高水位HWLと設定するかは、揚砂ポンプP3の吸水能力と沈砂池の規模、すなわち、沈砂池の容積の大小により異なる。揚砂ポンプP3の吸水能力に比較して沈砂池の容積が小さいときは、揚砂ポンプP3の運転開始から短時間のうちに水位が低水位LWLに達することが無いように高水位HWLを設定する。
高水位HWLは、沈砂池2の底面の最高地点H0(図8A,8B参照)とすることができるし、集砂ピット7内に設定することができる。また、揚砂ポンプP3の吸水能力に比較して沈砂池の容積が大きい場合は、揚砂ポンプP3の運転開始から水位が低水位LWLに達するまでの時間は長いので、主トラフ8aの最低地点H3(図8A,8B参照)を高水位HWLに設定することができ、揚砂ポンプP3の吸水能力と沈砂池の容積の関係が上記の例の中間にある場合は、最高地点H1と最低地点H3の間、例えば、沈砂池の底面の最低地点H2(図8A,8B参照)を高水位HWLに設定することができる。図8Aは、主トラフ8aの最低地点H3に高水位HWLを設定した例を示している。なお、図8Bには図2の沈砂池の底面の小トラフ8cが省略してある。
続いて、上記構成による作用を説明する。ダム装置5が開放されたときは、下水は沈砂池2に流入し、さらにポンプ井3まで流入して、その水位が所定の高さになると、除砂装置の制御装置100の排水ポンプ制御回路PCON1によりポンプ井3に設けてある排水ポンプP1が運転されて、ポンプ井3内の水が汲み上げられ、図外の終末処理場等に移送される。
その移送の間に、沈砂池2に流入した土砂混じりの下水から土砂が沈殿し、沈砂池の底面2aに堆積する。その堆積量が所定値に達すると、ダム装置5が閉鎖されて沈砂池2への下水流入が阻止される。そして、排水ポンプP1による排水により沈砂池2とポンプ井3の水面が下がり、所定の水位(図1のWL)になると、排水ポンプ制御回路PCON1により排水ポンプP1の運転が止められる。
ポンプ井3の水面が所定の水位(図1のWL)になったことを検知すると、制御装置100は給水ポンプ制御回路PCON2、揚砂ポンプ制御回路PCON3及び切換弁制御回路VCONを起動する。
揚砂ポンプ制御回路PCON3は、図9に示すように、揚砂ポンプP3の自動運転モードを開始させ(S11)、水位センサ14からの検知信号により集砂ピット7内の水面が所定の高水位HWL以上か否かを調べ(S12)、高水位HWL以上であるときは、揚砂ポンプP3の運転を開始する(S13)。
また、切換弁制御回路VCONは、図10に示すように、操作盤101からの除砂動作開始指令信号の入力に基づいて制御プログラムを起動し、最初に第1切換弁制御部104がリリーフ回路の切換弁Vdを開ける(図10のステップS21。図11においてt1の時点)。これにより、給水ポンプP2の駆動が準備される。
続いて、第2切換弁制御部105がトラフノズル用切換弁Va及び土砂撹拌用ノズル用切換弁Vcを開ける(S22。図11においてt2の時点)。これと同時に第1タイマー(図示せず)を始動させる(S23)とともに、第1切換弁制御部104がリリーフ回路11の切換弁Vdを閉める(S23’)。第1タイマーがタイムアップしたとき(図11においてt3の時点)、すなわち、給水ポンプP2からの水がノズル9aから主トラフ8a及び集砂ピット傾斜面8bに所定時間噴射された時(S24でY)、第2切換弁制御部105がトラフノズル用切換弁Va及び土砂撹拌用ノズル用切換弁Vcを閉める(S25)。
次に、切換弁制御回路VCONは水位センサ14が中間水位検知信号を出力しているか否かを監視する(S26)。中間水位(MWL)以下を検知しているときは、リリーフ回路11の切換弁Vdを開け(S27)、一定時間経過したとき又は中間水位(MWL)以上が検知されたとき、その切換弁Vdを閉めるように設計されている(S28,S29)。図11には、これと異なる例が示されている。
S26において中間水位(MWL)以下が検知されていないときは、切換弁制御回路VCONの集砂順位指定部102が順位(i)をインクリメント(i+1)する(S210)。第3切換弁制御部106がその集砂順位指定部102により指定された順位の領域、すなわち、この場合は第1領域B1、のノズルヘッダー用切換弁Vb1を開ける(S211。図11においてt3の時点。)。そのため、そのノズルヘッダーNH1の各ノズルから水が噴射され、第1領域B1に堆積していた土砂が主トラフ8aに向けて流され、さらに集砂ピット7に流入する。こうして、集砂ピット7に集められた土砂混じりの下水は、揚砂ポンプP3により汲み上げられ、沈砂分離機11を経て汚水沈砂池13に移送される。
第1領域B1のノズルヘッダー用切換弁Vb1が開けられると、第2タイマーT2が始動される(S212)。切換弁制御回路VCONは、第2タイマーT2に設定された所定時間内に切換弁Vbが開放し切ったか否かを調べ(S213)、所定時間内に開放し切らないときは、ステップS210に戻って集砂順位を次に進める。すなわち、その切換弁Vbに不具合があるものとみて、次順の切換弁Vbを開ける。
S213において切換弁Vbが所定時間内に開放し切ったときは、第2タイマーT2がタイムアップしたとき(S214においてYのとき)、切換弁Vbを閉める(S215。図11においてt4の時点)。そして、再び中間水位(MWL)以下を検知したか否かを調べる(S216)。
揚砂ポンプP3の吐出量は給水ポンプP2の吐出量よりも大に設計されているので、集砂ピット7内の水面は水と土砂の流入により当初一時的に上昇するが、やがて低下する。そして、沈砂池内の水面が所定の中間水位MWL以下になったことが水位センサ14により検知されると(S216においてYのとき。図11においてt5の時点。)、まず、切換弁制御回路VCONの第1切換弁制御部104がリリーフ回路11の切換弁Vdを所定時間開ける(S217。図11においてt5−t6。)。これにより、給水ポンプP2からの加圧水が主トラフ8aに放出される。
また、中間水位以下になったことが水位センサ14により検知されると、切換弁制御回路VCONの順位判定部103がその時集砂順位指定部102に指定されている集砂順位が最後か否かを判定する(S218)。
最後であると判定されない場合(S218でNの場合)は、S22に戻る。したがって、最後の領域の集砂が終わるまで、当該領域に対するノズル9bからの主トラフ8a及び集砂ピット傾斜面8bへの所定時間の吐水及びノズルヘッダーからの所定時間の吐水並びに中間水位検知のたびのリリーフ回路11から沈砂池への給水が繰り返される。これにより、沈砂池の底面の全領域の土砂が水とともに主トラフ8aに流され、集砂ピット7に向けて流される。
この間、揚砂ポンプ制御回路PCON3は、揚砂ポンプP3の運転開始時(S13)から水位センサ14の検知状態を常に監視している。そして、上述のように、主トラフ8a及び集砂ピット傾斜面8bへの所定時間の吐水およびノズルヘッダーからの所定時間の吐水が行われる。また、各除砂動作の当初の一定の時間は、主トラフ8a及び集砂ピット傾斜面8bから集砂ピット7に流入する水及び土砂等の量が多いため、揚砂ポンプP3の汲み上げ能力が抑えられるので、揚砂ポンプP3の吐出量が給水ポンプの吐出量よりも少ないか、等しくなる場合がある。これが、上述した、除砂動作中に集砂ピット7内の水面が水と土砂の流入により当初一時的に上昇するが、やがて低下し、所定の中間水位になる理由である。
順位判定部103が最後の領域、すなわち、第4領域B4と判定したとき(S213でYのとき)は、切換弁制御回路VCONは最後の領域(第4領域)に対するノズルヘッダーからの所定時間の吐水後に中間水位が検知された時は、後に一連の切換弁制御を終了する。また、水位センサ14が集砂ピット内の水面が所定の低水位LWLになったことを検知したとき(図11のt17時点)は、給水ポンプ制御回路PCON2も給水ポンプP2の運転を停止する。
上述のように、第4領域B4のノズルヘッダー用切換弁Vb4が閉じられ、集砂ピット7内の水面が中間水位MWLまで下がって、第1切換弁制御部104がリリーフ回路11の切換弁Vdを一定時間開けた後は、やがて集砂ピット7内の水面が低水位LWLまで低下するので(S219においてYのとき)、揚砂ポンプ制御回路PCON3は、揚砂ポンプP3の運転を停止する(S15)。
その後、揚砂ポンプ制御回路PCON3は切換弁の制御を完了したか否かを調べ(S16)、完了していない場合はステップS12に戻り、高水位になった場合(S12においてYのとき)は再び揚砂ポンプP3の運転を開始する。しかし、切換弁制御の完了を確認した(S16においてYのとき)後は、揚砂ポンプの自動運転モードを解除する(S17)。
なお、降雨量が多かったために沈砂池内に流入して堆積した土砂の量が多く、1回の除砂動作では沈砂池底面の土砂が排除しきれずに残っている場合は、再度、除砂始動ボタンを操作して、引き続き、同様の除砂動作を行う場合がある。
以上を要約すると、切換弁Vdは、集砂開始当初および集砂終了時の、全ての切換弁Va,Vb,Vcが閉められている時に一定時間開けられて、給水ポンプP2からの加圧水を主トラフ8aの上端部に放出させる。これにより、全ての切換弁Va,Vb,Vcが閉められている時に、給水ポンプP2に過大な負荷が加わることが防止される。また、集砂開始当初に主トラフ8aに堆積している土砂が本格的な集砂が始まる前に流されるので、本格的な集砂が始まった時は沈砂池の底面から主トラフ8aに流下する土砂が主トラフ8a内を集砂ピットまで円滑に流下することができる。
沈砂池の水面の高さが中間水位以下になったことが検知された時にリリーフ回路から沈砂池に水の補給をせずに集砂対象領域が交替される場合は、図11においてMWLからLWL方向に斜め下方に延びる点線で示したように、沈砂池の水面が低水位(LWL)まで下がることがある。しかし、本実施の形態においては、集砂対象領域が交替されるたびに、沈砂池の水面の高さが中間水位になったことが検知された時は、リリーフ回路の切換弁が所定時間開けられて沈砂池(主トラフ)に給水されるため、集砂対象領域が交替される間に沈砂池の水面が低水位になってしまうことが防止される。したがって、全領域からの集砂が終了する前に揚砂ポンプの運転が停止されることがなくなる。
上の実施の形態では、給水ポンプP2の管路に接続したリリーフ回路11から主トラフ8aに水を補給するようにしたが、主トラフ8a以外の沈砂池内に供給するようにしてもよい。また、他の実施の形態として、ポンプ井から給水ポンプP2以外のポンプを介して沈砂池内に供給し、または、沈砂池付近の河川や湖沼等の水を利用してもよい。
なお、(a)沈砂池の土砂堆積の分布は、一般的には、沈砂池の流入側が最も多く、下流側に行くに従って少なくなる。揚砂ポンプが設置されている集砂ピットが沈砂池の前後中央にある場合は、上流側が6−7割、下流側が3−4割程度である。また、上流側が前後に2領域に分かれている場合は、この2領域の上流側が5−6割、下流側が4−5割の程度である。また、(b)集砂ピットへの土砂の流量は、領域ごと、集砂開始直後は土砂の流量は多く、時間の経過とともに減少する。そして、(c)集砂時の噴射水量と土砂量の割合は、一般的には、流体移送能力としては、砂の含有率5%で水が砂を移送すると言われている。これは平均的な値であるが、沈砂池の除砂においても、やはり5%程度と考えられる。ただし、集砂の初期はある程度の砂の固まりが流下するので、最初は10%程度、しばらくして5%前後で、その後は、ほとんど水で少量の砂を洗い流すという状況になる。
砂の多寡による水位の変化の幅は比較的小さいため、各領域の水噴射時間と中間水位を適切に設定すれば、砂の量が少ない場合でも容易に低水位まで下がることがないようにすることが可能である。また、中間水位検知時に給水ポンプから沈砂池に水を補給する場合は、中間水位の設定精度がさらに緩和される。
1 雨水処理設備
2 沈砂池
2a 沈砂池の底面
3 ポンプ井
7 集砂ピット
P1 排水ポンプ
P2 給水ポンプ
P3 揚砂ポンプ
8a 主トラフ
8b 集砂ピットの傾斜面
8c 小トラフ
9a,9b,9c ノズル
NH1〜NH8 ノズルヘッダー
14 水位センサ
HWL 高水位
MWL 中間水位
LWL 低水位
Va,Vb,Vc,Vd 切換弁

Claims (3)

  1. 沈砂池の底面を区分してなる複数の領域に前記底面に給水ポンプからの低圧力水を噴射するノズルを設けるとともに、前記各領域の前記ノズルの切換弁を予め設定された集砂順序で開閉制御する切換弁制御手段を備え、
    揚砂ポンプによる汲み上げにより前記沈砂池における水面が高水位と低水位の間の中間水位になったことを検知したときに、前記切換弁制御手段により集砂順序が先の領域のノズルの切換弁を閉めるとともに、集砂順序が後の領域のノズルの切換弁を開ける除砂方法において、
    前記給水ポンプにリリーフ回路を設け、
    前記中間水位以下になったことを検知したときに、前記リリーフ回路から前記沈砂池に給水することを特徴とする除砂方法。
  2. 請求項1に記載の除砂方法において、前記リリーフ回路から給水が一定時間経過したときは、前記給水を止めることを特徴とする除砂方法。
  3. 請求項1に記載の除砂方法において、前記リリーフ回路からの給水により前記沈砂池における水面が前記中間水位以上になったときは、前記給水を止めることを特徴とする除砂方法。
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