JP6029848B2 - 無線基地局 - Google Patents

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本発明は、無線基地局に関するものである。
携帯電話システム等の無線通信において、周波数帯域を広げずに伝送速度を高める技術として、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを用いて空間多重伝送を行うMIMO(Multiple Input Multiple Output)伝送が注目を集めている。このMIMO伝送の更なる特性改善を図る送信技術として、送信側でチャネルインパルス応答等の伝送路情報が既知の場合、伝送路に応じて送信信号に線形処理を施すプリコーディング技術が知られている。プリコーディングは、送信信号の指向性を高めてメインビーム(メインローブ)を送信先に向けることができる。
上りリンクと下りリンクで異なる周波数帯域を使用するFDD(Frequency Division Duplex)の場合、送信側で下りリンクの伝送路情報が直接得られないので、プリコーディングを行うためには、受信側から送信側へ下りリンクの伝送路情報をフィードバックする必要がある。
以下では、複数のユーザ端末が通信チャネルを共有するマルチユーザMIMOについて、伝送路情報のフィードバックを用いるMIMO送信機の説明を行う。送信側を基地局、受信側を複数のユーザ端末とし、基地局からユーザ端末への下りリンクにおいてプリコーディングを用いた通信を行い、ユーザ端末から基地局への上りリンクにおいて下りリンク伝送路情報のフィードバックを行うものとする。
図1に、従来のMIMOシングルキャリア伝送の無線送受信機(無線基地局)で、ユーザ端末からフィードバックされた下りリンクの伝送路情報を用いてプリコーディングを行う構成を示す。説明を簡単にするため、下りリンクのフェージングはフラットフェージングと想定する。無線送受信機の送信アンテナ(アダプティブ・アレー・アンテナ)10の数はNT、ユーザ端末の数はKと想定し、第kユーザ端末(1≦k≦K)の受信アンテナの数はNrkと想定する。以下、無線送受信機の受信アンテナの数は、送信アンテナ10の数NTと等しいと想定する。無線送受信機に送信アンテナ10と受信アンテナを兼ねる複数の送受信アンテナを設けてもよい。
まず、時刻iにおいて、第kユーザ端末へのNrk次元の変調信号ベクトル
Figure 0006029848
(1≦k≦K)が入力端子Sk(1≦k≦K)を介して乗算部12に入力される。変調信号ベクトル
Figure 0006029848
から
Figure 0006029848
は、ベースバンド信号である変調信号を要素とするベクトルである。以下ではベースバンド信号は全て、同相(in-phase)成分を実部、直交(quadrature-phase)成分を虚部とする複素表示で表わすことにする。乗算部12は、これらの変調信号にプリコーディング行列生成部14が生成するプリコーディング行列を乗算して、送信信号を生成する。時刻iは、変調のシンボル周期分、次の時刻i+1と離れた離散時刻である。
送信信号は下記の式(1)で表される。
Figure 0006029848

ここで、
Figure 0006029848
はNT次元の送信信号ベクトルであり、
Figure 0006029848
は、プリコーディング行列生成部14が生成するプリコーディング行列である。
このプリコーディング行列はNT行Nr列であり、Nrは受信側であるすべてのK個のユーザ端末の受信アンテナの総数であり、次式で表される。
Figure 0006029848
また、式(1)の
Figure 0006029848
は、前記の変調信号ベクトル
Figure 0006029848
の集合から得られるNr次元変調信号ベクトルであって、次式で表される。
Figure 0006029848

ここで上付文字のTは、転置(transposition)を示す。
プリコーディング行列生成部14には、ユーザ端末からフィードバックされた下りリンクの伝送路情報が入力される。下りリンクの伝送路情報は、Nr行NT列のチャネル行列
Figure 0006029848
であり、このチャネル行列の各要素は下りリンクのインパルス応答である。プリコーディング行列生成部14は、このチャネル行列を用いて、プリコーディング行列
Figure 0006029848
を生成し、乗算部12へプリコーディング行列を入力する。
線形プリコーディングには、ゼロフォーシング(Zero Forcing、ZF)規範プリコーディングと、MMSE(最小平均二乗誤差)規範プリコーディングがある。
ZFプリコーディングの場合、プリコーディング行列は次式で得られる。
Figure 0006029848

ここで、上付文字のHは、複素共役転置(complex conjugate transposition)すなわちエルミート転置(Hermitian transpose)を示す。γは送信電力を一定にするための規格化定数である。
この場合のプリコーディング行列
Figure 0006029848
は、チャネル行列
Figure 0006029848
の一般逆行列(generalized inverse)に相当するので、ZFは、チャネルの逆特性を変調信号に乗算することにより、ユーザ端末で他のユーザ端末への変調信号が漏れ込まないようにすることができる。即ち、ユーザ端末で、同一周波数での他のユーザ端末への信号に起因する干渉をゼロにできる。
この無線送受信機は、送信アンテナ10(10〜10NT)の数と同じNT個の直交変調器16(16〜16NT)を有する。乗算部12が生成するNT次元の送信信号ベクトル
Figure 0006029848
の第1要素は直交変調器16へ供給され、送信信号ベクトルの第NT要素は直交変調器16NTへ供給される。つまり、NT次元の送信信号ベクトルの要素は、NT個の直交変調器16にそれぞれ入力される。
各直交変調器16は、発振器18が生成するRF周波数の搬送波を、端子Minを介して入力される送信信号の要素で変調し、その直交変調器16に対応する送信アンテナ10によって無線送信する。
図2は、各直交変調器16の構成を示す。各直交変調器16は、D/A変換器20I、D/A変換器20Q、乗算器22I、乗算器22Q、移相器24、加算器26およびアンプ28を備える。端子Minから送信信号の要素が入力される。この送信信号の要素はディジタル信号であり、同相成分がD/A変換器20Iでアナログ信号に変換され、直交成分がD/A変換器20Qでアナログ信号に変換される。端子CinからRF周波数の搬送波が入力される。乗算器22Iでは同相成分のアナログ信号と搬送波が乗算される。乗算器22Qでは直交成分のアナログ信号と、移相器24で位相が90度回転した搬送波が乗算される。加算器26は、これらの乗算結果を足し合わせ、変調された搬送波を生成する。変調された搬送波はアンプ28で増幅され、端子Moutから出力される。
図1に示す無線送受信機におけるプリコーディング行列生成部14は、ユーザ端末からフィードバックされたチャネル行列に基づいて、プリコーディング行列を生成する。しかしながら、チャネル行列のような情報量が大きい伝送路情報をユーザ端末からフィードバックすると、上りリンクをそのために使用し、上りリンクの伝送効率を劣化させてしまう。そこで、このフィードバックを不要とし、上りリンクの受信信号から伝送路情報を抽出する方法が検討されている。
図3は、この方法に適するプリコーディング行列生成部14Aの構成を示す。プリコーディング行列生成部14Aは、到来方向(direction-of-arrival、DOA)推定部30とプリコーディング行列推定部32を備える。
プリコーディング行列生成部14Aにおいては、まず、チャネル行列の代わりに、複数のユーザ端末から受信される上りリンクの受信信号のベクトルが入力される。DOA推定部30は、上りリンクの受信信号のベクトルを用いて、各ユーザ端末の上りリンクのパスの到来角を推定する。この推定にはMUSIC(MUltiple SIgnal Classification)などの到来方向推定アルゴリズムが用いられる(非特許文献1参照)。
プリコーディング行列推定部32は、DOA推定部30で推定された各ユーザ端末の上りリンクの到来角の推定値に基づいて、プリコーディング行列
Figure 0006029848
を生成する。プリコーディング行列推定部32は、各ユーザ端末について、上りリンクのパスの角度と下りリンクのパスの角度とが一致するという仮定の下で、プリコーディング行列を下記の式(2)に従って計算する。
Figure 0006029848

ここで、
Figure 0006029848
ただし、式(2)は、各ユーザ端末の受信アンテナの数Nrk = 1、受信側であるすべてのK個のユーザ端末の受信アンテナの総数Nr = Kという想定の下で使用される。ここで、
Figure 0006029848
は、式(2)で使用されるK行NT列の行列である。
Figure 0006029848
は、無線送受信機の送信アンテナ10のNT次元アレー・レスポンス・ベクトルであり、
Figure 0006029848

は第kユーザ端末の到来角推定値であり、γ’は送信電力を一定にするための規格化定数である。
図4は、図1の無線送受信機におけるプリコーディング行列生成部14の代わりに使用されうる従来の他のプリコーディング行列生成部14Bの構成を示す。プリコーディング行列生成部14Bは、自己相関行列推定部34、自己相関行列変換部36、固有値分解部38、および固有ベクトル選択部39を備える。
プリコーディング行列生成部14Bにおいては、まず、複数のユーザ端末から受信される上りリンクの受信信号のベクトルが入力される。離散時刻iにおける第kユーザ端末からの受信信号は、NT次元ベクトル
Figure 0006029848
で表わすことができる。自己相関行列推定部34は、受信信号のベクトルの積、
Figure 0006029848

を時間平均し、上りリンクの自己相関行列(auto-correlation matrix)を求める。
自己相関行列変換部36は、この上りリンクの自己相関行列から下りリンクの自己相関行列を推定する。この推定法は、各ユーザ端末について上りリンクのパスの角度と下りリンクのパスの角度とが一致するという仮定の下で、上りリンクと下りリンクのアレー・レスポンス・ベクトルの違いを考慮して、上りリンクの自己相関行列を線形変換することで、下りリンクの自己相関行列を推定する(非特許文献2参照)。
固有値分解部38は下りリンクの自己相関行列を固有値分解(eigenvalue decomposition)し、NT次元の固有ベクトルを生成する。固有ベクトル選択部39は、固有値の大きい固有ベクトル(eigenvector)を選択し、プリコーディング行列の列ベクトルに設定し、得られたプリコーディング行列に最後に規格化定数を乗算して最終的にプリコーディング行列
Figure 0006029848
を求める(非特許文献3参照)。
S. Haykin, "Adaptive Filter Theory (3rd Edition)", Prentice-Hall, U.S.A., December 27, 1995. Y-C Liang and F. P. S. Chin, "Downlink channel covariance matrix (DCCM) estimation and its applications in wireless DS-CDMA systems", IEEE Journal on Selected Areas in Communications, vol. 19, no. 2, pp. 222-232, February 2001. L. Dong, "Open-loop beamforming for frequency-division duplex mobile wireless access", IEEE Transactions on Vehicular Technology, Vol. 56, No. 4, pp. 1845-1849, July 2007.
図4に示すプリコーディング行列生成部14Bによりプリコーディング行列を求めると、ユーザ端末の受信信号電力を高めることができる。しかし、他のユーザ端末への信号に起因する干渉を抑圧する効果は得られず、同一周波数での干渉(同一チャネル干渉)のためユーザ端末で受信される信号の受信品質が劣化する。
そこで、本発明は、同一チャネル干渉を抑圧し、ユーザ端末で受信される信号の受信品質の劣化を抑えられる、伝送路情報のフィードバック不要のプリコーディング方式を実行する無線基地局を提供する。
本発明に係る無線基地局は、上りリンクの受信信号のベクトルの積を平均化して上りリンクの自己相関行列を求め、前記上りリンクの自己相関行列から下りリンクの自己相関行列を推定する下りリンク自己相関行列生成部と、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を固有値分解して固有ベクトルを求めるとともに、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、全ユーザ端末または他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列に基づいて、他ユーザ端末への送信信号に起因する同一チャネル干渉を抑圧するための干渉抑圧行列を生成し、前記固有ベクトルと前記干渉抑圧行列に基づいて、プリコーディング行列を生成するプリコーディング行列変換部と、変調信号ベクトルに前記プリコーディング行列を乗算して、下りリンクの送信信号ベクトルを生成する送信信号生成部とを備える。
本発明によれば、下りリンク自己相関行列生成部で推定された下りリンクの自己相関行列のうち、全ユーザ端末または他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列に基づいて、他ユーザ端末への送信信号に起因する同一チャネル干渉を抑圧するための干渉抑圧行列が生成される。この干渉抑圧行列と、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を固有値分解して得られた固有ベクトルに基づいて、プリコーディング行列を生成することによって、他ユーザ端末への送信信号に起因する同一チャネル干渉を抑圧し、所望ユーザ端末で受信される信号の受信品質の劣化を抑えることができる。
前記下りリンク自己相関行列生成部は、前記上りリンクの自己相関行列に線形変換を施すことにより、前記下りリンクの自己相関行列を推定する下りリンク自己相関行列変換部を備えてもよい。
このように、下りリンクの自己相関行列を推定する過程において、上りリンクの自己相関行列に線形変換を施すことにより、精度良く下りリンクの自己相関行列を推定することができる。
前記下りリンク自己相関行列生成部は、前記上りリンクの自己相関行列から、各ユーザ端末について上りリンクのパスの到来角分布を推定する到来角分布推定部と、
前記到来角分布から前記下りリンクの自己相関行列を推定する自己相関行列演算部とを備えてもよい。
このように到来角分布を推定し、到来角分布から下りリンクの自己相関行列を推定することにより、マルチパス伝搬環境でパスに角度広がりがある場合でも、精度良く下りリンクの自己相関行列を推定することができる。
前記下りリンク自己相関行列生成部は、前記上りリンクの自己相関行列から、各ユーザ端末について上りリンクのパスの到来角分布を推定するとともに、各ユーザ端末について前記到来角分布を所定の種類の確率分布で近似させて、各ユーザ端末について前記確率分布の平均値と分散を推定する到来方向推定部と、前記平均値と分散から前記下りリンクの自己相関行列を推定する自己相関行列演算部とを備えてもよい。
このように到来角分布を推定し、到来角分布から下りリンクの自己相関行列を推定することにより、マルチパス伝搬環境でパスに角度広がりがある場合でも、精度良く下りリンクの自己相関行列を推定することができる。また、各ユーザ端末について前記到来角分布を所定の種類の確率分布で近似させて、各ユーザ端末について前記確率分布の平均値と分散を推定することにより、上りリンクの受信信号に含まれる雑音の影響で誤差が大きくなる場合でも、誤差を軽減することができる。
前記プリコーディング行列変換部は、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を固有値分解して固有ベクトルを求める固有値分解部と、前記固有ベクトルのうち、固有値が大きい方の1以上の固有ベクトルを選択し、選択された固有ベクトルの位相を回転させる固有ベクトル選択位相回転部と、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、全ユーザ端末または他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列の逆行列である前記干渉抑圧行列を生成する逆行列演算部と、前記固有ベクトル選択位相回転部で得られた位相が回転させられた固有ベクトルに、前記逆行列演算部で得られた前記干渉抑圧行列を乗算し、前記プリコーディング行列を生成する乗算部とを備えてもよい。
このように、所望ユーザ端末に関する固有ベクトルに、全ユーザ端末または他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列の逆行列(干渉抑圧行列)を乗算し、プリコーディング行列を生成することにより、他ユーザ端末への送信信号に起因する同一チャネル干渉を抑圧することができる。
前記固有ベクトル選択位相回転部は、前記固有値分解部で求められた前記固有ベクトルのうち、前記所望ユーザ端末の受信アンテナの数と等しい数の固有ベクトルを選択してもよい。
このように、所望ユーザ端末の受信アンテナの数と等しい数の固有ベクトルを固有ベクトル選択位相回転部が選択することにより、乗算部で生成されるプリコーディング行列は、ユーザ端末あたり複数の送信信号を送信するのに適合させられる。
前記プリコーディング行列変換部は、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を固有値分解して、固有値分解結果から固有値が小さい方の複数の第1の固有ベクトルを選択する第1の固有値分解部と、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を、前記第1の固有ベクトルを用いて変換し、変換された下りリンクの自己相関行列を固有値分解し、固有値分解結果から固有値が大きい方の1以上の第2の固有ベクトルを選択する第2の固有値分解部と、前記第1の固有値分解部で選択された前記第1の固有ベクトルを含む行列である前記干渉抑圧行列と前記第2の固有値分解部で選択された前記第2の固有ベクトルを含む行列である所望信号増強行列とを乗算し、前記プリコーディング行列を生成する乗算部とを備えてもよい。
ここで、干渉抑圧行列は、他ユーザ端末に対応し、固有値が小さい方の複数の第1の固有ベクトルを含むため、他ユーザ端末への送信信号に起因する同一チャネル干渉を抑圧する働きを有する。他方、所望信号増強行列は、所望ユーザ端末に対応し、固有値が大きい1以上の第2の固有ベクトルを含むため、所望ユーザ端末にとっての所望信号を強める働きを有する。干渉抑圧行列と所望信号増強行列を乗算し、プリコーディング行列を生成することにより、他ユーザ端末への送信信号に起因する同一チャネル干渉を抑圧することができる。
前記第2の固有値分解部は、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を、前記第1の固有ベクトルを用いて変換し、変換された下りリンクの自己相関行列を固有値分解し、固有値分解結果から前記所望ユーザ端末の受信アンテナの数と等しい数の、固有値が大きい方の前記第2の固有ベクトルを選択してもよい。
このように、所望ユーザ端末の受信アンテナの数と等しい数の第2の固有ベクトルを第2の固有値分解部が選択することにより、乗算部で生成されるプリコーディング行列は、ユーザ端末あたり複数の送信信号を送信するのに適合させられる。
従来のプリコーディングを用いたMIMOシングルキャリア無線送受信機(無線基地局)の構成を示すブロック図である。 図1の無線送受信機における直交変調器の構成を示すブロック図である。 図1の無線送受信機におけるプリコーディング行列生成部の代わりに使用されうる従来のプリコーディング行列生成部の構成を示すブロック図である。 図1の無線送受信機におけるプリコーディング行列生成部の代わりに使用されうる従来の他のプリコーディング行列生成部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るプリコーディングを用いたMIMOシングルキャリア無線送受信機(無線基地局)の構成を示すブロック図である。 図5の無線送受信機におけるプリコーディング行列生成部の構成を示すブロック図である。 図6のプリコーディング行列生成部で使用される自己相関行列生成部の一例を示すブロック図である。 図6のプリコーディング行列生成部で使用される自己相関行列生成部の他の例を示すブロック図である。 図6のプリコーディング行列生成部で使用される自己相関行列生成部の他の例を示すブロック図である。 図6のプリコーディング行列生成部で使用されるプリコーディング行列変換部の一例を示すブロック図である。 図6のプリコーディング行列生成部で使用されるプリコーディング行列変換部の他の例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る無線通信システムを示す概略図である。
以下、本発明に係る様々な実施の形態について、マルチユーザMIMOかつシングルキャリア伝送を例に説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係るプリコーディングを用いたMIMOシングルキャリア無線送受信機(無線基地局)の構成を示すブロック図である。図5は、無線基地局のうち無線送信に関する部分のみを示す。この無線基地局は、送信アンテナ10、乗算部(送信信号生成部)12、プリコーディング行列生成部140、直交変調器16および発振器18を備える。この無線基地局は、図1の無線基地局と類似する構成を有するが、プリコーディング行列生成部14の代わりにプリコーディング行列生成部140を有する。送信アンテナ10、乗算部12、直交変調器16および発振器18は、図1に示す背景技術の無線基地局のそれらと同じでよい。無線基地局は、送信アンテナ10の数NTと等しい数の受信アンテナ11(図12参照)を有する。無線基地局に送信アンテナ10と受信アンテナを兼ねる複数の送受信アンテナを設けてもよい。
プリコーディング行列生成部140および乗算部12は、無線基地局の図示しないCPU(central processing unit)がコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムに従って機能することによって実現される機能ブロックである。後述するプリコーディング行列生成部140の構成要素も同様である。但し、CPUが実行する各機能は、CPUの代わりに、ハードウェアで実行してもよいし、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルロジックデバイスで実行してもよい。
図6は、本発明の実施の形態に係るプリコーディング行列生成部の構成を示すブロック図である。プリコーディング行列生成部140は、下りリンク自己相関行列生成部40およびプリコーディング行列変換部60を備える。
プリコーディング行列生成部140においては、まず、複数のユーザ端末から受信される上りリンクの受信信号のベクトルが、下りリンク自己相関行列生成部40へ入力される。下りリンク自己相関行列生成部40は、上りリンクの受信信号のベクトルの積を平均化して上りリンクの自己相関行列を求め、上りリンクの自己相関行列から下りリンクの自己相関行列を推定する。下りリンク自己相関行列生成部40は、推定された下りリンクの自己相関行列をプリコーディング行列変換部60へ供給する。
プリコーディング行列変換部60は、下りリンク自己相関行列生成部40で推定された下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を固有値分解して固有ベクトルを求めるとともに、下りリンク自己相関行列生成部40で推定された下りリンクの自己相関行列のうち、全ユーザ端末または他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列に基づいて、他ユーザ端末への送信信号に起因する同一チャネル干渉を抑圧するための干渉抑圧行列を生成し、固有ベクトルと干渉抑圧行列に基づいて、プリコーディング行列を生成する。プリコーディング行列の生成においては、プリコーディング行列変換部60は送信電力が一定になるよう規格化を行う。下りリンクの自己相関行列から固有ベクトル及び干渉抑圧行列を生成することで、後述するように、同一周波数での他のユーザ端末への信号に起因する干渉を抑圧するようプリコーディング行列を求めることができる。
図7は、図6の下りリンク自己相関行列生成部40の構成の一例を示す。図7の下りリンク自己相関行列生成部40は、上りリンク自己相関行列推定部42および下りリンク自己相関行列変換部44を備える。
図7の下りリンク自己相関行列生成部40においては、まず、複数のユーザ端末から受信される上りリンクの受信信号のベクトルが、上りリンク自己相関行列推定部42へ入力される。上りリンク自己相関行列推定部42は上りリンクの受信信号のベクトルの積を平均化して上りリンクの自己相関行列を求める。この上りリンク自己相関行列推定部42は、図4を参照して背景技術に関連して説明した自己相関行列推定部34と同じでよく、精度良く上りリンクの自己相関行列を推定できる。
下りリンク自己相関行列変換部44は、上りリンク自己相関行列推定部42で推定された上りリンクの自己相関行列に線形変換を施すことで、下りリンクの自己相関行列を推定する。この下りリンク自己相関行列変換部44は、図4を参照して背景技術に関連して説明した自己相関行列変換部36と同じでよい。このように、下りリンクの自己相関行列を推定する過程において、上りリンクの自己相関行列に線形変換を施すことにより、精度良く下りリンクの自己相関行列を推定することができる。
図8は、図6の下りリンク自己相関行列生成部40の構成の他の一例を示す。図8の下りリンク自己相関行列生成部40は、上りリンク自己相関行列推定部42、到来角分布推定部48および下りリンク自己相関行列演算部50を備える。
図8の下りリンク自己相関行列生成部40においては、まず、複数のユーザ端末から受信される上りリンクの受信信号のベクトルが、上りリンク自己相関行列推定部42へ入力される。上りリンク自己相関行列推定部42は上りリンクの受信信号のベクトルの積を平均化して上りリンクの自己相関行列を求める。この上りリンク自己相関行列推定部42は、図4を参照して背景技術に関連して説明した自己相関行列推定部34と同じでよく、精度良く上りリンクの自己相関行列を推定できる。
到来角分布推定部48は、上りリンク自己相関行列推定部42で推定された上りリンクの自己相関行列から、上りリンクの複数のパス(複数のユーザ端末に相当する)の到来角分布を推定する。下りリンク自己相関行列演算部50は、到来角分布推定部48で推定された到来角分布から下りリンクの自己相関行列を推定する。
到来角分布推定部48において、到来角分布はMVDR (Minimum Variance Distortionless Response)に基づき、推定される。以下では数式を用いてMVDRを説明する。第kユーザ端末からの到来角分布をpk(φ)とし、第kユーザ端末の上りリンクの自己相関行列を
Figure 0006029848
とする。
MVDRに従って、到来角分布推定部48は、pk(φ)を下記の式(3)に従って計算すなわち推定する。
Figure 0006029848
ここで、
Figure 0006029848

は、無線送受信機(無線基地局)の受信アンテナ11(図12参照)のNT次元アレー・レスポンス・ベクトルであり、Cは規格化定数であって、次の式を満足するように求められている。
Figure 0006029848
次に、下りリンク自己相関行列演算部50が実行する下りリンクの自己相関行列の推定について、数式を用いて説明する。第kユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を
Figure 0006029848

とする。各ユーザ端末について上りリンクのパスの角度と下りリンクのパスの角度とが一致すると仮定すると、
自己相関行列
Figure 0006029848

は下記の式(4)に従って計算することができる。
Figure 0006029848


なお、
Figure 0006029848

は、無線送受信機の送信アンテナ10のNT次元アレー・レスポンス・ベクトルである。
ここで、Pkは第kユーザ端末の平均受信電力であり、送信電力制御が行われていれば既知の値である。式(3)の到来角分布pk(φ)を式(4)に代入することにより、自己相関行列
Figure 0006029848

を求めることができる。
このように、図8に示す下りリンク自己相関行列生成部40は、到来角分布を求め、下りリンクの自己相関行列を推定するので、マルチパス伝搬環境でパスに角度広がりがある場合でも、精度良く下りリンクの自己相関行列を推定することができる。
図3に示す背景技術のプリコーディング行列生成部14Aが使用する式(2)は、マルチパス伝搬環境でパスの角度に広がりが無いもしくは非常に小さいという想定を前提とする。したがって、式(2)は、マルチパス伝搬環境でパスの角度に広がりがあったとしても、到来角の平均値しか用いていないことになる。そのため、このプリコーディング行列生成部14Aで得られたプリコーディング行列を用いて無線送信を行うと、ユーザ端末で受信された信号の受信品質が劣化する。図8に示す下りリンク自己相関行列生成部40は、この問題を解決する。
図9は、図6の下りリンク自己相関行列生成部40の構成の他の一例を示す。図9の下りリンク自己相関行列生成部40は、上りリンク自己相関行列推定部42、到来方向(direction-of-arrival、DOA)推定部54および下りリンク自己相関行列演算部56を備える。
図9の下りリンク自己相関行列生成部40においては、まず、複数のユーザ端末から受信される上りリンクの受信信号のベクトルが、上りリンク自己相関行列推定部42へ入力される。上りリンク自己相関行列推定部42は上りリンクの受信信号のベクトルの積を平均化して上りリンクの自己相関行列を求める。この上りリンク自己相関行列推定部42は、図4を参照して背景技術に関連して説明した自己相関行列推定部34と同じでよく、精度良く上りリンクの自己相関行列を推定できる。
DOA推定部54は、上りリンク自己相関行列推定部42で推定された上りリンクの自己相関行列から、各ユーザ端末について上りリンクのパスの到来角の平均値と分散を推定し、これらを下りリンク自己相関行列演算部56に供給する。具体的には、DOA推定部54は、まず図8の到来角分布推定部48と同様に、式(3)に従って第kユーザ端末の到来角分布pk(φ)を求める。さらに、DOA推定部54は、到来角分布pk(φ)を所定の種類の確率分布(例えば正規分布)で近似して、その確立分布の平均値φkと分散σk 2を求める。
下りリンク自己相関行列演算部56は、この到来角の平均値と分散から、下りリンクの自己相関行列
Figure 0006029848

を推定すなわち生成する。具体的には、式(4)のpk(φ)を平均値φk、分散σk 2の正規分布に置換える。即ち、下りリンクの自己相関行列は下記の式(5)に従って計算される。
Figure 0006029848

図9に示す下りリンク自己相関行列生成部40によれば、到来角分布pk(φ)に、上りリンクの受信信号に含まれる雑音の影響で誤差が大きくなる場合、正規分布とマッチングをとり近似することで、この誤差を軽減できる。したがって、マルチパス伝搬環境でパスに角度広がりがある場合でも、さらに精度良く下りリンクの自己相関行列を推定することができる。図9に示す下りリンク自己相関行列生成部40のDOA推定部54は、到来角分布を正規分布で近似するが、ラプラス分布等の他の確率密度関数でマッチングをとり近似してもよい。
図3に示す背景技術のプリコーディング行列生成部14Aが使用する式(2)は、マルチパス伝搬環境でパスの角度に広がりが無いもしくは非常に小さいという想定を前提とする。したがって、式(2)は、マルチパス伝搬環境でパスの角度に広がりがあったとしても、到来角の平均値しか用いていないことになる。そのため、このプリコーディング行列生成部14Aで得られたプリコーディング行列を用いて無線送信を行うと、ユーザ端末で受信された信号の受信品質が劣化する。図9に示す下りリンク自己相関行列生成部40は、この問題を解決する。
図10は、図6のプリコーディング行列変換部60の構成の一例を示す。図10のプリコーディング行列変換部60は、固有値分解部62、固有ベクトル選択位相回転部64、逆行列演算部66および乗算正規化部68を備える。
図10のプリコーディング行列変換部60においては、図7から図9のいずれかの下りリンク自己相関行列生成部40によって推定された下りリンクの自己相関行列
Figure 0006029848
が入力される。
固有値分解部62は、下りリンク自己相関行列生成部40によって推定された下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末(第kユーザ端末)の下りリンクの自己相関行列を固有値分解して固有ベクトルを求める。固有ベクトル選択位相回転部64は、固有値が大きい方のいくつかの固有ベクトル(第kユーザ端末の受信アンテナの数と等しい数の固有ベクトル)を選択し、それらの固有ベクトルの位相を回転させて、乗算正規化部68に供給する。
一方、逆行列演算部66は、下りリンク自己相関行列生成部40によって推定された下りリンクの自己相関行列のうち、全ユーザ端末または他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列の逆行列(干渉抑圧行列)を生成し、これを乗算正規化部68に供給する。乗算正規化部(乗算部)68は、固有ベクトル選択位相回転部64で得られた位相が回転させられた固有ベクトルと逆行列演算部66の逆行列を乗算することで、プリコーディング行列を生成する。乗算正規化部68は、さらに送信電力が一定になるようその乗算結果に規格化定数を乗算してプリコーディング行列を生成してもよい。
図10のプリコーディング行列変換部60で求められるプリコーディング行列
Figure 0006029848
を具体的に説明する。このプリコーディング行列は、複数のユーザ端末のためのプリコーディング行列の集合として、下記の式(6)で表される。
Figure 0006029848

ここで、
Figure 0006029848
は第kユーザ端末への送信信号のためのプリコーディング行列であって、NT行Nrk列の行列である。
Figure 0006029848

は、下記の式(7)に従って計算される。
Figure 0006029848

ここで、gは送信電力を一定にするための規格化定数であり乗算正規化部68により与えられる。
Figure 0006029848

は逆行列演算部66で生成される逆行列であり、
Figure 0006029848

は固有ベクトル選択位相回転部64で得られた位相が回転させられた固有ベクトルである。
ηは正の定数であり、
Figure 0006029848

は、NT行NT列の単位行列である。但し、この定数と単位行列の積の加算は、本発明にとって必ずしも不可欠ではない(式(8)でも同じである)。
Lは、第kユーザ端末の受信アンテナの数である(L = Nrk)。添字k1は全ユーザ端末に関する総和を計算するに付加されており、付加されたパラメータの意味を変えるものではない(式(8)でも同じである)。また、θkq(1≦q≦L) は位相回転量であって、固有ベクトル選択位相回転部64により与えられる。jは虚数単位である。
Figure 0006029848

は、下りリンクの自己相関行列
Figure 0006029848

の正規化固有ベクトルの内、q番目に固有値が大きい正規化固有ベクトルである。
第kユーザ端末への送信信号のためのプリコーディング行列
Figure 0006029848

は、式(7)の代わりに、下記の式(8)に従って計算してもよい。
Figure 0006029848

Figure 0006029848

は逆行列演算部66で生成される逆行列である。
式(7)は全ユーザ端末に対応しており、式(8)は、k1≠kから理解されるように、第kユーザ端末を除くすべてのユーザ端末(他ユーザ端末、所望ユーザ端末以外のすべての端末)に対応する。
式(7)または式(8)において、正規化固有ベクトル
Figure 0006029848
に、送信電力に相当する正の重み付け係数を乗算することもできる。
さらに、式(7)または式(8)において、正規化固有ベクトル
Figure 0006029848
をパスの到来角の方向を向いたアレー・レスポンス・ベクトル
Figure 0006029848

に置換えることもできる。
式(7)および式(8)で逆行列が乗算されている。これは、他ユーザ端末への送信信号から所望ユーザ端末への送信信号への漏れ込みを抑える、即ち同一チャネル干渉を抑える効果を達成する。図4を参照して説明した背景技術のプリコーディング行列生成部14Bでは、このような効果は達成できない。
このように、図10に示すプリコーディング行列変換部60は、同一チャネル干渉を抑える効果を達成することができる。また、式(7)と式(8)で、L = Nrk個(第kユーザ端末の受信アンテナの数)の固有ベクトル
Figure 0006029848
を選択していることから明らかなように、ユーザ端末あたり複数の送信信号を送信することができる。図3に示す背景技術のプリコーディング行列生成部14Aが使用する式(2)は、各ユーザ端末の受信アンテナの数Nrkが1であるという想定の下で使用されるため、あるユーザ端末の受信アンテナの数Nrkが2以上の場合に、そのユーザ端末に向けて複数の送信信号を送ることができない。図10に示すプリコーディング行列変換部60はこの問題を解決する。
図11は、図6のプリコーディング行列変換部60の構成の他の一例を示す。図11のプリコーディング行列変換部60は、第1の固有値分解部70、第2の固有値分解部72および乗算正規化部74を備える。
図11のプリコーディング行列変換部60においては、図7から図9のいずれかの下りリンク自己相関行列生成部40によって推定された下りリンクの自己相関行列
Figure 0006029848
が入力される。
第1の固有値分解部70は、下りリンク自己相関行列生成部40によって推定された下りリンクの自己相関行列のうち、他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を固有値分解して、固有値分解結果から固有値が小さい方のいくつかの固有ベクトル(第1の固有ベクトル)を選択する。
第2の固有値分解部72は、下りリンク自己相関行列生成部40によって推定された下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を、第1の固有値分解部70で選択された複数の第1の固有ベクトルを用いて変換し、変換された下りリンクの自己相関行列を固有値分解し、固有値分解結果から固有値が大きい方のいくつかの固有ベクトル(第2の固有ベクトル)を選択する。選択される第2の固有ベクトルの数は、所望ユーザ端末の受信アンテナの数と等しい。
乗算正規化部(乗算部)74は、第1の固有値分解部70で選択された固有値が小さい方のいくつかの固有ベクトル(第1の固有ベクトル)を含む第1の行列(干渉抑圧行列)と、第2の固有値分解部72で選択された固有値が大きい方のいくつかの固有ベクトル(第2の固有ベクトル)を含む第2の行列(所望信号増強行列)とを乗算することで、プリコーディング行列を生成する。乗算正規化部74は、さらに送信電力が一定になるようその乗算結果を規格化してプリコーディング行列を生成してもよい。
図11のプリコーディング行列変換部60で求められるプリコーディング行列
Figure 0006029848
を具体的に説明する。このプリコーディング行列も、複数のユーザ端末のためのプリコーディング行列の集合として、上記の式(6)で表される。
ここで、
Figure 0006029848
は第kユーザ端末への送信信号のためのプリコーディング行列であって、NT行Nrk列の行列である。
Figure 0006029848
は、下記の式(9)に従って計算される。
Figure 0006029848
式(9)において、
Figure 0006029848
は、NT行Qk列の行列(第1の行列)である(Qk≧Nrk)。この第1の行列は、下記の式(10)で定めるNT行NT列の行列
Figure 0006029848
の正規化固有ベクトルの内、固有値の小さいQk個の正規化固有ベクトル(第1の固有ベクトル)を列ベクトルとして持つ。式(10)において、*は複素共役(complex conjugation)を表わす。添字k1は複数ユーザ端末に関する総和を計算するに付加されており、付加されたパラメータの意味を変えるものではない。
Figure 0006029848
このように、第1の行列(干渉抑圧行列)
Figure 0006029848

は、第1の固有値分解部70により生成される行列である。
また、式(9)において、
Figure 0006029848
は、Qk行Nrk列の行列(第2の行列)である。この第2の行列は、下記の式(11)で定めるQk行Qk列の行列
Figure 0006029848
の正規化固有ベクトルの内、固有値が大きい方のNrk個の正規化固有ベクトル(第2の固有ベクトル)を列ベクトルとして持つ。
Figure 0006029848
このように、第2の行列(所望信号増強行列)
Figure 0006029848
は、第2の固有値分解部72により生成される行列である。
式(9)において、
Figure 0006029848
は、Nrk行Nrk列の対角行列であり、対角成分は各送信信号の送信電力の平方根であり、規格化定数に相当する。これは、乗算正規化部74により、規格化のために与えられる。但し、これは本発明にとって必ずしも不可欠ではない。
図11に示すプリコーディング行列変換部60が使用する式(9)において、第1の行列(干渉抑圧行列)
Figure 0006029848
は、第kユーザ端末にとっての干渉信号を抑圧するための行列である。その理由は次の通りである。この第1の行列の基礎となる行列
Figure 0006029848
は、式(10)のk1≠kから理解されるように、第kユーザ端末を除くすべてのユーザ端末(他ユーザ端末)に対応する。そして、第1の行列
Figure 0006029848
は、基礎となる行列の正規化固有ベクトルの内、固有値が小さい正規化固有ベクトル(第1の固有ベクトル)を列ベクトルとして有するため、信号を弱めるように働く。したがって、第1の行列
Figure 0006029848
は、他ユーザ端末への送信信号に起因する同一チャネル干渉を大幅に抑圧することができる。
図11に示すプリコーディング行列変換部60が使用する式(9)において、第2の行列(所望信号増強行列)
Figure 0006029848
は、第kユーザ端末にとっての所望信号を強める成分である。その理由は次の通りである。この第2の行列の基礎となる行列
Figure 0006029848
は、第kユーザ端末(所望ユーザ端末)に対応する。そして、第2の行列
Figure 0006029848
は、基礎となる行列の正規化固有ベクトルの内、固有値が大きい正規化固有ベクトル(第2の固有ベクトル)を列ベクトルとして有するため、信号を強めるように働く。したがって、第2の行列
Figure 0006029848
は、第kユーザ端末の受信電力を高めることができる。
以上の通り、図11に示すプリコーディング行列変換部60によれば、同一チャネル干渉を大幅に抑圧することができるとともに、第kユーザ端末の受信電力を高めることができる。
また、所望ユーザ端末の受信アンテナの数Nrkと等しい数の第2の固有ベクトルを第2の固有値分解部72が選択することにより、乗算正規化部74で生成されるプリコーディング行列は、ユーザ端末あたり複数の送信信号を送信するのに適合させられる。式(9)で求められる各ユーザ端末のためのプリコーディング行列の列数はNrk個(第kユーザ端末の受信アンテナの数)であるので、ユーザ端末あたり複数の送信信号を送信することができる。図3に示す背景技術のプリコーディング行列生成部14Aが使用する式(2)は、各ユーザ端末の受信アンテナの数Nrkが1であるという想定の下で使用されるため、あるユーザ端末の受信アンテナの数Nrkが2以上の場合に、そのユーザ端末に向けて複数の送信信号を送ることができない。図10に示すプリコーディング行列変換部60はこの問題を解決する。
以上、本発明を実施するための最良の形態についてマルチユーザMIMOのシングルキャリア伝送を例に説明したが、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)伝送の場合でも本発明を実施しうる。OFDMの場合、各サブキャリアは狭い帯域幅を有するので、サブキャリア内の実質的なフェージングはフラットフェージングとなる。したがって、各サブキャリアについて上記の操作を行えばよい。
図12は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムを示す。無線通信システムは、複数の無線基地局1を備え、各無線基地局1はその無線基地局のセル2にあるユーザ端末(移動局)5と通信する。各無線基地局1は、複数の送信アンテナ(アダプティブ・アレー・アンテナ)10を備え、各ユーザ端末5は1以上の受信アンテナ5Aを備える。したがって、各無線基地局1はMIMO送信が可能である。また、各無線基地局1は、複数の受信アンテナ11を備える。
ユーザ端末5は例えば携帯電話(UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)LTE(Long Term Evolution)でのUE(User Equipment)である。各無線基地局1は、UMTS LTEでのeNB(evoluted Node B)であってもよい。あるいは、各無線基地局1は、無線LAN(Local Area Network)またはWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)でのアクセスポイントであってもよい。
以上、本発明をその好適な実施の形態を参照しながら詳細に図示して説明したが、請求の範囲に記載された本発明の区域内で、形式および細部に関する様々な変更が可能であることは当業者であれば理解できることだろう。かかる変更、代替、修正も本発明の範囲に含まれるものであると出願人は意図している。
1 無線基地局、2 セル、5 ユーザ端末、5A 受信アンテナ、10 送信アンテナ、11 受信アンテナ、12 乗算部(送信信号生成部)、16 直交変調器、18 発振器、30 DOA推定部、140 プリコーディング行列生成部、40 下りリンク自己相関行列生成部、60 プリコーディング行列変換部、42 上りリンク自己相関行列推定部、44 下りリンク自己相関行列変換部、42 自己相関行列推定部、48 到来角分布推定部、50 下りリンク自己相関行列演算部、54 到来方向(direction-of-arrival、DOA)推定部、56 下りリンク自己相関行列演算部、42 自己相関行列推定部、62 固有値分解部、64 固有ベクトル選択位相回転部、66 逆行列演算部、68 乗算正規化部(乗算部)、70 第1の固有値分解部、72 第2の固有値分解部、74 乗算正規化部(乗算部)

Claims (5)

  1. 上りリンクの受信信号のベクトルの積を平均化して上りリンクの自己相関行列を求め、前記上りリンクの自己相関行列から下りリンクの自己相関行列を推定する下りリンク自己相関行列生成部と、
    前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を固有値分解して固有ベクトルを求めるとともに、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、全ユーザ端末または他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列の逆行列を、他ユーザ端末への送信信号に起因する同一チャネル干渉を抑圧するための干渉抑圧行列として生成し、前記固有ベクトルと前記干渉抑圧行列に基づいて、プリコーディング行列を生成するプリコーディング行列変換部と、
    変調信号ベクトルに前記プリコーディング行列を乗算して、下りリンクの送信信号ベクトルを生成する送信信号生成部と
    を備える無線基地局。
  2. 前記プリコーディング行列変換部は、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を固有値分解して固有ベクトルを求める固有値分解部と、
    前記固有ベクトルのうち、固有値が大きい方の1以上の固有ベクトルを選択し、選択された固有ベクトルの位相を回転させる固有ベクトル選択位相回転部と、
    前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、全ユーザ端末または他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列の逆行列前記干渉抑圧行列として生成する逆行列演算部と、
    前記固有ベクトル選択位相回転部で得られた位相が回転させられた固有ベクトルに、前記逆行列演算部で得られた前記干渉抑圧行列を乗算し、前記プリコーディング行列を生成する乗算部とを備えることを特徴とする請求項1記載の無線基地局。
  3. 前記固有ベクトル選択位相回転部は、前記固有値分解部で求められた前記固有ベクトルのうち、前記所望ユーザ端末の受信アンテナの数と等しい数の固有ベクトルを選択することを特徴とする請求項に記載の無線基地局。
  4. 上りリンクの受信信号のベクトルの積を平均化して上りリンクの自己相関行列を求め、前記上りリンクの自己相関行列から下りリンクの自己相関行列を推定する下りリンク自己相関行列生成部と、
    前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を固有値分解して固有ベクトルを求めるとともに、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、全ユーザ端末または他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列に基づいて、他ユーザ端末への送信信号に起因する同一チャネル干渉を抑圧するための干渉抑圧行列を生成し、前記固有ベクトルと前記干渉抑圧行列に基づいて、プリコーディング行列を生成するプリコーディング行列変換部と、
    変調信号ベクトルに前記プリコーディング行列を乗算して、下りリンクの送信信号ベクトルを生成する送信信号生成部とを備え、
    前記プリコーディング行列変換部は、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、他ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を固有値分解して、固有値分解結果から固有値が小さい方の複数の第1の固有ベクトルを選択する第1の固有値分解部と、
    前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を、前記第1の固有ベクトルを用いて変換し、変換された下りリンクの自己相関行列を固有値分解し、固有値分解結果から固有値が大きい方の1以上の第2の固有ベクトルを選択する第2の固有値分解部と、
    前記第1の固有値分解部で選択された前記第1の固有ベクトルを含む行列である前記干渉抑圧行列と前記第2の固有値分解部で選択された前記第2の固有ベクトルを含む行列である所望信号増強行列とを乗算し、前記プリコーディング行列を生成する乗算部とを備えることを特徴とす無線基地局。
  5. 前記第2の固有値分解部は、前記下りリンク自己相関行列生成部で推定された前記下りリンクの自己相関行列のうち、所望ユーザ端末の下りリンクの自己相関行列を、前記第1の固有ベクトルを用いて変換し、変換された下りリンクの自己相関行列を固有値分解し、固有値分解結果から前記所望ユーザ端末の受信アンテナの数と等しい数の、固有値が大きい方の前記第2の固有ベクトルを選択することを特徴とする請求項に記載の無線基地局。
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