JP6025648B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、所定条件が成立したことにもとづいて、遊技者にとって有利な第1状態と遊技者にとって不利な第2状態とのいずれかの状態に変化可能な可変入賞手段を第1状態に変化させるパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定の入賞価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、入賞価値とは、入賞領域への遊技球の入賞に応じて賞球を払い出したり得点や景品を付与したりすることである。また、遊技価値とは、特定表示結果となった場合に遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
そのような遊技機において、複数の大入賞口(可変入賞手段)を備えるように構成されたものがある。例えば、特許文献1に記載された遊技機では、第1大入賞口(第1可変入賞手段)と第2大入賞口(第2可変入賞手段)とを備え、15R確変大当りや15R通常大当り(第1特定遊技状態)とすることに決定された場合に、第1大入賞口と第2大入賞口とを交互に開放状態に制御し、いずれの大入賞口にも遊技球が入賞可能であることが記載されている。また、2R確変大当り(第2特定遊技状態)とすることに決定された場合であっても、第1大入賞口と第2大入賞口とを交互に開放状態に制御するように構成してもよいことが記載されている。
特開2009−77973号公報(段落0189,0204,0214)
特許文献1に記載された遊技機を用いれば、第1特定遊技状態や第2特定遊技状態に制御する場合に第1可変入賞手段および第2可変入賞手段を所定の順序に従って第1状態(開放状態)に変化させることができる。しかし、第1特定遊技状態に制御する場合と第2特定遊技状態に制御する場合とで、一方の可変入賞手段を第2状態(閉鎖状態)に変化させてから他方の可変入賞手段を第1状態に変化させるまでの不利期間については何ら考慮されておらず、遊技に対する興趣を十分に高めることができるとはかぎらない。
そこで、本発明は、複数の可変入賞手段を備えた遊技機において、不利期間を効果的に制御して、遊技に対する興趣を向上させることができるようにすることを目的とする。
(手段1)本発明による遊技機は、所定条件が成立したこと(例えば、大当りや小当りの発生)にもとづいて、遊技者にとって有利な第1状態(例えば、開放状態)と遊技者にとって不利な第2状態(例えば、閉鎖状態)とのいずれかの状態に変化可能な可変入賞手段(例えば、第1特別可変入賞球装置20a、第2特別可変入賞球装置20b)を第1状態に変化させる遊技機であって、可変入賞手段は、第1可変入賞手段(例えば、第1特別可変入賞球装置20a)と第2可変入賞手段(例えば、第2特別可変入賞急送値20b)とを含み、第1可変入賞手段と第2可変入賞手段とを所定の順序に従って第1状態に変化させる第1有利状態および第2有利状態を少なくとも含む有利状態に制御する有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS305〜S310を実行する部分)を備え、有利状態制御手段は、第1有利状態に制御する場合には、可変入賞手段を第1期間(例えば、29秒間)第1状態に変化させ、第2有利状態に制御する場合には、可変入賞手段を第1期間よりも短い第2期間(例えば、1秒間)第1状態に変化させるとともに、第1有利状態に制御する場合と比較して、第1可変入賞手段および第2可変入賞手段のうちのいずれか一方の可変入賞手段を第2状態に変化させてから他方の可変入賞手段を第1状態に変化させるまでの不利期間が長くなるように制御する(例えば、図9に示すように、通常大当りや確変大当りにもとづく大当り遊技における第1大入賞口を閉鎖してから次のラウンドで第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間T3(例えば、3秒+1秒=4秒)および第2大入賞口を閉鎖してから次のラウンドで第1大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間T4(例えば、1秒+1秒=2秒)のいずれよりも、突然確変大当りにもとづく大当り遊技における第1大入賞口を閉鎖してから第2ラウンドで第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間T5(例えば、5秒+1秒=6秒)の方が長い)ことを特徴とする。そのような構成により、第1有利状態では不利期間を相対的に短くする一方で、第2有利状態では不利期間を相対的に長くするので、複数の可変入賞手段を備えた遊技機において、不利期間を効果的に制御して、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段2)手段1において、第1可変入賞手段と第2可変入賞手段とは、遊技媒体の入賞のしやすさが異なり(例えば、第2特別可変入賞球装置20bは、第1特別可変入賞球装置20aと比較して大きく入賞しやすい)、有利状態制御手段は、第2有利状態に制御する場合には、遊技媒体が入賞しにくい方の可変入賞手段を第2期間第1状態に変化させる(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図22(B)に示す小当り用の開放パターンデータを用いてステップS308〜S310を実行する場合に、1回目の大入賞口の開放および2回目の大入賞口の開放の両方とも、入賞しにくい方の第1大入賞口を開放するようにしてもよい)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2有利状態では可変入賞手段に遊技媒体が入賞しにくいので、遊技にメリハリをつけることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段3)手段1または手段2において、第1可変入賞手段は、遊技媒体が流下する上流位置に設けられ(例えば、図1に示すように、第1特別可変入賞球装置20aは上流側に配置されている)、第2可変入賞手段は、遊技媒体が流下する下流位置に設けられ(例えば、図1に示すように、第2特別可変入賞球装置20bは下流側に配置されている)、有利状態制御手段は、第1可変入賞手段および第2可変入賞手段を所定の順序に従って第1状態に変化させるときに、第1可変入賞手段を第2状態に変化させてから第2可変入賞手段を第1状態に変化させるまでの期間よりも、第2可変入賞手段を第2状態に変化させてから第1可変入賞手段を第1状態に変化させるまでの期間が短くなるように、第1可変入賞手段および第2可変入賞手段を制御する(例えば、図9に示すように、第1大入賞口を閉鎖してから次のラウンドで第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間T3よりも、第2大入賞口を閉鎖してから次のラウンドで第1大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間T4の方が短い)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変入賞手段に遊技媒体を入賞させやすくすることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段4)手段1から手段3のうちのいずれかにおいて、可変入賞手段への遊技媒体の異常入賞を報知する異常入賞報知手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2126,S2127,S2130を実行する部分)を備え、異常入賞報知手段は、第1可変入賞手段への遊技媒体の異常入賞を検出した場合と、第2可変入賞手段への遊技媒体の異常入賞を検出した場合とで、異なる報知態様により異常入賞を報知する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS2129でYのときにはステップS2130を実行して異常報知用LED24aを点灯するのに対して、ステップS2124でY且つステップS2125でNのときにはステップS2126を実行して異常報知用LED24bを点灯する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、いずれの可変入賞手段に対して異常入賞が発生したのかを認識可能とすることができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大入賞口の開放パターンを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 開放パターンデータの例を示す説明図である。 開放パターンデータの例を示す説明図である。 大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 小当り開放前処理を示すフローチャートである。 小当り開放中処理を示すフローチャートである。 小当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 変形例における入賞報知処理の処理例を示すフローチャートである。 変形例における大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
また、打球供給皿(上皿)3には、各種異常報知を行うための異常報知用LED24a,24bが設けられている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、この実施の形態のように、例えば、大入賞口の開放期間が短く(例えば、1秒間の短い開放を2回)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、大入賞口の開放期間が長く(例えば、29秒間の長い開放を15回)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、この実施の形態のように、例えば、大入賞口の開放期間が短く(例えば、1秒間の短い開放を2回)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、大入賞口の開放期間が長く(例えば、29秒間の長い開放を15回)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の右方には、第1大入賞口を形成する第1特別可変入賞球装置20aが設けられている。第1特別可変入賞球装置20aは開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態においてソレノイド21aによって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる第1大入賞口が開放状態になる。第1大入賞口に入賞した遊技球は第1カウントスイッチ23aで検出される。
また、図1に示すように、第1特別可変入賞球装置20aの下方には、第2大入賞口を形成する第2特別可変入賞球装置20bが設けられている。第2特別可変入賞球装置20bは開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態においてソレノイド21bによって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる第2大入賞口が開放状態になる。第2大入賞口に入賞した遊技球は第2カウントスイッチ23bで検出される。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されて大当り遊技状態に制御された場合には、その大当り遊技状態中に第1特別可変入賞球装置20aと第2特別可変入賞球装置20bとが所定の順序に従って開放状態に制御される。また、この実施の形態では、図1に示すように、第2特別可変入賞球装置20bは、第1特別可変入賞球装置20aと比較して大きい。従って、この実施の形態では、大当り遊技中に第2特別可変入賞球装置20bが開放状態に制御されているときの方が、第1特別可変入賞球装置20aが開放状態に制御されているときと比較して、大入賞口に遊技球が入賞しやすい。なお、この実施の形態では、第1大入賞口と第2大入賞口とを包括的に表現する場合に、単に「大入賞口」と表現する場合がある。
また、この実施の形態では、図1に示すように、第1特別可変入賞球装置20aと第2特別可変入賞球装置20bとはともに遊技領域7の右方に設けられており、大当り遊技中では、遊技者は、遊技領域7の右方を狙って発射操作を行うことにより第1大入賞口および第2大入賞口の両方への入賞を狙うことができる。すなわち、この実施の形態では、第1大入賞口への入賞を狙う場合と第2大入賞口への入賞を狙う場合とで、例えば、遊技領域7の左方を狙って発射操作を行うのか右方を狙って発射操作を行うのかなど発射操作の方法を変化させなくても、同じ発射操作(本例では、右方を狙って発射操作)を行うことにより第1大入賞口および第2大入賞口の両方への入賞を狙うことができる。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、および第2カウントスイッチ23bからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、第1大入賞口を形成する第1特別可変入賞球装置20aを開閉するソレノイド21a、および第2大入賞口を形成する第2特別可変入賞球装置20bを開閉するソレノイド21bを遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41、および異常報知用LED24a,24bの表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に遊技機の動作について説明する。図4は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS5)。ステップS5の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次いで、CPU56は、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する(ステップS43)。また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS44)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS15)。
そして、CPU56は、所定時間(例えば4ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS16)。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、まず、割込禁止状態にして(ステップS17)、初期値用乱数更新処理(ステップS18a)と表示用乱数更新処理(ステップS18b)を実行して、再び割込許可状態にする(ステップS19)。すなわち、CPU56は、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする。
なお、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、遊技状態を確変状態に移行させるかを決定するための確変決定用乱数、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている演出表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
また、表示用乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示用乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS26,S27でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS18a,S18bの処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で初期値用乱数や表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS18a,S18bの処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、タイマ割込処理について説明する。図5は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。そして、CPU56は、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、および第2カウントスイッチ23b等のスイッチの検出信号を入力し、各スイッチの入力を検出する(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS36,S37で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次いで、CPU56は、大入賞口(第1大入賞口、第2大入賞口)への異常入賞の発生を検出して異常入賞報知を行うための入賞報知処理を実行する(ステップS24)。
次いで、CPU56は、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS25)。また、CPU56は、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理:ステップS26)。さらに、CPU56は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示用乱数更新処理:ステップS27)。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS29)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する演出図柄に関する演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS30)。なお、演出図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される始動口信号、図柄確定回数1信号、図柄確定回数2信号、大当り1〜3信号、時短信号などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS31)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、および第2カウントスイッチ23bの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、および第2カウントスイッチ23bのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート0のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS34:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS35)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS37)。
次いで、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS38)。この場合、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。なお、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)にも制御される場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定するようにしてもよい。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS39)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S39(ステップS31,33を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある。)
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数は同じであるものの1回あたりの開放期間が極めて短い(この実施の形態では、大入賞口の開放回数が2回と少なく且つ1回あたりの開放時間が1秒間と短い)当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放期間が極めて短い(この実施の形態では、他の大当りが大入賞口を15回開放するのに対して大入賞口の開放回数が2回と少なく、且つ他の大当りが1回あたり大入賞口を29秒間開放するのに対して1回当りの開放時間が1秒と短い)大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りや小当りとなった場合に、大入賞口の開放回数2を2回と少なくするとともに1回あたりの開放時間を1秒と短くする場合を示しているが、突然確変大当りや小当りにおける大入賞口の開放期間は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大入賞口の開放回数は、他の大当りと同様に15回とする一方で、1回あたりの開放時間のみ短く(例えば、1秒間)するようにしてもよい。また、例えば、1回あたりの開放時間は同じで大入賞口の開放回数のみを少なく(例えば、2回)してもよい。そのように、突然確変大当りや小当りとなる場合には、通常大当りや確変大当りと比較して、大入賞口の開放回数を少なくしたり、または1回あたりの大入賞口の開放時間を短くしたりすることによって、少なくとも通常大当りや確変大当りと比較して大入賞口への遊技球の入賞数が少なくなるものであればよい。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS25では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図7(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図7(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図7(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図7(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図7(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図7(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図7(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図7(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図7(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図7(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図7(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図7(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図7(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(A),(B)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(A)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(B)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、または「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(A),(B)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して合計10個の判定値が割り当てられている(100分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(100分の5の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。言い換えれば、この実施の形態では、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、遊技価値が高い(本例では、大入賞口が15回開放されるとともに1回あたりの大入賞口の開放時間が29秒と長く射幸性が高い)「確変大当り」や「通常大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(A),(B)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として大入賞口が15回開放されるとともに1回あたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いラウンドを含む大当り(確変大当りまたは通常大当り)と、該遊技価値よりも少ない量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態の1つとして大入賞口が2回開放されるとともに1回あたりの大入賞口の開放時間が全て1秒と短い突然確変大当りとを決定する場合を説明するが、特定遊技状態に遊技価値の異ならせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を少なくした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を1回だけ開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に少なくなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を低くするようにしてもよい。このように、第1特定遊技状態と比較して、大入賞口の開放回数を少なくしたり開放時間を短くしたりすることによって、大入賞口に遊技球が入賞しにくくなるようにした第2特定遊技状態が設けられていればよい。
また、例えば、大当り遊技状態の終了後に確変状態や時短状態に制御し、その後、変動表示を所定回数実行すると確変状態や時短状態を終了するように構成する場合に、その確変状態や時短状態が継続される変動表示の実行回数を異ならせた第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とを設けるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態の場合には変動表示を所定回数(例えば100回)終了するまで確変状態や時短状態を継続するようにし、第2特定遊技状態の場合には変動表示を第1特定遊技状態の場合よりも少ない回数(例えば20回)終了すると確変状態や時短状態を終了するようにして、第1特定遊技状態と比較して遊技価値が低くなるようにしてもよい。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS167,S168参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するステップS169参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するステップS141〜S144参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が2回と少なく、且つ1回あたりの開放時間が1秒と短い大当りであり、その大当り遊技の終了後に確変状態(高確率状態)に制御されるとともに時短状態に制御される(後述するステップS167,S168参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するステップS145〜S149参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
次に、大当り種別ごとの大当りおよび小当りにおける大入賞口の開放パターンを説明する。図9は、大入賞口の開放パターンを示す説明図である。このうち、図9(A)は、通常大当りや確変大当り時(すなわち、15ラウンドの大当り時)における大入賞口の開放パターンを示している。また、図9(B)は、突然確変大当り時(すなわち、2ラウンドの大当り時)や小当り時における大入賞口の開放パターンを示している。
まず、図9(A)を用いて、通常大当りおよび確変大当りにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、通常大当りや確変大当りにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、図9(A)に示すように、第1ラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御され、第2ラウンドでは第2大入賞口が開放状態に制御され、次いで第3ラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御されるという順序で、第1大入賞口と第2大入賞口とが交互に開放状態に制御される。また、通常大当りや確変大当りにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、図9(A)に示すように、1ラウンドあたり大入賞口をT1時間(本例では、29秒間)開放状態に制御した後、所定時間にわたって閉鎖状態に制御される。
通常大当りや確変大当りにもとづく大当り遊技状態に制御される場合に、大入賞口の開放を終了した後閉鎖状態に制御される時間は、第1大入賞口の開放を終了した後と第2大入賞口の開放を終了した後とで異なる。この実施の形態では、図9(A)に示すように、第1大入賞口の開放を終了した後、次のラウンドで第2大入賞口を開放するまでの閉鎖時間はT3時間(本例では、後述するように3秒+1秒=4秒。図21参照。)であるのに対して、第2大入賞口の開放を終了した後、次のラウンドで第1大入賞口を開放するまでの閉鎖時間はT4時間(本例では、後述するように1秒+1秒=2秒。図21参照。)である。そして、この実施の形態では、図9(A)に示すように、閉鎖時間T3は閉鎖時間T4よりも長い時間に設定されている。
上記のようにT3>T4となるように設定されているのは、以下のような理由による。この実施の形態では、第1大入賞口は第2大入賞口に対して上方に位置するように配置されていることから遊技球が第1大入賞口から第2大入賞口に到達するまでには多少の時間差があり、例えば、遊技球が第1大入賞口に到達したタイミングが第1大入賞口の閉鎖タイミングであったとしても、遊技球が第2大入賞口に到達するまでに第2大入賞口の開放が開始されて第2大入賞口に入賞可能な場合もありうる。そのため、第1大入賞口を閉鎖してから第2大入賞口の開放開始までの閉鎖時間T3を多少長くしても、実質的な閉鎖時間はそれほど長くはならない。これに対して、第2大入賞口は第1大入賞口の下方に位置しているのであるから、第2大入賞口の開放を終了すると第1大入賞口の開放が開始されるまで全く入賞不能となり、第2大入賞口を閉鎖してから第1大入賞口の開放開始までの閉鎖時間T4を長くしすぎてしまうと、実質的な閉鎖時間が長くなってしまう。そこで、この実施の形態では、閉鎖時間T3は閉鎖時間T4よりも長い時間とすることによって、大入賞口に遊技球させやすくし、遊技に対する興趣を向上させるようにしている。
なお、上流側に設けられた第1大入賞口に入賞することなく第1大入賞口の開口部付近を遊技球が通過してから下流側の第2大入賞口の開口部付近まで到達するのにかかる時間をTX時間とすると、閉鎖時間T3はTX時間よりも短い時間であることが望ましい。また、例えば、60秒間に遊技球を連続して100個発射可能であり、遊技球を連続して発射するときの遊技球発射の時間間隔(発射間隔)が60秒/100=0.6秒である場合に、閉鎖時間T4は、その発射間隔0.6秒からTX時間を減算した時間よりも短い時間であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、閉鎖時間T3を閉鎖時間T4よりも長い時間となるように制御する場合を示しているが、閉鎖時間T3と閉鎖時間T4とを同じ時間としてもよい。例えば、閉鎖時間T4については上記の理由によりある程度短い時間とする必要があるが、閉鎖時間T3については必ずしも長い時間を確保する必要はないので、閉鎖時間T4と同様に短い時間に設定するようにしてもよい。
次に、図9(B)を用いて、突然確変大当りおよび小当りにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、図9(B)に示すように、第1ラウンドでは第1大入賞口が開放状態に制御され、第2ラウンドでは第2大入賞口が開放状態に制御され、2ラウンドではあるが第1大入賞口と第2大入賞口とが交互に開放状態に制御される。また、小当り遊技状態に制御される場合、図9(B)に示すように、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態と同様の態様で、まず1回目の開放で第1大入賞口が開放状態に制御された後、2回目の開放で第2大入賞口が開放状態に制御され、2回の開放ではあるが第1大入賞口と第2大入賞口とが交互に開放状態に制御される。なお、小当り遊技状態に制御される場合、大当り遊技状態とは異なりラウンドの概念は存在しないが、図9(B)に示す例では、図示の便宜上、1回の大入賞口の開放を1Rと表現し、2回目の大入賞口の開放を2Rと表現している。
また、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態に制御される場合や小当り遊技状態に制御される場合、図9(B)に示すように、1回あたり第1大入賞口をT2時間(本例では、1秒間)開放状態に制御する。そして、この実施の形態では、図9(A),(B)に示すように、突然確変大当りや小当りにおける開放時間T2は、通常大当りや確変大当りにおける開放時間T1よりも短い時間(T1>T2)に設定されている。
また、この実施の形態では、突然確変大当りにもとづく大当り遊技や小当り遊技において第1大入賞口を閉鎖してから第2ラウンドで第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間T5は、後述するように5秒+1秒=6秒とされている(図22参照)。これに対して、通常大当りや確変大当りにもとづく大当り遊技における第1大入賞口を閉鎖してから次のラウンドで第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間T3は、後述するように3秒+1秒=4秒(図21参照)であり、第2大入賞口を閉鎖してから次のラウンドで第1大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間T4は、後述するように1秒+1秒=2秒(図21参照)である。従って、閉鎖時間T3および閉鎖時間T4のいずれと比較しても、突然確変大当りや小当りにおける閉鎖時間T5(本例では、5秒+1秒=6秒)の方が長い。そのため、通常大当りや確変大当りにもとづく大当り遊技では不利期間(大入賞口の閉鎖時間)を相対的に短くする一方で、突然確変大当りや小当りでは不利期間を相対的に長くするので、複数の大入賞口を備えた遊技機において、不利期間を効果的に制御して、遊技に対する興趣を向上させることができる。
具体的には、通常大当りや確変大当りとなった場合には、大入賞口が29秒間の長時間にわたって開放されるラウンドが15ラウンドにわたって実行され、大入賞口に遊技球が入賞しやすいのであるから不利期間(大入賞口の閉鎖時間)を相対的に短くして、より大入賞口に遊技球が入賞しやすくなるようにしている。一方で、突然確変大当りや小当りとなった場合には、そもそも突然に遊技状態が変化(例えば、突然に確変状態に変化)したかのように見せるのが目的であり、あまり大入賞口に遊技球を入賞させて賞球を与えることは想定していないのであるから、大入賞口の開放時間も1秒と短く開放回数も2回と少なくしている。そこで、突然確変大当りや小当りとなった場合には不利期間も相対的に長くして、より大入賞口に遊技球が入賞しにくくなるようしている。そのように、この実施の形態では、大当りの種類などに応じて不利期間を効果的に制御することによって、遊技に対する興趣を向上させるようにしている。
なお、図9(B)では突然確変大当りや小当りにおける1回目の第1大入賞口の開放を終了してから2回目の第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間については特に言及していないが、後述するように、この実施の形態では、1回目の第1大入賞口の開放を終了してから2回目の第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間は6秒としている(図22参照)。
また、この実施の形態では、小当りについても、突然確変大当りと同様に第1大入賞口と第2大入賞口とを交互に開放状態に制御する場合を示しているが、小当りについては、第1大入賞口または第2大入賞口のいずれか一方のみを開放状態に制御するようにしてもよい。例えば、小当り遊技状態では、1回目の大入賞口の開放および2回目の大入賞口の開放の両方とも、第1大入賞口の方を開放状態に制御するようにしてもよい。
図10および図11は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図10および図11に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドは、内部制御上のラウンド数(見た目上のラウンド数ではない)を示す値がEXTデータにセットされて演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータを確認すれば、大当り遊技中の何ラウンドを開始する場合であるかを認識することができる。例えば、EXTデータとして「01(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド1の開始であることを認識することができ、EXTデータとして「07(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド7の開始であることを認識することができる。
A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドは、内部制御上のラウンド数(見た目上のラウンド数ではない)を示す値がEXTデータにセットされて演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータを確認すれば、大当り遊技中の何ラウンドを終了する場合であるかを認識することができる。例えば、EXTデータとして「01(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド1の終了であることを認識することができ、EXTデータとして「07(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド7の終了であることを認識することができる。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図10および図11に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図10および図11に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図12は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口(第1大入賞口、第2大入賞口)を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞または第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図30参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、第1大入賞口や第2大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21a,21bを駆動して第1大入賞口や第2大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や第1大入賞口や第2大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。第1大入賞口や第2大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、第1大入賞口や第2大入賞口を閉鎖する制御を行い所定時間が経過してから、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、第1大入賞口や第2大入賞口を閉鎖する制御を行い所定時間が経過してから、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、第1大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21aを駆動して第1大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。第2大入賞口の開成条件や第1大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。第1大入賞口の開放中に閉成条件が成立すると、第1大入賞口を閉鎖する制御を行う。また、第1大入賞口および第2大入賞口の閉鎖中に開成条件が成立すると、第2大入賞口を開放する制御を行う。そして、全ての大入賞口の開放を終了すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図13は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、ステップS217に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図14参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出したり、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
図14は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図14に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216)。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS217)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS218)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS220)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図14参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS221)。なお、ステップS221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS222)。
図15および図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグのいずれもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出図柄コマンド制御処理(ステップS30)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図7参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図7(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図7(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図7(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図7(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図7(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図7(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(A),(B)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、遊技価値の高い(1回あたりの大入賞口の開放時間が29秒と長く射幸性が高い)通常大当りや確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図17は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS80)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS81)。そして、ステップS89に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS82)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS83)。そして、ステップS89に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS84)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当り、または突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS84のY)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS85)。そして、ステップS89に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS84のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS86)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS86のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS87)。そして、ステップS89に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS86のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS88)。そして、ステップS89に移行する。
この実施の形態では、ステップS84〜S88の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。また、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)には、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。この場合、後述するステップS89の処理で短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別が決定される場合があり、短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別が決定された場合には、ステップS91の処理で変動パターンとして短縮変動の変動パターンが決定される。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
なお、この実施の形態では、時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルと、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS84でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS81,S83,S85,S87またはS88の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS89)。なお、始動入賞のタイミングでランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、ステップS89の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブルのうちのいずれかを選択する(ステップS90)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS90の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS91)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS92)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS93)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS94)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS95)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS84〜S88,S89の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図18は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図10参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS101)。セットされていない場合には、ステップS107に移行する。
大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS102,S103)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。
また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS104,S105)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。
そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップSS106)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS101のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS107)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS108)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS107のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS109)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS110)。
図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットする(ステップS132)。なお、セットされていれば、時短回数カウンタもリセットする。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU56は、大入賞口開放前タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。なお、大入賞口開放前タイマは、大当り遊技や小当り遊技中に大入賞口を開放するまでの時間を計測するためのタイマである。具体的には、大当り遊技の開始時には、ステップS134において、変動表示を停止してから第1ラウンドが開始されるまでに要する時間(演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動表示を停止し大当り図柄を停止表示してから第1ラウンドが開始されるまでのファンファーレ演出を行う時間に相当)が大入賞口開放前タイマに設定される。また、第1ラウンド以降については、各ラウンド間のインターバル時間(演出制御用マイクロコンピュータ100側でラウンド間のインターバル演出を行う時間に装置)が大入賞口開放前タイマに設定される。
次いで、CPU56は、大当り遊技中のラウンド数をカウントするためのラウンド数カウンタの値を0に初期化する(ステップS136)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
また、ステップS130で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動回数をカウントするための時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS141)。時短回数カウンタの値が0でなければ(この場合、通常大当りとなったことにもとづいて時短状態に制御されるとともに時短回数カウンタがセットされている場合である)、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、時短フラグをリセットする(ステップS144)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS145)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS146)。また、大入賞口開放前タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS147)。なお、小当りとなる場合には、小当り遊技の開始時に、ステップS147において、変動表示を停止してから小当り遊技が開始されるまでに要する時間が大入賞口開放前タイマに設定される。
なお、この実施の形態では、既に説明したように、突然確変大当りと小当りの場合とでは、見た目上、全く同様の態様で大入賞口の開放制御が行われ(図9(B)参照)、突然確変大当りであるのか小当りであるのかを認識しにくくしている。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS149)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS145のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)。
次に、大当り遊技中や小当り遊技中の大入賞口の開放制御に用いられる開放パターンデータについて説明する。図21および図22は、大当り遊技中や小当り遊技中の大入賞口の開放制御に用いられる開放パターンデータの例を示す説明図である。
まず、図21を用いて、通常大当りや確変大当りにもとづく大当り遊技中の大入賞口の開放制御を説明する。図21に示すように、通常大当りや確変大当りである場合には、ラウンドごとに開放対象の大入賞口を指定する値(大入賞口指定値)と開放時間と閉鎖時間と終了コードとが設定された開放パターンデータが用いられる。
図21に示すように、通常大当りや確変大当りとなる場合、開放対象の大入賞口指定値として、第1ラウンドでは第1大入賞口を指定する値が設定され、第2ラウンドでは第2大入賞口を指定する値が設定され、第3ラウンドでは第1大入賞口を指定する値が設定されという順序に従って、交互に第1大入賞口を指定する値と第2大入賞口を指定する値とが設定される。例えば、第1大入賞口を指定する値として大入賞口指定値「1」が設定され、第2大入賞口を指定する値として大入賞口指定値「2」が設定される。
また、図21に示すように、通常大当りや確変大当りとなる場合、開放時間は一律に29秒(図9(A)に示した開放時間T1に相当する)に設定される。
図21に示すように、通常大当りや確変大当りとなる場合、第1大入賞口の開放を終了した後には閉鎖時間として3秒が設定される。この場合、後述する大入賞口開放中処理において、そのラウンドを終了すると、ラウンド間のインターバル期間として1秒がセットされるので(ステップS1464参照)、そのラウンドの第1大入賞口の開放を終了した後、次のラウンドの第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間の合計は、3秒+1秒=4秒(図9(A)に示す閉鎖時間T3に相当する)ということになる。
また、第2大入賞口の開放を終了した後には閉鎖時間として1秒が設定される。この場合、後述する大入賞口開放中処理において、そのラウンドを終了すると、ラウンド間のインターバル期間として1秒がセットされるので(ステップS1464参照)、そのラウンドの第2大入賞口の開放を終了した後、次のラウンドの第1大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間の合計は、1秒+1秒=2秒(図9(A)に示す閉鎖時間T4に相当する)ということになる。
なお、図21に示す例では、最終ラウンド(第15ラウンド)においても閉鎖時間として1秒が設定されているが、最終ラウンドには閉鎖時間を設定せず、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了すると直ちに大当り遊技を終了するようにしてもよい。
そして、図21に示すように、各ラウンドの開放パターンデータの最終のレコードには、開放パターンデータの最終データであることを示す終了コードが設定されている。
次に、図22(A)を用いて、突然確変大当りにもとづく大当り遊技中の大入賞口の開放制御を説明する。図22(A)に示すように、突然確変大当りである場合には、ラウンドごとに開放対象の大入賞口指定値と開放時間と閉鎖時間と終了コードとが設定された開放パターンデータが用いられる。
図22(A)に示すように、突然確変大当りとなる場合、開放対象の大入賞口指定値として、第1ラウンドでは第1大入賞口を指定する値(例えば、「1」)が設定され、第2ラウンドでは第2大入賞口を指定する値(例えば、「2」)が設定される。
また、図22(A)に示すように、突然確変大当りとなる場合、開放時間は一律に1秒(図9(B)に示した開放時間T2に相当する)に設定される。また、図22(A)に示すように、突然確変大当りとなる場合、閉鎖時間は一律に5秒に設定される。この場合、後述する大入賞口開放中処理において、第1ラウンドを終了すると、ラウンド間のインターバル期間として1秒がセットされるので(ステップS1464参照)、第1ラウンドの第1大入賞口の開放を終了した後、次の第2ラウンドの第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間の合計は、5秒+1秒=6秒ということになる。
なお、図22(A)に示す例では、最終ラウンド(第2ラウンド)においても閉鎖時間として5秒が設定されているが、最終ラウンドには閉鎖時間を設定せず、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了すると直ちに大当り遊技を終了するようにしてもよい。
図22(A)に示す例では、開放パターンデータに閉鎖時間として5秒を設定する場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、1秒や2秒などより短い閉鎖時間を設定してもよく、10秒や20秒などより長い閉鎖時間を設定してもよい。
そして、図22(A)に示すように、各ラウンドの開放パターンデータの最終のレコードには終了コードが設定されている。
次に、図22(B)を用いて、小当り遊技中の大入賞口の開放制御を説明する。図22(B)に示すように、小当りである場合には、小当り遊技中の全ての開放時間および閉鎖時間と終了コードとが設定された開放パターンデータが用いられる。なお、この実施の形態では、小当りである場合には、大入賞口指定値を用いることなく、1回目の開放では第1大入賞口が開放制御され、2回目の開放では第2大入賞口が開放制御される。
また、図22(B)に示すように、小当りとなる場合、開放時間は一律に1秒(図9(B)に示した開放時間T2に相当する)に設定され、小当り用の開放パターンデータ中に開放時間が2つ設定される。また、図22(B)に示すように、小当りとなる場合、1回目と2回目の開放時間の間の閉鎖時間は6秒に設定され、2回目の最後の開放時間の後の閉鎖時間は5秒に設定される。既に説明したように、突然確変大当りとなる場合には、第1ラウンドの第1大入賞口の開放を終了した後、第2ラウンドの第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間の合計は5秒+1秒=6秒であるので、突然確変大当りとなる場合と小当りとなる場合との見た目上の開放時間および閉鎖時間は同じになる。
なお、図22(A)に示す例では、最後の2回目の第2大入賞口の開放を終了した後の閉鎖時間として5秒が設定されているが、最後の第2大入賞口の開放を終了した後には閉鎖時間を設定せず、最後の第2大入賞口の開放を終了すると直ちに小当り遊技を終了するようにしてもよい。
そして、図22(B)に示すように、開放パターンデータの最終のレコードには終了コードが設定されている。
なお、突然確変大当りや小当りは、恰も突然に確変状態に制御されるか否かを見せるためのものであるため、突然確変大当りにもとづく大当り遊技中や小当り遊技中である場合には大入賞口への遊技球の入賞を極力抑えることが望ましい。そのため、この実施の形態では、突然確変大当りや小当りの場合には、大入賞口の開放時間を1秒と短くするとともに、大入賞口の開放を終了してから次の大入賞口を開放するまでの閉鎖時間を6秒とやや長めにしている。そのように大入賞口の開放と開放の間の閉鎖時間を長くすることによって、この実施の形態では、大入賞口の開放のタイミングを狙って遊技球を発射することにより大入賞口に入賞させられてしまうことを極力防止している。
また、この実施の形態では、図21および図22に示すように、ラウンド中に開放時間に加えて閉鎖時間を設けることにより、大入賞口の閉鎖時間(例えば、図9に示した閉鎖時間T3や閉鎖時間T4)を異ならせる場合を示したが、このような態様にかぎられない。例えば、ラウンド中には開放時間のみを設定するようにし、ラウンド後のインターバル期間としての閉鎖時間を異ならせることによって大入賞口の閉鎖時間(例えば、図9に示した閉鎖時間T3や閉鎖時間T4)を異ならせるようにしてもよい。
図23は、大当り遊技における各ラウンドの前に実行される大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口開放前タイマの値を−1する(ステップS1401)。大入賞口開放前タイマがタイムアウト(大入賞口開放前タイマの値が0)したら(ステップS1402)、CPU56は、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS1403)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。また、CPU56は、ラウンド数カウンタの値を1加算する(ステップS1405)。
次いで、CPU56は、大当り種別および現在のラウンドに応じた開放パターンデータの先頭にポインタをセットする(ステップS1406)。なお、大当り種別は、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」〜「03」のいずれであるかを確認することにより判定できる。また、現在のラウンドは、ラウンド数カウンタの値を確認することにより判定できる。
例えば、通常大当りや確変大当りにもとづく大当り遊技に制御する場合には、第1ラウンドを開始するときには、大当り種別バッファに「01」または「02」が設定されているとともにラウンド数カウンタの値が「1」であることにもとづいて、図21に示す通常大当り、確変大当り用の第1ラウンドの開放パターンデータの先頭にポインタをセットすることにより、以降、セットした開放パターンデータの先頭のレコードのデータから順に処理が実行されることになる。また、第2ラウンド以降のラウンドを開始するときには、大当り種別バッファに「01」または「02」が設定されているとともにラウンド数カウンタの値が「2」〜「15」のいずれかであることにもとづいて、図21に示す通常大当り、確変大当り用の第2ラウンド〜第15ラウンドのいずれかの開放パターンデータの先頭にポインタをセットすることにより、以降、セットした開放パターンデータの先頭のレコードのデータから順に処理が実行されることになる。
また、例えば、突然確変大当りにもとづく大当り遊技に制御する場合には、第1ラウンドを開始するときには、大当り種別バッファに「03」が設定されているとともにラウンド数カウンタの値が「1」であることにもとづいて、図22(A)に示す突然確変大当り用の第1ラウンドの開放パターンデータの先頭にポインタをセットすることにより、以降、セットした開放パターンデータの先頭のレコードのデータから順に処理が実行されることになる。また、第2ラウンドを開始するときには、大当り種別バッファに「03」が設定されているとともにラウンド数カウンタの値が「2」であることにもとづいて、図22(A)に示す突然確変大当り用の第2ラウンドの開放パターンデータの先頭にポインタをセットすることにより、以降、セットした開放パターンデータの先頭のレコードのデータから順に処理が実行されることになる。
次いで、CPU56は、ポインタが指す開放パターンデータ中の開放対象の大入賞口指定値を読み出してセットする(ステップS1407)。次いで、CPU56は、ポインタの値を1加算し(ステップS1408)、ポインタが指す開放パターンデータ中の大入賞口指定値の次に設定されている開放時間を読み出して、大入賞口の開放時間または閉鎖時間を計測するための開閉時間タイマにセットする(ステップS1409)。
次いで、CPU56は、開放対象の大入賞口を開放状態に制御する(ステップS1410)。具体的には、ステップS1407で大入賞口指定値として第1大入賞口を指定する値(例えば、「1」)がセットされた場合には、ソレノイド21aを駆動して第1大入賞口を開放状態に制御する。また、ステップS1407で大入賞口指定値として第2大入賞口を指定する値(例えば、「2」)がセットされた場合には、ソレノイド21bを駆動して第2大入賞口を開放状態に制御する。
次いで、CPU56は、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口開放中指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1411)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する(ステップS1412)。
図24および図25は、大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、まず、開放対象の大入賞口に対応するカウントスイッチからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS1451)。具体的には、大入賞口開放前処理のステップS1407で大入賞口指定値として第1大入賞口を指定する値(例えば、「1」)がセットされた場合には、第1カウントスイッチ23aからの検出信号を入力したか否かを確認する。また、大入賞口開放前処理のステップS1407で大入賞口指定値として第2大入賞口を指定する値(例えば、「2」)がセットされた場合には、第2カウントスイッチ23bからの検出信号を入力したか否かを確認する。そして、開放対象の大入賞口に対応するカウントスイッチがオンしたら、すなわち大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップS1451のY)、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS1452)。そして、CPU56は、加算後の入賞個数カウンタの値が10になった場合には(ステップS1453)、ステップS1460に移行する。
入賞個数カウンタの値が10未満であれば、CPU56は、開閉時間タイマを1減算し(ステップS1454)、開閉時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS1455)。開閉時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。開閉時間タイマがタイムアウトしていれば、CPU56は、ポインタの値を1加算し(ステップS1456)、ポインタが指す開放パターンデータ中の値が終了コードを示す値となっているか否かを確認する(ステップS1457)。終了コードを示す値となっていれば、ステップS1460に移行する。
ポインタが指す開放パターンデータ中の値が終了コードを示す値でなければ(すなわち、閉鎖時間を示す値であれば)、CPU56は、ポインタが指す開放パターンデータ中の閉鎖時間を読み出して、開閉時間タイマにセットする(ステップS1458)。
次いで、CPU56は、第1大入賞口または第2大入賞口を閉鎖状態に制御する(ステップS1459)。具体的には、大入賞口開放前処理のステップS1407で大入賞口指定値として第1大入賞口を指定する値(例えば、「1」)がセットされた場合には、ソレノイド21aの駆動を停止して第1大入賞口を閉鎖状態に制御する。また、大入賞口開放前処理のステップS1407で大入賞口指定値として第2大入賞口を指定する値(例えば、「2」)がセットされた場合には、ソレノイド21bの駆動を停止して第2大入賞口を閉鎖状態に制御する。
ステップS1460に移行すると、CPU56は、ラウンドを終了させるための処理を行う。具体的には、CPU56は、まず、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口開放後指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1460)。
次いで、CPU56は、今回の大当り遊技が突然確変大当りにもとづくものであるか否かを確認する(ステップS1461)。なお、突然確変大当りにもとづくものであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。
今回の大当り遊技が突然確変大当りにもとづくものでなければ(すなわち、通常大当りまたは確変大当りにもとづくものであれば)、CPU56は、ラウンド数カウンタの値が15となっているか否かを確認する(ステップS1462)。ラウンド数カウンタの値が15となっていれば(すなわち、最終ラウンドを終了していれば)、ステップS1466に移行する。ラウンド数カウンタの値が15となっていなければ(すなわち、残りのラウンドがあれば)、ステップS1464に移行する。
今回の大当り遊技が突然確変大当りにもとづくものであれば、CPU56は、ラウンド数カウンタの値が2となっているか否かを確認する(ステップS1463)。ラウンド数カウンタの値が2となっていれば(すなわち、最終ラウンドを終了していれば)、ステップS1466に移行する。ラウンド数カウンタの値が2となっていなければ(すなわち、残りのラウンドがあれば)、ステップS1464に移行する。
残りのラウンドがある場合には(ステップS1462のNまたはステップS1463のN)、CPU56は、大入賞口開放前タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば演出表示装置9において報知する時間(インターバル演出を行い期間に相当))に相当する値(本例では、1秒)を設定する(ステップS1464)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS1465)。
最終ラウンドを終了していれば(ステップS1462のYまたはステップS1463のY)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS1466)。
図26は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りや突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」のいずれかであるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS167)とともに、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS168)。そして、ステップS171に移行する。
確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS169)。また、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS170)。そして、ステップS171に移行する。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
図27は、小当り遊技において実行される小当り開放前処理(ステップS308)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU56は、大入賞口開放前タイマの値を−1する(ステップS2470)。大入賞口開放前タイマがタイムアウト(大入賞口開放前タイマの値が0)したら(ステップS2471)、CPU56は、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS2472)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。
次いで、CPU56は、小当り用の開放パターンデータの先頭にポインタをセットする(ステップS2474)。次いで、CPU56は、ポインタが指す開放パターンデータ中の開放時間を読み出して開閉時間タイマにセットする(ステップS2475)。
次いで、CPU56は、第1大入賞口を開放状態に制御する(ステップS2476)。具体的には、ソレノイド21aを駆動して第1大入賞口を開放状態に制御する。また、CPU56は、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS2477)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り開放中処理(ステップS309)に対応した値に更新する(ステップS2478)。
図28は、小当り開放中処理(ステップS309)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU56は、まず、開閉時間タイマを1減算し(ステップS2481)、開閉時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS2482)。開閉時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。開閉時間タイマがタイムアウトしていれば、CPU56は、ポインタの値を1加算し(ステップS2483)、ポインタが指す開放パターンデータ中の値が終了コードを示す値となっているか否かを確認する(ステップS2484)。終了コードを示す値となっていれば、ステップS2492に移行する。
ポインタが指す開放パターンデータ中の値が終了コードを示す値でなければ(すなわち、開放時間または閉鎖時間を示す値であれば)、CPU56は、大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2485)。大入賞口開放中フラグがセットされていなければ(すなわち、第1大入賞口および第2大入賞口の閉鎖中であれば)、CPU56は、ポインタが指す開放パターンデータ中の開放時間を読み出して、開閉時間タイマにセットする(ステップS2486)。
次いで、CPU56は、第2大入賞口を開放状態に制御する(ステップS2487)。具体的には、ソレノイド21bを駆動して第2大入賞口を開放状態に制御する。また、CPU56は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS2488)。
大入賞口開放中フラグがセットされていれば(すなわち、第1大入賞口または第2大入賞口の開放中であれば)、CPU56は、ポインタが指す開放パターンデータ中の閉鎖時間を読み出して、開閉時間タイマにセットする(ステップS2489)。
次いで、CPU56は、第1大入賞口または第2大入賞口を閉鎖状態に制御する(ステップS2490)。具体的には、1回目の第1大入賞口の開放を終了する場合であれば、ソレノイド21aの駆動を停止して第1大入賞口を開放状態に制御する。また、2回目の第2大入賞口の開放を終了する場合であれば、ソレノイド21bの駆動を停止して第2大入賞口を開放状態に制御する。また、CPU56は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS2491)。
ステップS2487で終了コードとなっていた場合には、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り終了処理(ステップS310)に対応した値に更新する(ステップS2492)。
図29は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU56は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS2160)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS2164に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、小当りフラグをリセットし(ステップS2161)、小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2162)。そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置9において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS2163)、処理を終了する。
ステップS2164では、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS2165)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップS2165のY)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS2166)。
図30は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS36)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS36)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、可変入賞手段として、第1可変入賞手段(本例では、第1特別可変入賞球装置20a)と第2可変入賞手段(本例では、第2特別可変入賞球装置20b)とを備える。また、第1可変入賞手段と第2可変入賞手段とを所定の順序(本例では、第1特別可変入賞球装置20aと第2特別可変入賞球装置20bとを交互に開放する)に従って第1状態に変化させる特定遊技状態(本例では、大当り遊技状態、小当り遊技状態)に制御可能であるとともに、特定遊技状態として、可変入賞手段を第1状態(本例では、開放状態)に第1期間(本例では、29秒間)変化させる第1特定遊技状態(本例では、通常大当りや確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と、可変入賞手段を第1状態に第1期間よりも短い第2期間(本例では、1秒間)変化させる第2特定遊技状態(本例では、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態、小当り遊技状態)とに制御可能である。そして、第2特定遊技状態に制御する場合には、第1特定遊技状態に制御する場合と比較して、第1可変入賞手段または第2可変入賞手段のうちのいずれか一方の可変入賞手段を第2状態に変化させてから他方の可変入賞手段を第1状態に変化させるまでの不利期間が長くなるように制御する。具体的には、図9に示すように、通常大当りや確変大当りにもとづく大当り遊技における第1大入賞口を閉鎖してから次のラウンドで第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間T3(本例では、3秒+1秒=4秒)および第2大入賞口を閉鎖してから次のラウンドで第1大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間T4(本例では、1秒+1秒=2秒)のいずれよりも、突然確変大当りにもとづく大当り遊技における第1大入賞口を閉鎖してから第2ラウンドで第2大入賞口の開放を開始するまでの閉鎖時間T5(本例では、5秒+1秒=6秒)の方が長い。そのため、第1特定遊技状態では不利期間を相対的に短くする一方で、第2特定遊技状態では不利期間を相対的に長くするので、複数の可変入賞手段を備えた遊技機において、不利期間を効果的に制御して、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第1大入賞口と第2大入賞口とを交互に開放状態に制御する場合を示したが、所定の順序に従って第1大入賞口と第2大入賞口とを開放状態に制御するものであればよく必ずしも交互に開放状態に制御するものでなくてもよい。例えば、第1大入賞口→第1大入賞口→第2大入賞口→第1大入賞口→第1大入賞口→第2大入賞口・・・のサイクルで順に開放状態に制御するものでもよく、第1大入賞口および第2大入賞口を何らかの決められた順序に従って開放状態に制御するものであればよい。また、このように変則的な順序で大入賞口を開放するように構成した場合であっても、この実施の形態で示したように、下流側の第2大入賞口を閉鎖してから上流側の第1大入賞口を開放するまでの時間を短くするようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、第1可変入賞手段と第2可変入賞手段とは、遊技球の入賞のしやすさが異なる。具体的には、この実施の形態では、第2特別可変入賞球装置20bは、第1特別可変入賞球装置20aと比較して大きく入賞しやすい。そして、第2特定遊技状態に制御する場合には、遊技球が入賞しにくい方の可変入賞手段を第1状態に第2期間変化させるように構成してもよい。例えば、第2特定遊技状態のうちの小当り遊技状態において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図22(B)に示す小当り用の開放パターンデータを用いてステップS308〜S310を実行する場合に、1回目の大入賞口の開放および2回目の大入賞口の開放の両方とも、入賞しにくい方の第1大入賞口を開放するようにしてもよい。そのように構成すれば、第2特定遊技状態では可変入賞手段に遊技球が入賞しにくいので、遊技にメリハリをつけることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第2特別可変入賞球装置20bを第1特別可変入賞球装置20aと比較して大きくすることによって、第2大入賞口に入賞しやすくする場合を示したが、大入賞口の入賞のしやすさの異ならせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、打球発射装置から発射された遊技球が遊技領域7を経由して第1大入賞口に至るまでの経路と第2大入賞口に至るまでの経路とで遊技球の導かれやすさが異なる(例えば、一方の大入賞口の開口部に遊技球が誘導されやすいように経路が形成されている)ように構成されていてもよい。この場合、例えば、各大入賞口の位置や経路の長さ、障害物となる役物や釘の配置を異ならせることによって、第1大入賞口と第2大入賞口とで入賞のしやすさが異なるようにすればよい。また、例えば、第1特別可変入賞球装置20aと第2特別可変入賞球装置20bとの大きさを同じ大きさとすることにより、上流側に配置されている第1特別可変入賞球装置20aの方が入賞しやすくなるようにしてもよい。また、例えば、一方の大入賞口が、他方の大入賞口よりも大きさが小さくても、遊技球が導かれやすいように経路が形成されていたり位置が配置されていたりすることにより、他方の大入賞口よりも入賞しやすいように構成されているものであってもよい。
また、この実施の形態によれば、第1可変入賞手段は、遊技球が流下する上流位置に設けられ、第2可変入賞手段は、遊技球が流下する下流位置に設けられている。そして、第1可変入賞手段および第2可変入賞手段を所定の順序に従って第1状態に変化させるときに、第1可変入賞手段を第2状態に変化させてから第2可変入賞手段を第1状態に変化させるまでの期間(本例では、図9(A)に示す閉鎖時間T3)よりも、第2可変入賞手段を第2状態に変化させてから第1可変入賞手段を第1状態に変化させるまでの期間(本例では、図9に示す閉鎖時間T4)が短くなるように、第1可変入賞手段および第2可変入賞手段を制御する。そのため、可変入賞手段に遊技球を入賞させやすくすることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、上記に示した実施の形態において、第1大入賞口や第2大入賞口への異常入賞を検出した場合に、異常報知用LED24a,24bを用いて異常報知するように構成してもよい。以下、第1大入賞口や第2大入賞口への異常入賞を報知する場合の変形例について説明する。
図31は、第1大入賞口や第2大入賞口への異常入賞を報知する場合の入賞報知処理の処理例を示すフローチャートである。図31に示す変形例では、入賞報知処理において、CPU56は、まず、スイッチ処理(ステップS21)でセットされるスイッチオンバッファを読み出す(ステップS2121)。次いで、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を読み出し(ステップS2122)、特別図柄プロセスフラグの値が5以上となっているか否かを確認する(ステップS2123)。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、CPU56は、ステップS2121で読み出したスイッチオンバッファにもとづいて、第2カウントスイッチ23bがオン状態となっているか否かを確認する(ステップS2124)。第2カウントスイッチ23bがオン状態となっていれば、遊技機への電源投入後に第2大入賞口への1回目の異常入賞を既に報知済みであることを示す初回異常報知済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2125)。初回異常報知済フラグがセットされていなければ(すなわち、遊技機への電源投入後、第2大入賞口への異常入賞をまだ1度も報知していなければ)、CPU56は、異常報知用LED24bを点灯する制御を行う(ステップS2126)。一方、初回異常報知済フラグがセットされていれば(すなわち、遊技機への電源投入後、第2大入賞口への1回目の異常入賞を既に報知済みであれば)、CPU56は、異常報知用LED24aを点灯する制御を行う(ステップS2127)。そして、CPU56は、セットされていなければ、初回異常報知済フラグをセットする(ステップS2128)。
第2カウントスイッチ23bがオン状態となっていなければ、CPU56は、ステップS2121で読み出したスイッチオンバッファにもとづいて、第1カウントスイッチ23aがオン状態となっているか否かを確認する(ステップS2129)。第1カウントスイッチ23aがオン状態となっていれば、CPU56は、異常報知用LED24aを点灯する制御を行う(ステップS2130)。
ステップS2123で特別図柄プロセスフラグの値が5未満(すなわち、0〜4のいずれか)であるということは、図12に示す特別図柄プロセス処理において、特別図柄通常処理(ステップS300)〜特別図柄停止処理(ステップS304)のいずれかの処理が実行可能な状態となっているということである。すなわち、大当り遊技状態にも小当り遊技状態にも制御されていない状態であり、第1大入賞口または第2大入賞口の開放制御が行われることのない期間である。それにもかかわらず、ステップS2124,S2129でYと判定され第1大入賞口または第2大入賞口への入賞が検出されたということは、第1大入賞口または第2大入賞口に対して何らかの異常または不正が行われている可能性があることを示している。そこで、CPU56は、ステップS2123で特別図柄プロセスフラグの値が5未満であった場合にステップS2124,S2129で第1カウントスイッチ23aまたは第2カウントスイッチ23bのオン状態を検出した場合には、第1大入賞口または第2大入賞口への異常入賞が発生したと判定し、異常報知用LED24aまたは異常報知用LED24bを点灯する制御を行う。
一方、ステップS2123で特別図柄プロセスフラグの値が5以上(すなわち、5〜10のいずれか)であるということは、図12に示す特別図柄プロセス処理において、大入賞口開放前処理(ステップS305)〜小当り終了処理(ステップS310)のいずれかの処理が実行されていることを意味する。すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御され、第1大入賞口または第2大入賞口の開放制御が行われうる期間であり、第1大入賞口または第2大入賞口への遊技球の入賞がありうる。そこで、CPU56は、ステップS2123で特別図柄プロセスフラグの値が5以上であった場合には、そのまま入賞報知処理を終了する。
なお、図31では記載を省略しているが、ステップS2126,S2127,S2130で異常報知用LED24a,24bを点灯して異常報知を開始した後、例えば、所定期間を経過したことにもとづいて異常報知を終了するようにすればよい。この場合、例えば、異常報知を開始するときにタイマをセットし、そのタイマがタイムアウトしたことにもとづいて異常報知用LED24a,24bを消灯して異常報知を終了するようにすればよい。また、例えば、異常報知を開始した後、遊技店員などによってエラー解除ボタンなどが押下されたことにもとづいて異常報知を終了するようにしてもよい。
図31に示す変形例によれば、第1可変入賞手段(本例では、第1特別可変入賞球装置20a)への遊技球の異常入賞を検出した場合と、第2可変入賞手段(本例では、第2特別可変入賞球装置20b)への遊技球の異常入賞を検出した場合とで、異なる報知態様で異常入賞を報知する。具体的には、第1特別可変入賞球装置20a(第1大入賞口)への異常入賞を検出した場合には異常報知用LED24aを点灯させるのに対して、遊技機への電源投入後に最初に第2特別可変入賞球装置20b(第2大入賞口)への異常入賞を検出した場合には異常報知用LED24bを点灯させる。そのため、いずれの可変入賞手段に対して異常入賞が発生したのかを認識可能とすることができる。
また、図31に示す変形例によれば、第1特別可変入賞球装置20a(第1大入賞口)への異常入賞を検出した場合には異常報知用LED24aを点灯させる一方で、遊技機への電源投入後に最初に第2特別可変入賞球装置20b(第2大入賞口)への異常入賞を検出した場合に異なる報知態様で異常報知(本例では、異常報知用LED24bを点灯)するので、例えば、遊技機の工場出荷時などのエラー検査を行う際に、第1大入賞口への異常入賞と第2大入賞口への異常入賞との両方を同時に発生させても、第1大入賞口への異常入賞であるか第2大入賞口への異常入賞であるかを見分けることができるとともに、第1大入賞口への異常入賞と第2大入賞口への異常入賞とをそれぞれ正常に検出できていることを検査することができる。一方で、2回目以降の異常入賞の検出では、いずれの大入賞口への異常入賞を検出した場合であっても同じ異常報知用LED24aが点灯するので、遊技店員が異常入賞を発見する場合には異常報知用LED24aのみを確認すればよく、容易に異常入賞を発見することができる。
なお、図31に示す変形例では、大当り遊技中でないときに(特別図柄プロセスフラグの値が5未満であるときに)第1カウントスイッチ23aまたは第2カウントスイッチ23bのオン状態を検出すると直ちに異常報知する場合を示したが、このような態様にかぎらず、例えば、第1カウントスイッチ23aや第2カウントスイッチ23bのオン状態の検出数をカウントし、その検出数が所定の閾値に達したことを条件として異常報知するようにしてもよい。
また、図31に示す変形例において、大当り遊技中であっても(特別図柄プロセスフラグの値が5以上であっても)2つの大入賞口のうち開放対象でない方の大入賞口に遊技球が所定の閾値以上入賞した場合にも異常入賞と判定して異常報知するようにしてもよい。この場合、開放対象の大入賞口が閉鎖した後、遅れてカウントスイッチで検出される遊技球の存在も考慮して、大当り遊技中(特別図柄プロセスフラグの値が5以上)のときに異常判定に用いる閾値は、大当り遊技中でない(特別図柄プロセスフラグの値が5未満)ときに異常判定に用いる閾値よりも大きい値としてもよい。
また、図31に示す変形例では、遊技機への電源投入後に最初に第2特別可変入賞球装置20b(第2大入賞口)への異常入賞を検出した場合には異常報知用LED24bを点灯させる場合を示したが、異常入賞の報知の態様の異ならせ方は、このような態様にかぎらず、例えば、遊技機への電源投入後に最初に第2特別可変入賞球装置20b(第2大入賞口)への異常入賞を検出した場合に、異常報知用LED24aおよび異常報知用LED24bの両方を点灯させるようにしてもよい。
また、図31に示す変形例では、異常報知用LED24a,24bを点灯させることによって異常報知する場合を示したが、異常報知の態様は、このような態様にかぎられない。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、異常入賞を検出した旨を示すコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドを受信したことにもとづいて、演出表示装置9において異常報知画面を表示したり、枠LED28を所定の報知パターンで点灯または点滅させたり、スピーカ27から所定の報知音を出力したりしてもよい。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、異常入賞を検出した旨を示す外部出力信号をホールコンピュータなどに外部出力するようにしてもよい。
また、図31に示す変形例では、2つの異常報知用LED24a,24bを用いることにより異常入賞の報知態様を異ならせる場合を示したが、1つの異常報知用LEDのみを用いて異常入賞の報知態様を異ならせるようにしてもよい。例えば、遊技機への電源投入後に最初の第2大入賞口への異常入賞を検出した場合には異常報知用LED24aを点滅させるようにし、2回目以降の第2大入賞口への異常入賞を検出した場合には同じ異常報知用LED24aを点灯させるようにしてもよい。
また、図31に示した変形例において、例えば、初回異常報知済フラグをバックアップRAMに記憶するようにし、第2大入賞口への異常入賞の報知態様を一度異ならせた後、次回はRAMの初期化が行われるまで第2大入賞口への異常入賞の報知態様を第1大入賞口への異常入賞の報知態様と同じとしてもよい。
また、図31に示す変形例では、遊技機への電源投入後に1回のみ第2大入賞口への異常入賞の報知態様を異ならせる場合を示したが、1回にかぎらず、遊技機への電源投入後の所定回の第2大入賞口への異常入賞の報知態様を異ならせるようにしてもよい。例えば、遊技機への電源投入後、第2大入賞口への異常入賞を検出したときに2回まで異常報知用LED24bの方を点灯させるようにしてもよい。
また、上記に示した実施の形態において、大当り遊技状態において1ラウンドあたり大入賞口を1回だけ開放する場合を示したが、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放可能に構成してもよい。以下、大当り遊技状態において1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放可能に構成する場合の変形例について説明する。
図32は、大当り遊技状態において1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放可能に構成する場合の大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。なお、図32に示す変形例では、大入賞口開放前処理(図23参照)において、ステップS1410を実行して開放対象の大入賞口を開放状態に制御すると、CPU56は、大入賞口開放中フラグをセットするものとする。
図32に示す変形例において、ステップS1451〜S1457の処理は、図24に示したそれらの処理と同様である。ステップS1457でポインタが指す開放パターンデータ中の値が終了コードを示す値でなければ(すなわち、開放時間または閉鎖時間を示す値であれば)、CPU56は、大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1457A)。大入賞口開放中フラグがセットされていなければ(すなわち、開放対象の大入賞口の閉鎖中であれば)、CPU56は、ポインタが指す開放パターンデータ中の開放時間を読み出して、開閉時間タイマにセットする(ステップS1457B)。
次いで、CPU56は、開放対象の大入賞口を開放状態に制御する(ステップS1457C)。具体的には、大入賞口開放前処理のステップS1407で大入賞口指定値として第1大入賞口を指定する値(例えば、「1」)がセットされた場合には、ソレノイド21aを駆動して第1大入賞口を開放状態に制御する。また、大入賞口開放前処理のステップS1407で大入賞口指定値として第2大入賞口を指定する値(例えば、「2」)がセットされた場合には、ソレノイド21bを駆動して第2大入賞口を開放状態に制御する。また、CPU56は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS1457D)。
大入賞口開放中フラグがセットされていれば(すなわち、開放対象の大入賞口の開放中であれば)、CPU56は、ポインタが指す開放パターンデータ中の閉鎖時間を読み出して、開閉時間タイマにセットする(ステップS1458)。
次いで、CPU56は、開放対象の大入賞口を閉鎖状態に制御する(ステップS1459)。具体的には、大入賞口開放前処理のステップS1407で大入賞口指定値として第1大入賞口を指定する値(例えば、「1」)がセットされた場合には、ソレノイド21aの駆動を停止して第1大入賞口を閉鎖状態に制御する。また、大入賞口開放前処理のステップS1407で大入賞口指定値として第2大入賞口を指定する値(例えば、「2」)がセットされた場合には、ソレノイド21bの駆動を停止して第2大入賞口を閉鎖状態に制御する。また、CPU56は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS1459A)。
なお、図32に示す変形例において、ステップS1460以降の処理は、図25に示したそれらの処理と同様である。
なお、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
なお、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが 本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
本発明は、遊技領域に遊技媒体を発射することにより所定の遊技を行い、遊技の結果が特定遊技結果となったときに遊技者にとって有利なラウンド遊技を複数回実行する遊技機に好適に適用される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20a 第1特別可変入賞球装置
20b 第2特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP

Claims (2)

  1. 所定条件が成立したことにもとづいて、遊技者にとって有利な第1状態と遊技者にとって不利な第2状態とのいずれかの状態に変化可能な可変入賞手段を第1状態に変化させる遊技機であって、
    前記可変入賞手段は、第1可変入賞手段と第2可変入賞手段とを含み、
    前記第1可変入賞手段と前記第2可変入賞手段とを所定の順序に従って第1状態に変化させる第1有利状態および第2有利状態を少なくとも含む有利状態に制御する有利状態制御手段を備え、
    前記有利状態制御手段は、
    前記第1有利状態に制御する場合には、前記可変入賞手段を第1期間第1状態に変化させ
    前記第2有利状態に制御する場合には、
    前記可変入賞手段を前記第1期間よりも短い第2期間第1状態に変化させるとともに、
    記第1有利状態に制御する場合と比較して、前記第1可変入賞手段および前記第2可変入賞手段のうちのいずれか一方の可変入賞手段を第2状態に変化させてから他方の可変入賞手段を第1状態に変化させるまでの不利期間が長くなるように制御する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 可変入賞手段への遊技媒体の異常入賞を報知する異常入賞報知手段を備え、
    前記異常入賞報知手段は、第1可変入賞手段への遊技媒体の異常入賞を検出した場合と、第2可変入賞手段への遊技媒体の異常入賞を検出した場合とで、異なる報知態様により異常入賞を報知する
    請求項1記載の遊技機。
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