JP6034795B2 - バルーンカテーテルのバルーンのためのコーティング及びコーティング方法並びにコーティングされたバルーンを備えるバルーンカテーテル - Google Patents

バルーンカテーテルのバルーンのためのコーティング及びコーティング方法並びにコーティングされたバルーンを備えるバルーンカテーテル Download PDF

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Description

本発明は、バルーンカテーテルのバルーンのためのコーティング、コーティングを有するバルーンカテーテルのバルーン及びそのようなバルーンを備えるバルーンカテーテルに関する。本発明はさらに、バルーンカテーテルのバルーンのためのコーティングの使用並びに活性物質でコーティングされたバルーンのコーティングのため及びバルーンカテーテルのバルーンの表面に塗布された活性物質の放出を調節するための作用剤を作製するための方法に関する。
医療におけるいわゆる「最小侵襲手法」は心臓病専門医及び放射線科医に血管の処置または診断への可能性を提供するが、細胞増殖による中断のない管腔狭窄をともなう血管壁肥厚のリスクを負い得る。そのようなリスクを抑えるため、バルーンカテーテルのバルーンの表面からの薬剤放出のための活性物質含有コーティングが従来技術で知られている。
特許文献1は、バルーンカテーテルのバルーンの表面の構造及び/または外形プロファイルが、バルーン上の活性物質含有コーティングを改善するため、化学的に、または粗面化によって、つくられる方法を開示している。
特許文献2は、バルーンカテーテルのバルーンの表面を軟化することによりバルーンの表面に活性物質が埋め込まれる方法を開示している。
特許文献3は、バルーンカテーテルのバルーンの表面上の活性物質含有コーティングが脆化される方法を開示している。
脂肪親和性活性物質、例えばパクリタキセルを扱うための、活性物質がそれによってミセルにトラップされ得る、可溶化剤、例えば、ホスファチジルコリン、ポリエトキシル化ヒマシ油または、カルジオリピン、ホスファチジルコリン及びコレステロールの混合物が知られており、ミセルは可溶化剤により外向脂肪親和性である。特許文献4は活性物質ミセル及び、代替として、界面活性化/可溶化剤によって懸濁されてポリマーコーティングに埋め込まれた活性物質粒子を開示している。特許文献5及び6は活性物質キャリアとしてのポリマーコーティングを開示している。
バルーンカテーテルのバルーンの表面に埋め込む際の脂肪親和性活性物質の取扱いのため、特許文献7は5000Da(ドルトン)より小さい分子量を有する糖類を含む低分子量マトリックス物質を教示しており、特許文献8はパクリタキセルを含むシェラックコーティングを開示している。特許文献9は、抗肥厚性活性物質のためのキャリアとしてはたらかせるための、低分子量化デキストランでコーティングしたコロイド状マグネタイトを開示している。
国際公開第2008/061642A2号パンフレット 国際公開第2009/124570A1号パンフレット 国際公開第2010/009904A2号パンフレット 国際公開第2010/136604A1号パンフレット 国際公開第00/32267A2号パンフレット 米国特許出願公開第2002/0123505A1号明細書 国際公開第2004/028610A2号パンフレット 国際公開第2000/121840号パンフレット 欧州特許第1669092A1号明細書
本発明の課題は、バルーンカテーテルのバルーンの脂肪親和性活性物質を含む、さらに詳しくは、バルーンの膨張及びバルーンの周囲の血管組織へのバルーンの押付け時に活性物質放出が遅延される及び/または長期間にわたる、さらに詳しくは、再現性、品質保証及び/または製造にかかわる費用が比較的小さい、改善された活性物質含有コーティングを提供することである。バルーンの膨張の48時間後でも膨張時にバルーンを囲んでいた血管組織における活性物質濃度が、膨張時にバルーンを囲んでいた血管組織にバルーンの膨張の2時間後に存在していた活性物質の濃度の1/2〜1/10,好ましくは1/3〜1/5に相当する活性物質濃度があるような態様での活性物質の放出を可能にすることが意図されることが好ましい。さらに、バルーンの膨張の数日後でも膨張中にバルーンを囲んでいた血管組織にかなりの活性物質濃度が存在するような態様での長期間の活性物質の送出が可能にされることが好ましい。本発明は、バルーンカテーテルの上記のように改善されたバルーン及び上記のように改善されたバルーンを備えるバルーンカテーテルを、また、上述した遅延される及び/または長期間にわたる放出に関して活性物質の放出に有効な影響を与え得る態様でバルーンカテーテルのバルーンの表面に塗布された活性物質の放出を調節するための作用剤を作製するための方法も、提供することも課題としている。
別の態様の下で、バルーンの膨張後数週間も血管組織に活性物質が存在しているような態様での活性物質の放出を可能にすることも課題とされている。
本発明の一態様の下で、改善された活性物質コーティングは、それにしたがえばバルーンの膨張時にバルーンを囲んでいた組織に高められた有効な活性物質濃度が長期間にわたって存在する、有利な薬理動力学を可能にする。
本発明は、調節するための作用剤が実活性物質と十分に混合され、及び/または特に精細な分布を有することを保証するための尺度も提供する。
そのような尺度にしたがえば、本発明の一態様はバルーンカテーテルのバルーンに生物活性表面を生成するための方法を提供し、別の態様は生物活性表面を形成するためのコーティング及びそのコーティングに含有される生生物を提供する。
上述の課題は、脂肪親和性活性物質及びバルーンを囲んでいる血管への活性物質の放出を調節するための作用剤を少なくとも含む、バルーンカテーテルのバルーンのための無可溶化剤コーティングによって達成され、活性物質の放出を調節するための作用剤は平均分子量が10000Da〜100000Da、さらに好ましくは20000Da〜500000Daの多糖類(高分子量糖類)である。多糖類は分枝多糖類であることが好ましい。
無可溶化剤コーティングは可溶化剤が添加されずに形成されるコーティングである。
多糖類は天然多糖類または変性多糖類あるいは様々な多糖類及び/または変性多糖類の混合物とすることができる。分枝多糖類または変性多糖類が用いられることが好ましい。変性多糖類としての使用にはヒドロキシエチルデンプン(HES)が特に望ましい。
天然デキストランが多糖類として適用されることが好ましい。一般に、天然デキストランはショ糖からバクテリアまたは酵母による発酵作用で工業生産され、そのようなデキストランは100000Daと50000000Daの間の範囲の平均分子量を有する。
多糖類としてデキストランが用いられる本発明の方法の好ましい実施形態において、デキストランは20000Daと80000Daの間の範囲にある平均分子量を有する。ほぼ40000Daの平均分子量を有するデキストランの、デキストラン40が用いられることが好ましい。
本発明のコーティング、さらに詳しくは本発明のデキストラン含有コーティングが施されたバルーンによる血管拡張後に、活性物質を含む多糖類及び/またはデキストランのマトリックスはバルーンの取出し後であっても血管壁に付着し、このマトリックスからの活性物質の血管の組織への送出が実現され、送出はこのマトリックスにより、遅延される、及び/または長期間にわたる態様で実現されていると考えられる。活性物質の長期間放出を可能にするのは、特に、20000〜80000Da、有利には40000Da〜80000Daの平均分子量を有するデキストランの使用、特に好ましくはデキストラン40の使用である。ブタを使った動物実験により、膨張時にバルーンを囲んでいた血管組織にバルーンの膨張から48時間後でも、バルーンの膨張の2時間後に存在した活性物質濃度の1/2〜1/10、さらに詳しくは1/3〜1/5が存在しているような態様で、活性物質の長時間放出を本発明の適用により達成可能であることを検証することができた。
本発明のコーティングはバルーンカテーテルの脂肪親和性活性物質がコーティングされたバルーンの表面を溶液で少なくともある程度濡らすことで形成することができる。この溶液は少なくとも1つの多糖類及び少なくとも1つの溶媒を含む。濡らされたバルーンから溶媒が取り去られると、本発明にしたがうコーティングがバルーン上に残る。
脂肪親和性活性物質及びバルーンを囲んでいる血管への活性物質の放出を調節するための少なくとも1つの作用剤を有するバルーンカテーテルのバルーンのための本発明のコーティングの1つによれば、活性物質の放出を調節するための作用剤は10000Da〜100000000Daの平均分子量を有する多糖類であり、活性物質の放出を調節するための作用剤は、活性物質層のバルーンから見て逆の側に直接または間接に設けられた層の形態で利用することができ、上述の課題も達成する。このコーティングは前述したような無可溶化剤コーティングの態様の全てを備えることができる。
バルーンカテーテルの本発明のバルーンによれば、脂肪親和性活性物質はバルーンの表面上に直接に配されることが有利であり、多糖類が活性物質及びバルーンを覆うことができる。このようにすれば、活性物質コーティングを有するバルーンを、特に、
− 少なくとも1つの上述した多糖類及び少なくとも1つの溶媒を含む溶液で少なくともある程度、好ましくは完全に、バルーンの活性物質でコーティングされた表面を濡らす工程、及び
− 多糖類から溶媒を分離する工程、
により、従来の標準バルーンを用いて容易に作製することができる。
活性物質を塗布するため、バルーンの表面、さらに詳しくはポリマー表面を、第1の活性物質溶液、さらに詳しくは有機溶媒内パクリタキセル溶液、例えば通常のパクリタキセルメチレンクロライド溶液で少なくともある程度濡らすことができる。
続いて、第1の活性物質溶液で濡らされた少なくともある程度のバルーン表面を、本発明にしたがい、水−アルコール混合液が溶媒としてはたらく、上述した多糖類を含む第2の溶液、好ましくはデキストラン溶液で濡らすことができる。この溶液は1〜15重量%の多糖類を含有することが好ましく、含有量は2〜10重量%であることがさらに好ましく、3〜8重量%であることがさらに好ましくは、特には5重量%であり、好ましい多糖類はデキストラン40である。さらに、水−アルコール混合液は25〜50重量%、さらに好ましくは30〜50重量%、さらに好ましくは35〜42重量%、特には39重量%の、アルコールを含有し、含有アルコールはエタノールからなることが好ましい。
第1の活性物質溶液で濡らされたバルーン表面は迅速に、例えば2〜7分以内に乾燥されることが好ましい。
バルーンの表面を第1の脂肪親和性活性物質で濡らす工程及び乾燥する工程によって、ラッカー様の透明な活性物質層が表面上に形成される。この濡らす工程は、一様で再現性のある活性物質装荷のための基礎となり、活性物質の全面装荷を施すために有利にはたらくことが分かった。
第2の溶液、好ましくは水性デキストラン−アルコール溶液で濡らす工程により、コーティング全体が一層脆くなり、また光の透過性が低下する。すなわち一層乳白色になる。このようにして形成された表面はチョーク様粘稠度を有する。本発明の第2の溶液におけるコーティング形成によれば、アルコールによって、活性物質の脆化が可能になり、多糖類−活性物質コーティング内に活性物質の均一で精細な分布を達成し、よって周囲の人体組織への活性物質の特に長期の放出を達成するため、特に、活性物質、特にはパクリタキセルの分子間にデキストラン分子が沈殿できると考えられる。
本発明の活性物質コーティングが施されたバルーンカテーテルの、バルーンを膨張させてから好ましくは1〜3週間、特には1〜2週間にわたる、長期間放出の結果、膨張時にバルーンを囲んでいた組織への活性物質の有効投与量の送出が得られる。
原理的に、全バルーン表面及び、バルーン表面の一部だけ、例えば膨張したときに組織と接触する表面領域のいずれも、本発明の方法の適用によってコーティングすることができる。
本発明は、本発明のバルーンを備えるバルーンカテーテルにも、またバルーンカテーテルのバルーンに対する本発明のコーティングの使用にも、関する。
本発明のコーティングを施すことができる、及び/または本発明の方法の実施対象になり得る、バルーンは例えば、特許文献1,2及び3に開示されている。
本発明にしたがえば、バルーンカテーテルのバルーンの表面に塗布された脂肪親和性活性物質の放出を調節するための作用剤は、
− 少なくとも1つの上述した多糖類及び少なくとも1つの溶媒を含む溶液で少なくともある程度バルーンカテーテルのバルーンの表面を濡らす工程、及び
− 多糖類から溶媒を分離する工程、
によって形成することができる。
多糖類は、好ましくはデキストラン、さらに好ましくは平均分子量が20000Daと80000Da、有利には40000Da〜80000Daの範囲にあるデキストランのような、天然多糖類、またはヒドロキシエチルデンプン(HES)、特には平均分子量が100000Daと400000Daの間の範囲にあるHESのような、変性多糖類とすることができ、あるいはこれらの様々な炭水化物を含む混合物を用いることができる。
必要に応じて、活性物質はバルーンの表面に複数の凹所を有する構造を形成することができ、溶液によって濡らす工程及び溶媒と多糖類を分離する工程は多糖類が凹所に少なくともある程度は入り込む様な態様で実施される。
溶媒は乾燥によって多糖類から分離することができる。
溶媒は水または水性溶媒混合液とすることができる。そのような溶媒混合液は軽量揮発性有機成分、特にアルコール、特にエタノールを含むことが好ましい。乾燥は、水だけが溶媒としてはたらく場合と比較して、エタノールのような有機成分によって加速され得る。有機成分は、アルコール、ケトンまたは、水より蒸気圧が高く、水と混ざり得る、他の有機化合物であることが有利である。例は、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びアセトンである。好ましくは水のような極性プロトン性溶媒が溶液に有利である。
バルーンを濡らす溶液は飽和溶液とすることができる。
バルーンを濡らす工程は少なくともある程度膨らませたバルーンを溶液に浸漬することで実施されることが好ましい。
乾燥による溶媒の分離は、好ましくは空気中で溶媒を揮発させることで実施することができる。有用なコーティングの形成に熱の印加または負圧の発生のような手段は必要ではない。
溶剤の除去時に、バルーンは折り畳むか巻き上げることができる。
活性物質として、例えば、トレチノイン及び/またはトレチノイン誘導体及び/またはオルファンレセプタゴニスト(Orphanrezeptoragonisten)及び/またはエラフィン誘導体及び/または副腎皮質ステロイド及び/またはステロイドホルモン及び/またはパクリタキセル及び/またはシロリムス及び/またはパクリタキセル誘導体及び/またはラパミューン及び/またはタクロリムス及び/またはタンパク質及び/またはペプチド及び/または細胞増殖性変更物質が本発明とともに使用可能である。ステロイドホルモンとしては、特に、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾンまたはエストラジオールが使用可能である。活性物質として一般に細胞増殖性を変える物質が用いられることが有利である。
実施例1
5重量%のデキストラン40を含むデキストラン溶液を作製した。溶媒は39重量%のエタノールを含む水−エタノール混合液である。
独国アーヘン(Aschen),D−52074のAachen Resonance GmbHからの、直径が3.5mmで長さが16mmの大きさにつくられた、タイプELUTAX 16350のバルーンに2μg/mmの装荷濃度を有するパクリタキセル層を設けた。バルーンをデキストラン溶液に浸漬し、16mmの長さにわたって1cm/秒の速度で引き出した。
バルーンを溶液から完全に引き出して、バルーンカテーテルを空気中で乾燥した。
実施例2
麻酔をかけたブタでの動物実験において、タイプELUTAX 16350のバルーンによる拡張及び上述した実施例1にしたがって得られたバルーンによる拡張を1頭の動物について2つの同等の血管においてそれぞれ1回実施した。2日後に動物を殺し、そのときに、拡張を受けたそれぞれの領域を取り出し、簡単に水洗いして、拡張の48時間後の、取り出した血管試料の1mg当たりのパクリタキセルの濃度を判定した。それぞれの拡張の48時間後、上述した実施例1のバルーンによって拡張された血管領域にはタイプELUTAX 16350のバルーンによって拡張された領域に比較して100倍より高い組織内パクリタキセル濃度が認められた。
この結果は活性物質パクリタキセルの長期間にわたる、及び/または遅延された放出に対するデキストラン層の効果を示す。

Claims (18)

  1. コーティングを有する、バルーンカテーテルのためのバルーンにおいて、前記コーティングが、
    脂肪親和性活性物質の層、及び
    前記バルーンを囲んでいる血管への活性物質の放出を調節するための少なくとも1つの作用剤、
    を含み、
    活性物質の放出を調節するための前記作用剤が、平均分子量が10000Da〜100000Daの多糖類であり、
    前記活性物質が前記バルーンの表面上に直接配され、
    前記多糖類が、前記脂肪親和性活性物質層の前記バルーンから見て逆の側に施された層の形態で設けられており、
    前記多糖類が前記活性物質を覆うよう構成されている、バルーン。
  2. 前記多糖類が、天然多糖類、または変性多糖類あるいはこれらの多糖類の内の様々な多糖類の混合物であることを特徴とする請求項記載のバルーン
  3. 前記多糖類が天然デキストランであることを特徴とする請求項1または2記載のバルーン
  4. 前記デキストランが20000Da〜80000Daの間の範囲にある平均分子量を有することを特徴とする請求項3記載のバルーン。
  5. 前記コーティングがチョーク様粘稠度を有することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載のバルーン。
  6. 前記活性物質が、トレチノイン、トレチノイン誘導体、オルファンレセプタアゴニスト(Orphanrezeptoragonisten)、エラフィン誘導体、副腎皮質ステロイド、ステロイドホルモン、パクリタキセル、シロリムス、パクリタキセル誘導体、ラパミューン、タクロリムス、及び/または細胞増殖性変更物質から選択されることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載のバルーン。
  7. 前記活性物質がパクリタキセルであることを特徴とする請求項6記載のバルーン。
  8. 求項1から7いずれか1項記載のバルーンを備えることを特徴とするバルーンカテーテル。
  9. 請求項1−7いずれか1項記載のバルーンを製造するための、バルーンコーティング方法において、
    − 前記脂肪親和性活性物質を前記バルーンの表面上に直接配し
    − 前記バルーンの前記活性物質が配された表面少なくともある程度、平均分子量が10000Da〜100000Daの少なくとも1つの多糖類及び少なくとも1つの溶媒を含む溶液で濡らし、
    −前記溶媒前記多糖類から分離る、
    ことを特徴とする方法。
  10. 前記多糖類が、天然多糖類、または変性多糖類あるいはこれらの多糖類の混合物であることを特徴とする請求項9記載の方法。
  11. 前記多糖類が天然デキストランであることを特徴とする請求項9または10記載の方法。
  12. 前記デキストランが20000Daと80000Daの間の範囲にある平均分子量を有することを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 前記溶媒乾燥によって前記多糖類から分離ることを特徴とする請求項9から12のいずれか1項記載の方法。
  14. 前記溶媒が水性溶媒混合液であることを特徴とする請求項9から13のいずれか1項記載の方法。
  15. 前記溶媒が水―アルコール混合液であることを特徴とする請求項14記載の方法。
  16. 前記アルコールがエタノールであることを特徴とする請求項15記載の方法。
  17. 前記水−アルコール混合液は、25〜50重量%のアルコールを含有することを特徴とする請求項15または16記載の方法。
  18. 前記溶液は、1〜15重量%の多糖類を含有することを特徴とする請求項15から17いずれか1項記載の方法。
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