JP2017202519A - 時効硬化型アルミニウム合金板のホットスタンピング加工 - Google Patents

時効硬化型アルミニウム合金板のホットスタンピング加工 Download PDF

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Abstract

【課題】 時効硬化型アルミニウム合金板を用いホットスタンピング加工により自動車、飛行機などの部品を製造する際、プレス加工において潤滑剤を使用して工具と材料界面の接触間に潤滑膜が介在することにより加工中に焼付きを発生させない加工方法を提供する。【解決手段】 高強度を有したアルミニウム部品をホットスタンピングの加工に用いて製造する際に、時効硬化型アルミニウムム合金板の固溶化熱処理後のプレス加工において、油性または水容性の潤滑剤を使用して工具と材料界面の接触間に潤滑膜が介在することあるいは硬質薄膜を被膜した工具を併用することによりプレス加工中に焼付きを発生させない。【選択図】図2

Description

本発明は、時効硬化型アルミニウム合金板を用いホットスタンピング加工により自動車、飛行機などの部品を製造する際、プレス加工において潤滑剤を使用して工具と材料界面の接触間に潤滑膜が介在することにより加工中に焼付きを発生させない加工方法に関するものである。
地球温暖化の原因となる温室効果ガスのCO2削減のため、自動車、飛行機などの輸送機器の構造材料を軽量化することによる燃費向上が求められている。金属材料の分野においては、その強度を増加させる、その重量を減少させることによる軽量化を行う開発が行われている。
従来の材料の鋼板材料においては、1200MPa級の超ハイテン鋼板を冷間プレスにより自動車部品を製造するか、1500MPa以上の高強度を有する鋼板の自動車用部材を最近ホットスタンピングプロセスが用いて製造する方法が用いられている。金属板材料において更なる軽量化を求めるならば鋼よりも比重の小さく、比強度が高いアルミニウム合金材料の利用が検討されている。
特開2009−241143 WO2013015110A1
自動車プレス部材用アルミニウム合金板としては5000系列、6000系列の材料が用いられている。これらのアルミニウム材料は300MPa程度の引張強度を有するが、成形性が優れていないため複雑な形状の部品をプレス加工することは困難である。そのため、ダイスとブランクホルダーの温度を200℃以上、ポンチの温度を100℃未満にする温間プレス成形により成形性の改善する技術開発が行われている。一方、材料側からは合金設計の観点から成形性の優れたアルミニウム合金材料の開発も行われている。しかし、更なる複雑な形状を有したプレス部材の製造やプレス成形されたアルミニウム合金材料の強度が500MPaを超える部材の製造が望まれている。本発明は、これを可能するため時効硬化型アルミニウム合金材料の時効硬化を利用するホットスタンプング加工とその後の時効処理を組み合わせた加工方法を提案することである。
発明を解決するための手段
上記課題を解決するための手段としては、高強度を有したアルミニウム部品をホットスタンピングの加工に用いて製造するために時効硬化型アルミニウム合金を用いる。時効硬化型アルミニウム合金は固溶化熱処理後にプレス加工を行い、仮死点において加工されたアルミニウム合金板を金型に保持させ、その部材に焼入れを行う。つづいて、時効熱処理を行うことにより高強度を有したアルミニウム部材をなる。このような時効硬化型アルミニウム合金板をホットスタンピング加工に用いることにより、高強度を有したアルミニウム部品を製造する方法が最も適切な解決策となる。
ホットスタンピング加工においては、時効硬化型アルミニウムム合金板を固溶化熱処理後にプレス加工を行い、仮死点において加工されたアルミニウム合金板を金型に保持させ、その部材に焼入れを行う。つづいて、その部材に時効熱処理を行い、時効硬化による高強度を有するアルミニウム部品の製造を可能にすることができる。しかし、時効硬化型アルミニウムム合金板を固溶化熱処理後にプレス加工をおいて、高張力鋼板におけるプレス加工のようにドライ加工で行うと激しい焼付きが発生し、プレス加工を行うことができない。本発明は、時効硬化型アルミニウムム合金板の固溶化熱処理後のプレス加工において、油性または水容性の潤滑剤を使用して工具と材料界面の接触間に潤滑膜が介在することによりプレス加工中に焼付きを発生させないホットスタンピング加工方法である。
プレス加工中に焼付きを発生させないホットスタンピング加工方法においては、油性または水溶性の潤滑剤を使用し、工具表面に一様に付着した潤滑膜を被膜し、PVD,CVD装置により、DLC,DLC−Si,TiN,CrN,TiCN,ダイアモンドなどの硬質薄膜を表面に被膜した工具を用いることもある。
発明の効果
本発明の時効硬化型アルミニウム合金板のホットスタンピング加工は、固溶化熱処理後のプレス加工により部品の形状に潤滑剤や硬質薄膜を表面に被膜した工具を用いて、焼付きを発生させることなくプレス成形が可能となり、金型に保持することによる焼入れを行った後、時効熱処理を行うことにより、アルミニウム部品の強度を非常に大きくすることを可能にする。本発明は、地球温暖化の原因となる温室効果ガスのCO2削減のため、輸送機器の構造材料を軽量化することにより燃費向上を可能にすることができる。
以下に本発明を詳しく説明する。図1に時効硬化型アルミニウム合金板のホットスタンピングのプロセスを示す。時効硬化型アルミニウム合金板にホットスタンピング加工を行うため、まず、アルミニウム合金板を電気炉、通電加熱処理などを用いて固溶化温度の400℃から500℃の範囲に加熱する。つづいて、アルミニウム合金板を油圧プレスまたはサーボプレスのアルミニウム合金板よりも低い温度の金型に移動し、プレス加工を行い所定の部品に成形すると同時に、その仮死点で一定時間保持し金型との接触により焼入れを行う。プレス加工の際には材料と金型間には潤滑剤を使用する。その際、DLC,DLC−Si,TiN,CrN,TiCN,ダイアモンドなどの硬質薄膜を表面に被膜した工具を用いることもある。また、アルミニウム部材に焼入れ処理が施されるように、アルミニウム合金板温度と金型温度の管理が行われている。その後、時効による硬化を行うために、アルミニウム部材に時効熱処理を行う。時効熱処理の温度範囲は20℃から250℃及び処理時間範囲は1時間から1週間である。時効硬化型アルミニウムム合金板の固溶化熱処理後のプレス加工の際、油性または水容性の潤滑剤を使用し、DLC,DLC−Si,TiN,CrN,TiCN,ダイアモンドなどの硬質薄膜を表面に被膜した工具を用いることにより、工具と材料界面の接触間に潤滑膜が介在することによりプレス加工中に焼付きを発生させないホットスタンピング加工後、時効熱処理を行うことにより、アルミニウム部品の強度を非常に大きくすることを可能にすることが本発明の形態である
本研究で用いる時効硬化型アルミニウム合金は、2000系列、6000系列、7000系列などに基づいたものである。
本発明は、時効硬化型アルミニウム合金板のホットスタンピング加工において、工具と材料界面の接触状況を定量的に理解し、固溶化熱処理後のプレス加工により部品の形状に油性あるいは水溶性の潤滑剤やDLC,DLC−Si,TiN,CrN,TiCN,ダイアモンドなどの硬質薄膜を表面に被膜した工具を用いて、焼付きを発生させることなくプレス成形が可能にするホットスタンピングの加工方法を提案することを意味している。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。板厚2.0mmの7075アルミニウム合金板を表面粗さ0.2RaμmのSKD61の工具、油性及び水溶性の潤滑剤を用いて480℃に加熱し、約400℃の温度の7075アルミニウム合金鈑を垂直荷重3.5kN(面圧8MPa)、すべり速度10mm/minの条件で平板引抜き加工を行った。潤滑剤は各加工前に工具表面に潤滑膜を被膜させた。平板引抜き加工後、7075アルミニウム合金板を30秒間工具に保持し、焼入れを行った。つづいて、120℃で24時間の時効処理を行った。
図2に合成油及びス水溶性黒鉛(20%)を使用したときの摩擦係数とストロークの関係を示す。合成油を使用したときの摩擦係数は一定で低い値を示し、焼付きは発生していなかった。一方、水溶性黒鉛を使用したときの摩擦係数はストロークとともに増加し、焼付きが発生した。
上記実施例の焼入れ後と時効熱処理後の7075時効硬化型アルミニウム合金板の硬度を確認するため、480℃で30分間溶体化した7075アルミニウム合金を室温の工具を用いて垂直圧力10MPa、保持時間10秒で焼入れした後のビッカース硬度とその材料を120℃で24時間の時効熱処理を行った後のビッカース硬度を測定した。その結果を表1に示す。
7075時効硬化型アルミニウム合金は時効処理を行うことにより、ホットスタンピング加工後の硬度は非常に大きくなっている。本発明により、アルミニウム部品の強度を非常に大きくすることが可能になることを示している。
Figure 2017202519
時効硬化型アルミニウム合金材料のホットスタンピングのプロセスにおける温度と時間の関係を示す図面 合成油及び水溶性黒鉛(20%)を使用したときの摩擦係数とストロークの関係を示す図面

Claims (3)

  1. 時効硬化型アルミニウム合金板を用いホットスタンピング加工により自動車、飛行機などの部品を製造する際、プレス加工において潤滑剤を使用して工具と材料界面の接触間に潤滑膜が介在することにより加工中に焼付きを発生させない加工方法。
  2. 潤滑剤は油性または水溶性潤滑剤で、工具表面に一様に付着した潤滑膜を被膜することができる加工方法。
  3. PVD,CVD装置により、DLC,DLC−Si,TiN,CrN,TiCN,ダイアモンドなどの硬質薄膜を表面に被膜した工具を用いることもある加工方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113941641A (zh) * 2021-10-15 2022-01-18 杭州电子科技大学 高压高密度板翅式换热器翅片的热冲压成形方法及装置
JP7163559B2 (ja) 2017-11-28 2022-11-01 地方独立行政法人大阪産業技術研究所 金型および焼結ダイヤモンドで構成された金型の摺動面の製造方法

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