以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一又は相当する部分については、その説明を適宜省略又は簡略化する。
実施の形態1.
以下では、本実施の形態に係る装置の構成、本実施の形態に係る装置の動作、本実施の形態の効果を順番に説明する。
***構成の説明***
図1を参照して、本実施の形態に係る装置である管制支援装置100の構成を説明する。
管制支援装置100は、移動体を識別する票であるストリップ300を画面200に表示して、空港の第1滑走路と第2滑走路とのそれぞれを使用する移動体の管制を支援する。第1滑走路を使用する移動体としては、第1滑走路から離陸する出発機、第1滑走路に着陸する到着機、第1滑走路を横断する航空機、第1滑走路を走行する車両等がある。管制支援装置100は、これらの移動体の一部或いは全ての管制を支援する。第2滑走路を使用する移動体についても同様である。このように、本実施の形態において、第1滑走路と第2滑走路とのそれぞれを使用する移動体は、航空機と車両との少なくともいずれかである。
なお、空港に第1滑走路と第2滑走路との2つ以外にも滑走路がある場合、管制支援装置100は、第1滑走路と第2滑走路とのそれぞれを使用する移動体の管制とともに、その他の滑走路を使用する移動体の管制を支援してもよい。即ち、管制支援装置100は、第1滑走路を使用する移動体のストリップ300と第2滑走路を使用する移動体のストリップ300とともに、その他の滑走路を使用する移動体のストリップ300を表示してもよい。
それぞれのストリップ300には、少なくとも移動体のコールサインが記載される。本実施の形態において、到着機のストリップ300には、到着機のコールサインのほか、到着機が使用する滑走路の名称、到着機が使用するスポットの番号が記載される。出発機のストリップ300には、出発機のコールサインのほか、出発機が使用する滑走路の名称が記載される。出発機のストリップ300にスポットの番号が記載されていてもよい。「滑走路の名称」とは、滑走路を識別するための「34」といった番号、又は、「34R」といった番号及びアルファベットの組み合わせのことである。なお、それぞれのストリップ300には、機種等、上記以外の情報が記載されていても構わない。
管制支援装置100は、出力部101、操作部102、制御部103を備える。
出力部101は、複数のエリア210を含む画面200を出力する。エリア210として、具体的には、順序エリア221、占有エリア222、履歴エリア223等がある。本実施の形態では、順序エリア221の下に占有エリア222が配置され、占有エリア222の下に履歴エリア223が配置される。
順序エリア221は、第1滑走路と第2滑走路とのそれぞれの使用順序を管理するために、第1滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300と第2滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300とを当該使用順序に沿って同じ列に並べて表示するエリア210である。
本実施の形態では、順序エリア221の表示態様を変更することができる。具体的には、順序エリア221の表示態様は、第1滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300と第2滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300とを同じ列に並べて表示する態様から、第1滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300と第2滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300とを異なる列に並べて表示する態様に変更することができる。
占有エリア222は、第1滑走路と第2滑走路とのそれぞれの占有状態を管理するために、第1滑走路の使用許可を与えられた移動体のストリップ300と第2滑走路の使用許可を与えられた移動体のストリップ300とを表示するエリア210である。
本実施の形態では、占有エリア222の表示態様を選択することができる。具体的には、占有エリア222の表示態様は、第1滑走路の使用許可を与えられた移動体のストリップ300と第2滑走路の使用許可を与えられた移動体のストリップ300とを同じ列に並べて表示する態様と、第1滑走路の使用許可を与えられた移動体のストリップ300を表示する領域と第2滑走路の使用許可を与えられた移動体のストリップ300を表示する領域とに分割される態様とのいずれかに選択的に設定することができる。
履歴エリア223は、第1滑走路の使用を完了した移動体のストリップ300と第2滑走路の使用を完了した移動体のストリップ300とを画面200から消去するために、それらのストリップ300が占有エリア222から移動されてくるエリア210である。履歴エリア223に移動されたストリップ300は、履歴エリア223にそのまま表示されるのではなく、画面200から消去される。
上記以外のエリア210については後述する。
操作部102は、出力部101により出力された画面200における各種操作を受け付ける。操作部102により受け付けられる操作としては、追加操作、移動操作、消去操作、変更操作、選択操作等がある。
追加操作は、第1滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300と第2滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300とのいずれかを順序エリア221に追加する操作である。本実施の形態において、追加操作は、他のエリア210に表示されているストリップ300を選択して順序エリア221に移動する操作である。なお、追加操作は、画面200に表示されていない新たなストリップ300を作成して順序エリア221に追加する操作であってもよい。
移動操作は、順序エリア221に表示されているストリップ300を選択して占有エリア222に移動する操作である。
消去操作は、占有エリア222に表示されているストリップ300を選択して消去する操作である。本実施の形態において、消去操作は、占有エリア222に表示されているストリップ300を選択して履歴エリア223に移動する操作である。なお、消去操作は、占有エリア222に表示されているストリップ300を選択してから消去ボタンを押下する等、履歴エリア223を用いない操作であってもよい。その場合、履歴エリア223は省略可能である。
本実施の形態では、ストリップ300を同じエリア210内で移動することもできるし、ストリップ300を異なるエリア210間で移動することもできる。即ち、ストリップ300を移動する操作として、追加操作、移動操作、消去操作以外の操作も可能である。ストリップ300を移動する操作は、任意の態様の操作であってよいが、本実施の形態では、ドラッグアンドドロップ操作であるとする。ドラッグアンドドロップ操作は、手指及びタッチペンのいずれでも行えるものとするが、さらに、マウスでも行えるようにしてよい。
変更操作は、順序エリア221の表示態様を変更する操作である。
選択操作は、占有エリア222の表示態様を選択する操作である。
変更操作及び選択操作は、任意の態様の操作であってよいが、本実施の形態では、それぞれ変更操作用のボタン及び選択操作用のボタンを押下する操作であるとする。各ボタンを押下する操作は、手指及びタッチペンのいずれでも行えるものとするが、さらに、マウスでも行えるようにしてよい。
制御部103は、第1滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300と第2滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300とを、順序エリア221に列の幅方向でずらして表示する。順序エリア221に表示されるストリップ300が全て同じ列に並べられる場合、滑走路ごとに列の幅方向におけるストリップ300の表示位置をずらすことで、どのストリップ300がどの滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300であるかを区別しやすくなる。なお、列の幅方向におけるストリップ300の表示位置をずらす代わりに、或いは、列の幅方向におけるストリップ300の表示位置をずらすとともに、滑走路ごとにストリップ300の見た目を変えてもよい。ストリップ300の見た目を変える手法としては、ストリップ300の文字、枠線、背景等の色を変えたり、ストリップ300の文字、枠線等の太さを変えたり、ストリップ300の枠線の種類を変えたりすることが考えられる。
制御部103は、操作部102により追加操作が受け付けられた場合、当該追加操作で追加されたストリップ300を当該追加操作で指定された位置に表示する。このとき、制御部103は、必要に応じて、順序エリア221に既に表示されている他のストリップ300の表示位置を調整する。本実施の形態では、制御部103は、追加操作で指定された位置及びその位置よりも上に表示していた他のストリップ300の位置を1つずつ上にずらして表示する。これにより、滑走路の使用順序が変わることになる。ただし、追加操作で指定された位置よりも上に表示されていたストリップ300がなければ、ストリップ300が1つ追加されるだけで、滑走路の使用順序は変わらない。
制御部103は、操作部102により移動操作が受け付けられた場合、その移動操作で選択されたストリップ300を順序エリア221から消去して占有エリア222に表示する。制御部103は、移動操作で選択されたストリップ300を順序エリア221から消去した後、順序エリア221に表示されているストリップ300の表示位置を調整する。具体的には、制御部103は、順序エリア221から消去したストリップ300よりも列の後ろ側に表示されていたストリップ300の位置を1つずつ列の前側にずらして表示する。本実施の形態では、順序エリア221で消去されたストリップ300よりも上にあったストリップ300が1つずつ下にずらして表示される。
制御部103は、操作部102により消去操作が受け付けられた場合、その消去操作で選択されたストリップ300を占有エリア222から消去する。前述したように、このストリップ300は、履歴エリア223に表示されるわけではなく、画面200自体から消去される。制御部103は、消去したストリップ300で識別される移動体の情報を、管制支援装置100の外部のデータベース等で管理される履歴に追記する。
本実施の形態において、制御部103は、移動操作で選択されたストリップ300を占有エリア222に表示する際に、占有エリア222をストリップ1つ分拡張する。そして、制御部103は、消去操作で選択されたストリップ300を占有エリア222から消去する際に、占有エリア222を拡張した分縮小する。
制御部103は、操作部102により、ストリップ300を順序エリア221の中で移動する操作、又は、ストリップ300を占有エリア222以外のエリア210から順序エリア221に移動する操作が受け付けられた場合、移動対象となるストリップ300を当該操作で指定された位置に表示する。このとき、制御部103は、その位置及びその位置よりも上に表示していた他のストリップ300の位置を1つずつ上にずらして表示する。これにより、滑走路の使用順序が変わることになる。ストリップ300を順序エリア221の中で移動する操作の場合、当該操作で移動対象となったストリップ300の元の位置には、上下いずれかからずれてきた別のストリップ300が表示されることになる。
制御部103は、操作部102により変更操作が受け付けられた場合、その変更操作に応じて、第1滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300と第2滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300とを順序エリア221で異なる列に並べて表示する。制御部103は、その後、操作部102により再び変更操作が受け付けられた場合は、その変更操作に応じて、第1滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300と第2滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300とを再び順序エリア221で同じ列に並べて表示する。
制御部103は、操作部102により選択操作が受け付けられた場合、その選択操作によって、第1滑走路の使用許可を与えられた移動体のストリップ300と第2滑走路の使用許可を与えられた移動体のストリップ300とを占有エリア222で同じ列に並べて表示するか、或いは、占有エリア222を、第1滑走路の使用許可を与えられた移動体のストリップ300を表示する領域と第2滑走路の使用許可を与えられた移動体のストリップ300を表示する領域とに分割するかを変える。
図2から図5を参照して、画面200の構成例を説明する。
図2の例は、LCL席(飛行場管制席)用の画面200の構成例である。この例において、画面200は、第1管理エリア211、第1表示エリア212、任意配置エリア213、第2表示エリア214、第3表示エリア217、操作ボタンエリア220で構成されている。第1管理エリア211は、第1滑走路に相当する34Lの滑走路を使用する移動体のストリップ300と、第2滑走路に相当する34Rの滑走路を使用する移動体のストリップ300との両方を表示する。第1管理エリア211は、順序エリア221と占有エリア222と履歴エリア223とで構成されている。第1表示エリア212は、出発機のストリップ300を表示するものと、出発機以外のストリップ300を表示するものに分かれている。
図3の例は、図2の例における第1管理エリア211の表示態様が変更された画面200の構成例である。この例において、第1管理エリア211は、34Lの滑走路を使用する移動体のストリップ300を表示するものと、34Rの滑走路を使用する移動体のストリップ300を表示するものに分かれている。それぞれの第1管理エリア211は、前述した順序エリア221と占有エリア222と履歴エリア223とで構成されている。
図4の例は、LCL席及びCD席(管制承認伝達席)を1人の管制官が担当するための画面200の構成例である。この例において、画面200は、第1管理エリア211、第1表示エリア212、任意配置エリア213、第2表示エリア214、第3表示エリア217、第4表示エリア218、操作ボタンエリア220で構成されている。図2の例と同じように、第1管理エリア211は、第1滑走路に相当する34Lの滑走路を使用する移動体のストリップ300と、第2滑走路に相当する34Rの滑走路を使用する移動体のストリップ300との両方を表示する。第1管理エリア211は、順序エリア221と占有エリア222と履歴エリア223とで構成されている。
図5の例は、LCL席及びGND席(地上管制席)及びCD席、又は、LCL席及びGND席及びFD席(フライトデータ席)及びCD席を1人の管制官が担当するための画面200の構成例である。この例において、画面200は、第1管理エリア211、第1表示エリア212、任意配置エリア213、第2表示エリア214、第2管理エリア215、第3管理エリア216、第3表示エリア217、第4表示エリア218、操作ボタンエリア220で構成されている。図2の例と同じように、第1管理エリア211は、第1滑走路に相当する34Lの滑走路を使用する移動体のストリップ300と、第2滑走路に相当する34Rの滑走路を使用する移動体のストリップ300との両方を表示する。第1管理エリア211は、順序エリア221と占有エリア222と履歴エリア223とで構成されている。
図示していないが、図4及び図5の例における第1管理エリア211の表示態様も、図3の例と同じように変更することができる。即ち、第1管理エリア211を、34Lの滑走路を使用する移動体のストリップ300を表示するものと、34Rの滑走路を使用する移動体のストリップ300を表示するものに分けることができる。
第1管理エリア211は、管轄中の移動体の滑走路使用順序に沿ってストリップ300を表示するエリア210である。第1管理エリア211にストリップ300が表示される契機は、前述した追加操作によるストリップ300の移動時である。第1管理エリア211は、縦方向のみにリサイズ可能であることが望ましい。
第1表示エリア212は、自席で管制前の移動体のストリップ300を表示するエリア210である。第1表示エリア212にストリップ300が表示される契機は、他席からストリップ300が転送されたときか、或いは、到着機についてはETA(到着予定時刻)、FAF(最終進入フィックス)通過等の一定時間前、出発機については出発承認処理が完了したときである。第1表示エリア212は、縦方向のみにリサイズ可能であることが望ましい。
任意配置エリア213は、エアポートワークを実施する移動体のストリップ300を表示するエリア210である。任意配置エリア213は、メモ内容を表示するエリア210でもある。任意配置エリア213にストリップ300が表示される契機は、他のエリア210から任意配置エリア213へのストリップ300の移動時である。任意配置エリア213は、縦横方向にリサイズ可能であることが望ましい。
第2表示エリア214は、ストリップ300が保持する移動体の情報を表示するエリア210である。第2表示エリア214にストリップ300が表示される契機は、他のエリア210から第2表示エリア214へのストリップ300の移動時である。第2表示エリア214は、縦横方向にリサイズ可能であることが望ましい。
第2管理エリア215は、プッシュバック許可を出した出発機のストリップ300を表示するエリア210である。第2管理エリア215にストリップ300が表示される契機は、他のエリア210から第2管理エリア215へのストリップ300の移動時である。第2管理エリア215は、縦方向のみにリサイズ可能であることが望ましい。
第3管理エリア216は、地上走行指示を出した航空機のストリップ300を表示するエリア210である。第3管理エリア216にストリップ300が表示される契機は、他のエリア210から第3管理エリア216へのストリップ300の移動時である。第3管理エリア216は、縦方向のみにリサイズ可能であることが望ましい。
第3表示エリア217は、VFR(有視界飛行方式)機又はスポット移動機がある場合、その航空機のストリップ300を縮小表示するエリア210である。第3表示エリア217にストリップ300が表示される契機は、ETA又はEOBT(移動開始予定時刻)の一定時間前である。第3表示エリア217は、縦横方向にリサイズ可能であることが望ましい。
第4表示エリア218は、出発承認処理を行う航空機のストリップ300を表示するエリア210である。第4表示エリア218にストリップ300が表示される契機は、EOBT、TSAT(スポット出発時刻)等の一定時間前である。第4表示エリア218は、リサイズ不可であることが望ましい。
操作ボタンエリア220は、ストリップ300の表示がなく、ストリップ300に対する操作、画面200の制御操作等を行うためのボタン群を配置するエリア210である。操作ボタンエリア220は、リサイズ不可であることが望ましい。
図2から図5の例では、画面200が3列に分割されているが、画面200の分割数は、任意に設定することができる。また、各エリア210は、画面200の任意の場所に任意の大きさで任意の順番に配置することができる。
本実施の形態では、第1管理エリア211、第1表示エリア212、任意配置エリア213、第2管理エリア215、第3管理エリア216、第3表示エリア217の中でストリップ300を移動する操作が可能である。第1管理エリア211、第1表示エリア212、任意配置エリア213、第2管理エリア215、第3管理エリア216、第3表示エリア217のうち、いずれか1つのエリア210の中でストリップ300を移動する操作が行われた場合、制御部103の処理によって、そのエリア210の中で移動対象のストリップ300の表示位置が変更される。
また、本実施の形態では、第1管理エリア211、第1表示エリア212、任意配置エリア213、第2管理エリア215、第3管理エリア216、第3表示エリア217のうち、任意のエリア210の組み合わせの間でストリップ300を移動する操作が可能である。第1管理エリア211、第1表示エリア212、任意配置エリア213、第2管理エリア215、第3管理エリア216、第3表示エリア217のうち、いずれか2つのエリア210の間でストリップ300を移動する操作が行われた場合、制御部103の処理によって、移動元のエリア210から移動対象のストリップ300が消去され、移動先のエリア210に移動対象のストリップ300が表示される。
本実施の形態の変形例として、第1管理エリア211、第2管理エリア215、第3管理エリア216のうち、いずれか1つのエリア210から任意配置エリア213へストリップ300を移動する操作が行われた場合、制御部103の処理によって、移動元のエリア210に表示されていた移動対象のストリップ300が移動先である任意配置エリア213に表示されるとともに、その移動対象のストリップ300が移動元のエリア210で消去されず、コピー元ストリップに変更されるようにしてもよい。コピー元ストリップは、同じエリア210内に表示されている他のストリップ300、即ち、通常のストリップ300よりも目立たない態様で表示される。
この変形例において、任意配置エリア213から第1管理エリア211、第2管理エリア215、第3管理エリア216のうち、いずれか1つのエリア210へストリップ300を移動する操作が行われた場合、制御部103の処理によって、移動元である任意配置エリア213から移動対象のストリップ300が消去され、移動先のエリア210に通常のストリップ300が表示される。このとき、移動対象のストリップ300と同じ移動体に対応するコピー元ストリップが、操作で指定された移動先の位置に存在していれば、制御部103の処理によって、そのコピー元ストリップが通常のストリップ300に変更される。移動対象のストリップ300と同じ移動体に対応するコピー元ストリップが、操作で指定された移動先の位置とは異なる位置又は異なるエリア210に存在していれば、制御部103の処理によって、そのコピー元ストリップが消去され、指定された移動先の位置に通常のストリップ300が表示される。
***動作の説明***
図6を参照して、管制支援装置100の動作を説明する。管制支援装置100の動作は、本実施の形態に係る管制支援方法に相当する。管制支援装置100の動作は、本実施の形態に係る管制支援プログラムの処理手順に相当する。即ち、管制制御プログラムは、図6のS11〜S17の処理をコンピュータに実行させる。
S11において、操作部102は、出力部101により出力されている画面200上で、ユーザである管制官による操作を受け付ける。
S11で受け付けられた操作が追加操作である場合、フローはS12に進む。
S12において、制御部103は、S11の追加操作で選択されたストリップ300を移動元のエリア210から消去し、移動先である順序エリア221の中で、S11の追加操作で指定された位置に表示する。制御部103は、必要があれば、順序エリア221に表示されていた他のストリップ300の表示位置を調整する。また、制御部103は、S11の追加操作で選択されたストリップ300を消去した後、必要があれば、移動元のエリア210に表示されているストリップ300の表示位置を調整する。
ここで、図7を参照して、追加操作による画面200の遷移例を説明する。
図7の例において、画面200は、LCL席用のものであり、図2の例と同じように構成されている。
図7の上側に示した状態において、画面200の順序エリア221には、下から順番に、コールサイン「ARV012」が記載された到着機のストリップ300、コールサイン「ARV001」が記載された到着機のストリップ300、コールサイン「ARV002」が記載された到着機のストリップ300、コールサイン「DEP003」が記載された出発機のストリップ300、コールサイン「ARV004」が記載された到着機のストリップ300、コールサイン「DEP005」が記載された出発機のストリップ300が表示されている。順序エリア221の左端に寄せて配置された「ARV001」、「ARV004」、「DEP005」のストリップ300には、滑走路の名称「34L」が記載されている。一方、順序エリア221の右端に寄せて配置された「ARV012」、「ARV002」、「DEP003」のストリップ300には、滑走路の名称「34R」が記載されている。このことから、「ARV001」、「ARV004」、「DEP005」の航空機が34Lの滑走路を順番に使用する予定であり、「ARV012」、「ARV002」、「DEP003」の航空機が34Rの滑走路を順番に使用する予定であることがわかる。
画面200の占有エリア222には、コールサイン「DEP013」が記載された出発機のストリップ300が表示されている。「DEP013」のストリップ300には、滑走路の名称「34L」が記載されている。このことから、「DEP013」の航空機が34Lの滑走路を使用中であるか、或いは、少なくとも34Lの滑走路の使用許可を与えられていることがわかる。
画面200の第1表示エリア212には、コールサイン「DEP006」が記載された出発機のストリップ300が表示されている。「DEP006」のストリップ300には、滑走路の名称「34R」が記載されている。このことから、「DEP006」の航空機が34Rの滑走路手前に到達しており、滑走路使用順序の確定を待っていることがわかる。
第1表示エリア212に表示された「DEP006」のストリップ300は、滑走路使用順序の確定とともにLCL席の管制官が行うドラッグアンドドロップ操作によって、順序エリア221に移動される。「DEP006」のストリップ300がドロップされた位置は、順序エリア221における「DEP005」のストリップ300よりも上の位置であるとする。このドラッグアンドドロップ操作は、追加操作に該当する。追加操作によって、画面200は、図7の上側に示した状態から図7の下側に示した状態に遷移する。
図7の下側に示した状態において、「DEP006」のストリップ300は、第1表示エリア212から消去され、順序エリア221でドロップされた位置、即ち、追加操作で指定された位置に表示されている。具体的には、「DEP006」のストリップ300は、順序エリア221で「DEP005」のストリップ300よりも上の位置、即ち、最も上の位置に表示されている。このことから、「DEP006」の航空機が、「ARV002」、「DEP003」の航空機の後に34Rの滑走路を使用する予定であることがわかる。なお、「DEP006」のストリップ300が「DEP005」のストリップ300よりも上にあることを、「DEP006」の航空機が34Rの滑走路を使用する予定の時刻が、「DEP005」の航空機が34Lの滑走路を使用する予定の時刻よりも後であると解釈するかどうかは任意である。即ち、複数の滑走路のそれぞれを使用する移動体の間で、滑走路を使用する予定の時刻の先後関係を管理するかどうかは適宜決めることができる。本実施の形態では、少なくとも同じ滑走路を使用する移動体の間で、滑走路を使用する予定の時刻の先後関係を管理できればよい。
「DEP006」のストリップ300は、34Rの滑走路を使用する予定の航空機のストリップ300であるため、順序エリア221の右端に寄せて配置されている。
S11で受け付けられた操作が移動操作である場合、フローはS13に進む。
S13において、制御部103は、占有エリア222をストリップ1つ分拡張する。そして、制御部103は、S11の移動操作で選択されたストリップ300を順序エリア221から消去して占有エリア222に表示する。制御部103は、S11の移動操作で選択されたストリップ300を消去した後、順序エリア221に表示されているストリップ300の表示位置を調整する。
ここで、図8を参照して、移動操作による画面200の遷移例を説明する。
図8の例において、画面200は、図7の例と同じLCL席用のものである。
図8の上側に示した状態は、図7の下側に示した状態と同じである。
順序エリア221に表示された「ARV012」のストリップ300は、滑走路の使用許可の発出とともにLCL席の管制官が行うドラッグアンドドロップ操作によって、占有エリア222に移動される。このドラッグアンドドロップ操作は、移動操作に該当する。移動操作によって、画面200は、図8の上側に示した状態から図8の下側に示した状態に遷移する。
図8の下側に示した状態において、「ARV012」のストリップ300は、順序エリア221から消去され、占有エリア222に表示されている。このことから、「ARV012」の航空機が、現在、34Rの滑走路を使用中であるか、或いは、少なくとも34Rの滑走路の使用許可を与えられていることがわかる。
占有エリア222は、順序エリア221のある上端側がストリップ1つ分拡張されている。順序エリア221は、占有エリア222のある下端側が、占有エリア222が拡張された分縮小されている。このため、順序エリア221における「ARV001」、「ARV002」、「DEP003」、「ARV004」、「DEP005」、「DEP006」のストリップ300の表示位置が移動操作の前後で変わっていない。このように、本実施の形態では、移動操作で移動されるストリップ300の表示位置のみが変わり、他のストリップ300の表示位置は変わらない。よって、管制官が画面200の表示内容の変化に気を取られにくく、集中力を維持しやすくなる。
なお、順序エリア221から移動されたストリップ300が順序エリア221の一番下に表示されていたストリップ300でない場合は、移動されたストリップ300よりも下に表示されていたストリップ300は移動操作の後、1つずつ下にずらして表示される。しかし、この場合も、移動操作で移動されるストリップ300よりも上に表示されていたストリップ300の表示位置は変わらない。
S11で受け付けられた操作が消去操作である場合、フローはS14に進む。
S14において、制御部103は、S11の消去操作で選択されたストリップ300を占有エリア222から消去する。制御部103は、消去したストリップ300で識別される移動体の情報を、前述した履歴に追記する。そして、制御部103は、占有エリア222をストリップ1つ分縮小する。
ここで、図9を参照して、消去操作による画面200の遷移例を説明する。
図9の例において、画面200は、図7及び図8の例と同じLCL席用のものである。
図9の上側に示した状態は、図8の下側に示した状態と同じである。
占有エリア222に表示された「DEP013」のストリップ300は、航空機の離陸後にLCL席の管制官が行うドラッグアンドドロップ操作によって、履歴エリア223に移動される。このドラッグアンドドロップ操作は、消去操作に該当する。消去操作によって、画面200は、図9の上側に示した状態から図9の下側に示した状態に遷移する。
図9の下側に示した状態において、「DEP013」のストリップ300は、占有エリア222から消去され、画面200のどこにも表示されていない。このことから、「DEP013」の航空機が、34Lの滑走路の使用を完了したことがわかる。
占有エリア222は、順序エリア221のある上端側がストリップ1つ分縮小されている。順序エリア221は、占有エリア222のある下端側が、占有エリア222が縮小された分拡張されている。このため、順序エリア221における「ARV001」、「ARV002」、「DEP003」、「ARV004」、「DEP005」、「DEP006」のストリップ300が1つずつ下にずらして表示されている。よって、順序エリア221の上部にストリップ300を追加するスペースができる。
S11で受け付けられた操作が追加操作、移動操作、消去操作を除く、ストリップ300を移動する操作である場合、フローはS15に進む。
S15において、制御部103は、S11の操作で指定された移動先のエリア210が移動元のエリア210と同じであれば、そのエリア210の中で、S11の操作で選択されたストリップ300の表示位置を変更するとともに、必要があれば、その変更に合わせて他のストリップ300の表示位置を調整する。制御部103は、S11の操作で指定された移動先のエリア210が移動元のエリア210と異なっていれば、S11の操作で選択されたストリップ300を移動元のエリア210から消去し、移動先のエリア210の中で、S11の操作で指定された位置に表示する。制御部103は、必要があれば、移動先のエリア210に表示されていた他のストリップ300の表示位置を調整する。また、制御部103は、S11の操作で選択されたストリップ300を消去した後、必要があれば、移動元のエリア210に表示されているストリップ300の表示位置を調整する。
S11で受け付けられた操作が変更操作である場合、フローはS16に進む。
S16において、制御部103は、S11の変更操作に応じて、順序エリア221の表示態様を切り替える。
ここで、図10を参照して、変更操作による画面200の遷移例を説明する。
図10の例において、画面200は、図7から図9の例と同じLCL席用のものである。
図10の上側に示した状態は、図8の下側に示した状態と同じである。
任意のタイミングでLCL席の管制官が行う、変更操作用のボタンを押下する操作によって、画面200は、図10の上側に示した状態から図10の下側に示した状態に遷移する。なお、画面200は、変更操作用のボタンを押下する操作が再度行われれば、元の状態に戻る。
図10の下側に示した状態において、画面200の第1管理エリア211は、図3の例と同じように、34Lの滑走路を使用する移動体のストリップ300を表示するものと、34Rの滑走路を使用する移動体のストリップ300を表示するものに分かれている。
画面200の左から1列目、上から2段目の第1管理エリア211において、順序エリア221には、下から順番に、「ARV001」、「ARV004」、「DEP005」のストリップ300が表示されている。占有エリア222には、「DEP013」のストリップ300が表示されている。このことから、変更操作が行われる前と同じように、「ARV001」、「ARV004」、「DEP005」の航空機が34Lの滑走路を順番に使用する予定であり、「DEP013」の航空機が34Lの滑走路を使用中であるか、或いは、少なくとも34Lの滑走路の使用許可を与えられていることがわかる。
画面200の左から3列目、上から2段目の第1管理エリア211において、順序エリア221には、下から順番に、「ARV002」、「DEP003」、「DEP006」のストリップ300が表示されている。占有エリア222には、「ARV012」のストリップ300が表示されている。このことから、変更操作が行われる前と同じように、「ARV002」、「DEP003」、「DEP006」の航空機が34Rの滑走路を順番に使用する予定であり、「ARV012」の航空機が34Rの滑走路を使用中であるか、或いは、少なくとも34Rの滑走路の使用許可を与えられていることがわかる。
S11で受け付けられた操作が選択操作である場合、フローはS17に進む。
S17において、制御部103は、S11の選択操作に応じて、占有エリア222の表示態様を切り替える。
ここで、図11を参照して、選択操作による画面200の遷移例を説明する。
図11の例において、画面200は、図7から図10の例と同じLCL席用のものである。
図11の上側に示した状態は、図8の下側に示した状態と同じである。
任意のタイミングでLCL席の管制官が行う、選択操作用のボタンを押下する操作によって、画面200は、図11の上側に示した状態から図11の下側に示した状態に遷移する。なお、画面200は、選択操作用のボタンを押下する操作が再度行われれば、元の状態に戻る。
図11の下側に示した状態において、画面200の順序エリア221は、選択操作が行われる前と同じである。一方、画面200の占有エリア222は、34Lの滑走路を使用する移動体のストリップ300を表示する領域と、34Rの滑走路を使用する移動体のストリップ300を表示する領域に分かれている。具体的には、一方の占有エリア222には、「DEP013」のストリップ300が表示されている。そして、他方の占有エリア222には、「ARV012」のストリップ300が表示されている。このことから、選択操作が行われる前と同じように、「DEP013」の航空機が34Lの滑走路を使用中であるか、或いは、少なくとも34Lの滑走路の使用許可を与えられており、「ARV012」の航空機が34Rの滑走路を使用中であるか、或いは、少なくとも34Rの滑走路の使用許可を与えられていることがわかる。
以上説明したように、本実施の形態では、1本しか滑走路を有していない空港に対する考慮をしつつ、第1管理エリア211を複数滑走路の管理及びストリップ300の表示が可能な方式を採用している。1本しか滑走路を有していない空港に対する考慮とは、管制支援装置100が、1つの滑走路を使用する移動体のストリップ300のみを表示してもよいように構成されているということである。即ち、本実施の形態は、第1滑走路と第2滑走路との2本の滑走路を有する空港の管制だけでなく、前述したように、3本以上の滑走路を有する空港の管制にも適用可能であり、さらに、ここで述べているように、1本の滑走路のみを有する空港の管制にも適用可能である。
本実施の形態が、空港面センサを有する空港の管制に適用される場合は、空港面センサからの情報に基づき、自動で移動体のストリップ300を占有エリア222に表示する機能を付加してもよい。特に、滑走路を横断する移動体のストリップ300を自動的に占有エリア222に表示することで、安全性を確保しつつ、管制官によるストリップ300への入力作業の負荷を低減させることができる。
本実施の形態では、第1管理エリア211の順序エリア221及び占有エリア222において、複数の滑走路に対応した管理及びストリップ300の表示が行われる。それぞれの移動体が使用する滑走路は、ストリップ300上に表示されることで、判別可能となる。管制官によるストリップ300への入力を最小限にするため、ストリップ300に滑走路の情報等を記載する操作は、スタンプ操作により実現されることが望ましい。
多くの離着陸する航空機を扱う大規模空港に対応して、第1管理エリア211の拡張表示の機能を付加してもよい。具体的には、画面200の1列に配置されている第1管理エリア211を2列に拡張するといった機能を付加することが考えられる。拡張した部分には、スクロールバーを設けて、表示可能な領域に収まる数よりも多くのストリップ300を追加できるようにしてもよい。
出発機の経路と到着機の経路とが交差するエリアをハザードエリアとし、ハザードエリアの注意喚起をストリップ300上で表示する機能を付加してもよい。具体的には、互いの経路が交差する出発機及び到着機の2つのストリップ300が占有エリア222に表示される場合に、両方のストリップ300のコールサインを目立つ色でハイライト表示することが考えられる。
***効果の説明***
本実施の形態では、第1滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300と第2滑走路の使用許可を待っている移動体のストリップ300とが同じ列に並べて表示される。このため、本実施の形態によれば、複数の滑走路の状況を把握しやすくなる。
本実施の形態では、複数の滑走路に関係する移動体を1つエリア210で把握することが可能となる。そのため、管制業務の安全性がより一層向上する。特定官署に特化した表示及び管理ではないため、システム構築上で共通化が可能となる。
本実施の形態では、複数滑走路表示を2パターン用意し、表示切り替えを運用中に可能とすることで、滑走路が1本の空港に対する考慮をしつつ、滑走路が複数本の空港にて滑走路の運用形態が変更になっても対応可能な表示を実現することができる。
順序エリア221において、異なる滑走路に対応するストリップ300を同じ列に並べて表示する場合には、複数の滑走路の状況を把握しやすくなる。一方、滑走路ごとにストリップ300を異なる列に並べて表示する場合には、複数の滑走路の状況を比較しやすくなる。
占有エリア222において、異なる滑走路に対応するストリップ300を同じ領域に表示する場合には、複数の滑走路の間でも、滑走路の使用の先後関係を管理することが可能になる。一方、滑走路ごとにストリップ300を異なる領域に分けて表示する場合には、それぞれの滑走路の状況を区別して把握しやすくなる。
以下では、図12を参照して、本発明の実施の形態に係る管制支援装置100のハードウェア構成例を説明する。
管制支援装置100は、コンピュータである。管制支援装置100は、プロセッサ901、補助記憶装置902、メモリ903、通信装置904、入力インタフェース905、ディスプレイインタフェース906といったハードウェアを備える。プロセッサ901は、信号線910を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。入力インタフェース905は、入力装置907に接続されている。ディスプレイインタフェース906は、ディスプレイ908に接続されている。
プロセッサ901は、プロセッシングを行うIC(Integrated・Circuit)である。プロセッサ901は、例えば、CPU(Central・Processing・Unit)、DSP(Digital・Signal・Processor)、又は、GPU(Graphics・Processing・Unit)である。
補助記憶装置902は、例えば、ROM(Read・Only・Memory)、フラッシュメモリ、又は、HDD(Hard・Disk・Drive)である。
メモリ903は、例えば、RAM(Random・Access・Memory)である。
通信装置904は、データを受信するレシーバ921及びデータを送信するトランスミッタ922を含む。通信装置904は、例えば、通信チップ又はNIC(Network・Interface・Card)である。
入力インタフェース905は、入力装置907のケーブル911が接続されるポートである。入力インタフェース905は、例えば、USB(Universal・Serial・Bus)端子である。
ディスプレイインタフェース906は、ディスプレイ908のケーブル912が接続されるポートである。ディスプレイインタフェース906は、例えば、USB端子又はHDMI(登録商標)(High・Definition・Multimedia・Interface)端子である。
入力装置907は、例えば、マウス、タッチペン、キーボード、又は、タッチパネルである。操作部102は、入力装置907を用いて行われる操作を受け付ける。
ディスプレイ908は、例えば、LCD(Liquid・Crystal・Display)である。出力部101は、ディスプレイ908に画面200を出力する。
補助記憶装置902には、出力部101、操作部102、制御部103といった「部」の機能を実現するプログラムが記憶されている。このプログラムは、メモリ903にロードされ、プロセッサ901に読み込まれ、プロセッサ901によって実行される。補助記憶装置902には、OS(Operating・System)も記憶されている。OSの少なくとも一部がメモリ903にロードされ、プロセッサ901はOSを実行しながら、「部」の機能を実現するプログラムを実行する。
図12では、1つのプロセッサ901が示されているが、管制支援装置100が複数のプロセッサ901を備えていてもよい。そして、複数のプロセッサ901が「部」の機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
「部」の処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値は、補助記憶装置902、メモリ903、又は、プロセッサ901内のレジスタ又はキャッシュメモリに記憶される。
「部」を「サーキットリ」で提供してもよい。また、「部」を「回路」又は「工程」又は「手順」又は「処理」に読み替えてもよい。「回路」及び「サーキットリ」は、プロセッサ901だけでなく、ロジックIC、GA(Gate・Array)、ASIC(Application・Specific・Integrated・Circuit)、FPGA(Field−Programmable・Gate・Array)といった他の種類の処理回路をも包含する概念である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この実施の形態を部分的に実施しても構わない。例えば、この実施の形態の説明において「部」として説明するもののうち、いずれか1つのみを採用してもよいし、いくつかの任意の組み合わせを採用してもよい。なお、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。