JP6023953B2 - 古紙パルプの漂白方法 - Google Patents

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Description

本開示は、古紙パルプの漂白方法、古紙パルプの白色度向上方法、及び過酸化水素の酸化力向上方法に関する。
近年、環境保護の点から、古紙を再利用した古紙パルプを使用することが広く求められている。しかしながら、古紙パルプは、新聞紙や雑誌等といった印刷済みの古紙を原料としていることから、漂白処理に手間とコストを要する一方で、得られるパルプの白色度が低い場合が多い。このため、より白色度の高い古紙パルプを低コストで効率よく製造する方法が求められている。
古紙パルプ製造における漂白方法としては、例えば、過酸化水素のみを用いた方法(例えば、特許文献1)や、過酸化水素を用いた酸化漂白と二酸化チオ尿素を用いた還元漂白とを組み合わせた方法(例えば、特許文献2)等がある。
特開2005−240188号公報 特開2006−45745号公報
本開示は、過酸化水素を用いた古紙パルプの漂白において、過酸化水素の使用量を低減可能な古紙パルプの漂白方法を提供する。
本開示は、一態様において、過酸化水素を用いた古紙パルプの漂白方法であって、古紙パルプスラリーを、モノクロラミン及び/又はモノブロラミン並びに過酸化水素と接触させることを含む、古紙パルプの漂白方法に関する。
本開示は、その他の態様において、過酸化水素を用いた古紙パルプの漂白工程において、古紙パルプスラリーを、モノクロラミン及び/又はモノブロラミン並びに過酸化水素と接触させることを含む、古紙パルプの白色度向上方法に関する。
本開示によれば、過酸化水素を用いた古紙パルプの漂白において、過酸化水素の使用量を低減できる。
本開示は、過酸化水素を用いた古紙パルプの漂白方法において、モノクロラミン及び/又はモノブロラミンに接触させた古紙パルプスラリーに、過酸化水素による漂白を行うことにより、過酸化水素の使用量を大幅に削減でき、また、白色度が向上された古紙パルプが製造できる、との本発明者らによって見出された知見に基づく。
[古紙パルプの漂白方法]
本開示は、一態様において、過酸化水素を用いた古紙パルプの漂白方法であって、古紙パルプスラリーを、モノクロラミン及び/又はモノブロラミン(以下、「モノクロラミン等」ともいう)並びに過酸化水素と接触させることを含む、古紙パルプの漂白方法(以下、「本開示の漂白方法」という)に関する。本開示の漂白方法によれば、一又は複数の実施形態において、漂白に使用する過酸化水素の量を削減できるという効果を奏しうる。また、本開示の漂白方法によれば、一又は複数の実施形態において、白色度の高い古紙パルプを得ることができる。
本開示において「古紙パルプスラリー」としては、一又は複数の実施形態において、少なくとも古紙原料を離解処理して得られたスラリー等が挙げられる。また、特に限定されない一又は複数の実施形態として、古紙パルプスラリーとしては、古紙パルプ製造工程において、原料となる古紙を水と混合しながら機械力でパルプスラリーとする離解工程、古紙に含まれる異物を除去する粗選工程、脱墨剤を加えてインキ成分を除去する脱墨工程、古紙に含まれる異物とパルプ分をスクリーンで分離する精選工程、脱墨されたパルプスラリーを水洗する洗浄工程、及びパルプの脱水を行う脱水工程等の工程を経て得られるスラリーが挙げられる。古紙原料としては、一又は複数の実施形態において、新聞紙、雑誌、及びチラシ等の古紙が挙げられる。
本開示の漂白方法は、古紙パルプスラリーを、モノクロラミン等及び過酸化水素と接触させることを含む。本開示の漂白方法において、古紙パルプスラリーと、モノクロラミン等及び過酸化水素との接触は、一又は複数の実施形態において、古紙パルプスラリーと、モノクロラミン等と、過酸化水素とをアルカリ条件下で混合することにより行うこと、若しくは、モノクロラミン等を含む古紙パルプスラリーと、過酸化水素とをアルカリ条件下で混合することにより行うこと、あるいは、モノクロラミン等を用いて処理した古紙パルプと過酸化水素とをアルカリ条件で混合することにより行うことができる。
本開示の漂白方法において、モノクロラミン等との接触は、一又は複数の実施形態において、モノクロラミン及び/又はモノブロラミンを生成する薬剤、モノクロラミン及び/又はモノブロラミンを含む薬剤を使用することにより行うことができる。このような薬剤としては、一又は複数の実施形態として、次亜塩素酸ナトリウムと、硫酸アンモニウム及び/又は臭化アンモニウムとを含む薬剤等が挙げられる。モノクロラミンは、一又は複数の実施形態において、次亜塩素酸ナトリウムと、アンモニウム化合物とを混合することにより生成できる。モノブロラミンは、一又は複数の実施形態において、次亜臭素酸ナトリウムと、アンモニウム化合物とを混合することにより生成できる。アンモニウム化合物としては、一又は複数の実施形態において、硫酸アンモニウム、臭化アンモニウム、塩化アンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、及びこれらの少なくとも2種以上の混合物等が挙げられる。次亜塩素酸ナトリウムとアンモニウム化合物とのモル比は、一又は複数の実施形態において、残留塩素量と窒素とのモル比として1:1〜1:2、1:1.1〜1:2、1:1.2〜1:2、又は1:1.2〜1:1.6である。
本開示の漂白方法は、一又は複数の実施形態において、モノクロラミン等を生成する薬剤、又はモノクロラミン等を含む薬剤を、古紙パルプスラリーに添加することを含んでもよい。また、本開示の漂白方法は、一又は複数の実施形態において、次亜塩素酸ナトリウム及びアンモニウム化合物を古紙パルプスラリーに添加することを含んでもよい。
本開示の漂白方法は、一又は複数の実施形態において、モノクロラミン等を含む古紙パルプスラリーに、過酸化水素を添加することを含む。
過酸化水素の添加率は、一又は複数の実施形態において、対パルプあたり0.5〜5.0重量%が好ましい。
モノクロラミン及び/又はモノブロラミンの濃度は、一又は複数の実施形態において、残留塩素量として、0.5〜30mg/Lであり、漂白性向上の点から、1〜30mg/Lが好ましく、経済性の点から、1〜25mg/L又は1〜20mg/Lが好ましい。残留塩素量は、一又は複数の実施形態において、要求される漂白性(白色度)によって決定できる。
本開示の漂白方法において、パルプ濃度は、一又は複数の実施形態において、5〜30重量%、好ましくは10〜25重量%である。
漂白時におけるpH条件は、一又は複数の実施形態において、9〜13、好ましくは10〜11である。漂白時に反応温度条件は、一又は複数の実施形態において、30〜80℃、好ましくは40〜70℃である。漂白時の処理時間は、一又は複数の実施形態において、30〜360分、好ましくは60〜180分である。
本開示の漂白方法によれば、過酸化水素を単独で使用する場合と比較して、過酸化水素の使用量を、一又は複数の実施形態において、5〜50重量%、好ましくは10〜50重量%削減することができる。
[古紙パルプの白色度向上方法]
本開示は、その他の態様として、過酸化水素を用いた古紙パルプの漂白工程において、古紙パルプスラリーを、モノクロラミン及び/又はモノブロラミン並びに過酸化水素と接触させることを含む、古紙パルプの白色度向上方法(以下、「本開示の白色度向上方法」という)に関する。本開示の白色度向上方法によれば、一又は複数の実施形態において、従来の方法と比較して少量の過酸化水素で、白色度の高い古紙パルプが得られるという効果を奏しうる。本開示の白色度向上方法において、過酸化水素の濃度、モノクロラミン等の濃度、及び処理条件等は、本開示の漂白方法と同様である。よって、本開示の白色度向上方法は、本開示の漂白方法を行うことを含んでもよい。
[古紙パルプの製造方法]
本開示は、さらにそのほかの態様として、過酸化水素を用いた漂白工程を含む古紙パルプの製造方法であって、前記漂白工程は、古紙パルプ原料を、モノクロラミン及び/又はモノブロラミン並びに過酸化水素と接触させることを含む古紙パルプの製造方法(以下、「本開示の古紙パルプの製造方法」ともいう)。本開示の古紙パルプの製造方法によれば、一又は複数の実施形態において、従来の方法と比較して少量の過酸化水素で、白色度の高い古紙パルプが製造できるという効果を奏しうる。本開示の古紙パルプの製造方法において、過酸化水素の濃度、モノクロラミン等の濃度、及び処理条件等は、本開示の漂白方法と同様である。よって、本開示の古紙パルプの製造方法は、一又は複数の実施形態において、本開示の漂白方法を行うことを含む古紙パルプの製造方法である。
以下、本開示を好適な実施形態を示しながら説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定して解釈されるものではないことはいうまでもない。
(実施形態1)
本実施形態1における漂白方法は、古紙パルプスラリーをモノクロラミン等と接触させる工程と、モノクロラミン等と接触させた古紙パルプスラリーと過酸化水素とをアルカリ条件下で混合することによって、古紙パルプの漂白を行う工程とを含む。本実施形態1の漂白方法は、モノクロラミン等と接触させた古紙パルプスラリーを用いて過酸化水素による漂白を行うため、過酸化水素の使用量を大幅に削減でき、また、得られる古紙パルプの白色度を向上させることができる。
接触工程は、一又は複数の実施形態において、モノクロラミン等を、古紙パルプスラリーに対し、残留塩素量として0.5〜30mg/Lとなるように添加することを含み、漂白性向上の点から、1〜30mg/Lとなるように添加することを含むことが好ましく、経済性の点から、1〜25mg/L又は1〜20mg/Lとなるように添加することを含むことが好ましい。
(実施形態2)
本実施形態2における漂白方法は、古紙パルプスラリーをモノクロラミン等と接触させる工程と、モノクロラミン等と接触させた古紙パルプスラリーを洗浄し、脱水する工程と、脱水した古紙パルプ原料と過酸化水素とをアルカリ条件下で混合することによって漂白を行う工程とを含む。本実施形態2の漂白方法は、モノクロラミン等と接触させた古紙パルプスラリーを用いて過酸化水素による漂白を行うため、過酸化水素の使用量を大幅に削減でき、また、得られる古紙パルプの白色度を向上させることができる。
接触工程は、一又は複数の実施形態において、モノクロラミン等を、古紙パルプスラリーに対し、残留塩素量として0.5〜30mg/Lとなるように添加することを含み、漂白性向上の点から、1〜30mg/Lとなるように添加することを含むことが好ましく、経済性の点から、1〜25mg/L又は1〜20mg/Lとなるように添加することを含むことが好ましい。
(実施形態3)
本実施形態3における漂白方法は、モノクロラミン等の存在下で古紙パルプスラリーの脱墨を行う工程と、脱墨した古紙パルプスラリーを洗浄し、脱水する工程と、脱水した古紙パルプ原料と過酸化水素とをアルカリ条件下で混合して漂白を行う工程とを含む。本実施形態3の漂白方法は、モノクロラミン等の存在下で脱墨を行った古紙パルプスラリーを用いて過酸化水素による漂白を行うため、過酸化水素の使用量を大幅に削減でき、また、得られる古紙パルプの白色度を向上させることができる。
脱墨工程は、一又は複数の実施形態において、モノクロラミン等を、古紙パルプスラリーに対し、残留塩素量として0.5〜30mg/Lとなるように添加することを含み、漂白性向上の点から、1〜30mg/Lとなるように添加することを含むことが好ましく、経済性の点から、1〜25mg/L又は1〜20mg/Lとなるように添加することを含むことが好ましい。
上記実施形態は漂白方法を例にとり説明したが、本開示はこれに限定して解釈されず、古紙パルプの白色度向上方法及び古紙パルプの製造方法
本開示は、以下の一又は複数の実施形態に関しうる;
[1] 過酸化水素を用いた古紙パルプの漂白方法であって、
古紙パルプスラリーを、モノクロラミン及び/又はモノブロラミン並びに過酸化水素と接触させることを含む、古紙パルプの漂白方法。
[2] 前記過酸化水素の添加率が、対パルプあたり0.5〜5.0重量%である、[1]記載の漂白方法。
[3] モノクロラミン及び/又はモノブロラミンの濃度が、残留塩素量として、0.5〜30mg/Lである、[1]又は[2]記載の漂白方法。
[4] 過酸化水素を用いた古紙パルプの漂白工程において、
古紙パルプスラリーを、モノクロラミン及び/又はモノブロラミン並びに過酸化水素と接触させることを含む、古紙パルプの白色度向上方法。
[5] 前記漂白は、次亜塩素酸ナトリウム及びアンモニウム化合物が添加された古紙パルプスラリーに、過酸化水素を添加することを含む、[4]記載の向上方法。
[6] 前記アンモニウム化合物が、硫酸アンモニウム、臭化アンモニウム、塩化アンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、及びこれらの少なくとも2種以上の混合物からなる群から選択される、[5]記載の向上方法。
[7] 前記過酸化水素の濃度が、古紙パルプスラリーの対パルプあたり、0.5〜5.0重量%である、[5]又は[6]記載の向上方法。
[8] モノクロラミン及び/又はモノブロラミンの濃度が、残留塩素量として、0.5〜30mg/Lである、[5]から[7]のいずれかに記載の向上方法。
以下の実施例及び比較例に基いて本開示を説明するが、本開示はこれに限定されるものではない。
(調製例A)次亜塩素酸ナトリウムと硫酸アンモニウムとの混合液の調製
次亜塩素酸ナトリウム溶液(残留塩素量:140g/L)を脱イオン水で残留塩素量が5g/Lになるように希釈した後、30%硫酸アンモニウム水溶液(硫酸アンモニウム(キシダ化学株式会社製))30gを脱イオン水で溶解し、全量を100gとしたもの)と残留塩素量と窒素とのモル比が1:1.2となるように調製した。
(調製例B)次亜塩素酸ナトリウムと硫酸アンモニウムとの混合液の調製
残留塩素量と窒素とのモル比を1:1.6とした以外は、調製例Aと同様に調製した。
(調製例C)次亜塩素酸ナトリウムと臭化アンモニウムとの混合液の調製
次亜塩素酸ナトリウム溶液(残留塩素量:140g/L)を脱イオン水で残留塩素量が5g/Lになるように希釈した後、1%水酸化ナトリウム水溶液を30ml/L加え、30%臭化アンモニウム水溶液(臭化アンモニウム(キシダ化学株式会社製))30gを脱イオン水で溶解し、全量を100gとしたもの)と残留塩素量と窒素とのモル比が1:1.2となるように調製した。
(調製例D)次亜塩素酸ナトリウムと塩化アンモニウムとの混合液の調製
次亜塩素酸ナトリウム溶液(残留塩素量:140g/L)を脱イオン水で残留塩素量が5g/Lになるように希釈した後、20%塩化アンモニウム水溶液(塩化アンモニウム(キシダ化学株式会社製))20gを脱イオン水で溶解し、全量を100gとしたもの)と残留塩素量と窒素とのモル比が1:1.2となるように調製した。
(実施例1)
某製紙工場で漂白前のDIPパルプ原料及び希釈用水を入手した。DIPパルプ原料は、一旦吸引ろ過した後、含水率を32%に調整し、32%パルプ原料を得た。希釈用水に調製例Aを下記表1の濃度となるように添加し、30℃で10分間攪拌した。32%パルプ原料に、調製例Aの混合液を添加した希釈用水を加え、含水率を16%に調整して16%パルプ原料を調製した。
得られた16%パルプ原料に、過酸化水素を対パルプあたり0.6重量%、水酸化ナトリウムを1.0重量%となるように添加し、5分間よく混ぜ合わせた後、50℃で3時間静置した。
3時間静置後、水道水で十分洗浄し、試験用手抄き紙を作製した。
(実施例2)
調製例Bを使用した以外は、実施例1と同様に試験用手抄き紙を作製した。
(実施例3)
調製例Cを使用した以外は、実施例1と同様に試験用手抄き紙を作製した。
(実施例4)
調製例Dを使用した以外は、実施例1と同様に試験用手抄き紙を作製した。
(比較例1)
希釈用水のみを用いて16%パルプ原料を調製し、16%パルプ原料に過酸化水素及び水酸化ナトリウムを添加しなかった以外は、実施例1と同様に試験用手抄き紙を作製した。
(比較例2)
調製例Aを使用して16%パルプ原料を調製し、16%パルプ原料に過酸化水素及び水酸化ナトリウムを添加しなかった以外は、実施例1と同様に試験用手抄き紙を作製した。
(比較例3)
調製例Aを添加せず、希釈用水のみを用いて16%パルプ原料を調製し、実施例1と同様に試験用手抄き紙を作製した。
得られた試験用手抄き紙について、ISO白色度を測定した。ISO白色度の測定は、分光白色度計・色差計PF−10(日本電色工業株式会社製)により行った。その結果を下記表1に示す。白色度の単位は%である。
Figure 0006023953
表1に示すとおり、アルカリ条件下で結合ハロゲンと過酸化水素と併用して漂白した実施例1〜4の手抄き紙は、過酸化水素のみで漂白した比較例3の手抄き紙と比べて白色度が1.8から3.1ポイント向上した。特に、硫酸アンモニウムまたは塩化アンモニウムを用いた実施例1、実施例2および実施例4の手抄き紙はよりISO白色度が3ポイント以上と大きく向上した。
(実施例5)
市販新聞紙を3×3cmに切断し、その60gを卓上離解機に入れた。希釈用水として準備した大阪市水に調製例Aを下記表2の残留塩素量になるよう添加した後、この水をパルプ濃度が4%になるよう離解機に加えた。脱墨剤(高級アルコール系)を対パルプあたり0.8重量%と水酸化ナトリウムを対パルプあたり0.5重量%加えて、35℃で15分間離解した。
全量を取り出して、水道水で十分洗浄した後、脱水機を用いてパルプ濃度20%に脱水した。得られた20%パルプ原料に、水酸化ナトリウムを対パルプあたり1.0重量%加えた後、過酸化水素を1.0重量%になるよう添加し、5分間よく混ぜ合わせた。70℃で1時間静置した後、水道水で十分洗浄して、試験用手抄き紙を作製した。
(実施例6)
実施例5において過酸化水素を1.2重量%になるよう添加した以外は、同様に試験用手抄き紙を作製した。
(比較例4)
実施例5において調製例Aを添加しなかった以外は、実施例5と同様に試験用手抄き紙を作製した。
(比較例5)
実施例5において調製例Aを添加せず、過酸化水素を1.2重量%になるよう添加した以外は、同様に試験用手抄き紙を作製した。
(比較例6)
実施例5において過酸化水素を添加しなかった以外は、実施例5と同様に試験用手抄き紙を作製した。
(比較例7)
実施例5において過酸化水素と調製例Aを添加しなかった以外は、実施例5と同様に試験用手抄き紙を作製した。
Figure 0006023953
表2に示すとおり、アルカリ存在下で結合ハロゲンに接触させた後、過酸化水素で漂白した実施例5及び6の手抄き紙は、過酸化水素のみで漂白した比較例4及び5の手抄き紙と比べて白色度が1.4ポイントから3.2ポイントと大きく向上した。
(実施例7)実機の実例
新聞用紙の製造工程を有する某製紙工場で試験を実施した。この工場では通常、新聞古紙を漂白する際、過酸化水素を対パルプあたり1.0重量%、水酸化ナトリウムを対パルプあたり1.0重量%添加して、反応温度40〜45℃、反応時間5時間の条件で漂白を行っている。
新聞古紙を溶解するために使用するパルプ工程水に、12%次亜塩素酸ナトリウムと硫酸アンモニウムとの混合物(残留塩素と窒素のモル比が1:1.2)を残留塩素量として8〜12mg/Lになるよう添加した後、上記の条件で過酸化水素漂白を行った。
過酸化水素漂白後の原料を用いて手抄き紙を作製し、ISO白色度を測定したところ、過酸化水素の使用量が同一であるにもかかわらず、通常の操業時よりも白色度が1〜3ポイントと大きく向上した。
日を改めて、過酸化水素の使用量を半分の対パルプあたり0.5重量%に減らした以外は同じ条件で、過酸化水素漂白を行ったところ、過酸化水素の使用量を50%削減したにも拘らず、同等の白色度を有する手抄き紙を作製することができた。

Claims (9)

  1. 過酸化水素を用いた古紙パルプの漂白方法であって、
    古紙パルプスラリーを、モノクロラミン及び/又はモノブロラミン並びに過酸化水素と接触させることを含む、古紙パルプの漂白方法。
  2. 前記過酸化水素の添加率が、対パルプあたり0.5〜5.0重量%である、請求項1記載の漂白方法。
  3. モノクロラミン及び/又はモノブロラミンの濃度が、残留塩素量として、0.5〜30mg/Lである、請求項1又は2記載の漂白方法。
  4. 過酸化水素を用いた古紙パルプの漂白工程において、
    古紙パルプスラリーを、モノクロラミン及び/又はモノブロラミン並びに過酸化水素と接触させることを含む、古紙パルプの白色度向上方法。
  5. 前記漂白は、次亜塩素酸ナトリウム及びアンモニウム化合物が添加された古紙パルプスラリーに、過酸化水素を添加することを含む、請求項4記載の向上方法。
  6. 前記アンモニウム化合物が、硫酸アンモニウム、臭化アンモニウム、塩化アンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、及びこれらの少なくとも2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項5記載の向上方法。
  7. 前記過酸化水素の添加率が、対パルプあたり0.5〜5.0重量%である、請求項5又は6記載の向上方法。
  8. モノクロラミン及び/又はモノブロラミンの添加量が、残留塩素量として、0.5〜30mg/Lである、請求項5から7のいずれかに記載の向上方法。
  9. 請求項1から3のいずれかに記載の漂白方法又は請求項4から8のいずれかに記載の白色度向上方法を行うことを含む、古紙パルプの製造方法。
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