JP6042547B2 - 測定範囲を拡大するためのハイブリッド結像方法を用いるレーザトラッカ - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1の上位概念に記載されている、対象物の位置及び/又は配向を決定するためのレーザトラッカ、請求項11に記載されている、レーザトラッカのための、且つ、レーザトラッカを用いる、対象物の所定の鮮明な画像を検出するための対象物検出方法、並びに、請求項15に記載されている、コンピュータプログラム製品に関する。
ターゲット点の継続的な追跡及びその点の座標位置を決定するために構成されている種々の測定機器を、特に工業用の測定との関連において、一般的にレーザトラッカという概念の下に一括りにすることができる。このレーザトラッカにおいては、測定機器の光学的な測定ビーム、特にレーザビームを用いて照準が合わせられる逆反射ユニット(例えば立方体プリズム)によってターゲット点を表すことができる。レーザビームは平行に再び測定器に向かって反射され、反射されたレーザビームは測定機器の検出ユニットによって検出される。その際に、レーザビームの放射方向又は受信方向が、例えば、システムの偏向ミラー又は照準合わせユニットに対応付けられている角度測定用センサによって求められる。更にはレーザビームの検出と共に、測定機器からターゲット点までの距離が、例えば伝播時間測定又は位相差測定によって、若しくは、フィゾーの原理を用いて求められる。
また現在のレーザトラッカシステムにおいては、受信したレーザビームの、いわゆるサーボ制御点からのずれが求められており、これは益々標準的に行われるようになっている。そのようなずれを測定できることによって、レトロリフレクタの中心と、そのレトロリフレクタにおけるレーザビームの入射点の位置との差を決定することができ、またその差に応じて、センサにおけるずれが低減されるように、特にずれが「ゼロ」となるように、従ってビームがレトロリフレクタの中心に向かって配向されるようにレーザビームの配向を修正又は更新することができる。レーザビームの配向を更新することによって、ターゲット点を継続的に追跡(トラッキング)することができ、また測定機器に相対的なターゲット点の距離及び位置を継続的に検出することができる。更新は、レーザビームを偏向させるために設けられている、モータ駆動式に移動可能な偏向ミラーの配向を変化させることによって、及び/又は、レーザビームを誘導するレーザ光学系を有している照準合わせユニットを旋回させることによって実現することができる。
上述のようなターゲットの追跡に先立って、レーザビームをリフレクタにロックオンすることが必要になる。このためにレーザトラッカには、光位置センサを備えており、且つ比較的大きい視野を有している検出ユニットを付加的に配置することができる。更に、冒頭で述べたような測定機器には、ターゲット若しくはリフレクタを、特に距離測定手段の波長とは異なる所定の波長で照明する、付加的な照明手段が組み込まれている。この関係において、例えば外部光の影響を低減するか、又は完全に阻止するために、光位置センサをその所定の波長付近の範囲に対してのみ感度を有するように構成することができる。照明手段を用いることによって、ターゲットを照明することができ、またカメラを用いることによって、リフレクタが照明されているターゲットの画像を検出することができる。特定の反射(特定の波長の反射)をセンサに結像させることによって、画像内の反射位置を分解によって求め、それと共に、カメラの検出方向に相対的な角度と、ターゲット若しくはリフレクタの方向とを決定することができる。その種のターゲットサーチユニットを備えているレーザトラッカの一つの実施の形態は例えばWO 2010/148525 A1から公知である。そのようにして導出された方向情報に依存して、レーザビームと、そのレーザビームを用いてロックオンされるべきリフレクタとの間の距離が短くなるように、測定レーザビームの配向を変更することができる。
距離を測定するために、従来技術によるレーザトラッカは、例えば干渉計として構成することができる、少なくとも一つの距離測定器を有している。その種の距離測定器は相対的な距離変化しか測定することができないので、今日のレーザトラッカには干渉計の他にいわゆる絶対距離計も組み込まれている。例えば、距離を求めるために、その種の複数の測定手段を組み合わせることは、Leica Geosystems AGの製品AT901から既知である。更に、距離を決定するための干渉計及び絶対距離計をHeNeレーザと組み合わせることは、例えばWO 2007/079600 A1から公知である。
従来技術によるレーザトラッカに更に、二次元の感光アレイ、例えばCCDカメラ又はCIDカメラを備えているか、又はCMOSアレイを基礎とするカメラを備えている光学的な画像検出ユニットを設けることができるか、若しくは、ピクセルアレイセンサ及び画像処理ユニットを設けることができる。その場合、レーザトラッカ及びカメラの位置が相互に相対的に変化することがないように、それらを上下に重ねて取り付けることができる。カメラは例えばレーザトラッカと共に、その実質的に垂直方向の軸を中心として回動可能であるが、しかしながら、レーザトラッカに依存せずに上下方向に旋回可能であり、従って特にレーザビームの光学系からは分離されて配置されている。更には、例えば各用途に応じて、カメラを一つの軸についてのみ旋回可能であるように実施することもできる。択一的な実施の形態においては、カメラをレーザ光学系と統合された構造様式で、共通の一つのケーシング内に組み込むことができる。
相互の相対的な姿勢が既知である複数のマーキングを備えている、いわゆる測定補助器具乃至測定補助対象物の画像を画像検出ユニット及び画像処理ユニットを用いて検出及び評価することによって、空間内での測定補助器具の配向並びに測定補助器具に配置されている対象物(例えばプローブ)の配向を推定することができる。更には、求められたターゲット点の空間的な位置と共に、レーザトラッカに対して絶対的及び/又は相対的である、空間内の対象物の位置及び配向を正確に決定することができる(6DoF検出:6つの自由度の検出)。
その種の測定補助器具は、接触点を用いてターゲット対象物の一点に位置決めされる、いわゆる接触式ツールによって実現することができる。接触式ツールは複数のマーキング、例えば光点と一つのリフレクタを有している。リフレクタは接触式ツール上のターゲット点を表し、またレーザトラッカのレーザビームを用いて照準を合わせることができる。その際、接触式ツールの接触点に対するマーキング及びリフレクタの相対的な位置は正確に既知である。測定補助器具は当業者には公知のように、非接触式の表面測定用の、例えば距離測定のために実施されている手持式のスキャナであっても良い。その場合、スキャナに配置されているリフレクタ及び光点に対して相対的な、距離測定に使用されるスキャナ測定ビームの方向及び位置は正確に既知である。その種のスキャナは例えばEP 0 553 266に記載されている。
レーザトラッカを用いて対象物の配向を確実に決定するためには、鮮明な(焦点合わせされた)像、また好適には、例えばカメラにおける対象物の像に関する既知の画像スケールが有利である。従って、それらに基づいて検出される画像を、評価のために最適化された比率が既知であれば、画像処理によって高速に評価することができる。
これに関連する従来技術は、一般的には、固定のフォーカスレンズを用いる画像処理システムである。三次元測定器(CMM:Coordinate Measuring Machine)の分野では、対象物までの限定的な距離に関してズームレンズが使用されることもある。(レーザトラッカを用いる)工業用の測定のために、Leica Geosystems AGは「T−cam」という名称の製品を提供しており、この製品はバリオ−ズームレンズを基礎とした解決手段によって、1.5mから15mまでの測定領域において使用することができる。従って、調整可能な倍率と、同様に調整可能な焦点合わせとを組み合わせることによって、その測定領域内ではターゲット対象物を常に固定の画像スケールで(比較的大きく)結像することができ、それと同時にマーキングの鮮明な像が形成される。このことは他の解決手段とは異なり、そのようにして形成することができる像を基礎として、検出すべき対象物の、例えば複数のマーキングが既知の位置に設けられている測定補助対象物の三つの回転自由度を、(結像された対象物又はマーキングのサイズが既知で最適であることから)確実に、また非常に正確に求めることができる、という利点を提供する。従って、このシステムは他の同種の測定システムに比べて高い測定精度を提供する。
しかしながら、このバリオレンズには測定範囲が限定されているという欠点があり、そのような限定の原因の一つとして、焦点合わせユニット及び拡大ユニットの調整が構造に起因して限定的にしか行えないことが挙げられる。特に、一般的には測定機器の小型化への要求、とりわけレーザトラッカシステムの小型化への要求が高まっていることに鑑みれば、組み込まれている従来技術によるバリオレンズの測定範囲は、そのような要求に付随して限定されたままとなるか、又は、そのような限定は測定システムの小型化が進むとより一層拡大し、それと同時に測定条件が益々不利になることも考えられる。
従って本発明の課題は、測定対象物の配向決定を、拡大された測定範囲にわたってより確実に且つ正確に実施することができるように、光学結像システムを備えたレーザトラッカを改良することである。
本発明の特別な課題は、配向、特に位置が正確に決定されるべき対象物又は、その対象物における配向決定のためのマーキングを、拡大された測定範囲にわたってその都度最適化された画像スケールで結像及び検出することができ、特に全体として可能な限り大きい空間面積で画像検出センサにおいて結像されるように、光学システムを備えたレーザトラッカを改良することである。
これらの課題は、独立請求の特徴部分に記載されている構成を実現することによって解決される。本発明を代替的なやり方又は有利なやり方で更に発展させる種々の特徴は従属請求項に記載されている。
本発明は、垂直軸を規定する台座と、垂直軸を中心として台座に対して相対的にモータ駆動式に旋回可能である支持部と、傾斜軸を中心として支持部に対して相対的にモータ駆動式に回動可能であり且つ少なくとも二つの光学系アセンブリと一つの画像検出ユニットとを有している旋回ユニットとを備えており、且つ、所定の空間関係を有している複数の基準目印が設けられている測定補助対象物の位置及び/又は配向を決定するための、特に測定補助対象物を継続的に追跡するためのレーザトラッカに関する。光学系アセンブリは旋回ユニットの光軸に沿って移動させることができ、また光学系アセンブリのその都度の最新の位置決めによって、画像検出ユニットを用いて画像を検出するための拡大係数が規定されている。レーザトラッカは更に、レーザビームを放出するビーム源と、レーザビームを用いて測定補助対象物までの距離を測定する距離測定ユニットと、台座に相対的なレーザビームの放出方向を決定する角度測定機能と、対象物結像機能を備えている制御及び処理ユニットとを有しており、対象物結像機能の実行時には、測定補助対象物について実施された最新の測定に依存して、光学系アセンブリの位置決めが制御されながら行われ、特に継続的に行われ、その結果、実施された測定により決定された測定補助対象物までの距離に関しては、その測定補助対象物についての結像が所定の画像スケールで画像検出ユニットにおいて提供される。また、結像された基準目印の像を評価し、それによって測定補助対象物の空間的な配向を決定することができる画像処理ユニットが設けられている。
対象物結像機能によって、少なくとも、測定補助対象物までの距離に関する一つの標準距離領域及び一つの遠距離領域が規定されており、また対象物結像機能の実行時には、制御及び処理ユニットによる制御下で、実施された測定により決定された測定補助対象物までの距離に依存して、拡大係数が調整され、その結果、標準距離領域内の距離に関しては、結像のために実質的に一定の標準画像スケールが提供され、また遠距離領域内の各距離に関しては、結像のために各距離に依存して変化する遠距離画像スケールが提供される。遠距離画像スケールは測定補助対象物までの距離が大きくなるに連れ小さくなる。更に、決定された距離が遠距離領域内にある場合には、像を評価する際に、決定された距離に対してその都度提供される遠距離画像スケールが考慮される。
画像処理ユニットは制御及び処理ユニットと共に一つの共通のロジックを形成することができ、それによって画像処理ユニットの機能、特に基準目印に関する像の評価を制御及び処理ユニットにおいて実行することができることは明らかである。
本発明によって、レーザトラッカにおける(本発明によれば旋回ユニットとして実施されている)バリオ−ズームレンズの測定範囲が拡大される。それに応じて、個別に位置決め可能及び制御可能である、その種のバリオ−ズームレンズにおける可動の複数の光学素子(光学系アセンブリ)は、異なる機能(曲線)に基づき位置決めされる。それらの機能は、標準距離領域及び遠距離領域のいずれの領域についても所定の位置決めが行われ、それによって所定の拡大係数が生じるように規定されている。つまり、例えば、比較的短い距離から中程度の距離(標準距離領域)に対する一定の画像スケール、大きい視野(Field-of-view)を有するオーバービューカメラ、又は、長い距離(遠距離領域)に対するリフォーカシング測定カメラを備えることができる非常に多くの光学システムを実現することができ、特にハイブリッド型のものを実現することができる。これによって、バリオ−ズームレンズ(T−cam)の測定範囲を例えば公称上は2倍にすることができる。
冒頭で述べたように、測定補助対象物に設けられている基準目印として例えばLEDが考えられる、及び/又は、基準目印を例えば測定補助対象物の所定の設計及び/又は形状によって、若しくはエッジによって実施することができる。
本発明において標準画像スケールが実質的に一定であるということは、その画像スケールが構造に起因して、また特に最適に調整すべき像の描写又は検出に起因してある程度の変動を被る可能性があることと解される。この関係において、そのような画像スケールを最小限に(即ち、例えばパーミル範囲で)適合させることができ、そのような最小限の適合は、画像内の基準目印の分布に関して、その画像を占めるような像を形成できるように、(例えば測定補助器具の主延在軸が画像検出ユニットの画像対角線に実質的に平行であり、従って、測定補助器具が画像検出領域において垂直に結像される場合よりも大きく、測定補助対象物を画像検出ユニットに結像できる場合には)測定補助器具の配向に依存して、標準画像スケールが極僅かに適合されるように行われる。
本発明の一つの特別な実施の形態においては、画像検出ユニットの画像検出領域が、結像すべき基準目印の分布に関して最適に占められるように、及び/又は、標準画像スケールが標準距離領域内の距離に関して同一であるように、標準距離領域内の距離に関する標準画像スケールが提供される。
標準距離領域内の距離に関して提供される同一の標準画像スケールについては、技術的に実現できる範囲において、(標準距離領域内の距離に関して)その画像スケールで結像される対象物が常に同じ大きさで結像されるように、同一の標準画像スケールが形成されると解される。つまり、(理論的に)同一の画像スケールで像が形成されるように光学系アセンブリが位置決めされており、また、その画像スケールに対応するサイズを有する対象物の画像を検出できるように画像検出ユニットが構成されている。従って、本発明のとの関係において、構造及び/又は構成及び/又はセンサに起因する、厳密に等しい全く同じ大きさの描写からの(僅かな)偏差を有する像も、同一の標準画像スケールを有する像であると解される。
一つの特別な実施の形態によれば、旋回ユニットにおける光学系アセンブリの位置決めに関して、少なくとも二つの光学系アセンブリの位置決めに関する少なくとも二つの光学系位置決め曲線が格納されており、それらの少なくとも二つの光学系位置決め曲線はハイブリッドに構成されており、且つ、標準距離領域内及び/又は遠距離領域内の各距離に関する少なくとも二つの光学系アセンブリの位置決めを表している。ハイブリッドに構成された光学系位置決め曲線とは、少なくとも二つの領域を有しており、且つ、それらの各領域内の曲線が(例えば曲線の曲率、勾配(勾配変化)及び/又は微分可能性に関して)均質の経過を有している一つの曲線と解される。但し、二つの領域の各経過(均質性)は異なっているので、曲線は全体として均一な経過を有していない。
更にこの関係において、少なくとも二つの光学系アセンブリを、特に制御及び処理ユニットによる制御下で、少なくとも二つの光学系位置決め曲線に基づき位置決めすることができる。
本発明によるレーザトラッカに関する一つの別の実施の形態に関して、測定補助対象物までの決定された距離に依存して、フォーカスグループを位置決めするためのフォーカスグループ位置決め曲線と、測定補助対象物までの決定された距離に依存してズームグループを位置決めするためのズームグループ位置決め曲線とが格納されており、フォーカスグループは少なくとも二つの光学系アセンブリの内の第1の光学系アセンブリであり、ズームグループは少なくとも二つの光学系アセンブリの内の第2の光学系アセンブリである。この場合、フォーカスグループ位置決め曲線及びズームグループ位置決め曲線は、特に、標準距離領域及び/又は遠距離領域内の距離に関するフォーカスグループ及びズームグループの位置決めを表し、特に、実質的にフォーカスグループの位置決めによって像の焦点合わせを調整することができ、また、ズームグループの位置決めによって像の倍率を調整することができる。
本発明の一つの別の態様は測定補助対象物の配向の決定に関する。このために、制御及び処理ユニットは特に配向決定機能を有しており、この配向決定機能の実行時に、画像処理を用いた像評価に基づき、測定補助対象物の空間的な配向が導き出され、特に、重心算出を用いた、結像された基準目印に関する画像位置の決定によって、及び/又は、エッジ抽出によって、及び/又は、輝度解析及び/又はコントラスト解析によって、測定補助対象物の空間的な配向が導き出される。
その種の配向決定のために、最新の像に関する各画像スケールが使用され、またそれに関して実施される、基準目印に関する画像位置の識別及び読み出しの際に考慮される。これによって、例えば像における複数の基準目印の位置、例えばLEDの位置から、測定補助器具の配向を、高速に高い精度で、特に一義的に決定することができ、その際、測定補助器具とレーザトラッカとの間に存在する距離が標準距離領域内にあれば、画像スケールは実質的に常に一定であり(特に同一であるか、又は、結像すべき基準目印の分布に関して画像が占められている)、またそれによって画像スケールは既知である。遠距離画像スケールは可変であるが、測定補助対象物までの距離の情報と関連付けられた、旋回ユニットにおける二つの光学系アセンブリのその都度相対的な位置決めによって同様に既知である。その都度存在する画像スケールが像評価の際に考慮される。従って、その都度の画像スケールの情報によって、対象物が画像検出ユニットに結像されて検出されるサイズも既知である。つまり、検出された画像における基準目印の位置及び対象物の既知のサイズから、対象物の配向を一義的に導き出すことができる。
本発明の一つの特別な実施の形態によれば、レーザトラッカの構造において、旋回ユニットが入射したビームを光学的にフィルタリングするためのフィルタユニットを有しており、特に、所定の赤外線波長領域にある光がフィルタユニットによって透過、吸収又は反射され、必要に応じて画像検出ユニットに入射するようなフィルタリングを行うための赤外線フィルタを有している。
その種のフィルタによって、例えば、散乱ビーム又はビームの不所望な影響を低減することができるか、又は完全に阻止することができ、その結果、例えば画像検出センサにおいて基準目印の位置を決定するための精度を高めることができる。
特に本発明によれば、対象物結像機能の実行時に、基準目印として設けられており、且つ、フィルタユニットを透過できるビームを放出及び/又は反射する複数のオリエンテーションマーキングを画像検出ユニットに提供することができ、特に、提供されたそれらの複数のオリエンテーションマーキングの画像が画像検出ユニットによって検出され、測定補助対象物の空間的な配向が、像評価によって決定された、それらのオリエンテーションマーキングに関する画像位置から導き出される。
光学系アセンブリの位置決めのために規定される標準距離領域及び遠距離領域の他に、本発明においては、対象物結像機能によって、少なくとも一つの別の距離領域を規定することができ、またこの少なくとも一つの別の距離領域は、その別の距離領域内にある測定補助対象物までの距離に依存して、少なくとも二つの光学系アセンブリを位置決めするための位置決め基準を有しており、特に、その位置決め基準は別の光学系位置決め曲線によって表される。
この関係において、例えば、位置決め曲線が異なる部分(特に3つ以上の部分)を有するように、位置決め曲線をハイブリッドに構成することができ、その場合、各部分は距離領域に関する固有の位置決め規則を表している。
本発明によれば、光学系アセンブリの位置決めのために、少なくとも二つの光学系アセンブリを特に光学キャリッジを用いて光軸に沿ってそれぞれ移動させて位置決めすることができる。更に、旋回ユニットは、光軸に沿って少なくとも二つの光学系アセンブリを移動及び位置決めするためのスピンドルドライブを有することができる。
更に本発明によれば、旋回ユニットが特に、少なくとも二つの光学系アセンブリによって規定される光学的なビーム路に進入可能であり、且つ、画像検出ユニットへのビームの通過を阻止するためのビーム遮断ユニット、特にビーム路を遮断するためのシャッタを有することができる、及び/又は、画像検出ユニットをCCDカメラ又はCMOSカメラとして構成することができる。
一つの特別な実施の形態によれば、レーザトラッカの構成に関して、レーザトラッカは少なくとも距離測定ユニット、特にビーム源を備えており、且つ、傾斜軸を中心として支持部に対して相対的にモータ駆動式に旋回可能であるビーム偏向ユニットを有しており、その場合、旋回ユニットはビーム偏向ユニットによって実現されており、画像検出方向はビーム偏向ユニットの配向によって規定されている。また、ビーム偏向ユニットはレーザビームを放出方向に放出し、測定補助対象物において反射されたレーザビームの少なくとも一部を受信するために構成されている。
更に本発明は、垂直軸を規定する台座と、垂直軸を中心として台座に対して相対的にモータ駆動式に旋回可能である支持部と、傾斜軸を中心として支持部に対して相対的にモータ駆動式に回動可能である、測定補助対象物の画像を検出する旋回ユニットとを備えているレーザトラッカのための、且つ、レーザトラッカを用いる、所定の空間関係を有している複数の基準目印が設けられている測定補助対象物の配向決定のための対象物検出方法に関し、この対象物検出方法の枠内では、レーザビームを用いて測定補助対象物までの最新の距離を決定するための距離測定が行われる。更に、最新の距離に関して決定された画像スケールを有する測定補助対象物についての像が、画像を検出するために提供されるように、測定補助対象物までの最新の距離に依存して、拡大係数の調整が特に継続的に行われ、画像が検出される。
本発明によれば、少なくとも一つの標準距離領域及び一つの遠距離領域が規定されており、標準距離領域内の距離に関しては、結像のために実質的に一定の標準画像スケールが提供され、また遠距離領域内の各距離に関しては、結像のために各距離に依存して変化する遠距離画像スケールが提供されるように、拡大係数の調整が測定補助対象物までの最新の距離に依存して行われる。但し、遠距離画像スケールは測定補助対象物までの距離が大きくなるに連れ小さくなる。更に、決定された距離に対してその都度提供される遠距離画像スケールは、像を基礎として、また画像処理を用いて行われる、基準目印に関する像評価の際に、配向決定のために考慮される。
拡大係数の調整に関して、この調整は特に、格納されている光学系位置決め曲線に基づき行われ、とりわけ、フォーカスグループ位置決め曲線は測定補助対象物までの距離に依存するフォーカスグループに関する焦点合わせ設定を表しており、またズームグループ位置決め曲線は測定補助対象物までの距離に依存するズームグループに関する拡大設定を表している。
本発明によれば、結像された基準目印が画像内で分散することによって画像が占められるように、及び/又は、標準画像スケールが標準距離領域内の距離に関して常に同一であるように、標準画像スケールが特に標準距離領域内の距離に関して提供される。
本発明の一つの特別な実施の形態によれば、少なくとも一つの別の距離領域が規定されており、この別の距離領域は、その別の距離領域内にある測定補助対象物までの各距離に依存して拡大係数を調整するための位置決め基準を有しており、特に、その位置決め基準は別の光学系位置決め曲線によって表される。
特に本発明によれば、基準目印の検出との関係において、入射するビームのフィルタリングを行うことができ、このフィルタリングは、所定の波長領域内のビームが画像において検出され、特に測定補助対象物の空間的な配向が、画像内で検出されフィルタリングされたビームから、特に像評価から求められた画像位置から導き出されるように行われる。とりわけ、所定の赤外線領域にある光が透過、吸収又は反射されるように赤外線光がフィルタリングされる、及び/又は、測定補助対象物が、所定の波長領域内のビームを放出及び/又は反射するオリエンテーションマーキングを有している。従って、測定補助対象物の配向が、検出及びフィルタリングされたビームに基づき、且つ、検出されたビームに関する画像位置の決定に基づき決定される。
更に本発明は、機械読み出し可能な担体に記憶されているコンピュータプログラム製品に関する。このコンピュータプログラム製品は、特にコンピュータプログラム製品が本発明によるレーザトラッカの制御及び処理ユニットにおいて実行されると、本発明による対象物検出方法に従って、距離測定、拡大の調整及び画像の検出を制御するように構成されている。
以下では、添付の図面に具体的に図示した複数の実施例に基づき、本発明による方法及び本発明による装置を例示的に詳細に説明し、また本発明の更なる利点についても検討する。
本発明によるレーザトラッカ及び測定補助器具の二つの実施の形態を示す。 二つの光学系アセンブリ及び画像検出ユニットを備えている、本発明によるレーザトラッカの望遠鏡ユニットの第1の実施の形態を示す。 二つの光学系アセンブリ、プリズム及び画像検出ユニットを備えている、本発明によるレーザトラッカの望遠鏡ユニットの第2の実施の形態を示す。 オブジェクトまでの測定された距離に依存して、レーザトラッカの二つの光学系アセンブリの各位置決めに関する、本発明による位置決め規則を示す。
図1には、本発明によるレーザトラッカ10,11に関する二つの実施の形態と、その位置及び配向(6DoF)が検出されるべき測定補助対象物80とが示されている。測定補助対象物80は必要に応じて各測定レーザビーム17,21によって追跡されるべきである。ここでは測定補助対象物80が接触式の測定機器として構成されている。第1のレーザトラッカ10は台座40及び支持部30を有しており、この支持部30は、台座40によって規定される旋回軸41を中心として、その台座40に相対的に旋回可能又は回動可能に配置されている。更に照準合わせユニット20(旋回ユニット)が設けられており、この照準合わせユニット20は、傾斜軸(傾き軸乃至トランシット軸)を中心として支持部30に相対的に回動可能であるように、支持部30に配置されている。それらの二つの軸を中心として、照準合わせユニット20の配向を調整できることによって、この照準合わせユニット20から放出されるレーザビーム21の配向も正確に調整することができ、従ってターゲットに照準を合わせることができる。この配向をモータ駆動式に自動的に行うことができる。旋回軸41及び傾斜軸は相互に実質的に直交して配置されている。つまり、正確な軸直交性からの僅かな偏差を事前に検出し、例えばその僅かな偏差によって生じる測定誤差を補正するために、偏差をシステムに格納することができる。
図示されている配置構成において、測定レーザビーム21は測定補助対象物80におけるリフレクタ81(リトロリフレクタ)に配向されており、このリフレクタ81から再び逆方向に、即ちレーザトラッカ10へと戻る方向に反射される。この測定レーザビーム21を用いて、対象物80又はリフレクタ81までの距離を、特に伝播時間測定、位相測定原理又はフィゾーの原理を用いて決定することができる。レーザトラッカ10は、(干渉計及び絶対距離計を備えている)距離測定ユニットと、レーザビーム21を所期のように配向及び案内することができる照準合わせユニット20の姿勢、従ってレーザビーム21の伝播方向を決定することができる角度測定器とを有している。
更にレーザトラッカ10は、特に旋回ユニット20は画像検出ユニットを有している。この画像検出ユニットは、センサ又は検出された画像におけるセンサ露光の位置決定のためにCMOSを有することができるか、又は、特にCCDカメラ又はピクセルセンサアレイカメラとして構成されている。その種のセンサによって、捕捉された露光の検出器における位置有感式検出乃至光位置センシングが実現される。更に測定補助器具80は、測定すべきターゲット対象物と接触させることができる接触点83を備えている接触式センサを有している。接触式ツール80がターゲット対象物と接触している間に、空間内の接触点83の位置、従ってターゲット対象物上の一つの点の座標を正確に決定することができる。この決定は、リフレクタ81に対する接触点83の所定の相対的な位置決め、及び、例えば発光ダイオードとして構成することができる、測定補助器具80に配置されているオリエンテーションマーキング(=基準目印)82に対する接触点83の所定の相対的な位置決めによって行われる。択一的に、オリエンテーションマーキング82が例えば所定の波長のビームでもって露光された際に、入射したビームを反射させ(例えばリトロリフレクタとして形成されているオリエンテーションマーキング82)、特に所定の照明特性を示すように、又は、オリエンテーションマーキング82が所定のパターン若しくは色コーディングを有するように、オリエンテーションマーキング82を構成することもできる。従って、画像検出ユニットのセンサを用いて検出された画像における複数のオリエンテーションマーキング82の姿勢又は分布から、接触式ツール80の配向を決定することができる。
従って、配向を決定するための基礎として、測定補助対象物80、又はその測定補助対象物80のオリエンテーションマーキング82の検出された画像が使用される。このマーキング82の検出、特に焦点合わせされた検出を最適な画像スケールで行うために、レーザトラッカ10は本発明による対象物結像機能を有しており、この対象物結像機能を用いることによって、(その実行時には)対象物80又はオリエンテーションマーキング82の既知の画像スケールを有する鮮明な像が画像検出ユニットにおいて形成される。このために先ず、対象物80までの距離が距離測定ユニットによって測定され、その測定された距離に基づき、照準合わせユニット20の光学系アセンブリ(例えばフォーカスグループ及びズームグループ)が焦点合わせユニット20内の所定の位置に位置決めされる。旋回ユニット20の検出方向と、距離を測定するために使用されるレーザビーム21の伝播方向は、ビーム21を用いて照準が合わせられている対象物80を画像検出によって検出できるように相互に相対的に設定されている。
従って、既知の寸法を有する測定補助器具80までの距離に依存して自由に調整することができる光学系アセンブリの位置決めによって、対象物80までの距離が測定される度に、画像検出ユニットにおいて対象物80又はオリエンテーションマーキング82の最適な像を提供することができ、これによって、その際に検出される画像におけるオリエンテーションマーキング82を(例えば画像処理によって)最適に識別することができ、またそこから対象物80の最新の配向を導き出すことができる。複数の光学系アセンブリ(例えばフォーカスグループ及びズームグループ)を相互に依存せずに位置決めすることができる。
そのように調整可能な結像を行うために、光学系アセンブリの位置決め制御に関して二つの距離領域(例えば、標準距離領域及び遠距離領域)が規定されており、第1の距離領域に関する位置決めは、その第1の距離領域内の距離に関しては、対象物マーキング82が技術的に実現できる範囲で常に実質的に一定の画像スケールで、特に同一の画像スケールで(とりわけ鮮明に)結像されるように、即ち、対象物80をとりわけ常に同一の固定のサイズ(並びに、例えばズームグループの所定の位置決めによって既知であるサイズ)で画像検出ユニットにおいて結像できるように行われ、有利にはそれによってオリエンテーションマーキング82を鮮明に検出できるように行われる。検出された画像における複数のマーキング82の姿勢から、例えば、画像処理によって対象物80の配向を決定することができる。
第2の距離領域内での距離に関する各光学系アセンブリの位置決めは、対象物80又はオリエンテーションマーキング82の鮮明な像が画像検出ユニットにおいて同様に提供されるように行われる。更に、この第2の距離領域における位置決めによって、第1の距離領域に関する固定の画像スケールはもはや維持されず、その代わりに各拡大係数は対象物80までのその都度存在する距離に依存して変更される。この第2の距離領域における画像スケールは測定補助器具までの距離が大きくなるに連れ減少する。従って、対象物80に関する像のサイズ又はカメラにおける複数のマーキング82の相対的な位置も同様に変化する。その際に存在する各画像スケールは、各光学系アセンブリの所定の位置決め及び決定された距離によって既知であり、従って、(例えば測定補助対象物80の配向を決定するための)基準目印に関する画像ポジションの、画像処理を基礎とした決定及び読み出しが行われる際に考慮される。
第1の距離領域は、有利には、標準領域、例えば15m又は20mまでの測定を行うための領域に相当し、第2の距離領域は、第1の領域を超えた距離での測定をカバーする領域、例えば15m又は20mを超えた距離にある領域に相当する。更に三つ以上の距離領域を規定することもでき、その場合には、各領域に関して、光学系アセンブリを位置決めするための所定の位置決め機能が記憶されている。
二つの光学系アセンブリの位置決めを、特にそれぞれの位置決め曲線に基づき行うことができる。それらの曲線はそれぞれ、測定された距離に対して各光学系アセンブリをどの位置に位置決めすべきかを規定している。例えば、レーザトラッカの制御及び処理ユニットのズームグループ位置決め曲線は、画像検出ユニットにおいて(ズームグループの移動によって生じる画像スケールに関して)最適な像を形成するためには、どの位置にズームグループを移動させなければならないかの情報を提供する。
更にレーザトラッカ10はオプションとして赤外線フィルタを有している。このフィルタは、フィルタ自体によって規定される波長領域内にある波長を有するビームのみを透過させて画像検出ユニットへと入射させるように、入射したビームをフィルタリングし、また旋回ユニット20に統合されている。これによって、不所望な散乱ビーム又は外部光に起因する他の影響を回避又は低減することができ、従って測定精度を高めることができる。更には、その種のフィルタを使用することによって、(適切なIRビームによって受動的に照明される場合には)オリエンテーションマーキング82において反射されたビームのみを、又は(IRビームが能動的に送出される場合には)オリエンテーションマーキング82から放出されたビームのみを選択的に検出することができる。これによって、画像を用いて実質的にマーキング82のみが検出され、また(対象物80におけるマーキング82の相対的な位置決めが既知の場合には)画像内のそれらのマーキング82の姿勢から対象物80の配向を推定することができる。
第2のレーザトラッカ11は、旋回ユニット(バリオカメラ)15とは別個の、第2のレーザビーム17を放出するビームガイドユニット16を有している。この第2のレーザビーム17もやはりリフレクタ81に配向されている。レーザビーム17も、旋回ユニット15も、それぞれ二つの軸を中心としてモータ駆動式に旋回可能であり、またそれによって、バリオカメラ15を用いて、レーザビーム17を用いて照準が合わせられている測定補助対象物80のターゲット81及びオリエンテーションマーキング82(基準目印)を検出できるように配向させることができる。従って、この第2のレーザトラッカ11においてもリフレクタ81までの正確な距離及び対象物80の配向を、複数のオリエンテーションマーキング82の立体的な姿勢に基づき決定することができる。
レーザビーム17,21をそれぞれリフレクタ81に配向させるために、各レーザトラッカ10,11には、所定の波長のビームでもって、特に赤外線波長領域にあるビームでもってリフレクタ81を照明するための照明手段がそれぞれ設けられており、また、光位置センサを備えている、付加的な少なくとも一つのターゲットサーチカメラ、いわゆるATR(automatic target recognition)カメラも各レーザトラッカ10,11に配置されている。リフレクタ81において反射され、レーザトラッカ10,11へと戻った各照明ビームをカメラによって検出し、光位置センサを用いてリフレクタ81の位置を各検出器において結像することができる。従って、第1のレーザトラッカ10及び第2のレーザトラッカ11のいずれによっても、リフレクタの結像された位置を決定することができ、またそれらの検出されたサーチ画像位置に依存して、ターゲット(リフレクタ81)を画像内で発見することができ、また、測定ビーム17,21を用いてターゲットに照準が自動的に合わせられるように、又はレーザビーム17,21がターゲット81に自動的に(反復的に)接近するように、照準合わせユニット20(旋回ユニット)又はビームガイドユニット16を配向させることができる。択一的に、各レーザトラッカ10,11に、それぞれが一つの光位置センサを備えているカメラを少なくとも二つずつ設けることもでき、この場合、各レーザトラッカ10,11について、リフレクタ81に関して検出されたそれぞれ二つのサーチ画像位置から、例えばリフレクタ81の大凡の位置をそれぞれ決定することができる。
各レーザトラッカ10,11の距離測定ユニットは、各レーザトラッカ10,11とターゲット81との間の相対的又は絶対的な距離の決定及びその距離の変化の決定に基づき、ターゲット81までの距離情報を供給する。絶対距離が特に伝播時間測定、位相測定原理又はフィゾーの原理を用いて決定される場合には、距離の変化を求めるために、各距離測定ユニットに対応付けられている干渉計を用いて測定が実施される。測定ビーム17,21は、ターゲット81に入射し、そのターゲット81において反射されて再び戻ってくるようにレーザトラッカ10,11から送出される。続いて、反射された測定ビーム又はその反射された測定ビームの一部がやはりレーザトラッカ10,11において検出され、測定パスに沿って干渉計検出器へと案内される。干渉計検出器においては、受信した測定ビーム17,21と基準ビームとが重畳される。この重畳によって二つのビームの干渉が生じ、この干渉を検出器において検出し、分解することができる。
レーザトラッカ11の旋回ユニット15は少なくとも二つの光学系アセンブリと、一つのカメラセンサとを有している。更にレーザトラッカ11は、それらの光学系アセンブリを所定の位置に位置決めするための、発明による対象物結像機能を備えている制御及び処理ユニットを有している。
対象物結像機能の実行時に各光学系アセンブリ(例えばズームグループ及びフォーカスグループ)を位置決めするために、少なくとも二つの測定領域(距離領域)が規定される。第1の測定領域内の対象物80までの距離に関しては、対象物80の(焦点合わせされた)像がカメラセンサにおいて、実質的に一定の画像スケールで提供されるように、特に常に同一の画像スケールで提供されるように(つまりセンサ上でのサイズは同一に維持される)、又は、画像検出ユニットの検出領域が像によって占められるように、光学系アセンブリの位置決めがそれぞれ行われる。第2の測定領域内にある対象物80までの距離に関して、光学グループの位置決めは、対象物80がその都度鮮明に、しかしながら異なるサイズで、つまり異なる画像スケールで結像されるように行われる。
カメラセンサにおける対象物80の各像を用いて、対象物80の最新の画像をその都度検出することができ、またその画像から対象物80のその時点における配向、即ち最新の配向を決定することができる。この配向は例えば、(画像内のオリエンテーションマーキング82に関する画像位置を決定するための)画像内で検出されたオリエンテーションマーキング82に関する画像内の重心決定を用いて、又は、対象物80を識別するためのエッジ抽出を用いて、及び/又は、画像内で検出された複数のオリエンテーションマーキング82の姿勢を決定するための、画像内に存在する輝度及び/又はコントラストの解析によって導き出すことができる。この場合、マーキング82は各画像に対応付けられている画像スケールを考慮して識別されて読み出され、またその画像スケールを更に、測定補助対象物の空間的な配向を決定するために考慮することができる。
図2には、ここではズームグループ51及びフォーカスグループ52として設けられている二つの光学系アセンブリ51,52と一つの画像検出ユニット53、例えばCCDセンサ又はCMOSセンサとを備えている、本発明によるレーザトラッカのカメラユニット50の第1の実施の形態が示されている。更に、レーザビーム21を放出する距離測定ユニット22が示されており、この距離測定ユニット22を用いて、例えば公知の測定補助器具までの距離を測定することができる。
カメラユニット50を用いて、公知の測定補助器具(又は、距離測定ユニット22を用いて照準が合わせられる代替的な対象物)を検出することができる。ビームはカメラユニット50の光軸60に沿って、フロントレンズ装置55、光学系アセンブリ51,52、裏側レンズ56及び赤外線フィルタ54を通過して、ビーム偏向ユニット57へと誘導され、このビーム偏向ユニット57から画像検出ユニット53へと向きが変えられる。更にカメラユニット50には、画像検出ユニット53までビームが到達することを阻止するためのビーム遮断ユニット58(例えば光路を遮るためのシャッタ)が設けられている。このためにビーム遮断ユニット58は光路内に侵入可能であるように構成されている。そのようにして画像検出ユニット53を完全に暗くすることによって、例えばブラックバランスを実施することができる。
光学系アセンブリ51,52は、ガイド59によって光軸60に沿って可動であるように支承されている。その種の支承によって、それら二つの光学系アセンブリ51,52を相互に独立して、光軸60に沿ってそれぞれ移動させることができ、それによって、画像検出ユニット53における測定補助対象物のその都度の所定の結像を調整することができる。
光学系アセンブリ51,52の各位置の制御又は位置変更の制御は、距離測定ユニット22を用いて決定された、その都度結像すべき対象物(測定補助器具)までの距離に依存して実施される。即ち、光学系アセンブリ51,52は、測定が実行された際に求められた距離に依存して位置決めされ、それによって、測定された対象物に関して形成された像が画像検出ユニット53において所定の画像スケールで特に鮮明に(焦点合わせされて)形成されるか、又は、所定の画像スケール比で結像される。
結像すべき対象物(その像に基づき配向が検出されるべき対象物)が標準距離領域内、例えばカメラユニット50から15m以下の距離にある場合には、光学グループ51,52は、対象物が一定の画像スケールで(特に標準距離領域内の距離に関しては、それぞれ同一の画像スケールで)結像されるように、ガイド59に沿って位置決めされる。対象物が標準距離領域外にあり、例えば遠距離領域内の距離に存在する場合には、(アセンブリ51,52の相応の位置決めによって)対象物までのその都度決定された距離に関して、その都度異なる画像スケールで(オブジェクトの)高い画像鮮明度を有している像が画像検出ユニット53において形成される。つまり対象物は、その対象物までの種々の距離に関して異なるサイズで鮮明に結像される。遠距離領域内の画像スケールは実質的に、対象物までの距離が大きくなるに連れ減少する。つまり、距離が比較的長い場合には、対象物の像が相応に小さくなる。
更には、遠距離領域内の距離に関するその都度最新の画像スケールを、像を評価するために、例えば基準目印に関する画像位置の識別及び読み出しのために考慮することができる。特に、(標準距離領域内の距離であるならば)光学系アセンブリ51,52の位置決めによってその都度生じる、標準距離領域に関する画像スケールも同様に考慮することができる。
ズームグループ51及びフォーカス群52の可変の位置決めを行うために、それらの各アセンブリ51,52をいわゆる光学キャリッジに配置することができる。それらの光学キャリッジを例えばスピンドルドライブによってガイド59に沿って移動させることができる。
ズームグループ51は複数の光学素子、例えばレンズのような回折光学素子を有することができ、ズームグループ51内でのそれらの配置構成によって、特に画像検出ユニット53において既知の画像スケールで像を形成するために、ズームグループ51を通過するビームに所定の影響を及ぼすことができる。フォーカスグループ52も同様に、所定数の光学素子、例えばレンズのような回折光学素子を所定の配置構成で有することができ、フォーカスグループ52によってビームに相応の影響を及ぼすことによって、特に鮮明な像を形成することができる。
図3には、(ズームグループ51及びフォーカスグループ52を備えている)二つの光学系アセンブリ51,52と、(ビーム偏向のための)プリズム57と、画像検出ユニット53とを備えている、本発明によるレーザトラッカのカメラユニット50の第2の実施の形態が示されている。
ズームグループ51は近距離にある対象物、例えば1.5mの距離にある対象物を検出するために、(フォーカスグループ52に対向している側のズームグループ51の端部に関して)位置61aに位置決めされている。更に、両向き矢印61によって、検出すべき対象物までの(行われた測定の枠内で)実際に存在する距離に依存したズームグループ51の移動に関する領域61が表されている。対象物が例えば更に遠くに位置する場合、例えば約15mの距離にある場合、ズームグループ51が制御及び処理ユニットの制御下で位置61bに位置決めされ、それによってCCDセンサ53においては、対象物に関する所定の像が形成されるか、又は、対象物における所定のマーキングについてのIRフィルタ54を用いたフィルタリングによって所定の像が形成される。フォーカスグループ52の距離に依存する位置決めに関しても、そのフォーカスグループ52の位置決めを制御できる領域62が設定されている。
二つの位置決め領域61,62は例えば、標準領域又は近接範囲(例えば1.5mから15m)内の対象物までの距離に対して規定されているので、カメラユニット50内の各領域61,62におけるアセンブリ51,52の所定の位置決めによって、CCD画像センサ53においては一定の画像スケールで対象物の所定の像を形成することができる。
ズームグループ51及びフォーカスグループ52はそれぞれ相互に独立して、所定の機能に従い、各位置決め領域61,62内で制御されながら移動される。つまり、各グループ51,52間の距離は固定されておらず、各グループ51,52間の距離を位置決め機能に従い、対象物までの測定された距離に依存して変更することができる。
更に、所定の画像スケールでの(鮮明な)像を提供するためには各領域61,62の外側にズームグループ51及び/又はフォーカスグループ52の位置が規定されることになる距離が結像すべき対象物まで存在している場合には、ズームグループ51及びフォーカスグループ52を領域61,62の外側に位置決めすることもできる。例えば、標準範囲内の距離よりも長い対象物(例えば測定機器において所定の位置に設けられている目印を有している接触式の測定機器)までの距離が測定される場合には、所定の縦横比又は拡大係数を有する対象物の像を提供するために、ズームグループ51を位置決め領域61からフロントレンズ装置55に近付けるように移動させることができるか、又は(必要に応じて、フォーカスグループ及びズームグループの構成に応じて)フォーカスグループ52へと近付けることができる。同様のことが、フォーカスグループ52の移動の制御についても当てはまる。
図4には、対象物までの測定された距離dに依存する、レーザトラッカの二つの光学系アセンブリ(例えばフォーカスグループ及びズームグループ)それぞれの位置決めに関する本発明による位置決め規則が例示的に示されている。ここでは対象物の配向が、対象物の画像検出によって、又は対象物の少なくとも一部の画像検出によって決定されるべきである。
図4からは二つの光学系位置決め曲線71,72が見て取れ、各曲線は、レーザトラッカのカメラユニットにおけるレンズ又は結像群の位置xと対象物までの距離dとの関係を表している。従って、第1の光学系位置決め曲線71(例えばズームグループ位置決め曲線71)は、対象物までの測定された距離dに従って、位置xにおける、例えば第1の光学系アセンブリを移動させることができるガイドに沿った位置xにおける第1の光学系アセンブリ(例えばズームグループ)の位置を決定する。同様に、第2の光学系位置決め曲線72(例えばフォーカスグループ位置決め曲線72)は、対象物までの実際に測定された距離dに従って、位置xにおける、例えば同様に第2の光学系アセンブリも移動させることができるガイドに沿った位置xにおける、第2の光学系アセンブリ(例えばフォーカスグループ)の位置を決定する。
更に、第1の光学系アセンブリ及び第2の光学系アセンブリの位置決めに関する第1の距離領域d1及び第2の距離領域d2が規定されている。二つの曲線71,72は、図面からも見て取れるように、この領域規定に従って(二つの部分から成る二つの距離領域d1,d2に従って)ハイブリッドに構成されている。
つまり第1の光学系アセンブリの位置は、第1の距離領域d1内の光学系位置決め曲線71に基づき、対象物dまでの距離が大きくなるに連れ連続的に一方向に(同様にxの値が増大する方向に)移動される。第2の距離領域d2に達すると、又はこの第2の領域d2内に入ると、第1のアセンブリは対象物までの距離dが大きくなるにもかかわらず、少なくとも部分的に逆方向(xの値が減少する方向)に移動される。第1のアセンブリがズームグループとして構成されている場合、これによって、第1の距離領域d1内の距離dに対しては、望遠鏡ユニットの画像検出ユニットにおいて(結像された対象物の)所定の画像スケールが実質的に維持され、また、第2の距離領域d2内の距離dに対しては異なる画像スケールが得られる(距離が大きくなるに連れ画像スケールは減少する)。
第2の光学系アセンブリの位置決めに関して、第2の光学系位置決め曲線72も同様にハイブリッドに構成されている。第1の距離領域d1に関しては、距離dに応じて第2のアセンブリに対してそれぞれ種々の位置が規定されており、第2の距離領域d2に関しては、その領域d2における距離に対して実質的に固定の光学系アセンブリ位置が規定されている。この第2の光学系アセンブリがフォーカスグループとして構成されている場合には、それによって、第1の距離領域d1(例えば標準領域)における結像に関しても、第2の距離領域d2における結像に関しても、画像検出ユニットにおいては、対象物の実質的に鮮明な像がそれぞれ形成される。
一般的に見れば、二つの光学系位置決め曲線71,72に基づく、対象物までの実際に存在する距離dに応じた、第1の光学系アセンブリ及び第2の光学系アセンブリから成るシステムの位置決めによって、各距離領域d1,d2に対して設定されている、対象物の像についての拡大が行われる。更に、それによって、高い画像鮮明度を有する像がその都度提供される。
また、上記において述べた距離領域d1,d2の定義によって、レーザトラッカを用いる測定に関して、そのレーザトラッカの構成に応じて少なくとも存在しなければならない、レーザトラッカに対する最小距離(対象物までの距離<d1)が考慮されている。
更には、例えば二つの領域d1,d2がカバーする距離よりも大きい距離を表す別の距離領域(ここでは図示せず)を規定することもできる。それらの別の領域に対してもやはり二つの曲線71,72を相応に定義することができる。つまり、曲線71,72も同様に、別の位置決め条件が設定されている別の領域(dn)を有することができる。択一的又は付加的に、その種の領域に関する別の位置決め曲線も格納することができる。
図示した図面は考えられる複数の実施例を概略的に示したものに過ぎないと解するべきである。また本発明によれば、種々のアプローチをやはり相互に組み合わせることができ、また、対象物の結像方法乃至対象物の配向決定方法と組み合わせることができ、更には、冒頭で述べたような従来技術から公知の測定機器と、特にレーザトラッカと組み合わせることができる。

Claims (22)

  1. 所定の空間関係を有している複数の基準目印(82)が設けられている測定補助対象物(80)の位置及び/又は配向を決定するためのレーザトラッカ(10,11)であって、
    前記レーザトラッカ(10,11)は、
    ・垂直軸(41)を規定する台座(40)と、
    ・前記垂直軸(41)を中心として前記台座(40)に対して相対的にモータ駆動式に旋回する支持部(30)と、
    ・傾斜軸を中心として前記支持部(30)に対して相対的にモータ駆動式に回動し、且つ、少なくとも二つの光学系アセンブリ(51,52)と一つの画像検出ユニット(53)とを有している旋回ユニット(15,20)と、
    ・レーザビーム(17,21)を放出するビーム源と、
    ・前記レーザビーム(17,21)を用いて前記測定補助対象物(80)までの距離を測定する距離測定ユニット(22)と、
    ・前記台座(40)に対して相対的な前記レーザビーム(17,21)の放出方向を決定する角度測定機能と、
    ・対象物結像機能を有している制御及び処理ユニットと、
    ・結像された前記基準目印(82)の像評価を行い、該像評価から前記測定補助対象物(80)の空間的な配向を決定する画像処理ユニットと、
    を備えており、
    ○前記光学系アセンブリ(51,52)は前記旋回ユニット(15,20)の光軸(60)に沿って移動可能であり、
    ○前記光学系アセンブリ(51,52)のその都度の最新の位置決めによって、前記画像検出ユニット(53)を用いて画像を検出するための拡大係数が規定されており、
    前記対象物結像機能の実行時には、前記測定補助対象物(80)について実施された最新の測定に依存して、該実施された測定により決定された前記測定補助対象物(80)までの距離に関しては、該測定補助対象物(80)についての像が所定の画像スケールで前記画像検出ユニット(53)において提供されるように、前記光学系アセンブリ(51,52)の位置決めが行れる
    レーザトラッカ(10,11)において、
    ・前記対象物結像機能によって、少なくとも、前記測定補助対象物(80)までの距離に関する一つの標準距離領域(d1)及び一つの遠距離領域(d2)が規定されており、前記対象物結像機能の実行時には、前記制御及び処理ユニットによる制御下で、前記実施された測定により決定された前記測定補助対象物(80)までの距離に依存して、前記拡大係数が調整され、
    ○前記標準距離領域(d1)内の距離に関しては、結像のために一定の標準画像スケールが提供され、
    ○前記遠距離領域(d2)内の各距離に関しては、結像のために、各距離に依存して変化し、且つ、前記測定補助対象物(80)までの距離が大きくなるに連れ小さくなる遠距離画像スケールが提供され、
    ・決定された距離が前記遠距離領域(d2)内にある場合には、前記像評価を実施する際に、決定された距離に対してその都度提供される前記遠距離画像スケールが考慮されることを特徴とする、レーザトラッカ(10,11)。
  2. 前記標準距離領域(d1)内の距離に関する前記標準画像スケールは、前記画像検出ユニット(53)の画像検出領域が、結像すべき前記基準目印(82)の分布に関して最適に占められているように、及び/又は、前記標準画像スケールが前記標準距離領域(d1)内の距離に関して同一であるように提供される、
    請求項1に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  3. 少なくとも二つの前記光学系アセンブリ(51,52)の位置決めに関する少なくとも二つの光学系位置決め曲線(71,72)が格納されており、該少なくとも二つの光学系位置決め曲線(71,72)はハイブリッドに構成されており、且つ、前記標準距離領域(d1)内及び/又は遠距離領域(d2)内の各距離に関する少なくとも二つの前記光学系アセンブリ(51,52)の位置決めを表している、
    請求項1又は2に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  4. 前記測定補助対象物(80)までの決定された距離に依存して、フォーカスグループ(52)を位置決めするためのフォーカスグループ位置決め曲線(72)と、前記測定補助対象物(80)までの決定された前記距離に依存して、ズームグループ(51)を位置決めするためのズームグループ位置決め曲線(71)とが格納されており、前記フォーカスグループ(52)は少なくとも二つの前記光学系アセンブリの内の第1の光学系アセンブリであり、前記ズームグループ(51)は少なくとも二つの前記光学系アセンブリの内の第2の光学系アセンブリである、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  5. 前記フォーカスグループ位置決め曲線(72)及び前記ズームグループ位置決め曲線(71)は、前記標準距離領域(d1)及び/又は前記遠距離領域(d2)内の距離に関する前記フォーカスグループ(52)及び前記ズームグループ(51)の位置決めを表している、
    請求項4に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  6. 前記フォーカスグループ(52)の位置決めによって前記像の焦点合わせが調整され、且つ、前記ズームグループ(51)の位置決めによって前記像の倍率が調整される、
    請求項5に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  7. 前記制御及び処理ユニットは配向決定機能を有しており、該配向決定機能の実行時に、画像処理を用いた前記像評価に基づき、前記測定補助対象物(80)の前記空間的な配向が導き出される、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  8. 前記旋回ユニット(15,20)は、入射したビームを光学的にフィルタリングするフィルタユニット(54)を有している、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  9. 前記対象物結像機能の実行時に、前記基準目印として設けられており、且つ、前記フィルタユニット(54)を透過できるビームを放出及び/又は反射する複数のオリエンテーションマーキング(82)が前記画像検出ユニット(53)に提供される、
    請求項8に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  10. 提供された該オリエンテーションマーキング(82)の画像が前記画像検出ユニット(53)によって検出され、前記測定補助対象物(80)の前記空間的な配向が、前記像評価によって決定された、該オリエンテーションマーキング(82)に関する画像位置から導き出される、
    請求項9に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  11. 前記対象物結像機能によって、少なくとも一つの別の距離領域が規定されており、
    前記別の距離領域は、該別の距離領域内にある前記測定補助対象物(80)までの距離に依存して、少なくとも二つの前記光学系アセンブリ(51,52)を位置決めするための位置決め基準を有している、
    請求項1乃至10のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  12. 該位置決め基準は別の光学系位置決め曲線によって表される、
    請求項11に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  13. 少なくとも二つの前記光学系アセンブリ(51,52)は光学キャリッジを用いて前記光軸(60)に沿ってそれぞれ移動可能且つ位置決め可能である、及び/又は、前記旋回ユニット(15,20)は、少なくとも二つの前記光学系アセンブリ(51,52)を移動及び位置決めするスピンドルドライブを有している、及び/又は、前記旋回ユニット(15,20)は、少なくとも二つの前記光学系アセンブリ(51,52)によって規定される光学的なビーム路に進入可能であり、且つ、前記画像検出ユニット(53)へのビームの通過を阻止するためのビーム遮断ユニット(58)を有している、及び/又は、前記画像検出ユニット(53)はCCDカメラ又はCMOSカメラとして構成されている、
    請求項1乃至12のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  14. 前記レーザトラッカ(10,11)は、少なくとも前記距離測定ユニット(22)を備えており、且つ、前記傾斜軸を中心として前記支持部(30)に対して相対的にモータ駆動式に旋回可能であるビーム偏向ユニット(20)を有しており、
    ・前記旋回ユニットは前記ビーム偏向ユニット(20)によって実現されており、且つ、画像検出方向は前記ビーム偏向ユニット(20)の配向によって規定されており、
    ・前記ビーム偏向ユニット(20)は前記レーザビーム(21)を放出方向に放出し、前記測定補助対象物(80)において反射された前記レーザビームの少なくとも一部を受信するように構成されている、
    請求項1乃至13のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(10,11)。
  15. レーザトラッカ(10,11)のための、且つ、該レーザトラッカ(10,11)を用いる、所定の空間関係を有している複数の基準目印(82)が設けられている測定補助対象物(80)の配向決定のための対象物検出方法であって、
    前記レーザトラッカ(10,11)は、
    ・垂直軸(41)を規定する台座(40)と、
    ・前記垂直軸(41)を中心として台座(40)に対して相対的にモータ駆動式に旋回可能である支持部(30)と、
    ・傾斜軸を中心として前記支持部(30)に対して相対的にモータ駆動式に回動可能である、前記測定補助対象物(80)の画像を検出する旋回ユニット(15,20)とを備えており、
    前記対象物検出方法において、
    ・レーザビーム(17,21)を用いて前記測定補助対象物(80)までの最新の距離を決定する距離測定を実施し、
    ・前記最新の距離に関して決定された画像スケールを有する前記測定補助対象物(80)についての像が、画像を検出するために提供されるように、前記測定補助対象物(80)までの前記最新の距離に依存して、拡大係数を調整し
    前記画像を検出する、
    対象物検出方法において、
    ・少なくとも一つの標準距離領域(d1)及び一つの遠距離領域(d2)が規定されており、前記測定補助対象物(80)までの前記最新の距離に依存する前記拡大係数の調整を、
    ○前記標準距離領域(d1)内の距離に関しては、結像のために一定の標準画像スケールが提供されるように実施し、
    ○前記遠距離領域(d2)内の各距離に関しては、結像のために、各距離に依存して変化し、且つ、前記測定補助対象物(80)までの距離が大きくなるに連れ小さくなる遠距離画像スケールが提供されるように実施し、
    ・前記像を基礎とし、且つ、画像処理を用いて行われる前記基準目印(82)に関する像評価の際に、決定された距離に対してその都度提供される前記遠距離画像スケールを配向決定のために考慮することを特徴とする、対象物検出方法。
  16. 前記拡大係数の調整を、格納されている光学系位置決め曲線(71,72)に基づき実施し、及び/又は、結像された前記基準目印の前記画像内での分散に関して前記画像が占められているように、及び/又は、標準画像スケールが同一であるように、前記標準距離領域(d1)内の距離に関する前記標準画像スケールが提供される、
    請求項15に記載の対象物検出方法。
  17. 前記拡大係数の調整を、格納されている光学系位置決め曲線(71,72)に基づき実施し、フォーカスグループ位置決め曲線(72)は、前記測定補助対象物(80)までの距離に依存するフォーカスグループ(52)のフォーカス設定を表し、ズームグループ位置決め曲線(71)は、前記測定補助対象物(80)までの距離に依存するズームグループ(52)の拡大設定を表す、
    請求項16に記載の対象物検出方法。
  18. 少なくとも一つの別の距離領域が規定されており、
    前記別の距離領域は、該別の距離領域内にある前記測定補助対象物(80)までの各距離に依存して前記拡大係数を調整するための位置決め基準を有している、
    請求項15乃至17のいずれか一項に記載の対象物検出方法。
  19. 前記位置決め基準は別の光学系位置決め曲線によって表される、
    請求項18に記載の対象物検出方法。
  20. 入射するビームのフィルタリングを実施し、該フィルタリングを、所定の波長領域内のビームが前記画像において検出され、前記測定補助対象物(80)の空間的な配向が、前記画像内で検出された、フィルタリングされた前記ビームから導き出されるように実施する、
    請求項15乃至19のいずれか一項に記載の対象物検出方法。
  21. 前記測定補助対象物(80)が、前記所定の波長領域内のビームを放出及び/又は反射する複数のオリエンテーションマーキング(82)を有している、
    請求項20に記載の対象物検出方法。
  22. 請求項1乃至14のいずれか一項に記載のレーザトラッカ(10,11)の制御及び処理ユニットにおいてコンピュータプログラムが実行される場合に、請求項15乃至21のいずれか一項に記載の対象物検出方法の、
    ・距離測定、
    ・前記拡大係数の調整、
    ・前記画像の検出、
    を制御する、機械読み出し可能な担体に記憶されているコンピュータプログラム。
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