JP6039315B2 - 美容器具 - Google Patents

美容器具 Download PDF

Info

Publication number
JP6039315B2
JP6039315B2 JP2012191687A JP2012191687A JP6039315B2 JP 6039315 B2 JP6039315 B2 JP 6039315B2 JP 2012191687 A JP2012191687 A JP 2012191687A JP 2012191687 A JP2012191687 A JP 2012191687A JP 6039315 B2 JP6039315 B2 JP 6039315B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion
casing
ions
blower
negative ions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012191687A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014045968A (ja
Inventor
美咲 中村
美咲 中村
克嗣 森本
克嗣 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2012191687A priority Critical patent/JP6039315B2/ja
Publication of JP2014045968A publication Critical patent/JP2014045968A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6039315B2 publication Critical patent/JP6039315B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Electrotherapy Devices (AREA)

Description

本発明は、正負イオンなどの荷電粒子により口唇を潤ませる保湿方法およびこの保湿方法に使用する美容器具に関する。
美容分野において、肌の潤いや張り、艶を維持するために保湿を行うことは重要で化粧品等多くの商品が市場に出回っている。一概に肌といっても、体の部位によって構造や特性が異なっている。範囲を顔に限っても、頬などの肌は角質層が厚く、皮脂腺があるため、皮脂膜が形成され、保湿機能が比較的高い部位である。そのため、一般的には、頬や額などの肌を保湿する場合は、まず化粧水で肌に水分を与え、その後に水分蒸散を抑えるため肌に蓋をするようなイメージで乳液やクリームなどを塗布する。
これに対して、口唇、つまり赤く見える唇部分は頬などの肌とは構造が異なる。角質層が薄く、皮脂腺や汗腺もないため、保湿方法も肌と同様の方法では効果が少ない。実際、口唇は温湿度や紫外線などの外的環境の影響を受けやすい。また、飲食や会話によって口唇に摩擦が起きることにより、乾燥や荒れを引き起こす。特に乾燥を感じやすい人は頻繁にリップクリームを塗布するなどといったケアが必要となる。リップクリームはワセリンなどが使用されており、口唇に油膜を作って、乾燥などから保護することを目的としているものが多い。つまり、リップクリームは、肌に水分を与える化粧水と言うよりも、油分によって肌に蓋をする乳液やクリームに近い役割を担っている。
これらの方法とは異なり、特許文献1には、正負イオンの作用によって、肌の水分を増加させるとともに真皮の水分保持機能を高めることができる保湿効果が開示されている。この水分保持機能を高めるための美容器具は、使用者の顔面から離して設置される。美容器具は、イオン発生素子から発生した正負イオンを低速の気流に乗せて使用者に向かって放出する。肌表面に照射するイオン濃度を所定値以上に高めることにより、正負イオンが反応して生成する水が肌に潤いを与える。このようにして、肌表面の水分量が増加し、真皮の水分保持機能が向上する。
特許第4790068号公報
上記特許文献1に記載の方法の場合、目尻や眼下などの肌の保湿効果のみ実証しており、組織構造が異なる口唇に対しては効果検証が実施されていない。すなわち、イオン濃度2.5万個/cmの正イオンおよび負イオンを肌に当てて、保湿効果を確認している。
本発明の発明者らは、正イオンおよび負イオンの働きで肌と同様に口唇についてもイオンの保湿効果を検証したが、特許文献1記載の方法により、顔面に正負イオンを当てたとき、肌の保湿効果が認められるのは照射開始から60分後だったのに対し、口唇の保湿に関しては、イオン濃度10万個/cm以上を当てたにも関わらず、照射開始から60分後において保湿効果を確認するに至らなかった。
本発明は、上記に鑑み、高濃度の正負イオンなどの荷電粒子を口唇の周辺に放出することにより、口唇の水分量を増加させることができる美容器具の提供を目的とする。
本発明は、空気中で放電して荷電粒子を発生させる美容器具を身体に装着して、放電により空気から生成する荷電粒子を美容器具の吹出口から口唇に向けて放出し、口唇の水分量を増加させて、口唇の保湿を行うものである。
美容器具が使用者の身体、特に顔の近くに装着されると、美容器具と口唇との距離が短くなる。美容器具から口唇に向かって荷電粒子が放出されるが、荷電粒子は拡散することなく口唇に当たる。すると、荷電粒子の作用により、口唇表面で水分子が生成され、口唇が潤される。
美容器具は、荷電粒子として正負イオンを発生する。特に、正イオンとしては、H(HO)m(mは任意の自然数)とされ、負イオンとしては、O (HO)n(nは任意の自然数)とされる。口唇の周囲において、正イオンおよび負イオンがそれぞれ100000個/cm以上となるように、美容器具は正イオンおよび負イオンを放出する。正負イオンが口唇に当たることにより、OH基が付着し、口唇表面が局所的に親水化されて、水分子が付着しやすくなり、口唇の水分量が増える。なお、荷電粒子としては、負イオン単独であってもよく、帯電微粒子水であってもよい。
上記の美容器具は、空気中で放電して正イオンおよび負イオンを発生させる荷電粒子発生素子と、発生した正負イオンを外部に放出する送風機と、荷電粒子発生素子および送風機を内装したケーシングとを備えたものである。ケーシングに吹出口が形成され、吹出口が口唇に向くようにケーシングを身体に装着するための装着具が設けられる。装着具は、使用者の衣服に装着される、あるいは使用者の顔に装着される。
美容器具は使用者の顔の近くで口唇に向けて装着される。これにより、吹出口から放出されたイオンなどの荷電粒子は集中的に口唇に到達する。
荷電粒子発生素子は、正イオンとしてのH(HO)m(mは任意の自然数)と負イオンとしてのO (HO)n(nは任意の自然数)を発生し、口唇の周囲において、正イオンおよび負イオンがそれぞれ100000個/cm以上となるように、正イオンおよび負イオンが放出される。このように、高濃度の正負イオンが口唇に当たることにより、保湿効果が得られる。
吹出口が正イオンと負イオンとを別々に放出するように左右に分けられる。正負イオンが口唇に到達するまでに互いのクーロン力によって引き合って再結合することを防げる。したがって、高濃度のイオンを効率よく口唇に向かって放出できる。
ケーシングの上面に吹出口が形成され、ケーシングの左右の側面に吸込口が形成され、荷電粒子発生素子は、正イオンを発生するイオン発生部と負イオンを発生するイオン発生部とを備え、2つのイオン発生部の間に突出部が形成され、2つのイオン発生部は、突出部により互いに隔てて左右に配置される。吹出口の左右の一側に一方のイオン発生部が位置し、左右の他側に他方のイオン発生部が位置し、各イオン発生部の前方に空気通路が形成される。吹出口から放出された直後の正イオンと負イオンとが混じり合うのを防げるので、遠くまで高濃度を維持したまま正負イオンを放出できる。
本発明によると、美容器具を使用者の顔近くに装着することにより、至近距離からイオンなどの荷電粒子を口唇に放出するができる。これにより、荷電粒子が口唇に集中的に当たり、効率的に口唇の水分量を増やして、口唇を保湿することができる。
本発明の美容器具の斜視図 美容器具の内部構造を示す正面図 図2のI−I線断面図 イオン発生素子の斜視図 イオン発生素子の回路ブロック図 送風機の斜視図 電池の斜視図 検証試験の結果を示すグラフ 比較試験の結果を示すグラフ 肌構造を説明するための模式図 美容器具の使用状態を示す図 電池を分離した構造の美容器具の斜視図 電池を内蔵していない美容器具の断面図 顔に装着可能な美容器具の斜視図 顔に装着可能な美容器具の使用状態を示す図
本実施形態の口唇の保湿方法に使用する美容器具を図1〜3に示す。美容器具1は、空気中での放電によって空気から荷電粒子を生成する荷電粒子発生素子を搭載しており、生成された荷電粒子を外部に放出する。荷電粒子は、正イオンおよび負イオンとされる。
美容器具1は使用者の身体に装着可能とされ、携帯可能なケーシング2に、放電により正イオンおよび負イオンを生成するイオン発生素子3、正負イオンを外部に放出する送風機4、イオン発生素子3および送風機4を駆動制御する制御装置などを搭載した制御基板5、電源としての電池6が内装される。ケーシング2は、概略横幅4cm×奥行き1cm×高さ5cmの直方体に形成される。ケーシング2の容積は、20cm以下となる。
ケーシング2の上面に吹出口7が形成され、左右の側面に吸込口8が形成される。ケーシング2内に、側面の吸込口8から上方の吹出口7に向かって空気流路9が形成される。送風機4は、空気流路内に位置する。イオン発生素子3は、空気流路9に臨むように位置する。
ケーシング2の背面に、身体に装着するための装着具が設けられる。装着具は、使用者の衣服に簡単に装着できるように、挟んで止めるクリップ10とされる。ケーシング2の底面には、運転のオンオフを行う運転スイッチ、外部電源を接続するための接続端子が設けられる。なお、ケーシング2の前面には、何も設けられていない。
イオン発生素子3は、図4、5に示すように、2つのイオン発生部11,12と、高電圧発生回路13と、ハウジング14とから構成される。樹脂製のハウジング14は平板状に形成され、ハウジング14の左右両側にイオン発生部11、12が設けられる。
2つのイオン発生部11、12は同じ構造であり、放電電極15と対向電極16とから構成される。針状の放電電極15がハウジング14から突出している。ハウジング14内に、放電電極15を囲むように対向電極16が設けられる。ハウジング14の中央に、突出部17が盛り上がるように形成される。突出部17に、高電圧発生回路13が収納されている。
ハウジング14の表面に、ケーシング2内の電池6に接続される入力端子20が設けられ、入力端子20を通じて電池6から高電圧発生回路13に電力供給される。高電圧発生回路13は、入力端子20を通じて供給された電力からパルス状の駆動信号を発生する駆動信号発生部21と、駆動信号を高電圧に変換する高電圧発生部22と、高電圧信号から正極性高電圧信号を分離する正極性高電圧発生部23と、高電圧信号から負極性高電圧信号を分離する負極性高電圧発生部24とを有する。
高電圧発生部22は、対向電極16に電気的に接続され、正極性高電圧発生部23は一方の放電電極15に接続され、負極性高電圧発生部24は他方の放電電極15に接続される。正極性高電圧発生部23が発生した高電圧信号は、放電電極15に印加され、対向電極16との間に放電が発生して、正イオンが発生する。同様に、負極性高電圧発生部24が発生した高電圧信号は、放電電極15に印加され、対向電極16との間に放電が発生して、負イオンが発生する。
特に、正イオンをH(HO)m(mは任意の自然数)、負イオンをO (HO)n(nは任意の自然数)となるように調整して発生、放出させる場合には、正負イオンが空気中の細菌やにおい物質の表面に付着して、表面で化学反応を起こし、その時に発生する活性種である水酸基ラジカル(・OH)や過酸化水素Hが細菌を殺菌し、におい物質を分解することが知られている。
イオン発生素子3は、ケーシング2の上部の背面寄りに配置され、イオン発生部11,12は、吹出口7の近傍に位置する。イオン発生部11,12が前側を向き、放電電極15が空気流路9に突き出る。2つのイオン発生部11,12は、突出部17により左右に隔てて配置されることになる。突出部17の前面がハウジング14の前面より前方に突出しているので、イオン発生部11,12の前方に空間が形成される。この空間が空気流路の一部となる。
また、吹出口7の中央に仕切り壁25が形成され、仕切り壁25は、突出部17に対向する。これにより、吹出口7は、正イオンと負イオンとを別々に放出するように分けられる。仕切り壁25により吹出口7は左右に分けられ、吹出口7の左右の一側に一方のイオン発生部11が位置し、左右の他側に他方のイオン発生部12が位置する。吹出口7の一側から正イオンが放出され、他側から負イオンが放出される。
送風機4は、ケーシング2の下部の前側寄りに配置される。イオン発生素子3は、ケーシング2の上部に配置され、空気流路9において、送風機4はイオン発生素子3の上流側に位置する。
図6に示すように、送風機4は超小型の両面吸込み型ターボファンとされる。ファン26はモータの回転子と一体になっており、モータのステータ部分がケース27に支持される。ケース27には、空気を吸い込む吸込口28と吸い込んだ空気を送出する吹出口29が形成されている。
送風機4のケース27は、吹出口29が上側になるようにケーシング2に設置される。ケース27の吸込口28は、前面および背面を向く。ケーシング2の吸込口28から空気流路9に吸い込まれた空気は、送風機4の吸込口28からファン26に吸い込まれ、ケース27の吹出口29から上方に向かって吹き出される。吹き出された空気は、空気流路9を通ってイオン発生素子3の前方を通り、発生したイオンを含んで吹出口7から上方に吹き出される。
電池6として、図7に示すように、薄型のリチウムイオン電池が使用される。電池6は、ケーシング2内に着脱可能に装着される。電池6は、電池本体部6aとリード線6bとからなり、リード線6bが制御基板5に接続される。電池6は、美容器具1の電力供給源となる。制御基板5には、制御装置としてのCPU、メモリなどが実装される。運転スイッチのオンにより、制御装置は、高電圧発生回路13を駆動制御する。
電池6は送風機4の背面側に配置され、送風機4と電池6との間に制御基板5が配置される。制御基板5は電池6に極端に近接して配置され、送風機4と制御基板5との間に、より大きな間隙30が形成される。間隙30は、ケーシング2の側面に形成された吸込口8と連通し,空気流路を形成する。
制御基板5は、両面実装基板であって、制御基板5の大きさは送風機4とほぼ同じであり、電池6の横幅は制御基板5よりも小さい。そのため、電池6と向かい合う制御基板5の背面では、電池6と重なる部分には部品が実装されず、電池6と重ならない部分に部品が多く配置される。また、送風機6と向かい合う制御基板5の前面では、送風機4の吸込口28と対向する部分には部品が実装されず、部品の多くはその周囲に実装される。
このように制御基板5に部品実装を行うことにより、送風機4と制御基板5との間の間隙30を広くでき、電池6と制御基板5との間にも隙間ができる。ケーシング2の吸込口8から送風機4までスムーズな空気の流れが形成され、送風機4は効率よく外部から空気を吸い込むことができる。
上記の美容器具1を用いて、検証試験を行い、正負イオンによる口唇の保湿効果を確認した。
(検証試験詳細)
1)実験実施期間:2012年4月14日〜2012年4月20日
2)試験デザイン:試験区1:対照群(送風のみ)
試験区2:イオン群
3)イオン濃度: 100000個/cm3(正イオン、負イオン各々)、風速0.1m/sec(美容器具の吹出口から30cmの位置)
4)運転時間:120分
5)試験室の温湿度:約23.1〜27.0度/35〜57%
(試験室の床面積16.3m
6)被験者:20歳以上65歳以下の健常女性45名を対象
7)試験の流れ:
1 被験者は測定前に洗顔し、そのまま顔に何も付けない状態で試験室に入室
2 被験者は椅子に座った状態で、被験機器の運転前90分間安静に過ごした後、試験を開始
3 肌水分量はコルネオメーターCM825((株)インテグラル)を用いて測定
4 水分変化率は試験機器の運転開始から30分後の値を基準に算出
なお、運転開始から30分間は美容器具からの風に口唇を慣らす時間とする。
(検証試験の結果)
表1に唇水分量の時間変化を示す。また、表2に唇水分量の時間変化割合を示す。なお、PCIはイオン群を表している。
(比較試験詳細)
比較のため、目尻部分の肌に対する正負イオンの保湿効果を確認した。試験条件は、検証試験と同じである。ただし、目尻水分量の時系列推移における変動幅15以上の被験者を除外したため、n=26(全被験者数:45名)とした。
(比較試験の結果)
表3に目尻部分の肌水分量の時間変化割合を示す。
以上の結果を図8および図9のグラフに示す。図8では、有意差が認められるのは、試験開始から120分後であるが、試験開始後の水分変化率が不安定な期間を除外して、試験開始後30分を基準とした。また、図9には目尻の肌に対する試験結果を示すが、試験開始後に不安定な期間が認められないため、試験開始時間を基準とした。
検証試験および比較試験の結果から次のことがわかった。図10に一般的な肌組織の模式図を示す。一般の肌部分と比較して、口唇部分の皮膚は粘膜由来の組織を持っており、角質層が薄く、表皮全体も約半分の厚さで薄い。このことから、イオンもしくは反応生成物が浸透し易く、水分増量等の効果も現れ易いと思われたが、結果的には一般的な肌よりも水分増量や保湿効果が表れるのに時間がかかることが明確になった。これらの特性は、口唇部分の肌には毛穴がなく、皮脂腺や汗腺がないため、皮脂による保護膜が形成されないこと、さらに真皮やその下部にある皮下組織の違いによって、肌の潤いや弾力を保持する細胞間脂質や天然保湿因子が少ないためであると考えられる。
以上の結果を踏まえて、目尻の肌と同様に、口唇にも正負イオンの保湿効果を現出させるために、美容器具1が放出すべきイオンの量や美容器具1の設置距離について考察を行った。
肌に当たるイオンの濃度と有意差が認められた時間との間に一定の関係があると想定して、自然界に見られる現象の多くがアレニウスの関係式で表示されるので、これに従うものとした。
目尻の肌については、特許文献1に示す測定点と本発明の比較試験から得た測定点があり、特許文献1からはイオン濃度25000個/cmのときに60分後に有意差が認められている。同様に比較試験からイオン濃度100000個/cmのときに40分後に有意差を認めているので、この数値から関係を算出する。N、Noをイオン濃度、有意差が出る時間をT、定数をkとする。
(1)アレニウスの一般式をN=No*EXP(−kT)として
(2)特許文献1の数値から25(千個)=No*EXP(−k*60)
(3)比較試験の数値から100(千個)=No*EXP(−k*40)として
定数kを求めると、k=0.0693147となる。
これを(2)式に代入してNoを求めると、No=1600(千個)が求まる。
同様に(3)式に代入してNoを求めると、No=1600(千個)が求まる。
よって、(1)式はN=1600*EXP(−0.0693147T)となる。
目尻の肌については、(1)式が成立するとして、口唇についても同じ定数が適用できると仮定して、
(4)口唇に関する式をn1=n*EXP(−0.0693147T)とする。
(5)検証試験の数値から試験開始当初30分を無効とすると、
100(千個)=n*EXP(−0.0693147*90)となり、n=51200(千個)を得る。
これを(4)に代入して、肌に有意差が確認できた時間60分もしくは40分で、口唇にも有意差が認められるようにイオンを放出したとすると、
(6)n1=51200*EXP(−0.0693147*60)=800(千個)
(7)n1=51200*EXP(−0.0693147*40)=3200(千個)
以上から、60分で効果が出るには、800000個/cm、40分で効果が出るようにするには、3200000個/cm程度のイオンが必要であることが理解できる。
ところで、美容器具1で生成された正イオンおよび負イオンは、空気中の水分子や気体分子から得られたものである。2つのイオン発生部11、12が近い場合には、発生したイオンが互いのクーロン力で引き合って再結合してしまう。再結合すると、元の水分子に戻ってしまうので、活性物質は失われ、活性物質による殺菌効果や脱臭効果も無くなる。つまり、正負イオンを高濃度で発生させて、互いの再結合をさせないで対象物に当たるように放出することは、発生したイオンが高濃度であればあるほど、また時間がかかればかかるほど難しくなる。通常は、送風機4で送風してイオンを搬送するので、気流速度が速ければ、再結合するまでに遠くまで搬送することが可能であり、2つのイオン発生部11,12を離隔すれば、より好ましい結果が得られる。
しかし、美容器具1から気流を顔に向けて吹き付けることになり、気流速度を上げると、不快感につながる。そのため、わずかに感じる程度の気流速度にしなければならない。さらに、装置を小型化すればするほど、両イオン発生部11,12を隔てて設置することが難しくなる。そのような条件下で高濃度のイオンを放出するためには、イオン発生部11,12と対象物の距離をできる限り近くすることが重要になる。
上記考察に基づいて、顔、特に口周辺に向けて多くのイオンを放出するために、図11に示すように、本発明における美容器具1を使用者の衣服の首回りまたはその近傍に装着して使用する。美容器具1は、前述のように小型化を行った結果、重量も数十グラムに軽量化を達成できたので、使用者に違和感を抱かせることなく、美容器具1を装着することが可能となる。使用方法としては、シャツなどの襟や胸元にケーシング2をクリップ10で装着して、美容器具1と顔や口元との距離が30cm以下、好ましくは10cm程度になるようにして、至近距離で使用する。
上記の美容器具1では、吹出口7から10cmの距離で正負イオンが各々3000000個/cm以上になることを確認しており、吹出口7から30cmの距離では、正負イオンが各々100000個/cm以上となる。これにより、美容器具1から放出された高濃度のイオンが口唇に当たり、口唇を潤し、口唇の水分量を高めることができる。したがって、リップクリームなどを塗布するケアを行わなくても、イオンによる保湿効果が得られる。さらに、美容器具1は電池6を搭載しているので、数時間の連続運転が可能である。そのため、仕事や家事をしながらイオンの効果を享受することができる。
他の形態の美容器具を図12に示す。上記の美容器具1では、電池6がケーシング2に内蔵された一体型であるが、本美容器具1では、電池40が分離した構造とされる。ケーシング2には、イオン発生素子3、送風機4、制御基板5が内装され、電池は搭載されない。
ケーシング2と電池40とは電源ケーブル41によって接続される。電源ケーブル41は、ケーシング2の底面に設けられた接続端子に接続される。電池40は、使用者の身体に装着される。例えば、電池40が使用者のベルトに装着される、あるいは衣服のポケットやバッグなどに入れられる。
美容器具1のケーシング2は電池を内蔵していないので、内部のスペースに余裕が生じる。そこで、図13に示すように、送風機4を翼幅の大きいものにすることができる。このような送風機4は、電池一体型の美容器具1に使用される送風機4よりも平面積が小さくなる。したがって、ケーシング2を小型軽量化することができ、使用者は美容器具1を装着しやすくなる。
また、別体の電池40は大きさの制限がなくなるので、設計自由度が増し、大容量の電池40の使用が可能となる。これにより、美容器具1の使用可能時間が長くなり、口唇の保湿効果を長時間享受できる。
さらに、他の形態の美容器具を図14,15に示す。本美容器具1は、使用者の顔に装着可能とされる。美容器具1のケーシング2を顔に装着するための装着具42が付属している。装着具42はヘッドマイク状とされ、ヘッドアーム43、イヤパッド44、ビーム45から構成される。なお、ケーシング2の構造は、電池6を内蔵した上記の形態のものと同じである。
ヘッドアーム43は、左右のイヤパッド44を保持するとともに、頭頂部を支点としてケーシング2の位置を確保するためのものである。イヤパッド44は、左右の耳または頬に当てて、ケーシング2の重量を支えながら位置を固定する。ビーム45は、左右のいずれか一方のイヤパッド44に支持され、ビーム45の先端にケーシング2が取り付けられる。ケーシング2は、向きを変えることができるようにビーム45に対して回動可能とされる。この装着具42を用いて、美容器具1を顔に装着したとき、吹出口7が使用者の口唇を向くようにケーシング2の向きを調整することができる。このヘッドアームを帽子に代えてもよく、帽子から延びたビームにケーシング2が取り付けられる。
これによって、美容器具1を口唇のすぐ近くに位置させることができ、高濃度のイオンを確実に口唇表面に供給することができる。吹出口7から口唇までの距離が短いので、送風量を小さくでき、小型の送風機4が使用可能となり、さらにケーシング2を小型軽量化できる。
ここで、電池40をケーシングから分離した構造としてもよい。例えば、電池40が装着具42に設けられる、あるいは使用者の身体に装着される。ケーシング2の小型化、軽量化となり、使用中にケーシング2が位置ずれすることを防げる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。上記の各形態の美容器具から発生する荷電粒子は正負イオンであるが、負イオンまたは帯電したナノサイズの微粒子水にも若干の保水効果が認められている。そこで、荷電粒子発生装置として、負イオン発生装置または帯電微粒子水発生装置を使用してもよく、同様の効果が得られる。
送風機を廃止して、放電により発生するイオン風を利用して、イオンを放出してもよい。美容器具の更なる小型化、軽量化を実現できる。
ケーシングの吹出口の向きを可変としてもよい。吹出口をノズル状にして、回動可能とする、あるいは吹出口にルーバを設ける。これにより、口唇の一部、例えば上唇だけにイオンを集中的に当てることができる。また、正負イオンを別々に放出する吹出口において、吹出口の左右のいずれか一側を閉じるシャッタを設ける。シャッタが閉じると、正イオンあるいは負イオンだけが放出される。負イオンだけを活用したい場合に有用である。
1 美容器具
2 ケーシング
3 イオン発生素子
4 送風機
5 制御基板
6 電池
7 吹出口
8 吸込口
10 クリップ

Claims (4)

  1. 空気中で放電して正イオンおよび負イオンを発生させる荷電粒子発生素子と、発生した正負イオンを外部に放出する送風機と、荷電粒子発生素子および送風機を内装したケーシングとを備え、ケーシングに吹出口が形成され、吹出口が口唇に向くようにケーシングを身体に装着するための装着具が設けられ、荷電粒子発生素子は、正イオンを発生するイオン発生部と負イオンを発生するイオン発生部とを備え、2つのイオン発生部の間に突出部が形成され、2つのイオン発生部は、突出部により互いに隔てて左右に配置され、吹出口は、正イオンと負イオンとを別々に放出するように左右に分けられ、吹出口の左右の一側に一方のイオン発生部が位置し、左右の他側に他方のイオン発生部が位置し、各イオン発生部の前方に空気通路が形成されたことを特徴とする美容器具。
  2. ケーシングの上面に吹出口が形成され、ケーシングの左右の側面に吸込口が形成され、2つのイオン発生部は、吹出口の近傍に位置し、突出部が吹出口を左右に分ける仕切り壁に対向することを特徴とする請求項記載の美容器具。
  3. 装着具は使用者の衣服に装着されることを特徴とする請求項1または2記載の美容器具。
  4. 装着具は使用者の顔に装着されることを特徴とする請求項1または2記載の美容器具。
JP2012191687A 2012-08-31 2012-08-31 美容器具 Expired - Fee Related JP6039315B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012191687A JP6039315B2 (ja) 2012-08-31 2012-08-31 美容器具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012191687A JP6039315B2 (ja) 2012-08-31 2012-08-31 美容器具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014045968A JP2014045968A (ja) 2014-03-17
JP6039315B2 true JP6039315B2 (ja) 2016-12-07

Family

ID=50606258

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012191687A Expired - Fee Related JP6039315B2 (ja) 2012-08-31 2012-08-31 美容器具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6039315B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015156017A1 (ja) * 2014-04-10 2017-04-13 シャープ株式会社 美容成分の皮膚への浸透を促進する方法および皮膚浸透促進装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5484472C1 (en) * 1995-02-06 2001-02-20 Wein Products Inc Miniature air purifier
JP2006167296A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Beauty Clinical:Kk 美容方法
JP2007330291A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Sharp Corp 携帯型空気浄化装置
JP2010137047A (ja) * 2008-12-12 2010-06-24 Samsung Electronics Co Ltd 頭脳活動向上機器及び皮膚老化防止機器
JP4790068B2 (ja) * 2009-10-09 2011-10-12 シャープ株式会社 肌表面の水分量を増加させると共に真皮の水分保持機能を向上させる方法および美容器具
JP2012125276A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Sharp Corp 携帯型イオン送出装置
JP5476420B2 (ja) * 2012-04-09 2014-04-23 シャープ株式会社 皮脂増加抑制装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014045968A (ja) 2014-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5285749B2 (ja) 肌表面の水分量を増加させると共に真皮の水分保持機能を向上させる美容器具
EP3919090A1 (en) Air sterilization mask
KR20170031956A (ko) 넥밴드형 음이온 발생장치
CN202086816U (zh) 离子产生器
JP6039315B2 (ja) 美容器具
JP2013213641A (ja) 空気調和装置及び空気調和方法
CN111386639A (zh) 离子产生装置、器具、提供空气调节机调节的空间的方法、压力降低方法、集中度提高方法以及舒适度提高方法
WO2014042173A1 (ja) 保湿装置およびそれを搭載する電気機器、ならびに保湿方法
JP2005118527A (ja) 美顔マスク、美容器具
CN106174800A (zh) 口罩
JP4144788B2 (ja) 整髪具
JP2013161551A (ja) イオン発生カートリッジ及びそれを備えたイオン送出装置
WO2013038765A1 (ja) 微小粒子拡散装置
WO2013051420A1 (ja) 美顔方法及び美顔器
CN106061542A (zh) 促进美容成分向皮肤渗透的方法和皮肤渗透促进装置
KR101537577B1 (ko) 정전기를 이용한 머리카락 제거장치
CN102711910A (zh) 使皮肤表面的水分含量增加并使真皮的水分保持功能提高的方法和美容器具
JP3228847U (ja) 空気圧マスク装置
WO2018042698A1 (ja) 頭皮環境改善装置および頭皮環境改善方法
CN214157967U (zh) 一种眼部熏蒸仪
JP7454793B2 (ja) ヘアケア装置
JP6792925B1 (ja) マスク間隙空間へ外部空気を送風する大規模施設用送風システム
JPH08233333A (ja) 微細浮遊物による顔面器官への影響軽減装置
JP2013175318A (ja) イオン発生装置
KR20050038436A (ko) 산소 얼굴 마사지 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160317

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160804

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161011

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6039315

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees