JP6036175B2 - 石炭装入方法 - Google Patents

石炭装入方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6036175B2
JP6036175B2 JP2012240451A JP2012240451A JP6036175B2 JP 6036175 B2 JP6036175 B2 JP 6036175B2 JP 2012240451 A JP2012240451 A JP 2012240451A JP 2012240451 A JP2012240451 A JP 2012240451A JP 6036175 B2 JP6036175 B2 JP 6036175B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coal
charging
carbonization chamber
hopper
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012240451A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014088528A (ja
Inventor
卓也 友岡
卓也 友岡
加藤 元
元 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2012240451A priority Critical patent/JP6036175B2/ja
Publication of JP2014088528A publication Critical patent/JP2014088528A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6036175B2 publication Critical patent/JP6036175B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coke Industry (AREA)

Description

本発明は、コークス炉の炭化室に対し、装入ホッパーに受け入れた石炭を装入する石炭装入方法に関する。
水平室炉式コークス炉においては、炭化室と燃焼室が交互に配置されるようにして、10〜100組程度の炭化室と燃焼室が連続して1つの炉団を形成している。このようなコークス炉の炭化室に石炭を装入する場合、以下のようにして実施されるのが一般的である。
ここで、コークス炉の上部に石炭塔が配置されていて、その石炭塔に石炭が貯炭される。また、コークス炉の上面には、上記石炭塔配置の位置から各炭化室の上に向けて移動可能な装炭車を有する。該装炭車には通常、各炭化室上面に沿って並ぶ複数の装入孔(一般に4〜5個程度)に対応した、複数の装入ホッパーが設置されている。
そして、上記石炭塔位置で、上記装炭車の各装入ホッパーに該石炭塔から石炭を受炭したら、上記装炭車を装入すべき炭化室の上まで移動させる。このとき、対象とする炭化室上部に設置された各装入孔の蓋を取って当該装入孔を開ける。そして、上記装炭車の各装入ホッパー内の石炭を各装入孔を通じて炭化室内に装入する。
ここで、上記石炭塔から装入ホッパーへの受炭は、通常、石炭塔に貯炭した石炭を装入ホッパーに落下させることで実施される。また、上記装入ホッパーの下部には、炭化室の装入孔に石炭を切り出すための切出装置が設置されている。通常、装炭車は、ひとつの炭化室に装入する分の量の石炭を各装入ホッパーに受炭したら、対象とする炭化室に移動して、各装入ホッパーから炭化室に石炭を装入し、その後、再び石炭塔位置まで戻って次に装入する石炭を受炭する、という操作を繰り返す。
上記のように装入ホッパーから炭化室に石炭を装入した直後は、炭化室内の石炭は、装入孔直下で山状に堆積していることから、通常は、押出機側から石炭層の上部にレベラーを通し、石炭層の上部を均す操作を行なう。
ここで、炭化室に装入する石炭の質量を一定に設定しても、炭化室内の石炭装入高さは一定とはならない。これは、石炭の水分含有量や粒度によって、充填嵩密度が異なるからである。さらに、装入する石炭中に成型炭を含む場合には、その成型炭含有率のバラツキによっても嵩密度に影響が出る。
そして、装入された炭化室の石炭装入高さが高すぎると、装入孔詰まりが発生する可能性があり好ましくない。逆に装入高さが低すぎると、炭化室の上部に無駄な空間が発生してしまい、生産上の機会損失が発生したり、熱経済性が低下する他、炭化室上部が過熱し、炭化室内に析出する熱分解カーボンの量が増えたり、発生タールが熱分解により重質化するという問題が発生する。
従って、炭化室に装入された石炭の高さはなるべく適正な一定高さとなるように操業することが好ましい。
ここで、炭化室に装入される石炭高さを制御するためには、炭化室に装入される石炭の体積量を制御すればよい。しかし、炭化室に石炭を装入中は炭化室は充填状態ではないため、炭化室に充填された状態の体積を上記装入中に直接測定することは困難である。また、装炭車に設置された装入ホッパー内の石炭体積減少量を測定することは、積み付けられた石炭の上面の形状が均一でないため測定が困難である。また、装入中に炭化室内の石炭高さを測定することは、装入中の炭化室内は石炭粉が舞い上がっている状態であるため困難である。
以上のことから、装入ホッパーから炭化室への石炭の装入量は、装入された石炭の質量で制御することが一般的である。
しかし、前述のとおり石炭層の充填嵩密度が一定ではないため、予め設定した一定の質量による装入量制御では、充填嵩密度が高い場合には、石炭高さが低く、嵩密度が低い場合には、石炭高さが高くなってしまい、目的とする適正な石炭高さに装入することはできない。
そこで、特許文献1では、嵩密度の値を推定して装入すべき体積を質量に換算して装入制御を行なう方法が提案されている。この特許文献1に記載の方法は、石炭の水分および粒度に基づいて、装入時の石炭嵩密度を予測し、その予測した嵩密度を用いて、窯内装入炭が目標レベルになるように目標装入質量を求め、その求めた質量の石炭を装入しようとするものである。
特開平2−92990号公報
しかし、特許文献1の方法では以下のような問題点があった。
(1)石炭の水分および粒度に基づいて、装入時の石炭嵩密度を予測するため、嵩密度のバラツキに対応できない。嵩密度のバラツキを考慮しようとすると、水分および粒度の分析頻度を高める必要があり、通常6〜10分程度に1回ずつ装入している各装入時ごとに嵩密度を考慮することは不可能である。
(2)嵩密度の予測は、実験に基づいて決定された予測式によって行なうため、その推定精度の制約がある。
(3)水分および粒度以外の嵩密度への影響因子が考慮されていない。例えば、成型炭を装入する場合や、嵩密度を向上させる添加剤(油状物質、界面活性剤など)を添加する場合、廃プラスチックなどの石炭以外の原料を添加する場合などには嵩密度を精度よく予測することができない。
ここで嵩密度のバラツキの原因としては、次のような要因が考えられる。
a:石炭塔に送られる石炭性状(水分、粒度など)のバラツキ
b:石炭塔内での偏析
上記偏析について補足説明すると、例えば、粒子状物質を山状に積む場合、大きい粒子が山裾の部分に偏析する。石炭塔内の石炭は、一般に石炭塔の下部に設けられた複数(通常、装炭車に搭載された装入ホッパーの数に合わせて4〜5ヶ所の切り出し口を有する)の切り出し口から装炭車に供給するため、山裾の部分から多く切り出す位置では粒度が粗くなる傾向となる。このような傾向は、例えば40mm程度の大きさの成型炭を石炭に混合する場合に影響が大きくなる。このような偏析により、装炭車に設置された装入ホッパーの位置毎に嵩密度が異なることも起こりうる。
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたもので、コークス炉炭化室内の石炭装入高さを精度よく制御しうる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明の一態様は、装炭車の装入ホッパーに石炭を受け入れ、上記装入ホッパー内の石炭をコークス炉の炭化室に装入する石炭装入方法であって、
上記装入ホッパー内の石炭の嵩密度を測定し、その測定した嵩密度の値に基づき、予め設定した石炭の目標装入体積に応じた石炭の質量を算出し、その算出した質量の石炭を上記装入ホッパーから上記炭化室に装入することを特徴とする石炭装入方法を提供する。
このとき、装入ホッパー内の石炭の嵩密度に対する、その装入ホッパーから炭化室に装入した際の炭化室内での石炭の嵩密度の比である補正係数を予め推定しておき、
上記測定した嵩密度の値、若しくは上記算出する石炭の質量を、上記補正係数で補正するようにしても良い。
また、上記装炭車には複数の装入ホッパーが設置され、
上記装入ホッパー毎に、上記嵩密度の測定及び上記石炭の質量の算出を個別に実施し、上記算出した装入ホッパー毎の石炭の質量に応じて、複数の装入ホッパーから炭化室に石炭を装入することが好ましい。
また、上記石炭の目標装入体積は、今回の石炭装入よりも前に測定された石炭装入後の炭化室内石炭高さに基づいて決定しても良い。
また、上記石炭の目標装入体積は、今回の石炭装入よりも前に測定された、戻り炭の量及び装入ホッパーからの石炭装入量に基づいて決定しても良い。
また本願発明の一態様は、装炭車の装入ホッパーに石炭を受け入れ、上記装入ホッパー内の石炭をコークス炉の炭化室に装入する石炭装入方法であって、
上記装入ホッパーに受け入れた石炭の積付け形状を予め設定した一定形状とした状態で、当該装入ホッパーに受け入れた石炭の質量を測定し、
上記装入ホッパー内の石炭質量とその石炭を炭化室に装入した際の石炭高さとの予め求めた関係に基づいて、炭化室に装入した石炭が目標石炭高さとなる石炭質量を算出し、
上記算出した質量の石炭を上記装入ホッパーから上記炭化室に装入することを特徴とする石炭装入方法を提供する。
このとき、上記装炭車には複数の装入ホッパーが設置され、
上記装入ホッパー毎に個別に、石炭の積付け形状、及び対象とする装入ホッパー内の石炭質量とその石炭を炭化室に装入した際の該装入ホッパーから石炭を装入する装入孔下方位置での石炭高さとの関係を求めておき、
上記設定された関係に基づき各装入ホッパーから装入する石炭の質量を算出して、各装入ホッパーから炭化室に石炭を装入することが好ましい。
また、上記目標石炭高さは、今回の石炭装入よりも前に測定された石炭装入後の炭化室内の石炭高さに基づき設定しても良い。
また、上記目標石炭高さは、今回の石炭装入よりも前に測定された戻り炭の量と、当該装入よりも前の石炭装入量に基づき設定しても良い。
本発明の一態様によれば、装炭車の装入ホッパーに積載された石炭の嵩密度を実測し、その嵩密度に基づいて炭化室への装入量を決定するようにしたので、炭化室への石炭装入高さを精度よく制御できるようになる。この結果、コークスおよび副生物(ガス、タールなど)の生産性の増加、消費熱量原単位の低減、炭化室内上部の析出カーボンの低減、装入孔詰まりトラブルの低減などの効果が得られる。
本実施形態の石炭装入方法を説明するための側面からみた模式図である。 一定形状の装入ホッパーへの石炭積み付けを行なった場合の積載量のバラツキを示す図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の石炭装入方法を説明するための側面からみた模式図である。図1中の炭化室10と石炭塔1は、平面視で見た場合、通常別位置に設定されている。なお、本願発明は、石炭塔1から装入ホッパー3に受炭し、その装入ホッパー3から炭化室10に向けて石炭6を落下して装炭する構成となっていれば、下記のコークス炉構成に特に限定されない。
(構成)
コークス炉は、例えば次のような構成となっている。すなわち、コークス炉は蓄熱室の上部に炭化室10と燃焼室が交互に並んで炉団を構成し、石炭6を乾留する炭化室10、燃料ガスを燃焼させる燃焼室、燃焼廃ガスの余熱を利用するための蓄熱室等を備える。コークス炉の上部に石炭塔1が配置されていて、その石炭塔1に適宜、石炭6が貯炭される。また、コークス炉の上面には、上記石炭塔1配置の位置から各炭化室10の上に向けて移動可能な装炭車2を有する。図1の例では、レール7が、石炭塔1の位置から、炭化室10と燃焼室との並び方向に延びるようにレール7が敷設されていて、そのレール7に沿って上記装炭車2が移動するようになっている。その装炭車2には通常、各炭化室10上面に沿って並ぶ複数の装入孔10aに対応した、複数の装入ホッパー3(図1では、5個を例示)が設置されている。
ここで、石炭塔1下部にゲート1aが設けられている。このゲート1aを開くことで、石炭塔1内の石炭6が石炭塔1の下方に位置する装入ホッパー3内に向けて落下する。また、装入ホッパー3の下部に切出装置4が設けられている。切出装置4は、テーブルフィーダーなどから構成され、炭化室10の装入孔10aに石炭6を切り出すための装置である。また装入ホッパー3には荷重検出装置5が設けられている。荷重検出装置5は、装入ホッパー3の質量を検出する装置である。荷重検出装置5としては、ロードセルが例示できる。なお、荷重検出装置5が検出した荷重からホッパー自身の質量を差し引けば、あるいは、受炭前後の検出された荷重の差をとれば、受炭した石炭6の質量を求めることが出来る。
(石炭装入の処理)
装炭車2を石炭塔1位置に移動し、上記ゲート1aを開いて石炭塔1から装炭車2の各装入ホッパー3に石炭6を落下して当該装入ホッパー3に受炭する。
このとき、装入ホッパー3毎に、装入ホッパー3内の石炭6の嵩密度Bを求める。その嵩密度Bは、装入ホッパー3に受け入れた石炭6の体積Vと質量Mとを測定することで実測定することが出来る。
装入ホッパー3で受けた石炭6の体積Vは、装入ホッパー3内の石炭6の積み付け形状が決まれば実際に測定することが出来る。すなわち、石炭6を受け入れる装入ホッパー3の形状は予め分かっているので、装入ホッパー3への積み付け形状が分かれば、装入ホッパー3内の石炭6の体積は精度良く計算することが可能である。上記石炭6の積み付け形状は、常に一定形状になるように調整することが好ましい。すなわち、一定形状に調整することで、毎回同じ体積の石炭6が装入ホッパー3に受炭可能となり、毎回体積Vを計算で求める必要がない。
上記一定の積み付け形状とするためには、例えば次のようにすればよい。すなわち、石炭塔1から各装入ホッパー3に石炭6を積み付ける際に、石炭塔1下部のゲート1aを開放して石炭塔1から装炭車2の装入ホッパー3に石炭6を落下させ、装炭車2の装入ホッパー3から石炭塔1内まで石炭6が充填した状態で石炭6の落下が自然に停止するまで石炭6供給を行なってから石炭塔1下部ゲート1aを閉じるようにする。このようにすれば、再現性よく一定形状の積み付けを行なうことが可能である。
また、レベル計を用いて、石炭6の上記積み付け形状を測定してもよいし、積み付け形状を制御するようにしてもよい。
また装入ホッパー3に受け入れた石炭6の質量Mは、上記荷重検出装置5で検出すればよい。
そして、ホッパー内の嵩密度Bを下記式によって算出する。
B = M÷V
なお、上記のように装入ホッパー3への石炭6の積み付け形状が一定つまり体積Vが一定の場合には、嵩密度Bの算出を行なう代わりに、装入ホッパー3への受け入れ質量M(=V×B:V=一定値)をもって嵩密度Bの代わりの指標として利用することもできる。
上記のように装入ホッパー3に石炭6を受炭したら、装炭車2を、今回石炭6を装入すべき炭化室10の上まで移動する。なお、上記ホッパー内の嵩密度Bの算出は、装炭車2の移動中に実行しても構わないが、移動前の装炭車2が停止した状態で行うことが好ましい。
装炭車2を対象とする炭化室10まで移動したら、装炭車2に設置された蓋取機構(図示せず)により炭化室10上部に設置された各装入孔10aの蓋8を取って当該装入孔10aを開け、各装入ホッパー3の切出装置4を作動して下方に装入口を通じて石炭6を炭化室10内に装入する。
このとき、炭化室10の寸法に基づき装入する石炭6の目標装入体積Vtを設定しておく。そして、上記求めた実測値に基づく嵩密度Bと上記予め設定した石炭6の目標装入体積Vtから装入すべき石炭6の質量Mtを下記式に基づき求め、その求めた質量Mtだけ装入するように各装入ホッパー3の上記切出装置4を作動させる。
Mt = Vt ×B
ここで、装入ホッパー3内の嵩密度Bと、その装入ホッパー3から炭化室10に装入した際の炭化室10内での石炭6の嵩密度Bcとは厳密には一致しないが、両者B、Bcは近似した値となっている。両嵩密度が一致しない理由の一つは、炭化室10が高温状態のためである。
更に、石炭装入の精度を上げる場合には、予め嵩密度Bと嵩密度Bcとの関係である比h(=Bc/B)を、実験や実績値等から求めておく。そして、装入ホッパー3からの切り出し量Mtを、次の式によって算出する。
Mt = Vt×Bc =h× Vt ×B
なお、装炭車2は、装入が完了すると再び石炭塔1位置まで戻って次に装入する石炭6を受炭する。また、上記のように装入ホッパー3から炭化室10に石炭6を装入した直後は、炭化室10内の石炭6は、装入孔10a直下で山状に堆積していることから、通常は、押出機側から石炭6層の上部にレベラーを通し、石炭6層の上部を均す操作を行なう。
上記の石炭装入方法において、一定の積み付け形状になるように装入ホッパー3に積み付けた場合の、装炭車2の装入ホッパー3の合計積載量(装炭車に設置された複数のホッパーの石炭積載量の合計値)の測定値を図2に示す。この積載量は、装入ホッパー3に石炭6を受け入れる毎に測定したものである。このときの積み付け形状の場合の石炭容積は、合計45.3mであった。従って、平均の嵩密度は積載量を容積で割り、0.74〜0.82t/m程度であることが分かる。また図2から、一定の積み付け形状としているにもかかわらず、積載量の最大と最小では約10%程度の変動があることがわかる。この原因は、石炭6粒度や、成型炭比率、石炭塔1からの抜き取り位置などが影響していると考えられる。
このように実測値から求めた嵩密度の値Bに基づいて、炭化室10に目的の高さレベルまで石炭6の装入を行う場合、装入ホッパー3から切出装置4で石炭6を切り出しながら切り出した質量Mtを測定すれば、所望の質量の石炭6を炭化室10に装入することができる。
ここで、炭化室10には4〜5ヶ所の装入孔10aがあり、そのそれぞれに装入するために装炭車2にも4〜5個の装入ホッパー3を有していることが一般的である。装入孔10aの位置は、必ずしも各装入孔10aからの装入量が一定になるように設計されているわけではなく、装入孔10aにより石炭切り出し速度を変更することもある。このため、各装入ホッパー3の装入体積を同じにしたのでは、適正な石炭高さで装入できるとは限らない。従って、それぞれの装入ホッパー3について装入すべき目標装入体積Vtを個別に設定して、その各目標装入体積Vtに対応した量を装入することが好ましい。
各装入ホッパー3から装入すべき石炭6の体積である目標装入体積Vtは、次のようにして決定しても良い。すなわち、実際に装入後、石炭6層上面の位置(石炭レベル)を測定して、目標とする高さ位置からの過不足を調整するようにして定める。一般に装入後の炭化室10内の石炭レベルの測定は、装入孔10aから棒を炭化室10内に装入したり、非接触式の距離計を用いたりして、装入孔10a下部の石炭レベルを測定するので、装入孔10aごとに測定された石炭レベルに応じて装炭車2の各装入ホッパー3からの装入量を調整することができる。
例えば、前回使用した目標装入体積Vtに対し、目標高さに対する実際の高さ位置の偏差ΔH(目標高さよりも実際値が高い場合を正値とする)に基づき、次式によって、次回の目標装入体積Vtを調整する。なお、各装入ホッパー3毎に実施する。G1は予め設定したゲインである。G1は、例えば炭化室10の幅などに基づき設定する
Vt ← Vt −G1×ΔH
また、その際、戻り炭(装入後、レベラーを通した際に炭化室10外に回収された石炭6)の量を指標にすることもできる。戻り炭量が多い場合、過剰に装入していたことになり、少ない場合には過少であったことがわかるため、適正な戻り炭量になるように装入体積を決定することができる。
例えば、予め設定した基準の戻り炭量と今回の実際の戻り炭量の偏差をΔMb(基準の戻り炭量よりも多い場合を正値とする)とした場合、次回の目標装入体積Vtを下記式に基づき変更する。G2は予め設定したゲインである。
Vt ← Vt −G2×ΔMb
また、装炭車2の装入ホッパー3に一定の形状で石炭6を積みつける場合、その体積は一定であるので、その石炭質量Mと嵩密度Bは比例関係となる。従って、装炭車2の装入ホッパー3の積載質量(=受炭した石炭質量M)と炭化室10内の石炭高さHcとの関係を予め求めておき、目標とする石炭高さとなる装入ホッパー3の積載質量に応じて石炭装入質量を決定しても良い。この場合、装炭車2の装入ホッパー3の積み付け体積を求めることなく、石炭装入質量を決定することができる。これは、炭化室10内に装入すべき体積を決定して、装炭車2の装入ホッパー3における嵩密度から装入質量を決定することと原理的には同じである。
幅0.43m(平均)、高さ6.5m、長さ15.43mのコークス炉炭化室10に、水分7〜10%、3mm以下の粒径を持つ石炭6の割合が70〜80%の石炭6を、装入物全体に対する配合率として0〜20%の成型炭とともに装入した。5日間の試験期間中、装炭車2装入ホッパー3への石炭6積み付け後、石炭塔1下部のゲート1aを閉じる方法で石炭6の積み付け形状を一定として、装入ホッパー3への石炭塔1からの搭載量の日間変動を調査したところ、変動幅は平均搭載量に対して8〜12%の範囲であり、このときの平均嵩密度は0.78t/mであった。この石炭6を炭化室10に、39mとなるようにその時の嵩密度に基づいて質量を調整して装入した。その結果、本発明の方法を採用した期間における石炭6の装入量は、採用前に比較して1回の装入あたり0.015t増加した。これは、同じ体積となるように嵩密度に応じて装入質量を調整したため、装炭車2の装入ホッパー3内の嵩密度が高い場合にはより多くの石炭6を装入できたためである。そして、この期間において、戻り炭の量は従来と変化がなく、過剰装入も防止できた。
同様の方法を採用して、炭化室10全体への装入体積を一定とするとともに、炭化室10への石炭装入後、5ヶ所の石炭装入孔10aから棒をさして石炭レベルを3回/日測定し、装入レベルが平均に比べて0.3m以上低い装入孔10aに装入する装入ホッパー3からの切り出し量を体積に換算して0.4m増加させ、隣接する装入孔10aからの装入量を合計で0.4m減少させるように調整した。その結果、炭化室10全体での装入量をさらに1回の装入あたり0.005t増加させることができ、戻り炭の量は0.03t減少させることができた。本願発明に基づく石炭6の装入方法により炭化室10内の装入レベルのバラツキが低減できた。
同じコークス炉を用いて、目標とする石炭6の装入体積を定める代わりに、前日の装入体積から、前日の1窯あたりの平均戻り炭量を前日の平均嵩密度により体積換算した量を減じて翌日の装入体積の目標値として設定した。この方法により戻り炭量が減少するとともに、過剰装入による装入孔10a詰まりを防止することもできた。
1 石炭塔
1a ゲート
2 装炭車
3 装入ホッパー
4 切出装置
5 荷重検出装置
6 石炭
10 炭化室
10a 装入孔
B 嵩密度
h 比
M 石炭質量
V 体積
Vt 目標装入体積

Claims (8)

  1. 装炭車の装入ホッパーに石炭を受け入れ、上記装入ホッパー内の石炭をコークス炉の炭化室に装入する石炭装入方法であって、
    上記装入ホッパー内の石炭の嵩密度を測定し、その測定した嵩密度の値に基づき、予め設定した石炭の目標装入体積に応じた石炭の質量を算出し、その算出した質量の石炭を上記装入ホッパーから上記炭化室に装入し、
    その際、装入ホッパー内の石炭の嵩密度に対する、その装入ホッパーから炭化室に装入した際の炭化室内での石炭の嵩密度の比である補正係数を予め推定しておき、
    上記測定した嵩密度の値、若しくは上記算出する石炭の質量を、上記補正係数で補正することを特徴とする石炭装入方法。
  2. 上記装炭車には複数の装入ホッパーが設置され、
    上記装入ホッパー毎に、上記嵩密度の測定及び上記石炭の質量の算出を個別に実施し、上記算出した装入ホッパー毎の石炭の質量に応じて、複数の装入ホッパーから炭化室に石炭を装入することを特徴とする請求項1に記載した石炭装入方法。
  3. 上記石炭の目標装入体積は、今回の石炭装入よりも前に測定された石炭装入後の炭化室内石炭高さに基づいて決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した石炭装入方法。
  4. 上記石炭の目標装入体積は、今回の石炭装入よりも前に測定された、戻り炭の量及び装入ホッパーからの石炭装入量に基づいて決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した石炭装入方法。
  5. 装炭車の装入ホッパーに石炭を受け入れ、上記装入ホッパー内の石炭をコークス炉の炭化室に装入する石炭装入方法であって、
    上記装入ホッパーに受け入れた石炭の積付け形状を予め設定した一定形状とした状態で、当該装入ホッパーに受け入れた石炭の質量を測定し、
    上記装入ホッパー内の石炭質量とその石炭を炭化室に装入した際の石炭高さとの予め求めた関係に基づいて、炭化室に装入した石炭が目標石炭高さとなる石炭質量を算出し、
    上記算出した質量の石炭を上記装入ホッパーから上記炭化室に装入することを特徴とする石炭装入方法。
  6. 上記装炭車には複数の装入ホッパーが設置され、
    上記装入ホッパー毎に個別に、石炭の積付け形状、及び対象とする装入ホッパー内の石炭質量とその石炭を炭化室に装入した際の該装入ホッパーから石炭を装入する装入孔下方位置での石炭高さとの関係を求めておき、
    上記設定された関係に基づき各装入ホッパーから装入する石炭の質量を算出して、各装入ホッパーから炭化室に石炭を装入することを特徴とする請求項に記載した石炭装入方法。
  7. 上記目標石炭高さは、今回の石炭装入よりも前に測定された石炭装入後の炭化室内の石炭高さに基づき設定することを特徴とする請求項又は請求項に記載した石炭装入方法。
  8. 上記目標石炭高さは、今回の石炭装入よりも前に測定された戻り炭の量と、当該装入よりも前の石炭装入量に基づき設定することを特徴とする請求項又は請求項に記載した石炭装入方法。
JP2012240451A 2012-10-31 2012-10-31 石炭装入方法 Active JP6036175B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012240451A JP6036175B2 (ja) 2012-10-31 2012-10-31 石炭装入方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012240451A JP6036175B2 (ja) 2012-10-31 2012-10-31 石炭装入方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014088528A JP2014088528A (ja) 2014-05-15
JP6036175B2 true JP6036175B2 (ja) 2016-11-30

Family

ID=50790690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012240451A Active JP6036175B2 (ja) 2012-10-31 2012-10-31 石炭装入方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6036175B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3847426B1 (de) * 2018-09-07 2024-08-28 K-TRON Technologies, Inc. Verfahren zur gravimetrischen regelung eines dosierers für schüttgut während der nachfüllung seines vorratsbehälters und dosierer zur ausführung des verfahrens

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02235988A (ja) * 1989-03-08 1990-09-18 Nkk Corp コークス炉の装炭方法およびその装置
JP2005272550A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Jfe Steel Kk コークス炉炭化室への石炭の装入量制御方法及び装入量制御装置
JP4231459B2 (ja) * 2004-06-09 2009-02-25 新日本製鐵株式会社 コークス炉の装炭レベル制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014088528A (ja) 2014-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6036175B2 (ja) 石炭装入方法
WO2012164889A1 (ja) 高炉の原料装入装置およびそれを用いた原料装入方法
JP6331598B2 (ja) 高炉原料の粉率推定方法および高炉の操業方法
CN104764677A (zh) 一种模拟焦炉装煤入炉煤堆密度的检测方法
JP2018123426A (ja) 高炉操業方法
JP6260388B2 (ja) コークス炉における石炭のレベル制御方法
JP6308157B2 (ja) 配合炭の調製方法及びコークスの製造方法
KR101988774B1 (ko) 석탄 장입 레벨 제어 장치 및 방법
US11111441B2 (en) Method for producing ferrocoke
JP6897751B2 (ja) 高炉操業方法
CN113185990B (zh) 一种炼焦煤关键指标的评价方法
JP6361334B2 (ja) 高炉の炉頂バンカーからの原料の排出挙動推定方法および排出挙動推定システム
CN110088303A (zh) 炉料分析装置
JP2005272550A (ja) コークス炉炭化室への石炭の装入量制御方法及び装入量制御装置
JP4231459B2 (ja) コークス炉の装炭レベル制御方法
TW379249B (en) Process for the complete filling without any emissions of horizontal chamber coking ovens
JPH0931465A (ja) コークス炉およびコークス炉への石炭装入方法
JP4122999B2 (ja) コークス炉への石炭装入方法
RU2770401C2 (ru) Способ подготовки угольной шихты к коксованию
JP2019143190A (ja) 高炉の操業方法
JP7410399B2 (ja) コークスの製造方法及びコークス製造用原料炭の調整方法
CN104962297A (zh) 大型焦炉装煤车装煤量控制方法
JP6740833B2 (ja) コークス炉装入炭の嵩密度推定方法及び配合調整方法
KR100399235B1 (ko) 코크스 시험로에서 석탄 건류시 오븐 벽이 받는 힘 측정방법
Dohi et al. Effect of Coal Size Segregation in Coal Bin on Discharging Coke Cake

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6036175

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250