JP6028684B2 - 承認システム及び承認方法 - Google Patents

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Description

この発明は、承認者による署名が必要な文書に署名が行われた場合に、署名・承認が適切かどうかを判定する承認システム及び該承認システムで実行される承認方法に関する。
従来、このような承認を行うシステムとして、署名者により署名された文字を読み取って画像データからなる署名情報とし、この署名情報を署名者と対応付けてデータベースに格納しておくとともに、署名がなされた場合には、署名された文字を読み取って得られた画像データを、前記データベースに格納された署名情報と照合して署名者を特定する技術が既に知られている。
しかし、この場合は、なりすましにより署名が偽造される恐れがあり、セキュリティの面で問題があった。
そこで、このよう問題を解決する方法として、電子ペンを使用する方法が提案されている(例えば特許文献1)。
このような電子ペンによれば、署名時の文字の軌跡や筆圧、スピード等の要素も個人の癖として認証に使用できるため、本人確認の方法としてセキュリティを格段に向上することができ、なりすましを防止できる。
特開2007−323427号公報
ところで、文書内容が適正に承認されたか否かは、署名者が適正か否かの本人認証のみならず、文書が適正か否かの書類認証も必要となる。
このような書類認証は、別途専用のデジタルペーパー等と連携して行われているが、電子ペンを用いたとしても、書類認証は電子ペンによる本人認証と別に行われることになるため、そのための作業が必要で手間がかかり、承認処理の効率が良くないという問題があった。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、要署名文書に承認者が署名して承認が行われる場合に、署名者が適正か否かの本人認証と文書が適正か否かの書類認証を自動的に行うことにより承認処理の効率化を図ることができる承認システム及び承認方法を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。
(1)承認者による署名欄を有する要署名文書を文書データとして格納する文書データベースと、署名者を特定するための署名データを署名者と対応付けて格納する署名データベースと、前記要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との対応関係を定義した承認データベースと、前記要署名文書データをプリントするプリンタと、前記プリンタによりプリントされた文書に署名者が署名する状態を連続的に撮影する撮影手段と、前記撮影手段により得られた撮影画像データと、前記文書データベースに格納されている文書データとに基づいて、撮影された文書が要署名文書に該当するかどうかの第1の判定を行うと共に、前記撮影手段により得られた撮影画像データと、前記署名データベースに格納されている前記署名データとに基づいて、前記文書に署名を行った署名者が、署名データに対応する署名者かどうかの第2の判定を行い、かつ前記第1及び第2の判定の結果に基づいて、前記文書と署名者との関係が、前記承認データベースに定義された要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との関係に該当するか否かの第3の判定を行い、該当する場合は要署名文書に対する署名・承認が適切に行われたものと判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする承認システム。
(2)前記撮影手段により得られた撮影画像データを、ユーザーの設定した条件に従い選択する選択手段を備え、前記判定手段は、前記選択手段により選択された撮影画像データを用いて、前記第1及び第2の判定を行う前項1に記載の承認システム。
(3)前記判定手段による第1の判定の結果により、撮影された文書が要署名文書に該当すると判定されなかった場合、または前記判定手段による第2の判定の結果により、文書に署名を行った署名者が署名データに対応する署名者と判定されなかった場合、警告を表示する警告表示手段を備えている前項1または2に記載の承認システム。
(4)前記判定手段は、撮影手段により得られた撮影画像データと前記文書データベースに格納されている文書データとの一致度、または前記署名データベースに格納されている前記署名データとの一致度が、それぞれしきい値を超えているかどうかを判定することにより、前記第1または前記第2の判定を行い、前記しきい値を超えていないがしきい値に近いと判定した場合は、撮影手段に再度の撮影を行わせる前項1〜3のいずれかに記載の承認システム。
(5)前記しきい値は変更可能となされている前項4に記載の承認システム。
(6)承認者による署名欄を有する要署名文書を文書データとして格納する文書データベースと、署名者を特定するための署名データを署名者と対応付けて格納する署名データベースと、前記要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との対応関係を定義した承認データベースと、を備えた承認システムで実行される承認方法であって、前記要署名文書データをプリンタによりプリントするプリントステップと、前記プリントされた文書に署名者が署名する状態を撮影手段により連続的に撮影する撮影ステップと、前記撮影ステップにおいて得られた撮影画像データと、前記文書データベースに格納されている文書データとに基づいて、撮影された文書が要署名文書に該当するかどうかの第1の判定を行うと共に、前記撮影ステップにおいて得られた撮影画像データと、前記署名データベースに格納されている前記署名データとに基づいて、前記文書に署名を行った署名者が、署名データに対応する署名者かどうかの第2の判定を行い、かつ前記第1及び第2の判定の結果に基づいて、前記文書と署名者との関係が、前記承認データベースに定義された要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との関係に該当するか否かの第3の判定を行い、該当する場合は要署名文書に対する署名・承認が適切に行われたものと判定する判定ステップと、を備えたことを特徴とする承認方法。
前項(1)に記載の発明によれば、プリンタによりプリントされた文書に署名者が署名する状態が撮影手段により連続的に撮影される。そして、得られた撮影画像データと予め文書データベースに格納されている文書データとに基づいて、撮影された文書が要署名文書に該当するかどうかの第1の判定が行われ、撮影画像データと予め署名データベースに格納されている署名データとに基づいて、文書に署名を行った署名者が、署名データに対応する署名者かどうかの第2の判定が行われ、これらの第1及び第2の判定の結果に基づいて、文書と署名者との関係が、予め承認データベースに定義された要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との関係に該当するか否かの第3の判定が行われ、該当する場合は要署名文書に対する署名・承認が適切に行われたものと判定される。
つまり、第1の判定(書類認証)と第2の判定(本人認証)が自動的に行われ、これらの作業を別々に行う必要はなくなるから、その分承認処理の効率化を図ることができる。
前項(2)に記載の発明によれば、撮影手段により得られた撮影画像データを、ユーザーの設定した条件に従い選択する選択手段を備え、この選択された撮影画像データを用いて、判定手段による第1及び第2の判定が行われるから、撮影画像データを用いて精度の高い判定を行うことができる。
前項(3)に記載の発明によれば、第1の判定の結果により、撮影された文書が要署名文書に該当すると判定されなかった場合、または第2の判定の結果により、文書に署名を行った署名者が署名データに対応する署名者と判定されなかった場合、警告が表示されるから、署名者はそのことを認識することができ、必要な処置を講ずることができる。
前項(4)に記載の発明によれば、撮影手段により得られた撮影画像データと文書データベースに格納されている文書データとの一致度、または署名データベースに格納されている署名データとの一致度が、しきい値を超えているかどうかを判定することにより、第1または第2の判定が行われ、しきい値を超えていないがしきい値に近いと判定された場合は、撮影手段による再度の撮影が行われるから、第1または第2の判定を再度行うことができる。
前項(5)に記載の発明によれば、撮影手段の種類等に応じてしきい値を柔軟に変更することができる。
前項(6)に記載の発明によれば、第1の判定(書類認証)と第2の判定(本人認証)が自動的に行われ、これらの作業を別々に行う必要はなくなるから、承認処理の効率化を図ることができる。
この発明の一実施形態に係る承認システムの全体構成の概要を説明するための図である。 図1に示した承認システムの動作概要を説明するためのフローチャートである。 図1の承認システムを備えたワークフロー処理システムの構成を示す図である。 図4のシステムに用いられる画像形成装置の構成を示すブロック図である。 図4に示した承認システムにおいて、画像形成装置、ワークフロー管理サーバー及び携帯端末の動作を示すフローチャートである。 画像形成装置が行う撮影画像データの振り分け処理を示すフローチャートである。 撮影された文書が要署名文書に該当しない場合の警告表示についての説明図である。 撮影された文書の署名者が署名データに対応する署名者でない場合の警告表示についての説明図である。 文書データベースに格納される画像データと文書IDの対応関係を示す表である。 署名データベースに格納される承認者IDと署名データの対応関係を示す表である。 承認データベースに定義される文書IDと承認者IDの対応関係を示す表である。 しきい値の変更例を示す表である。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る承認システムの全体構成の概要を説明するための図である。
この承認システムは、文書データベース1と署名データベース2と承認データベース3と携帯端末4と印刷装置5を備えている。また、この実施形態では、ワークフローで規定される一連の処理の中で、承認処理が必要な場合を例示する。
文書データベース1は、署名が必要な要署名文書の文書データを画像データとして格納するデータベースであり、図9に示すように画像データ毎に文書IDを付加されて格納されている。なお、要署名文書Pは署名欄P1を有している。
署名データベース2は、署名者毎に、署名者を特定するための署名データを対応付けて格納するデータベースであり、図10に示すように、署名者を示す承認者IDと署名データが関連付けられて格納されている。ここで、署名者を特定するための署名データとしては、署名された文字の画像データ(図10の署名画像データ)や、署名時の記載スピードや文字の書き順等のデータ(図10の認証情報)がある。
承認データベース3は、要署名文書Pと該要署名文書に署名すべき承認者との対応関係を定義したデータベースである。具体的には、図11に示すように、文書IDと承認者IDとが対応付けられて格納されている。
携帯端末4はこの実施形態では署名者Aが装着可能な眼鏡タイプのウェアラブルな携帯端末が用いられている、携帯端末4は外部装置と無線等を介してデータの送受信が可能である。また、図示しないカメラを備え、署名者Aが文書Pに署名する前の状態から署名途中の状態更には署名終了後の状態まで連続的に撮影できる構成となっている。なお、携帯端末4は撮影データ等から判断して署名開始の情報と署名終了の情報を出力可能な構成であっても良い。
携帯端末4は、この実施形態のようにウェアラブルな眼鏡タイプのものに限定されることはなく、署名動作を連続的に撮影可能なカメラを備えたものであれば何でも良く、携帯電話、スマートフォンなどであっても良い。
携帯端末4により撮影された画像データは、図1の矢印で示すように、文書データベース1や署名データベース2を有する装置に送信され、文書データベース1に格納されている要署名文書や署名データベース2に格納されている署名データと照合され、撮影された文書Pが文書データベース1に格納されている要署名文書に該当するか否か、及び文書Pの署名者Aが署名データベース2に格納されている署名データに対応する署名者か否かが判定される。
文書Pが文書データベース1に格納されている要署名文書に該当する場合、及び文書Pの署名者Aが署名データベース2に格納されている署名データに対応する署名者である場合は、判定結果が承認データベース3に送信され、文書Pと署名者Aとの関係が、承認データベース3に予め定義されている要署名文書と承認者との関係に該当するか否かが判定される。
また、携帯端末4は、眼鏡のレンズ相当部分がディスプレイになっていて、署名者へのメッセージ等を表示できる。
印刷装置5は署名が必要な要署名文書データを用紙に印刷するものである。
図2は、図1に示した承認システムの動作概要を説明するためのフローチャートである。
前述したように、署名者Aによる署名動作は携帯端末4のカメラにより撮影される(ステップS01)。撮影は、署名者Aが携帯端末4のワークフローアプリケーションを起動することによって開始される。
撮影された画像データは、文書データベース(データベースをDBと記している)1や署名データベース2に送られる(ステップS02)。署名データベース2に送られた撮影画像データは、格納された署名データと照合され、署名データで示される署名者と一致すれば(ステップS03でYES)、ステップS05に進む。文書データベース1に送られた撮影画像データは、格納された文書データと照合され、文書データと一致すれば(ステップS04でYES)、ステップS05に進む。署名者と一致しなかった場合(ステップS03でNO)や文書データと一致しなかった場合(ステップS04でNO)、ステップS02に戻る。
ステップS05では、文書と署名者の両方が一致したかどうかを確認し、一致すると(ステップS05でYES)、ステップS06で、文書と署名者の関係が、承認データベース3に定義された要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との関係に該当するか否かが、判定される。該当すれば(ステップS06でYES)、ステップS07で、文書が承認者によって承認されたものと判定し、ワークフローに従って次の処理に進む。
文書や署名者が一致しない場合(ステップS05でNO)や、文書と署名者の関係が、承認データベース3に定義された要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との関係に該当しない場合(ステップS06でNO)、ステップS02に戻る。
図3は、図1の承認システムを備えたワークフロー処理システムの構成を示す図である。
このワークフローシステムは、画像形成装置100とワークフロー管理サーバー200を備えている。
画像形成装置100は、この実施形態では、コピー機能、プリント機能、スキャン機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を有する多機能デジタル複合機であるMFPが用いられている。以下、画像形成装置をMFPともいう。
MFP100は、図1に示した文書データベース1や署名データベース2、印刷装置5を内蔵したものである。
即ち、図4に示すように、MFP100は前述の文書データベース1及び署名データベース2と、システム制御部101と、文書判定部102と、署名判定部103と、データ振り分け部104と、ネットワーク制御部105と、プリント部108を備えている。
システム制御部101は、MFP1の全体を統括的に制御するものである。また、文書判定部102は、携帯端末4から送信された撮影画像データと、文書データベース1に格納されている文書データとを照合して、撮影された文書Pが要署名文書に該当するかどうかの判定(書類認証)を行う。署名判定部103は、携帯端末4から送信された撮影画像データと、署名データベース2に格納されている署名データとを照合して、文書Pに署名を行った署名者が、署名データに対応する署名者かどうかの判定(本人認証)を行うものである。
データ振り分け部104は、携帯端末4から送信された連続的な撮影画像データを、ユーザーの設定した条件に従い選択して、文書判定部102や署名判定部103に振り分けるものである。
撮影画像データの選択(振り分け)の条件としては以下を例示できるが、この条件に限定されることはない。
(1)署名開始前の撮影画像データを文書判別部102に振り分ける。
(2)署名開始から署名終了までの画像データに動作が検出された画像データを、他の画像データと組み合わせて補間したものを、文書判別部102に振り分ける。
(3)署名終了までに撮影された画像データからランダムに複数枚を文書判別部102に振り分ける。
(4)署名開始から署名終了までの複数枚の画像データを、全て署名判別部103に振り分ける。
(5)署名開始から署名終了までの複数枚の画像データを、ある周期でサンプリングして署名判別部103に振り分ける。
ネットワーク制御部105は、携帯端末4等の外部装置との通信を制御するものであり、プリント部106は要署名文書データ等を用紙に印刷するものである。
ワークフロー管理サーバー200は、図1の承認データベース3を内蔵するとともに、MFP100から送信されてきた文書判定部102の判定結果及び署名判定部103の判定結果に基づいて、文書と署名者との関係が、承認データベース3に定義された要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との関係に該当するか否かの判定を行う。
また、ワークフロー管理サーバー200は、承認を受けたいユーザーによって要署名文書データがアップロードされると、後述する所定のデータをMFP100に送信する。
次に、図4に示した承認システムにおいて、MFP100、ワークフロー管理サーバー200及び携帯端末4の動作を、図5のフローチャートを参照して説明する。
ワークフロー管理サーバー200は、ステップS11で、承認を求める文書を作成したユーザーにより文書データがワークフロー上にアップロードされると(ステップS11)、承認データベース3が更新され、文書IDと承認者IDの関連付けが行われる。承認者に関する情報は文書データを作成したユーザーによって入力されても良いし、文書データに記載された承認者の氏名を読み取って特定しても良い。承認データベース3には、複数の承認者について承認者IDと各承認者の署名画像データ及び認証情報が対応付けられて予め保存されている。
そして、署名欄P1が存在するページが画像データ化され、文書IDと共にMFP100に送信される。また、特定された承認者の署名画像データ及び認証情報が承認者IDと共にMFP100に送信される。
MFP100は、画像データと文書IDを関連付けて文書データベース1に格納し(ステップS12)、承認者IDと署名データである署名画像データ及び認証情報とを関連付けて署名データベース2に格納し(ステップS13)、文書データをプリントする(ステップS14)。
一方、プリントされた文書データに署名する署名者は、携帯端末4でワークフローアプリケーションを起動し、署名時の連続的な撮影を開始する(ステップS15)。撮影された連続的な画像データはMFP100に送信される。なお、携帯端末4は撮影画像データから抽出したタイミングで署名開始及び終了情報をMFP100に送信しても良い(ステップS16及びS21)。MFP100は署名開始及び終了情報を受信し(ステップS17及びS22)、データ振り分け部104で撮影画像データの振り分けを行う。
振り分けられた撮影画像データはそれぞれ文書判定部102及び署名判定部103に送られる。
文書判定部102は、撮影画像データと、文書データベース1に格納されている文書データとを照合して、撮影された文書Pが要署名文書に該当するかどうかの判定(書類認証)を行う(ステップS19)。判定の結果、該当する場合は文書IDを取得する(ステップS23)。
また、署名判定部103は、携帯端末4から送信された撮影画像データと、署名データベース2に格納されている署名データとを照合して、文書Pに署名を行った署名者が、署名データに対応する署名者かどうかの判定(本人認証)を行う(ステップS20)。判定の結果、署名データに対応する署名者である場合は承認者IDを取得する(ステップS25)。
このように、文書判定部102による判定(書類認証)と署名判定部103による判定(本人認証)が自動的にかつ同時並列的に行われるから、従来のようにこれらの作業を別々に行う必要はなくなり、その分承認処理の効率化を図ることができる。
文書判定部102や署名判定部103による判定に際しては、予め一定の一致しきい値が設定されており、文書判定部102や署名判定部103は、撮影画像データと文書データベース1や署名データベース2に格納されている文書データや署名データとの一致度が、前記しきい値を超えると一致、つまり文書Pが要署名文書に該当すると判定し、あるいは文書Pに署名を行った署名者が、署名データに対応する署名者であると判定する。
なお、データ振り分け部104により振り分られる撮影画像データは1枚とは限らない。複数枚の撮影画像データとの一致判別を行なってもよい。その場合、どの画像データとの一致度をしきい値と比較するかは、ユーザーや署名者等により設定することができる。例えば、一致度の最も高い結果を用いても良いし、一致度の最も低い結果を用いても良いし、各撮影画像データの一致度の平均値を用いても良い。
また、撮影された画像データがある一部分の場合は、文書データベース1や署名データベース2に格納されている画像データをブロックごとに切り出し、切り出した画像との一致判別を行っても良い。
また、上述した文書判定部102や署名判定部103による判定を行うためのしきい値は、図12に示すように、携帯端末4の種類に応じてユーザーの設定によりあるいは自動的に変更されても良い。例えば、携帯電話のような片手を使用して撮影し、逆側の手で署名を行う場合、手ブレなどの影響で、一致判定の精度がウェアラブルディスプレイのような携帯端末を使用した場合よりも低くなることが予想される。この場合はしきい値を通常よりも低く設定するのが良い。また、セキュリティを高めたい場合はしきい値を高く設定した方が良い。そうした補正のために、しきい値を変更できるようになっている。図12の例では、固定可能な携帯電話のしきい値を基準にして、手持ち撮影する場合はしきい値を10%低くし、セキュリティを高めたい場合は20%高くし、ウェアラブルの場合は10%高くし、ウェアラブルであってもセキュリティが低くても良い場合は、−5%低く設定できるようになっている。
このようにしきい値を変更可能とすることで、携帯端末4の種類等に応じてしきい値を柔軟に変更することができる。
こうしてMFP100による判定が終了すると(ステップS24及びS26)、判定結果をワークフローサーバー200に送信する。一致の判定が行われた場合には、文書IDや承認者IDがワークフローサーバー200に送信される。
ワークフローサーバー200は、受信した文書IDと承認者IDが、承認データベース3に定義された要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との関係に該当するか否かの判定を行い、該当する場合は署名・承認が適切に行われたものと判定して、次のステップにワークフローを進める(ステップS28)。
なお、MFP100の文書判定部102による判定の結果、撮影された文書Pが要署名文書に該当しない場合は、MFP100は携帯端末4に警告を送信し、携帯端末4に警告表示を行なわせても良い。警告の一例としては以下を挙げることができる。
即ち図7に示すように、撮影画像データR1に紙文書が映っていない場合や、もしくは一部分だけ映っているが紙文書があると認識されなかった場合は、図7のM1に示すような警告を表示させて、署名者に文書全体を撮影するように促す。またこの時に、携帯端末4に撮影枠等のガイドを表示し、ガイドに合うように撮影するよう警告を表示しても良い。
手など紙文書とは別物の映り込み部が大きく、紙文書を認識できない場合は、写り込んだものを除外するような警告を表示する。
一方、MFP100の署名判定部103による判定の結果、撮影された文書Pの署名者が署名データに対応する署名者でない場合は、MFP100は携帯端末4に警告を送信し、携帯端末4に警告表示を行なわせても良い。警告の一例としては以下を挙げることができる。
文書の一致は確認できたが署名者を確認できない場合であって、署名者の一致度がしきい値と大きくかけ離れている場合、承認者の確認を促すメッセージを表示させる。なお、確認はメール等により文書作成者に対して行っても良い。また、署名者の一致度がしきい値に近い場合は、図8のM2に示すように、再度署名を促すメッセージを携帯端末4に表示させる。そして、携帯端末4は再度撮影モードに移行し、署名が行われれば撮影画像データをMFP1に再度送信する。なお、文書の一致は確認できている場合、署名は要署名文書に記載される必要はなく、別の紙に記載されても良い。
また、一定時間を経過しても署名者を確認できない場合は、署名者が署名を行っていない可能性があるため、署名を促す警告を表示しても良い。
図6はMFP100のデータ振り分け部104が行う撮影画像データの振り分け処理を示すフローチャートである。
ステップS31では、各判定部102、103の振り分け条件を設定し、ステップS32で、撮影画像データが各判定部の条件に一致するかどうかを判断する。一致すると(ステップS32でYES)、その撮影画像データをコピーし、ステップS34で、元の撮影画像データとコピーした撮影画像データをそれぞれの判定部102、103に振り分ける。
ステップS32で、撮影画像データが各判定部の条件に一致しない場合は(ステップS32でNO)、ステップS34に進み、該当の判定部に振り分ける。
以上、本発明の一実施形態を説明下が、本発明は上記実施形態に限定されることはない。
例えば、文書データベース1と署名データベース2がMFP100に、承認データベース3がワークフロー管理サーバー200に備えられている例を示したが、MFP100あるいはワークフロー管理サーバー200が、全てのデータベースを備えていても良いし、全てのデータベースのうちの一部をMFP100が備え、他のデータベースをワークフロー管理サーバー200が備えていても良い。
1 文書データベース
2 署名データベース
3 承認データベース
4 携帯端末
5 プリンタ
100 画像形成装置
101 システム制御部
102 文書判定部
103 署名判定部
104 データ振り分け部
105 ネットワーク制御部
106 プリント部
200 ワークフロー管理サーバー
A 署名者
P 文書
P1 署名欄

Claims (6)

  1. 承認者による署名欄を有する要署名文書を文書データとして格納する文書データベースと、
    署名者を特定するための署名データを署名者と対応付けて格納する署名データベースと、
    前記要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との対応関係を定義した承認データベースと、
    前記要署名文書データをプリントするプリンタと、
    前記プリンタによりプリントされた文書に署名者が署名する状態を連続的に撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段により得られた撮影画像データと、前記文書データベースに格納されている文書データとに基づいて、撮影された文書が要署名文書に該当するかどうかの第1の判定を行うと共に、前記撮影手段により得られた撮影画像データと、前記署名データベースに格納されている前記署名データとに基づいて、前記文書に署名を行った署名者が、署名データに対応する署名者かどうかの第2の判定を行い、かつ前記第1及び第2の判定の結果に基づいて、前記文書と署名者との関係が、前記承認データベースに定義された要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との関係に該当するか否かの第3の判定を行い、該当する場合は要署名文書に対する署名・承認が適切に行われたものと判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする承認システム。
  2. 前記撮影手段により得られた撮影画像データを、ユーザーの設定した条件に従い選択する選択手段を備え、前記判定手段は、前記選択手段により選択された撮影画像データを用いて、前記第1及び第2の判定を行う請求項1に記載の承認システム。
  3. 前記判定手段による第1の判定の結果により、撮影された文書が要署名文書に該当すると判定されなかった場合、または前記判定手段による第2の判定の結果により、文書に署名を行った署名者が署名データに対応する署名者と判定されなかった場合、警告を表示する警告表示手段を備えている請求項1または2に記載の承認システム。
  4. 前記判定手段は、撮影手段により得られた撮影画像データと前記文書データベースに格納されている文書データとの一致度、または前記署名データベースに格納されている前記署名データとの一致度が、それぞれしきい値を超えているかどうかを判定することにより、前記第1または前記第2の判定を行い、前記しきい値を超えていないがしきい値に近いと判定した場合は、撮影手段に再度の撮影を行わせる請求項1〜3のいずれかに記載の承認システム。
  5. 前記しきい値は変更可能となされている請求項4に記載の承認システム。
  6. 承認者による署名欄を有する要署名文書を文書データとして格納する文書データベースと、署名者を特定するための署名データを署名者と対応付けて格納する署名データベースと、前記要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との対応関係を定義した承認データベースと、を備えた承認システムで実行される承認方法であって、
    前記要署名文書データをプリンタによりプリントするプリントステップと、
    前記プリントされた文書に署名者が署名する状態を撮影手段により連続的に撮影する撮影ステップと、
    前記撮影ステップにおいて得られた撮影画像データと、前記文書データベースに格納されている文書データとに基づいて、撮影された文書が要署名文書に該当するかどうかの第1の判定を行うと共に、前記撮影ステップにおいて得られた撮影画像データと、前記署名データベースに格納されている前記署名データとに基づいて、前記文書に署名を行った署名者が、署名データに対応する署名者かどうかの第2の判定を行い、かつ前記第1及び第2の判定の結果に基づいて、前記文書と署名者との関係が、前記承認データベースに定義された要署名文書と該要署名文書に署名すべき承認者との関係に該当するか否かの第3の判定を行い、該当する場合は要署名文書に対する署名・承認が適切に行われたものと判定する判定ステップと、
    を備えたことを特徴とする承認方法。
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