JP2014120779A - 分散無線通信基地局システムの通信方式及び分散無線通信基地局システム - Google Patents

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直剛 柴田
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純 寺田
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Abstract

【課題】本発明の目的は、JTやハンドオーバによるユーザデータの転送を低減し、PON区間の帯域を有効利用できる分散型無線通信基地局システム及びその送信方法を提供することである。
【解決手段】本発明は、PONの同報性を利用し、OLTからあるONUに対して送信されるフレームを他のONUもバッファに保存しておき、基地局間通信の必要性が生じた際にバッファからユーザデータを出力することにより、ユーザデータ転送のためにPON区間の帯域を使用する必要をなくす。
【選択図】図9

Description

本発明は、複数の無線通信基地局とPON(Passive Optical Network)伝送システムによって構成される分散無線通信基地局システム及びその通信方法に関する。
モバイル通信システムにおいて基地局が移動局に対してサービスを提供するエリアはセル(Cell)と呼ばれる。基地局が無指向性のアンテナにより無線信号の電波を出力する場合、セルは基地局を中心として同心円状に広がり、その半径はアンテナの送信出力のレベルに応じて変化する。無線周波数帯域を効率良く利用するためには基地局を地理的に高い密度で設置し、電波の到達範囲であるセルを一定エリアに留め、同じ周波数帯域を空間的にできるだけ再利用する運用が行われている。
図1のように、移動局101がセル102A内を移動しセル102Aの端の領域に達した場合、通信を行っている基地局103Aからの信号の強度が弱まる一方で、隣接した基地局103Bから受信する信号の強度が相対的に大きくなる。その結果、下りリンク通信において隣接した基地局103Bの干渉の影響をより大きく受けることになり、受信感度が低下する。さらに移動局101が移動して隣接の基地局103Bのセルのエリアに入った時点で帰属する基地局を切替えることにより通信が継続される。この一連の手順は一般にハンドオーバと呼ばれる。移動局はセル間を移動するのに伴い、ハンドオーバの前後の状態、すなわち端末がセル端に位置した状態において伝送速度が著しく低下する問題が生じる。
こうした隣接する基地局間の信号の干渉が原因となる通信品質の低下の課題を解決するために、これまでに様々な方策が検討されてきた。方策のうちの一つはセル端に位置する移動局に対して隣接した基地局が互いに連携して移動局との通信を行うことによりパフォーマンスの低下を抑制する方法である。この方法は一般に基地局(セル)間協調送受信(Coordinated Multi−point transmission/reception:CoMP)と呼ばれる(例えば、非特許文献1を参照。)。
CoMPにはいくつかの実現方法があるが、下り方向の信号に対するCoMPの実現方法の一つとしてJoint Transmission(JT)方式がある。JT方式はセル端に位置する移動局に対し、隣接する基地局から同一の下り信号を送信することにより端末の受信信号のゲインを改善させる方法である。JTには無線信号のソフト合成(コンバインニング)受信を利用するノンコヒーレント送信と、セル間にまたがるプリコーディングを行い受信ポイントにおいて信号の同相合成を実現するコヒーレント送信の2つの方法が検討されている。いずれのケースも移動局が2つ以上の基地局から同時に同一の信号を受信することによりゲインを向上させる点においては共通であり、その結果としてセル端に位置する移動局の通信品質を向上する効果が得られる。
これらの2つのJTの実現方法の中でより実現が容易なノンコヒーレント送信では隣接する基地局が移動局に対し同一の無線信号を送信するが、携帯コア網(Evolved Packet Core:EPC)からRAN(Radio Access Network)を経由して各基地局へ同一の下り信号を送信する必要がある。その方法として例えば、3GPP(Third Generation Partnership Project)において規格化されているLTE(Long Term Evolution)方式では図2及び図3に示す通り、大きく分けて2つの手順がある。すなわち、EPCからS1インタフェースを介して、各基地局宛てにそれぞれユーザプレーンの信号を送信する方法(図2)と、JTを要求する基地局が受信した信号をいったんバッファリングしてJTに使用される信号をコピーし、JTに参加する他の基地局に対しX2インタフェースを介して送信する方法(図3)である。
従来のX2インタフェースを介してJTを行う際の、フローチャートの例を図4に示す。以下、動作手順を述べる。
(1)移動局X宛のデータが、OLTから基地局A宛に伝送される。
(2)基地局Aは移動局Xからの情報に基づき、隣接セルの情報を取得する。
具体的には移動局Xから報告される隣接セルからの下り信号の信号受信レベルや信号対雑音干渉電力比(SINR)などの情報が使用される。
(3)隣接セルからの信号の受信レベルがあらかじめ設定した閾値に達した場合、基地局Aは移動局Xが隣接セルとのセルの端に存在していることを判定する。また同時にJTの対象となる基地局Bを特定する。
(4)基地局Aは基地局Bに対してJTの連携要請を出す。この時に移動局に関する無線帯域割当情報等の制御情報も通知する。
(5)基地局Bは基地局Aに対して、連携の可否を返答する。
基地局Bが連携不可と返答する場合は、例えば基地局Aから送られた移動局Xの無線帯域が、基地局Bの無線帯域割当で空いていないなど、リソース不足が生じた場合に発生しうる。それ以外の場合は、基地局Bは連携可能と返答(連携応答)する。
(6)基地局Bから連携可能の信号(連携応答)を受け取った基地局Aは、基地局Bに対して移動局Xのデータを転送する。
(7)基地局A及びBから、移動局Xに対して同一信号が伝送される。
上記(5)の後に、基地局Aと移動局X間のチャネル利得情報、及び基地局Bと移動局X間のCSI(チャネル利得情報)を一ヵ所に集約し、各基地局のプリコーディングベクトルを計算して通知しても良い。
また、移動局が移動して隣接の基地局のセルのエリアに入った際は、帰属する基地局を切替えることにより通信が継続される。この一連の手順は一般にハンドオーバと呼ばれる。3GPP(Third Generation Partnership Project)で標準化されているLTE(Long Term Evolution)方式を例にとりハンドオーバの手順について説明する。ハンドオーバの処理ではどの移動局が基地局に接続されているか、データの送受信がどこまで完了しているかといった移動局に関する制御情報を基地局間でやりとりする必要がある。LTEにおけるハンドオーバには「S1ハンドオーバ」と「X2ハンドオーバ」の2つの種類のハンドオーバの手順が規定されている。
「S1ハンドオーバ」とは基地局装置(eNodeB)と携帯コア網(Evolved Packet Core:EPC)との接続するインタフェースであるS1インタフェースを介してハンドオーバに伴う制御信号を基地局間でやりとりする方式である。一方、「X2ハンドオーバ」とは基地局間の通信インタフェースであるX2インタフェースを使用してハンドオーバに伴う制御信号を基地局間で直接やりとりする方式である。
図5を用いてX2ハンドオーバの手順を説明する。移動局Xからの周辺基地局の信号強度の測定結果の報告に基づいて移動元基地局Aがハンドオーバの実施の判断を行うのはS1ハンドオーバと同様である。ただし、ハンドオーバの要求はMME(Mobility Management Entity)ではなく、直接、移動先基地局Bに対して送信する。移動先基地局Bは無線信号のリソースの空き状況を確認し、ハンドオーバを受け入れるか否かの判断(アドミッションコントロール)を行う。移動先基地局Bはハンドオーバの承認の通知を移動元基地局Aに送信する。移動元基地局Aはこれに基づいて移動局Xにハンドオーバの指示を行うと共に、移動局Xに未達となっていたデータ(移動局に未送信のデータ、または送信したが確認応答を受信していないデータ)を移動先基地局Bに対して送信する。移動局Xは移動先基地局Bへの同期処理を行い、ハンドオーバの完了通知を移動先基地局Bに対して送信する。移動先基地局Bは未達データを移動局に送信する。また、移動先基地局BはMMEに対しパス切替要求を送信し、MMEはこれを受けてゲートウェイ装置(S/P−GW)に対して新しい基地局を通知する。これに基づきパケット通信のパスが、移動元基地局Aから移動先基地局Bに切替られ、ハンドオーバが完了する。
X2ハンドオーバでは、移動局へ未達となっていたデータを移動元基地局から、移動先の基地局に対し転送するため、S1ハンドオーバと比較して、信号のロスが少なくなり、またより短い時間でハンドオーバを行うことができる。
またモバイルバックホールの一形態として、図6や図7のような構成が提案されている。この構成は、局内側の光回線終端装置(Optical Line Terminal:OLT)に代表基地局、加入者側の光回線終端装置(Optical Network Unit:ONU)に基地局を設置する構成である(例えば、非特許文献2を参照。)。すなわち、基地局間をPONシステムで接続しており、基地局間でのPONシステムの信号多重方法としては、TDM(Time Division Multiplex)、WDM(Wavelength Division Multiplex)、FDM(Frequency Division Multiplex)等が例示できる。
この形態では代表基地局はEPCに対し、ONUに接続された各基地局を代表して応答する。またEPCと基地局間の通信は代表基地局を経由して行われる。また基地局間通信も、PON区間を用いて実現することができる。図6や図7の構成は、従来の基地局間を専用のファイバで接続して通信を行う場合と比べ、ファイバを集約できるため経済的である。
図6は、代表基地局110にOLT140の機能、基地局120にONU150の機能が付加され、代表基地局−基地局間をPONシステム130により接続する構成である。例えば、PONシステムとしてGE−PON(IEEE802.3ah)、10G−EPON(IEEE802.3av)等のTDM−PONシステムを適用する場合を考える。OLT140の機能とは、下りリンクにおいて代表基地局110が出力するデータをEthernet(登録商標)フレームにマッピングして所定のタイミングで送信する機能や、上りリンクにおいて受信したEthernet(登録商標)フレームからデータを抽出する機能を含む。一方、ONU150の機能とは、下りリンクにおいて受信したEthernet(登録商標)フレームからデータを抽出する機能や、上りリンクにおいて基地局120が出力するデータをEthernet(登録商標)フレームにマッピングして所定のタイミングで送信する機能を含む。
図7は、代表基地局110とOLT140の間および基地局120とONU150の間にそれぞれアダプタ(210、230)を付加し、代表基地局−基地局間をPONシステム130により接続する構成である。代表基地局−OLT間のアダプタ210の機能は、代表基地局110が出力する下り信号をOLT140の入力インタフェースが認識できる形式の信号へと変換する機能や、OLT140が出力する上り信号を代表基地局110の入力インタフェースが認識できる形式の信号へと変換する機能を含む。一方ONU−基地局間のアダプタ150の機能は、ONU150が出力する下り信号を基地局120の入力インタフェースが認識できる形式の信号へと変換する機能や、基地局120が出力する上り信号をONU150の入力インタフェースが認識できる形式の信号へと変換する機能を含む。
図8は、図6や図7の構成の分散無線通信基地局システムでJTを行う手順を説明する図である。基地局Bが連携応答をした場合、基地局Aは、移動局X宛のデータを基地局Bへ転送する。このとき、データは、PONシステム130を介して基地局Bに到達することになる。基地局Aから基地局Bへのデータは、代表基地局110、アダプタ210、OLT140、光信号分岐回路135のどこで折り返されても良い。
図10は、図6や図7の構成の分散無線通信基地局システムでハンドオーバを行う手順を説明する図である。基地局BがH/O承認をした場合、基地局Aは、移動局X宛のデータ(未達データや端末情報)を基地局Bへ転送する。このとき、データは、PONシステム130を介して基地局Bに到達することになる。基地局Aから基地局Bへのデータは、代表基地局110、アダプタ210、OLT140、光信号分岐回路135のどこで折り返されても良い。
NTT DOCOMOテクニカル・ジャーナルVol.18 No.2 p.22−30「LTE−AdvancedにおけるMIMOおよびセル間協調送受信技術」 Chathurika Ranaweera et al.,"Next Generation Optical−Wireless Converged Network Architectures",IEEE Network,pp22−27
JTを行う場合には、JTの対象となる移動局のユーザデータをある基地局から他の基地局に対して送信する必要がある。またハンドオーバを行う場合には、移動局の未達データを移動元基地局から移動先基地局に対して送信する必要がある。
ここで、図6や図7の構成では一つのファイバを複数のONUで共有している。このため、JTやハンドオーバを要求する基地局数が増加するに伴い、ユーザデータを転送するために必要なPON区間の帯域が増加し、別のユーザデータを送信するための帯域が不足するという課題がある。
そこで、本発明は、このような課題を解決すべく、JTやハンドオーバによるユーザデータの転送を低減し、PON区間の帯域を有効利用できる分散型無線通信基地局システム及びその送信方法を提供することを目的とする。
本発明は、PONにおける下り通信(OLTからONU方向への通信)の同報性を利用することとした。
具体的には、本発明に係る分散型無線通信基地局システムの通信方法は、
代表基地局と、
セル内の移動局と無線通信を行う複数の基地局と、
前記代表基地局側にOLT(Optical Line Terminal)及び前記基地局側のそれぞれにONU(Optical Network Unit)を有し、前記代表基地局と前記基地局との間の信号を多重伝送するPON(Passive Optical Network)システムと、
を備える分散無線通信基地局システムの通信方法であって、
前記移動局へのデータを前記代表基地局から前記PONシステムで複数の前記基地局へ送信し、
前記PONシステムの前記ONU側のそれぞれで前記データを保持し、
前記移動局のセル内の位置に基づく所定時に、前記PONシステムの前記ONU側が保持している前記データを、前記移動局が帰属する1の前記基地局及び1の前記基地局と異なる他の前記基地局へ出力する。
PONシステムではOLTからあるONUに対して送信されるデータは、他のONUにも届く。本発明は、JTやハンドオーバ時にPONシステムでデータの転送を行わず、ONUに既に届いているデータを利用することでPONシステムを利用した基地局間通信の帯域を削減することができる。従って、本発明は、JTやハンドオーバによるユーザデータの転送を低減し、PON区間の帯域を有効利用できる分散型無線通信基地局システムの送信方法を提供することができる。
本発明に係る分散型無線通信基地局システムの通信方法は、前記PONシステムの前記ONU側で前記データを保持する条件を前記基地局毎に予め設定していることを特徴とする。ONU側で保持するデータ量を低減することができる。
例えば、前記所定時が、基地局間協調送受信時である。
この場合、基地局間協調送受信時に1の前記基地局から他の前記基地局へ転送されるデータを1の前記基地局が接続する前記PONシステムの前記ONU側で廃棄する。
また、前記所定時が、ハンドオーバ時である。
前記通信方法は、代表基地局と、
セル内の移動局と無線通信を行う複数の基地局と、
前記代表基地局側にOLT及び前記基地局側のそれぞれにONUを有し、前記代表基地局と前記基地局との間の信号を多重伝送するPONシステムと、
請求項1から5のいずれかに記載の通信方法を行うように前記代表基地局、前記基地局及び前記PONシステムを制御する制御部と、
を備える分散無線通信基地局システムで実現できる。
本発明は、JTやハンドオーバによるユーザデータの転送を低減し、PON区間の帯域を有効利用できる分散型無線通信基地局システム及びその送信方法を提供することができる。
セルラーシステムの干渉を説明する図である。 基地局間協調送受信を説明する模式図である。 基地局間協調送受信を説明する模式図である。 JTの手順を説明する図である。 ハンドオーバの手順を説明する図である。 基地局間をPONで接続した分散無線通信基地局システムを説明する図である。 基地局間をPONで接続した分散無線通信基地局システムを説明する図である。 JTの手順を説明する図である。 本発明に係る分散無線通信基地局システムにおけるJTの手順を説明する図である。 ハンドオーバの手順を説明する図である。 本発明に係る分散無線通信基地局システムにおけるハンドオーバの手順を説明する図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施形態であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
本実施形態の分散無線通信基地局システムは、図6と同様の構成である。すなわち、本分散無線通信基地局システムは、代表基地局110と、
セル内の移動局と無線通信を行う複数の基地局120と、
代表基地局110側にOLT140及び基地局120側のそれぞれにONU150を有し、代表基地局110と基地局120との間の信号を多重伝送するPONシステム130と、
下記通信方法を行うように代表基地局110、基地局120及びPONシステム130を制御する制御部(不図示)と、
を備える。
なお、本分散無線通信基地局システムは、図7の構成のように、代表基地局110とOLT140とをアダプタ210で接続し、基地局120とONU150との間をアダプタ230で接続してもよい。アダプタの接続により既存の代表基地局、基地局及びPONシステムを利用することが可能となる。
本分散無線通信基地局システムが備える制御部は、代表基地局110、基地局120及びPONシステム130を制御し、前記移動局へのデータを代表基地局110からPONシステム130で複数の基地局120へ送信し、
PONシステム130のONU側のそれぞれで前記データを保持し、
前記移動局のセル内の位置に基づく所定時に、PONシステム130のONU側が保持している前記データを、前記移動局が帰属する1の基地局120と異なる他の基地局120へ出力することを特徴とする通信方法を実現する。
なお、PONシステムのONU側でデータを保持するとは、ONU150又はアダプタ230でデータを保持することを意味する。
本実施形態で前記所定時とは基地局間協調送受信時である。
PON方式では、下り信号(OLTからONU方向への信号)は全く同一のものが放送形式で全ONU150に到達する。通常各ONUは、受信したフレームが自分宛であるかどうかを判断し受信フレームの取捨選択を行う。本実施形態では、自分宛でないフレームを破棄せずにONU150またはアダプタ230のバッファで保持し、JTの際に当該バッファからデータを出力する。バッファでデータを保持する時間は任意の値に設定可能である。本実施形態の通信方法のフローチャートを図9に示す。以下、動作手順を説明する。図9において、バッファとはONU150またはアダプタ230が有するバッファを意味する。
(1)移動局X宛のデータが、OLTから基地局A宛に伝送される。他の基地局Bに接続されているONUまたはアダプタは、この自分宛でないデータを受信し、バッファに保存しておく。
(2)基地局Aは移動局Xからの情報に基づき、隣接セルの情報を取得する。
具体的には移動局Xから報告される隣接セルからの下り信号の信号受信レベルや信号対雑音干渉電力比(SINR)などの情報が使用される。移動局Xは、周期的にこの情報を伝送することとしても良いし、基地局から情報伝送の要求が来た場合のみ伝送することとしても良い。
(3)隣接セルからの信号の受信レベルがあらかじめ設定した閾値に達した場合、基地局Aは移動局Xが隣接セルとのセルの端に存在していることを判定する。また同時にJTの対象となる基地局Bを特定する。
(4)基地局Aは基地局Bに対してJTのリクエスト(連携要請)をする。この時に移動局Xに関する無線帯域割当情報等の制御情報を通知する。
(5)基地局Bは基地局Aに対して、連携の可否を返答する。連携可能の場合、基地局Bは連携応答の信号を出力する。
(6)基地局Bに接続されているONU又はアダプタは、バッファ内から移動局Xのデータを取り出し、基地局Bへ伝送する。
(7)基地局A及びBから、移動局Xに対して同一信号が伝送される。
上記(5)の後に、基地局Aと移動局X間のチャネル利得情報、及び基地局Bと移動局X間のチャネル利得情報を一ヵ所に集約し、各基地局のプリコーディングベクトルを計算して通知しても良い。
基地局間協調送受信時に基地局Aから基地局Bへ転送されるデータを基地局Aが接続するPONシステムのONU側で廃棄する。
上記(5)の連携応答の通知を受信した基地局Aは、図8の通信方法同様に基地局Bに対して移動局Xのデータを転送することになる。しかし、本実施形態(図9)では、この移動局Xが転送したデータを、基地局Aに接続されているアダプタまたはONUに届いた時点で破棄する。基地局AはアダプタやONUでデータを破棄したことを確認できないため、基地局Aから見れば図8のJTのフローチャートに従ってユーザデータが基地局Bに届いたように見える。このため、基地局Aは従来のJTのフローチャートに従ったまま、すなわち、基地局Aの動作を改変することなく本通信方法を適用できる。
図8と図9とを比較すると、本実施形態の図9は、図8と比べ、基地局間通信でデータを転送する必要が無く、PONシステムの帯域利用を回避している。
(実施形態2)
本実施形態の分散無線通信基地局システムの構成は実施形態1と同じであるが、本実施形態で前記所定時とはハンドオーバ時である。
本実施形態では、自分宛でないフレームを破棄せずにONU150またはアダプタ230のバッファで保持し、ハンドオーバの際にバッファから出力する。バッファでデータを保持する時間は任意の値に設定可能である。本実施形態適用時のフローチャートを図11に示す。以下、動作手順を説明する。図11において、バッファとはONU150またはアダプタ230が有するバッファを意味する。
(1)移動局X宛のデータが、OLTから基地局A宛に伝送される。他の基地局に接続されているONUまたはアダプタは、この自分宛でない信号を受信し、バッファに保存しておく。
(2)基地局Aは移動局Xからの情報に基づき、隣接セルの情報を取得する。
具体的には移動局Xから報告される隣接セルからの下り信号の信号受信レベルや信号対雑音干渉電力比(SINR)などの情報が使用される。
(3)隣接セルからの信号の受信レベルがあらかじめ設定した閾値に達した場合、基地局Aは移動局Xが隣接セルとのセルの端に存在していることを判定する。また同時に、ハンドオーバ先となる基地局Bを特定する。
(4)基地局Aは基地局Bに対してハンドオーバのリクエスト(H/O要求)をする。この時に移動局Xに関する無線帯域割当情報等の制御情報を通知する。
(5)基地局Bは基地局Aに対して、ハンドオーバの可否を返答する。ハンドオーバ可能であれば、基地局BはH/O承認の信号を出力する。
(6)H/O承認の信号を受けた基地局Aは移動局Xへの未達データの情報や端末情報を基地局Bへ通知する。
(7)基地局Bに接続されているONU又はアダプタは、バッファ内から移動局Xのデータを取り出し、基地局Bへ伝送する。
(8)基地局Bから、移動局Xに対して無線信号が伝送される。
図10と図11とを比較すると、本実施形態の図11は、図10と比べ、基地局間通信で未達データそのものを転送する必要が無く、未達データの先頭を示す情報のみを転送すればよいから、PONシステムの所要帯域を削減している。
(実施形態3)
本実施形態は、基地局毎に、PONシステムのONU側でユーザデータを保持する条件を予め設定している。例えば、基地局Aと十分に距離の離れた基地局Cは、基地局AとJTを行う可能性がほとんどない。このため、基地局Cは基地局A宛に送られた信号をONUやアダプタのバッファで保持しておく必要がない。このように、各基地局の配置場所から、JTで連携する可能性のある基地局を予め限定し、実施形態1のバッファで保持するデータ量を制限しても良い。保持するデータ量の制限方法としては、ONUまたはアダプタで、受信したフレームのうち予め指定された宛先のフレームを廃棄する方法や、OLTでマルチキャスト機能を用い、データを届ける宛先を指定する方法がある。
(実施形態4)
基地局Aと十分に距離の離れた基地局Cは、基地局Aに帰属する移動局のハンドオーバ先となる可能性がほとんどない。このため、基地局Cは基地局A宛に送られた信号をONUやアダプタのバッファで保持しておく必要がない。このように、各基地局の配置場所から、ハンドオーバで協力する可能性のある基地局を予め限定し、実施形態2で保持するデータ量を制限しても良い。保持するデータ量の制限方法としては、ONUまたはアダプタで、受信したフレームのうち予め指定された宛先のフレームを廃棄する方法や、OLTでマルチキャスト機能を用い、データを届ける宛先を指定する方法がある。
以下は、本実施形態の分散型無線通信基地局システムをまとめたものである。
<課題>
基地局間をPONで接続するバックホール形態において、CoMPやX2ハンドオーバを要求する基地局数が増加するに伴い、基地局間通信を行うために必要なPON区間の伝送帯域が増加するという課題がある。
<解決手段>
PONの同報性を利用し、OLTからあるONUに対して送信されるフレームを他のONUもバッファに保存しておき、基地局間通信の必要性が生じた際にバッファからユーザデータを出力することにより、ユーザデータ転送のためにPON区間の帯域を使用する必要をなくす。
<効果>
PONの同報性を利用し、OLTからあるONUに対して送信されるフレームを他のONUもバッファに保存しておく事により、基地局間通信のためユーザデータを転送する必要が生じた際、ユーザデータ転送のためにPON区間の帯域を使用する必要がない。
101:移動局
102、102A、102B:セル
103、103A、103B:基地局
110:代表基地局
120:基地局
130:PONシステム
135:光信号分岐回路
140:OLT
150:ONU
210、230:アダプタ

Claims (6)

  1. 代表基地局と、
    セル内の移動局と無線通信を行う複数の基地局と、
    前記代表基地局側にOLT(Optical Line Terminal)及び前記基地局側のそれぞれにONU(Optical Network Unit)を有し、前記代表基地局と前記基地局との間の信号を多重伝送するPON(Passive Optical Network)システムと、
    を備える分散無線通信基地局システムの通信方法であって、
    前記移動局へのデータを前記代表基地局から前記PONシステムで複数の前記基地局へ送信し、
    前記PONシステムの前記ONU側のそれぞれで前記データを保持し、
    前記移動局のセル内の位置に基づく所定時に、前記PONシステムの前記ONU側が保持している前記データを、前記移動局が帰属する1の前記基地局及び1の前記基地局と異なる他の前記基地局へ出力することを特徴とする通信方法。
  2. 前記PONシステムの前記ONU側で前記データを保持する条件を前記基地局毎に予め設定していることを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
  3. 前記所定時が、基地局間協調送受信時であることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信方法。
  4. 基地局間協調送受信時に1の前記基地局から他の前記基地局へ転送されるデータを1の前記基地局が接続する前記PONシステムの前記ONU側で廃棄することを特徴とする請求項3に記載の通信方法。
  5. 前記所定時が、ハンドオーバ時であることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信方法。
  6. 代表基地局と、
    セル内の移動局と無線通信を行う複数の基地局と、
    前記代表基地局側にOLT及び前記基地局側のそれぞれにONUを有し、前記代表基地局と前記基地局との間の信号を多重伝送するPONシステムと、
    請求項1から5のいずれかに記載の通信方法を行うように前記代表基地局、前記基地局及び前記PONシステムを制御する制御部と、
    を備える分散無線通信基地局システム。
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