JP6025147B2 - Zn系めっき部品の加工方法 - Google Patents

Zn系めっき部品の加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6025147B2
JP6025147B2 JP2013112690A JP2013112690A JP6025147B2 JP 6025147 B2 JP6025147 B2 JP 6025147B2 JP 2013112690 A JP2013112690 A JP 2013112690A JP 2013112690 A JP2013112690 A JP 2013112690A JP 6025147 B2 JP6025147 B2 JP 6025147B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing
plating layer
steel sheet
based plated
processed part
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013112690A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014231070A (ja
JP2014231070A5 (ja
Inventor
宏和 佐々木
宏和 佐々木
黒部 淳
淳 黒部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Nisshin Co Ltd filed Critical Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Priority to JP2013112690A priority Critical patent/JP6025147B2/ja
Publication of JP2014231070A publication Critical patent/JP2014231070A/ja
Publication of JP2014231070A5 publication Critical patent/JP2014231070A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6025147B2 publication Critical patent/JP6025147B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

本発明は、Znを含むめっき金属が被覆されているZn系めっき鋼板を素材として塑性加工を行って所定の形状を有する加工部品としたあと、さらに加工部に対し、板厚方向の圧縮加工を施すことによりZn系めっき層の加工割れを低減して、加工部品の耐食性低下を抑制する加工方法に関する。
従来、冷延鋼板を塑性加工して所定寸法の形状をつくり、その後にZnめっきを施して(ポストZnめっき)部品を製造することが一般的であったが、近年の自動車部品や家電部品等においては、部品の耐食性や耐久性の向上および工程省略によるコスト低減の目的のため、素材としてZnやZn合金を鋼板表面に被覆したZn系めっき鋼板を用い、その鋼板を塑性加工して部品を製造することが多くなっている。本明細書では、ZnやZnを含む合金を鋼板の表面にめっき鋼板を、Zn系めっき鋼板と称する。 めっき層は下地の鋼板よりも延性に劣るため、めっき鋼板を素材として塑性加工を行うと、めっき層に割れが発生することがある。一般に、このめっき層の割れは、絞り加工よりもめっき層に強い引張応力が作用しやすい張り出し加工の場合に顕著となる。めっき層がZn系めっきであって加工割れの程度が軽微であれば、下地鋼板が露出していてもZn系めっき層の犠牲防食作用により耐食性の低下は目立たないが、加工割れの程度が大きいと下地鋼板の露出部が腐食の起点となり、赤錆が発生して外観が悪化したり、素材の板厚が減少すると加工部品の強度低下を招いてしまう。 加工部の耐食性低下を抑制する方法として、耐食性が優れているZn−Al−Mg系合金を被覆したZn−Al−Mg系めっき鋼板を素材として用いることもできるが、加工割れを防ぐことはできないため、赤錆の発生を防ぐことは難しい。 また、めっき層の加工割れを抑制できる加工方法として、特許文献1にはZn系めっき鋼板を50℃以上で150℃以下未満の温度域に加熱保持して、目標形状に加工する加工方法が開示されている。この加工方法は、めっき鋼板を加熱保持することによって、めっき層の延性が増加した状態で加工を加えることにより、めっき層の加工割れ(クラック)を抑制しようとするものである。
特許第4919427号公報
しかし、特許文献1の加工方法は、伸び率を20%未満に制限しなければめっき層が下地鋼の塑性変形に追従できなくなり、加工割れ(クラック)面積率が5%を超えてしまう。また、この方法では加熱装置を用意しなければならないため、設備投資コストが増加するという問題が発生する。さらに、Zn系めっき鋼板をある温度まで加熱するための加熱時間が必要であり、それによって生産効率が低下し、そのためのコスト増加も避けられない。
そこで本発明では、大きな設備投資や生産効率の低下を招かずに、めっき層の加工割れを低減して、加工部品の耐食性低下を可能とするZn系めっき鋼板を素材とした加工部品の加工方法を提供することを目的とする。
本発明の加工方法は、その目的を達成するため、Zn系めっき鋼板を素材として塑性加工を行って所定の形状を有する加工部品とした後、さらに加工部に対し、板厚方向に圧下を加えてめっき層に圧縮加工を施す。塑性加工によって加工割れを起こしているめっき層に対し板厚方向に圧下を加えて圧縮加工を施すと、めっき層が板厚方向に潰れるとともに、めっき層の面内方向に広がる。その結果として、隣接している加工割れしているめっき層同士の間隔が狭くなり、Zn系めっき金属による犠牲防食機能が働きやすくなって加工部品の耐食性低下が抑制される。
このめっき層への圧縮加工を目的とした板厚方向への圧下は、めっき層が面内方向に広げる程度の応力を加える必要がある。加工部の形状に応じて、複数回に分けて圧下を行ってもよい。加工部品がさらに正確な所定の形状に仕上げるためのリストライク(追加工)を兼ねて行っても構わない。
本発明の加工方法は、塑性加工によって加工割れを起こしているめっき層に対し板厚方向に圧下を加えて圧縮加工を施すことにより、めっき層が板厚方向に潰れるとともに、めっき層の面内方向に広がり、その結果として、隣接している加工割れしているめっき層同士の間隔が狭くなり、Zn系めっき金属による犠牲防食機能が働きやすくなって加工部品の耐食性低下が抑制される。すなわち、めっき層に対して板厚方向に圧下を加えることにより、めっき層の加工割れの程度が軽度になったことと同じ効果が現れるのである。
また、素材として耐食性が優れているZn−Al−Mg系合金を被覆したZn−Al−Mg系めっき鋼板を用いれば、犠牲防食作用がより一層強く作用するので、赤錆発生の抑制能力を高めることができる。
本発明の加工方法による加工工程の一例を示す断面模式図であり、(a)は加工前の素材、(b)は所定の形状への塑性加工、そして(c)は加工部に対し板厚方向の圧縮加工 加工部分に作用させた加圧力と、加圧後の下地鋼板の表面露出率との関係を示す図 加工部表面から観察した、加工部に発生しためっき層の加工割れと、加工部に板厚方向に圧下を加えた圧縮加工後の加工割れの状況を示す図 中性塩水噴霧サイクル試験条件
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は、加工前のZn系めっき鋼板1を示している。めっき層3は、まだ加工割れを起こしていない。
図1(b)は、Zn系めっき鋼板1に対して、パンチ5、ダイ6と板押さえ12により塑性加工を行って、所定の形状を有する加工部品2を製造する工程を示す。このとき、めっき層3には、不規則な加工割れ4が発生する。塑性加工は、絞り加工よりも張り出し加工の場合のほうがめっき層に強い引張応力が作用しやすいので、めっき層の加工割れ4は 顕著となりやすく、また、張出し高さが高いなど塑性加工の加工度が高いほど、加工割れの深さや幅が大きくなる。そして、隣り合う加工割れ4の間隔が広くなって下地鋼板7が表面からの露出が大きくなると、下地鋼板7から赤錆が発生して加工部品2の耐食性が低下してしまう。これは、加工割れの間隔が広がってめっき金属の犠牲防食作用が及ばなくなるためである。
この加工割れの間隔を小さくするため、本発明では図1(c)に一例を示したように、加工部に対して加圧用パンチ8と加圧用ダイ9により加圧を加える。これにより、めっき層の加工割れ4の間隔が狭くなり、加工割れ4の周辺のめっき金属の犠牲防食作用により赤錆の発生が抑制される。
加圧用パンチ8と加圧用ダイ9による加圧では、加工部品2が所定形状に仕上がっている場合はめっき層3を変形させるだけにしているので加工部品2自体の形状が変化することはなく、加工部品2をリストライクして所定の形状に仕上げる場合にはめっき層3の変形も併せて実施することができる。
Zn系めっき鋼板1としては、ZnとAlとMgを含むめっき金属を被覆しためっき鋼板であるZn−Al−Mg系めっき鋼板を用いることによって、犠牲防食作用をより一層高めることができる。Zn−Al−Mg系めっき鋼板では、加工割れ4によって下地鋼板7が露出した場合、加工割れ4の周辺のめっき金属が溶出し、それらの溶出した成分によってMgを含有した緻密なZn腐食生成物が加工割れ4の周辺の下地鋼板7を覆うことによって腐食が抑制される。このMg含有Zn腐食生成物は、Znめっき鋼板のZn腐食生成物よりも保護性が高いため、より強力な犠牲防食作用を発現することができる。
素材として、板厚が1.2mmで片面当りのめっき付着量が140g/mのZn−6重量%Al−3%重量%Mg合金めっき鋼板を用いて、図2に示した工程により張出し加工と加工部への加圧を行った。
張出し加工に用いたパンチ5は、直径200mm、肩部の曲率半径が10mmの円柱形状である。一方、ダイ6は、内径202mm、肩部の曲率半径が10mmである。板押さえ12は、内径202mm、肩部の曲率半径が10mmである。これらのパンチ5、ダイ6、そして板押さえ12により、内径200mm、高さ40mmの張出し加工部品2を製作した。
加工部への加圧は、加圧用パンチ8と、加圧用ダイ9、そして板押さえ12を用いて行った。加圧用パンチ8、加圧用ダイ9の形状は、加工部品2の頭部10と縦壁部11の形状と同一のものとした。加圧力は、30kN,40kN,60kNの3水準とし、加圧方向は図1(c)の図中に矢印で示したとおり、加工部品2の頭部に対して紙面上方向から下方向とした。加圧前後でのめっき層の加工割れ状況を図3に示す。図3には、加圧前の加工部品2の頭部10の状況と、同じ箇所についてそれぞれの加圧力で加圧を加えた後のめっき層の加工割れ状況を示した。加圧加工を行うことによって、隣り合うめっき層の加工割れの間隔が狭くなっていることがわかる。
また、加工部の加圧を行う前後において、加工部品の頭部10のおけるめっき層の加工割れの状況を光学顕微鏡により200倍に拡大して観察し、観察面積5mmに対するめっき層の加工割れによって下地鋼板が露出している面積率を評価した。
下地鋼板露出率の加圧による変化を図2に示す。加圧することによって下地鋼板の露出率は低減すること、そして加圧力が高いほど露出率は小さくなり、低減効果が大きいことが明らかである。
また、加圧前の加工部品と、30kNで加圧した加工部品を、中性塩水噴霧サイクル試験100サイクルに供して、耐食性を評価した。中性塩水噴霧サイクル試験の条件は図4に示したものである。100サイクルの試験後では、加圧なしの加工部品では、頭部から赤錆が発生していたが、30kNで頭部に加圧を加えた加工部品の頭部から赤錆は発生しておらず、本発明の加工方法によりZn系めっき加工部品の耐食性低下が抑制できることが確認された。
本発明によるZn系めっき加工部品の加工方法は、Zn系めっき鋼板を素材とした加工部品の、塑性加工によるめっき層の加工割れに由来する耐食性の低下を抑制して、良好な耐食性を保つことために有用である。
1 Zn系めっき鋼板
2 加工部品
3 めっき層
4 めっき層の加工割れ
5 パンチ
6 ダイ
7 下地鋼板
8 加圧用パンチ
9 加圧用ダイ
10 加工部品の頭部
11 加工部品の縦壁部
12 板押さえ

Claims (2)

  1. Zn系めっき鋼板(1)の素材に対して塑性加工を行い所定の形状の加工部品(2)を製造するZn系めっき加工部品の加工方法であって、
    前記加工部品(2)の加工部分に対して、さらに、当該加工部分の製品形状に追従する形状の加工用パンチ(8)及び加工用ダイ(9)を用いて板厚方向に圧下を加え、めっき層(3)が下地鋼板(7)の面内方向に展延して当該めっき層(3)の加工割れ(4)の間隔が狭くなるように加圧加工を施すことを特徴とするZn系めっき加工部品の加工方法。
  2. 前記Zn系めっき鋼板(1)として、ZnとAlとMgを含むめっき金属を被覆した鋼板を用いることを特徴とする請求項1に記載のZn系めっき加工部品の加工方法。
JP2013112690A 2013-05-29 2013-05-29 Zn系めっき部品の加工方法 Active JP6025147B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013112690A JP6025147B2 (ja) 2013-05-29 2013-05-29 Zn系めっき部品の加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013112690A JP6025147B2 (ja) 2013-05-29 2013-05-29 Zn系めっき部品の加工方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014231070A JP2014231070A (ja) 2014-12-11
JP2014231070A5 JP2014231070A5 (ja) 2016-06-23
JP6025147B2 true JP6025147B2 (ja) 2016-11-16

Family

ID=52124798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013112690A Active JP6025147B2 (ja) 2013-05-29 2013-05-29 Zn系めっき部品の加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6025147B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6260853A (ja) * 1985-09-07 1987-03-17 Kawatetsu Kohan Kk 加工時にクラツクを発生しない溶融亜鉛系めつき鋼板
JPS649022A (en) * 1987-06-29 1989-01-12 Toyota Motor Corp Manufacture of fuel tank
JP3740112B2 (ja) * 2002-10-30 2006-02-01 新日本製鐵株式会社 亜鉛系合金めっき鋼板の耐食性改善方法
CN101208448B (zh) * 2005-07-05 2010-12-08 新日本制铁株式会社 热浸镀Sn-Zn系钢板

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014231070A (ja) 2014-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Morovvati et al. Experimental and finite element investigation on wrinkling of circular single layer and two-layer sheet metals in deep drawing process
CA2977205C (en) Burring processing method
TWI501853B (zh) 加壓成形用模具的設計方法、加壓成形用模具
PL2290133T3 (pl) Sposób wytwarzania elementu stalowego z antykorozyjną powłoką metalową i element stalowy
JP5386991B2 (ja) せん断加工成形方法
JP2017087294A (ja) 切断端面を有する表面処理鋼板の部品およびその切断加工方法
JP2011506886A5 (ja)
US20140096585A1 (en) Press Hardening Tool
CN110064657B (zh) 一种增强异质金属复合板连接强度的方法
Kim et al. Correlation between bonding strength and mechanical properties in Mg/Al two-ply clad sheet
CN113290048B (zh) 一种铝/镁/铝合金复合材料及其制备工艺
JP2009274106A (ja) インパクトビームの製造方法
JP2015157314A (ja) Zn系めっき鋼板の打抜き方法
CN104593676A (zh) 一种热作模具钢
JP6025147B2 (ja) Zn系めっき部品の加工方法
WO2016027293A1 (ja) Zn系めっき部品の加工方法
RU151517U1 (ru) Крупногабаритный толстостенный биметаллический лист
JP5493687B2 (ja) せん断加工条件の設定方法
JP6350224B2 (ja) 金属薄板のせん断加工型、その設計方法、及び、その加工型を備えるせん断装置
CN106238498A (zh) 一种铝合金方型弯管加工方法
CN109693433B (zh) 一种以if钢为过渡层的双面钛钢复合板及其制备方法
JP2017202519A (ja) 時効硬化型アルミニウム合金板のホットスタンピング加工
WO2018122933A1 (ja) 切断端面を有する表面処理鋼板の部品およびその切断加工方法
JP4436176B2 (ja) 形状凍結性に優れたプレス金型及びプレス成形方法
JP2008264829A (ja) 薄板プレス成形における金属板の伸びフランジ性評価試験方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160408

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160408

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20160408

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20160408

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160426

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20160530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160810

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160927

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161004

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6025147

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350