JP6030151B2 - エステル交換による2−オクチルアクリレートの生成のための方法 - Google Patents
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Description
CH2=CH−COOR1+R2−OH⇔CH2=CH−COOR2+R1−OH
・所望のアクリル酸エステルの大部分が最初に分離され、続いて、使用された触媒から蒸留により単離され(触媒の分離)、
・または、所望のアクリル酸エステルの大部分が最初に、使用された触媒から蒸留により単離され(触媒の分離)、続いて、アクリル酸エステルの大部分が分離され、
・続いて、所望のアクリル酸エステルの沸点より低い沸点を有する化合物が、得られた混合物の蒸留により分離され(低沸点物質の分離)、続いて、アクリル酸エステルが蒸留される(純粋な状態における蒸留)。
本発明の主題は、エステル交換触媒としてのアルキルチタネートおよび少なくとも1つの重合阻害剤の存在下における軽質アルコールアクリレートと2−オクタノールとの間でのエステル交換反応による、2−オクチルアクリレートの連続生成のための方法であって、軽質アルコールアクリレートおよびエステル交換反応により発生した軽質アルコールからなる共沸混合物が反応中に連続的に取り出され、反応混合物が、一方では純粋な2−オクチルアクリレートを得、他方では再利用されることを意図された未反応の2−オクタノールおよび軽質アルコールアクリレート化合物、さらには再利用されることを意図された触媒を得るために、2つの蒸留カラムを備える精製処理を施され、前記方法は
−触媒が、2−オクタノール中に溶解したエチルチタネートおよび2−オクチルチタネートから選択され、
−軽質生成物としての未反応の2−オクタノールおよび軽質アルコールアクリレートおよび重質生成物としての触媒、1つまたは複数の重合阻害剤、さらには重質反応生成物を有する、所望の2−オクチルアクリレートを含む粗製反応混合物が、減圧下の第1の蒸留カラム(B)に送られ、蒸留が、
○最上部において、ごくわずかな2−オクチルアクリレートを有する、未反応の2−オクタノールおよび軽質アルコールアクリレートから本質的に構成される流れを得ること、ならびに
○底部において、2−オクチルアクリレート、触媒、1つまたは複数の重合阻害剤および重質反応生成物および微量の軽質化合物を含む流れを得ること
を可能にする、前記第1のカラム(B)内で実施され、次いで、
−第1の蒸留カラム(B)からの底部流が、
○最上部において、所望の純粋な2−オクチルアクリレートを得ること、ならびに
○底部において、触媒、1つまたは複数の重合阻害剤および重質反応生成物および2−オクチルアクリレートを得ること
を可能にする蒸留が実施される、減圧下の第2の蒸留カラム(C)に送られ、
−第2の蒸留カラム(C)からの底部流が、少なくとも一部が反応に再利用される
ことを特徴とする、方法である。
EA:エチルアクリレート
2OCTA:2−オクチルアクリレート
PTZ:フェノチアジン
(本発明による)
エチルアクリレートおよび2−オクタノール反応物質を含む混合物、触媒としての2−オクタノール中の90%溶液としてのエチルチタネートを、阻害剤としてのPTZと一緒に、53.8/45.6/0.6の重量による比率において、外部交換器により加熱された、12個の理論段を有する蒸留用パックドカラムが上に載っている完全撹拌反応器Aに仕込む。
反応器は、空気によってバブリングしながら加熱し、温度が500mmHg(0.67×105Pa)下で115℃に到達したらすぐに、2500ppmのPTZによって安定化されたEA(3)、2−オクタノール(1)および2−オクタノール中に溶解したエチルチタネートの混合物(90%混合物)(2)を、53.8/45.6/0.6の重量による比率において、継続的に導入する。
カラム最上部において、35/65の重量による組成を有するEA/エタノール共沸混合物(4)が、継続的に取り出される。この混合物(4)は、EAを製造するためのプラントに直接再利用される。
粗製反応生成物(5)は、形成された2OCTA、未反応のEA、未反応の2−オクタノール、ならびに、重合阻害剤および重質誘導体を有する触媒を含む混合物を、73/20.1/6.3/0.6の重量による比率において含む。粗製反応生成物(5)は、減圧下で動作しており外部交換器により加熱された、15個の理論段を有する第1の蒸留カラムBに継続的に送られる。カラムB最上部において、EA中の2500ppmのPTZを含む混合物が導入される。
カラムBは、最上部において、67/21/13の重量による組成を有する、ごくわずかな2OCTAを有する未反応の反応物質、EAおよび2−オクタノールを含む混合物(7)を分離し、反応段階に送る。
カラムBの底部において、2OCTAに富んでおり重合阻害剤、触媒および重質誘導体を含む混合物(6)が回収され、この混合物は、重量による下記の組成を有する:
−2OCTA:97.8%
−EA:100ppm
−2−オクタノール:600ppm
−重質誘導体+阻害剤+触媒:2.1%。
この混合物(6)は、第2の蒸留カラムCに送られる。カラムCの最上部において、2OCTA中の2500ppmのHQMEを含む混合物が導入される。カラムCは、最上部において、精製された2OCTA(8)を分離し、底部において、触媒、重質誘導体、重合阻害剤および2−オクチルアクリレートを主に含む流れ(9)を分離する。この流れ(9)は、反応器Aに大いに(90重量%程度)再利用され(流れ10)、残り部分(11)は、廃棄のために送られる。
2−オクチルアクリレートは、下記の純度を有する:
−2OCTA:99.5%
−EA:500ppm
−2−オクタノール:1500ppm
(比較用)
例1におけるのと同じ合成を実施したが、エチルチタネートの代替としてブチルチタネートを触媒として使用した。
この場合、カラムBの最上部において蒸留された流れ(7)は、ごくわずかな2OCTAを有する未反応の反応物質に加えて、触媒とEAとの反応を起源とする15%のブチルアクリレートも含む。
反応段階に再利用されることを意図されたこの流れ(7)は、プラント内でのブチルアクリレートの経時的な蓄積および精製された2OCTAの汚染のリスクを限定するために、ブチルアクリレートを除去するためのさらなるカラムにおける蒸留による予備的精製を必要とした。
(比較用)
例1におけるのと同じ合成を実施したが、エチルチタネートの代替として2−エチルヘキシルチタネートを触媒として使用した。
この場合、97.3%の純度を有する2OCTA(9)が、精製された生成物中の2%の2−エチルヘキシルアクリレートの存在のため、カラムCの最上部において得られた。
このようにして得られた2−オクチルアクリレートは、99.5%の純度を有する2OCTAと同じ性能を感圧性接着剤中に提供しない。
Claims (7)
- エステル交換触媒としてのアルキルチタネートおよび少なくとも1つの重合阻害剤の存在下における軽質アルコールアクリレートと2−オクタノールとの間でのエステル交換反応による、2−オクチルアクリレートの連続生成のための方法であって、
軽質アルコールアクリレートおよびエステル交換反応により発生した軽質アルコールからなる共沸混合物が反応中に継続的に取り出され、反応混合物が、一方では純粋な2−オクチルアクリレートを得、他方では再利用されることを意図された未反応の2−オクタノールおよび軽質アルコールアクリレート、さらには再利用されることを意図された触媒を得るために、2つの蒸留カラムを含み、フィルム蒸発器を含まない精製処理を施され、方法は
−触媒が、2−オクタノール中に溶解したエチルチタネートおよび2−オクチルチタネートから選択され、
−軽質生成物としての未反応の2−オクタノールおよび軽質アルコールアクリレートならびに重質生成物としての触媒、1つまたは複数の重合阻害剤、さらには重質反応生成物を有する、所望の2−オクチルアクリレートを含む粗製反応混合物が、減圧下の第1の蒸留カラム(B)に送られ、蒸留が、
○最上部において、ごくわずかな2−オクチルアクリレートを有する、未反応の2−オクタノールおよび軽質アルコールアクリレートから本質的に構成される流れを得ること、ならびに
○底部において、2−オクチルアクリレート、触媒、1つまたは複数の重合阻害剤および重質反応生成物および微量の軽質化合物を含む流れを得ること
を可能にする、第1のカラム(B)内で実施され、次いで、
−第1の蒸留カラム(B)からの底部流が、
○最上部において、所望の純粋な2−オクチルアクリレートを得ること、ならびに
○底部において、触媒、1つまたは複数の重合阻害剤および重質反応生成物および2−オクチルアクリレートを得ること
を可能にする蒸留が実施される、減圧下の第2の蒸留カラム(C)に送られ、
−第2の蒸留カラム(C)からの底部流が、少なくとも一部が反応に再利用されること
を特徴とする、方法。 - 触媒が、2−オクチルチタネートであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 触媒が、エステル交換反応の原料である2−オクタノールの1モル当たり5×10−4molから5×10−2molまでの比率において使用されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
- 軽質アルコールアクリレートが、エチルアクリレートであることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法。
- 軽質アルコールアクリレート/エステル交換反応の原料である2−オクタノールのモル比が、1から3までの範囲であることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の方法。
- エステル交換反応が、500mmHg(0.67×105Pa)から大気圧(105Pa)の間の圧力および90℃から130℃までの範囲の温度において実施されることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の方法。
- 軽質アルコールアクリレートが、再生可能な起源のエチルアクリレートであることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の方法。
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