JP6042934B2 - マルチバンドマルチキャリア無線システムのための動的アンテナ同調 - Google Patents

マルチバンドマルチキャリア無線システムのための動的アンテナ同調 Download PDF

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Description

記載された実施形態は、概して無線通信に関し、より詳細には、マルチバンドマルチキャリアシステムのためにアンテナ設定を動的に同調させるための手順に関する。
移動体通信において、マルチバンド無線装置は、複数の無線周波数(RF)帯域をサポートする携帯電話(または他の無線通信機器)を表しうる。各RF帯はある範囲の無線周波数にわたって存在し、複数の無線周波数チャネルを含む。マルチバンド移動無線装置には、1つのキャリア周波数を用いて通信するものも、同時に複数の周波数チャネルを用いるマルチキャリア通信をサポートするものもある。マルチバンド無線装置において複数の無線周波数帯をサポートすることで、移動無線サービスの提供に様々な無線通信プロトコルが使用されうる、世界の異なる地域間でのローミングが可能になる。間隔の広い無線周波数帯については、並列送受信信号経路回路が必要になるかもしれず、マルチバンド無線装置のコスト、物理的な大きさ、複雑さ、および電力要求を増大させうる。マルチバンド無線通信は、このような通信をサポートするマルチバンド無線機器用アンテナ設計に直接的な影響を与えうる。
無線システムの基本要素は、受信機と、送信機(受信機と組み合わせて送受信機と呼んでもよい)と、電波を放射および受信するための1つ以上のアンテナを含む。アンテナの特性は、受信機と送信機についての仕様、例えば、帯域幅およびキャリア周波数に基づきうる。いくつかの実施形態では、無線装置のアンテナが単一のキャリア周波数に同調することだけを必要としうるように、受信機と送信機が同一のキャリア周波数で動作することができる。
第1世代(1G)モバイルシステムは単一のキャリア周波数を用いており、例えば北米ではAMPS(Advanced Mobile Phone System)が800MHzのキャリアを用いていた。第2世代(2G)の規格への進化に伴い、モバイルシステム(TDMA、GSM、CDMA)は、デュアル無線周波数帯を導入した。デュアルバンドモバイル機器は、2つの無線周波数帯を用いて動作する。したがって、2G移動無線機器、例えば、ユーザ機器(UE)および基地トランシーバ局(BTS)のようなネットワーク装置は、動作のためにデュアルバンドアンテナ装置を必要としうる。移動無線装置のためのデュアルバンドアンテナ装置は、2つの別個のアンテナを使用して実装することもできるし、2つの別個の無線周波数帯で動作するアンテナを作るために複数の要素を組み合わせて実装することもできる。
例えば3Gモバイルシステムから第3世代(3G)モバイルシステムへといった無線通信規格の発展や、世界中で無線サービスに接続可能な無線通信装置の提供に対する要求に伴い、アンテナ設計は複雑になる一方である。マルチバンド移動無線装置は、デュアルバンド対応からトライバンド対応へ、さらにはクワッドバンド対応へと進化してきた。例えば、クワッドバンド無線装置は、4つの独立した無線周波数帯(例えば、一般的にアメリカで使用される850および1900MHz無線周波数帯(ITUリージョン2)および、一般的にヨーロッパや他の地域で使用される900および1800MHz帯)をサポートすることができる。2Gおよび3G無線通信プロトコルをサポートする一部の無線通信装置は、4つの無線周波数帯全てをサポートする。
LTE/4G(ロングタームエボリューション/第4世代)無線通信プロトコルへのの進化は、移動無線装置に多くの無線周波数帯をサポートすることを要求する。さらに、高度な性能を有する無線通信に関し、複数のキャリア周波数を同時に使用する無線システムの需要が高まっている。この需要は、移動無縁装置(例えばUE)と、アクセスネットワーク機器(例えばBTS)との両方に影響を与える。無線通信プロトコルの最近の進展(例えば、LTE-Advancedプロトコル)は、より広い帯域幅とより高いスループットを達成するため、最大5つの異なる無線周波数キャリアを用いる同時通信をサポート可能なキャリアアグリゲーション(CA)を可能にしている。さらに、デュアル加入者識別モジュール(SIM)デュアルスタンバイ(DSDS)および/またはデュアルSIMデュアルアクセス(DSDA)無線通信装置は、少なくとも2つの周波数チャネルを並列に用いる送信および/または受信を必要としうる。これらアプリケーションの要件は、無線通信装置用のアンテナ設計、特にアンテナチューニング設計に対して重要な課題を課すことがある。したがって、フォームファクタおよび/またはコスト目標を満たしながら、マルチバンドマルチキャリア環境で動作可能で、複数の無線周波数帯にわたって最適な性能を提供可能なアンテナに対する必要性が存在する。
マルチバンドマルチキャリア無線システムにおける重要な課題は、そのアンテナ回路の設計である。アンテナ回路は、複数の無線周波数帯にわたって用いるために適切に同調される必要がある。この課題に対処するための装置は、ユーザ装置(UE)で用いるための、動的に同調可能なアンテナ装置の設計である。このようなアンテナ装置は、アンテナ同調コントローラ、アンテナ同調回路、および物理アンテナセットを含むことができる。アンテナ同調コントローラは、ベースバンドおよびフロントエンドのハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを含むことができる。アンテナ回路は、アンテナ同調回路と物理アンテナセットとを集合的に含むことができる。注目する無線周波数帯域セットと、通信チャネル状態とに基づいて、アンテナ同調コントローラは、最適なアンテナ同調設定を決定し、アンテナ同調回路に適切なパラメータを提供する。アンテナ装置は、次のタイムスロットであってよい将来の期間について、アンテナ回路の同調を設定ならびに最適化する。アンテナ同調コントローラは、最適なアンテナ同調構成を計算するコスト/ゲイン関数を利用する。アンテナ技術において、アンテナの特性はコスト関数によって決定することができる。注目する特定のアンテナに関連付けられたコスト関数は、改善量を定量化するものであって、アンテナ同調設定の最適化のメトリックである。コスト関数のパラメータを変化させることにより、動的に同調可能なアンテナの能力を調整することができ、したがって、アンテナ回路に関する最適なアンテナ同調設定を決定することができる。
最適なアンテナ同調設定を決定するためのステップは、複数のアンテナの特徴付けから始まる。複数のアンテナのこの特徴付けの結果をアンテナ周波数応答情報と呼ぶことができ、各アンテナ同調設定についてアンテナ周波数応答セットを含むことができる。このアンテナ周波数応答設定情報は、UEに保存することができる。その後UEは、追加情報として、1)将来の期間のためのアクティブ受信キャリア周波数とアクティブ送信キャリア周波数のセット、2)現在のアップリンク通信チャネル状況および現在のダウンリンク通信チャネル状況を特徴づける状態のセット、を収集することができる。アンテナ同調設定情報および収集された追加情報とを用いて、UEはコスト/ゲイン関数の値を計算することができる。コスト/ゲイン関数は、最適なアンテナ同調設定を決定するための基礎を提供することができる。
UEのための最適なアンテナ同調設定を決定するための別の方法は、以下のステップを含む。UEは、注目するキャリア周波数セットの信号強度を測定する。いくつかの実施形態では、注目するキャリア周波数セットは、将来の期間に対する2つ以上のアクティブなキャリア周波数を含む。いくつかの実施形態では、2つ以上のアクティブなキャリア周波数は、1つ以上のアクティブ送信キャリア周波数および/または1つ以上のアクティブ受信キャリア周波数を含む。信号強度測定結果に基づいて、UEは、最も低い信号強度を有するキャリア周波数を決定する。その後UEは、最低測定信号強度を有するキャリア周波数の信号強度を最適化するためにアンテナ回路を同調させる。この方法を用いることで、最低測定信号強度を有するキャリア周波数を大幅に改善することができ、かつ、このアンテナ同調が、より強い測定信号強度を有する他のキャリア周波数の性能に与える影響は小さい可能性が高い。したがって、この方法は、UEに関する全体的な性能の改善をもたらすことができる。
この概要は、本明細書に記載された主題のいくつかの態様の基本的理解を提供するために、単にいくつかの例示的な実施形態を要約するためだけに提供されたものである。したがって、上述の特徴は単なる例であり、いかなる意味においても本明細書で説明される主題の範囲または精神を狭めるように解釈されるべきではないことが理解されるであろう。本明細書で説明される、主題の他の特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本明細書で説明される実施形態の他の態様および利点は、以下の説明および、説明される実施形態の原理を例として図示する添付図面から明らかになるであろう。
説明される実施形態およびその利点は、添付図面とともに以下の説明を参照することにより最もよく理解することができるであろう。これらの図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、本開示の時点において本技術分野の当業者によってなされうる、図面に対する予測可能な変更を、形式およびその詳細のいずれにおいても制限したり除外したりすることは一切意図されていない。
いくつかの実施形態に係る、ロングタームエボリューション(LTE)無線通信システムを示す図である。 いくつかの実施形態に係る、動的に同調可能なアンテナ装置を含むRF回路の模式図である。 いくつかの実施形態に係る、アンテナ周波数応答を示す図である。 いくつかの実施形態に係る、UEアンテナを動的に同調するための手順を示すフローチャートである。 いくつかの実施形態に係る、UEアンテナを動的に同調するための別の手順を示すフローチャートである。 いくつかの実施形態にしたがって無線通信装置デバイスに実装可能な装置のブロック図である。
以下、添付図面に示された代表的な実施形態の詳細について説明する。本開示の実施形態は、説明される実装を当業者が実現できるように十分な詳細さで説明されているが、これらの例を過度に限定的に、あるいは包括的に解釈すべきでないことを理解されたい。なお、以下の説明が、様々な実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図したものでないことを理解すべきである。逆に、添付の特許請求の範囲によって定義されるような、説明される実施形態の精神および範囲に含まれ得る代替物、改変物、および等価物を包含することを意図している。
アンテナ同調設定、送受信周波数、およびダウンリンクおよびアップリンクの動作状況の組み合わせに基づく、移動無線装置におけるアンテナ同調設定の動的な選択の代表例をここで提供する。これらの例は、本開示の主題に文脈を加え、かつ理解を助けるために提供されている。本開示が、ここで説明されている特定の詳細の一部を用いても用いなくても実施しうることは明らかであろう。また、ここで説明され、また対応図面に示される主題に対し、同様の利点および結果を実現するために、本開示の精神および範囲から逸脱することなしに種々の修正および/または変更を加えることができる。
ここで説明される様々な実施形態において、用語「無線通信装置」、「無線装置」、「移動装置」、「移動機」、および「ユーザー機器」(UE)は、本開示における様々な実施形態に関する手順を実施可能でありうる1つまたは任意数の一般的な消費者向け電子機器を記述するために交換可能に用いられうる。様々な実装に応じて、これらの消費者向け電子機器のいずれかは、携帯電話またはスマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータまたはネットブックコンピュータ、メディアプレーヤ装置、電子書籍装置、MiFi(登録商標)装置、ならびに、第4世代(4G)LTEおよびLTEアドバンスト(LTE−A)通信能力を有する他の任意の形式の電子計算機器に関連しうる。様々な実施形態においてこれらの能力は、それぞれのUEが、LTEベースの無線アクセス技術(RAT)の任意のタイプを用いうる様々な4Gネットワークセルと通信することを可能にするであろう。
図1Aは、いくつかの実施形態に係る、ロングタームエボリューション(LTE)無線通信システムを示す。LTEの仕様は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって提供される。3GPPは、「組織のパートナー」として知られる6つの電気通信標準開発機関(ARIB、ATIS、CCSA、ETSI、TTA、TTC)を統合したもので、3GPPの技術を規定するレポートならびに仕様を作成するための安定した環境をメンバーに提供している。
以下の開示は、マルチバンドマルチキャリア無線システムのための動的アンテナ同調方法およびシステムに関する。
マルチバンドマルチキャリア無線システムに関する重要な課題は、アンテナ回路を含んだ、アンテナ装置の設計である。複数の無線周波数帯にわたって利用するため、アンテナ回路は適切に同調されなければならない。この課題に対処するための装置は、ユーザ装置(UE)で用いるための、動的に同調可能なアンテナ装置を含むように設計されている。ここで説明するように、アンテナ装置は、アンテナ同調コントローラ、アンテナ同調回路、および物理的なアンテナセットを含むことができる。アンテナ同調コントローラは、ベースバンド兼フロントエンドのハードウェアおよびソフトウェアを含むことができる。いくつかの実施形態においてアンテナ同調コントローラは、アンテナ回路のための1つ以上の設定を決定するためのソフトウェアを含む。アンテナ同調コントローラは、アンテナ同調回路の構成要素の値を決定することにより、マルチバンドマルチキャリア無線システムにおけるアンテナ同調回路の同調を最適化することができる。用語「アンテナ回路」は、アンテナ同調回路と、1つ以上の物理アンテナセットとの組み合わせを指すことができる。したがって、ユーザ機器(UE)のアンテナ回路は、UEに設けられたアンテナ同調回路および(1つ以上の)物理アンテナセットとの組み合わせを指すことができる。
アンテナ同調回路は無線周波数集積回路(RF IC)かつ送受信機のフロントエンドと、1つ以上の物理的なアンテナとの間に接続され、調整可能なハードウェア部品を含むことができる。調整可能なハードウェア部品は、調整可能なキャパシタおよび調整可能なインダクタを含むことができる。
注目する無線周波数帯域セットと、通信チャネル状態とに基づいて、アンテナ同調コントローラは、最適なアンテナ同調設定を決定し、アンテナ同調回路に適切なパラメータを提供する。アンテナ同調コントローラは、最適なアンテナ同調構成を計算するコスト/ゲイン関数を利用する。アンテナ技術において、アンテナの特性はコスト関数によって決定することができる。注目する特定のアンテナに関連付けられたコスト関数は、改善量を定量化するものであって、アンテナ同調設定の最適化のメトリックである。コスト関数のパラメータを変化させることにより、動的に同調可能なアンテナ装置の能力を調整することができ、したがって、アンテナ装置に関する最適なアンテナ同調設定を決定することができる。
最適なアンテナ同調設定を決定するための手順は、複数のアンテナ(例えば2つ以上のアンテナ)に関する特徴付け(characterization)から始まる。複数のアンテナのこの特徴付けの結果をアンテナ周波数応答情報と呼ぶことができ、各アンテナ同調設定用にアンテナ周波数応答セットを含むことができる。このアンテナ周波数応答設定情報は、UEに保存することができる。その後UEは、追加情報として、1)将来の期間に対するアクティブ受信キャリア周波数とアクティブ送信キャリア周波数のセット、2)現在のアップリンク通信チャネル状況および現在ダウンリンク通信チャネル状況を特徴づける状態のセット、を収集する。アンテナ同調設定情報および収集された追加情報とを用いて、UEはコスト/ゲイン関数の値を計算することができる。コスト/ゲイン関数は、最適なアンテナ同調設定を決定するための基礎を提供することができる。
UEのための最適なアンテナ同調設定を決定するための別の方法は、以下のステップを含む。UEは、注目するアクティブなキャリア周波数セットの信号強度を測定する。測定結果に基づいて、UEは、最低信号強度を有するキャリア周波数を決定する。その後UEは、最低測定信号強度を有するキャリア周波数の信号強度を最適化するためにアンテナ回路を同調させる。この方法を用いることで、最低測定信号強度を有するキャリア周波数を大幅に改善することができ、かつ、このアンテナ同調が、より強い測定信号強度を有する他のキャリア周波数の性能に与える影響は小さい可能性が高い。したがって、この方法は、そのUEに関して性能を全体的に改善をすることできる。
前述したように、LTE/4G無線通信プロトコルへの進化により、移動無線装置がマルチバンドに対応する必要が生じた。さらに、LTE/4Gの無線通信プロトコルに従ったUEの動作は、送信ごとに(例えば実行時または将来の期間について)無線周波数チャネルおよび/または無線周波数帯(すなわち、無線周波数チャネルグループ)を動的に調整することを要求しうる。いくつかの実施形態においてUEは、次の(差し迫った)送信期間について、どの無線周波数チャネル/帯域を用いるかを調整する。例えば、LTEキャリアアグリゲーションを実装する場合、無線ネットワークに接続された状態でUEが自身のアンテナ装置の特性を動的に調整する必要が生じうる。キャリアアグリゲーションを用いると、UEは1つ以上の無線周波数帯で複数の無線周波数チャネルを使用することができる。
「世界的な」の無線周波数帯の範囲をサポートするため、高度なアンテナ設計にはアンテナチューナが導入されている。アンテナ同調設定は、実験室環境において予め決定することができ、UEの動作中に読み出して用いるために、UE(および/またはUEに接続された)記憶装置(例えばメモリ)内のルックアップテーブルに格納することができる。UEの電源が投入されて動作可能な状態を指しうる「稼働時(run time)」の間、UEは、注目する1つ以上のキャリア周波数に関するルックアップテーブルから読み出した情報に基づいてアンテナ回路を同調することができる。このように、UEは、使用中に注目するキャリア周波数に同調された部分的カバレッジアンテナ装置を用いて、より広い範囲の無線周波数をカバーすることができる。マルチバンドマルチキャリアシステムにおいては、注目する各キャリア周波数に関するアンテナ装置の応答が、異なる無線周波数帯にわたって非常に大きく変化しうるので、このような静的なシングルキャリアデザインは最適でないかもしれない。したがって、フォームファクタおよび/またはコスト仕様を達成しながら、使用中のキャリア周波数に基づいて、および/または変動する通信チャネル状況に基づいて変化しうる複数の無線周波数帯に渡って最適な性能を提供するための動的アンテナ同調方法を提案する。
UEのフォームファクタを含む複数の制約に起因して、UE内のいくつかのアンテナ装置は、マルチバンドマルチキャリアシステムの一部だけをサポートしうる。主な課題は以下のように要約することができる。
・一部のアンテナ同調設計は、実験室でアンテナ同調設定を予め決定することができるが、マルチバンドマルチキャリア環境には適応できない可能性があること。
・一部の予め定められたアンテナ同調設計はマルチバンドとマルチキャリアとの組み合わせに関してスケーラブルでないかもしれないこと。マルチバンドとマルチキャリアとの組み合わせ数が増加すると、既存の手法では実験室で予め定めるべき追加の設定を必要としうること。この手順は、アンテナ設計および開発のために効率的でないかもしれない
・一部の予め定められたアンテナ同調設計は、例えば、UEと無線ネットワークとの間の無線通信チャネルに関する通信チャネル特性のような「無線」状況を考慮していないこと。したがって、設計は、動的に変化する通信チャネル環境でうまく動作しないかもしれないこと。例えば、第1キャリア周波数f1が非常に良好な信号強度を有し、第2キャリア周波数f2が非常に劣悪な信号強度を有するものとする。直感的には、UEがキャリア周波数の信号強度を無視し、アンテナ装置の同調に予め定められた値を用いたとすると、システム全体の性能が損なわれる可能性がある。しかし、UEが、第2のキャリア周波数f2の低い信号強度を調整するためにアンテナ回路を同調させる場合、第2のキャリア周波数f2のゲインを大きくしながら、第1のキャリア周波数f1に対する性能上の影響は非常に小さくできる。したがって、アンテナ回路を同調させる際に、「最低の」信号強度を有する1つ以上のキャリア周波数に関する性能を最適化することにより、全体的なシステム性能をより良好にできるであろう。
動的にアンテナ回路を同調させることにより、UEにおける性能を改善するための方法および装置は、ハードウェアアンテナ同調回路、ベースバンドおよび無線周波数(BB/RF)アンテナ同調コントローラ、および物理的なアンテナセットを含むことができる。BB/RFのアンテナ同調コントローラは、マルチバンドマルチキャリアおよび/または単一周波数キャリア無線システムでの(例えば、将来の期間についての)動作のために、稼働中に動的にハードウェアのアンテナ同調回路を調整することができる。図1Bは、動的アンテナ同調のためのアンテナ装置の代表的な実施形態を示す。
一部のアンテナ装置および/またはアンテナ装置で用いられる物理的なアンテナセットは、カバーすることが必要とされうる無線周波数帯のセットを、部分的にのみサポートするものであってよい。図2は、例えば700MHzから2600MHzの、注目無線周波数範囲を図示するとともに、あるアンテナ装置に関し、この無線周波数範囲にわたってアンテナ周波数応答(アンテナゲイン)が大幅に変化しうることを示している。特定のアンテナおよび/または特定のアンテナ同調回路は、注目する無線周波数帯の全てに対してはカバレッジを提供しないかもしれない。アンテナ回路の同調を異ならせると、アンテナ回路の周波数応答は変化しうる。例えば、アンテナ同調設定A,B,Cによって、図示した無線周波数の範囲にわたる異なるアンテナ周波数応答が得られる。本開示の実施形態の目的は、複数の無線周波数帯での動作するための最適な性能を提供するようにアンテナ回路を動的に同調させることである。
アンテナ回路の最適な同調を提供するための方法は、複数のアンテナ同調設定の周波数応答の特徴付けから始まる。アンテナ同調設定は、アンテナセットの状態を表すことができ、各アンテナ同調設定は固定的なアンテナ装置設計と見なすことができる。起動時(例えばブートアップ時)および/またはスリープモードからの復帰時に、アンテナ同調設定情報セットを移動機器(例えばUE)のアクティブメモリにロードすることができる。移動機器は、アクティブな無線周波数セットに対する送信機および/または受信機設定情報と、現在のアップリンク通信チャネルおよび/または現在のダウンリンク通信チャネルについての通信チャネル状況に関する情報を収集することができる。その後移動機器は、最適なアンテナ同調設定を選択するため、通信チャネル情報および受信機/送信機設定情報をアンテナ同調設定情報セットと数学的に合成(combine)することができる。BB/RF SWのアンテナ同調コントローラは、最適なアンテナ同調設定を実施するため、稼働中(例えばUEが動作している間)にアンテナ同調ハードウェアを動的に調整することができる。
以下、図1A,1B,2,3,4,および5を参照して、これらおよび他の実施形態を説明する。しかしながら、本技術分野の当業者は、これらの図に関してここで与えられる詳細な説明が単に説明のためのものであり、限定するものとして解釈されるべきではないことを容易に理解するであろう。
図1Aは、進化型無線アクセスネットワーク122が提供する1つ以上の無線セクタ104に1つ以上の無線リンク126によって接続されるユーザ装置(UE)102を有することのできる、例えば3GPPによって規定される代表的なロングタームエボリューション(LTE)無線ネットワーク100を示す。無線セクタ104の各々は、関連付けられた進化型ノードB(eNodeB)110から拡がる無線カバレッジの地理的範囲を表すことができる。進化型ノードB110は、選択された周波数で動作する無線周波数チャネルを用いる。いくつかの実施形態において、無線セクタ104をセルと呼ぶこともできる。eNodeB110の各々は1つ以上の無線セクタ104を生成することができ、UE102は1つ以上の無線リンク126によって無線セクタ104に接続されることができる。いくつかの無線ネットワーク100において、UE102は同時に2つ以上の無線セクタ104に接続されてもよい。UE102が接続されうる複数の無線セクタ104は、1つのeNodeB110から生じてもよいし、別個の複数のeNodeBから生じてもよい。eNodeB110の一群を進化型UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)無線アクセスネットワーク(eUTRAN)106と呼ぶことができる。典型的には、eUTRAN106内の各eNodeB110は、アンテナ塔に取り付けられる無線周波数送信機および受信機のセットと、送信および受信される無線周波数信号の制御および処理のための無線コントローラとを含むことができる。eUTRAN106のeNodeB110は、UE102を進化型無線アクセスネットワーク122に接続する無線リンク126の確立、維持、ならびに解放を管理することができる。いくつかの実施形態においてeNodeB110は、LTE無線ネットワーク100および/またはLTE-A(LTEアドバンスト)無線ネットワークのような、LTE技術に基づく無線ネットワークへのアクセスを提供することができる。しかしながら、様々な例示的な実施形態が、LTE無線ネットワーク100での応用に限定されないことが理解されるであろう。
無線セクタ104で無線リンク126を形成する無線リソースは、時分割、周波数分割、符号分割、空間分割およびそれらの組み合わせを含む様々な多重化技術を用いて複数のUE102で共用することができる。UE102と、進化型無線アクセスネットワーク122のeUTRAN106のeNodeB110との間の通信に、複数のUE102への無線リソースの動的割り当て要求を含む、無線リソース制御(RRC)シグナリング接続を用いることができる。UE102は、同時に1つ以上の無線セクタ104を通じて進化型無線アクセスネットワーク128に接続することができる。
UE102に無線周波数エアリンク接続を提供する進化型無線アクセスネットワーク122は、進化型パケットコアネットワークにも接続している。LTE無線ネットワーク100は、パケット交換ネットワークとしてだけ動作するように設計されてもよい。進化型パケットコアネットワーク120は、進化型無線アクセスネットワーク122を公衆データネットワーク(PDN)ゲートウェイ116に相互接続する在圏ゲートウェイ112を含むことができる。公衆データネットワークゲートウェイ116は外部のインターネットプロトコル(IP)ネットワーク118に接続している。eNodeB110はさらにモビリティ管理エンティティ(MME)114に接続されてよい。モビリティ管理エンティティ114は接続を通じて制御を提供することができる。eNodeB110はユーザ機器102への無線リンク126のための無線リソースの割り当てを制御することができる。eNodeB110は、ユーザ機器102とRRC接続を確立し、RRCアイドル状態からRRC接続状態への移行を行うためのページングメッセージを含むページングメッセージを、ユーザ機器102に通信することができる。eNodeB100はUE102のための無線リソースをスケジューリングし、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)でのシグナリングメッセージを用いて無線リソースの割り当ての指示(indication)を提供することができる。UE102は、eNodeB110からのダウンリンク送信またはeNodeB110へのアップリンク送信のためにいつ無線リソースが割り当てられたときを特定するためにPDCCHを監視することができる。eNodeB110はまた、無線セクタ104の特性および/またはeNodeB110が提供するサービスに関してUE102に知らせるため、システム情報ブロック(SIB)メッセージを定期的にブロードキャストすることができる。
前述のように無線セクタ104で無線リンク126を形成する無線リソースは、時分割、周波数分割、符号分割、空間分割およびそれらの組み合わせを含む様々な多重化技術を用いて複数のUE102間で共有することができる。この多重化は、マルチバンドマルチキャリア周波数環境でのアンテナ同調に重大な課題を提示する。UE102および無線セクタ104のeNodeB110に設けられた送信機および受信機は、複数の周波数帯域内の複数のキャリア周波数について機能を実行する必要がある。3GPPは、周波数分割多重(FDD)システムに関して25の異なる無線周波数帯域での動作を、時分割多重(TDD)システムについては11の異なる無線周波数帯域での動作を規定している。これら無線周波数帯域は704MHzから3800MHzの無線周波数の範囲にわたっている。
さらに、LTEアドバンストはダウンリンクで3Gbps、アップリンクで1.5MHzのピークデータレート要件を導入している。この要件は、キャリアアグリゲーション(CA)と呼ばれる技術を用いてチャネル帯域幅を増加させることによって達成することができる。キャリアアグリゲーションは、複数のRFキャリアを結合してチャネル帯域幅を増加させる。そして、アプリケーションデータは、単一のキャリアではなく複数のRFキャリアを用いて送信および受信されることができる。個々のRFキャリアはコンポーネントキャリア(CC)と呼ぶことができる。キャリアアグリゲーションは、アップリンクおよびダウンリンク方向に適用することができる。コンポーネントキャリアはアップリンク通信またはダウンリンク通信であってもよいし、ダウンリンク通信のみであってもよい。また、ユーザ機器は受信および送信とで独立してキャリアアグリゲーションを提供してもよい。つまり、あるユーザ機器はダウンリンク方向のみでキャリアアグリゲーションを提供することができ、別のユーザ機器はアップリンク方向とダウンリンク方向の両方でキャリアアグリゲーションを提供することができる。キャリアアグリゲーションは、周波数分割多重(FDD)システムおよび時分割多重(TDD)システムの両方で用いることができる。複信(TDD)システムのために使用することができる。
LTEアドバンストでのキャリアアグリゲーションは複数のコンポーネントキャリア、例えば2〜5のコンポーネントキャリアを用いて実施することができる。一般に、各コンポーネントキャリアは異なる無線周波数チャネル帯域幅を使用することができる。LTEのチャネル帯域幅は、1.4MHzから20MHzの範囲を取り得る。キャリアコンポーネントの数が5であり、各コンポーネントキャリアの帯域幅が20MHzの場合、集約チャンネル帯域幅は100MHzにわたることができる。したがってUE102は、100MHzものチャネル帯域幅を用いて無線セクタ104に送信/から受信するように構成されうる。
さらに、3GPPは、帯域内連続、帯域内不連続、および帯域間不連続の3つの一般的なキャリアアグリゲーションタイプを規定している。帯域内キャリアアグリゲーションの場合、コンポーネントキャリアは個々の周波数帯域内に配置され、連続または不連続であってよい。連続的なシナリオは、コンポーネントキャリアが互いに隣接することを意味する。非連続のシナリオは、例えば、コンポーネントキャリアとの間に位置する別のチャネル帯域幅、20MHzまでの1.4MHzの帯域幅が存在することを意味する。帯域間の非連続的なシナリオの場合、コンポーネントキャリアは、異なる周波数帯域に配置されている。
LTEマルチバンド環境、特にキャリアアグリゲーションを用いる環境において、本技術分野に属する当業者は、多数の異なる構成の下で良好な性能を達成しながら、柔軟性を有し費用対効果のよい、UE102のためのアンテナを設計する困難を認識することができる。一つの解決策は、キャリア周波数およびキャリア帯域幅の連続的な変化に適応させるためにアンテナを動的に同調させることである。
図1Bは無線周波数(RF)回路150を示する。RF回路150は、ベースバンドプロセッサなどのRF集積回路(IC)や、無線フロントエンド(FE)回路セット151を含みうる無線回路を有してよい。RF ICおよびFE151は動的同調可能なアンテナ同調回路152のセットに接続されてよく、さらに動的同調可能なアンテナ同調回路152のセットは、ベースバンド無線周波数(BB/RF)アンテナ同調コントローラ153を提供するためのハードウェア/ソフトウェアモジュールに接続されてよい。アンテナ同調回路152は、アンテナセット、例えば物理アンテナANT1 162およびANT2 163に接続されてよい。アンテナ同調回路152は複数の受動部品を含み、その少なくとも一部は「同調可能」、すなわち、異なる値に調整することができる。図1Bに示すように、アンテナ同調回路152は、少なくとも以下の部品を含むことができる。インダクタL1 154、L2 155、抵抗R1 156、R2 157、キャパシタC1 158、C2 159、C3 160、およびC4 161。これらは、ハードウェア部品セットを説明している。いくつかの実施形態では、図示のように、アンテナ同調回路152のインダクタおよびキャパシタが動的に調整可能であってよい。
図1Bに示すように、BB/RFアンテナ同調コントローラ153はアンテナ同調回路152に入力を提供することができる。これらの入力に基づいて、インダクタL1 154、L2 155およびキャパシタC1 158、C2 159、C3 160、およびC4 161の値を決定することができる。これらの調整可能部品に用いられる値は、抵抗R1 156、R2 157に関する値および物理アンテナANT1 162、ANT2 163の特性とともに、RF回路150用に動的に同調されたアンテナ装置全体的な特性を決定することができる。アンテナ同調回路152は代表的な実施形態を示しており、より少ない、またはより多くの調整可能部品および/または固定部品を用いる他の実施形態を検討してもよい。
図2は、アンテナ装置に関する異なる設定に対応するものであってよい異なるアンテナ状態A,B,Cのセットについてのアンテナ周波数応答(またはアンテナゲイン)200を示す。アンテナ状態は、アンテナ同調設定と関連付けることができる。図2に示すように、アンテナ同調設定Bは、異なる無線周波数帯域内の異なる無線周波数において、異なる値のアンテナゲインを有している。例えば、
・800MHz無線周波数帯域において、アンテナ状態Bは、アンテナ周波数応答f1を有している。
・1900MHz無線周波数帯域において、アンテナ状態Bは、アンテナ周波数応答f2を有している。
・800MHz無線周波数帯域において、アンテナ状態Bは、アンテナ周波数応答f1を有している。
上述の無線周波数帯域は、4G無線サービスを提供するために無線ネットワークオペレータによって用いられうる様々な無線周波数帯域の一例である。一部の4G無線サービスについて、無線ネットワークオペレータは、UE102が同時アクセス可能であることおよびUEのアンテナ装置をこれら様々な無線周波数帯域をサポートするように同調可能であることを要求しうる。図2よれば、アンテナ状態Bは800MHz無線周波数帯域でのアンテナ周波数応答が低い。対照的に、アンテナ状態Bは1900MHzおよび2500MHz無線周波数帯域でずっと高いアンテナ周波数応答(ゲイン)を有している。図2はまた、他の2つのアンテナ状態AおよびCも示している。本技術分野に属する当業者は、アンテナ状態A,B,Cでアンテナ周波数応答が有意に異なっていることに気付くだろう。しかし、各アンテナ状態でアンテナ周波数応答が同じである無線周波数がいくつか存在する。例えば、状態Aと状態Bは1900MHz近傍でほぼ等しいアンテナ周波数応答値を有している。
図3は、複数の無線周波数帯域(マルチバンド)マルチキャリア環境においてUE102のアンテナ回路を動的に同調するための手順を示すフローチャート300を示す。この方法は、将来の期間(次のタイムスロットであってよい)についての、2つ以上のアクティブな(送信および/または受信)キャリア周波数の信号強度を測定するステップと、2つ以上のアクティブなキャリア周波数の測定結果のどれが最低の信号強度かを決定するステップと、最低の信号強度が測定されたアクティブなキャリア周波数に関するアンテナ周波数応答(つまりは最適化後の信号強度)を最適化するためにアンテナ装置を動的に同調させるステップとを含む。いくつかの実施形態では、将来の期間は、無線周波数信号の送信および/または受信が発生しうる次の期間もしくはその後の期間を表す。
フローチャート300によれば、この方法の最初のステップであるステップ301において、アクティブな受信キャリア周波数の各々および/またはアクティブな送信キャリア周波数の各々の信号強度を、稼働中かつ将来の期間に先立って測定することができる。2番目のステップ、ステップ302では、ステップ301で得られたデータに基づいて、最低信号強度を有するアクティブなキャリア周波数が決定される。3番目のステップ、ステップ303では、最低信号強度を有すると決定されたアクティブなキャリア周波数に関連付けられているアンテナ同調設定が選択される。この方法により、「最低」アクティブキャリア周波数の低い信号強度を少なくとも部分的に補償するため、使用中のアンテナ同調設定を選択することにより、最低の測定信号強度を有するアクティブなキャリア周波数を改善することができる。また、選択されたアンテナ同調設定を用いることで、より強い測定信号強度を有するアクティブなキャリア周波数が、選択されたアンテナ同調設定によって大きな影響を受けずにすむであろう。したがって、アンテナ装置は、より良好な全体的な性能を提供することができる。ステップ301,302,および303は、将来の期間ごとに繰り返されてよい。
図4は、マルチバンド環境で動作しながら、UE102のアンテナ回路を動的に同調させるための手順を示すフローチャート400を示す。最適なアンテナ同調設定を選択する手順は、少なくとも以下のステップを含むことができる。
1.各アンテナ同調設定についてのアンテナ周波数応答を例えば実験室において特徴付け(ステップ401)、アンテナ周波数応答情報をUE102に格納する(ステップ402)。ここで、アンテナ同調設定i(i∈I、Iは異なるアンテナ同調設定セットを表す)に関連付けられたアンテナ周波数応答をAで表すものとする。
2.UE102の無線回路、例えばベースバンドプロセッサおよび/または他の無線処理回路506の起動中(ステップ403)、UE102はUE102のメモリ504にアンテナ周波数応答情報を読み込み(ステップ404)、アンテナ周波数応答情報をアンテナ同調制御モジュール(例えば、図1Bに示したBB/RFアンテナ同調コントローラ153)への入力として用いる。
3.通常動作中にUE102は、将来の(例えば次の)期間中アクティブであることのできる送信(Tx)および/または受信(Rx)周波数セットを決定する。送信(Tx)および/または受信(Rx)周波数セットはキャリア周波数セットであってよい。アクティブなTx/Rxキャリア周波数セットをFで表すものとする。
4.UE102は、UL/DL通信チャネル状況に関する状態セット、例えば過去の、最近の、および/または現在の通信チャネル状況に基づく情報を決定する(ステップ406)。ここで、UL/DL通信チャネル状況のセットをそれぞれTおよびRで表すものとする。
5.UE102は、収集した入力に基づいて、最適なアンテナ同調設定iを決定する(ステップ407)。
Figure 0006042934
ここで、Hはコスト/ゲイン関数を表し、{A}はアンテナ同調設定Iのセットに関するアンテナ周波数応答セットを表し、iは特定のアンテナ同調設定iを表す(i∈I)。また、FはアクティブなTx/Rx周波数のセットを表し、TおよびRはそれぞれ、UL通信チャネル状況およびDL通信チャネル状況のセットを表す。
式(1)のコスト/ゲイン関数の計算を用い、最適なアンテナ同調設定iを決定することができる。
6.UE102は、選択されたアンテナ同調設定iをアンテナ同調ハードウェアに適用する(ステップ408)。
アンテナ装置が将来の期間のためのアンテナ回路の同調を設定ならびに最適化するための時間は、ステップ404,405,406,407,および408を実行するための時間として規定することができる。いくつかの実施形態において、アンテナ回路の同調を設定および最適化するための実行時間は1ミリ秒未満であってよい。ステップ404,405,406,407,および408は、将来の期間のそれぞれについて繰り返されてもよい。
アンテナ設計において、アンテナの特性はコスト関数によって決定することができる。注目する特定のアンテナに関連付けられたコスト関数は、改善と最適化を定量化するものである。コスト関数のパラメータを変化させることにより、アンテナの性能を調整することができるため、最適なアンテナ同調設定を決定することができる。式(1)に記述したように、コスト/ゲイン関数は、2つ以上のアンテナ同調設定のセット{A}についてのアンテナ周波数応答と、アクティブな送信周波数および/または受信周波数のセット{F}と、アップリンクおよびダウンリンク通信チャネルについての現在の通信チャネル状況を特徴付ける状態のセット{R,T}とのパラメータによって決定することができる。最適なアンテナ同調設定は、コスト/ゲイン関数を最大化するiの値、例えば式(1)に示されるコスト/ゲイン関数の最大値の引数(argmax)、の決定に基づいて決定することができる。
最適なアンテナ同調設定を決定するための方法は、様々な最適基準を用いて実施することができる。つまり、設計目標に基づいて、様々なコスト/ゲイン関数を用いることができる。受信キャリア周波数および送信キャリア周波数の様々な組み合わせに対応するといったように、様々な設計目標を用いることができる。例えば、UE102は、TxおよびRxキャリア周波数の両方を含みうる1つの周波数帯域と、Rxキャリア周波数のみを含みうる2つの周波数帯域という3つの異なる無線周波数帯域をサポートする必要があるかもしれない。1つ以上のアクティブな受信キャリア周波数と1つ以上のアクティブな送信キャリア周波数の組み合わせは、個々の将来の期間の前に決定することができる。
これらの無線周波数帯域のためのキャリア周波数をf1,t、f1,r、f2,r、f3,r(ここで、下付き文字、”t”および”r”はそれぞれ送信キャリア周波数および受信キャリア周波数を示す)で表し、アンテナ同調設定i(i∈I)用の対応するアンテナゲインをai,1t、ai,1r、ai,2r、ai,3rと表すものとする。これらのキャリア周波数に関する受信感度および現在の受信信号強度インジケータ(RSSI)の値を(R1, RSSI1)、(R2, RSSI2)、および(R3, RSSI3)で表し、最大送信電力レベルと現在のTx電力レベルを(Tmax1, T1)で表し、アンテナ係数をaiで表すものとする。この場合、アンテナ同調設定i(i∈I)に関するコスト関数は、以下の様に定義することができる。
Hi = ai,1t(T1 - Tmax1) + ai,1r(RSSI1 - R1) + ai,2r(RSSI2 - R2) + ai,3r(RSSI3 - R3) (2)
式(2)に示すように、特定のアンテナ状態に関するコスト/ゲイン関数は、送信電力レベルと受信信号強度の関数であってよい。送信電力値が高いほど、また信号強度が低いほど、コスト/ゲイン関数の値を増やすことができる。したがって、「より良い」キャリア周波数と「より劣る」キャリア周波数との間のアンテナ同調のバランスをとる方法は、アンテナ装置の性能を向上させることができる。いくつかの実施形態において方法は、危機的な信号状況のセットを強調するための重み係数を設定することができる。例えば、受信信号強度および/または送信電力値が低ければ、性能に大きく影響を与えるために様々なアンテナ同調設定で様々なゲインを用いることができる。
前述の動的アンテナ同調方法は、無線ネットワークで動作するユーザ機器のための次のような利点を提供することができる:
・方法は、稼働中に(例えば特定の現在および/または将来の期間についての)、マルチバンドマルチキャリアシステム用に「適応(tuned)」された最適なアンテナ同調設定を決定することができる。方法はさらに、単一周波数キャリアシステムにおけるユーザ機器の動的アンテナ同調動作も提供する。
・方法は、マルチバンドマルチキャリアの異なる複数の組み合わせに対応することができる。用いられる無線周波数キャリアの数の変化が動的アンテナ同調方法の複雑さに与える影響は最小限であり、動的アンテナ同調方法によって無線周波数キャリアの様々な組み合わせに対応することができる。マルチバンドマルチキャリアシステムは、受信無線周波数キャリアと送信無線周波数キャリアの様々な組み合わせを含むことができる。
・方法は、最適なアンテナ同調設定の決定をサポートするための情報を調べるためにアップリンク及びダウンリンクの無線通信チャネル状況を分析することができ、したがって、無線ネットワーク内のユーザ機器の全体的な性能を向上させることができる。
・動的アンテナ同調方法は、最適なアンテナ同調設定を決定するために、受信キャリア周波数Rxおよび/または送信キャリア周波数Txを別個に解析することができる。したがって、動的アンテナ同調方法は、現在の、近い過去(recent past)の、および/または予測された将来の、送信および/または受信通信チャネル状況に基づいて、UEの性能を最適化することができる。
図2においてBB/RFアンテナ同調コントローラ153は、アンテナ装置を動的に同調するため、アンテナ同調回路152に入力パラメータを提供する。一実施形態において、BB/RFアンテナ同調コントローラ153は、図4のフローチャートおよび式(1)に基づいて最適なアンテナ同調設定を算出する。別の実施形態においてBB/RFアンテナ同調コントローラ153は、図3のフローチャートに基づいて最適なアンテナ同調設定を算出する。
図5は、いくつかの実施形態によるUE102の一部であってよい装置500のブロック図を示す。図5の装置は、1つ以上の実施形態に従って動的アンテナ同調を実行するように構成することができる。図5に示され、また図5に関して説明される部品、デバイス、または要素は必須で無くてもよく、従って、ある実施形態においてはいくつかが省略されうることが理解されよう。さらに、いくつかの実施形態は、図5に示され、また図5に関して説明されるもののほかに、さらなる、または異なる部品、デバイスまたは要素を含んでよい。
いくつかの例示的な実施形態において、装置500は、本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った動作を実行するように構成可能な処理回路506を含むことができる。この点において、処理回路506は、様々な実施形態に従って装置500の1つ以上の機能を実行および/または性能を制御するように構成されてよく、したがって、様々な実施形態に従って装置500の機能を実行するための手段を提供することができる。処理回路506は、1つ以上の実施形態に係るデータ処理、アプリケーションの実行および/または他の処理および管理サービスを実行するように構成されてよい。
いくつかの実施形態において装置500、または処理回路506のような1つ以上の部分あるいは1つ以上の要素は、各々が1つ以上のチップを含むことができるチップセットを1つ以上含むことができる。したがって、いくつかの例において、処理回路506および/または装置500の1つ以上の別の要素は、1つ以上のチップを有するチップセットで実施形態を実施するように構成されてよい。装置500の1つ以上の構成要素がチップセットとして実施されるいくつかの例示的な実施形態において、チップセットは、コンピューティングデバイス、例えばUE102に実装され、もしくは動作可能に接続された際に、コンピューティングデバイス、例えばUE102が、無線ネットワーク100で動作できるようにすることが可能であってよい。したがって、例えば、装置500の1つ以上の構成要素は、コンピューティングデバイスが1つ以上のセルラ無線技術を用いて通信することを可能にするように構成されたチップセットを提供することができる。いくつかの実施形態において処理回路506はプロセッサ502を含むことができ、図5に示されるようないくつかの実施形態において処理回路506はさらにメモリ504を含むことができる。処理回路506は、無線回路510および/またはチャネル推定モジュール508と通信するか、もしくは無線回路510および/またはチャネル推定モジュール508を制御することが可能であってよい。
プロセッサ502は様々な形態で実施されてよい。例えば、プロセッサ502は、マイクロプロセッサ、コプロセッサ、例えばASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)およびそれらの組み合わせなどのような集積回路を含む、コントローラまたは様々な他のコンピューティングデバイスまたは処理デバイスのような、様々な処理ハードウェアベースの手段として実施されてよい。単一のプロセッサとして図示されているが、プロセッサ502が複数のプロセッサを含みうることが理解されるであろう。複数のプロセッサは、互いに動作可能に通信することができ、本明細書に記載される装置500の1つ以上の機能を実行するように一括して構成されてよい。いくつかの実施形態において、プロセッサ502は、メモリ504に格納することができ、もしそうでなければプロセッサ502がアクセス可能な命令を実行するように構成されてよい。したがって、プロセッサ502がハードウェアで構成されても、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって構成されても、プロセッサ502は様々な実施形態に応じて設定されることで、実施形態に従った動作を実行することができる。
いくつかの実施形態において、メモリ504は1つ以上のメモリデバイスを含むことができる。メモリ504は、固定されたメモリデバイスおよび/または取り外し可能なメモリデバイスを含むことができる。いくつかの実施形態においてメモリ504は、プロセッサ502によって実行可能なコンピュータプログラム命令を格納することができる、恒久的なコンピュータ可読記憶媒体を提供することができる。これに関してメモリ504は、装置500が例示的な実施形態の1つ以上に従った様々な機能を実行することを可能にするための情報、データ、アプリケーション、命令および/または同様のものを格納するように構成されてよい。いくつかの実施形態において、メモリ504は、装置500の構成要素間で情報を渡すための1つまたは複数のバスを介してプロセッサ502、無線回路510、またはチャネル推定モジュール508の1つ以上と通信することができる。
装置500は、無線回路510をさらに含むことができる。無線回路510は、装置500が1つ以上の無線ネットワーク技術に従って無線信号を送信したり信号を受信したりすることができるように構成されてよい。したがって無線回路510は装置500が、無線ネットワークのeNodeB110(またはその等価物)に信号を送信したり、eNodeB110からの信号を受信することを可能にすることができる。いくつかの実施形態において無線回路510は、デジタルデータからアナログ無線周波数波形への変換、および/またはその逆変換のための動作を実行するためのハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールを含む。
装置500はチャネル推定モジュール508をさらに含むことができる。チャネル推定モジュール508は、回路、ハードウェア、コンピュータ可読媒体(例えばメモリ504)に格納され、処理デバイス(例えばプロセッサ502)によって実行されるコンピュータ可読プログラム命令を含むコンピュータプログラム製品、またはそれらの組み合わせのような、様々な手段として実施されてよい。いくつかの実施形態において、プロセッサ502(または処理回路506)は、チャネル推定モジュール508を含んだり、さもなければチャネル推定モジュール508を制御したりすることができる。チャネル推定モジュール508は、本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従ったチャネル推定をするように、および/または、さもなければ制御するように構成されてよい。
図1BのRF回路150は装置500の一部であってよい。(装置500はUE102の一部であってよい。)BB/RFアンテナ同調コントローラ153は、処理回路506の一部かつチャネル推定モジュール508の一部であってよい。BB/RFアンテナ同調コントローラ153はプロセッサ502の一部かつメモリ504の一部であってもよい。同様に、アンテナ同調回路152、物理アンテナANT1 162とANT2 163、RF ICおよびフロントエンド151は無線回路510の一部であってよい。
要約すると、マルチバンドマルチキャリア無線システムにおけるユーザ機器(UE102)のアンテナ回路を動的に同調させるための方法は、UE102が2つ以上のアンテナ同調設定に関するアンテナ周波数応答情報をUEメモリ504に読み込むステップと、将来の期間についてのアクティブな受信キャリア周波数およびアクティブな送信キャリア周波数のセットを決定するステップと、現在のアップリンク通信チャネル状況および現在のダウンリンク通信チャネル状況を特徴付ける状態セットを決定するステップと、将来の期間についてのアクティブな受信キャリア周波数およびアクティブな送信キャリア周波数のセットと、現在のアップリンク通信チャネル状況および現在のダウンリンク通信チャネル状況を特徴付ける状態セットとに基づいて最適なアンテナ同調設定を決定するステップと、将来の期間についての最適なアンテナ同調設定にUE102のアンテナ回路を動的に同調させるステップと、を有する。
方法は、コスト/ゲイン関数の最大値の引数(argmax)を計算するステップを含む、最適なアンテナ同調設定を決定するステップをさらに含む。コスト/ゲイン関数は、2つ以上のアンテナ同調設定の各々についてのアンテナ周波数応答情報と、将来の期間についてのアクティブな受信キャリア周波数およびアクティブな送信キャリア周波数のセットと、現在のアップリンク通信チャネル状況および現在のダウンリンク通信チャネル状況を特徴付ける状態セットとに基づいて算出される。アクティブな受信キャリア周波数とアクティブな送信キャリア周波数のセットは、1つ以上のアクティブな受信キャリア周波数および/または1つ以上のアクティブな送信キャリア周波数の組み合わせを含み、1つ以上のアクティブな受信キャリア周波数および/または1つ以上のアクティブな送信キャリア周波数の組み合わせは、将来の期間について決定される。
先の記述では、説明を目的として、記述される実施形態の完全な理解を提供するために特定の用語体系を用いた。しかし、記述された実施形態を実施するために具体的な詳細が不要であることは本技術分野の当業者にとって明らかであろう。したがって、本明細書に記載された特定の実施形態の先の記述は、例示および説明のために提示されている。これらは、網羅的であることや、開示された形態そのものに実施形態を限定することのためのものではない。上述の教示に鑑みて多くの変形物および派生物の実現が可能であることは、本技術分野に属する当業者にとって明らかであろう。

Claims (17)

  1. マルチバンドマルチキャリア無線システムにおけるユーザ機器(UE)のアンテナ回路を動的に同調させるための方法であって、
    前記UEにおいて:
    UEメモリへ2つ以上のアンテナ同調設定についてのアンテナ周波数応答情報を読み込むステップと、
    将来の期間について、アクティブな受信キャリア周波数およびアクティブな送信キャリア周波数のセットを決定するステップと、
    現在のアップリンク通信チャネル状況と現在のダウンリンク通信チャネル状況を特徴付ける状態のセットを決定するステップと、
    コスト/ゲイン関数に基づいて、最適なアンテナ同調設定を決定するステップであって、前記コスト/ゲイン関数が、(1)前記アンテナ回路の2つ以上のアンテナ同調設定のそれぞれについてのアンテナ周波数応答情報と、(2)前記将来の期間についての前記アクティブな受信キャリア周波数およびアクティブな送信キャリア周波数のセットと、(3)前記現在のアップリンク通信チャネル状況と現在のダウンリンク通信チャネル状況を特徴付ける状態のセットとに基づく、ステップと、
    前記将来の期間のために前記UEの前記アンテナ回路を前記最適なアンテナ同調設定に動的に同調させるステップと、
    を有することを特徴とする方法。
  2. 前記最適なアンテナ同調設定を決定するステップは、コスト/ゲイン関数の最大値の引数(argmax)を算出するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記コスト/ゲイン関数は、送信電力レベルと受信信号強度との関数であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  4. 前記最適なアンテナ同調設定を決定するために、前記アクティブな受信キャリア周波数と前記アクティブな送信キャリア周波数とを別個に解析するステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記方法が、単一周波数キャリアシステムのアンテナ回路同調を提供することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記アクティブな受信キャリア周波数とアクティブな送信キャリア周波数のセットは、1つ以上のアクティブな受信キャリア周波数および1つ以上のアクティブな送信キャリア周波数の組み合わせを有し、前記1つ以上のアクティブな受信キャリア周波数および1つ以上のアクティブな送信キャリア周波数の組み合わせは、前記将来の期間について決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. マルチバンドマルチキャリア無線システムにおけるユーザ機器(UE)のアンテナ回路を動的に同調させるための装置であって、
    無線周波数集積回路(RF IC)および送受信機のフロントエンドと、1つ以上の物理アンテナとの間に接続され、調整可能なハードウェア部品を有するアンテナ同調回路と、
    前記アンテナ同調回路に接続されたアンテナ同調コントローラと、を有し、
    前記アンテナ同調コントローラは、前記アンテナ同調回路の前記調整可能なハードウェア部品についての値をコスト/ゲイン関数に基づいて決定することにより、アンテナ回路の同調を最適化し、前記コスト/ゲイン関数が、(1)前記アンテナ回路の2つ以上のアンテナ同調設定のそれぞれについてのアンテナ周波数応答情報と、(2)将来の期間についてのアクティブな受信キャリア周波数およびアクティブな送信キャリア周波数のセットと、(3)現在のアップリンク通信チャネル状況と現在のダウンリンク通信チャネル状況を特徴付ける状態のセットとに基づくものであり、
    前記アンテナ回路は、1つ以上の物理アンテナおよび前記アンテナ同調回路を有する、ことを特徴とする装置。
  8. 前記アンテナ同調コントローラは、前記アンテナ同調回路の前記調整可能なハードウェア部品についての前記値を決定するために、コスト/ゲイン関数の最大値の引数(argmax)を計算することを特徴とする請求項に記載の装置。
  9. 前記調整可能なハードウェア部品は、調整可能なキャパシタおよび調整可能なインダクタを有することを特徴とする請求項に記載の装置。
  10. 前記装置は、将来のタイムスロットについての前記アンテナ回路の同調を設定ならびに最適化することを特徴とする請求項記載の装置。
  11. 前記アンテナ回路の同調の設定および最適化のための実行時間が1ミリ秒未満であることを特徴とする請求項10に記載の装置。
  12. 前記UEは、1つ以上のアクティブな受信キャリア周波数と1つ以上のアクティブな送信キャリア周波数の組み合わせを有する、キャリア周波数のセットを用いるように構成されることを特徴とする請求項に記載の装置。
  13. 前記1つ以上のアクティブな受信キャリア周波数および前記1つ以上のアクティブな送信キャリア周波数の前記組み合わせは、将来のタイムスロットについて決定されることを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 前記状態のセットが第1の受信信号強度インジケータ(RSSI)を含むことを特徴とする請求項7に記載の装置。
  15. 前記1つ以上のアンテナが、少なくとも2つのアンテナを有することを特徴とする請求項7に記載の装置。
  16. 前記将来の期間が、次のタイムスロットであることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  17. 前記調整可能なインダクタの第1のインダクタが、前記アンテナ同調回路内のシャント構成に含まれることを特徴とする請求項9に記載の装置。
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