JP6025200B2 - 管の更新装置 - Google Patents

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Description

本発明は、地中に埋設された既設管を新たな管に更新するための管の更新装置に関し、特に、管と管の接続部が該管の外径よりも大きい外径を有する既設管、或いは接続部にゴム輪等の弾性を有するシール部材が配置された既設管を更新する際に有利なものである。
地中には燃料ガスを流通させるガス管路や上水を流通させる水道管路等、多くの管路が敷設されている。このような管路の中で、例えば単位長さの硬質塩化ビニル管を軸方向に接続して敷設した水道用の既設管がある。この既設管では、管と管との接続部にゴム輪等の弾性を持ち且つリング状に成形されたシール部材を配置することで、接続部のシールを実現しているのが一般的である。また、単位長さの鋼管や鋳鉄管を接続したガス用の既設管も敷設されている。
上記の如き既設管の場合、地震時や地盤沈下等に起因して大きな力が作用したとき、管の接続部が破壊して内部を流れる流体が漏洩する虞があり、特にガス管路では、経年劣化した管路をポリエチレン管を含む可撓性を持った長尺状の合成樹脂管に入れ替えることが行われている。また、水道やガスの需要の増加に伴って、既設管をより太い管に代替するような要求もある。
地中に敷設されている既設管を新たな管に入れ替える場合、該既設管を軸方向に切断して拡径することでトンネルを形成し、このトンネル内に可撓性を持った新たな管を引き込んで入れ替える技術が提案されている。
例えば、特許文献1、2に記載された発明は、鋳鉄管からなる既設管を裂断して地山に圧入することでトンネルを形成し得るようにした更新装置に関するものである。この更新装置は、切削手段と、分割手段と、拡径手段と、連結手段からなり、例えば特許文献3に記載された引込み装置によって引き込む過程で、切削手段に設けた複数の切削刃によって鋳鉄管の内面に複数の切削溝を形成し、分割手段に設けた複数の分割ローラーによって鋳鉄管を複数の片に分割し、更に、拡径手段によって複数の片を地山に圧入させてトンネルを形成し、連結手段に連結した新管をトンネル内に引き込んで更新し得るように構成されている。
また、特許文献4に記載された発明は、ワイヤロープの先端にカッター部とエキスパンダー部を有する縦切りカッターを接続し、エキスパンダー部後方にポリエチレン管(PE管)を連結してワイヤロープを引き戻すことで、カッター部が埋設管を切り裂き、エキスパンダー部が埋設管を拡径しながらポリエチレン管(PE管)を引き込んで更新している。この装置では、カッターがエキスパンダー部の一面(下面)にのみ配置されており、このカッターによって既設管を切断した後、切断された既設管の切断部位とは反対側を起点として拡径し得るように構成されている。
特許第3389080号(特開平11−141736号公報) 特許第3304051号(特開平10−292881号公報) 特許第3154687号(特開平11−264296号公報) 特許第3261400号(特開2000−130082号公報)
特許文献1〜特許文献3に記載された発明では、更新すべき既設管が鋼管や鋳鉄管であることを条件としており、これらの剛性を持った既設管を裂断するのには有効である。しかし、単位長さの硬質塩化ビニル管をゴム輪等の弾性を有するシール部材を介して接続した既設管に適用したとき、以下のような問題が生じた。
即ち、本件発明者等が特許文献1〜特許文献3に記載された装置を用いて、単位長さの硬質塩化ビニル管をゴム輪等の弾性を有するシール部材を介して接続した既設管をポリエチレン管(PE管)に更新する実験を行ったところ、更新装置の引込みを開始した直後は特に問題が生じることはないものの、引込み長さが増加するにつれて、硬質塩化ビニルの切削屑が鋸刃状の切削刃の間に挟まって円滑に排除されないという問題や、鋸刃の刃先が既設管の内面に食い込んでしまうという問題が生じ、更新装置を引き込む際の負荷が増大するという問題が生じた。
また、切削刃が管の接続部に到達し、この接続部に配置されているシール部材を切削する際にシール部材が刃先に引っ掛かって伸びてしまい、切断されないという問題も生じた。特に、シール部材は既設管に固定されたものではないため、切削刃に引っ掛かった状態で移動することがあり、この場合、既設管の切削にも悪影響を与えてしまうという問題が生じる。
特許文献4に記載された発明では、カッターによって既設管を軸方向に一列切断した後、エキスパンダー部によって拡径される。このため、既設管は切断部位とは反対側の壁を起点として拡径されることとなり、拡径された既設管は元の形状に戻ろうとするため、新管を引き込む際の負荷が大きくなる虞がある。
本発明の目的は、特に、管と管の接続部が該管の外径よりも大きい外径を有する既設管、或いは管と管の接続部にゴム輪等の弾性を有するシール部材が配置された既設管、を軸方向に分割して新管に更新することが出来る管の更新装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る管の更新装置は、塩化ビニル管塩化ビニル管が、一方の塩化ビニル管の端部に形成された挿入部が他方の塩化ビニル管の端部に形成された嵌合部に嵌合した接続部を介して接続されると共に、該接続部には弾性を有するシール部材が配置された既設管の内部を移動して該既設管を軸方向に裂断すると共に、裂断された片を地山に圧入しつつ新管を引き込む塩化ビニル管の更新装置であって、更新すべき既設管の内径よりも小さい径を持った軸状部と、該軸状部と一体的に構成され先端側が前記既設管の内径よりも小さく、且つ後端側が前記既設管の外径よりも大きく形成された拡径部と、を有する本体部材と、前記本体部材の軸状部の先端に配置され、牽引手段が連結される連結部材と、前記本体部材の軸状部に前記連結部材に後続して配置され、前記既設管の内面と接触して回転し、前記本体部材の中心を前記既設管の中心と略一致させる1個のローラーと、一方の回転カッターは前記ローラーに後続して前記本体部材に於ける該ローラーの反対側の外周側に配置され、他方の回転カッターは前記一方の回転カッターに後続して前記本体部材に於ける前記ローラーと同じ側の外周側に配置され、夫々前記本体部材の中心から偏心した位置に設けた軸に回転可能に装着されると共に刃先が前記既設管の接続部に於ける最大外径よりも突出し得るように配置され刃先が尖った円盤状に形成された少なくとも2枚の回転カッターと、前記本体部材の拡径部の後端に配置され引き込むべき新管を連結するチャックと、を有するものである。
上記管の更新装置に於いて、前記一方の回転カッターは前記本体部材の軸状部に配置され、他方の回転カッターは前記本体部材の拡径部に配置されていることが好ましい。
本発明に係る管の更新装置では、本体部材の軸状部に配置したローラーが既設管の内面と接触することで本体部材の中心を既設管の中心に略一致させることができる。また、ローラーに後続させて配置された少なくとも2枚の回転カッターが、一方はローラーの反対側に、他方がローラーと同じ側に配置されると共に、夫々の回転カッターの刃先が既設管の接続部に於ける最大外径よりも突出している。このため、2枚の回転カッターによって既設管を二つの片に切断して、切断した片を地山に圧入させることができ、既設管の切断、地山への圧入に必要な負荷が大きくなることがない。
特に、既設管の接続部にゴム輪等の弾性を有するシール部材が配置されている場合、回転カッターがこのシール部材を外周側の管の内面、或いは接続部に配置された管継手の内面に押し付けるようにして切断することができる。即ち、シール部材を引っ掛けて伸ばすようなことがなく、しかも回転カッターは既設管の内面側から外面側に向かうように回転するので、シール部材の外周側に存在する管の内面、管継手の内面によって支持されることとなり、良好な切断を実現することができる。
更新装置の構成を説明する平面図である。 更新装置の構成を説明する側面図である。 ローラー及び回転カッターの構成を説明する図であり、図2の断面図である。 既設管の切断状態を説明する図である。 既設管の拡径状態と新管の埋設状態を示す図である。 硬質塩化ビニル管の構成と管継手の例を説明する図である。 更新装置の他の構成例を説明する側面図である。
以下、本発明に係る更新装置の構成について図を用いて説明する。本発明に係る更新装置Aは、管と管の接続部にゴム輪等の弾性を有するシール部材を配置した既設管、或いは管とソケット(管継手)を接着して構成した既設管を二つの片に切断し、切断された片を地山に圧入してトンネルを形成し、このトンネルに新管を引き込んで更新し得るように構成したものである。
先ず、更新装置Aの説明に先立って、既設管Bを構成する管1と管継手2の例について図6により説明する。図6(a)は塩化ビニル製の管1を説明する図であり、同図(b)は塩化ビニル製の管継手2を説明する図である。
既設管Bを構成する管1は略全長にわたって直管状の直管部1aが形成されており、該直管部1aの一方の端部側(図に於ける左側、以下「先端側」ともいう)に挿入部1bが、他方の端部側(図に於ける右側、以下「後端側」ともいう)に継手部1cが夫々形成されている。継手部1cには直管部1aを拡径して隣接した他の管の挿入部を受け入れる嵌合部1dが形成されており、該嵌合部1dの一部を成形してシール部材3を受け入れる受入部1eが形成されている。
管1の長さや太さは敷設されている管路を流れる流体の性質や流量等の条件に応じて最適な値を有している。例えば、本実施例では、呼び径100の硬質塩化ビニル管からなる管1を用いている。この管1は、直管部1aの長さが約5000mmに設定されており、内径が約100mm、外径が約114mmに設定されている。また、継手部1cの嵌合部1dの内径は約115mmに設定され、最大外径は約150mmに設定されている。尚、上水道管路として比較的多く利用される管は、他に呼び径75(継手部1cの最大外径120mm)、呼び径150(継手部1cの最大外径208mm)等がある。
管継手2は塩化ビニル製の直管や、管1の挿入部1b側を連結するものであり、前述の継手部1cを対向させて一体化させた形状に成形されている。このため、管1の継手部1cと同じ機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
管1及び管継手2の受入部1eには、ゴム輪等の弾性を有するシール部材3が装着される。このシール部材3はリング状に成形して製造されている。材質は、スチレンブタジェンゴムやEDPM或いはCR等があり、管の接続部分をシールし得るものであれば用いることが可能である。シール部材3の断面形状や内径、外径等の寸法は、予め設定された外径を有する管1が挿入されたとき、該管1の外周面に接触して確実なシールを実現し得るように夫々設定されている。
そして、継手部1cの受入部1eにシール部材3を装着した複数の管1を長手方向に並べ、挿入部1bを継手部1cに挿入して接続することで、既設管Bが敷設されている。尚、管1を接続する場合、必ずしもシール部材3を必要とするものではなく、継手部1cを内径が管1の外径よりも僅かに大きい径を有する直管状とし、この継手部1cに挿入部1bを挿入して接着することで、接続及びシールしても良い。この場合、管継手としては直管状に形成されたソケットを用いることが可能である。
次に第1実施例に係る更新装置Aの構成について説明する。本実施例に係る更新装置Aは、管1と管1の継手部分にシール部材3を配置した既設管Bの内部を牽引されて移動し、この移動過程で既設管Bを構成する管1を軸方向に複数に切断すると共にシール部材3を切断し、更に、切断された複数の片5を地山に圧入しつつ、例えば可撓性を有するポリエチレン管(PE管)からなる新管4を引き込むように構成されている。尚、新管4としてはポリエチレン管にのみ限定するものではなく、一般的な可撓性を有する合成樹脂管を採用することが可能である。
更新装置Aは、軸状部11と該軸状部11と一体的に構成された拡径部12とを有する本体部材10と、軸状部11の先端に配置された連結部15と、軸状部11に回転可能に配置されたローラー18と、本体部材10の所定位置に配置された二つの回転カッター20、21と、本体部材10を構成する拡径部12の後端に配置されたチャック25と、を有して構成されている。
本体部材10は、先端側(図1に於ける左側の端部)に既設管Bを構成する管1の内径よりも小さい径を有する軸状部11が配置され、後端側(図1に於ける右側)に先端側が管1の内径よりも小さく且つ後端側が管1の外径よりも大きく形成された拡径部12が配置され、軸状部11と拡径部12とが一体化されて構成されている。拡径部12の勾配は特に限定するものではなく、対象となる管1が塩化ビニル製であるため、比較的強い勾配であっても特別に大きい負荷を生じることはない。
上記の如く構成された本体部材10では、該本体部材10を軸状部11を先頭にして管1の内部を移動させたとき、該軸状部11は管1の内面に対し何ら拡張力を与えることがない。しかし、拡径部12は管1の内周面と接触して該管1に対して拡張力を作用させることが可能である。
本体部材10を構成する軸状部11の先端には連結部15が配置されている。この連結部15は図示しない引込み装置による牽引力が伝えられる部位であり、ねじ状の部材として構成されている。そして、引込み装置に接続された牽引手段となる引張部材16をターンバックル状の継手17によって連結し、該引込み装置を操作することで、更新装置Aを牽引し得るように構成されている。
軸状部11の先端に連結部15を構成する場合、本実施例のようにねじ状の部材を起立させることが可能であるが、必ずしもこの構成に限定するものではなく、例えばねじ状の部材をボールジョイント等の屈曲可能な継手を介して構成しても良い。このように、屈曲可能な継手を介して連結部15に引張部材16を連結することで、更新装置Aの本体部材10と引張部材16とを柔軟に連結することが可能となり、既設管Bに不陸が生じていても対応することが可能となる。
尚、連結部15は必ずしもねじ状の部材である必要はなく、引込み装置の牽引手段の構造に応じて最適な構成とすることが必要である。例えば、引込み装置の牽引力を伝える部材がワイヤロープのようなものである場合、連結部15はこのワイヤロープを確実にし得るようにアイボルトとワイヤクリップ等によって構成することで良い。
本体部材を構成する軸状部11にローラー18が配置されている。ローラー18は本体部材10の中心となる軸心13から偏心した位置に設けた軸18aに回転可能に装着され、軸状部11から突出したローラートップ18bが既設管Bを構成する管1の内周面と接触し得るように構成されている。軸状部11から突出したローラートップ18bから軸心13までの距離は、管1の半径と略等しい寸法に設定されている。従って、ローラー18のローラートップ18bが管1の内周面と接触したとき、本体部材10の軸心13は管1の軸心と略一致する。
ローラー18は管1の内周面であれば如何なる位置と接触しても良い。しかし、既設管Bに更新装置Aを最初に挿入する際には、ローラー18を下側に配置して重量を支持し得るようにすることが好ましい。そして、この状態で更新装置Aを牽引することで、ローラー18は管1の底面と接触して回転する。
本体部材10の所定位置に回転カッター20、21が配置されている。これらの回転カッター20、21は、更新装置Aが既設管Bの内部を移動するのに伴って、管1或いは管継手2及びシール部材3を切断する機能を有するものであり、この機能を効率良く発揮し得るように構成されている。
回転カッター20、21は、管1或いは管継手2及びシール部材3を切断する際に、これらにせん断力を作用させて切断し得るように、刃先20b、21bが鋭く尖った円盤状に形成されている。このように構成された回転カッター20、21によって管1を切断する際に、該管1が地山に押圧されて支持されることで、回転カッター20、21によるせん断力を管1に作用させて確実に切断することが可能である。また、弾性を有するシール部材3を切断する際にも、該シール部材3を管1の継手部1c、管継手2の継手部1cに押圧させて確実に切断することが可能である。
回転カッター20、21は本体部材10に於ける共通の直径上であって前後及び上下に配置されており、ローラー18も回転カッター20、21と共通の直径上に配置されている。即ち、ローラー18は、軸状部11に於ける本体部材10の軸心13から下方に偏心した位置(図2の下方、以下便宜的に図2を参照して上下を表現する)に設けた軸18aに装着されている。また、回転カッター20は、軸状部11であってローラー18の後方で且つ軸心13の上方に配置された軸20aに回転可能に装着されており、ローラー18の幅方向の中心線と回転カッター20の幅方向の中心線は、本体部材10の共通の直径上に配置されている。
従って、ローラー18と回転カッター20は管1に対し反対側に作用することとなり、回転カッター20が管1、管継手2或いはシール部材3を切断する際の反力をローラー18によって支持することが可能となる。また、ローラー18が管1の内面と接触することで軸心13が管1の中心と略一致するため、回転カッター20の軸20aと軸心13との距離は略一定となる。即ち、回転カッター20の高さ方向の位置が変動することがない。
回転カッター21は回転カッター20よりも後方側で且つ本体部材10の拡径部12に於ける軸心13から下方に設けた軸21aに回転可能に装着されており、該回転カッター21の幅方向の中心線と回転カッター20の幅方向の中心線は、本体部材10の共通の直径上に配置されている。即ち、回転カッター21は、管1に対し回転カッター20と反対側に作用する。
回転カッター20、21は、夫々の刃先20b、21bが既設管Bの接続部に於ける最大外径となる部位である管1、管継手2の継手部1cよりも突出し得るように構成されている。即ち、回転カッター20、21は、夫々の直径と継手部1cの半径とに応じて軸心13から軸20a、21aの偏心寸法を設定することで、刃先20b、21bが継手部1cの外径よりも突出し得るように構成されている。しかし、刃先20b、21bが継手部1cの外径から突出する寸法は限定するものではなく、刃先20b、21bの形状を含む条件を考慮して適宜設定することが好ましい。例えば本実施例では、各回転カッター20、21の刃先20a、21aは、継手部1cの最大外径部よりも更に10mm突出し得るように構成されている。
特に、回転カッター21が本体部材10の拡径部12に配置されているため、該回転カッター21によって管1を切断する際に、該管1は拡径部12の作用によって内径が拡大している。このため、回転カッター21の軸21aの軸心13からの偏心寸法は、管1の内径の拡大を加味して設定することが好ましい。
チャック25は、本体部材10の後端側に配置された拡径部12の後端に配置されており、引き込むべき新管4の先端部分を確実に把持する機能を有するものである。チャック25としてはこの機能を有するものであれば良く、特に構造を限定するものではない。しかし、チャック25は、新管4を本体部材10の軸心13と同心上で回動可能に且つ屈曲可能に把持し得るように構成されていることが好ましい。
このため、チャック25は、本体部材10を構成する拡径部12の後端に対し軸心13と同心上に配置された回動部材25aと、該回動部材25aに対し軸心13と交差する方向に設けられた軸25bと、該軸25bに対し回動可能に取り付けた把持部25cと、を有して構成されている。従って、把持部25cに新管4を把持させたとき、該新管4は軸心13を中心とする回動部材25aの回動と、軸25bを中心とする軸心13と交差する方向の回動とが合成された方向に自由に屈曲することが可能となる。
次に、上記の如く構成された更新装置Aによって既設管1を切断しつつ、新管4を引き込む工法について説明する。
先ず、更新すべき既設管Bの上流側端部にある立坑(図示せず)に更新装置Aを配置しておき、該更新装置Aの本体部材10を構成する拡径部12の後端に配置したチャック25に長尺状の新管4の端部を連結する。また、既設管Bの下流側端部にある立坑(図示せず)に、例えば特許文献3に記載された引込み装置(図示せず)を設置する。そして、既設管Bの下流側の立坑から上流側の立坑に向けて引張部材16を挿通し、本体部材10の先端に配置した連結部15と連結する。
次いで、引込み装置を駆動して更新装置Aを既設管Bの内部に引き込む。このとき、図3(a)に示すように、ローラー18を管1の底面と接触するように本体部材10の姿勢を調整することで、該本体部材10の軸心13を既設管Bの軸心と略一致させる。
上記の如くして更新装置Aを既設管Bの上流側から下流側へと移動させると、回転カッター20は図2に於いて時計方向に回転して管1に対する切断を開始する。前述したように回転カッター20が本体部材10の軸状部11に配置されているため、図3(b)に示すように、該軸状部11は管1の内周面に接触することがなく、管1は敷設された状態を保持している。即ち、管1の外周面は地山に接触した状態を保持している。
そして、回転カッター20によって管1の上部に対し上流側の端部からの切断を開始したとき、回転カッター20によるせん断力は管1を地山に押し付けるように作用する。このとき、管1の被切断部位は地山によって支持され、切断に伴って発生する反力は軸状部11の下側に配置されたローラー18によって支持されるため、安定した状態で切断作業を行うことが可能である。
また、回転カッター20によって管1の継手部1c、或いは管継手2の継手部1cを切断する場合でも、該回転カッター20の刃先20bが継手部1cよりも突出した位置にあるので、確実な切断を実現することが可能である。
管1の継手部1cを構成する受入部1eに装着されているシール部材3を切断する場合について説明する。受入部1eに装着されたシール部材3は、外周面が受入部1eの内面に接触すると共に、内周面が継手部1cを介して接続された隣接する管1の挿入部1bの外面に接触して保持されている。このため、シール部材3は2本の管1に挟まれ、安定した状態で受入部1eに装着されている。
上記の如く継手部1cの受入部1eに装着されたシール部材3を回転カッター20によって切断する際に、該回転カッター20は時計方向に回転するため、せん断力は内側に挿通された管1の挿入部1b、シール部材3、外側の管1の継手部1cの順に伝えられる。このため、シール部材3には管1の軸方向にずらすような力が作用することがなく、受入部1eに装着された状態を保持して円滑に切断される(図4(a)参照)。
更新装置Aの既設管B内に於ける更なる下流側への移動に伴って、回転カッター20の管1に対する切断を継続しつつ、回転カッター21による管1の切断が行われる。回転カッター21による管1の切断作業は実質的に前述した回転カッター20による管1の切断と同じである。しかし、回転カッター21が本体部材10の拡径部12に配置されていることから、管1は回転カッター21の配置位置に対応した拡径状態を保持している。
図3(c)に示すように、回転カッター21が管1に到達して切断を開始する際には、本体部材10の拡径部12が管1の内面と接触し、回転カッター20によって上部が切断された管1を拡径しつつある。従って、管1の外周面は拡径部12に押圧されて地山に圧接した状態となる。また、更新装置Aの下流側への移動に伴って、回転カッター21は図2に於ける反時計方向に回転し、この回転により、管1は更に地山に押圧される。このため、管1は回転カッター20による切断部位とは反対側が切断され、図4(b)に示すように、二つの片5に分割される。
更に更新装置Aが既設管Bの内部を下流側に移動するのに伴って、二つに分割された片5には、本体部材10の拡径部12により拡径され、図5(a)に示すように、地山に圧入される。このとき、片5の曲率と拡径部12の曲率が異なるため、片5は上下方向の両端と略中央部分とが拡径部12の外周に接触し、これらの間の部分は管1の曲率を略保持した状態で数字の3字状に屈曲した状態で圧入する。二つの片5が地山に圧入するのに伴って、これらの片5の間には拡径部12によって拡径されたトンネルが形成される。
そして、二つの片5及び拡径部12によって拡径した地山によって形成されたトンネルに新管4が引き込まれ、更新装置Aが下流側の立坑に到達したとき、チャック25による新管4の把持が解除されることで、上流側の立坑と下流側の立坑の間の既設管Bが新管4に更新される。
上記の如くして新管4を敷設したトンネルは収縮し、図5(b)に示すように、二つの片5が新管4を鞘のように挟み、同時に新管4の上下の空間を土砂が埋めることで、安定した敷設状態を保持することが可能である。
次に、第2実施例に係る更新装置Aの構成について図7により説明する。前述した第1実施例では回転カッター21が拡径部12に配置されているため、管1を切断する際に、該管1に拡径方向の力が作用して管壁が破断するように切断されることがある。このため、本実施例に係る更新装置Aは管1を切断する際に、該管1に拡径方向の力が作用しないようにしたものである。尚、本実施例に係る更新装置は前述の第1実施例に係る更新装置Aと同一の部分及び同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
本実施例に係る更新装置Aでは、本体部材10の軸状部11の長さを増加させ、この軸状部11に、ローラー18、回転カッター20、21を配列している。これらの配列の仕方は前述の第1実施例の場合と同一であり、先頭にローラー18を配置し、このローラー18に後続させて回転カッター20をローラー18とは反対側に配置し、更に後続させて回転カッター21をローラー18と同じ側に配置している。
ローラー18、回転カッター20、21をこのように配置することによって、管1を回転カッター21によって切断する際に、該管1には拡径部12による拡径方向の力が作用しない。このため、管1には拡径方向の力が作用することなく、回転カッター20、21によるせん断力のみが作用することとなり、円滑な切断を実現することが可能である。
以上説明した第1、第2実施例では夫々2枚の回転カッター20、21を有しているが、必ずしも2枚の回転カッターである必要はなく、3枚或いはそれ以上の回転カッターを配置しても良い。しかし、回転カッターを3枚以上配置した場合でも、ローラー18と回転カッター20、21の配置位置には変動がなく、3枚以上の回転カッターも回転カッター20、21の後方に夫々が一列となるように配置することが必要である。
例えば、4枚の回転カッターを周方向に90度間隔で配置しようとした場合、本体部材10の軸状部11或いは拡径部12に於ける同一断面に配置することは困難である。このため、軸心に沿って前後方向に配置することとなるが、管1を少なくとも二つの片に切断した後、これらの切断片の90度間隔に配置された後列の回転カッターが接触したとき、各切断片は地山側に押圧されることはあっても切断されることはない。
しかし、3枚目以降の回転カッターを回転カッター20、21に後続させて配置した場合には、回転カッター20、21によって管1を切断したときに切り残しが生じていても、この切り残し部分を切り離すことが可能となる。
本発明に係る更新装置Aは、塩化ビニル製の管に代表される管であって単位長さの管をゴム輪等の弾性を有するシール部材を介して接続した既設管B、或いは接着により接続された既設管Bを、長尺状の管に更新する際に利用して有利である。
A 更新装置
B 既設管
1 管
1a 直管部
1b 挿入部
1c 継手部
1d 嵌合部
1e 受入部
2 管継手
3 シール部材
4 新管
5 片
10 本体部材
11 軸状部
12 拡径部
13 軸心
15 連結部
16 引張部材
17 継手
18 ローラー
18a 軸
18b ローラートップ
20、21 回転カッター
20a、21a 軸
20b、21b 刃先
25 チャック
25a 回動部材
25b 軸
25c 把持部

Claims (2)

  1. 塩化ビニル管塩化ビニル管が、一方の塩化ビニル管の端部に形成された挿入部が他方の塩化ビニル管の端部に形成された嵌合部に嵌合した接続部を介して接続されると共に、該接続部には弾性を有するシール部材が配置された既設管の内部を移動して該既設管を軸方向に裂断すると共に、裂断された片を地山に圧入しつつ新管を引き込む塩化ビニル管の更新装置であって、
    更新すべき既設管の内径よりも小さい径を持った軸状部と、該軸状部と一体的に構成され先端側が前記既設管の内径よりも小さく、且つ後端側が前記既設管の外径よりも大きく形成された拡径部と、を有する本体部材と、
    前記本体部材の軸状部の先端に配置され、牽引手段が連結される連結部材と、
    前記本体部材の軸状部に前記連結部材に後続して配置され、前記既設管の内面と接触して回転し、前記本体部材の中心を前記既設管の中心と略一致させる1個のローラーと、
    一方の回転カッターは前記ローラーに後続して前記本体部材に於ける該ローラーの反対側の外周側に配置され、他方の回転カッターは前記一方の回転カッターに後続して前記本体部材に於ける前記ローラーと同じ側の外周側に配置され、夫々前記本体部材の中心から偏心した位置に設けた軸に回転可能に装着されると共に刃先が前記既設管の接続部に於ける最大外径よりも突出し得るように配置され刃先が尖った円盤状に形成された少なくとも2枚の回転カッターと、
    前記本体部材の拡径部の後端に配置され引き込むべき新管を連結するチャックと、
    を有することを特徴とする管の更新装置。
  2. 前記一方の回転カッターは前記本体部材の軸状部に配置され、他方の回転カッターは前記本体部材の拡径部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載した管の更新装置。
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