JP6022921B2 - セル間の干渉抑制方法及び分散無線通信基地局システム - Google Patents

セル間の干渉抑制方法及び分散無線通信基地局システム Download PDF

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Description

本発明は、複数の無線通信基地局とPON(Passive Optical Network)伝送システムによって構成される分散無線通信基地局システムにおけるセル間の干渉抑制方法及びこれを実現する分散無線通信基地局システムに関する。
モバイル通信システムにおいては無線通信基地局(以下、「基地局」と記載する。)が移動局に対してサービスを提供するエリアはセル(Cell)と呼ばれる。基地局が無指向性のアンテナにより無線信号の電波を出力する場合、セルは基地局を中心として同心円状に広がり、その半径は送信出力のレベルに応じて変動する。
図9に示すよう、移動局がセルの端に移動した場合、移動局が通信を行っている基地局からの信号の強度が弱まるにつれ、隣接した基地局からの信号による干渉の影響をより大きく受けることになる。このようなセル間の信号の干渉の課題を解決するためにこれまでに様々な方策が検討されてきた。
具体的には、時間領域、周波数領域、空間領域のいずれかの領域において信号と隣接するセルからの干渉信号を互いに分離することにより、干渉の影響を低減する方法が検討されてきた(例えば、非特許文献1を参照。)。
信号と他のセルからの干渉信号を周波数領域で分離する方法とはセル間で異なる周波数を通信に使用することによって互いの干渉を低減する方法である。受信部で周波数フィルタなどを使用し、他の基地局からの干渉信号のレベルを相対的に低減させることにより、その影響を小さくすることができる。
空間領域での分離する方法は基地局に指向性のあるアンテナを搭載し、信号のビームの出力方向を選択的にターゲットとなる移動局の方向へ制御する、いわゆるビームフォーミング(Beam forming)を行うことにより実現される。
時間領域での分離する方法は複数の基地局が出力する信号を時間領域で分離し、セルごとに異なるタイムスロットを移動局との通信に割り当てることにより実現することができる。
NTT DOCOMOテクニカル・ジャーナルVol.18 No.2 p.22−30「LTE−AdvancedにおけるMIMOおよびセル間協調送受信技術」
従来の他セルからの干渉を抑制する方法には以下のような課題がある。
セル間で干渉を抑制する方法のうち、周波数領域での分離方法、すなわちセル間で異なる周波数帯域を使用する方法では、周波数リソースを余分に消費するという課題がある。特にライセンスの必要な周波数帯を使用する携帯通信サービスでは周波数帯域のリソースは貴重な資源であり、セル間で周波数帯域を共有することが望まれる。また、一つの周波数帯域を複数に分割して各基地局へ割り当てる事でも、周波数領域での分離は可能である。しかし、各基地局が使用可能な周波数帯域幅が狭まるため、周波数帯域割り当ての際に各端末へ品質の良い周波数帯域を選択して割り当てることが困難となる。
次に、空間領域で分離する方法であるビームフォーミングについてはアクティブアレイアンテナ(Active Array Antenna)などの高コストな設備を要するほか、各移動局のそれぞれに対し個別に最適化されたビームを送信する、ダイナミックな制御を実現することは技術的に困難である。
最後に時間領域で分離する方法では各基地局が出力する無線信号のタイミングを基地局間で互いに高精度に連携して制御するオペレーション、すなわちスケジューリングが必要となる。
そして、上記のセル間の信号干渉の課題は、無線通信のトラフィックの増大に対応するために携帯基地局のセルを小さくする、いわゆるスモールセル化に伴い、基地局の数が増える場合により一層大きな課題となる。
そこで、本発明は、このような課題を解決すべく、簡易な構成及び制御アルゴリズムで実現できるセル間の干渉抑制方法及び簡易な構成及び制御アルゴリズムでセル間の干渉抑制を実現できる分散無線通信基地局システムを提供することを目的とする。
本発明では基地局を収容するアクセスシステムにTDM−PON(Time Division Multiplex Passive Optical Network)をベースとしたアクセスシステムを適用することで下り方向の各セルの無線信号を時間領域で分割することとした。
具体的には、本発明に係るセル間の干渉抑制方法は、代表基地局と、
セル内の移動局と無線通信を行う複数の基地局と、
前記代表基地局側にOLT(Optical Line Terminal)及び前記基地局側のそれぞれにONU(Optical Network Unit)を有し、前記代表基地局と前記基地局との間の信号を多重伝送するPON(Passive Optical Network)システムと、
を備える分散無線通信基地局システムにおけるセル間の干渉抑制方法であって、
前記移動局へのデータを前記代表基地局から前記PONシステムで複数の前記ONUへ時分割多重で送信し、
前記ONUから前記データを引き渡されたタイミングで前記基地局から前記データを前記セルに出力することを特徴とする。
本干渉抑制方法は、代表基地局と複数の基地局間をPONシステムで接続した分散無線通信基地局システムで実現する。PONシステムのONUと基地局とを接続し、ONUからデータが出力されるタイミングで基地局がデータを無線出力する。このような構成としておくことで、PONシステムのTDM機能を利用することでセル間の干渉を抑制できる。すなわち、TDM機能により単位時間毎に各ONU宛のデータが配信され、ONUで自身宛のデータを取捨するため、ONUが自身宛のデータを受けた時間には他のONUにデータは無い状態となる。このため、データを受けたONUに接続する基地局のみが無線出力し、他の基地局は無線出力せず、セル間の干渉を抑制できる。
従って、本発明は、PONシステムの機能を利用するという簡易な構成及び制御アルゴリズムで実現できるセル間の干渉抑制方法を提供することができる。
本発明に係るセル間の干渉抑制方法は、前記代表基地局が信号処理装置(BBU:Base Band Unit)であり、
前記基地局が無線装置(RRU:Remote Radio Unit)であり、
前記PONシステムの区間の前記データをRoF(Radio over Fiber)伝送してもよい。
本発明に係るセル間の干渉抑制方法は、前記OLTとそれぞれの前記ONUとの距離に基づく遅延時間で前記ONUに到着した前記データを前記ONUで遅延させ、前記基地局へ前記データを引き渡してもよい。代表基地局と各基地局間の距離差を吸収することができる。
本発明に係るセル間の干渉抑制方法は、前記PONシステムがMPCP(Multi−point control protocol)又はPTP(Precision Time Protocol)で位相同期することを特徴とする。マイクロ秒の精度でONU間の位相同期を行うことができる。
本発明に係るセル間の干渉抑制方法は、前記PONシステムの光フレーム長が、前記基地局が行う無線通信の無線フレーム長の整数倍と一致するとき、前記タイミングを前記光フレーム長とし、
前記PONシステムの光フレーム長が前記基地局が行う無線通信の無線フレーム長の整数倍と不一致であるとき、前記光フレーム長を無線フレーム長の整数倍に設定して前記タイミングを前記光フレーム長とする、あるいは前記ONUで前記データを遅延させて前記タイミングを前記無線フレーム長の整数倍とすることができる。
本発明に係るセル間の干渉抑制方法は、複数の前記基地局のうち、相互間で干渉の影響を無視できる前記基地局のグループを形成し、前記グループに属する前記基地局へそれぞれの前記ONUから同時に前記データを引き渡してもよい。全ての基地局間で干渉が生じるわけではない。そこで、干渉を生じない基地局のグループを形成する。そして、そのグループへは同時にデータを引き渡し、同時に無線出力を可能とすることで帯域を有効利用することができる。
本発明に係るセル間の干渉抑制方法は、前記PONシステムの前記ONU側のそれぞれで前記データを保持し、
前記移動局のセル内の位置に基づく所定時に、前記PONシステムの前記ONU側が保持している前記データを、前記移動局が帰属する1の前記基地局、及び1の前記基地局と異なる他の前記基地局へ出力してもよい。ハンドオーバや基地局間協調送受信を行うことができる。
前記干渉抑制方法は、代表基地局と、
セル内の移動局と無線通信を行う複数の基地局と、
前記代表基地局側にOLT及び前記基地局側のそれぞれにONUを有し、前記代表基地局と前記基地局との間の信号を多重伝送するPONシステムと、
請求項1から6のいずれかに記載のセル間の干渉抑制方法を行うように前記代表基地局、前記基地局及び前記PONシステムを制御する制御部と、
を備える分散無線通信基地局システムで実現できる。
本発明は、簡易な構成及び制御アルゴリズムで実現できるセル間の干渉抑制方法及び簡易な構成及び制御アルゴリズムでセル間の干渉抑制を実現できる分散無線通信基地局システムを提供することができる。
本発明に係る分散無線通信基地局システムの構成を説明する図である。 本発明に係る分散無線通信基地局システムの構成を説明する図である。 本発明に係る分散無線通信基地局システムの構成を説明する図である。 ONUが受信する下り方向信号フレームの相対的なタイミングを示す模式図である。 本発明に係るセル間の干渉抑制方法における各基地局の下り信号送信タイミングを説明する図である。 本発明に係るセル間の干渉抑制方法における基地局間協調送受信時の下り信号送信タイミングを説明する図である。 本発明に係るセル間の干渉抑制方法におけるハンドオーバ時の下り信号送信タイミングを説明する図である。 本発明に係る分散無線通信基地局システムの構成を説明する図である。 セルラーシステムの干渉を説明する図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施形態であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
本実施形態の分散無線通信基地局システムは、図1と同様の構成である。すなわち、本分散無線通信基地局システムは、代表基地局110と、
セル内の移動局101と無線通信を行う複数の基地局120と、
代表基地局側にOLT140及び基地局側のそれぞれにONU150を有し、代表基地局110と基地局120との間の信号を多重伝送するPONシステム130と、
下記のセル間の干渉抑制方法を行うように代表基地局110、基地局120及びPONシステム130を制御する制御部(不図示)と、
を備える。
なお、本分散無線通信基地局システムは、図8の構成のように、代表基地局110とOLT210とをアダプタ210で接続し、基地局120とONU150との間をアダプタ230で接続してもよい。アダプタの接続により既存の代表基地局、基地局及びPONシステムを利用することが可能となる。
本分散無線通信基地局システムが備える制御部は、代表基地局110、基地局120及びPONシステム130を制御し、移動局101へのデータを代表基地局110からPONシステム130で複数のONU150へ時分割多重で送信し、ONU150からデータを引き渡されたタイミングで基地局120からデータをセルに出力し、セル間の干渉を抑制する。
本分散無線通信基地局システムは上り、下り方向の無線信号に異なる周波数を用いる周波数複信(Frequency Division Duplex:FDD)方式の無線通信方式への適用を前提とし、TDM−PONを適用した簡易な構成によって、基地局間の干渉抑制を実現する。
干渉の抑制方法はTDM−PONシステムをベースとした以下2つの構成のモバイルアクセスシステムに適用することができる。
一つは図1に示す通り、OLT140に代表基地局110、ONU150にアンテナを有する基地局120を設置する構成(タイプ1)である。このタイプでは代表基地局110は携帯網のコアネットワーク上の各ノードに対し、ONU150に接続された各基地局120を代表して応答する。また、各基地局120の制御信号は代表基地局110に対し、送信され集約される。さらに各基地局間の通信は代表基地局110において折り返される。
他の一つの形態は図2に示す通り、OLT140にBBU110a、ONU150にRRU120aを接続する構成(タイプ2)である。このタイプでは、BBUとRRU間はデジタルRoF信号によって接続される。
図1では、代表基地局110またはBBU110aとOLT140、基地局120またはRRU120aとONU150が一体型の構成となっているが、図8のように代表基地局110またはBBU110aとOLT140の間、および基地局120またはRRU120aとONU150の間にそれぞれアダプタ(210、230)を付加しても良い。この時、アダプタ210は、代表基地局110またはBBU110aが出力する下り信号をOLT140の入力インタフェースが認識できる形式の信号へと変換する機能、及びOLT140が出力する上り信号を代表基地局110またはBBU110aの入力インタフェースが認識できる形式の信号へと変換する機能を含む。一方、アダプタ230は、ONU150が出力する下り信号を基地局120またはRRU120aの入力インタフェースが認識できる形式の信号へと変換する機能、及び基地局120またはRRU120aが出力する上り信号をONU150の入力インタフェースが認識できる形式の信号へと変換する機能を含む。
本実施形態における基地局間の信号の干渉抑制方法は、セル間で同一の周波数帯域を使用する利用形態に適用し、時間領域で各基地局の信号を分割することにより、干渉を抑制する方法である。
TDM−PON方式では下り方向の信号は各ONU宛ての信号が時分割多重されて送信される。そして、制御部は、信号がONUに到着したタイミングで基地局120に受信したフレームから当該基地局宛ての信号を引き渡し、すぐに配下のセルへ無線出力させる。このため、1の基地局120は他の基地局120とは異なる時間帯に下り方向の信号を無線出力することになる。すなわち、あるセルの基地局120が移動局101に対し信号の送信を行う時間帯は他のセルにおいては信号は送信されないため、セル間で下り方向信号の干渉は発生しないことになる。
制御部は、OLT140とそれぞれのONU150との距離に基づく遅延時間でONU150に到着したデータをONU150で遅延させ、基地局120へデータを引き渡す。ONU150は、OLT140とONU150間の伝送路で生じる伝送遅延時間を補正したタイミングで基地局宛の信号を基地局120へ引き渡す。また、基地局120がONU150から信号を受けた時間から伝送遅延時間を補正したタイミングで無線信号に変換して出力してもよい。OLT140と各ONU150との距離が異なる場合であっても、あるセルの基地局120が移動局101に対し信号の送信を行う時間帯は他のセルにおいて信号は送信されないため、セル間で下り方向信号の干渉は発生しないことになる。
TDM−PONの方式としてはGE−PON(IEEE802.3ah)、10G−EPON(IEEE802.3av)といった方式を適用することができる。
ONU150と光分岐回路135までの距離は、ONU毎にそれぞれ異なる。光ファイバ伝送路では、伝送路で発生する遅延時間が1メートルあたり約5ナノ秒すなわち1キロメートルあたり約5マイクロ秒発生するため、OLT140から各ONU150までの伝送遅延は最大で100マイクロ秒程度に及ぶ。一方、モバイル通信の方式によってはシンボルの出力タイミングの要求精度としてマイクロ秒のオーダーが要求されることから、基地局120から無線信号を出力する際のタイミングを揃えるために、タイミング(位相)の同期を行う必要がある。
マイクロ秒の精度でONU150間の位相同期を行う手段としては、GE−PONのMulti−point control protocol(MPCP)やPrecision Time Protocol(PTP)を使用する方法が考えられる。こうした位相同期の方法を適用することによって基地局120の出力信号のタイミング(位相)の調整を行うことができる。
以下にその手順の一例について説明する。
(1)OLT140は各ONU150に対する往復の伝送遅延時間、すなわちRound Trip Time(RTT)を計測する。RTTの計測にはGE−PON、10GEPONではMPCPを使用することができる。このほかのPONの方式ではPTPを使用することもできる。ここでi番目のONU150、すなわちONU150−iに対するRTTの計測結果をRTTiとする。
(2)OLTは上記(1)の計測結果に基づき、さらに、各ONU150宛ての制御信号の情報としてRTTの最大値のONU150との遅延時間差であるΔT=(RTTmax−RTT)/2を記述し送信する。ここでRTTmaxはRTTの最大値を表す。
(3)各ONU150は、受信したフレームの自身のタイムスロットからΔT分だけ時間を遅延させ(バッファリングし)てから基地局120から無線信号を出力する。
以下に図を使用して具体的に説明する。
図3に4つの基地局で構成されたタイプ1のモバイルアクセスシステムの構成を示す。OLT140から各ONU150までの伝送路の距離li(i=1〜4)に応じ、伝送遅延を生じる。図3の構成では伝送遅延時間が大きい順にONU150#2,ONU150#1,ONU150#3,ONU150#4の順になる。
各ONU150が受信する下り方向の信号の相対的なタイミングは図4に示すようになる。
例えば、ONU150#4で受信される下り信号(図4(d))はONU150#2で受信される下り信号(図4(b))よりもΔT時間早く到達する。この場合、ΔT時間遅らせて(バッファし)基地局Dから無線信号を出力する。他の基地局についても同様である。このようにして、各基地局が無線信号の出力タイミングを制御することによって、各基地局の出力する無線信号のタイミングは図5に示すように時間領域で分離される。
以上の手順により、モバイル通信システムにおけるセル間の干渉抑制方法では各基地局120からの出力される無線信号タイミングがマイクロ秒の精度で制御されるため、セル間の信号は互いに干渉しない。このため基地局120の設置において他の基地局120との干渉を出力信号強度に応じて考慮するといった必要がなく、セル配置の設計を簡易な手順で行うことができる。
PONシステム130の光フレーム長が、基地局120が行う無線通信の無線フレーム長の整数倍と一致するとき、ONU150から基地局120へデータを引き渡すタイミングを光フレーム長とする。無線システムのフレーム長T(無線信号の最小送出間隔)に対して、TDM−PONシステムのフレーム長Tが、n×T=T(n=1,2,3,・・・)の関係にあると想定する。この時、OLTがあるONU150に対してフレームを送り、フレームを受け取った基地局が無線信号を送信するという動作が、Tごとに繰り返される。
PONシステム130の光フレーム長が、基地局120が行う無線通信の無線フレーム長の整数倍と不一致であるとき、光フレーム長を無線フレーム長の整数倍に設定して前記タイミングを光フレーム長とする、あるいはONU150でデータを遅延させて前記タイミングを無線フレーム長の整数倍とする。n×T≒T(n=1,2,3,・・・)の場合には、ONU150がフレームを受信した直後に基地局120が無線信号を送信することはできない。このため、n×T=T(n=1,2,3,・・・)となるようPON区間のフレーム長を設定するか、またはONU150が受信したフレームをバッファリングしてTの整数倍のタイミングまで遅延させてから基地局120が信号送信を行うようにする必要がある。
本実施形態により、代表基地局及び基地局間に無線システムの中継伝送等を適用した場合よりも、高品質な通信を担保できる。
(実施形態2)
本実施形態では、PONシステム130のONU150側のそれぞれでデータを保持し、移動局101のセル内の位置に基づく所定時に、PONシステム130のONU150側が保持しているデータを、移動局101が帰属する1の基地局120、及びこれと異なる他の基地局120へ出力する場合を説明する。
実施形態1では、あるOLTに帰属する全ての基地局の信号送信タイミングを分離する。ここで、隣接する基地局間の信号の干渉が原因となる通信品質低下の課題を解決するために、一つの信号を複数の基地局から同時に送信する手法が考えられる。一例として基地局(セル)間協調送受信(Coordinated Multi−point transmission/reception:CoMP)の一手法であるJoint Transmission(JT)方式が挙げられる(例えば、非特許文献1を参照。)。
本実施形態では、実施形態1で説明した分散無線通信基地局システムにおいて基地局間協調送受信を行う場合を説明する。本実施形態において、前記所定時とは基地局間協調送受信時である。JTを行う場合、複数の基地局120から同時に信号送信を行う。基地局120−Aに帰属する移動局101の信号を、基地局120−Bが送信する場合には、図6に示すよう、基地局120−Bが基地局120−A宛のフレームも受信して、基地局120−Aの無線信号送信タイミングで信号を送信することとする。以下、JT通信が行われるまでの動作を説明する。
(1)基地局120−Aは移動局101からの情報に基づき、他のセルの情報を取得する。具体的には移動局101から報告される他のセルからの下り信号の信号受信レベルや信号対雑音干渉電力比(SINR:Signal to Interference plus Noise Ratio)などの情報が使用される。
(2)他のセルからの信号の受信レベルがあらかじめ設定した閾値に達した場合、基地局120−Aは移動局101が基地局120−Bとのセルの端に存在していることを判定する。
(3)基地局120−Aは基地局120−Bに対しJTの協力要請をする。この時に移動局に関するリソースブロック等の制御情報を通知する。
(4)PONシステム130には下り信号の同報性があるので、基地局120−A宛の下り信号は基地局120−Aに接続するONU150#1だけでなく、他の基地局120に接続する各ONU150にも到着している。一般的には基地局120−A宛以外の下り信号はONU150#1の他のONU150で廃棄されるが、本実施形態では基地局120−A宛以外の下り信号は他のONU150で保管される。そして、JTの協力要請をされた基地局120−BはONU150で受信した下り方向の同報信号のフレームから基地局120−A宛ての信号を復調しさらに当該移動局101宛ての無線信号を生成する。
(5)基地局120−Bは当該移動局101宛ての信号を、上記のリソースブロック情報に基づいた周波数帯域でタイミングを同期し、出力する。
(実施形態3)
移動局が移動して隣接の基地局のセルのエリアに入った際は、帰属する基地局を切替えることにより通信が継続される。この一連の手順は一般にハンドオーバと呼ばれる。3GPP(Third Generation Partnership Project)で標準化されているLTE(Long Term Evolution)方式を例にとりハンドオーバの手順について説明する。
ハンドオーバの処理ではどの移動局が基地局に接続されているか、データの送受信がどこまで完了しているかといった移動局に関する制御情報を基地局間でやりとりする必要がある。LTEにおけるハンドオーバには「S1ハンドオーバ」と「X2ハンドオーバ」の2つの種類のハンドオーバの手順が規定されている。
「S1ハンドオーバ」とは基地局装置(eNodeB)と携帯コア網(Evolved Packet Core:EPC)との接続するインタフェースであるS1インタフェースを介してハンドオーバに伴う制御信号を基地局間でやりとりする方式である。
一方、「X2ハンドオーバ」とは基地局間の通信インタフェースであるX2インタフェースを使用してハンドオーバに伴う制御信号を基地局間で直接やりとりする方式である。
X2ハンドオーバは、移動局へ未達となっていたデータを移動元基地局から、移動先の基地局に対し転送するため信号のロスが発生しないハンドオーバを実現することができる。また、制御信号の通信が少ないためハンドオーバの処理をより短い時間で行うことができる。
本実施形態では、実施形態1で説明した分散無線通信基地局システムにおいてX2ハンドオーバを行う場合を説明する。本実施形態において、前記所定時とはX2ハンドオーバ時である。ある基地局120に帰属する移動局101がハンドオーバする際、その移動局101のデータを別の基地局120から伝送する。ここで、基地局120−Aに帰属する移動局101が基地局120−BにX2ハンドオーバする場合を想定する。この時、図7に示すよう、基地局120−Bが基地局120−A宛のフレームも受信して、基地局120−Aの無線信号送信タイミングで信号を送信する。以下、本実施形態のハンドオーバ手順を示す。
(1)移動局101は基地局120−Aに対し、周辺基地局120からの信号の受信状況を報告する。具体的には受信した信号強度やSINRなどがこれに相当する。また、基地局120−Bを特定する。
(2)基地局120−Aは基地局120−Bに対して、ハンドオーバ要請を出す。
(3)実施形態2で説明したように、PONシステム130の下り信号の同報性を利用して基地局120−Bに接続するONU150#2は基地局120−A宛の下り信号も保管している。基地局120−Bは基地局120−A宛ての下り信号をONU150#2から取得して復調し、当該の移動局101宛ての信号を、上記のリソースブロック情報に基づいた周波数帯域で、タイミングを同期した上で無線信号として出力する。
(4)基地局120−Aは移動局101に対しハンドオーバの指示を行い、移動局101は基地局120−Bに同期する。
(実施形態4)
実施形態1では、あるOLT140に帰属する全ての基地局120の信号送信タイミングを分離する場合を説明した。しかし、あるOLT140に帰属する基地局120の中に、互いに距離が充分離れており、同時に無線信号を送信しても移動局101で大きな干渉とならない基地局120の組み合わせが存在しうる。
そこで、本実施形態では、複数の基地局120のうち、相互間で干渉の影響を無視できる基地局120のグループを形成し、前記グループに属する基地局120へそれぞれのONU150から同時にデータを引き渡す場合を説明する。
まず、同時に信号を送信しても端末側で大きな干渉とならない複数の基地局120をグループ化する。このグループ内の基地局120の数をnとすると、T=n×T(n=2,3,・・・)毎にn個の基地局120へフレームが伝送され、n個の基地局120がTごとにそれぞれのデータを無線出力することができる。このグループ化を行うために、基地局の位置情報等を用いても良い。
(他の実施形態)
上記実施形態では、PON区間のフレームの長さTpを全ての基地局で同一として説明した。しかし、PON区間のフレームの長さTpは、基地局間で同一にする必要は無い。基地局のセル半径や、平均スループット等のトラヒック状況に応じて、PON区間のフレームの長さTpに重みづけをしても良い。
以下は、本実施形態の分散型無線通信基地局システムをまとめたものである。
<課題>
従来の隣接セル間の信号の干渉を時間領域で抑制する方法では、タイムスロットの処理に複雑なスケジューリング制御が必要となるという課題があった。
<解決手段>
TDM−PONをベースとしたアクセスシステムを適用した簡易な構成で下り方向のセル間の信号を時間領域で分割することが可能であり、この特性を利用することでセル間の干渉の抑制を効果的に実現することができる。
<効果>
TDM−PONをベースとしてアクセスシステムにより基地局を収容することにより、複雑なスケジューリング制御を必要とせず、低コストかつ簡易な構成で効果的に基地局間の干渉を抑制することが可能となる。
101:移動局
102、102A、102B:セル
103、103A、103B:基地局
110:代表基地局
120、120−A、120−B、・・・:基地局
130:PONシステム
135:光信号分岐回路
140:OLT
150、150#1、150#2、・・・:ONU
210、230:アダプタ

Claims (9)

  1. 代表基地局と、
    セル内の移動局と無線通信を行う複数の基地局と、
    前記代表基地局側にOLT(Optical Line Terminal)及び前記基地局側のそれぞれにONU(Optical Network Unit)を有し、前記代表基地局と前記基地局との間の信号を多重伝送するPON(Passive Optical Network)システムと、
    を備え、前記複数の基地局のセル間で同一の周波数帯域を使用する分散無線通信基地局システムにおけるセル間の干渉抑制方法であって、
    前記移動局へのデータを前記代表基地局から前記PONシステムで複数の前記ONUへ時分割多重で送信し、
    前記ONUから前記データを引き渡されたタイミングで前記基地局から前記データを前記セルに出力することを特徴とするセル間の干渉抑制方法。
  2. 前記代表基地局が信号処理装置(BBU:Base Band Unit)であり、
    前記基地局が無線装置(RRU:Remote Radio Unit)であり、
    前記PONシステムの区間の前記データをRoF(Radio over Fiber)伝送することを特徴とする請求項1に記載のセル間の干渉抑制方法。
  3. 前記OLTとそれぞれの前記ONUとの距離に基づく遅延時間で前記ONUに到着した前記データを前記ONUで遅延させ、前記基地局へ前記データを引き渡すことを特徴とする請求項1又は2に記載のセル間の干渉抑制方法。
  4. 前記PONシステムがMPCP(Multi−point control protocol)で位相同期することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の干渉抑制方法。
  5. 前記PONシステムがPTP(Precision Time Protocol)で位相同期することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の干渉抑制方法。
  6. 前記PONシステムの光フレーム長が、前記基地局が行う無線通信の無線フレーム長の整数倍と一致するとき、前記タイミングを前記光フレーム長とし、
    前記PONシステムの光フレーム長が前記基地局が行う無線通信の無線フレーム長の整数倍と不一致であるとき、前記光フレーム長を無線フレーム長の整数倍に設定して前記タイミングを前記光フレーム長とする、あるいは前記ONUで前記データを遅延させて前記タイミングを前記無線フレーム長の整数倍とすることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のセル間の干渉抑制方法。
  7. 複数の前記基地局のうち、相互間で干渉の影響を無視できる前記基地局のグループを形成し、前記グループに属する複数の前記基地局へのデータを前記OLTから1つのフレームで伝送し、それぞれの前記ONUから同時に前記データを引き渡すことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のセル間の干渉抑制方法。
  8. 前記PONシステムの前記ONU側のそれぞれで前記データを保持し、
    前記移動局のセル内の位置に基づく所定時に、前記PONシステムの前記ONU側が保持している前記データを、前記移動局が帰属する1の前記基地局、及び1の前記基地局と異なる他の前記基地局へ出力することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の通セル間の干渉抑制方法。
  9. 代表基地局と、
    セル内の移動局と無線通信を行う複数の基地局と、
    前記代表基地局側にOLT及び前記基地局側のそれぞれにONUを有し、前記代表基地局と前記基地局との間の信号を多重伝送するPONシステムと、
    請求項1から8のいずれかに記載のセル間の干渉抑制方法を行うように前記代表基地局、前記基地局及び前記PONシステムを制御する制御部と、
    を備える分散無線通信基地局システム。
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