JP6042040B1 - 加熱用照射装置 - Google Patents

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Abstract

加熱用照射装置は、加熱用電磁波を発生する電磁波発生器としての高周波発生器1と、高周波発生器1で発生した加熱用電磁波を被加熱物5に照射する複数のアンテナ3と、上面の一部が曲面状の凸部になっており、当該凸部の表面に各アンテナ3の照射口が取り付けられるとともに、被加熱物5を収容するための内部空間を有する、反応炉4とを備え、各アンテナ3の照射方向が被加熱物5の特定点6に向かうように、各アンテナ3は、反応炉4の凸部の表面に曲面状に配列されている。

Description

本発明は、加熱用照射装置に関し、特に、物質に高周波を照射して加熱する加熱用照射装置に関するものである。
高周波を利用した物質の内部加熱による方法により熱処理等を行う化学反応装置や化学反応方法が知られている。そして、工業用アプケーションの実用化に向けた研究開発が活発に行われている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5603134号公報
この種の従来の化学反応装置においては、高周波を照射する際に、物質の反応や加熱の状況に応じて、照射分布を変化させたり、局所的に効率よく照射させたりして、加熱促進や化学反応促進を行いたいという要望がある。
高周波を利用した化学反応装置に用いられる高周波発生機器として、よく知られているものは、電子レンジに使用されているマグネトロンに代表される電子管発振器である。電子管発振器は、大電力を出力することが可能である。しかしながら、電子管発振器は、発振する高周波の周波数に幅を持っていること、および、出力特性の時間変動が大きいこと、という特徴がある。そのため、電子管発振器を複数個合成した場合には、合成損失が大きく、かえって効率が落ちてしまうという問題点があった。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、複数の高周波を合成させて用いる場合において、合成損失を抑え、効率の良い照射を行うことが可能な、加熱用照射装置を得ることを目的としている。
本発明は、加熱用電磁波を発生する電磁波発生器と、前記電磁波発生器で発生した前記加熱用電磁波を被加熱物に照射する複数のアンテナと、上面の一部が曲面状の凸部になっており、前記凸部の表面に各前記アンテナの照射口が取り付けられ、前記被加熱物を収容するための内部空間を有する、反応炉とを備え、各前記アンテナの照射方向が前記被加熱物の特定点に向かうように、各前記アンテナは、前記反応炉の前記凸部の表面における1つの弧に沿って曲面状に一列に配列されている、加熱用照射装置である。
本発明の加熱用照射装置によれば、複数の高周波を合成させることにより、閉空間となる反応炉において、被加熱物に対して効率の良い高周波の照射が可能となり、短時間での反応や加熱を行うことができ、さらには、それに伴うエネルギーの効率化を図ることができるという効果も得られる。
本発明の実施の形態1に係る加熱用照射装置の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る加熱用照射装置による効果を説明するための比較例を示した図である。 本発明の実施の形態1に係る加熱用照射装置による効果を説明する説明図である。 本発明の実施の形態1に係る加熱用照射装置による効果を説明する説明図である。 本発明の実施の形態1に係る加熱用照射装置による効果をグラフを用いて説明する説明図である。 本発明の実施の形態2に係る加熱用照射装置の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態2に係る加熱用照射装置による効果を説明するための比較例を示した図である。 本発明の実施の形態2に係る加熱用照射装置による効果を説明する説明図である。 本発明の実施の形態2に係る加熱用照射装置による効果を説明する説明図である。 本発明の実施の形態2に係る加熱用照射装置による効果を説明するための比較例を示した図である。 本発明の実施の形態2に係る加熱用照射装置による効果をグラフを用いて説明する説明図である。 本発明の実施の形態3に係る加熱用照射装置の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態4に係る加熱用照射装置の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態5に係る加熱用照射装置の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態6に係る加熱用照射装置の構成を示す構成図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る加熱用照射装置の構成を示す構成図である。図1に示すように、加熱用照射装置は、高周波発生器1、高周波供給路2、アンテナ3、および、反応炉4から構成されている。
実施の形態1に係る加熱用照射装置は、反応炉4の内部空間に被加熱物5を収容させ、その状態で、高周波発生器1で発生させた高周波を、アンテナ3から被加熱物5に照射して、被加熱物5の加熱を行う。被加熱物5は、気体、液体、固体のいずれの形態であってもよい。図1においては、被加熱物5が、反応炉4の内部空間の形状に沿った矩形であるように図示されているが、被加熱物5の形状は任意のものでよい。
高周波発生器1は、反応炉4内の被加熱物5に照射するための高周波の加熱用電磁波(以下、単に、高周波と呼ぶ。)を発生させる。高周波発生器1は、発生させる高周波の周波数が可変の周波数可変型電磁波発生器から構成されている。ここで、高周波発生器1が発生させる高周波としては、マイクロ波を用いることを想定している。マイクロ波は、電磁波の1領域である。慣用的な電波区分で、周波数が0.3〜30GHzの範囲、且つ、波長が1cm〜1mの範囲の電磁波を、マイクロ波と呼んでいる。しかしながら、本実施の形態における高周波発生器1は、マイクロ波に限定されるものではなく、任意の周波数および任意の波長を適宜選択してよい。高周波発生器1は、反応炉4の外部に配置されている。高周波発生器1の種類については、位相コヒーレンスが高いものであれば、適宜選択してよい。また、図1では、複数のアンテナ3に対して、1つの高周波発生器1が設けられているが、各アンテナ3にそれぞれ高周波発生器1が1つずつ接続されていてもよい。
高周波供給路2は、高周波発生器1とアンテナ3とに連結されている。高周波供給路2は、高周波発生器1により発生された高周波をアンテナ3まで伝送させて、アンテナ3に供給する。高周波供給路2は、たとえば、同軸ケーブルや導波管などといった高周波を効率よく伝送できるいずれかの部材であれば適宜選択してよい。
アンテナ3は、反応炉4の中に設置された被加熱物5に対して、照射口から、高周波を照射する。アンテナ3は、複数個設けられている。図1では、5つのアンテナ3が設けられているが、アンテナ3の個数は、適宜選択してよい。アンテナ3は、たとえば、導波管をそのまま利用してもよいが、あるいは、ホーンアンテナやパッチアンテナなどといった高周波を効率よく空間に放射できる機器であれば、適宜選択してよい。各アンテナ3から照射される高周波のベクトルの向きは、すべて、予め設定された特定点6に向かっている。特定点6は、反応炉4内で、適宜、設定すればよく、その位置は特に限定されない。但し、特定点6は、反応炉4内の中央部に設定されることが多い。その理由は、被加熱物5は、通常、反応炉4内の中央部に置かれることが多いためである。また、特定点6は、点でなくてもよく、面積を有する円状であっても、あるいは、帯状の領域であってもよい。各アンテナ3は、被加熱物5の特定点6に高周波を効率的に集中させるために、曲面7の表面に、曲面状に配列されている。なお、曲面7は、図1に示すように、被加熱物5の特定点6を中心とした球面から構成されている。アンテナ3の配置間隔は、均等である。アンテナ3の配置間隔は、アンテナ3から照射される高周波の1波長以下に設定することが望ましい。また、アンテナ3の照射口と被加熱物5の表面との距離は、アンテナ3から照射される高周波の5波長以下に設定することが望ましい。なお、図1においては、曲面7上の1本の弧に沿って、1次元的に、各アンテナ3が並んで配置されたものを示しているが、その場合に限らず、反応炉4の大きさによっては、曲面7に沿って、2次元的または3次元的に配列されたものでもよい。
反応炉4は、被加熱物5を収容させる内部空間を有し、当該内部空間内で、被加熱物5を高周波で加熱もしくは反応させる。反応炉4の材料は、高周波を外部に漏えいさせないものであれば、適宜選択してよい。あるいは、反応炉4の内部空間だけを、高周波を遮蔽できる金属壁などの部材で囲むようにしてもよい。その場合には、反応炉4自体の材料としては、高周波が遮蔽できないものでもよいため、任意のものが選択可能である。反応炉4の形状については、反応させる被加熱物5の形態(たとえば、気体、液体、固体の別)、および、特性によって、適宜選択してよい。また、反応炉4には、被加熱物5を投入および排出するための投入/排出口がついているものが一般的である。被加熱物5が個体の場合には、被加熱物5を流していくベルトコンベアーなどの搬送機器が反応炉4に備えられていてもよい。被加熱物5が気体や液体の場合には、反応炉4内に被加熱物5をかき混ぜる攪拌機などが備えられてもよい。また、被加熱物5を効率よく加熱もしくは反応させるために、被加熱物5に触媒などが入っていてもよい。これらの投入/排出口や、攪拌機、ベルトコンベアー、触媒などについては、化学反応装置の一般的な構成と考えられ、反応炉4の内部構造についてもて限定するものではなく適宜選択してよい。
本実施の形態においては、反応炉4の上面の一部が、曲面7の一部から構成された凸部となっている。アンテナ3の照射口は、この凸部の表面に取り付けられている。
次に、本実施の形態1に係る加熱用照射装置の動作について説明する。
まず、高周波発生器1で発生した高周波は、高周波供給路2を介して、アンテナ3に給電される。アンテナ3は、供給された高周波を、照射口から放射する。こうして、アンテナ3から放射された高周波が、反応炉4内の被加熱物5に照射される。アンテナ3は、被加熱物の特定点6に高周波を効率的に集中させるために、被加熱物5の特定点6を中心とした球面の曲面7上に複数配列されている。そのため、アンテナ3からの高周波の放射方向のベクトルは、すべて被加熱物5の特定点6を向いている。高周波発生器1で発生した高周波の位相コヒーレンスが高ければ、各アンテナ3からの複数の高周波を空間合成することが可能であり、被加熱物の特定点6に対して効率の良い加熱が可能となる。このとき、アンテナ3の配置間隔は、上述したように、高周波の1波長以下が望ましい。その理由としては、配置間隔が広いと、各アンテナ3からの被加熱物5への照射領域の重畳される領域が少なくなるためである。また、アンテナ3の照射口と被加熱物5の表面との距離は、上述したように、高周波の5分の1以下が望ましい。その理由を説明する。各アンテナ3から放射される高周波は、距離に伴って広がっていく。そのため、被加熱物5との距離が大きいと、反応炉4内の被加熱物5が存在しない部分で反射され、被加熱物5に対する照射分布に乱れが生じ、高周波の合成に損失が生じてしまうためである。効率の良い空間合成のためには、各アンテナ3から照射される高周波の出力位相を合わせる必要がある。本実施の形態では、高周波供給路2の長さを適宜調整することで、各アンテナ3から照射される高周波の出力位相を合わせることを実現させている。
図2A〜図2Dは、実施の形態1の効果について検証したものである。図2A〜図2Dは、入力電力に対する、反応炉4内の被加熱物5の特定点6への照射電力の効率を示している。図2A〜図2Dに示す検証では、特定点6を、反応炉4内の中央部に設定している。なお、図2A,図2B,図2Cにおいては、特定点6を区別して、それぞれ、特定点6A、6B、6Cとして示している。図2Aは、大出力が可能な電子管発振器と1つのアンテナとを設けた従来の方式である。図2Bおよび図2Cは、図1に示した本実施の形態1に係る加熱用照射装置である。図2Bおよび図2Cでは、位相コヒーレントが高い高周波発生器1と、5つのアンテナ3とを備えている。図2Bは、高周波供給路2の長さを調整して、位相を設定することで、被加熱物5の特定点6に電力が集中するようにした場合を示している。一方、図2Cは、高周波供給路2の長さを調整して、位相を設定することで、アンテナが1つだけ設けられている図2Aと同様の電力量が特定点6に集中するようにした場合を示している。図2A〜図2Cにおいて、それぞれ、アンテナ3は矩形導波管とし、その中心間距離は0.6波長、中心のアンテナの高さは1.7波長である。図2A〜図2Cにおいて、反応炉4内へ照射する高周波の総電力は同じである。
このとき、図2A〜図2Cにおいて、入力電力に対する反応炉4内の被加熱物の特定点6への照射電力の効率を測定した。その結果を、図2Dに示す。図2Dの横軸は、それぞれ、特定点6A、6B、6Cを示す。縦軸は、被加熱物の特定点への電力効率を示す。図2Dの棒グラフより、図2Bの方が、図2Aに比べて、被加熱物5の特定点6付近の電力効率が大きいことがわかり、3倍以上効率が向上している。他方、図2Cでは、図2Aと同様の電力効率を実現していることがわかる。このように、実施の形態1においては、高周波供給路2の長さを調整することで、所望の電力効率を実現することができる。また、位相の設定値については、被加熱物5の形態(たとえば、気体、液体、固体)、および、特性によって適宜選択すればよい。
以上のように、実施の形態1に係る加熱用照射装置は、加熱用電磁波を発生する電磁波発生器としての高周波発生器1と、高周波発生器1で発生した加熱用電磁波(高周波)を被加熱物5に照射する複数のアンテナ3と、上面の一部が曲面状の凸部になっており、当該凸部の表面に各アンテナ3の照射口が取り付けられるとともに、被加熱物5を収容するための内部空間を有する、反応炉4とを備え、各アンテナ3の照射方向が被加熱物5の特定点6に向かうように、各アンテナ3は、反応炉4の凸部の表面に曲面状に配列されている。このとき、凸部の曲面7は、特定点6を中心とする球面の一部から構成されている。
このように、実施の形態1によれば、位相コヒーレンスの高い高周波発生器1を用いて、曲面状に配列された複数のアンテナ3からの高周波を反応炉4内で空間合成することにより、従来の電子管発振器を用いた方式に比べて、被加熱物5に対して、効率良く加熱することが可能となる。
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2に係る加熱用照射装置の構成を示す図である。図3において、図1に示した実施の形態1に係る加熱用照射装置と同一または相当する部分については、同一符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態1と実施の形態2との相違点について説明する。
まず、第1の相違点について説明する。実施の形態1では、アンテナ3を曲面7の表面上に、曲面状に配置していた。一方、実施の形態2では、反応炉4の上面を平坦な平面にして、当該平面上に各アンテナ3の照射口を平面状に配置している。従って、実施の形態2では、図3の断面図に示されるように、アンテナ3が直線状に配列されている。
次に、第2の相違点について説明する。実施の形態1では、アンテナ3の個数が任意の複数個だったが、一方、実施の形態2では、アンテナ3の個数が3つに限定されている。
他の構成については、実施の形態1と同じであるため、ここではその説明を省略する。
本実施の形態においては、図3に示すように、1つのアンテナ3の照射方向のベクトルは、被加熱物5の特定点6に向かっている。また、当該アンテナ3の両側に、他の2本のアンテナ3が配置されている。アンテナ3の配置間隔は、均等である。アンテナ3の配置間隔は、アンテナ3から照射される高周波の1波長以下に設定することが望ましい。また、アンテナ3の照射口と被加熱物5の表面との距離は、アンテナ3から照射される高周波の5波長以下に設定することが望ましい。
図3に示すように、アンテナ3を直線状に配置した場合は、アンテナ3の個数は3つの場合が効果的である。図3の3つのアンテナ3の両側に、さらに、アンテナ3を1つずつ配置して、合計5つにすると、アンテナ3からの被加熱物5への照射領域の重畳される領域が少なくなるため、アンテナ3の個数に比例した効率の増加が見込めない。
図4A〜図4Eは、実施の形態2の効果について検証したものである。図4A〜図4Eは、入力電力に対する、反応炉4内の被加熱物5の特定点6への照射電力の効率を示している。図4A〜図4Eの検証においても、実施の形態1と同様に、特定点6を、反応炉4内の中央部に設定している。なお、図4A,図4B,図4C,図4Dにおいては、特定点6を区別して、それぞれ、特定点6D、6E、6F、6Gとして示している。
図4Aは、大出力が可能な電子管発振器と1つのアンテナを設けた従来の方式である。図4B及び図4Cは、図3に示した本実施の形態2に係る加熱用照射装置である。図4Bおよび図4Cでは、位相コヒーレントが高い高周波発生器1と、直線状に配列した3つのアンテナ3とが設けられている。また、図4Dは、位相コヒーレントが高い高周波発生器1と、直線状に配列した5つのアンテナ3とが設けられている。図4Bおよび図4Dは、高周波供給路2の長さを調整して、位相を設定することで、被加熱物5の特定点6に電力が集中するようにした場合を示している。一方、図4Cは、高周波供給路2の長さを調整して、位相を設定することで、アンテナ3が1つだけ設けられている図4Aと同様の電力量が特定点6に集中するようにした場合を示している。図4A〜図4Dにおいて、それぞれ、アンテナ3は矩形導波管とし、その中心間距離は0.9波長、中心のアンテナの高さは1.2波長である。図4A〜図4Dにおいて、反応炉4内へ照射する高周波の総電力は同じである。
このとき、図4A〜図4Dにおいて、入力電力に対する反応炉4内の被加熱物の特定点6への照射電力の効率を測定した。その結果を、図4Eに示す。図4Eの横軸は、それぞれ、特定点6D、6E、6F、6Gを示す。縦軸は、被加熱物の特定点への電力効率を示す。図4Eの棒グラフより、図4Bの特定点6Eの方が、図4Aの特定点6Dに比べて、被加熱物5の特定点6付近の電力効率が大きいことがわかり、1.5倍以上効率が向上する。他方、図4Cの特定点6Fでは、図4Aの特定点6Dと同様の電力効率を実現することが可能である。また、アンテナ3の個数を3本とした図4Bの特定点6Eの方が、アンテナ3の個数を5本とした図4Dの特定点6Gよりも効率が高いことがわかる。すなわち、前述の通り、直線状に配置した場合は、アンテナ3の個数は3つが効果的と言える。位相の設定値については、被加熱物5の形態(たとえば気体、液体、固体)および特性によって適宜選択すればよい。
以上のように、実施の形態2に係る加熱用照射装置は、加熱用電磁波(高周波)を発生させる電磁波発生器としての高周波発生器1と、高周波発生器1で発生した加熱用電磁波を被加熱物5に照射する3つのアンテナ3と、上面が平坦な平面状になっており、当該上面にアンテナ3の照射口が取り付けられるとともに、被加熱物5を収容するための内部空間を有する、反応炉4とを備え、3つのアンテナは、直線状に配置され、3つのアンテナは、加熱用電磁波の照射方向が被加熱物5の特定点6に向かうように配置された1つのアンテナ3と、1つのアンテナ3の両側にそれぞれ配置された他の2つのアンテナ3とを含む。
このように、実施の形態2においては、位相コヒーレンスの高い高周波発生器1を用いて、直線状に配列された3つのアンテナ3からの高周波を反応炉4内で空間合成しているが、この場合においても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3に係る加熱用照射装置の構成を示す図である。図1に示した実施の形態1に係る加熱用照射装置と同一または相当する部分については、同一符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態1と実施の形態3との相違点について説明する。
図5に示すように、実施の形態3では、各アンテナ3に対して、移相器51と増幅器52とを1つずつ設けている。この点が、実施の形態1と異なる。なお、図5では、実施の形態1の構成に対して実施の形態3の構成を適用した場合を示しているが、実施の形態2の構成に対して実施の形態3の構成を適用してもよい。
他の構成については、実施の形態1,2と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
移相器51は、高周波供給路2内に取り付けられている。移相器51は、高周波供給路2の一部を介して、高周波発生器1に接続されている。移相器51は、高周波供給路2の長さによらず、アンテナ3への位相量を制御する。移相器51は、例えば電圧制御型の可変移相器など、移相量を変化できるものであれば、適宜選択してよい。
増幅器52は、高周波供給路2内に取り付けられている。増幅器52は、移相器51とアンテナ3との間に設けられている。増幅器52は、移相器51とアンテナ3とに、高周波供給路2の一部を介して、接続されている。増幅器52は、アンテナ3への高周波を増幅するものであり、例えば、半導体デバイスで構成される増幅器など、高周波を増幅できるものであれば、適宜選択してよい。
移相器51と増幅器52とにより、アンテナ3での出力を変化させることができる。そのため、被加熱物5への出力において、高周波供給路2の長さを変更することなく、上述した、図2Bおよび図2Cや、図4Bおよび図4Cの構成で実現させた効率を実現することが可能である。
以上のように、実施の形態3によれば、移相器51と増幅器52とを設けることで、高周波供給路2の長さを調整することなく、実施の形態1および2と同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4に係る加熱用照射装置の構成を示す図である。図5に示した実施の形態3に係る加熱用照射装置と同一または相当部分については、同一符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態3と実施の形態4との相違点について説明する。
図5と図6とを比較すると分かるように、実施の形態4においては、振幅/位相取得部71と、振幅/位相モニタ72と、高周波出力制御装置73とが、追加されている。
他の構成および動作については、実施の形態3と同じである。
なお、図6においては、移相器51を設ける位置が階段状に変化しているように図示されているが、これは、高周波出力制御装置73と移相器51とを接続する複数の信号線を図示する関係で、便宜上、移相器51の位置を階段状に少しずつずらして記載したもので、実際には、図5と同様に、各移相器51を一直線上に並べて配置してよい。
振幅/位相取得部71は、各アンテナ3に対して1つずつ設けられている。振幅/位相取得部71は、アンテナ3と増幅器52との間に設けられている。振幅/位相取得部71は、反応炉4内へ入射される高周波の振幅と位相を取得するとともに、反応炉4内から反射される高周波の振幅と位相を取得する。以下では、反応炉4内へ入射される高周波を「入力波」と呼び、反応炉4内から反射される高周波を「反射波」と呼ぶ。振幅/位相取得部71は、たとえば、方向性結合器など、振幅と位相の両方を取得できるものであれば、適宜選択してよい。なお、ここでは、振幅/位相取得部71が、入力波の振幅及び位相と反射波の振幅及び位相との、両方を取得することとして説明するが、その場合に限らず、入力波の振幅及び位相と反射波の振幅及び位相とのうちのいずれか一方のみを取得する構成としてもよい。
振幅/位相モニタ72は、振幅/位相取得部71をモニタする。具体的には、振幅/位相モニタ72は、振幅/位相取得部71で取得された入力波と反射波の振幅と位相とを、振幅値および位相値として、それぞれ、値として取得する。振幅/位相モニタ72、たとえば、ネットワークアナライザなどから構成されるが、これに限定されることなく、適宜選択してよい。振幅/位相モニタ72は、複数の振幅/位相取得部71に対して、1つだけ設けられている。
高周波出力制御装置73は、振幅/位相モニタ72でモニタした入力波と反射波の振幅値および位相値に基づいて、高周波発生器1と移相器51と増幅器52とを制御する。なお、図6においては、図の簡略化を図るため、高周波出力制御装置73と増幅器52とを接続する信号線については図示を省略している。
高周波出力制御装置73は、プロセッサとメモリから構成された、例えば、パーソナルコンピュータから構成される。高周波出力制御装置73の各機能は、メモリに記憶されたプログラムを実行するCPU、システムLSI等の処理回路により、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して、高周波出力制御装置73の各機能を実行してもよい。ただし、高周波出力制御装置73は、パーソナルコンピュータに限定されることなく、他のハードウエアから適宜選択してよい。
次に、実施の形態4に係る加熱用照射装置の動作について説明する。
高周波出力制御装置73は、振幅/位相モニタ72によって得られた入力波と反射波の振幅値と位相値とを、メモリに格納する。高周波出力制御装置73は、反応炉4内に、高周波の最適な照射分布を提供するために、メモリに格納した振幅値と位相値とに基づいて、高周波発生器1の周波数、移相器51の位相値、および、増幅器52の増幅量を制御する。なお、高周波出力制御装置73は、高周波発生器1の周波数、移相器51の位相値、及び、増幅器52の増幅量のすべてを必ずしも制御する必要はなく、このうちの少なくとも1つを制御すればよい。
動作について説明する。
振幅/位相取得部71によって得られた入力波および反射波の振幅と位相とは、振幅/位相モニタ72を介して、高周波出力制御装置73に送られる。被加熱物5の加熱状況に変化があれば、入力波および反射波に変化が生じる。そのため、例えば、高周波出力制御装置73では、あらかじめ計算値によるルックアップテーブルを用意することで、高周波発生器1と移相器51と増幅器52とを制御することができる。なお、ルックアップテーブルとしては、高周波発生器1と、移相器51と、増幅器52とに対して、それぞれ、用意する。以下に、説明する。
高周波発生器1のためのルックアップテーブルには、入力波の振幅値および位相値と、反射波の振幅値および位相値と、高周波発生器1の周波数との対応関係が、予め定められている。従って、ルックアップテーブルに従って、入力波の振幅値および位相値と、反射波の振幅値および位相値とに基づいて、高周波発生器1の最適な周波数を求めることができる。
同様に、移相器51のためのルックアップテーブルには、入力波の振幅値および位相値と、反射波の振幅値および位相値と、移相器51の位相値との対応関係が、予め定められている。従って、ルックアップテーブルに従って、入力波の振幅値および位相値と、反射波の振幅値および位相値とに基づいて、移相器51の最適な位相値を求めることができる。
また、同様に、増幅器52のためのルックアップテーブルには、入力波の振幅値および位相値と、反射波の振幅値および位相値と、増幅器52の増幅量との対応関係が、予め定められている。従って、ルックアップテーブルに従って、入力波の振幅値および位相値と、反射波の振幅値および位相値とに基づいて、増幅器52の最適な増幅量を求めることができる。
こうして、高周波出力制御装置73では、高周波発生器1と移相器51と増幅器52とを制御することで、例えば、入力波がより大きく、反射波がより小さくなるように、入力波および反射波を制御することができる。これにより、被加熱物5への高周波の出力において、上述した、図2B及び図2Cの構成あるいは図4B及び図4Cの構成から得られる効率と同等の効率を、被加熱物5の状態に応じて、リアルタイムに実現することが可能である。
なお、高周波出力制御装置73は、入力波の振幅値及び位相値と反射波の振幅値および位相値とのすべてを制御に用いる必要はなく、これらの値のうち、少なくとも1つを制御に用いるようにすればよい。
以上のように、この実施の形態4によれば、振幅/位相取得部71と、振幅/位相モニタ72と、高周波出力制御装置73とを備えることにより、被加熱物5の状態に応じてリアルタイムに照射分布を制御できるようになり、より効率的な加熱効果が得られる。
実施の形態5.
図7は、本発明の実施の形態5に係る加熱用照射装置の構成を示す図である。図5に示した実施の形態3に係る加熱用照射装置と同一または相当部分については、同一符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態3と実施の形態5との相違点について説明する。
図5と図7とを比較すると分かるように、実施の形態5では、被加熱物5の温度を取得する温度取得部81と、それをモニタする温度モニタ82と、高周波出力制御装置73とが追加されている。
他の構成および動作については、実施の形態3と同じである。
なお、図7においては、移相器51を設ける位置が階段状に変化しているように図示されているが、これは、高周波出力制御装置73と移相器51とを接続する複数の信号線を図示する関係で、便宜上、移相器51の位置を階段状に少しずつずらして記載したもので、実際には、図5と同様に、各移相器51を一直線上に並べて配置してよい。
なお、図7では、実施の形態3に対して本実施の形態5に係る構成を適用した場合を示しているが、実施の形態4に対して本実施の形態5に係る構成を適用してもよい。その場合には、高周波出力制御装置73を2つ設ける必要はなく、1つの高周波出力制御装置73により、入力波の振幅値および位相値と、反射波の振幅値および位相値と、被加熱物5の温度のうちの、すくなくとも1つに基づいて、高周波発生器1と移相器51と増幅器52とを制御する。なお、高周波出力制御装置73は、高周波発生器1の周波数、移相器51の位相値、及び、増幅器52の増幅量のすべてを必ずしも制御する必要はなく、このうちの少なくとも1つを制御すればよい。
温度取得部81は、反応炉4の内部に設けられている。温度取得部81は、反応炉4内の被加熱物5の温度を測定する。温度取得部81は、例えば、熱電対やサーモグラフィなど、温度を測定できるものであれば、適宜選択してよい。また、反応炉4内に、温度取得部81を複数個設けてもよく、その取付位置は特に限定しない。
温度モニタ82は、温度取得部81をモニタする。具体的には、温度モニタ82は、温度取得部81で取得された温度を、値として取得する。温度モニタ82は、例えばデータロガーなどから構成されるが、これに限定されることなく、適宜選択してよい。温度モニタ82は、複数の温度取得部81に対して、1つだけ設けられている。
温度取得部81によって得られた温度は、温度モニタ82を介して、高周波出力制御装置73に送られる。高周波出力制御装置73は、温度モニタ82でモニタした温度に基づいて、被加熱物5の温度分布に応じて、高周波発生器1と移相器51と増幅器52とを制御する。これにより、被加熱物5への高周波の出力において、上述した、図2B及び図2Cの構成あるいは図4B及び図4Cの構成から得られる効率と同等の効率を、被加熱物5の状態に応じて、リアルタイムに実現することが可能である。
以上のように、この実施の形態5によれば、温度取得部81と、温度モニタ82と、高周波出力制御装置73とを備えることにより、被加熱物5の状態に応じてリアルタイムに照射分布を制御できるようになり、より効率的な加熱効果が得られる。
実施の形態6.
図8は、本発明の実施の形態6に係る加熱用照射装置の構成を示す図である。図5に示した実施の形態3に係るマイクロ波加熱照射装置と同一または相当部分については、同一符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態3と実施の形態6との相違点について説明する。
図5と図8とを比較すると分かるように、実施の形態6では、実施の形態3に示した加熱用照射装置を、複数個直列に接続して、全体として、高周波加熱用照射システムを構築している点が、実施の形態3と異なる。加熱用照射装置を直列接続する際には、各加熱用照射装置の反応炉4を直列に連結させて、1つの大きな細長い共用反応炉とする。被加熱物5は、その細長い大きな共用反応炉内を、ベルトコンベアーなどの搬送機器で搬送され、各加熱用照射装置を、順次、通過していくものとする。
他の構成については、実施の形態3と同様であるため、ここでは、その説明を省略する。
図8において、被加熱物5は、共用反応炉の左側から投入され、複数の各加熱用照射装置を通って、共用反応炉の右側の方向に移動するものと仮定する。なお、投入および移動の方向は、この逆であってもよい。
このとき、被加熱物5の加熱状況や反応状況に応じて、各加熱用照射装置毎に、移相器51の位相量および増幅器52の増幅量の少なくとも1つを変化させることで、各加熱用照射装置の反応炉4ごとに、被加熱物5に照射する高周波の出力を可変とすることができる。これにより、各加熱用照射装置間で、被加熱物5の状況に合わせて、各反応炉4ごとに、別々の状況を作り出すことが可能である。
また、このとき、さらに、各加熱用照射装置の高周波発生器1の周波数を変化させることもできるため、各加熱用照射装置間で高周波が干渉することも防止することができる。
図8に示すように、本実施の形態においては、共用反応炉を構成する各反応炉4ごとに、高周波発生器1、移相器51、増幅器52、アンテナ3が、別個に設けられている。そのため、それぞれの各反応炉4ごとに、被加熱物5の反応状態に応じて、アンテナ3から照射する高周波の出力を制御することができる。これにより、各反応炉4において、被加熱物5の状態に応じて、照射分布を変えることができるため、最適な条件で、効率よく、被加熱物5の加熱を行うことができる。
なお、図8では、実施の形態3に対して実施の形態6に係る構成を適用した場合を示しているが、その場合に限らず、他の実施の形態、すなわち、実施の形態1から5までのいずれかの実施の形態に対して、実施の形態6に係る構成を適用してもよい。さらに、直列接続する複数の加熱用照射装置がすべて同一構成である必要はない。従って、実施の形態1から5までのいずれかの2以上の実施の形態に係る構成を複数個自由に組み合わせて、直列に接続してもよい。
なお、実施の形態4および実施の形態5の構成を用いた場合には、高周波出力制御装置73が設けられているので、高周波発生器1の周波数、移相器51の位相量、増幅器52の増幅量は、加熱用照射装置ごとに、高周波出力制御装置73により自動的に制御できるが、他の実施の形態の構成を用いた場合には、高周波発生器1の周波数、移相器51の位相量、及び、増幅器52の増幅量は、作業員が手動で調整することとする。
以上のように、この実施の形態6によれば、実施の形態1から5までの加熱用照射装置を直列に接続しても、実施の形態1から5までと同様の効果が得られる。とくに、ベルトコンベアーなどで被加熱物5が流れてくるときに、各反応炉4において、被加熱物5の状態に応じて、照射分布を変えることができるため、効果的である。また、スケーラブルな拡張性の効果が得られる。
なお、本発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。

Claims (8)

  1. 加熱用電磁波を発生する電磁波発生器と、
    前記電磁波発生器で発生した前記加熱用電磁波を被加熱物に照射する複数のアンテナと、
    上面の一部が曲面状の凸部になっており、前記凸部の表面に各前記アンテナの照射口が取り付けられ、前記被加熱物を収容するための内部空間を有する、反応炉と
    を備え、
    各前記アンテナの照射方向が前記被加熱物の特定点に向かうように、各前記アンテナは、前記反応炉の前記凸部の表面における1つの弧に沿って曲面状に一列に配列されている、
    加熱用照射装置。
  2. 前記凸部を構成する曲面は、前記特定点を中心とする球面の一部から構成されている
    請求項1に記載の加熱用照射装置。
  3. 前記アンテナと前記被加熱物との距離は、前記加熱用電磁波の5波長以下である、
    請求項1または2に記載の加熱用照射装置。
  4. 各前記アンテナに対して設けられ、各前記アンテナへ供給される前記加熱用電磁波の位相量を制御する移相器と、
    各前記アンテナに対して設けられ、各前記アンテナへ供給される前記加熱用電磁波を増幅する増幅器と
    をさらに備えた
    請求項1からまでのいずれか1項に記載の加熱用照射装置。
  5. 各前記アンテナに対して設けられ、各前記アンテナから前記反応炉内へ照射される前記加熱用電磁波の振幅および位相と、前記加熱用電磁波が前記反応炉内で反射した反射波の振幅および位相とのうちの、少なくともいずれか一方を取得する振幅/位相取得部と、
    前記振幅/位相取得部で取得した前記振幅および前記位相に基づいて、前記電磁波発生器、前記移相器、および、前記増幅器を制御することで、前記アンテナから前記被加熱物に照射する前記加熱用電磁波の出力を制御する、第1の電磁波出力制御装置と
    をさらに備えた
    請求項に記載の加熱用照射装置。
  6. 前記反応炉に対して設けられ、前記反応炉内の前記被加熱物の温度を取得する温度取得部と、
    前記温度取得部で取得した前記被加熱物の前記温度に基づいて、前記電磁波発生器、前記移相器、および、前記増幅器を制御することで、前記アンテナから前記被加熱物に照射する前記加熱用電磁波の出力を制御する、第2の電磁波出力制御装置と
    をさらに備えた
    請求項またはに記載の加熱用照射装置。
  7. 前記加熱用照射装置は複数個直列に接続されており、
    各前記加熱用照射装置の前記反応炉は直列に連結されて、連続した1つの共用反応炉を構成している、
    請求項1からまでのいずれか1項に記載の加熱用照射装置。
  8. 前記共用反応炉を構成するそれぞれの各前記反応炉ごとに、前記アンテナから前記被加熱物に照射する前記加熱用電磁波の出力を可変とする
    請求項に記載の加熱用照射装置。
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