JP6043510B2 - 温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法 - Google Patents

温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法 Download PDF

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この発明は、コンクリート打設箇所養生囲いで囲い、同養生囲い内を温度応力解析に基づいた最適な養生環境に管理する、コンクリート養生管理方法の技術分野に属し、更に云うと、施工前の準備工程で、予測値による仮の管理基準値を仮決定し、その後、正確な実測値に基づいた温度応力解析を行って精度の高い管理基準値を算出し、同管理基準値に基づいて実施するコンクリート養生管理方法に関する。
従来から、打設直後のコンクリートは、コンクリート打設箇所に養生囲いが設置され、同養生囲い内をコンクリートの硬化に必要な温度と湿潤状態のもとで一定期間養生管理する必要があることは周知されている。その理由として、コンクリート構造物は、初期欠陥が生じると、劣化が加速度的に進行し性能を低下させる原因となり、寿命の短縮に繋がるだけでなく、これを回復させるための維持費用が増大する。特に初期ひび割れは構造物の安全性、水密性、耐久性を低下させ、さらに美観を損なう虞もある
特に、マスコンクリートを打設した場合には、一般にコンクリートの内部温度が上昇して表面温度との間に温度差が発生するとひび割れる、所謂内部拘束によるひび割れが生じる。このため常温になるまで温度差を小さくする養生管理が必要である。また、乾燥によるひび割れを防止するために十分な湿度に養生管理する必要がある。
上記問題に鑑みて、例えば下記の特許文献1、2には、前記初期ひび割れを低減するコンクリートの養生管理を効率的にシステム化して実施する技術が開示されている。
即ち、特許文献1の養生管理方法は、温度センサと温度計測盤を有する温度測定装置と、ジェットヒータと電源制御盤を有する温湿度制御装置と、電送装置を有して温度を管理する養生管理装置とで構成され、前記温度測定装置からの測定信号を電話回線により養生管理装置へ送信し、同養生管理装置からの制御信号を温湿度制御装置(ジェットヒータ)へ送信して、養生囲い内をコンクリートの硬化に適切な温度に管理する構成とされている。
具体的には、管理基準値をコンクリート温度が2℃以上で、且つ周囲の温度とコンクリート内温度との差を25℃以内となる設定とし、同管理基準値を保持するように、ジェットヒータ(温湿度制御装置)のオンオフ制御を行っている。因みに、前記温度センサは、養生囲いの内部と外部に1個ずつ、コンクリート内部に5個配置して、養生囲いの外部温度、内部温度及びコンクリート内温度を測定している。
特許文献2には、コンクリートの養生管理の手法として、異なる外気温毎にそれぞれの外気温におけるコンクリートの養生温度パターンを予め設定しておき、打設後にコンクリートを養生する際、その日の外気温を測定し、同外気温に応じた養生温度パターンのテーブルを選択し、択した養生温度パターンに基づいてコンクリートの養生を行う構成が記載されている。要するに、予め設定した複数の養生温度パターンのうち、養生時の外気温からスタートする養生温度パターンを選択して実行する方法である。
特開平11−322470号公報 特開2005−344437号公報
上記特許文献1は、養生温度は2℃以上で、且つ周囲の温度とコンクリート内温度との差25℃以内を管理基準値とし、リアルタイムで温度を監視し同管理基準値の範囲内でジェットヒータのオンオフ制御を行って養生管理するシステムである。
しかし、コンクリートの養生管理は、コンクリート構造物の種類や、形状、設置場所の気象条件、その日の外気温などによって大きく異なり、外的要素を十分に考慮した上で行う必要がある。しかし、特許文献1の養生システムでは、予め設定された一つの管理基準値により養生管理が行われるため、様々な形状で異なる気象条件下で打設されるコンクリートの最適な養生管理を行うことができない。
ところで、コンクリートにひび割れを生じさせる原因として、上記した内部拘束によるひび割れと、外部拘束によるひび割れとが知られている。
内部拘束ひび割れとは、上記した通り、コンクリートが硬化の過程で発生する水和熱によりその中心部の温度が上昇し、その表面部との温度差による温度応力が硬化中のコンクリートの引張り強度を上回ることによるひび割れである。
外部拘束によるひび割れとは、先に打設したコンクリートの上に後打ちのコンクリートを打設した際に、下側(先打ち)のコンクリートが既に硬化しており、上側の後打ちコンクリートの下面の収縮が拘束されて引張り応力が生じてひび割れることを意味する。通例、内部拘束によるひび割れに対する養生管理と、外部拘束によるひび割れに対する養生管理は異なるであり、個別に各条件を考慮した上で養生管理をする必要がある。
しかし、特許文献1のコンクリート養生管理システムでは、上記したように一つの管理基準値による養生管理であるため、内部拘束によるひび割れと外部拘束によるひび割れに対してそれぞれに最適な養生管理を行うことは皆無である。特に、外部拘束によるひび割れには対応できないシステムである。
因みに、内部拘束によるひび割れについて考察すると、温湿度制御装置による制御の要である温度センサによる測定は、上記したように養生囲いの内部と外部に1個ずつ、コンクリート内部に5個配置して、それぞれの温度を測定している。しかし、養生囲いの内部は閉鎖空間であり、当然上部は気温が高く下部は気温が低くなり上下の温度に差が生じることになる。大型のコンクリート構造物である場合、養生囲いの高さも相当な規模になり、上下の温度差が20℃にもなることが観察されている。
したがって、養生囲い内の温度を正確に測定するには、同囲い内の温度を均一にした上で測定しなければ正確な測定値とはいえない。しかし、特許文献1には上下の温度差を均一にする事を考慮したシステムは無く示唆もない。のみならず、上記のように温度差が生じる養生囲い内に温度センサが1個のみであるため、その養生囲い内の温度の測定値は実測値とかなりの差が生じることになる。すると、特許文献1記載の養生システムを実施した場合、正確な温度値ではないため、養生囲い内の上下の温度差が影響を及ぼし、内部拘束による温度ひび割れが発生する虞が非常に高くなる、という問題点がある。
特許文献2記載のコンクリートの養生管理方法は、予め外気温毎の養生温度パターンを設定しておき、現場で実際の外気温を実測して、同実測値に即した養生温度パターンを選択して実施する点は認められる。しかし、以下のような問題点がある。
先ず、実測値として測定している値は、外気温のみである。しかし、上述してきたように特にコンクリートの内部拘束によるひび割れは、コンクリートの内部温度と、コンクリート表面部の温度である養生囲い内の温度との差により生じる。したがって、外気温のみを測定して、それ以降の養生温度パターンを決定してしまうことは正確さに欠けた養生管理を実施する虞が大いにある。
因みに、複数の養生温度パターンは、例えば養生区域の密閉度とヒータの最大能力、ひび割れ指数を考慮して設定している点も記載されている。
しかし、決定された養生温度パターンは、実測値からリアルタイムに修正できる管理方法ではないため、様々に変化する気象条件をリアルタイムに監視して常に適切な養生管理を行うことは困難である。また、コンクリートのひび割れの要因には、上述したように内部拘束ひび割れ型と外部拘束ひび割れ型があり、両者の養生管理方法は一般的に異なるものである。したがって、両者の型に適切に対応する養生管理方法が求められるが、特許文献2にはそうした点を考慮した養生管理方法は記載されておらず、示唆もない。
本発明の目的は、上記の諸問題点を解決することであり、予め仮決定した仮の管理基準値を、実測値に基づいて適切に修正して様々な形状で異なる気象条件下で打設されるコンクリートの最適な養生管理を実施でき、内部拘束によるひび割れと外部拘束によるひび割れとにそれぞれ適切に対応することができ、養生囲い内の温度を均一状態にして正確な実測値に基づいた養生管理を可能にする、温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法を提供することにある。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法は、
コンクリート構造物の構築に際し、コンクリート打設箇所の周囲を閉鎖構造に取り囲む養生囲いを設けて、同養生囲い内を温度応力解析による管理基準値に基づいて最適な養生環境に管理する方法であって、
施工前の準備工程として、解析手段による事前解析に基づく予測値として温度、応力、気流の仮の管理基準値を仮決定する段階と(図2のST3)、
前記養生囲い内に配置された囲い内用の温湿度センサと、養生囲い外に配置された囲い外用の温湿度センサと、コンクリート内部に複数個埋設されたコンクリート用の温度センサと、前記養生囲い内及び養生囲い外の温湿度センサと温度センサからの信号を集積する温湿度計測盤とを有する温湿度測定装置と、
養生囲い内に配置された加湿器と温度調節器、及び養生囲い内の温度を均一に熱循環させる熱循環器、並びに前記加湿器や温度調節器、熱循環器の動作を制御する電源制御盤とを有する温湿度制御装置と、
温度解析、応力解析を行なって実測値に基づく管理基準値を算出し(図2のST9)、同管理基準値に基づいた制御信号を前記温湿度制御装置へ送信して養生囲い内の温湿度及びコンクリート温度を制御して養生管理を行う養生管理装置とから成り、
前記養生管理装置は通信手段を有しており、インターネット回線により事務所の端末や他の端末と情報の授受を行う構成とされており、
前記養生管理装置は、温度応力解析によりコンクリートの温度、養生囲い内の雰囲気温度、及び外気温それぞれの管理基準値を算出する解析手段を備えており、コンクリート打設前に予めコンクリート構造物の種類と形状を入力させ、且つ外気温とコンクリート初期温度を過去の気象データから予想させ、
前記の両予想値に基づいて少なくとも温度解析と応力解析とを行なって仮の管理基準値を算出しておき、
前記温湿度測定装置から送信される実測値に基づいて再度温度解析と応力解析を行わせて最適な管理基準値を決定し(図2のST9)、
決定した管理基準値に基づいて、温湿度制御装置を制御してコンクリートの養生管理を行う(図2のST10)ことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した温度応力解析に基づくコンクリート養生管理方法において、
養生管理装置の解析手段は、仮の管理基準値の算出時に養生囲い内の気流解析を行い、加湿器と温度調節器の数量、及び熱循環器の台数、位置、方向を算出することを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した温度応力解析に基づくコンクリート養生管理方法において、
養生管理装置の解析手段は、仮の管理基準値を算出した後、打設されるコンクリートが内部拘束ひび割れ型か外部拘束ひび割れ型かを判別させ、
外部拘束ひび割れ型である場合には、コンクリート打設前の前養生管理として、温湿度測定装置からの実測値に基づいて温度解析と応力解析を行わせて管理基準値を決定し、同管理基準値に基づいて養生囲い内の温度、湿度、気流を、温湿度制御装置を制御して前養生管理を行い、コンクリート打設後に打設コンクリートの後養生管理の有無を判断すること、
内部拘束ひび割れ型である場合、又は打設後コンクリートの後養生管理が必要と判別された場合には、コンクリート打設後の後養生管理として、コンクリート打設後に前記温湿度測定装置から送信される少なくとも外気温とコンクリート初期温度に基づいて、温度解析と応力解析を行い、実測値に基づいた管理基準値を決定し、前記管理基準値に基づいて、養生囲い内の温度、湿度、気流を温湿度制御装置を制御して後養生管理を行うことを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法において、
養生管理装置は、インターネット回線により、事務所の端末や他の端末が行った温度応力解析による管理基準値を取得し、同管理基準値に基づいてコンクリートの養生管理を温湿度制御装置制御により行うことを特徴とする。
請求項1〜4に記載した、温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法は、以下の効果を奏する。
本発明のコンクリート養生管理方法は、温湿度センサと温度センサ及び温湿度計測盤を有する温湿度測定装置と、加湿器、温度調節器、熱循環器、及び同前の加湿器と温度調節器及び熱循環器の動作を制御する電源制御盤を有する温湿度制御装置とで、温度解析及び応力解析を行なって、打設コンクリートの温度、養生囲い内の雰囲気温度、及び外気温それぞれの管理基準値値を算出し、同管理基準値に基づいて養生囲い内打設コンクリートの養生管理を行う養生管理装置とで実施する。
特に、前記養生管理装置は、温度・応力解析により管理基準値を算出する解析手段を有、コンクリート打設前に予めコンクリート構造物の種類と形状を入力させ、且つ外気温とコンクリート初期温度を過去の気象データから予想し、両予想値に基づいて少なくとも温度解析と応力解析を行なって仮の管理基準値を算出し(図2のST3)、前記温湿度測定装置から送信される実測値に基づいて再度温度解析と応力解析を行って最適な管理基準値を決定し、コンクリートの養生管理を実測値に合わせて実施する方法である。
したがって、養生管理装置は、予めコンクリート構造物の種類と形状と予想値に基づいて算出した仮の管理基準値(図2のST3)を、実測値の入力(図2のST6)で、最適な管理基準値に修正して決定でき(図2のST9)、作業性と精度を向上できる。
また、管理基準値の決定(図2のST9)後、温湿度測定装置からのリアルタイムの温湿度、及びコンクリート内温度の実測値(図2のST12)を基に、温度応力解析により導かれた最適な管理基準値(図2のST15)に基づいて養生囲い内の温度、湿度を温湿度制御装置により制御する(図2のST16)ので、コンクリート内部と外部との温度差を小さくして初期ひび割れを防止すると共に、実測値に沿って温湿度制御装置が制御される。
よって、様々な形状で異なる気象条件下で打設されるコンクリートであっても、常にその現状に即した最適な管理基準値になるように養生管理を行うことができる。
前記養生管理装置の解析手段は、養生囲い内の気流解析を行い、加湿器と温度調節器の数量、及び熱循環器の台数、位置、方向を算出する。つまり、加湿器と温度調節器の数量と、熱循環器を、予測値ではなく、正確な気流解析により養生囲い内に適した条件算出するため、最も効率的に温湿度の制御が行える。
例え上下方向に高さが大きい養生囲いであっても、熱循環器の効果的な設置により、上下の温度差が無いように空間内の温度を均一にして、上下の温度差に起因するひび割れを防止できる。
のみならず、局部的な熱不足によるコンクリートの強度不足の解消や過熱による温度応力の発生も低減して初期ひび割れを抑制できる。
更に、養生管理装置の解析手段は、管理者に、打設されるコンクリートが内部拘束ひび割れ型か外部拘束ひび割れ型かを判別させ、それぞれに最適な管理基準値を算出するシステムであり、一つのシステムで多様な形状や種類のコンクリート構造物の養生管理を適切且つ正確に行うことができ、非常に汎用性が高い。
特に、外部拘束ひび割れ型である場合には、コンクリート打設前の既設コンクリートの前養生として、温湿度測定装置からの実測値を基に温度応力解析を行って管理基準値を決定し、コンクリートの打設前の前養生管理を前記管理基準値に基づいて、養生囲い内の温度、湿度、気流を温湿度制御装置により制御して行う。つまり、コンクリート打設前に既設コンクリート温度を養生囲い内で適切に前養生管理することで、外部拘束による温度応力のひび割れを低減できる。
更に、コンクリート打設後に、打設後コンクリートの後養生管理の有無を判断し、打設後コンクリートの後養生管理が必要と判別された場合には、後養生管理として内部拘束ひび割れ型も、同様に前記温湿度測定装置から送信される実測値から温度解析と応力解析を行なって管理基準値を決定し、前記管理基準値に基づいて、養生囲い内の温度、湿度、気流を温湿度制御装置により制御して後養生管理を行う。
したがって、本発明の養生管理方法は、外部拘束によるひび割れ型であ、内部拘束ひび割れ型であっても、それぞれの養生条件やコンクリート形状などを考慮して、前養生管理から後養生管理まで最適な養生管理を一括した方法で行うことができる。
前記養生管理装置は、事務所の端末や他の端末とインターネット回線により情報の授受を行える構成であり、更に事務所の端末や他の端末が行った温度応力解析による管理基準値を取得し、同管理基準値に基づいてコンクリートの養生管理を実測値に合わせて行うことが可能であるため、管理者がインターネット回線を利用すれば、離れた場所の端末からも養生管理の状況を把握し、遠隔操作による制御が行える。のみならず、養生管理中に不測の事態が生じても、専門家や他のサイトにいる管理者が、インターネット回線を利用して養生管理状況を閲覧して相互援助することが可能であり、作業面と安全面が飛躍的に向上する。
例えば、作業面の向上では、毎回測定データを現場へ確認に行かなくても良い点など、安全面の向上は、養生空間内の酸素濃度が低下しているような場合でも、養生空間内に入ることなく、システム機器を制御することができるのである
本発明に係る温度応力解析に基づくコンクリート養生管理方法のシステム概要図である。 本発明に係る温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法の一連の作業工程の流れを示すフローチャートである。 図2のST7(ST13)の直前解析の具体的な作業流れを示すフローチャートである。
本発明は、コンクリート打設箇所の周囲を閉鎖構造に取り囲む養生囲い2を設け、同養生囲い2内を温度応力解析による管理基準値に基づいて最適な養生環境に管理するコンクリート養生管理方法である。
施工前の準備工程として、解析手段による事前解析に基づく予測値として温度、応力、気流の仮の基準値を仮決定する段階と、
前記養生囲い2内に配置された囲い内用の温湿度センサ31aと、養生囲い外に配置された囲い外用の温湿度センサ31bと、コンクリート内部に複数個埋設されたコンクリート用の温度センサ32と、並びに前記養生囲い内及び囲い外用の温湿度センサ31(31a、31b)と、温度センサ32からの信号を集積する温湿度計測盤30とを有する温湿度測定装置3と、
養生囲い2内に配置された加湿器41と温度調節器42、及び養生囲い2内の温度を均一に熱循環させる熱循環器43、及び前記加湿器41と温度調節器42及び熱循環器43、並びに同加湿器41と温度調節器42、及び養生囲い2内の温度を均一に熱循環させる熱循環器43の動作を制御する電源制御盤40とで成る温湿度制御装置4と、
温度解析、応力解析を行なって実測値に基づく管理基準値を算出し、同管理基準値に基づいた制御信号を温湿度制御装置4の電源制御盤40へ送信して養生囲い2内の温湿度及びコンクリート温度を制御して養生管理を実行する養生管理装置5とを設備して実施する。
前記養生管理装置5は通信手段51を有しており、インターネット回線6により事務所の端末S2や他の端末S4との間で情報の授受を行う構成とされている。
前記養生管理装置5は、温度応力解析により管理基準値を算出する解析手段50を有しており、これにはコンクリート打設前に予めコンクリート構造物の種類と形状を入力し、且つ外気温とコンクリート初期温度を過去の気象データから予想させ、双方の予想値に基づいて少なくとも温度解析と応力解析とを行なわせて最適な管理基準値を決定し、前記のように決定した管理基準値に基づいて、温湿度測定装置を制御してコンクリート1の養生管理を行なうことに特徴を有する。
以下に、本発明を図示した実施例に基づいて説明する。
本発明のコンクリート養生管理方法は、コンクリート1の打設箇所に予め同所を取り囲む養生囲い2を設置し、同養生囲い2内を温度応力解析による管理基準値に基づいて最適な養生環境に管理することを特徴としている。
ここで言う温度応力解析とは、温度解析と応力解析を指すが、本発明においては気流解析も行って正確な実測値を得ることを特徴としている。
また、本発明は、内部拘束ひび割れ型と外部拘束ひび割れ型の双方のひび割れ要因に対して、それぞれ温度応力解析を行って、前養生管理から後養生管理まで、適切な養生管理を一括した方法により可能にすることも特長としている。
ここでいう、内部拘束ひび割れ型とは、上記したとおり、新設のコンクリートを打設した際に、コンクリート内部とコンクリート表面部との温度差によって生じるひび割れを指す。外部拘束ひび割れ型とは、先に打設したコンクリートの上に、次の(後打ちの)コンクリートを打設した際に、先打ち(下側)のコンクリートが既に硬化しており、上側の後打ちコンクリートの下面の収縮が拘束されて、そこに引張応力が生じてひび割れを生ずる場合指す。
本発明のコンクリート養生管理方法は、主に建設現場S1に設備した各装置により実施される。そして、インターネット回線6により事務所の端末S2と、各装置によるタスクの全てを閲覧可能に蓄積するデータベースサーバーS3、及び他の端末S4と情報の授受を行うことができ、遠隔地からでもコンクリート養生管理を行うことができ
先ず、建設現場S1には、温湿度測定装置3と、温湿度制御装置4、及びコンクリートの養生管理を実行させる養生管理装置5が設置されている。
前記温湿度測定装置3は、温湿度センサ31と温度センサ32及び同温湿度センサ31、並びに温度センサ32からの信号を集積する温湿度計測盤30とで構成されている。
前記温湿度センサ31には、養生囲い2内に配置された室内用の温湿度センサ31aと、前記養生囲い2の外に配置された室外用の温湿度センサ31bとがあり、それぞれの温度と湿度情報は前記温湿度計測盤30へ継続的に送信される。
前記室内用の湿度センサ31aは、例えば囲い内の中心位置に配置されることが好ましいが、養生囲い2内の大きさによっては複数箇所に設置される。
前記温度センサ32は、コンクリート1内部に複数個埋設されるコンクリート用の温度センサ32であり、それぞれの温度情報は温湿度計測盤30へ継続的に送信され集積される。この温度センサ32は、コンクリートが打設される前に予め鉄筋の所定箇所に取り付けてコンクリート内に埋設する構成とされる。前記所定箇所とは、コンクリート構造物の形状や構造によって異なるが、少なくとも縦断面に見て上下左右に満遍なく複数設置される。つまり、打設したコンクリート内部の温度を正確に計測できる数と配置で設置される。
因みに、既設のコンクリートを前養生する場合に、同既設のコンクリートの温度を測定するには、温度センサ32をコンクリート表面に複数個貼り付けて実施する。とは言え、新設(後打ち)のコンクリート構造物を、このコンクリート養生管理方法を用いて構築している場合には、既設のコンクリートには、既にコンクリート内部に温度センサ32が埋設されているので、再利用することによって効果的に実施できる。
上記温湿度制御装置4は、養生囲い2内に配置される加湿器41と温度調節器42、養生囲い2内の温度を均一に熱循環させる熱循環器43、及び同加湿器41と温度調節器42と熱循環器43の動作を制御する電源制御盤40とから構成されている。
前記加湿器41は、通常建設現場で用いられているもので良く、例えばミスト発生器である。温度調節器42は、加熱器と冷却器とから成り、加熱器は例えばジェットヒータである。また、冷却器とは図示することは省略したが、コンクリートの内部にパイプを仕込んでおいて冷水を流し、コンクリート内部の温度を下げるパイプクーリングなどである。熱循環器4は、例えば送風器である。勿論、性能は養生囲い2内の容量の大きさ合わせて適宜決定される。
前記電源制御盤40は、後述する養生管理装置5、(又は事務所の端末S2や他の端末S4も含む。)から送信される制御信号に基づいて、加湿器41、温度調節器42と熱循環器43の動作を制御して、養生囲い2内の養生環境を最適に制御する
前記養生管理装置5は、所謂小型のコンピュータ5であり、解析手段50と双方向の通信機能を備えた通信手段51とを備えている。勿論、通常のコンピュータに備えられている各機能手段も有しており、過去の気象データや解析ソフトを格納する記憶手段などを備えるものである。
この養生管理装置5は、前記解析手段50により温度解析、応力解析を行ない、各解析に基づいて管理基準値を算出して決定し、同管理基準値に基づいた制御信号を温湿度制御装置4の電源制御盤40へ送信して養生囲い2内の温湿度及びコンクリート温度を制御して養生管理をする働きを担っている。のみならず、解析手段50は、養生囲い2内の前記気流解析も行い、加湿器41と温度調節器42の数量、及び熱循環器43の台数、位置、方向をも正確に算出することができる。したがって、養生囲い2内の温度を確実に均一にできるので、正確な温湿度を計測することに寄与する。
また、上記養生管理装置5は、管理者に、打設されるコンクリートが内部拘束ひび割れ型か、外部拘束ひび割れ型かを判別させる。外部拘束ひび割れ型である場合には、コンクリート打設前の既設コンクリートの前養生管理として、温湿度測定装置3からの実測値を基に温度応力解析を行って正確な管理基準値へ修正して決定し、上記温湿度制御装置4によりコンクリートの打設の前養生を実測値に合わせて行わせる。更に、コンクリート打設後に打設後コンクリートの後養生管理の有無を判断する。
内部拘束ひび割れ型であるか、又は打設後にコンクリートの後養生管理が必要と判別した場合には、コンクリート打設後の後養生として前記温湿度測定装置3から送信される、実測した外気温とコンクリート初期温度に基づいて、温度解析と応力解析を行い、実測値に基づいた管理基準値を算出、決定して、同管理基準値に基づいて、養生囲い内の温度、湿度、気流を温湿度制御装置4により制御することが行われる。したがって、上記養生管理装置5により温湿度制御装置4を適切に制御して、前養生管理から後養生管理に至るまでコンクリートの養生管理を一括して行うことができる。
また、養生管理装置5は、インターネット回線6により事務所の端末S2や他の端末S4が行った温度応力解析による管理基準値を取得して、同管理基準値に基づいてコンクリートの養生管理を実測値に合わせて行うことも可能である。
次に、上記建築現場S1とインターネット回線6で接続されている事務所の端末S2について説明する。この端末S2は、双方通信機能を備えた高性能のコンピュータであり、過去の気象データや解析ソフトを格納する記憶手段などを備えるものである。また、上記した養生管理装置5と同様に、解析手段、その他通常のコンピュータに搭載される各種機能手段を備えている。
これは建築現場S1に配置される小型の上記養生管理装置5、高性能のコンピュータに比して処理速度が遅く、記憶手段の容量が少ないことが多いことから、事務所の端末S2において温度応力解析を行って管理基準値を算出しておき、同管理基準値を上記養生管理装置5へインターネット回線6を介して送信し、養生管理装置5が適切な養生管理を行えるシステムに構築されている。特に、後述するがコンクリートを打設する前に行われる温度応力解析と管理基準値の仮決定は解析量の多さの点からも事務所の端末S2においてなされることが好ましい。
上記遠隔地にある他の端末S4は、例えば、ノート型のコンピュータであり、インターネット回線6により、養生管理の状況を閲覧すると共に、場合によっては養生管理装置5へ管理基準値を送信して遠隔操作することも可能である。状況によって刻々と変化する養生囲い2内の養生環境を、相互に援助しつつ最適に管理することができるのである。因みに、処理速度や記憶容量が向上すれば、携帯電話端末によっても実施できることを付言する。
次に、本発明による温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法の養生管理の流れを、図2のフローチャート説明する。
先ず、ステップ(以下、単にSTと略す。)ST1〜ST3において、コンクリート構造物を構築するにあたり、養生管理装置5の解析手段50で実際にコンクリート打設する数週間前に、コンクリート養生計画を事前に立てる準備工程Aが行われる。本実施例では、建設現場S1に配置される養生管理装置5のコンピュータの解析手段50を使用した場合を説明するが、上記したように、準備工程Aの各ステップは、他の端末、特に事務所の端末S2の高性能コンピュータにおいても同様に行える。当然、この準備工程Aは、建設現場S1で行う必要はない。
本実施例では、例えば仕上がり内径8m×8m、底版厚さ0.7m、側壁厚さ0.7m、頂版厚さ0.7mで、施工時期を2月下旬とするボックスカルバートの側壁部の施工へ本発明の方法を適用した場合を例に、時に具体的数値を交えて説明する。
前記ステップST1において、管理者は、上記解析手段50を用いて、過去の気象データを基に外気温、養生囲い2内温度、コンクリート打設後の初期値温度を予想値として入力する。本実施例では2月下旬であり、例えば外気温が日中8℃、夜間1℃、コンクリート初期温度10℃となっている。
過去の気象データや同気象データに対応するコンクリート初期温度は、予めコンピュータ5内に予めデータとして蓄積されているものである。また、構築されるコンクリート構造物の種類や形状、その他の構造物条件、コンクリートの養生管理に関係する各種条件も予め入力されている。
ステップST2において、上記入力された予想値を基に、事前解析を行う。事前解析とは、具体的には温度解析、応力解析、気流解析である。この事前解析において、ステップST1で入力されたコンクリート構造物の種類や形状など、コンクリートの養生管理に関係する各種条件に沿った温度解析、応力解析、気流解析が行われる。したがって、この準備工程Aにより、養生管理の大枠を決定することができる。したがって、後に外気温や養生囲い2内の温湿度、コンクリート内温度などの実測値を入力すれば、スムーズな作業で最適な管理基準値に修正でき、正確な養生管理が行えるのである。
前記温度解析とは、端的に云うと、コンクリートの内部温度の初期温度からの時系列変化を解析するものである。
前記応力解析とは、コンクリート表面とコンクリート内部との温度差によって生じる応力を解析するものであり、養生温度や養生期間を変化させたケース毎に同解析を行い、最適な養生条件を算出するものである。
前記気流解析とは、解析手段50が有する解析ソフトを用いて、養生囲い2内の気流の変化などを可視化状態で表示し、前記応力解析による最適な養生条件を実現するために必要な加湿器41、温度調節器42の数を算出するものである。更に、養生囲い2内に温度差が発生した場合に、温度差を無くして均一に熱循環させるための、熱循環器43の台数、位置、方向をも算出する。
実施例では、上記事前解析によりコンクリート構造物がボックスカルバートコンクリート養生として、温度調節器42が4台、加湿器41が2台、熱循環器43が4台必要であると算出された。
また、上記3つの事前解析により、ステップST3において、温度制御、湿度制御、気流制御の各管理基準値の仮決定がなされる。尚、管理基準値は一定の値に限らず、時系列に応じて変動させることもできる。
本実施例では、コンクリート打設前の養生期間は、打設前1.0〜0.5日で、温度制御は、養生囲い2内温度を20℃、湿度制御は60%以上〜80%以下、気流制御は養生囲い2内の温度差5℃に仮決定される。コンクリート打設後の養生期間は打設後1.5〜4.0日で、温度制御は、養生囲い2内温度を10℃、湿度制御は60%以上〜80%以下、気流制御は養生囲い2内の温度差5℃に仮決定される。
次に、ステップST4で、対象のコンクリートが外部拘束ひび割れ型(YES)かの判別が行われる。(NO)の場合は、内部拘束型ひび割れ型としてステップST5へ進む
この判別ステップ端的に云うと、先打ちした既設コンクリートの上部に新設(後打ち)のコンクリートを打設する場合は、外部拘束によるひび割れ型を考慮する必要がある点を判別基準としている。
先ず外部拘束によるひび割れ型を考慮する必要ある場合(YES)について説明する。外部拘束ひび割れ型を対処するには、コンクリートを打設する前に既設のコンクリートの温度を適切に管理する前養生をする必要がある。前養生とは、既設のコンクリート及び新設のコンクリートを打設する箇所に養生囲い2を設置し、既設のコンクリートを、新設のコンクリートとの温度応力が発生しない程度に暖めることがなされる。この前養生の際の適切な養生管理を、養生管理装置5の解析手段50により管理基準値を算出し決定して、適切な前養生管理を行う必要がある。以下に、前養生の工程Bの各ステップを説明する。
この前養生の工程Bに際し、前記準備工程Aを事務所の端末S2(他の端末S4も含む)で行い、この前養生の工程Bを養生管理装置5により行う場合は、応力解析による仮の管理基準値をインターネット回線6を介して取得しておく工程が適宜加わることを付言する。
前記準備工程Aでは数週間前に予測値による管理基準値が仮決定されたが、ステップST6では、養生囲い2を設置してから、実際の外気温や、養生囲い2内温度、既設コンクリートの温度を温湿度計測装置3により測定して実測値が入力される。
すると、ステップST7において直前解析が行われる。この直前解析ステップは、図3に示すフローチャートにより具体的に説明する。端的には、仮の管理基準値を、実測値に基づいた温度解析と応力解析を行って修正する工程である。
ステップST70において、再度、温度解析が行われる。この解析は、上記ST2で行ったものと同様の手法によるが、暖めている既設コンクリートの温度が実測値と解析値で大きく異なる場合があるため、このステップST70により、前記実測値に基づく正確な温度解析が必要である。そして、ステップST71で、既設コンクリートの解析値と実測値を比較する。
両者の温度差が許容値内(実施例では±2℃以内)であれば(OK)で、ST72へ進み、上記した手法で応力解析を行う。この際、底版コンクリートの最大温度差が5℃であり、許容値外(NG)であれば、解析条件を修正することになる。例えば、底版コンクリート温度の解析値が実測値に比べて高い場合、解析条件として物性値、熱伝導率などの修正を行う。そして、再度ST70で温度解析を行い、既設コンクリートの解析値と実測値を比較し、許容値内に収まるまで解析条件を修正する。
許容値内に収まったならば(OK)、ST72で応力解析を行う。応力解析は、上記した準備工程Aの際に行ったのと同じ手法であり、前記各実測値と修正済みの温度解析の数値により正確に解析される。そして、ステップST74で、前記応力解析に基づいて最小ひび割れ指数を求め、養生管理方法を稼動させた場合と、養生しなかった場合とを比較する。養生しなかった場合は、外気温とコンクリートの初期温度から最小ひび割れ指数が算出されている。
前記最小ひび割れ指数が目標以上(OK)であれば、改善効果が確認できたとして応力解析を終了する。
目標以下(NG)であれば、ステップST75で、解析条件である養生期間や養生温度を修正して再度ST72の応力解析を行うことが繰り返される。とは言え、繰り返し修正と応力解析を行っても改善効果が低い場合には、応力解析が終了される。なぜなら、改善効果の目標値が高すぎる可能性があり、目標値を修正する必要があるからである。
上記ST7の直前解析により、実測値に基づく正確な温度解析と応力解析が行われると、図2のステップST8で前養生の改善効果判定が行われ、前記前養生の効果が得られないか、又は目標値に達しない場合(NO)は、前養生管理を行わないと判断する。この場合、コンクリートを打設して後養生の工程Cステップへ行く。
上記ステップの説明は養生管理装置5の解析手段50が行う前提で進めてきたが、上述したように、ST7の直前解析〜ステップST9の管理基準値の決定までは他の端末にさせておき、決定された管理基準値をインターネット回線6を介して養生管理装置5が取得して、以下の前養生管理を行うことも適宜行われる。この点は、後述する後養生の工程Cの各ステップにおいても同様であるため重複説明は省略する。
前養生の効果がある事が確認された場合(YES)には、ステップST9で、温度制御、湿度制御、気流制御の各管理基準値の決定がなされる。本実施例では、温度制御は、養生囲い2内の温度を25℃、湿度制御は60%以上〜80%以下、気流制御は養生囲い2内の温度差5℃に決定される。養生期間は打設前1.0〜0.5日である。因みに、温度制御はコンクリート温度、養生囲い2内の温度、外気温のそれぞれについて単独制御方法、2点間温度差制御方法、複合制御方法のいずれかを選択できる。また、湿度制御は単独制御方法であり、気流制御は2点間温度差制御である。
前記単独制御方法とは、1つの計測値を元に制御する方法である。前記2点間温度差制御方法とは、2つの測定値の差を基に制御する方法である。また、前記複合制御方法とは、単独制御方法と2点間温度差制御方法とを組み合わせた内容である。これらは、現場の環境及び設備条件を考慮して最適な温度制御方法を適宜選択できる。
そして、ステップST10で、前記管理基準値に基づいて、温度制御、湿度制御、気流制御が行われ、既設のコンクリート温度を適切に前養生することができる。
前記温度制御、湿度制御、気流制御は、温湿度測定装置3から送られるそれぞれの実測値データを基に決定された管理基準値に達するように、温度調節器42、加湿器41、熱循環器43のそれぞれを制御するものである。
特に、各制御には、前記温度調節器42、加湿器41、熱循環器43のスイッチ入り・切りを短時間に繰返し行うことがある。これは温度が管理基準値の付近を連続的に上下した場合に繰り返す現象である。これを防止するために、ヒステリシス値αを設け、極力小さく設定されている。
本実施例での温度制御のヒステリシス値αは、1.5℃とされている。養生囲い2内温度の管理基準値が25.0℃であると、養生囲い2内温度は、管理基準値からヒステリシス値α=1.5℃を引いた値の23.5℃で温度調節器42が起動し、逆に1.5℃足した26.5℃で温度調節器42が停止する制御が行われる。
また、湿度制御でのヒステリシス値αは、10%としている。したがって、湿度制御の管理基準値の最小湿度値が60%であると、ヒステリシス値α=10%を引いた、湿度50%になった際に、加湿器41が起動する。管理基準値の最大湿度値は80%であるので、同管理基準値に10%を足した湿度90%になった際に、加湿器41が停止する制御が行われる。
更に、気流制御のヒステリシス値は、4℃としている。気流制御の管理基準値は、養生囲い2内温度の温度差が5℃以内であるので、当然、温度差が5℃以上になれば熱循環器43が起動する。前記管理基準値の温度差5℃からヒステリシス値α=4℃を引いた値の温度差1℃になった場合には、熱循環器43が停止する制御である。
前記ST10で、各制御をそれぞれの管理基準値に基づいて行って前養生の工程Bを適切に行った後に、ステップST11でコンクリート打設を行う。
因みに、内部拘束ひび割れ型であると判別された場合、及びST8で前養生の工程Bが必要ないと判断された場合も、同じくST11でコンクリート打設が行われる。以下に、コンクリート打設を行った後の後養生の工程Cの各ステップを説明する。
この内部拘束によるひび割れ型に対処する後養生の工程Cの各ステップは、上記した外部拘束ひび割れ型に対処する前養生の工程Bの各ステップと同様の部分が多く存在するので、重複する点は最小限の記載に止め、相違点を中心に説明する。
先ず、数週間前に準備工程Aで予測値による管理基準値が仮決定されたとして、ステップST12で、養生囲い2を設置した後の、実際の外気温、養生囲い2内温度、新設のコンクリートの初期温度が温湿度計測装置3により測定されて、実測値が入力される。
すると、ステップST13において直前解析が行われる。この直前解析のステップは、上記前養生の工程BのST7、及び図3に示すフローチャートで説明したST70〜ST75の通り行われるので、重複する説明は省略する。
相違点としては、ST71のコンクリート温度の解析値と実測値との比較ステップは、既設のコンクリートではなく、当然新設のコンクリート温度の比較がなされる。内部拘束ひび割れ型の場合、比較対象はコンクリートピーク温度の発生時間であり、例えばピーク温度の発生時間差が6時間(許容値3時間)であると、解析条件を修正するST73へ進む。ここで、コンクリートピーク温度の発生時間は、前記解析値が実測値に比べて遅かった場合、断熱温度上昇速度係数を上げて、再度ST70、ST71で許容値内(3時間以内)になるように応力解析を行う。
ST72の応力解析によりST74で最小ひび割れ指数が目標値以上であるか、の判定がなされる。しかし、繰り返し解析条件を修正(ST75)しても、後養生の効果が得られないか、又は目標値に達しない場合には、強制的に応力解析のステップを終了する点も同じである。
すると、図1のST14で後養生の改善効果判定が行われ、前記後養生の効果が得られないか、又は目標値に達しない場合(NG)は、後養生を行わず本養生管理方法が終了される。
後養生の効果がある(OK)の場合には、ステップST15において、温度制御、湿度制御、気流制御のそれぞれの管理基準値の決定がなされる。この点は前養生工程BのST9で説明したとおりであり、温度制御が単独制御管理方法、2点間温度差制御、複合制御方法のいずれかが宜選択される点も同様である。本実施例では、温度制御は、養生囲い2内温度を11.5℃、湿度制御は60%以上〜80%以下、気流制御は養生囲い2内温度差5℃に決定されている。養生期間は打設後1.5〜4.0日である。
上記の各管理基準値にしたがって、ステップST16で、養生管理装置5は、温湿度測定装置3により養生期間の間、養生囲い2内の養生管理をリアルタイムで監視しつつ、温湿度制御装置4により温度制御、湿度制御、気流制御を正確な実測値から導かれた最適な管理基準値に基づいて制御し、後養生管理を行うのである。
斯くすると、外部拘束によるひび割れ型であっても、内部拘束ひび割れ型であっても、それぞれの設置場所やコンクリート形状、養生条件などを考慮し、前養生から後養生までの最適な養生管理を一括したシステムで行うことができるのである。
以上に、本発明を図示した実施例に基づいて説明したが、本発明は、上記実施例の構成、内容に限定されない。その目的と要旨を逸脱しない範囲において、当業者が必要に応じて行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のため言及する。
1 コンクリート
2 養生囲い
3 温湿度測定装置
30 温湿度計測盤
31 温湿度センサ
32 温度センサ
4 温湿度制御装置
40 電源制御盤
41 加湿器
42 温度調節器
43 熱循環器
5 養生管理装置
50 解析手段
6 インターネット回線
S1 建設現場
S2 事務所の端末
S3 データベースサーバー
S4 他の端末

Claims (4)

  1. コンクリート構造物の構築に際し、コンクリート打設箇所の周囲を閉鎖構造の取り囲む養生囲いを設けて、同養生囲い内を温度応力解析による管理基準値に基づいて最適な養生環境に管理する方法であって、
    施工前の準備工程として、解析手段による事前解析に基づく予測値として温度、応力、気流の仮の管理基準値を決定する段階と、
    前記養生囲い内に配置された囲い内用の温湿度センサと、養生囲い外に配置された囲い外用の温湿度センサと、コンクリート内部に複数個埋設されたコンクリート用の温度センサと、前記養生囲い内及び養生囲い外の温湿度センサと温度センサからの信号を集積する温湿度計測盤とを有する温湿度測定装置と、
    養生囲い内に配置された加湿器と温度調節器、及び養生囲い内の温度を均一に熱循環させる熱循環器、並びに前記加湿器や温度調節器、熱循環器の動作を制御する電源制御盤を有する温湿度制御装置と、
    温度解析、応力解析を行なって実測値に基づく管理基準値を算出し、同管理基準値に基づいた制御信号を前記温湿度制御装置へ送信して養生囲い内の温湿度及びコンクリート温度を制御して養生管理を行う養生管理装置とから成り、
    前記養生管理装置は通信手段を有し、インターネット回線により事務所の端末や他の端末と情報の授受を行う構成とされており、
    前記養生管理装置は、温度応力解析によりコンクリートの温度、養生囲い内の雰囲気温度、及び外気温それぞれの管理基準値を算出する解析手段を備えており、コンクリート打設前に予めコンクリート構造物の種類と形状を入力させ、且つ外気温とコンクリート初期温度を過去の気象データから予想させ、
    前記の両予想値に基づいて少なくとも温度解析と応力解析とを行なって仮の管理基準値を算出しておき、
    前記温湿度測定装置から送信される実測値に基づいて再度温度解析と応力解析を行わせて最適な管理基準値を決定し、
    決定した管理基準値に基づいて、温湿度制御装置を制御してコンクリートの養生管理を行うことを特徴とする、温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法。




  2. 請求項1に記載した温度応力解析に基づくコンクリート養生管理方法において、
    養生管理装置の解析手段は、仮の管理基準値の算出時に養生囲い内の気流解析を行い、加湿器と温度調節器の数量、及び熱循環器の台数、位置、方向を算出することを特徴とする、温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法。
  3. 請求項1又は2に記載した温度応力解析に基づくコンクリート養生管理方法において、
    養生管理装置の解析手段は、仮の管理基準値を算出した後、打設されるコンクリートが内部拘束ひび割れ型か外部拘束ひび割れ型かを判別させ、
    外部拘束ひび割れ型である場合には、コンクリート打設前の前養生管理として、温湿度測定装置からの実測値に基づいて温度解析と応力解析を行わせて管理基準値を決定し、同管理基準値に基づいて養生囲い内の温度、湿度、気流を、温湿度制御装置を制御して前養生管理を行い、コンクリート打設後に打設コンクリートの後養生管理の有無を判断すること、
    内部拘束ひび割れ型である場合、又は打設後コンクリートの後養生管理が必要と判別された場合には、コンクリート打設後の後養生管理として、コンクリート打設後に前記温湿度測定装置から送信される少なくとも外気温とコンクリート初期温度に基づいて、温度解析と応力解析を行い、実測値に基づいた管理基準値を決定し、前記管理基準値に基づいて、養生囲い内の温度、湿度、気流を、温湿度制御装置を制御して後養生管理を行うことを特徴とする、温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一に記載した温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法において、
    養生管理装置は、インターネット回線により、事務所の端末や他の端末が行った温度応力解析による管理基準値を取得し、同管理基準値に基づいて、コンクリートの養生管理を温湿度制御装置制御により行うことを特徴とする、温度応力解析に基づいたコンクリート養生管理方法。
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