JP6030787B2 - 温度異常検出システム、温度異常検出方法 - Google Patents

温度異常検出システム、温度異常検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、一つ以上の車両から編成される鉄道車両の床下に設置される床下機器に発生する温度異常を精度良く検出する技術に関する。
鉄道車両など軌道上を走行する車両では、車輪を支持する軸の両端に、その軸を回転可能に支持する車軸軸受けがそれぞれ取り付けられている。この車軸軸受けとしては、潤滑油等の液体潤滑に依存する滑り軸受けや固体潤滑を利用した転がり軸受けがある。なお、このような車軸軸受けはそれを支持する構造を含めて一般的に軸箱とも呼ばれるため、以下の説明では軸箱と適宜表記する。
ところで、このような軸箱においては、走行時に高速で回転する軸を回転可能に支持するために多量の熱を発生させる。そして、発生した熱により車両走行時に軸箱の温度が異常上昇し、過熱および焼損等の事故が発生し得る。このため、このような軸箱の過熱および焼損等の発生を未然に防ぐために、軸箱の温度異常を検出する技術が提案されている。 例えば、特許文献1には、走行中である車両の軸箱の表面温度を測定し、測定された軸箱の表面温度値から、互いに同一条件下におかれていたと判断されるとともにその温度傾向が同一である軸箱の表面温度値を選択し、選択した軸箱の表面温度値の編成内の中央値から軸箱に異常が発生しているか否かを判定するための評価値を算出し、さらに、測定されたすべての軸箱の表面温度値と評価値とを順に比較し、その比較結果に基づきその表面温度値に対応する軸箱に異常が発生しているか否かを判定する技術について記載されている。
特開2010−179706号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、次のような問題があった。すなわち、特許文献1に記載の技術では、測定した軸箱の表面温度値に基づき評価値を算出するため、軸箱への太陽光の入射や風雨、降雪等などに起因する外乱の影響がある場合には、軸箱の表面温度値がこの外乱の影響を受けるが、軸箱の表面温度値に基づき算出された評価値もこの外乱の影響を受けることになる。このため、外乱の影響を受けた評価値を用いて温度異常の判断を行った場合、機器が正常であっても、誤って温度異常と判断されるおそれがあり、軸箱の温度異常を精度良く検出することができないという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、一つ以上の車両から編成される鉄道車両の床下に設置される床下機器に発生する温度異常を精度良く検出する技術を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明の温度異常検出システムは、一つ以上の車両から編成される鉄道車両の床下に設置される床下機器に発生する温度異常を検出する温度異常検出システムであって、機器温度値取得部と、機器温度値蓄積部と、クラスタ分析部と、閾値設定部と、判定用温度値取得部と、温度異常判定部と、を備える。
機器温度値取得部は、床下機器の温度値である機器温度値を取得する。
機器温度値蓄積部は、機器温度値取得部によって取得された機器温度値を蓄積する。
クラスタ分析部は、機器温度値蓄積部が蓄積する機器温度値である蓄積温度値と蓄積温度値について予め定義された類似度を用いて、床下機器に発生する温度異常の度合いとして一方が正常であり他方が異常であるとみなされる二つのクラスタである正常クラスタと異常クラスタとに分類するクラスタ分析を行う。
閾値設定部は、クラスタ分析部によって分類された二つのクラスタ間の距離であるクラスタ間距離を表す温度値を、異常判定閾値に設定する。異常判定閾値は、床下機器に温度異常が発生していると判定するための閾値である。
判定用温度値取得部は、温度異常の判定を所望する床下機器である判定対象機器の機器温度値を判定用温度値として機器温度蓄積部が蓄積する蓄積温度値から取得する。
温度異常判定部は、判定用温度値取得部によって取得された判定用温度値と、閾値設定部によって設定された前記異常判定閾値との比較により、判定用温度値が異常判定閾値よりも大きい場合には、判定対象機器に温度異常が発生していると判定する異常判定を行う。
このように構成された本発明の温度異常検出システムによれば、蓄積された床下機器の温度値から統計的手法により、床下機器に温度異常が発生していると判定するための閾値である異常判定閾値を設定し、異常判定閾値に基づき、温度異常の判定を所望する床下機器に温度異常が発生していることを判定する異常判定を行う。このため、温度異常の判定に用いる異常判定閾値が外乱の影響を受けにくく、このような異常判定閾値を用いて異常判定を行った場合、機器が正常であるにもかかわらず誤って温度異常と判定されるおそれがない。
したがって、一つ以上の車両から編成される鉄道車両の床下に設置される床下機器に発生する温度異常を精度良く検出することができる。
なお、本発明は、温度異常検出方法としても実現可能である。
温度異常検出システム1を示す概略構成図である。 温度異常検出システム1の温度異常検出機能を説明するための説明図である。 温度異常検出システム1の温度異常検出機能を説明するための説明図である。
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。なお、本発明は下記実施形態に限定されるものではなく、様々な態様にて実施することが可能である。
図1に示す温度異常検出システム1は、一つ以上の車両から編成される鉄道車両の床下に設置される床下機器に発生する温度異常を検出する機能を有する。
[1.温度異常検出システム1の構成]
温度異常検出システム1は、機器温度センサ11と、列車(編成)検出部12と、機器部位検出部13と、データ処理部14と、記憶部15と、編成内温度クラスタ分析部16と、ユニット内温度クラスタ分析部17と、車両内温度クラスタ分析部18と、カテゴリ間閾値策定部19と、比較部20と、温度異常検出部21と、を備える。
なお、温度異常検出システム1は、周知のCPU、ROM、RAM、入出力回路であるI/Oおよびこれらの構成を接続するバスラインなどで構成されるコンピュータを搭載しており、このうちのCPUが、データ処理部14、編成内温度クラスタ分析部16、ユニット内温度クラスタ分析部17、車両内温度クラスタ分析部18、カテゴリ間閾値策定部19、比較部20および温度異常検出部21として機能し、RAMが記憶部15として機能する。
また、CPUは、ROMおよびRAMに記憶された制御プログラムおよびデータにより制御を行なう。ROMは、プログラム格納領域とデータ記憶領域とを有している。プログラム格納領域には制御プログラムが格納され、データ記憶領域には制御プログラムの動作に必要なデータが格納されている。また、制御プログラムは、RAM上にてワークメモリを作業領域とする形で動作する。
[1.1.機器温度センサ11の構成]
機器温度センサ11は、線路(軌道)が敷設された地上側に、線路を走行する列車である鉄道車両の両側方それぞれに対応して配置され、鉄道車両の床下に設置される床下機器の放射熱を検知して床下機器の温度値である機器温度値を測定する。より具体的には、機器温度センサ11は、筐体の内部に赤外線放射温度計を内蔵する構成を有しており、赤外線放射温度計が、温度を有する物体が放射する赤外線の強さ(エネルギー量)を検知することにより、線路を通過する鉄道車両の各車両の床下機器の温度を、非接触で計測する。なお、床下機器の具体例としては、軸箱や車軸などが挙げられる。
なお、この機器温度センサ11は、CPUからの指示に従って、予め設定された測定開始時刻となったら上述の測定を開始し、予め設定された測定終了時刻となったら測定を終了する。そして、機器温度センサ11は、測定した機器温度値をデータ処理部14に出力する。
なお、機器温度センサ11は、機器温度値取得部に該当する。
[1.2.列車(編成)検出部12の構成]
列車(編成)検出部12は、線路を通過する列車の編成番号を検出する。具体的には、編成の車体に貼り付けたICカードに編成名が登録されていて、列車通過時に地上に設けられた図示しないアンテナによって情報を受信し、編成名を当該列車(編成)検出部12に読み込むようになっている。
[1.3.機器部位検出部13の構成]
機器部位検出部13は、車輪のフランジ部が近接すると信号を出力し、非接触で車輪の通過タイミングを精度良く検知可能である。なお、このような非接触での検出手法としては、例えば高周波誘導方式や光電方式が挙げられる。
[1.4.データ処理部14の構成]
データ処理部14は、機器温度センサ11からの出力信号、列車検出部12からの出力信号、機器部位検出部13からの出力信号に基づき各種演算を実行して、通過する列車の車種、軸箱が設置される号車番号、軸箱の軸位、および軸箱が設置される側が海側か山側の区別を判断し、その判断結果を編成内温度クラスタ分析部16、ユニット内温度クラスタ分析部17、車両内温度クラスタ分析部18およびカテゴリ間閾値策定部19に出力する。
また、データ処理部14は、機器温度センサ11が取得した機器温度値を、編成内温度クラスタ分析部16、ユニット内温度クラスタ分析部17、車両内温度クラスタ分析部18およびカテゴリ間閾値策定部19に出力する。
また、データ処理部14は、記憶部15との間でデータのやり取りが可能であり、機器温度センサ11が取得した機器温度値を記憶部15に出力して記憶させたり、記憶部15が記憶する各種データを読み出して編成内温度クラスタ分析部16、ユニット内温度クラスタ分析部17、車両内温度クラスタ分析部18およびカテゴリ間閾値策定部19に出力したりする。
また、データ処理部14は、温度異常の判定を所望する床下機器である判定対象機器の機器温度値を判定用温度値として記憶部15が蓄積する機器温度値から取得する。そして、データ処理部14は、取得した判定用温度値を、カテゴリ間閾値策定部19などを介して比較部20に出力する。
なお、データ処理部14は、判定用温度値取得部に該当する。
[1.5.記憶部15の構成]
記憶部15は、各種情報を記憶しておくのに用いられる。例えば、記憶部15は、温度センサ11が取得した機器温度値を蓄積するのに用いられる。記憶部15に蓄積された機器温度値は蓄積温度値に該当する。
なお、記憶部15は、機器温度値蓄積部に該当する。
[1.6.編成内温度クラスタ分析部16の構成]
編成内温度クラスタ分析部16は、記憶部15に蓄積された機器温度値のうち、同一の編成内容を有する鉄道車両に属する床下機器の機器温度値を蓄積温度値として用いてクラスタ分析を行う。クラスタ分析とは、分析対象の集合を類似度に応じて複数の部分集合に分割する分析手法である。このクラスタ分析に用いる分析対象としての温度値については、例えば、鉄道車両ごとに機器温度値を取得する複数の地点を予め設定しておき、この地点から取得して蓄積しておく。
具体的には、編成内温度クラスタ分析部16は、分析対象となる蓄積温度値と蓄積温度値について予め定義された類似度を用いて、床下機器に発生する温度異常の度合いとして一方が正常であり他方が異常であるとみなされる二つのクラスタである正常クラスタと異常クラスタとに分類する。このクラスタ分析は、同一の編成内容を有する鉄道車両に属する床下機器の機器温度値を要素として図2(a)に示すようなベクトルを作成し、このベクトルを用いて行う。なお、類似度については、ベクトルに関して様々に定義されており、ここでは、任意で用いることができる。
また、編成内温度クラスタ分析部16は、クラスタ間距離が混在判定閾値以下である場合には、蓄積温度値のうち正常クラスタに分類される温度値を用いて、床下機器に発生する温度異常の度合いを表す小クラスタに分類するとともに、小クラスタ同士を順番に統合してクラスタ化する階層クラスタリングを実施する。混在判定閾値は、蓄積温度値に床下機器の温度異常に取得された温度値が混在することを判定するための閾値である。混在判定閾値は、予め実験等により設定される。階層クラスタリングによる分析結果は、図3(a)に示すような樹形図で表すことができる。
編成内温度クラスタ分析部16は、データ処理部14などから入力された各種情報および当該編成内温度クラスタ分析部16による分析結果をユニット内温度クラスタ分析部17および比較部20に出力する。
なお、編成内温度クラスタ分析部16は、クラスタ分析部に該当する。
[1.7.ユニット内温度クラスタ分析部17の構成]
ユニット内温度クラスタ分析部17は、記憶部15に蓄積された機器温度値のうち、鉄道車両の床下に設置される同一のユニットに属する床下機器の機器温度値を蓄積温度値として用いてクラスタ分析を行う。このクラスタ分析に用いる分析対象としての温度値については、例えば、台車などのユニットごとに機器温度値を取得する複数の地点を予め設定しておき、この地点から取得して蓄積しておく。
具体的には、ユニット内温度クラスタ分析部17は、分析対象となる蓄積温度値と蓄積温度値について予め定義された類似度を用いて、床下機器に発生する温度異常の度合いとして一方が正常であり他方が異常であるとみなされる二つのクラスタである正常クラスタと異常クラスタとに分類する。このクラスタ分析は、鉄道車両の床下に設置される同一のユニットに属する床下機器の機器温度値を要素として図2(a)に示すようなベクトルを作成し、このベクトルを用いて行う。
また、ユニット内温度クラスタ分析部17は、クラスタ間距離が混在判定閾値以下である場合には、蓄積温度値のうち正常クラスタに分類される温度値を用いて、床下機器に発生する温度異常の度合いを表す小クラスタに分類するとともに、小クラスタ同士を順番に統合してクラスタ化する階層クラスタリングを実施する。階層クラスタリングによる分析結果は、図3(a)に示すような樹形図で表すことができる。
ユニット内温度クラスタ分析部17は、データ処理部14などから入力された各種情報および当該ユニット内温度クラスタ分析部17による分析結果を車両内温度クラスタ分析部18および比較部20に出力する。
なお、ユニット内温度クラスタ分析部17は、クラスタ分析部に該当する。
[1.8.車両内温度クラスタ分析部18の構成]
車両内温度クラスタ分析部18は、記憶部15に蓄積された機器温度値のうち、鉄道車両を構成する同一の車両に属する床下機器の機器温度値を蓄積温度値として用いてクラスタ分析を行う。このクラスタ分析に用いる分析対象としての温度値については、例えば、車両ごとに機器温度値を取得する複数の地点を予め設定しておき、この地点から取得して蓄積しておく。
具体的には、車両内温度クラスタ分析部18は、分析対象となる蓄積温度値と蓄積温度値について予め定義された類似度を用いて、床下機器に発生する温度異常の度合いとして一方が正常であり他方が異常であるとみなされる二つのクラスタである正常クラスタと異常クラスタとに分類する。このクラスタ分析は、鉄道車両を構成する同一の車両に属する床下機器の機器温度値を要素として図2(a)に示すようなベクトルを作成し、このベクトルを用いて行う。
また、車両内温度クラスタ分析部18は、クラスタ間距離が混在判定閾値以下である場合には、蓄積温度値のうち正常クラスタに分類される温度値を用いて、床下機器に発生する温度異常の度合いを表す小クラスタに分類するとともに、小クラスタ同士を順番に統合してクラスタ化する階層クラスタリングを実施する。階層クラスタリングによる分析結果は、図3(a)に示すような樹形図で表すことができる。
車両内温度クラスタ分析部18は、データ処理部14などから入力された各種情報および当該車両内温度クラスタ分析部18による分析結果をカテゴリ間閾値策定部19および比較部20に出力する。
なお、車両内温度クラスタ分析部18は、クラスタ分析部に該当する。
[1.9.カテゴリ間閾値策定部19の構成]
カテゴリ間閾値策定部19は、編成内温度クラスタ分析部16、ユニット内温度クラスタ分析部17および車両内温度クラスタ分析部18による分析結果に基づき、異常判定閾値を設定する。異常判定閾値とは、床下機器に温度異常が発生していると判定するための閾値である。
例えば、カテゴリ間閾値策定部19は、編成内温度クラスタ分析部16による分析結果に基づき、次のように異常判定閾値を設定する。
すなわち、カテゴリ間閾値策定部19は、クラスタ間距離が混在判定閾値より大きい場合には、編成内温度クラスタ分析部16によって分類された二つのクラスタ間の距離であるクラスタ間距離を表す温度値を、異常判定閾値に設定する。このようにクラスタ間距離が混在判定閾値よりも大きい場合については、図3(b)に示すようなカテゴリ分布例で表すことができる。また、カテゴリ間閾値策定部19は、クラスタ間距離が混在判定閾値以下である場合には、正常クラスタに分類される温度値を用いて行われた階層クラスタリングによる分析結果を用いて、(1)階層クラスタリングによって分類された小クラスタ間の距離である小クラスタ間距離を表す値のうちの最大値、または、(2)階層クラスタリングでの階層間の距離である階層間距離を表す値のうちの最大値、の何れかを異常判定閾値に設定する。
また、カテゴリ間閾値策定部19は、ユニット内温度クラスタ分析部17によるクラスタ分析の分析結果に対しても同様の処理を行って異常判定閾値を設定する。
さらに、カテゴリ間閾値策定部19は、車両内温度クラスタ分析部18によるクラスタ分析の分析結果に対しても同様の処理を行って異常判定閾値を設定する。
なお、カテゴリ間閾値策定部19は、閾値設定部に該当する。
[1.10.比較部20の構成]
比較部20は、データ処理部14から出力された判定用温度値と、編成内温度クラスタ分析部16による分析結果に基づいて設定された異常判定閾値とを比較する。
また、比較部20は、データ処理部14から出力された判定用温度値と、ユニット内温度クラスタ分析部17による分析結果に基づいて設定された異常判定閾値とを比較する。
また、比較部20は、データ処理部14から出力された判定用温度値と、車両内温度クラスタ分析部18による分析結果に基づいて設定された異常判定閾値とを比較する。
[1.11.温度異常検出部21の構成]
温度異常検出部21は、比較部20による比較結果に基づき、判定用温度値が異常判定閾値よりも大きい場合には、判定対象機器に温度異常が発生していると判定する異常判定を行う。また、温度異常検出部21は、図示しない表示装置に判定結果を表示する機能を有する。
なお、温度異常検出部21は、温度異常判定部に該当する。
[2.実施形態の効果]
このように本実施形態の温度異常検出システム1によれば、蓄積された床下機器の温度値から統計的手法により、床下機器に温度異常が発生していると判定するための閾値である異常判定閾値を設定し、異常判定閾値に基づき、温度異常の判定を所望する床下機器に温度異常が発生していることを判定する異常判定を行う。このため、温度異常の判定に用いる異常判定閾値が外乱の影響を受けにくく、このような異常判定閾値を用いて異常判定を行った場合、機器が正常であるにもかかわらず誤って温度異常と判定されるおそれがない。
また、クラスタ分析時に、二つのクラスタ間の距離が十分に確保されるように異常判定閾値が設定されるため、温度異常の誤検出を低減することができる。
したがって、本実施形態の温度異常検出システム1によれば、一つ以上の車両から編成される鉄道車両の床下に設置される床下機器に発生する温度異常を精度良く検出することができる。
また、本実施形態の温度異常検出システム1によれば、過去の発生した駆動装置、継手の潤滑不良等に起因する鉄道車両の重大事故を未然に防止することができる。そして、鉄道車両の安全性向上に寄与する。
また、本実施形態の温度異常検出システム1によれば、上述のような異常判定を多段階で行うので、鉄道車両の床下に設置される床下機器に発生する度異常を更に精度良く検出することができる。
また、本実施形態の温度異常検出システム1によれば、異常モードの概要を同定することができる。
また、本実施形態の温度異常検出システム1によれば、異常種別の同定が可能となる。
また、本実施形態の温度異常検出システム1によれば、温度分布の特異性を検証することにより、センサ不具合等の機器故障の検知も可能となる。
1…温度異常検出システム、11…機器温度センサ、12…列車(編成)検出部、13…機器部位検出部、14…データ処理部、15…記憶部、16…編成内温度クラスタ分析部、17…ユニット内温度クラスタ分析部、18…車両内温度クラスタ分析部、19…カテゴリ間閾値策定部、20…比較部、21…温度異常検出部。

Claims (6)

  1. 一つ以上の車両から編成される鉄道車両の床下に設置される床下機器に発生する温度異常を検出する温度異常検出システムであって、
    前記床下機器の温度値である機器温度値を取得する機器温度値取得部と、
    前記機器温度値取得部によって取得された機器温度値を蓄積する機器温度値蓄積部と、
    前記機器温度値蓄積部が蓄積する機器温度値である蓄積温度値と前記蓄積温度値について予め定義された類似度を用いて、前記床下機器に発生する温度異常の度合いとして一方が正常であり他方が異常であるとみなされる二つのクラスタである正常クラスタと異常クラスタとに分類するクラスタ分析を行うクラスタ分析部と、
    前記クラスタ分析部によって分類された前記二つのクラスタ間の距離であるクラスタ間距離を表す温度値を、前記床下機器に温度異常が発生していると判定するための閾値である異常判定閾値に設定する閾値設定部と、
    温度異常の判定を所望する前記床下機器である判定対象機器の機器温度値を判定用温度値として前記機器温度値蓄積部が蓄積する蓄積温度値から取得する判定用温度値取得部と、
    前記判定用温度値取得部によって取得された前記判定用温度値と、前記閾値設定部によって設定された前記異常判定閾値との比較により、前記判定用温度値が前記異常判定閾値よりも大きい場合には、前記判定対象機器に温度異常が発生していると判定する異常判定を行う温度異常判定部と、
    を備えることを特徴とする温度異常検出システム。
  2. 請求項1に記載の温度異常検出システムにおいて、
    前記クラスタ間距離が、前記蓄積温度値に前記床下機器の温度異常に取得された温度値が混在することを判定するための閾値である混在判定閾値よりも大きい場合には、前記閾値設定部が、前記クラスタ間距離を表す温度値を前記異常判定閾値に設定し、
    一方、前記クラスタ間距離が前記混在判定閾値以下である場合には、前記クラスタ分析部が、前記蓄積温度値のうち前記正常クラスタに分類される温度値を用いて、前記床下機器に発生する温度異常の度合いを表す小クラスタに分類するとともに、前記小クラスタに対して階層クラスタリングを実施するクラスタ分析を行い、前記閾値設定部が、前小クラスタ間の距離である小クラスタ間距離を表す値のうちの最大値か前記階層クラスタリングでの階層間の距離である階層間距離を表す値のうちの最大値を前記異常判定閾値に設定すること
    を特徴とする温度異常検出システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の温度異常検出システムにおいて、
    前記クラスタ分析部は、前記機器温度値蓄積部が蓄積する機器温度値のうち、同一の編成内容を有する前記鉄道車両に属する前記床下機器の機器温度値、前記鉄道車両の床下に設置される同一のユニットに属する前記床下機器の機器温度値、および前記鉄道車両を構成する同一の車両に属する前記床下機器の機器温度値のそれぞれを前記蓄積温度値として用いて、前記クラスタ分析を行うこと
    を特徴とする温度異常検出システム。
  4. 一つ以上の車両から編成される鉄道車両の床下に設置される床下機器に発生する温度異常を検出する温度異常検出方法であって、
    前記床下機器の温度値である機器温度値を取得し、
    取得された機器温度値を蓄積し、
    蓄積する機器温度値である蓄積温度値と前記蓄積温度値について予め定義された類似度を用いて、前記床下機器に発生する温度異常の度合いとして一方が正常であり他方が異常であるとみなされる二つのクラスタである正常クラスタと異常クラスタとに分類するクラスタ分析を行い、
    分類された前記二つのクラスタ間の距離であるクラスタ間距離を表す温度値を、前記床下機器に温度異常が発生していると判定するための閾値である異常判定閾値に設定し、
    温度異常の判定を所望する前記床下機器である判定対象機器の機器温度値を判定用温度値として前記蓄積温度値から取得し、
    前記判定用温度値と前記異常判定閾値との比較により、前記判定用温度値が前記異常判定閾値よりも大きい場合には、前記判定対象機器に温度異常が発生していると判定する異常判定を行うこと
    を特徴とする温度異常検出方法。
  5. 請求項4に記載の温度異常検出方法において、
    前記クラスタ間距離が、前記蓄積温度値に前記床下機器の温度異常に取得された温度値が混在することを判定するための閾値である混在判定閾値よりも大きい場合には、前記クラスタ間距離を表す温度値を前記異常判定閾値に設定し、
    一方、前記クラスタ間距離が前記混在判定閾値以下である場合には、前記蓄積温度値のうち前記正常クラスタに分類される温度値を用いて、前記床下機器に発生する温度異常の度合いを表す小クラスタに分類するとともに、前記小クラスタに対して階層クラスタリングを実施するクラスタ分析を行い、前小クラスタ間の距離である小クラスタ間距離を表す値のうちの最大値か前記階層クラスタリングでの階層間の距離である階層間距離を表す値のうちの最大値を前記異常判定閾値に設定すること
    を特徴とする温度異常検出方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載の温度異常検出方法において、
    蓄積する機器温度値のうち、同一の編成内容を有する前記鉄道車両に属する前記床下機器の機器温度値、前記鉄道車両の床下に設置される同一のユニットに属する前記床下機器の機器温度値、および前記鉄道車両を構成する同一の車両に属する前記床下機器の機器温度値のそれぞれを前記蓄積温度値として用いて、前記クラスタ分析を行うこと
    を特徴とする温度異常検出方法。
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