JP5914390B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技媒体が始動領域を通過した後に可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて可変表示を行い、可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたときいに、遊技者にとって有利な有利状態に制御するパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定の入賞価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、入賞価値とは、入賞領域への遊技球の入賞に応じて賞球を払い出したり得点や景品を付与したりすることである。また、遊技価値とは、特定表示結果となった場合に遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り(特定遊技状態)」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
そのような遊技機において、識別情報の可変表示が開始されてから可変表示の表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果となる特殊表示結果(例えば、チャンス目)を仮停止表示させた後に識別情報の可変表示を再度実行する再可変表示を所定回数実行する演出(擬似連演出)を実行可能に構成されたものがある。例えば、特許文献1には、擬似連演出を実行可能に構成した遊技機において、1回の可変表示中に実行される複数回の再可変表示において、先読み予告と同様の態様で擬似連予告演出を実行することが記載されている。
特開2010−88523号公報(段落0241,0242,0272−0274、図25)
特許文献1に記載された遊技機において、さらに演出効果を向上させるために、再可変表示が実行される旨を示唆する示唆演出(擬似連予告演出)を複数設けるようにして、複数の示唆演出を実行可能に構成することが考えられる。しかし、そのように構成してしまうと、複数の示唆演出が同時に実行されてしまった場合には遊技者に過度な期待感を抱かせてしまい、却って遊技に対する興趣の低下を招くおそれがある。
そこで、本発明は、再可変表示パターンにもとづいて可変表示を実行する際に複数の示唆演出を実行可能に構成した場合に、遊技者に過度な期待感を抱かせることを低減し、遊技に対する興趣が低下することを防止できる遊技機を提供することを目的とする。
(手段1)本発明による遊技機は、遊技媒体(例えば、遊技球)が始動領域(例えば、第1始動入賞口13、第2始動入賞口14)を通過した後に可変表示の開始条件が成立したこと(例えば、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)にもとづいて可変表示を行い、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、有利状態に制御するか否かを可変表示の表示結果を導出表示する以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、可変表示が開始されてから可変表示の表示結果が導出表示されるまでに一旦仮停止表示させた後に可変表示を再度実行する再可変表示(例えば、再変動)を所定回数(例えば、1回〜3回)実行する再可変表示パターン(例えば、擬似連を伴う変動パターン)を含む複数の可変表示パターン(例えば、変動パターン)から1の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS98を実行する部分)と、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターンにもとづいて可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS101,S1125〜S1128,S3201〜S3204を実行する部分。演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS801〜S803を実行する部分)と、少なくとも再可変表示パターンにもとづいて可変表示が実行されるときに、再可変表示が実行される旨を示唆する示唆演出(例えば、擬似連予告演出)を実行する示唆演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8003で擬似連予告演出に応じたプロセステーブルを選択し、ステップS8005,S8105を実行することによって、図36(3),(6),(9)に示す停止図柄予告演出やセリフ予告演出を実行する)と、示唆演出として、第1示唆演出(例えば、停止図柄予告演出)を実行するか否かを決定する第1示唆演出決定手段と、示唆演出として、第1示唆演出とは演出態様が異なる第2示唆演出(例えば、セリフ予告演出)を実行するか否かを決定する第2示唆演出決定手段とを備え、第2示唆演出決定手段は、第1示唆演出決定手段が第1示唆演出を実行するか否かを決定した後に、第2示唆演出を実行するか否かを決定するとともに、第1示唆演出決定手段によって第1示唆演出を実行しないと決定されたことを条件として第2示唆演出を実行するか否かを決定することにより、1の再可変表示に対して第1示唆演出と第2示唆演出との両方を実行することを制限(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS5007でYのときステップS5008を実行しない)、可変表示実行手段は、再可変表示パターンにもとづいて可変表示を実行する場合には、少なくとも、再可変表示を所定回数繰り返す繰り返し演出を実行する第1演出と、可変表示が開始されてから可変表示の表示結果が導出表示されるまでに仮停止表示させることなく所定演出を特定回数繰り返す繰り返し演出を実行する第2演出とのいずれかの演出を実行可能であり、示唆演出実行手段は、第2演出が実行されるときには示唆演出の実行を制限することを特徴とする。そのような構成により、再可変表示パターンにもとづいて可変表示を実行する際に複数の示唆演出を実行可能に構成した場合に、1の再可変表示に対して複数の示唆演出が実行されてしまうことを防止することができる。従って、遊技者に過度な期待感を抱かせることを低減することができ、遊技に対する興趣が低下することを防止することができる。
また、所定条件の成立にもとづいて遊技者にとって有利な特別状態に特別期間制御する特別状態制御手段を備えるように構成されていてもよい
(手段2)手段1において、第1示唆演出(例えば、停止図柄予告演出)を実行するか否かを決定する第1示唆演出決定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5005を実行する部分)と、第2示唆演出(例えば、セリフ予告演出)を実行するか否かを決定する第2示唆演出決定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5008を実行する部分)とを備え、第2示唆演出決定手段は、第1示唆演出決定手段が第1示唆演出を実行するか否かを決定した後に、第2示唆演出を実行するか否かを決定するとともに(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS5005の後にステップS5008を実行する)、第1示唆演出決定手段によって第1示唆演出を実行しないと決定されたことを条件として、第2示唆演出を実行するか否かを決定する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS5007でNと判定したことを条件にステップS5008を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第1示唆演出が実行される場合には第2示唆演出が実行されないように制限することにより、1の再可変表示に対して複数の示唆演出が実行されてしまうことを防止することができ、遊技者に過度な期待感を抱かせることを低減することができる。
(手段3)手段1または手段2において、示唆演出実行手段は、1の可変表示における再可変表示の残り回数に応じて異なる制限度合いで、第1示唆演出と第2示唆演出との両方を実行することを制限する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS5006で変数Kが2以上(再変動の残り回数が2以上)であれば無制限にステップS5008を実行し、ステップS5006で変数Kが2以上でなければ(再変動の残り回数が1回しかなければ)、ステップS5007でNと判定したことを条件にステップS5008を実行し、ステップS5007でYであればステップS5008を実行しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、1の可変表示における再可変表示の残り回数に応じて、1の再可変表示に対して複数の示唆演出が実行されることに対する制限度合いが異なるので、示唆演出の演出効果を向上させることができる。
(手段4)手段1から手段3のいずれかにおいて、所定条件の成立(例えば、確変大当りや突然確変大当りの発生)にもとづいて遊技者にとって有利な特別状態(例えば、確変状態)に特別期間(例えば、変動表示の回数が所定回数(例えば、100回)に達するまで、または大当りが発生するまで)制御する特別状態制御手段(例えば、図38〜図40に示す変形例において、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当り終了処理のステップS169で確変フラグをセットするとともに確変回数カウンタに所定回数(例えば、100回)をセットし、特別図柄停止処理のステップS131でYのときにはステップS132を実行し、特別図柄停止処理のステップS131でNのときには、確変回数カウンタの値が0であれば確変回数カウンタの値を1減算するとともに、減算後の確変回数カウンタの値が0となれば確変フラグをリセットする部分)を備え、可変表示実行手段は、可変表示が開始されてから可変表示の表示結果が導出表示される以前に予告演出(例えば、再変動)を特別回数(例えば、1回〜3回)繰り返し実行可能であるとともに、第1タイミング(例えば、リーチ状態となる前)または該第1タイミングよりも後の第2タイミング(例えば、リーチ後)で繰り返しの予告演出を実行可能であり(例えば、図38〜図40に示す変形例において、演出制御用マイクロコンピュータ100が、ステップS6004またはS6005の決定結果にもとづいて、ステップS8005やS8105などの処理を実行し、リーチ状態となる前に演出を行う通常擬似連演出またはリーチ後に演出を行う特殊擬似連演出を行う部分)、特別状態に制御される特別期間のうちの第1期間では第1タイミングで繰り返しの予告演出を実行し、第1期間より後の第2期間では第1タイミングまたは第2タイミングで繰り返しの予告演出を実行する割合が高い(例えば、図38〜図40に示す変形例において、演出制御用マイクロコンピュータ100が、ステップS6001〜S6005などの処理を実行する部分。本例では第1確変期間(確変状態に移行後の変動回数が1〜50回の期間)には演出態様を通常擬似連演出と決定し、第2確変期間(確変状態に移行後の変動回数が51〜100回の期間)には通常擬似連演出よりも特殊擬似連演出と決定する割合が高い(図38(A)参照)。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別状態に制御される特別期間のうちのどの期間であるかに応じて、繰り返しの予告演出を実行するタイミングを変化させることができ、特別状態に制御されている期間の遊技が単調となり興趣が低下することを防止することができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 擬似連演出設定処理を示すフローチャートである。 擬似連演出選択テーブル、停止図柄予告決定テーブル、およびセリフ予告決定テーブルの具体例を示す説明図である。 擬似連予告演出決定結果格納領域の具体例を示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 擬似連演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 予告連演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 擬似連演出決定処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理の変形例を示すフローチャートである。 通常擬似連演出および特殊擬似連演出の具体例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、この実施の形態のように、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、この実施の形態のように、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶表示部18cおよび第2保留記憶表示部18dに代えて、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部を設けるように構成してもよい。そのように構成すれば、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられていることによって、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。また、そのように構成する場合、合算保留記憶表示部において、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)ように構成することが望ましい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行(この実施の形態では、時短状態に移行)する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
なお、演出制御手段には、後述するように、スティックコントローラ122が備えるトリガセンサ125や傾倒方向センサユニット123、バイブレータ用モータ126、およびプッシュボタン120が備えるプッシュセンサ124にも接続されているのであるが(図3参照)、図2では図示を省略している。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
また、演出制御基板80は、リアルタイムクロック108を搭載している。リアルタイムクロック108は、年/月/日/曜日や時/分/秒の情報を含む時刻情報を出力する機能を備える。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図9参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、擬似連演出が実行される場合には再変動が1回行われ、予告連演出が実行される場合には連続演出が1回実行される。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、擬似連演出が実行される場合には再変動が1回行われ、予告連演出が実行される場合には連続演出が1回実行される。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、擬似連演出が実行される場合には再変動が2回行われ、予告連演出が実行される場合には連続演出が2回実行される。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、擬似連演出が実行される場合には再変動が3回行われ、予告連演出が実行される場合には連続演出が3回実行される。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で擬似連の演出を伴う変動パターンが決定された場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、演出図柄の変動表示中に擬似連演出と予告連演出とのいずれかを選択して実行する。「擬似連演出」とは、演出図柄の可変表示が開始されてから可変表示の表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果(はずれ図柄)となる特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示させた後に演出図柄の可変表示を再度実行する再可変表示(再変動)を所定回数(本例では、1回〜3回)実行する演出である。なお、この実施の形態では、特殊表示結果(チャンス目図柄)として、所定のチャンス図柄(本例では、星形の図柄)を含む図柄の組み合わせを仮停止表示させる演出が実行される。また、「予告連演出」とは、特殊表示結果(チャンス目図柄)の仮停止表示を伴わずに、演出図柄の変動表示中に所定演出(連続演出)を特定回数(本例では、1回〜3回)繰り返し実行する演出である。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、擬似連演出が実行される場合には再変動が1回行われ、予告連演出が実行される場合には連続演出が1回実行される。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、擬似連演出が実行される場合には再変動が2回行われ、予告連演出が実行される場合には連続演出が2回実行される。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、擬似連演出が実行される場合には再変動が3回行われ、予告連演出が実行される場合には連続演出が3回実行される。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、擬似連演出が実行される場合には再変動が1回行われ、予告連演出が実行される場合には連続演出が1回実行される。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(3)ランダム3(MR3):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(4)ランダム4(MR4):ランダム3の初期値を決定する(ランダム3初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2)または初期値用乱数(ランダム4)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態や時短状態(すなわち、確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(40分の5の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して1個の判定値が割り当てられている(40分の1の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての15ラウンドの通常大当りや確変大当りとに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび2ラウンドの2種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、10ラウンドの大当り遊技に制御する10R確変大当りや、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当り、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS167参照)。そして、時短状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると時短状態が終了する(ステップS168,S137〜S140参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、時短状態を終了する(ステップS132参照)。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および時短状態が継続する(ステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「通常大当り」や「確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「通常大当り」や「確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および時短状態が継続する(ステップS132参照)。
なお、突然確変大当りの態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大入賞口の開放回数は通常大当りや突然確変大当りと同じ15回(15ラウンド)とし、大入賞口の開放時間のみ0.1秒と極めて短くするようにしてもよい。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。なお、大当り種別が全て確変大当りであるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、確変状態(高確率状態)に移行されるのみで時短状態(高ベース状態)を伴わない突然確変大当りを設けるようにすること(大入賞口の開放パターンも突然確変大当りと小当りの場合とで同じにすること)が好ましい。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9および図10は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9および図10に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「通常大当り」や「確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A30A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「通常大当り」や「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する場合を示しているが、保留記憶情報の形態は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、以下のような態様の保留記憶情報を送信するようにしてもよい。
(1)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(2)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(3)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(4)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図9および図10に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図9および図10に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図11および図12は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図22参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図13は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図13(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図13(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図13(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213A)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図14参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214A)。なお、ステップS1214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)および変動パターン判定用乱数(ランダム2)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム2)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図14は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図14に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)および変動パターン判定用乱数(ランダム2)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1215A)。
次に、図13(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213B)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図14参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214B)。なお、ステップS1214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)および変動パターン判定用乱数(ランダム2)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム2)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1215B)。
図15および図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグのみがセットされ、確変フラグがセットされていない場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)の順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)が送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態や時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りが発生したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図17は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り種別に応じた大当り用変動パターン判定テーブル(確変大当り/通常大当り用の大当り用変動パターン判定テーブル、突然確変大当り用の大当り用変動パターン判定テーブル)を選択する(ステップS92)。そして、ステップS98に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン判定テーブルを選択する(ステップS94)。そして、ステップS98に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を確変状態や時短状態に移行するときにセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「通常大当り」とすることに決定された場合には、大当り遊技を終了する処理において時短フラグがセットされる。また、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では100回)の変動表示を終了したときにリセットされる。なお、所定回数の変動表示を終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、時短フラグがリセットされる。また、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定された場合には、大当り遊技を終了する処理において確変フラグがセットされるとともに時短フラグがセットされる。そして、次の大当りが発生した場合に、確変フラグとともに時短フラグがリセットされる。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、通常用のはずれ用変動パターン判定テーブルを選択する(ステップS96)。そして、ステップS98に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が確変状態または時短状態であれば(この実施の形態では、確変状態に移行される場合には必ず時短状態にも移行されるので(ステップS169,S170参照)、ステップS95でYと判定された場合には、確変状態の場合と時短状態のみに制御されている場合とがある)、CPU56は、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、時短用のはずれ用変動パターン判定テーブルを選択する(ステップS97)。そして、ステップS98に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S97の処理が実行されることによって、遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、時短用のはずれ用変動パターン判定テーブルが選択される。この場合、後述するステップS98の処理で変動パターンとして短縮変動用の変動パターン(図6に示す非リーチPA1−2)が決定される場合がある。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、遊技状態が通常状態である場合に(ステップS95でNの場合に)、さらに合算保留記憶数が所定数以上(例えば、3以上)であるか否かを確認するようにし、合算保留記憶数が所定数以上である場合には短縮用のはずれ用変動パターン判定テーブルを選択して短縮変動用の変動パターンを決定する場合を設けることにより、短縮変動の変動表示が行われるようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S96またはS97の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS98)。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS99)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS100)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS101)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS102)。
図18は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図9参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「通常大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、「確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「通常大当り」および「確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「突然確変大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、時短状態であることを示す時短フラグ、および時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「通常大当り」または「確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。なお、大当りの種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「通常大当り」や「確変大当り」の場合には15回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、通常大当りや確変大当りの場合には、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS137)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、時短フラグをリセットする(ステップS140)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS141)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する(ステップS142)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS143)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS144)。また、小当り遊技における大入賞口の1回あたりの開放時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りのラウンド時間と同じ0.1秒が、小当り遊技における大入賞口の1回あたりの開放時間としてセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS145)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS141のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図21は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、「通常大当り」または「確変大当り」であった場合には大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA302(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS164)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、今回終了する大当りが通常大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、「通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。通常大当りであれば、CPU56は、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS168)。
通常大当りでなければ(すなわち、確変大当りまたは突然確変大当りであれば)、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態に移行させる(ステップS169)とともに、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS170)。
なお、この実施の形態では、確変大当りであるか突然確変大当りであるかにかかわらず一律に確変状態および時短状態の両方に移行させる場合を示しているが、突然確変大当りとなる場合には、その突然確変大当り前の遊技状態に応じて時短状態に移行させるか否かを異ならせてもよい。例えば、突然確変大当り前に通常状態(低ベース状態)であった場合には、確変状態に移行させるのみで時短状態には移行させない(すなわち、高確率/低ベース状態に移行させる)ようにし、突然確変大当り前に時短状態(高ベース状態)であった場合には、確変状態および時短状態の両方に移行させる(すなわち、高確率/高ベース状態に移行させる)ようにしてもよい。そのようにすれば、突然確変大当りの前後で可変入賞球装置15の開放頻度に変化が生じないので、突然確変大当りであったか小当りであったかを認識しにくくすることができる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
図22は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示させるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図23は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
次いで、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図24は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図9および図10参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図25は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))であれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS627)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS629)。例えば、受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットし、受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする。そして、ステップS611に移行する。
図26は、図23に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図27は、図26に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図27に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図28は、図26に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8000)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8001)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8001の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8001において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図29は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図29に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。また、確変状態となることを想起させる図柄(この実施の形態では、奇数図柄)を確変図柄ともいい、確変状態とならないことを想起させる図柄(この実施の形態では、偶数図柄)を非確変図柄ともいう。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンドで示される変動パターンが擬似連を含むものである場合に、演出図柄の変動表示中に実行する演出を設定する擬似連演出設定処理を実行する(ステップS8002)
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンと、擬似連を伴う場合にはステップS8002の擬似連演出設定処理で設定した演出(後述する擬似連演出、予告連演出)および擬似連予告演出とに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8003)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8004)。
図30は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図30に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8005)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8006)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8007)。
図31は、擬似連演出設定処理(ステップS8002)を示すフローチャートである。擬似連演出設定処理では、演出制御用CPU101は、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンドで指定された変動パターンが擬似連を伴うものであるか否かを確認する(ステップS5001)。擬似連を伴うものでなければ、そのまま処理を終了する。
擬似連を伴う変動パターンであれば(ステップS5001のY)、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に擬似連演出と予告連演出とのいずれを実行するかを決定する(ステップS5002)。なお、ステップS5002では、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に擬似連演出と予告連演出とのいずれを実行するかを決定するための擬似連演出選択テーブルを用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、擬似連演出と予告連演出とのいずれを実行するかを決定する。
図32(A)は、擬似連演出選択テーブルの具体例を示す説明図である。図32(A)に示すように、この実施の形態では、ステップS5002において、演出制御用CPU101は、50%の割合で擬似連演出を実行することに決定し、50%の割合で予告連演出を実行することに決定するものとする。
なお、擬似連演出と予告連演出との決定割合は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、70%や80%などの割合で擬似連演出の方を高い割合で決定するようにしてもよいし、逆に予告連演出の方を高い割合で決定するようにしてもよい。
また、例えば、大当りであるか否かや、大当り種別が確変大当りであるか通常大当りであるかに応じて、異なる割合で擬似連演出を実行するか予告連演出を実行するかを決定するようにしてもよい。この場合、例えば、大当りである場合には、はずれとなる場合と比較して、予告連演出の決定割合が高くなるように構成してもよい。また、逆に、例えば、大当りである場合には、はずれとなる場合と比較して、擬似連演出の決定割合が高くなるように構成してもよい。
また、ステップS5002で擬似連演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、例えば、擬似連演出の実行を決定したことを示す擬似連演出決定フラグをセットする。そして、演出図柄変動開始処理のステップS8003において、擬似連演出決定フラグがセットされていることにもとづいて、擬似連演出に応じたプロセステーブルを選択し、そのプロセステーブルを用いてステップS8005,S8105が実行されることによって、演出図柄の変動表示中に擬似連演出が実行される。また、ステップS5002で予告連演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、例えば、予告連演出の実行を決定したことを示す予告連演出決定フラグをセットする。そして、演出図柄変動開始処理のステップS8003において、予告連演出決定フラグがセットされていることにもとづいて、予告連演出に応じたプロセステーブルを選択し、そのプロセステーブルを用いてステップS8005,S8105が実行されることによって、演出図柄の変動表示中に予告連演出が実行される。
なお、この実施の形態では、擬似連回数1回の擬似連を伴う変動パターンに従って擬似連演出が実行される場合には、演出図柄の変動表示中にチャンス目図柄の仮停止表示および再変動が1回ずつ実行され、擬似連回数2回の擬似連を伴う変動パターンに従って擬似連演出が実行される場合には、演出図柄の変動表示中にチャンス目図柄の仮停止表示および再変動が2回ずつ実行され、擬似連回数3回の擬似連を伴う変動パターンに従って擬似連演出が実行される場合には、演出図柄の変動表示中にチャンス目図柄の仮停止表示および再変動が3回ずつ実行される。
また、この実施の形態では、擬似連回数1回の擬似連を伴う変動パターンに従って予告連演出が実行される場合には、演出図柄の変動表示中に1段階目の所定演出(連続演出)のみが実行され、擬似連回数2回の擬似連を伴う変動パターンに従って予告連演出が実行される場合には、演出図柄の変動表示中に2段階目の所定演出(連続演出)まで実行され、擬似連回数3回の擬似連を伴う変動パターンに従って予告連演出が実行される場合には、演出図柄の変動表示中に3段階目の所定演出(連続演出)まで実行される。
なお、予告連演出における所定演出(連続演出)の実行回数は、必ずしも変動パターンで指定される擬似連回数に一致する必要はなく、変動パターンで指定される変動時間内に演出が収まるのであれば、例えば、擬似連回数3回の擬似連を伴う変動パターンに従って予告連演出が実行される場合であっても、4段階目以上の所定演出(連続演出)まで実行されるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、擬似連演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS5003)。擬似連演出の実行を決定していなければ(すなわち、予告連演出の実行を決定した場合であれば)、そのまま処理を終了する。
擬似連演出の実行を決定した場合であれば(ステップS5003のY)、演出制御用CPU101は、変動パターンで指定される擬似連回数(本例では、1回〜3回)を所定の変数Kにセットする(ステップS5004)。
次いで、演出制御CPU101は、停止図柄予告演出の有無を決定する(ステップS5005)。この実施の形態では、擬似連演出が実行される場合には、再変動が実行される前の変動(初回変動または再変動)において、再変動が実行される旨を示唆する擬似連予告演出が実行される。また、この実施の形態では、擬似連予告演出には、停止図柄予告演出とセリフ予告演出との2種類がある。「停止図柄予告演出」とは、再変動が実行される前にチャンス図柄(本例では、星形の図柄)を波線表示することにより、チャンス図柄を含むチャンス目図柄が仮停止表示されて再変動が実行されることを示唆する擬似連予告演出である。また、「セリフ予告演出」とは、再変動が実行される前にキャラクタのセリフとして「継続するかも!」などの文字列を表示することにより、再変動が実行されることを示唆する擬似連予告演出である。
ステップS5005では、演出制御用CPU101は、停止図柄予告演出の有無を決定するための停止図柄予告決定テーブルを用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、停止図柄予告演出を実行するか否かを決定する。
図32(B)は、停止図柄予告決定テーブルの具体例を示す説明図である。図32(B)に示すように、この実施の形態では、ステップS5005において、演出制御用CPU101は、50%の割合で停止図柄予告演出を実行することに決定するものとする。なお、停止図柄予告演出の決定割合は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、70%や80%などの高い割合で停止図柄予告演出を実行するように決定してもよく、逆に30%や20%などの低い割合で停止図柄予告演出を実行するように決定してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変数Kの値が2以上であるか否かを確認する(ステップS5006)。変数Kの値が2以上であれば(すなわち、擬似連予告演出を決定すべき再変動の残り回数が2以上あれば)、ステップS5008に移行する。変数Kの値が2以上でなければ(すなわち、擬似連予告演出を決定すべき再変動の残り回数が1となっていれば)、演出制御用CPU101は、ステップS5005で停止図柄予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS5007)。停止図柄予告演出の実行を決定していれば(ステップS5007のY)、ステップS5009に移行する。停止図柄予告演出の実行を決定していなければ(ステップS5007のN)、ステップS5008に移行する。
ステップS5008では、演出制御用CPU101は、セリフ予告演出の有無を決定する(ステップS5008)。ステップS5008では、演出制御用CPU101は、セリフ予告演出の有無を決定するためのセリフ予告決定テーブルを用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、セリフ予告演出を実行するか否かを決定する。
図32(C)は、セリフ予告決定テーブルの具体例を示す説明図である。図32(B)に示すように、この実施の形態では、ステップS5008において、演出制御用CPU101は、50%の割合でセリフ予告演出を実行することに決定するものとする。なお、セリフ予告演出の決定割合は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、70%や80%などの高い割合でセリフ予告演出を実行するように決定してもよく、逆に30%や20%などの低い割合でセリフ予告演出を実行するように決定してもよい。
また、図32(B)に示した停止図柄予告決定テーブルや図32(C)に示したセリフ予告決定テーブルに関して、例えば、大当りであるか否かや、大当り種別が確変大当りであるか通常大当りであるかに応じて、異なる割合で停止図柄予告演出やセリフ予告演出を実行すると決定するようにしてもよい。この場合、例えば、大当りである場合には、はずれとなる場合と比較して、停止図柄予告演出よりもセリフ予告演出の決定割合が高くなるように構成してもよい。また、逆に、例えば、大当りである場合には、はずれとなる場合と比較して、セリフ予告演出よりも停止図柄予告演出の決定割合が高くなるように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、チャンス目図柄として仮停止表示させる仮停止図柄を決定する(ステップS5009)。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、ステップS5009において、中図柄としてチャンス図柄(本例では、星形の図柄)を含む図柄の組み合わせをチャンス目図柄(仮停止図柄)として決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5005,S5008で決定した停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の有無、およびステップS5009で決定した仮停止図柄を変動回数(初回変動であるかや何回目の再変動であるか)に対応付けて、RAMに設けられた所定の擬似連予告演出決定結果格納領域(後述する図33参照)に格納する(ステップS5010)。
次いで、演出制御用CPU101は、変数Kの値を1減算する(ステップS5011)とともに、減算後の変数Kの値が0となっているか否かを確認する(ステップS5012)。減算後の変数Kの値が0となっていれば(すなわち、全ての再変動に対して擬似連予告演出を決定済みであれば)、処理を終了する。減算後の変数Kの値が0となっていなければ(すなわち、擬似連予告演出を決定すべき再変動がまだ残っていれば)、ステップS5005に移行し、変数Kの値が0となるまでステップS5005〜S5012の処理が繰り返し実行される。
図33は、擬似連予告演出決定結果格納領域の具体例を示す説明図である。図33に示すように、擬似連予告演出決定結果格納領域には、変動回数(初回変動、再変動1回目、再変動2回目)に対応付けて、停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の有無の決定結果と仮停止図柄の決定結果とが格納される。図33に示す例では、一例として、擬似連回数3回の変動パターンが指定された場合が示されており、ステップS5004において変数Kに3回がセットされることによりステップS5005〜S5012の処理が3回実行されて、初回変動、再変動1回目および再変動2回目に対応する全ての格納領域に、それぞれ停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の有無の決定結果と仮停止図柄の決定結果とが格納される場合が示されている。なお、例えば、擬似連回数2回の変動パターンが指定された場合には、ステップS5004において変数Kに2回がセットされることによりステップS5005〜S5012の処理が2回だけ実行されるのであるから、初回変動および再変動1回目に対応する格納領域にのみ、それぞれ停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の有無の決定結果と仮停止図柄の決定結果とが格納されることになる。また、例えば、擬似連回数1回の変動パターンが指定された場合には、ステップS5004において変数Kに1回がセットされることによりステップS5005〜S5012の処理が1回だけ実行されるのであるから、初回変動に対応する格納領域にのみ、それぞれ停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の有無の決定結果と仮停止図柄の決定結果とが格納されることになる。
なお、この実施の形態では、ステップS5003の処理が実行されることによって、予告連演出の実行が決定された場合には、ステップS5004以降の処理には移行しないようにして擬似連予告演出を実行しないようにしている(言い換えれば、擬似連演出が実行される場合にのみ擬似連予告演出を実行可能としている)。すなわち、この実施の形態では、予告連演出が実行されるときには擬似連予告演出の実行を制限している。そのように構成するのは、以下のような理由による。すなわち、擬似連予告演出が実行されると、例えば、停止図柄予告演出が実行される場合にはチャンス図柄を示唆するような演出が実行されることにより、遊技者は、チャンス目図柄が仮停止表示されて再変動が実行されることを強く意識することになる。ところが、予告連演出が実行される場合には、所定演出(連続演出)が繰り返し実行されるのみでチャンス目図柄の仮停止表示を伴うものではないことから、擬似連予告演出を実行してしまうと却って遊技者を混乱させてしまうことになる。そこで、この実施の形態では、予告連演出が実行されるときには擬似連予告演出の実行を制限することによって、そのような遊技者を混乱させてしまう事態を防止するようにしている。
なお、予告連演出の実行が決定された場合であっても、何らかの予告演出が実行されるようにしてもよい。例えば、予告連の継続を示唆する態様の予告連演出専用の予告連継続予告演出を設けるようにし、ステップS5003でNと判定した後に、予告連継続予告演出の有無や態様を決定して、演出図柄の変動表示中に予告連継続演出を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、ステップS5006,S5007を実行することによって、擬似連予告演出を決定すべき再変動の残り回数が1となっている場合には、停止図柄予告演出を実行しないことに決定していることを条件としてセリフ予告演出の有無を決定可能としている。そのように構成することにより、この実施の形態では、1の再変動に対して複数の擬似連予告演出(停止図柄予告演出とセリフ予告演出)を両方実行することを制限するようにし、遊技者に過度な期待感を抱かせることを低減している。
ただし、この実施の形態では、ステップS5006が実行されることによって、擬似連予告演出を決定すべき再変動の残り回数が2以上あれば、ステップS5005の決定結果にかかわらずセリフ予告演出の有無を決定可能として、停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行される場合があるようにしている。すなわち、擬似連予告演出を決定すべき再変動の残り回数に応じて異なる制限度合いで、停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方を実行することを制限するようにしている。そのような構成により、この実施の形態では、再変動の残り回数に応じて複数の擬似連予告演出が実行されることに対する制限度合いが異なるので、擬似連予告演出の演出効果を向上させることができる。具体的には、この実施の形態では、停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行された場合には、再変動が2回以上継続するかもしれないとの期待感を与えることができ、擬似連予告演出の演出効果を向上させることができる。
例えば、図33に示す例では、初回変動の擬似連予告演出を決定する場合には、ステップS5004で変数Kに3をセットした後、ステップS5005〜S5012の処理を1巡目に実行する場合であり、変数Kの値が2以上あり(初回変動の段階では残りの再変動回数は3である)、制限を受けることなく、ステップS5005の停止図柄予告演出の有無の決定処理とステップS5008のセリフ予告演出の有無の決定処理との両方が実行される。図33に示す例では、停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行されることに決定され、停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の両方について「あり」の決定結果が格納されている場合が示されている。
次いで、再変動1回目の擬似連予告演出を決定する場合には、ステップS5011で変数Kが1減算されて2となった後、ステップS5005〜S5012の処理を2巡目に実行する場合であり、変数Kの値が2以上あり(残りの再変動回数は2である)、制限を受けることなく、ステップS5005の停止図柄予告演出の有無の決定処理とステップS5008のセリフ予告演出の有無の決定処理との両方が実行される。図33に示す例では、停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行されることに決定され、停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の両方について「あり」の決定結果が格納されている場合が示されている。
そして、再変動2回目の擬似連予告演出を決定する場合には、ステップS5011で変数Kが1減算されて1となった後、ステップS5005〜S5012の処理を3巡目に実行する場合であり、変数Kの値が1となっていることから(残りの再変動回数は1である)、ステップS5005で停止図柄予告演出を実行することに決定されていれば、ステップS5007の処理によってステップS5008のセリフ予告演出の有無の決定処理を実行しないように制限される。図33に示す例では、停止図柄予告演出の実行が決定されたことによりセリフ予告演出の実行が制限され、停止図柄予告演出のみ「あり」の決定結果が格納されセリフ予告演出について「なし」の決定結果が格納されている場合が示されている。なお、変数Kの値が1となっていても(残りの再変動回数が1となっていても)、ステップS5005で停止図柄予告演出を実行しないことに決定した場合であれば、ステップS5007でNと判定されてステップS5008のセリフ予告演出の有無の決定処理が実行され、セリフ予告演出の実行が決定される場合がある。
なお、この実施の形態では、図31に示す擬似連演出設定処理を実行することによって、複数の仮停止表示および再変動を伴う擬似連演出が実行される場合であっても、変動ごとの仮停止図柄や擬似連予告演出を演出図柄の変動開始時に一括して決定する場合を示したが、そのような決定態様にかぎられない。例えば、仮停止や再変動のタイミングごとに抽選処理を行って仮停止図柄や擬似連予告演出を個別に決定するようにしてもよい。そのように構成する場合であっても、例えば、ステップS5005〜S5008を同様の処理に従って、再変動の残り回数が1回となるなど残り少なくなった場合には、停止図柄予告演出を実行しないと決定していることを条件にセリフ予告演出の決定処理を行うようにして、停止図柄予告演出とセリフ予告演出とが両方実行されないように制限することが望ましい。
また、停止図柄予告演出の決定タイミングとセリフ予告演出の決定タイミングとは必ずしも同じタイミングである必要はなく、異なるタイミングで停止図柄予告演出とセリフ予告演出とを決定するようにしてもよい。例えば、停止図柄予告演出については演出図柄の変動開始のタイミングで一括して決定するようにする一方で、セリフ予告演出については仮停止や再変動のタイミングで決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS5006,S5007を実行することによって、擬似連予告演出を決定すべき再変動の残り回数が1(2未満)となっている場合に、停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行されることが全くないように制限する場合を示しているが、このような制限態様にかぎられない。例えば、擬似連予告演出を決定すべき再変動の残り回数が1(2未満)となっている場合であっても停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方を実行可能とする一方で、再変動の残り回数が1(2未満)となっている場合には、再変動の残り回数が2以上である場合と比較して、停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方を実行すると決定する割合を低くすることによって、停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行されることを制限してもよい。
図34は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8106)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8107)。
図35は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。
次いで、ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8311)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8312)。
次に、擬似連を含む変動パターンに従って演出図柄の変動表示が行われる場合に実行される擬似連演出および予告連演出の演出態様の具体例について説明する。図36は、擬似連演出の演出態様の具体例を示す説明図である。また、図37は、予告連演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図36および図37において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図36を用いて、擬似連演出の演出態様の具体例を説明する。図36(1)に示すように、左中右の演出図柄が停止表示されている状態から保留記憶が1つ消化されて、図36(2)に示すように、演出図柄の変動表示が開始されたものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、擬似連回数3回の変動パターンを決定し、擬似連回数3回の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信したものとする。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて演出図柄の変動表示を開始したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが擬似連回数3回の変動パターンを含むものであることにもとづいて、擬似連演出を実行することに決定したものとする(ステップS5002参照)。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連演出を実行することに決定したことにもとづいて、変動ごとに停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の有無と仮停止図柄とを決定したものとする(ステップS5004〜S5012参照)。なお、図36に示す例では、初回変動、再変動1回目および再変動2回目のそれぞれについて、停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の有無と仮停止図柄とを図33のように決定したものとする。
次いで、初回変動中の擬似連予告演出の実行タイミングとなると、本例では、図33に示すように停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の両方の実行が決定されていることから、図36(3)に示すように、チャンス図柄(本例では、星形の図柄)を波線表示する態様200で停止図柄予告演出が実行されるとともに、キャラクタ201のセリフとして「継続するかも!」などの文字列202を表示する態様でセリフ予告演出が実行される。
次いで、1回目の仮停止タイミングとなると、図36(4)に示すように、チャンス図柄(本例では、星形の図柄)203を含むチャンス目図柄が仮停止表示される。なお、図36(4)に示す例では、図33に示す1つ目の仮停止図柄が仮停止表示される例が示されている。なお、図36(4)では、最終停止表示ではないことから、左中右の演出図柄を僅かに振動させたり上下に微変動させたりするような態様で仮停止表示されているものとする。
次いで、1回目の再変動の開始タイミングとなると、図36(5)に示すように、左中右の演出図柄を変動させて1回目の再変動を開始する。次いで、1回目の再変動中の擬似連予告演出の実行タイミングとなると、本例では、図33に示すように停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の両方の実行が決定されていることから、図36(6)に示すように、チャンス図柄(本例では、星形の図柄)を波線表示する態様200で停止図柄予告演出が実行されるとともに、キャラクタ201のセリフとして「継続するかも!」などの文字列202を表示する態様でセリフ予告演出が実行される。
次いで、2回目の仮停止タイミングとなると、図36(7)に示すように、チャンス図柄(本例では、星形の図柄)203を含むチャンス目図柄が仮停止表示される。なお、図36(7)に示す例では、図33に示す2つ目の仮停止図柄が仮停止表示される例が示されている。なお、図36(7)では、最終停止表示ではないことから、左中右の演出図柄を僅かに振動させたり上下に微変動させたりするような態様で仮停止表示されているものとする。
次いで、2回目の再変動の開始タイミングとなると、図36(8)に示すように、左中右の演出図柄を変動させて2回目の再変動を開始する。次いで、2回目の再変動中の擬似連予告演出の実行タイミングとなると、本例では、図33に示すように停止図柄予告演出のみの実行が決定されていることから(残りの再変動回数が1回であることから、停止図柄予告演出およびセリフ予告演出の両方の実行が制限され、図33に示す例では、停止図柄予告演出のみの実行が決定されている)、図36(9)に示すように、チャンス図柄(本例では、星形の図柄)を波線表示する態様200で停止図柄予告演出のみが実行される。
次いで、3回目の仮停止タイミングとなると、図36(10)に示すように、チャンス図柄(本例では、星形の図柄)203を含むチャンス目図柄が仮停止表示される。なお、図36(10)に示す例では、図33に示す3つ目の仮停止図柄が仮停止表示される例が示されている。なお、図36(10)では、最終停止表示ではないことから、左中右の演出図柄を僅かに振動させたり上下に微変動させたりするような態様で仮停止表示されているものとする。
そして、その後、3回目の再変動の開始タイミングとなると、図36(5)や図36(8)と同様の態様で、左中右の演出図柄を変動させて3回目の再変動を開始する。そして、変動パターンにおいてノーマルリーチやスーパーリーチが指定されていれば、3回目の再変動において、左右の図柄が停止表示されてノーマルリーチやスーパーリーチの演出が実行された後、中の図柄が停止表示されて左中右の演出図柄の停止図柄が最終停止表示されることになる。
まず、図37を用いて、予告連演出の演出態様の具体例を説明する。図37(1)に示すように、左中右の演出図柄が停止表示されている状態から保留記憶が1つ消化されて、図37(2)に示すように、演出図柄の変動表示が開始されたものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、擬似連回数3回の変動パターンを決定し、擬似連回数3回の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信したものとする。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて演出図柄の変動表示を開始したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが擬似連回数3回の変動パターンを含むものであることにもとづいて、予告連演出を実行することに決定したものとする(ステップS5002参照)。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告連演出を実行することに決定したことにもとづいて、擬似連予告演出(停止図柄予告演出、セリフ予告演出)の決定は行わなかったものとする(ステップS5003のN参照)。
次いで、演出図柄の変動表示中の1段階目の演出の発展タイミングとなると、図37(3)に示すように、所定のキャラクタ204が登場するとともに、例えば、所定のキャラクタ204が「継続するかも!」などのセリフを話すような態様で1段階目の所定演出(連続演出)が実行されるとともに、演出表示装置9の背景画面が通常の背景色(例えば、白色)から1段階目の演出用の背景色(例えば、青色)に変化する。
なお、所定演出(連続演出)が実行される場合、図37(3)〜(5)に示すように、演出図柄の変動表示は、例えば、演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される。
次いで、演出図柄の変動表示中の2段階目の演出の発展タイミングとなると、図37(4)に示すように、1段階目の所定演出(連続演出)と同様の態様で、所定のキャラクタ204が登場するとともに、例えば、所定のキャラクタ204が「継続するかも!」などのセリフを話すような態様で2段階目の所定演出(連続演出)が実行されるとともに、演出表示装置9の背景画面が1段階目の演出用の背景色(例えば、青色)から2段階目の演出用の背景色(例えば、緑色)に変化する。
次いで、演出図柄の変動表示中の3段階目の演出の発展タイミングとなると、図37(5)に示すように、1段階目および2段階目の所定演出(連続演出)と同様の態様で、所定のキャラクタ204が登場するとともに、例えば、所定のキャラクタ204が「継続するかも!」などのセリフを話すような態様で3段階目の所定演出(連続演出)が実行されるとともに、演出表示装置9の背景画面が2段階目の演出用の背景色(例えば、緑色)から3段階目の演出用の背景色(例えば、赤色)に変化する。
なお、図37(3)〜(5)に示す例では、所定演出(連続演出)として、同じ所定のキャラクタ204が登場して同じセリフを話す態様の演出を繰り返し実行する場合を示したが、このような態様にかぎられない。例えば、同じ物語の登場人物や服装が同じであるなど何らかの演出上の関連性があるものであれば、1段階目〜3段階目でそれぞれにおいて異なるキャラクタを登場させてもよく異なるセリフを話す態様の演出を行ってもよい。すなわち、全く同一の演出を繰り返し実行する必要はなく、何らかの演出上の関連性を認識できるものであれば、1段階目〜3段階目でそれぞれ異なる演出を実行してもよい。
以上のような態様で、演出図柄の変動表示中に所定演出(連続演出)を複数回数繰り返し実行する態様で予告連演出が実行される。
また、図37(3)〜(5)に示すように、この実施の形態では、予告連演出を実行する場合、チャンス目図柄を仮停止表示させることなく、所定演出(連続演出)を繰り返し実行するに従って演出態様が変化する演出(本例では、背景色が変化する演出)を実行する。そのような構成により、この実施の形態では、予告連演出が実行される場合の演出効果をさらに高め、遊技に対する興趣を向上させている。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、再可変表示パターン(擬似連を伴う変動パターン)にもとづいて識別情報の可変表示を実行する場合には、少なくとも、識別情報の可変表示が開始されてから可変表示の表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果となる特殊表示結果(本例では、チャンス目図柄)を仮停止表示させた後に識別情報の可変表示を再度実行する再可変表示(本例では、再変動)を所定回数(本例では、1回〜3回)実行する第1演出(本例では、擬似連演出)と、所定演出(本例では、連続演出)を特定回数(本例では、1回〜3回)繰り返し実行する第2演出(本例では、予告連演出)とのいずれかの演出を実行可能である。また、再可変表示が実行される旨を示唆する示唆演出(本例では、擬似連予告演出)を実行する。そして、第2演出が実行されるときには示唆演出の実行を制限する。そのため、再可変表示パターンにもとづいて識別情報の可変表示を実行する際に複数の演出のいずれかを実行可能に構成した場合に、遊技者を混乱させてしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、擬似連を伴う変動パターンを用いる場合に、演出図柄の変動表示中に実行する具体的な演出を擬似連演出とするか予告連演出とするかを演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定する場合を示したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定するようにしてもよい。この場合、例えば、あらかじめ擬似連演出を指定する変動パターンや予告連演出を指定する変動パターンを用意しておき、変動パターンを決定することによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で擬似連演出とするか予告連演出とするかを決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、擬似連回数を含む変動パターン(図6参照)を決定することによって擬似連演出における再変動回数や予告連演出における所定演出の実行回数を遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定する場合を示したが、このような態様にかぎらず、演出制御用マイクロコンピュータ100側で抽選処理を行うことにより擬似連演出における再変動回数や予告連演出における所定演出の実行回数を決定するようにしてもよい。
以上のことから、擬似連を伴う変動パターンを用いる場合の演出の決定態様には、以下の(1)〜(4)の態様が考えられ、いずれの決定態様を用いて遊技機を構成しても構わない。
(1)擬似連演出とするか予告連演出とするかを遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定するとともに、擬似連演出における再変動回数や予告連演出における所定演出の実行回数も遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定する。
(2)擬似連演出とするか予告連演出とするかを遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定する一方で、擬似連演出における再変動回数や予告連演出における所定演出の実行回数を演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定する。
(3)擬似連演出とするか予告連演出とするかを演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定する一方で、擬似連演出における再変動回数や予告連演出における所定演出の実行回数を遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定する(この実施の形態における決定態様)。
(4)擬似連演出とするか予告連演出とするかを演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定するとともに、擬似連演出における再変動回数や予告連演出における所定演出の実行回数も演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定する。
また、この実施の形態では、予告連演出を実行することに決定した場合には擬似連予告演出を全く実行しないように制限する場合を示したが、予告連演出を実行することに決定した場合であっても、低い割合で擬似連予告演出(停止図柄予告演出、セリフ予告演出)を実行するように構成してもよい。
また、逆に、擬似連演出を実行する場合にも擬似連予告演出の実行を制限する場合があるようにしてもよい。例えば、擬似連演出の実行中に仮停止表示させる仮停止図柄が小さい図柄を仮停止させるものである場合など視認しにくいものである場合には、擬似連予告演出の実行を制限するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、擬似連予告演出には停止図柄予告演出とセリフ予告演出との2種類があるのであるが、擬似連予告演出として複数種類の演出を実行可能に構成している場合に、予告連演出が実行される場合に出現しても差し支えないような態様の演出であれば、その擬似連予告演出については予告連演出が実行される場合であっても実行するようにしてもよい。例えば、演出図柄の変動表示1回ごとの変動時間が固定時間であるような演出を行うものであって、変動時間を上乗せするような態様の擬似連予告演出であれば、予告連演出が実行される場合であっても差し支えないので、予告連演出が実行される場合であっても実行可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、擬似連回数が1回〜3回である場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、擬似連回数を4回以上としてもよい。そのような場合であっても、この実施の形態と同様の処理に従って、仮停止表示や再変動を4回以上実行可能な擬似連演出を実行したり、所定演出(連続演出)を4回以上繰り返し実行可能な予告連演出を実行したりするように構成すればよい。
また、この実施の形態によれば、第2演出として、特殊表示結果を仮停止表示させることなく、所定演出を繰り返し実行するに従って演出態様が変化する演出(本例では、演出表示装置9の背景画面の背景色が変化する演出)を実行する。具体的には、この実施の形態では、予告連演出を実行する場合には、チャンス目図柄の仮停止表示を伴わないのであるが、内部的な擬似連の進行に応じて、演出表示装置9の表示画面の背景色が青色→緑色→赤色に変化する。そのため、第2演出が実行される場合の演出効果を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、予告連演出が実行される場合の演出態様の変化のさせ方として、背景画面の背景色を段階的に変化させる場合を示したが、このような態様にかぎられない。例えば、所定演出(連続演出)を繰り返し実行するに従って、繰り返しの段階数を数字で表示するようにしたり、遊技枠の枠LED28の点灯・点滅パターンを段階的に変化させるようにしたりしてもよく、様々な演出態様の変化のさせ方が考えられる。
また、この実施の形態によれば、第1演出として、特殊識別情報(本例では、チャンス図柄(星形の図柄)を含む特殊表示結果を仮停止表示させた後に再可変表示を所定回数実行する演出を実行する。また、第2演出として、特殊識別情報を含む特殊表示結果を仮停止表示させることなく、所定演出を特定回数繰り返し実行する演出を実行する。そして、示唆演出として、特殊識別情報を含む特殊表示結果が仮停止表示されることを示唆する演出(本例では、図36(3),(6),(9)に示すように、チャンス図柄(本例では、星形の図柄)を波線表示する態様200の停止図柄予告演出)を実行する。そのため、示唆演出が実行されて特殊識別情報を含む特殊表示結果が仮停止表示されることが示唆されても、特殊識別情報を含む特殊表示結果が仮停止表示されないという演出上の矛盾が生じることを防止することができる。すなわち、特殊識別情報を含む特殊表示結果が仮停止表示されない第2演出(予告連演出)が実行される場合には示唆演出の実行が制限されるので、そのような演出上の矛盾が生じることを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、示唆演出として、第1示唆演出(本例では、停止図柄予告演出)と該第1示唆演出とは演出態様が異なる第2示唆演出(本例では、セリフ予告演出)とを実行可能である。そして、1の再可変表示に対して第1示唆演出と第2示唆演出との両方を実行することを制限する。そのため、再可変表示パターンにもとづいて識別情報の可変表示を実行する際に複数の示唆演出を実行可能に構成した場合に、1の再可変表示に対して複数の示唆演出が実行されてしまうことを防止することができる。従って、遊技者に過度な期待感を抱かせることを低減することができ、遊技に対する興趣が低下することを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、第1示唆演出を実行するか否かを決定した後に、第2示唆演出を実行するか否かを決定する(本例では、ステップS5005の決定処理の後にステップS5008の決定処理を実行可能としている)とともに、第1示唆演出決定手段によって第1示唆演出を実行しないと決定されたことを条件として、第2示唆演出を実行するか否かを決定する(本例では、ステップS5007でNと判定したことを条件にステップS5008の決定処理を実行可能としている)。そのため、第1示唆演出が実行される場合には第2示唆演出が実行されないように制限することにより、1の再可変表示に対して複数の示唆演出が実行されてしまうことを防止することができ、遊技者に過度な期待感を抱かせることを低減することができる。
なお、この実施の形態では、先に停止図柄予告演出の決定処理を実行した後にセリフ予告演出の決定処理を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に、先にセリフ予告演出の決定処理を実行した後に停止図柄予告演出の決定処理を実行するようにし、セリフ予告演出を実行しないことに決定したことを条件に停止図柄予告演出の決定処理を実行するように構成することによって、停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行されないように制限してもよい。
また、停止図柄予告演出とセリフ予告演出とが両方実行されないように制限する処理方法は、この実施の形態で示したような態様にかぎられない。例えば、停止図柄予告演出とセリフ予告演出とが設定されたテーブルを用いた抽選処理を実行するようにし、テーブルから停止図柄予告演出またはセリフ予告演出のいずれかを択一的に選択して決定するようにすることによって、停止図柄予告演出とセリフ予告演出とが両方実行されないようにしてもよい。
また、この実施の形態では、停止図柄予告演出を実行することに決定している場合には、セリフ予告演出の決定処理自体を実行しないようにすることによって、停止図柄予告演出とセリフ予告演出とが両方実行されないように制限する場合を示しているが、このような制限方法にかぎられない。例えば、停止図柄予告演出の決定処理とセリフ予告演出の決定処理自体は無条件に実行するようにし、事後的にセリフ予告演出の実行をキャンセルすることによって、停止図柄予告演出とセリフ予告演出とが両方実行されないように制限するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、1の識別情報の可変表示における再可変表示の残り回数に応じて異なる制限度合いで、第1示唆演出と第2示唆演出との両方を実行することを制限する。具体的には、この実施の形態では、ステップS5006で変数Kが2以上であれば(すなわち、残りの再変動回数が2以上であれば)、そのままステップS5008の決定処理を実行可能として、停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行可能となることを特に制限せず、ステップS5006で変数Kが2以上でなければ(すなわち、残りの再変動回数が1回しかなければ)、ステップS5007で停止図柄予告の実行を既に決定していると判定すれば、ステップS5008の決定処理を実行しないように制限している。そのため、1の識別情報の可変表示における再可変表示の残り回数に応じて、1の再可変表示に対して複数の示唆演出が実行されることに対する制限度合いが異なるので、示唆演出の演出効果を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、残りの再変動回数が2以上であれば停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行可能となることを特に制限せず、残りの再変動回数が1回のみである場合に停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行されないように制限する場合を示したが、そのような制限方法にかぎられない。例えば、残りの再変動回数が3である場合にのみ停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行可能となることを特に制限しないようにし、残りの再変動回数が2以下であれば停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行されないように制限するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、残りの再変動回数が少ないとき(本例では、1回しかないとき)に停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行されないように制限する場合を示したが、逆に、残りの再変動回数が多いとき(例えば、2回以上あるとき)に停止図柄予告演出とセリフ予告演出との両方が実行されないように制限するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、残りの再変動回数が1回しかなく、停止図柄予告演出を実行することに決定した場合には、セリフ予告演出を全く実行しないように制限する場合を示しているが、低い割合でセリフ予告演出を実行可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、擬似連予告演出(停止図柄予告演出、セリフ予告演出)が実行された場合には、必ずチャンス目図柄の仮停止表示および再変動が行われる場合を示しているが、チャンス目図柄の仮停止表示や再変動が行われない場合であっても低い割合で擬似連予告演出を実行可能に構成し、いわゆるガセの擬似連予告演出を実行するように構成してもよい。すなわち、擬似連予告演出を、再変動が実行されることが確定する演出として実行するのではなく、再変動が実行される可能性を示唆する演出(すなわち、可能性を示唆するだけで、必ずしも再変動が行われるとはかぎらない)として実行するようにしてもよい。そして、そのように構成する場合、再変動が実行されることが確定する演出として擬似連予告演出を実行する場合には、停止図柄予告演出とセリフ予告演出とが両方実行されることを特に制限しないようにする一方で、再変動が実行される可能性を示唆する演出として擬似連予告演出を実行する場合には、停止図柄予告演出とセリフ予告演出とが両方実行されないように制限するようにしてもよい。
次に、図38〜図40を用いて、本発明の変形例を説明する。上記の実施の形態では、確変大当りや突然確変大当りが発生すると次の大当りが発生するまで確変状態を継続する場合を示したが、この変形例では、確変大当りや突然確変大当りが発生した後、100回の変動表示を終了するまで確変状態を継続し、100回目の変動表示を終了すると確変状態を終了するものとする。具体的には、図21に示した大当り終了処理において、CPU56は、ステップS166でNと判定すると、ステップS169で確変フラグをセットするとともに、確変状態における特別図柄の変動可能回数を示す確変回数カウンタに所定回数(本例では100回)をセットする。そして、図20に示す特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS131でNと判定すると、確変回数カウンタの値が0でなければ確変回数カウンタの値を1減算し、減算後の確変回数カウンタの値が0となっていれば、確変フラグをリセットして確変状態を終了する。
また、この変形例では、図28に示す演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、ステップS8002の擬似連演出設定処理を実行した後、擬似連演出の演出態様を決定する擬似連態様決定処理を実行する。
図38は、演出図柄変動開始処理における擬似連演出決定処理を示すフローチャートである。擬似連演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、ステップS8002の擬似連演出設定処理において擬似連演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS6001)。具体的には、ステップS5002で擬似連演出を実行することに決定した場合に擬似連演出決定フラグをセットするように構成している場合であれば、擬似連演出決定フラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。擬似連演出を実行することに決定していなければ(すなわち、擬似連を伴う変動パターンが指定されていない場合や、予告連演出の実行を決定した場合)、そのまま処理を終了する。
擬似連演出を実行することに決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、確変状態における変動可能回数を示す確変状態回数カウンタ(演出制御手段側で確変回数を認識するためのカウンタ)の値が0であるか否かを確認し(ステップS6002)、0でなければ(すなわち確変状態であれば)、確変状態回数カウンタの値が所定値(本例では50)よりも大きいか否かを確認する(ステップS6003)。演出制御用マイクロコンピュータ100における確変状態回数カウンタは、後述する演出図柄停止処理において大当り図柄(突然確変大当り図柄を含む)を停止表示する場合に所定値(本例では100)に設定され(図39のステップS8304B)、はずれ図柄を停止表示する場合に値を1減算される(図39のステップS8310B)。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ100における確変状態回数カウンタは、確変状態に制御される残りの変動回数を示している。そのため、ステップS6003において、確変状態回数カウンタの値が所定値(本例では50)よりも大きいということは、確変状態に制御される期間のうちの第1確変期間(本例では確変状態に移行後、変動回数が1〜50回)であることを示し、確変状態回数カウンタの値が所定値(本例では50)よりも小さいまたは同じであるということは、確変状態に制御される期間のうちの第2確変期間(本例では確変状態に移行後、変動回数が51〜100回)であることを示している。つまり、ステップS6003では、確変状態に制御される期間のうちの第1確変期間または第2確変期間のいずれであるかが確認されている。
ステップS6003で確変状態回数カウンタの値が所定値(本例では50)よりも大きいと判断した場合には(すなわち確変状態に制御される期間のうちの第1確変期間である場合)、演出制御用CPU101は、擬似連演出の演出態様を通常擬似連演出に決定する(ステップS6004)。一方、ステップS6003で確変状態回数カウンタの値が所定値(本例では50)よりも小さいまたは同じであると判断した場合には(すなわち確変状態に制御される期間のうちの第2確変期間である場合)、演出制御用CPU101は、擬似連演出の演出態様を通常擬似連演出または特殊擬似連演出のいずれかに決定する(ステップS6005)。ステップS6005では、演出制御用CPU101は、例えば、図38(A)に示す割合で通常擬似連演出または特殊擬似連演出のいずれかに決定する。なお、この実施の形態では、第2確変期間においても通常擬似連演出に決定され得るが(ステップS6005)、第2確変期間においては特殊擬似連演出にのみ決定されるようにしてもよい。
この実施の形態では、通常擬似連演出と特殊擬似連演出とは、通常擬似連演出が変動表示中の第1タイミングで実行され、特殊擬似連演出が変動表示中の第1タイミングより後の第2タイミングで実行される点で異なる。具体的には、通常擬似連演出は、変動表示が開始され、リーチ状態となることなく、チャンス目図柄が仮停止表示されて、再変動する演出である(図40(A1)〜(A4)参照)。一方、特殊擬似連演出は、変動表示が開始され、リーチ状態となった後に、チャンス目図柄が仮停止表示され、再変動する演出である(図40(B1)〜(B4)参照)。したがって、ステップS6004またはステップS6005において通常擬似連演出にすると決定した場合には、演出制御用CPU101は、仮停止表示させるチャンス目図柄(例えば、図柄「1」と星形の図柄と図柄「3」の組み合わせのように、左中右のいずれかにチャンス図柄(本例では、星形の図柄)を含む演出図柄の組み合わせ)も決定する。ただし、左右図柄が一致しないようにチャンス目図柄を決定する。また、ステップS6005において特殊擬似連演出にすると決定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチ態様と仮停止表示させるチャンス目図柄とについても決定する。例えば、演出制御用CPU101は、リーチ態様として、左右の図柄が一致した演出図柄の組み合わせ(例えば、図40(B3)に示す左右の図柄が「1」で一致した演出図柄の組み合わせ)を決定し、決定したリーチ態様に対して中図柄がチャンス図柄(本例では、星形の図柄)となる組み合わせを、仮停止表示させるチャンス目図柄として決定する。
なお、擬似連が複数回行われる場合には、ステップS6002〜S6005の処理を繰り返し実行し、擬似連ごとに遊技状態(例えば、非確変状態または確変状態の第1確変期間もしくは第2確変期間など)に応じて通常擬似連演出と特殊擬似連演出とのいずれを実行するかを決定するようにしてもよい。また、擬似連ごとに同じチャンス目図柄を仮停止表示させるのではなく、異なる種類のチャンス目図柄を仮停止表示させるようにしてもよい。また、図38に示す例では、擬似連の回数に関わらず、ステップS6005において一定の割合で通常擬似連演出と特殊擬似連演出とのいずれかに決定されるが(図38(A)参照)、擬似連の回数に応じて異なる割合で通常擬似連演出と特殊擬似連演出とのいずれかに決定されるようにしてもよい。例えば、擬似連の回数が多くなるにつれて通常擬似連演出よりも特殊擬似連演出に決定される割合が高くなるようにしてもよい。なお、擬似連が複数回行われる場合に、常に一定のタイミングで擬似連演出が実行される(つまり通常擬似連演出または特殊擬似連演出のいずれかが複数回実行される)ようにしてもよい。
既に説明したように、この実施の形態では、確変状態に制御される変動回数に限りがあるため(本例では100回)、確変状態に制御される変動回数の残り具合に応じて遊技者の心境は変化すると考えられる。具体的には、確変状態に制御される残りの変動回数が少ない第2確変期間においては、残りの変動回数が多い第1確変期間に比べて、突確大当りに関わらず、当って欲しいという思いが強くなると考えられる。これに対して、図38に示すように、この実施の形態では、第1確変期間においては、通常擬似連演出のみが実行され、第2確変期間においては通常擬似連演出よりも特殊擬似連演出が高い割合で実行されるように構成されている。したがって、確変状態に制御される期間のうちのどの期間であるかに応じて(すなわち遊技者の心境に応じて)、擬似連演出の演出態様を異ならせることで、演出を実行するタイミング(本例ではリーチ前とリーチ後)を変化させることができ、確変状態に制御されている期間の遊技が単調となり興趣が低下することを防止することができる。
なお、この実施の形態では、ステップS6003において(すなわち演出制御用マイクロコンピュータ100において)、第1確変期間と第2確変期間とのいずれであるかを確認し、第1確変期間であれば通常擬似連演出を実行すると決定し、第2確変期間であれば通常擬似連演出よりも特殊擬似連演出を高い割合で実行すると決定しているが、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、擬似連時にいずれの演出を実行させるかを決定するようにしてもよい。これは、例えば、擬似連時の演出態様(本例では通常擬似連演出または特殊擬似連演出)を指定する複数種類の変動パターンを設け、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、変動パターンを決定する際に、第1確変期間と第2確変期間とのいずれかであるか確認し、第1確変期間であれば通常擬似連演出を指定する変動パターンに決定し、第2確変期間であれば通常擬似連演出よりも特殊擬似連演出を指定する変動パターンに高い割合で決定することによって実現できる。
また、上記のように、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で変動パターンにより通常擬似連演出と特殊擬似連演出とを決定するように構成する場合、例えば、確変回数カウンタの値が50より大きいか否かによって、変動パターンを決定する際に参照する変動パターンテーブルを切り替えるようにしてもよい。そして、第1確変期間では変動時間が短い変動パターンが選択されやすく擬似連演出が実行される場合にはリーチ演出が行われるタイミングよりも前に再変動が行われるようにする一方で、第2確変期間では変動時間が長い変動パターンが選択されやすく擬似連演出が実行される場合にはリーチ発生後に再変動されるものを選択可能とするように構成してもよい。
図39は、演出図柄変動停止処理(ステップS803)の変形例を示すフローチャートである。図39に示す変形例において、ステップS8301〜S8304の処理は、図35に示したそれらの処理と同様である。ステップS8304で停止図柄表示フラグをセットすると、演出制御用CPU101は、今回終了する変動表示が確変大当りまたは突然確変大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップS8304A)。なお、確変大当りや突然確変大当りであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域(ステップS618参照)に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる。確変大当りまたは突然確変大当りであれば、演出制御用CPU101は、確変状態に制御される回数を示す確変状態回数カウンタに所定値(本例では100)を設定する(ステップS8304B)。
ステップS8305〜S8310の処理は、図35に示したそれらの処理と同様である。
ステップS8303で大当りでも小当りでもなかった場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、確変状態回数カウンタの値が0であるか否かを確認し(ステップS8310A)、確変状態回数カウンタの値が0でなければ、確変状態回数カウンタの値を1減算する(ステップS8310B)。この実施の形態では、ステップS8304A〜S8304B,S8310A〜S8310Bの処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100において確変状態に制御される変動可能回数を確認することができる。
ステップS8311〜S8312の処理は、図35に示したそれらの処理と同様である。
次に、通常擬似連演出と特殊擬似連演出とについて説明する。図40は、通常擬似連演出および特殊擬似連演出の具体例を示す説明図である。通常擬似連演出では、演出図柄の変動表示が開始されると(図40(A1))、左図柄「1」が停止表示され(図40(A2))、右図柄「3」が停止表示される(図40(A3))。そして、中図柄としてチャンス図柄(本例では、星形の図柄)が停止表示されることで、チャンス目図柄(本例では、図柄「1」と星形の図柄と図柄「3」との組み合わせ)が仮停止表示されて(図40(A4))、擬似連が継続される。このように、通常擬似連演出では、リーチ状態になることもなく、チャンス目図柄が仮停止表示される。
また、特殊擬似連演出では、演出図柄の変動表示が開始すると(図40(B1))、左図柄「1」が停止表示され(図40(B2))、右図柄「1」が停止表示され、リーチ状態となり、「リーチ」の文字が表示されるリーチ演出が行われる(図40(B3))。そして、中図柄に大当り図柄となる「1」ではなく星形の図柄が停止表示されることで、チャンス目図柄(本例では、図柄「1」と星形の図柄と図柄「1」との組み合わせ)が仮停止表示されて(図40(B4))、擬似連が継続される。このように、特殊擬似連演出では、リーチ状態となるものの、中図柄にチャンス図柄(本例では、星形の図柄)が仮停止表示されることで、チャンス目図柄が仮停止表示される。すなわち、特殊擬似連演出では、リーチ後に擬似連が行われる。なお、例えば、擬似連演出において、第1確変期間には、第2確変期間に比べて、左図柄や右図柄にチャンス図柄(本例では、星形の図柄)を仮停止させる割合を高くするようにしてもよい。すなわち、第1確変期間に実行される通常擬似連演出においては、最終仮停止図柄(本例では左→右→中の順に図柄が仮停止するため、仮停止順に、左図柄を第1仮停止図柄、右図柄を第2仮停止図柄、中図柄を最終仮停止図柄と称する)以外の仮停止図柄(本例では左図柄(第1仮停止図柄)または右図柄(第2仮停止図柄))がチャンス図柄となる割合が高くなるようにしてもよい。また、例えば、大当り遊技後の変動回数に応じて異なる割合で第1仮停止図柄、第2仮停止図柄または最終仮停止図柄としてチャンス図柄が仮停止されるようにしてもよい。
なお、図40に示す例では、記載を省略しているが、通常擬似連演出および特殊擬似連演出を実行する場合に擬似連予告演出(停止図柄予告演出、セリフ予告演出)の実行も決定されている場合には、チャンス目図柄が仮停止表示される前に図36(3),(6),(9)と同様の態様で停止図柄予告演出やセリフ予告演出が実行される。また、擬似連演出ではなく予告連演出の実行が決定された場合には、図40に示す通常擬似連演出や特殊擬似連演出ではなく、図37に示す態様で予告連演出が実行される。
以上に説明したように、図38〜図40に示す変形例によれば、所定条件の成立(本例では、確変大当りや突然確変大当りの発生)にもとづいて遊技者にとって有利な特別遊技状態(本例では、確変状態)に特別期間(本例では、100回の変動表示を終了するまで)制御する。また、識別情報の可変表示が開始されてから可変表示の表示結果が導出表示される以前に予告演出(本例では、再変動)を特別回数(本例では、1回〜3回)繰り返し実行可能であるとともに、第1タイミング(本例では、リーチ発生前)または該第1タイミングよりも後の第2タイミング(本例では、リーチ発生後)で繰り返しの予告演出を実行可能である。そして、特別遊技状態に制御される特別期間のうちの第1期間(本例では、1〜50変動までの期間)では第1タイミングで繰り返しの予告演出を実行し(本例では、通常擬似連演出を実行する)、第1期間より後の第2期間(本例では、51〜100変動までの期間)では第1タイミングまたは第2タイミングで繰り返しの予告演出を実行する割合が高い(本例では、特殊擬似連演出の実行割合が高い)。そのため、特別遊技状態に制御される特別期間のうちのどの期間であるかに応じて、繰り返しの予告演出を実行するタイミングを変化させることができ、特別遊技状態に制御されている期間の遊技が単調となり興趣が低下することを防止することができる。
なお、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
本発明は、遊技者が所定の遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機等の遊技機に好適に適用される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
18c 第1保留記憶表示部
18d 第2保留記憶表示部
20 特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP

Claims (2)

  1. 遊技媒体が始動領域を通過した後に可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて可変表示を行い、可変表示の表示結果として特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態に制御する遊技機であって、
    前記有利状態に制御するか否かを可変表示の表示結果を導出表示する以前に決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段の決定結果にもとづいて、可変表示が開始されてから可変表示の表示結果が導出表示されるまでに一旦仮停止表示させた後に可変表示を再度実行する再可変表示を所定回数実行する再可変表示パターンを含む複数の可変表示パターンから1の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
    前記可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターンにもとづいて可変表示を実行する可変表示実行手段と、
    少なくとも前記再可変表示パターンにもとづいて可変表示が実行されるときに、前記再可変表示が実行される旨を示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、
    前記示唆演出として、第1示唆演出を実行するか否かを決定する第1示唆演出決定手段と、
    前記示唆演出として、前記第1示唆演出とは演出態様が異なる第2示唆演出を実行するか否かを決定する第2示唆演出決定手段とを備え、
    前記第2示唆演出決定手段は、
    前記第1示唆演出決定手段が前記第1示唆演出を実行するか否かを決定した後に、前記第2示唆演出を実行するか否かを決定するとともに、
    前記第1示唆演出決定手段によって前記第1示唆演出を実行しないと決定されたことを条件として前記第2示唆演出を実行するか否かを決定することにより、1の前記再可変表示に対して前記第1示唆演出と前記第2示唆演出との両方を実行することを制限し、
    前記可変表示実行手段は、前記再可変表示パターンにもとづいて可変表示を実行する場合には、少なくとも、前記再可変表示を所定回数繰り返す繰り返し演出を実行する第1演出と、可変表示が開始されてから可変表示の表示結果が導出表示されるまでに仮停止表示させることなく所定演出を特定回数繰り返す繰り返し演出を実行する第2演出とのいずれかの演出を実行可能であり、
    前記示唆演出実行手段は、前記第2演出が実行されるときには前記示唆演出の実行を制限する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 所定条件の成立にもとづいて遊技者にとって有利な特別状態に特別期間制御する特別状態制御手段を備えた
    請求項1記載の遊技機。
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