JP6027931B2 - 空輸用保冷コンテナ - Google Patents

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本発明は、保冷性能を向上した空輸用保冷コンテナに関するものである。
近年、航空ビジネスは多様化している。
旅客においては、従来の航空会社のみならず、ローコストキャリアと呼ばれる企業に新規参入も始まった。これらの会社を含めて、発着地域や価格帯などにおいて、さまざまな選択肢が増えてきた。
一方、航空貨物は、旅客と併せてあるいは単独で輸送される。これらの貨物も、国内はもとより、発展著しい新興国を含めた国外との輸送が増えている。したがって、航空貨物も、従来に比べて輸送する商品や地域などにおいて多様化の傾向にある。
このような航空貨物においては、特に温度変化に敏感な商品や製品、例えば、食品、薬品、電子機器などにおける輸送の重要性が増してきている。これらの多くは、低温での輸送が必要となっている。
従来の航空貨物でも、このような温度に敏感な商品や製品の輸送は行われてきた。その場合、空輸中に温度制御する温度制御装置を備えた断熱コンテナが用いられている。ただし、航空貨物に関する安全規制により、どのようなタイプの装置を空輸に用いるかについては、厳しい制限がある。
従来の航空保冷コンテナとしては、例えば特許文献1(特表2003−522687)のようなものが挙げられる。
特許文献1記載のエアカーゴコンテナについて説明する。括弧内の符号は公報に記載されたものである。このエアカーゴコンテナは、外容器の中に、二重構造になった断熱箱(38)とアイスボックス(40)が取り付けられている。通常、コンテナの内容積はおおよそ3m程度である。アイスボックスはコンテナ外部と開口部(28)によって通じている。開口部を介して外部からアイスボックス内に冷媒であるドライアイスを投入できるようになっている。
コンテナ内はつぎのようにして冷却する。すなわち、商品や製品を貯蔵する貯蔵室の空気をファン(41)によって断熱箱内に誘導する。ドライアイスを搭載しているアイスボックスは冷熱を持っている。したがって、断熱箱内に取り込まれた空気がアイスボックスによって冷やされて冷気となる。この冷気が再び貯蔵室に送り出され、貯蔵室の低温が維持される。
なお温度維持の範囲としては、プラスマイナスで2℃が限度とされている。
従来の空輸用保冷コンテナや鉄道や船舶を含めた輸送用コンテナにおいては、断熱材としてウレタンが用いられている。一方、また、例えば、特許文献2(特開2012−21615)のように、真空断熱パネルを用いる輸送用コンテナも提案されている。
特表2003−522687号公報 特開2012−21615号公報
上記特許文献1に例示される従来の空輸用保冷コンテナは、軽量化の必要性があるため、断熱材として、軽量なウレタンが用いられる。
このような空輸用保冷コンテナは、ドライアイスを用いて保冷する。温度維持のために定期的にドライアイスを投入する。
用いられるドライアイスは、国内で標準的に流通している25kg/個のブロック状のドライアイスである。この角ドライアイスは、作業員がハンマーなどで2kg/個程度の大きさに砕き、手作業でコンテナの開口部に投入される。
投入全量は80kg程度である。それだけの量のドライアイスを手作業で粉砕し、投入しなければならない。ドライアイスの投入には、相当の重労働が必要になっている。保冷状態を維持するためには、ドライアイスがなくなるたびに新たにドライアイスを投入しなければならない。このように、従来の保冷コンテナでは、保冷効率が充分でない。それを作業員の重労働で賄っているというのが現状である。
一方、航空貨物以外の輸送コンテナでは、上記特許文献2に示すように、断熱構造として真空断熱パネルを利用している。
しかしながら、上記特許文献2に開示された真空断熱パネルは、2枚の金属製の側板を対向配置し、その間に補強部材を組み込み、両側板の間を真空にするものである。このような真空断熱パネルは、保冷性能を確保できたとしても、重量が相当に嵩む。したがって、一般車輛や鉄道、船舶に適用できたとしても、シビアな軽量化を要求される空輸用コンテナに適用することはできない。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、軽量化を実現しながら保冷性能を向上した空輸用保冷コンテナを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の空輸用保冷コンテナは、コンテナ筐体を構成するパネルが、
マット状にした断熱材を両面からフィルム部材で挟んで封止し、封止された空間を真空減圧した真空断熱マットと、
上記真空断熱マットを両面から挟む発泡断熱材の板と、
上記発泡断熱材の板を両面から挟む軽量金属板と、
を備えて構成され
上記真空断熱マットを両面から挟む上記発泡断熱材の板は上記真空断熱マットよりも大きなサイズであり、
上記真空断熱マットの周囲において上記両発泡断熱材の板を支受する発泡断熱材の保護桟を備えている
ことを要旨とする。
本発明の空輸用保冷コンテナは、軽量で断熱効果の高い真空断熱マットを、発泡断熱材の板で両面から挟み、さらにそれを両側から軽量金属板で挟んで補強したパネルによってコンテナ筐体を構成している。このため、従来のウレタン製の断熱材を用いた空輸用保冷コンテナよりも、保冷効率のよいコンテナを形成することができた。これにより、従来と同一温度で同一時間の保冷が必要であっても、投入するドライアイス量を減量できる。さらに、作業員の負担が軽減できるという効果が生まれる。また、傷つきやすい真空断熱マットは、発泡断熱材の板と軽量金属板で両面から挟まれて保護される。耐久性も確保できる。
また、本発明の空輸用保冷コンテナは、
上記真空断熱マットを両面から挟む上記発泡断熱材の板は上記真空断熱マットよりも大きなサイズであり、
上記真空断熱マットの周囲において上記両発泡断熱材の板を支受する発泡断熱材の保護桟を備えているため
上記発泡断熱材の保護桟によって上記真空断熱マットの周囲が保護される。さらなる耐久性を確保できる。
本発明において、上記真空断熱マットが複数並べて配置されている場合には、
上記真空断熱マットを並べて配置することにより断熱パネルを大面積化し、大型のコンテナをつくることができる。
本発明において、上記フィルム部材は、樹脂フィルムとアルミニウム箔がラミネートされて構成されている場合には、
アルミニウム箔による熱反射効果により、さらなる断熱性能を確保する。投入するドライアイス量をさらに減量できる。作業員の負担がさらに軽減できる。
本発明において、上記両発泡断熱材の板と上記発泡断熱材の保護桟との間に接着剤層が介在させてある場合には、
構成されたパネルがねじり等の外部応力に強くなる。さらなる耐久性を確保できる。
本発明の空輸用保冷コンテナの第1実施形態を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。 上記第1実施形態の空輸用保冷コンテナを構成するパネルを示す図であり、(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。 上記第1実施形態の空輸用保冷コンテナのコンテナ筐体の角部を示す断面図である。 上記パネルの一例を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)はフィルム部材の一例を示す断面図である。 熱貫流率を算出する基礎としたモデルであり、(A)は従来品、(B)は実施形態である。
つぎに、本発明を実施するための形態を説明する。
図1〜図4は、本発明が適用される空輸用保冷コンテナの第1実施形態を示す。
この空輸用保冷コンテナは、コンテナ筐体1を構成するパネル2が、真空断熱マット3と、上記真空断熱マット3を両面から挟む発泡断熱材の板4と、上記発泡断熱材の板4を両面から挟む軽量金属板5とを備えて構成されている。
図1(A)に示すように、コンテナ筐体1は、この例では、六面体の片側の下部を斜めに切り取った状態の七面体に形成されている。すなわち、7枚のパネル2を組み合わせることによって構成されている。
図1(B)に示すように、この例では、コンテナ筐体1は、二重構造の断熱箱23とアイスボックス20を備えている。内側のアイスボックス20には冷媒として例えばドライアイスが投入される。外側の断熱箱23と内側のアイスボックス20との間には、冷風流路26が形成される。上記断熱箱23には、貨物の収容空間27から冷風流路26内に気体を取り込むためのファン22が設けられている。また、上記断熱箱23には、冷風流路26内に取り込まれて冷却された冷風を収容空間27に吹き出す冷風出口21が設けられている。コンテナ筐体1のアイスボックス20が取り付けられた側面には、アイスボックス20内にドライアイスを投入するための投入口24が形成されている。上記投入口24は開閉可能な蓋25で覆われる。
上記アイスボックス20内には、冷却媒体としてドライアイスが投入される。ファン22を稼動させることにより、収容空間27内の気体を冷風流路26に取り込む。冷風流路26内に取り込まれた気体は、アイスボックス20内のドライアイスによって冷却される。冷却された気体は、冷風出口21から収容空間27へ噴出される。これにより、収容空間27内を所定の低温に保冷する。
上述したように、上記コンテナ筐体1は、この例では、7枚のパネル2を組み合わせることによって七面体の箱状に形成されている。
図2(A)(B)に示すように、上記パネル2は、真空断熱マット3と、上記真空断熱マット3を両面から挟む発泡断熱材の板4と、上記発泡断熱材の板4を両面から挟む軽量金属板5とを備えて構成されている。
この例では、上記真空断熱マット3を両面から挟む上記発泡断熱材の板4は、上記真空断熱マット3よりも大きなサイズである。そして、上記真空断熱マット3の周囲において上記両発泡断熱材の板4を支受する発泡断熱材の保護桟6を備えている。
また、この例では、上記真空断熱マット3が複数(図示した例では2枚)並べて配置されている。
詳しく説明すると、上記真空断熱マット3は、所定の厚みを有する長方形のマット状に形成された断熱マットである。この例では、1枚のパネル2について、上記真空断熱マット3を2枚並べて配置して用いている。
2枚並べた真空断熱マット3を、その両面から2枚の発泡断熱材の板4で挟んだサンドイッチ構造としている。上記発泡断熱材の板4は四角形である。上記四角形の発泡断熱材の板4は、2枚並べた真空断熱マット3よりも大きい寸法に形成されている。
上記2枚並べた真空断熱マット3の周辺部には、上記両発泡断熱材の板4を支受する発泡断熱材の保護桟6が配置されている。この例では、上記保護桟6は上記2枚並べた真空断熱マット3の左右と前後にそれぞれ配置されている。1つのパネル2あたりで上記保護桟6は4つ配置されている。
保護桟6は、所定の厚みを有する発泡断熱材を細長い長方形状に形成したものである。保護桟6の厚みは、真空断熱マット3の厚みと実質的に同じ厚みに設定している。
このようなサンドイッチ構造により、2枚の真空断熱マット3はそれぞれ、その表面、裏面および前後左右の側面が発泡断熱材で取り囲まれることになる。
2枚の真空断熱マット3は、上記保護桟6で周りが取り囲まれて表面と裏面が両発泡断熱材の板4によって挟まれている。このサンドイッチ状の積層体が、さらに両面から軽量金属板5で挟まれる。
上記軽量金属板5は、発泡断熱材の板4とほぼ同じ大きさおよび形状の四角形に形成されている。
上記両発泡断熱材の板4と上記発泡断熱材の保護桟6との間に接着剤層8が介在させてある。
この例では、2枚の真空断熱マット3が上記保護桟6で周りが取り囲まれ、その表面と裏面のそれぞれ全面に接着剤層8が形成されている。上記表面と裏面に、上記接着剤層8を介して発泡断熱材の板4が接着されている。
さらに、表面と裏面に接着された両発泡断熱材の板4に対して、それぞれ軽量金属板5が接着剤層8を介して接着されている。
このように、上記パネル1は、2枚並べて配置された真空断熱マット3は、上記保護桟6で周りが取り囲まれている。その表面と裏面に接着剤層8を介して発泡断熱材の板4が接着されている。さらにその表面と裏面に接着剤層8を介して軽量金属板5が接着されている。
本実施形態のコンテナ筐体1は、上記構成のパネル2を箱状に組み合わせることにより形成される。
図3は、2枚のパネル2をL字状になるように突き合せた角部を示す。1つのパネル2の端面に切欠部30を形成する。上記切欠部30にもう1つのパネル2を組み合わせて、2つのパネル2をL字状に突き合せる。この部分の内側に内側カバー部材29を取り付け、外側に外側カバー部材28を取り付ける。
保護桟6ならびに板4を構成する発泡断熱材は、例えば、ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム、フェノールフォーム等を用いることができる。
上記軽量金属板5を構成する金属材料には、軽金属が用いられる。上記軽金属は、比重4〜5以下の比較的軽い金属である。具体的には、アルミニウムやマグネシウム、これらの合金等を用いることができる。
上記接着剤層8を構成する接着剤は、特に限定するものではなく、各種のものを用いることができる。例えばウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤等を適用することができる。
図4は、上記真空断熱マット3を詳細に説明する図である。
図4(A)は上記真空断熱マット3の一例を示す断面図である。マット状にした断熱材11を両面からフィルム部材12で挟み、断熱材11の周辺を封止している。封止は熱融着等の手法を用いることができる。封止された空間13が真空減圧されている。
上記断熱材11は、繊維系断熱材や発泡系断熱材を用いることができる。上記繊維系断熱材は、例えば、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバー、炭化コルク、羊毛断熱材等を用いることができる。上記発泡断熱材は、例えば、ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム、フェノールフォーム等を用いることができる。好ましくは、繊維系断熱材をマット状に積層したものを用いることができる。特に好ましくは、グラスウールをマット状に積層したものを用いることができる。
上記フィルム部材12は、樹脂フィルムを用いることができる。上記樹脂フィルムは、ガスバリア性や耐ピンホール性に優れた材質を採用することができる。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等をあげることができる。これらは単層のフィルムで用いることもできるし、複数種類を積層したラミネートフィルムとして用いることもできる。
上記フィルム部材12は、この例では、樹脂フィルム15とアルミニウム箔16がラミネートされて構成されている。
図4(B)は、上記フィルム部材12の一例を示す断面図である。この例では、表裏2層の樹脂フィルム15の間にアルミニウム箔16が挟まれた3層のラミネート構造である。
つぎに、具体例について説明する。
上記真空断熱パネル3としては、LG Hausys社製のものを用いた。これは、図4に示したように、フィルム部材12の間にグラスウールによる断熱材11を挟んでいる。封止された空間13の真空度を4Pa以下まで減圧したものである。厚みは16mmである。フィルム部材12は、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の樹脂フィルム15の間にアルミニウム箔16を挟んでラミネートされている。
航空コンテナに必要な形状および大きさのコンテナパネルを合計7枚作成した。これらを箱状に組み立てて空輸用保冷コンテナを作製した。なお、パネル同士の接続に関しては、切欠部30を作って結合させた後、コンテナ内側部でレール状の内側カバー部材29にて固定し、コンテナ外側部ではレール状の外側カバー部材28を取り付けた。
なお、硬質ウレタンフォーム断熱材の熱伝導率は0.022(W/m・k)であるのに対し、本実施形態のパネルの熱伝導率は0.002(W/m・k)である。
本実施形態によれば、次の作用効果を奏する。
すなわち、本実施形態の空輸用保冷コンテナは、軽量で断熱効果の高い真空断熱マットを、発泡断熱材の板で両面から挟み、さらにそれを両側から軽量金属板で挟んで補強したパネルによってコンテナ筐体を構成している。このため、従来のウレタン製の断熱材を用いた空輸用保冷コンテナよりも、保冷効率のよいコンテナを形成することができた。これにより、従来と同一温度で同一時間の保冷が必要であっても、投入するドライアイス量を減量できる。さらに、作業員の負担が軽減できるという効果が生まれる。また、傷つきやすい真空断熱マットは、発泡断熱材の板と軽量金属板で両面から挟まれて保護される。耐久性も確保できる。
また、上記真空断熱マットを両面から挟む上記発泡断熱材の板は上記真空断熱マットよりも大きなサイズであり、
上記真空断熱マットの周囲において上記両発泡断熱材の板を支受する発泡断熱材の保護桟6を備えているため、
上記発泡断熱材の保護桟6によって上記真空断熱マットの周囲が保護される。さらなる耐久性を確保できる。
また、上記真空断熱マットが複数並べて配置されているため、
上記真空断熱マットを並べて配置することにより断熱パネルを大面積化し、大型のコンテナをつくることができる。
また、上記フィルム部材は、樹脂フィルムとアルミニウム箔がラミネートされて構成されているため、
アルミニウム箔による熱反射効果により、さらなる断熱性能を確保する。投入するドライアイス量をさらに減量できる。作業員の負担がさらに軽減できる。
また、上記両発泡断熱材の板と上記発泡断熱材の保護桟6との間に接着剤層が介在させてあるため、
構成されたパネルがねじり等の外部応力に強くなる。さらなる耐久性を確保できる。
〔熱貫流率の比較〕
つぎに、実施形態と従来品について、コンテナを構成するパネルの熱貫流率を比較する。
熱貫流とは、温度が異なる二つの流体が固体壁で隔てられているときに、二つの流体同士の間で起こる熱の移動をいう。熱貫流率は、単位面積あたりに熱が移動する割合であり、小さいほうが保冷効率がよいことになる。
まず、従来品の熱貫流率について検討した。
図5(A)は検討の基礎としたモデルである。ポリスチレンフォームのみで構成したパネルを想定した。算出条件とした数値は以下のとおりである。
ポリスチレンフォーム部分の面積比:100%
パネルの厚み:L=0.056(m)
ポリスチレンフォームの熱伝導率:λ=0.024(W/(m・K))
熱貫流率はつぎの式によって算出した。
熱貫流率(W/(m・K))=1/(L/λ)
これによって算出された熱貫流率は0.429(W/(m・K))となった。
つぎに、実施形態の熱貫流率について検討した。
図5(B)は検討の基礎としたモデルである。真空断熱マットをポリスチレンフォームで挟んだサンドイッチ構造部と、ポリスチレンフォームのみの保護桟の部分があるパネルを想定した。算出条件とした数値は以下のとおりである。
サンドイッチ構造部のの面積比:78%
ポリスチレンフォーム部分の面積比:22%
パネルの厚み:L4=0.056(m)
真空断熱マットの厚み:L1=0.016(m)
サンドイッチ板の厚み:L2=0.020(m)
サンドイッチ板の厚み:L3=0.020(m)
真空断熱マットの熱伝導率:λ1=0.0041(W/(m・K))
ポリスチレンフォームの熱伝導率:λ2=0.024(W/(m・K))
熱貫流率はつぎの式によって算出した。
熱貫流率(W/(m・K))={1/(L2/0.78λ2+L1/0.78λ1+L3/0.78λ2)}+{1/(L4/0.22λ2)}
これによって算出された熱貫流率は0.234(W/(m・K))となった。
以上のように、実施形態のパネルの方が従来品のパネルよりも熱貫流率が小さく、保冷効率が格段によいことがわかる。
1:コンテナ筐体
2:パネル
3:真空断熱マット
4:発泡断熱材の板
5:軽量金属板
6:発泡断熱材の保護桟
8:接着剤層
11:断熱材
12:フィルム部材
13:封止された空間
15:樹脂フィルム
16:アルミニウム箔
20:アイスボックス
21:冷風出口
22:ファン
23:断熱箱
24:投入口
25:蓋
26:冷風流路
27:収容空間
28:外側カバー部材
29:内側カバー部材
30:切欠部

Claims (4)

  1. コンテナ筐体を構成するパネルが、
    マット状にした断熱材を両面からフィルム部材で挟んで封止し、封止された空間を真空減圧した真空断熱マットと、
    上記真空断熱マットを両面から挟む発泡断熱材の板と、
    上記発泡断熱材の板を両面から挟む軽量金属板と、
    を備えて構成され
    上記真空断熱マットを両面から挟む上記発泡断熱材の板は上記真空断熱マットよりも大きなサイズであり、
    上記真空断熱マットの周囲において上記両発泡断熱材の板を支受する発泡断熱材の保護桟を備えている
    ことを特徴とする空輸用保冷コンテナ。
  2. 上記真空断熱マットが複数並べて配置されている
    請求項記載の空輸用保冷コンテナ。
  3. 上記フィルム部材は、樹脂フィルムとアルミニウム箔がラミネートされて構成されている請求項1、2記載の空輸用保冷コンテナ。
  4. 上記両発泡断熱材の板と上記発泡断熱材の保護桟との間に接着剤層が介在させてある請求項または記載の空輸用保冷コンテナ。
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