JP6027584B2 - ガス電子増幅器用イオンフィルター - Google Patents

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Description

本発明は、ガス電子増幅器に用いられるガス電子増幅器用イオンフィルターに関する。
電子増幅フォイルを備えたガス電子増幅器が知られている(特許文献1)。
特開2007−234485号公報
この種のガス電子増幅器は、検出対象の放射線を入射させ、放射線とガスとの光電効果による相互作用によりガス原子から飛び出した電子を、多数の貫通孔を備えた電子増幅フォイルを用いて電子なだれ効果により増幅させ、その電気信号を検出する。
電子を増幅させる際には、増幅した電子と同数の陽イオンが発生する。電子増幅フォイルの貫通孔内部の電場の影響により、陽イオンは電子の移動方向とは逆方向に進行する。
また、質量が相対的に大きい陽イオンの移動速度は、電子の移動速度よりも遅いため、ガス電子増幅器の内部に平板状に集まって留まり、電場を生成する場合がある。
陽イオンにより形成される電場は測定する電子の移動方向を変化させるため、三次元飛跡検出器(TPC:Time Projection Chamber)などの検出精度に影響を与えるという、いわゆる陽イオン問題が生じる。
この陽イオン問題に関し、従来は、電子増幅器の上にワイヤー電極を設置し、ワイヤー電極から発生した電場によって、陽イオンの進行を防止する手法が知られている。
しかし、高磁場下で使用されるワイヤー電極の近傍にはE×B effectが発生し、移動する電子の軌道がワイヤー電極の近傍で歪むという別の問題が生じる。
また、陽イオンの進行を防止する際に、電子の移動までもが妨げられると、検出精度が低下するという問題がある。
このように、従来においては、電子の移動及び移動する電子の軌道に与える影響を抑制しつつ、陽イオンの進行を防ぐ手段が求められていた。
本発明が解決しようとする課題は、電子の移動及び移動する電子の軌道に与える影響を抑制しつつも、陽イオンの進行を防止するガス電子増幅器用イオンフィルターを提供することである。
本発明は、電子増幅器に用いられるイオンフィルターであって、複数の貫通孔が形成される絶縁性基材と、前記絶縁性基材の一方主面上に形成された第1導電層パターンと、前記絶縁性基材の他方主面上に形成された第2導電層パターンと、を有し、前記絶縁性基材の一方主面側が、前記電子増幅器における電子の移動方向の上流側に配置され、前記絶縁性基材の他方主面側が、前記電子増幅器における電子の移動方向の下流側に配置され、前記第1導電層パターンの線幅が、前記第2導電層パターンの線幅よりも短いガス電子増幅器用イオンフィルターを提供することにより、上記課題を解決する。
上記発明において、前記イオンフィルターは、前記電子増幅器が備える電子増幅フォイルに併設され、前記絶縁性基材の他方主面側が前記電子増幅フォイル側に配置されることにより上記課題を解決する。
上記発明において、前記絶縁性基材の外形の面積に対する前記複数の貫通孔の総面積の割合である貫通孔の開口率が、75%以上であることにより上記課題を解決する。
本発明によれば、電子の移動及び移動する電子の軌道に与える影響を抑制しつつも、陽イオンの進行を防止するイオンフィルターを提供できる。
本発明の実施形態の電子増幅器の構成図である。 本発明の実施形態のイオンフィルターの一例を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施形態のイオンフィルターの一例を模式的に示す平面図である。 図2Bに示すIIC−IIC線に沿う断面を模式的に示す断面図である。 図3(A)(B)(C)(D)は、本実施形態のイオンフィルターの製造方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明に係るイオンフィルターを、ガス電子増幅器に適用した場合を例にして説明する。本実施形態の電子増幅器100は、荷電粒子、ガンマ線、X線、中性子あるいは紫外線などの放射線を検出するために用いられる。この種の電子増幅器は、検出対象の放射線を入射させ、放射線とガスとの光電効果による相互作用によりガス原子から飛び出した光電子を電子なだれ効果により増幅させ、放射線を電気信号として検出する。
図1は本実施形態における電子増幅器100の構成図である。
図1に示すように、本実施形態の電子増幅器100は、チャンバCB内に配置された電極5と、イオンフィルター10と、電子増幅フォイル2と、検出電極3とを有する。図示しない電源は、電極5、イオンフィルター10、電子増幅フォイル2、及び検出電極3に電力を供給する。電子増幅器100は、検出電極3から検出信号を取得する検出器4を備える。各構成について、以下に説明する。
チャンバCBは、検出用ガスで満たされる空間を形成する。チャンバCBに充填される検出用ガスとしては、一般に、希ガスとクエンチャーガスとの組合せが使用される。希ガスとしては、例えば、He、Ne、Ar、Xeなどを含む。クエンチャーガスとしては、例えば、CO、CH、C、CF、C10などを含む。特に限定されないが、希ガス中に混合するクエンチャーガスの混合比率は5〜30%とすることが好ましい。
電極5は、チャンバCB内に電界を形成する。電離した電子は、この電界の中を、アノードとして機能する検出電極3側へドリフト移動する。
電子増幅フォイル2は、電子を増幅させる。
本実施形態において用いられる電子増幅フォイル2は、シート状の絶縁性基材の両主面が銅などの導電層が形成され、一方主面の導電層から他方主面にわたって複数の貫通孔を有する。電子増幅フォイル2の貫通孔は、絶縁性基材の主面に対して略垂直方向に延在する。絶縁性基材の両主面に形成された導電層に数百Vの電位差を与えることで、貫通孔の内部には高電場が形成される。この貫通孔内部に電子が入ると、急激に加速される。加速した電子は、周囲のガス分子を電離させ、貫通孔内部において電子が雪崩式に増幅される(電子なだれ効果)。なお、電子増幅フォイル2は、GEM:Gas Electorn Multiplierとも呼ばれる。
特に限定されないが、電子増幅フォイル2の厚さは、数百μm程度である。一例ではあるが、貫通孔の直径は70[μm]程度、ピッチは140[μm]程度のものが知られている。電子増幅フォイル2の複数の貫通孔により形成される開口の総面積が絶縁性基材の外形の面積に対して占める開口率は、23%程度である。電子増幅フォイル2を構成する絶縁性基材の材料としては、例えば、ポリイミドや液晶ポリマーなどの高分子ポリマー材料を用いることができる。電子増幅フォイル2を構成する導電層の材料としては、例えば、銅、アルミニウム、金、又はボロンなどを用いることができる。電子増幅フォイル2の導電層は、導電性材料を絶縁性材料にスパッタ蒸着して形成してもよいし、めっき処理により形成してもよいし、ラミネート処理により形成してもよい。
検出電極3は、電子なだれ効果により増倍された電子を検出し、検出信号を検出器4に送出する。検出器4は取得した信号に基づいて各種の検出データを演算する。特に限定されないが、検出データは、荷電粒子の飛跡の測定、入射粒子の位置やエネルギーの測定などに用いられる。
チャンバCB内において、電子は、矢印で示す移動方向Eに沿って移動する。電子の移動方向において、電極5側は上流側であり、検出電極3側が下流側である。
続いて、本実施形態のイオンフィルター10について説明する。
先述したように、ガスの電離により電子数が増幅される際に、同数の陽イオンが生成される。この陽イオンのうち、電子増幅フォイル2の貫通孔の中央から電子増幅フォイル2を通過し、ドリフト領域DRに移動(フィードバック)するものがある。陽イオンのドリフト速度は遅いため、陽イオンが長時間ドリフト領域に平板状に一群として滞在し、ドリフト領域DRに局所的にイオン密度の高い場所を形成してしまう。これにより、ドリフト領域DRの電場が歪められる。チャンバー内に磁場が存在する場合、ドリフトする電子にE×B effectを与えられると、位置分解能が低下する場合がある。
本実施形態のイオンフィルター10は、電子増幅に伴い発生した陽イオンが電極5側(電子の移動方向Eとは逆方向)に移動しないように捕集する機能を有する。
本実施形態のイオンフィルター10は、複数の貫通孔が形成された絶縁性基材と、その絶縁性基材の一方主面上に形成された第1導電層パターンと、その絶縁性基材の他方主面上に形成された第2導電層パターンと、を有する。そして、絶縁性基材の一方主面側が、電子増幅器における電子の移動方向の上流側に配置され、絶縁性基材の他方主面側が、電子増幅器における電子の移動方向の下流側に配置されている。
図2A,図2B,図2Cは、本実施形態のイオンフィルター10の一例を模式的に示す図である。
図2Aは、本実施形態のイオンフィルター10の斜視図であり、図2Bは、本実施形態のイオンフィルター10の平面図である。各図に示すように、本実施形態のイオンフィルター10は、貫通孔30と、隣り合う貫通孔30の間に形成されたリム20とを有する。このリム20は、ハニカム構造の絶縁性基材と、その絶縁性基材の一方主面上に形成された第1導電層パターンと、その絶縁性基材の他方主面上に形成された第2導電層パターンとからなる。貫通孔30はリム20に囲われており、リム20が貫通孔30の内壁を構成する。本実施形態の貫通孔30の形状は略六角形である。本実施形態のイオンフィルター10は、いわゆるハニカム構造を有する。
また、本実施形態の貫通孔30を囲むリム20とリム20の間隔は140[μm]〜300[μm]である。また、リム20の幅(貫通孔30の内壁間の距離)は、45[μm]以下である。
ところで、本実施形態のイオンフィルター10は、フィードバックしてくる陽イオンを捕集し、ドリフト領域DRへ移動しないように機能するが、その一方で、電子の移動を妨げてはならないという制約がある。このため、イオンフィルター10として利用するためには、貫通孔の開口率(即ち、絶縁性基材の外形の面積に対する前記複数の貫通孔30の総面積の割合)が高く、かつ厚さが薄い構造であることが求められる。
発明者らが行ったシミュレーションによれば、イオンの移動を妨げないようにするため、つまり、イオンフィルター10として機能するためには、イオンフィルター10の貫通孔30の開口率は75%以上であることが望ましいということがわかった。また、発明者らが行ったシミュレーションによれば、イオンの移動を妨げないようにするため、イオンフィルター10の絶縁性基材11の厚さが25[μm]以下であることが望ましいということがわかった。更には、以下に示すように第1導電層パターンの線幅と第2導電層パターンの線幅とが特定の関係にあることが望ましいということがわかった。
本発明の本実施形態では、これらの条件を満たすイオンフィルター10を提供する。
本実施形態のイオンフィルター10は、電子を増幅する電子増幅フォイル2の上流側(電極5,ドリフト領域DR側)に、電子増幅フォイル2とは別の部材として配置される。本実施形態のイオンフィルター10は、電子増幅に伴い発生した陽イオンを捕集するという、電子増幅フォイル2とは異なる目的において用いられ、電子増幅フォイル2とは異なる機能を奏するものである。
本実施形態では、イオンフィルター10を、電子の移動方向Eにおいて、電子増幅フォイル2よりも上流側(電極5側,ドリフト領域DR側)に配置する。つまり、イオンフィルター10は、電子増幅フォイル2と電極5との間に配置する。イオンフィルター10をこのように配置することにより、電子増幅フォイル2において発生する陽イオン群を、イオンフィルター10により捕集し、フィードバックする陽イオンがドリフト領域DRの全体に影響を与えることを防止する。これにより、ドリフト電子が陽イオン群の影響を受けにくくすることができる。
図2Cは、本実施形態のイオンフィルター10の、図2Bに示すIIC−IIC線に沿う断面図である。
図2Cに示すように、本実施形態のイオンフィルター10は、絶縁性基材11の一方主面上に形成された第1導電層パターン12の線幅と、他方主面に形成された第2導電層パターン13の線幅とが異なるように構成される。具体的には、本実施形態では電子の移動方向Eの上流側になる第1導電層パターン12の線幅が、第2導電層パターンの線幅よりも短くなるように構成されている。
また、絶縁性基材11は、一方主面の幅が他方主面の幅よりも短い断面台形状に形成される。そして、第1導電層パターン12は、絶縁性基材11の一方主面上の全面に形成され、第2導電層パターン13は、絶縁性基材11の他方主面上の全面に形成されており、第1,第2各導電層パターン12,13は、ハニカム形状の絶縁性基材11の一方主面及び他方主面の形状に対応した形状をなしている。
なお、第1導電層パターン12の線幅は、第2導電層パターンの線幅よりも短ければ、形成される絶縁性基材11の一方主面の幅よりも短くても、長くても良い。まず、第1導電層パターン12は、第2導電層パターンの線幅よりも短ければ、絶縁性基材11の一方主面の全面に形成することなく一部に形成しても良い。即ち、第1導電層パターン12の線幅が、絶縁性基材11の一方主面の幅よりも短くなるように形成しても良い。また、本実施形態のように、一方主面が他方主面に比べて短い台形断面形状の絶縁性基材11では、第1導電層パターン12は、第2導電層パターンの線幅よりも短ければ絶縁性基材11の一方主面から貫通孔30に向かってはみ出して形成してもよい。即ち、第1導電層パターン12の線幅が、絶縁性基材11の一方主面の幅よりも長くなるように形成しても良い。
一方、第2導電層パターン13の線幅は、貫通孔30の開口率及び電子透過率を確保するため、形成される絶縁性基材11の他方主面の幅と同一であることが好ましい。即ち、本実施形態に示すように、絶縁性基材11の他方主面の全面に導電層パターン13が形成されていることが好ましい。
また、第1導電層パターン12の線幅が、第2導電層パターンの線幅よりも短ければ、これら導電層パターンが形成される絶縁性基材11の断面形状は台形状に限定されることなく、矩形状であっても良い。この場合、第1導電層パターン12は、絶縁性基材11の一方主面の一部に形成されることになる。
また、イオンフィルター10は、電子の移動方向E上流側から見たとき、即ち、絶縁性基材11の一方主面側から見たとき、第1導電層パターン12が第2導電層パターン13に、重なるように形成されている。特に、第1導電層パターン12の全てが、第2導電層パターン13に重なるように配置され形成されることが好ましい。
本実施形態のように、第1導電層パターン12の線幅が、第2導電層13の線幅より短く構成した方が、第1導電層パターン12の線幅と第2導電層パターン13の線幅とを同一とする場合よりも、電子透過率が向上する。第1導電層パターン12の線幅と第2導電層パターン13の線幅とが等しい、または第1導電層パターン12の幅が、第2導電層パターン13の線幅よりも長いと、電子がイオンフィルター10を通過する際に、電子の通過が阻害される範囲が広くなる。電子の通過が阻害される範囲が広くなると、結果として電子透過率が低下してしまう。電子透過率が向上することにより、電子増幅器100を用いた測定結果の精度を向上させることができる。例えば、電子の飛跡を測定する場合におけるその位置検出精度を向上させることができる。
本実施形態のイオンフィルター10は、特に限定されないが、第1導電層パターン12の線幅を、10[μm]以上とすることが好ましいまた、本実施形態の第2導電層パターン13の線幅を45[μm]以下とすることが好ましい。第1導電層パターン12と第2導電層パターン13の線幅の差が4.5倍を超えると、期待する効果が得られないためである。
本実施形態のイオンフィルター10において、第1導電層パターン12,第2導電層パターン13の厚さは特に限定されない。同じ厚さであってもよいし、異なる厚さであってもよい。特に限定されないが、本実施形態の第1導電層パターン12,第2導電層パターン13の厚さは第1導電層パターン12よりも第2導電層パターン13のほうが厚いほうが好ましい。さらに、5.0[μm]以下であることが好ましい。特に限定されないが、本実施形態の第1導電層パターン12,第2導電層パターン13の厚さは2〜4[μm]、さらに好ましくは3[μm]以下である。
本実施形態のイオンフィルター10において、第1導電層パターン12は、銅、ニッケル、金、タングステン、亜鉛、アルミニウム、クロム、スズ、及びコバルトの物質からなる群のうち、何れか一種以上の物質を含む材料から形成される。第2導電層パターン13は、第1導電層パターン12の表面部121の材料とは異なる材料であって、銅、ニッケル、金、タングステン、亜鉛、アルミニウム、クロム、及びコバルトの物質からなる群のうち、何れか一種以上の物質を含む材料から形成される。
金は、その安定性において第1導電層パターン12、第2導電層パターン13に適している。アルミニウムは、その軽さにおいて第1導電層パターン12、第2導電層パターン13に適している。イオンフィルター10、ひいては電子増幅器100の重量を軽減できる。ニッケルは、その剛性(強さ)において第1導電層パターン12、第2導電層パターン13に適している。剛性は、イオンフィルター10の強度向上に貢献する。また、ニッケルは、その寸法安定性において第1導電層パターン12、第2導電層パターン13に適している。寸法安定性は、イオンフィルター10の平坦性に貢献する。タングステンは、その硬さにおいて第1導電層パターン12、第2導電層パターン13に適している。硬性は、イオンフィルター10の引っ張り強度の向上に貢献する。
アルミニウム、クロム、コバルト、ニッケルは、多重クーロンの散乱が小さいという観点において、第1導電層パターン12、第2導電層パターン13に適している。多重クーロンの散乱は、電子の飛跡に影響を与える。電子の飛跡に与えた影響は、後段において行われる測定処理の精度に影響を与える。多重クーロンの散乱が小さいことは、検出結果を用いた測定精度の向上に貢献する。
金、クロム、亜鉛、コバルト、ニッケル、タングステン、スズは、ガンマ線領域に反応性を有する点において、第1導電層パターン12、第2導電層パターン13に適している。γ線領域の反応性は、ガンマ線の検出効率を向上させる。ガンマカメラや非破壊検査器のようなガス放射線検出器においてはその検出精度の向上に貢献する。
コバルト、ニッケル、クロム、タングステンは、剛性が高い点において、第1導電層パターン12、第2導電層パターン13に適している。薄く、貫通孔が多数形成された構造のイオンフィルター10は変形や断線による影響を受けやすい。剛性が高い点は、イオンフィルター10の強度向上に貢献する。
本実施形態では、第1導電層パターン12又は第2導電層パターン13の何れか一方または両方ともを、銅を含む材料で形成する。銅は加工しやすく、本実施形態のように細いリム20と開口率の高いパターンの作製に適しており、入手が容易である。
また、イオンフィルター10において、第1導電層パターン12の表面をニッケルにより形成してもよい。また、イオンフィルター10において、第2導電層パターン13の表面をニッケルにより形成してもよい。
本実施形態の電子増幅器100は、電子増幅フォイル2を備える場合には、イオンフィルター10は、電子増幅器100が備える電子増幅フォイル2に併設される。そして、絶縁性基材11の他方主面は電子増幅フォイル2側に配置され、他方主面に形成された第2導電層パターン13の線幅は、一方主面に形成された第1導電層パターン12の線幅よりも長く構成される。なお、電子増幅器100は、電子を増幅させるものであれば、電子増幅フォイル2でなくてもよい。
発明者らは、本実施形態のように、第1導電層パターン12の線幅と第2導電層パターン13の線幅の長さが異なるイオンフィルター10と、第1導電層パターン12の線幅と第2導電層パターン13の線幅の長さが同じイオンフィルターについて、これらを電子増幅器100に用いた場合における電子の飛跡のシミュレーションを行った。そして、電子の飛跡からイオンの電子透過率を求めた。
シミュレーションの結果を考察すると、本実施形態の第1導電層パターン12の線幅と第2導電層パターン13の線幅のが異なるイオンフィルター10(具体的には、第1導電層パターンの線幅が第2導電層パターンの線幅よりも短いイオンフィルター10)の方が、第1導電層パターン12の線幅と第2導電層パターン13の線幅が同じイオンフィルターよりも、電子透過率が優れていることが分かった。
なお、本シミュレーションにおいては、第1導電層パターン12、第2導電層パターン13は銅で組成されることを想定した。
以下、具体的なシミュレーションの方法について説明する。第1導電層パターン12の方が第2導電層パターン13よりも線幅が短いイオンフィルター10と、第1導電層パターン12と第2導電層パターン13の線幅が同じイオンフィルターについて、それぞれ、電子の飛跡のシミュレーション結果を得た。
第1導電層パターン12の方が第2導電層パターン13よりも線幅が短いイオンフィルター10としては、第1導電層パターン12の線幅:第2導電層パターン13の線幅が、27.4:31.8のもの、23:31.8のもの、18.6:31.8のもの、14.2:31.8、9.8:31.8のものについてシミュレーション行った。第1導電層パターン12及び第2導電層パターン13は、それぞれ、絶縁性基材の一方主面、他方主面の全面に形成されているものとして、第1導電層パターン12の側端と第2導電層パターン13の側端を結ぶ直線と、第2導電層パターン13の面方向とのなす角度はそれぞれ、絶縁性基材11の厚さが12.5[μm]の場合は、80.0°,70.6°,62.2°,54.9°,48.7°であった。第1導電層パターン12の側端と第2導電層パターン13の側端を結ぶ直線と、第2導電層パターンの13の面方向とのなす角度はそれぞれ、絶縁性基材11の厚さが25[μm]の場合は、85.0°,80.0°,75.2°,70.6°,66.3°であった。このとき本シミュレーションでは第1導電層パターン12及び第2導電層パターン13の厚さはそれぞれ5[μm]とした。
なお、本シミュレーションにおいて、導電層パターンの線幅が相対的に長い第2導電層パターン13は、電子の流れ方向の下流側に配置し、線幅が相対的に短い第1導電層パターン12は、電子の流れ方向の上流側に配置した。
シミュレーションの結果、第1導電層パターン12と第2導電層パターン13の線幅が同じイオンフィルターに対して、第1導電層パターン12の方が第2導電層パターン13よりも線幅が短く構成されたイオンフィルター10の方が、これら第1導電層パターン12,第2導電層パターン13によって電子の通過が阻害される範囲が狭いことが分かった。
つまり、第1導電層パターン12を第2導電層パターン13よりも線幅を短く構成したイオンフィルター10は、第1導電層パターン12と第2導電層パターン13の線幅が同じイオンフィルターよりも、イオンフィルター10の通過前後において、イオンフィルター10を通過した後の電子の位置が、イオンフィルター10を通過する前の電子の位置に戻る(ずれ量が小さくなる)現象が確認された。
また、本シミュレーションにおいて、絶縁性基材11の厚さが12.5[μm]の場合、第1導電層パターン12の線幅:第2導電層パターン13の線幅=14.2:30を超えると、つまり、第1導電層パターン12の側端と第2導電層パターン13の側端を結ぶ直線と、第2導電層13の面方向とのなす角度が54.9°より小さいと、電子がイオンフィルター10の方へ戻ってきてしまう現象が生じることがわかった。
さらに、第1導電層パターン12の方が第2導電層パターン13よりも線幅が長いイオンフィルター10ついても、電子の飛跡のシミュレーション結果を得た。シミュレーションの結果、第1導電層パターン12の方が第2導電層パターン13の線幅よりも長く構成されたイオンフィルター10の方が、第1導電層パターン12と第2導電層パターン13の線幅が同じイオンフィルターよりも、これら第1導電層パターン12,第2導電層13パターンによって電子の通過が阻害される範囲が広いことが分かった。
つまり、第1導電層パターン12を第2導電層パタン13よりも線幅を長く構成したイオンフィルター10は、第1導電層パターン12と第2導電層パターン13の線幅が同じイオンフィルターよりも、イオンフィルター10の通過前後において、イオンフィルター10を通過した後の電子の位置が、イオンフィルター10を通過する前の電子の位置よりも離れる(ずれ量が大きくなる)現象が確認された。
次に、図3に基づいて、本実施形態のイオンフィルター10の製造方法について説明する。図3においては、製造工程が分かりやすいように、端面図にて表現した。
まず、図3(A)に示すように、板状の絶縁性基材11Aの一方主面(図中上側面)に導電層12Aが形成され、その他方主面(図中下側面)に導電層13Aが形成された基材10Aを準備する。導電層12Aの厚さと導電層13Aの厚さは同じである。特に限定されないが、本実施形態では、絶縁性基材11Aの厚さが12[μm]〜25[μm]の基材10Aを用いる。また、特に限定されないが、本実施形態では、導電層12Aの厚さと導電層13Aの厚さは1[μm]以上であり、15[μm]未満の基材10Aを用いる。
なお、図3(A)において示す絶縁性基材11Aは、イオンフィルター10の絶縁性基材11に対応し、導電層12Aはイオンフィルター10の第1導電層パターン12に対応し、導電層13Aはイオンフィルター10の第2導電層パターン13に対応する。
図3(B)に示すように、既知のフォトリソグラフィ技術を用いて、導電層12Aの所定領域を除去して所定パターンの第1導電層パターン12を形成する。本実施形態において所定パターンは、ハニカムパターンである。本実施形態において、第1導電層パターン12の線幅を、10[μm]〜45[μm]以下に形成することが好ましい。
次に、絶縁性基材11のうち、所定領域に対応する部分を除去する。
図3(C)に示すように、第1導電層パターン12が形成された一方主面側(図中上側)から波長が500[nm]以下のUV−YAGレーザーを照射する。例えば、第三高調波(波長355[nm])のUV−YAGレーザーを照射する。一方主面側から照射されるレーザーに対し、所定のハニカムパターンに形成された第1導電層パターン12がマスクとなり、所定領域に対応する領域(本例では六角形の領域)の絶縁性基材11が除去される。一方主面側から他方主面側までの絶縁性基材11を除去して、貫通孔を形成する。
この絶縁性基材11を除去する工程は、エッチング液を用いて行ってもよい。図3(B)に示す状態の基材10Aをエッチング液に浸漬すると、第1導電層パターン12及び導電層13Aがマスクとなり、所定領域に対応する領域(本例では六角形の領域)の絶縁性基材11が除去される。
また、図3(C)に示すように本実施形態の製造方法においては、ポリイミドなどの絶縁性基材11の実際の除去工程では、除去部分との境界面にテーパーをつけている。これは例えば、UV−YAGレーザーの出力を強くして、照射時間を短くしたり、出力を弱くして、照射時間を長くすることにより、主面に対して90〜50°のテーパー面を形成することができる。
プラズマデスミヤ処理などのデスミヤ処理を実施する。デスミヤ処理の手法は、絶縁性基材11の除去の手法に応じて、出願時に知られた手法を適宜に用いる。
最後に、所定領域に対応する、絶縁性基材11の他方主面に形成された導電層13Aを、エッチング液を用いて除去して導電層パターン13を形成する。エッチング液は、導電層13Aの材料に応じて適宜に選択できる。本処理において、エッチング液は、貫通孔の領域に対応する導電層13Aの領域(除去する領域)については、両方の面側(一方主面側及び他方主面側)から作用する。貫通孔の領域に対応する導電層13Aの領域は、他の領域に比べて二倍の速さで除去される。
その結果、図3(D)に示すように、一方主面側から他方主面側まで貫通した貫通孔を形成できる。これにより、所定パターン(例えばハニカムパターン)を構成するイオンフィルター10を得ることができる。
開口率が75%以上を占める貫通孔30及びその貫通孔30を形成するリム20を、薄いシートに形成するのは容易ではない。本願出願時におけるフォトリソグラフィ技術においてエッチングパターンのずれの原因となる露光精度は+/−10[μm]程度と言われる。また、絶縁性基材11のエッチング処理を正確に実行することは困難であり、例えば、ポリイミドのエッチング処理においては傾斜が生じてしまう。このように、絶縁性基材の両主面に同じパターンを同じ位置に形成し、同じ位置を貫通させることは難しい。しかも、開口率が75%以上であるためには、リム20の太さが45[μm]以下であることが求められるため、このような導電層を形成することは容易ではなかった。
本実施形態の製造方法によれば、既知のフォトリソグラフィ技術を用いたエッチングは一方主面側のみにしか行わず、他方主面側は既知のフォトリソグラフィ技術を用いずにエッチングを行うので、露光精度の限界により生じるエッチングパターンのずれという問題が、生じない。これにより、本実施形態に係る、貫通孔30が形成されたイオンフィルター10を作製できる。この製造方法によれば、貫通孔30の開口率を75%以上にすることができる。また、他方主面側の導電層13Aをエッチングする際に、パターン形成のためのレジストを形成する工程を省くことができる。
実施形態のイオンフィルター10の製造方法によれば、電子の移動及びその軌道に影響を与えることなく、陽イオンの移動を抑制できる構造のイオンフィルター10を提供できるとともに、併せて製造コストを低減できる。
上記製造方法の別の態様として、絶縁性基材11Aをレーザーにより除去し、デスミア処理をした後の工程を、エッチングレジストを形成する以下の工程に置き換えてもよい。
デスミア処理をした後に、絶縁性基材11Aの他方主面側の導電層13Aの表面にエッチングレジストを貼りつける。エッチングレジストは、導電層13Aの表面の全体を覆うものである。エッチングレジストを貼りつけた状態でエッチング処理を行う。エッチング処理により、導電層13Aの所定領域に対応する領域を除去する。その後、エッチングレジストを剥離する。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
100…電子増幅器、10…イオンフィルター、11…絶縁性シート、12…第1導電層パターン、13…第2導電層パターン、2…電子増幅フォイル、3…検出電極、4…検出器、5…電極、DR…ドリフト領域、E…電子の流れ方向。

Claims (3)

  1. 電子増幅器に用いられるイオンフィルターであって、
    複数の貫通孔が形成される絶縁性基材と、
    前記絶縁性基材の一方主面上に形成された第1導電層パターンと、
    前記絶縁性基材の他方主面上に形成された第2導電層パターンと、
    を有し、
    前記絶縁性基材の一方主面側が、前記電子増幅器における電子の移動方向の上流側に配置され、前記絶縁性基材の他方主面側が、前記電子増幅器における電子の移動方向の下流側に配置され、
    前記第1導電層パターンの線幅が、前記第2導電層パターンの線幅よりも短いガス電子増幅器用イオンフィルター。
  2. 前記イオンフィルターは、前記電子増幅器が備える電子増幅フォイルに併設され、
    前記絶縁性基材の他方主面側が前記電子増幅フォイル側に配置される請求項1に記載のガス電子増幅器用イオンフィルター。
  3. 前記絶縁性基材の外形の面積に対する前記複数の貫通孔の総面積の割合である貫通孔の開口率が、75%以上である請求項1又は2に記載のガス電子増幅器用イオンフィルター。
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