JP6021896B2 - 薬物送達デバイス用アセンブリ - Google Patents

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Description

本出願は、設定可能な、または予め設定された複数の用量の医薬製品を投与することのできる薬物送達デバイス、特に、ペン型注射器における使用に適した駆動機構に関する。特に、本出願は、摩擦車と直線的支承面との組合せを使用して、カートリッジからの薬剤の用量を設定および送達する注射デバイスに関し、この注射デバイスでは、注射ボタンが、設定された用量に比例する距離だけ、デバイス端部から上昇し、注射ボタンを押し込むことにより、設定された用量が注射される。直線的支承面に係合する摩擦車を使用することにより、メカニカル・アドバンテージが提供される。
複数のペン型注射デバイスが当技術で公知である。このようなデバイスの例が、特許文献1および特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5に記載されている。あるデバイス設計において、1つまたはそれ以上の歯車を使用して、注射中にピストン・ロッドを軸方向に移動させる固定および移動ラックまたはロッドに係合する(すなわち、ラック・アンド・ピニオン・システム)。ラック間に配置された歯車が、対応して伝達される直線前方移動を受けることにより、歯車ラックまたはロッドが互いに対して移動する。歯車または歯車ロッド・システムは、詰まりが生じやすいフォームロッキング連結である。埃、糸くず、砂等の汚染物等の少量の異物が、ラック/ロッドの歯付きトラックに挟まって、歯車/ピニオンが見えなくなることがある。機構の詰まりをなくそうとして強すぎる力を加えると、機構が反ることがある。このような反りは、必要な用量の選択を妨げるおそれがある。さらに圧力が加えられた場合、機構が永久に損傷を受けることがある。
公開出願WO2008/058666 米国特許第7,241,278号 米国特許第6,663,602号 米国特許第5,743,889号 米国特許第6,889,698号
Rote Liste、2008年版、50章 「Remington’s Pharmaceutical Sciences」17編、Alfonso R.Gennaro(編集)、Mark Publishing Company、Easton、Pa.、U.S.A.、1985 Encyclopedia of Pharmaceutical Technology
本開示の目的は、先行技術によるデバイスの欠点を持ち込むことなく、これらのデバイスの利点を組み合わせた注射デバイスを提供することである。
これらおよび他の利点が、以下のより詳細な説明から明らかになろう。
本出願の一態様によれば、摩擦車もしくは摩擦車アセンブリが構築された、または設けられたデバイスまたはデバイス用のアセンブリが開示される。摩擦車または摩擦車アセンブリを使用して、薬剤の用量を設定および送達することができる。一実施形態では、摩擦車または摩擦車アセンブリが、用量設定ドラムとピストン・ロッドとの間で回転移動を直線移動に変換することができる。摩擦車と直線的支承面とを組み合わせて使用することにより、1つまたはそれ以上の歯車がラックまたは他の直線面の対応する歯に係合する公知のラック・アンド・ピニオン・アセンブリがなくなる。
本出願による薬物送達デバイス、好ましくは注射デバイスは、先行技術デバイスの歯車および関連するラックまたはロッドに置き換わり、代わりに摩擦車システムまたはアセンブリを使用して、用量を設定し用量送達中にピストン・ロッドを軸方向の遠位方向へ駆動するのに必要な直線運動を生じさせる。注射デバイス上の用量ボタンを押すときにユーザにより及ぼされる力が、係合され1つまたはそれ以上の直線的支承面を駆動する1つまたはそれ以上の摩擦車、すなわち「摩擦車システムまたはアセンブリ」に動力を伝達することができる。ピストン・ロッドをこれらの支承面の1つに直接または間接的に連結することができ、支承面の移動によりピストン・ロッドを駆動することができる。一部の実施形態では、ピストン・ロッド自体が支承面を一体部材として備えることができる。カウンタ軸受が摩擦車を案内するように機能することができる。
摩擦車の実施形態の例は、限定されないが、エラストマー(硬度80ショアAまで)で被覆された金属体の車を含むことができ、またはゴム・リング(エラストマー)が円形のベース・ボディ(金属またはプラスチック)に嵌められる。
摩擦車アセンブリを使用する利点の一部として、ねじ切りピストン・ロッドが詰まった場合に、歯車歯とラック歯との噛合いがないため、画成された力(摺動連結)および低いノイズ・レベルから始まって摩擦ロックを克服できることが含まれる。さらに、歯がなく機構に損傷を与える可能性がないため詰まりが生じない。摩擦車は「公差に鈍感」であり得る。すなわち、歯車に基づくデバイスにおいて、歯車の分割は対応する公差を受ける。これは、供給動作の均一性に直接影響を与え得る。歯車の公差を狭くすると、製造コストの増加につながり得る。種々のタイプのエラストマーを利用できるため、硬度および「摺動連結」を調節することができ、すなわち、摺動のための力を、例えば国ごとに設定することができる。
デバイスまたはデバイスの部材の「遠位端」は、デバイスの投薬端部に最も近い端部を意味する。デバイスまたはデバイスの部材の「近位端」は、デバイスの投薬端部から最も離れた端部を意味する。
本出願の第1の態様によれば、薬物送達デバイスで使用するための駆動機構が設けられ、この駆動機構は、近位端および遠位端を有するハウジングと、長手方向に可動であるように前記ハウジング内に位置する駆動部材とを備える。さらに、ハウジングを通って動作し、長手方向の力を薬物送達デバイスの遠位端に伝達するように構成されたピストン・ロッドを設けることができる。駆動機構は、前記ピストン・ロッドに解放可能に係合され、前記駆動部材に係合され、かつ前記ハウジングに係合される回転摩擦車をさらに備えることができる。この駆動機構は、駆動部材がハウジングに対して近位に動いたときに、摩擦車がピストン・ロッドに対して近位に移動可能であることを特徴とする。駆動部材が遠位に動いたときに、摩擦車は、回転してピストン・ロッドをデバイスの遠位端に向けて遠位に変位させるため、直線的支承面に係合することができる。駆動機構の好ましい実施形態では、駆動部材がハウジングに対して回転不可である。別の好ましい実施形態では、ピストン・ロッドがハウジングに対して回転不可である。さらに好ましい実施形態では、摩擦車とピストン・ロッドとの係合が、摩擦車の車軸を通して、好ましくは摩擦車を支持するキャリア板を通して作用する。駆動機構のさらに別の好ましい実施形態では、摩擦車が、駆動部材に位置する第1の直線的支承面とハウジングに位置する第2の直線的支承面とに係合するように設計される。最も好ましくは、第1の支承面が、ハウジングに対して軸方向に摺動可能であり、第2の支承面がハウジングに対して固定される。
好ましい実施形態では、摩擦車が、爪アームを有するキャリア板に連結される。ピストン・ロッドと摩擦車との係合が、車軸を通して作用することができる。
本発明の別の実施形態では、注射デバイスが、第1のピッチでねじ切りされたピストン・ロッドが回転不可であるが長手方向に変位可能であるハウジングを備え、ピストン・ロッドのねじ山に係合するナットを備え、ハウジング内の画成位置から離れてねじ切りピストン・ロッドに沿ってナットを螺着させて用量を設定することができ、設定された用量が注射されたときに、ピストン・ロッドをナットで担持する画成位置に、ナットを押し戻すことができる。第2のピッチを有するねじ山に沿ってハウジングから近位方向に離れて外方に螺着させて、ハウジングの近位端からナットにより注射ボタンを持ち上げることのできる用量設定ドラムがある。この注射デバイスは、さらに摩擦車アセンブリを備え、この摩擦車アセンブリは、用量設定ドラムおよび/または注射ボタンおよびナットのハウジングに対する軸方向運動間のメカニカル・アドバンテージを提供し、メカニカル・アドバンテージの比が、第2のピッチの第1のピッチに対する比に等しい。第1のピッチは、第2のピッチ以下とすることができる。
本出願の別の実施形態では、注射デバイスが、第1のピッチでねじ切りされたピストン・ロッドが回転不可であるが、ハウジングに対して長手方向に変位可能であるハウジングを備えることができる。さらに、注射デバイスは、変位可能なナットを備えることができる。ナットはハウジングに対して移動可能であり、ピストン・ロッドのねじ山に係合することができる。ナットを、ねじ切りピストン・ロッドに沿ってハウジング内の画成位置から離れて螺着させて用量を設定するように構成することができ、設定された用量が注射されたときに、ピストン・ロッドをナットで担持する画成位置に、ナットを押し戻すことができる。特に、ナットは、ピストン・ロッド上の第1の位置からピストン・ロッド上の第2の位置へピストン・ロッドに沿って近位方向へ移動することができる。ナットのピストン・ロッドに沿った近位方向への変位により、注射デバイスによって注射すべき薬剤の量を規定することができる。注射デバイスは用量設定ドラムを備えることができる。用量設定ドラムは、第2のピッチを有するねじ切り面を備えることができる。さらに、用量設定ドラムは、端部に注射ボタンが配置されていてもよい。用量設定ドラムを、ハウジングに係合するように構成することができ、ハウジング内で回転可能にして、第2のピッチを有するねじ山に沿ってハウジングから近位方向に離れて外方に螺着させて、ハウジングの近位端からナットにより注射ボタンを持ち上げることができるようにしてもよい。この注射デバイスは、さらに摩擦車アセンブリを備えることができる。摩擦車アセンブリは、ナットの軸方向運動に注射ボタンの軸方向運動を連結させるように構成されていてもよい。さらに、摩擦車アセンブリは、用量設定ドラムおよび注射ボタンおよびナットのハウジングに対する軸方向運動間のメカニカル・アドバンテージを提供することができる。メカニカル・アドバンテージの比は、第2のピッチの第1のピッチに対する比に等しくすることができる。第1のピッチは、第2のピッチ以下とすることができる。
好ましい実施形態では、注射ボタンおよび用量設定ドラムおよびナットの移動間のメカニカル・アドバンテージが、摩擦車アセンブリにより得られる。摩擦車アセンブリは、ナットの外面から突出するコネクタにより担持される少なくとも1つの摩擦車を備え、コネクタが長手方向に変位可能であるがナットに対して回転不可であり、第1の支承面が摩擦車アセンブリの第1の要素と一体であり、第1の要素は回転するがハウジングに対して長手方向に変位不可能であり、摩擦車アセンブリの第2の要素は、長手方向に変位可能であるが第1の要素に対して回転不可な前記摩擦車アセンブリから突出し、かつ注射ボタンに連結されてボタンおよび用量設定ドラムの長手方向運動に従う第2の支承面を担持する。少なくとも1つの摩擦車は、第1および第2の直線的支承面にそれぞれ係合し、第2の支承面の長手方向運動がコネクタの長手方向運動に変換されるメカニカル・アドバンテージを提供するように寸法付けされ、第2の支承面およびコネクタのハウジングに対する前記長手方向運動の比が、第2のピッチの第1のピッチに対する比に等しい。第2のピッチと第1のピッチとの比は2:1である。
ピストン・ロッドが止めを備えていてもよい。止めを、容器またはカートリッジに残っている薬剤の量が設定された用量に等しいときに、ピストン・ロッドのねじ山に沿ってナットに係合してナットの移動を停止させるように構成することができる。この止めにより、薬剤を含むカートリッジまたはアンプルに残った液体の量を超える用量の設定を防止するための追加の部材を含まない、従来の用量設定リミッタを提供する。
以下の記述において、一組の例が記載される。例に番号を付すことによって、全ての特徴を繰り返す代わりに、他の例において例の番号を単に参照することにより、一例の特徴を別の例において参照することを容易にする。
1.a.近位端および遠位端を有するハウジングと、
b.ハウジング内で直線的に変位可能であるが、ハウジングに対して回転可能に固定される、第1のピッチを有るねじ切りピストン・ロッドと、
c.ハウジングに対して動き、ピストン・ロッドのねじ山に係合してピストン・ロッドのねじ山に沿って螺着可能であり、それにより、ピストン・ロッド上の第1の位置からピストン・ロッド上の第2の位置へピストン・ロッドに沿って近位方向に可動であり、ピストン・ロッドに沿った近位方向へのナットの変位が、注射デバイスにより注射すべき薬剤の量を規定する変位可能ナットと、
d.端部に注射ボタンが配置されており、第2のピッチを有するねじ切り面を備え、ハウジングに係合し、ハウジング内で回転可能であって、ハウジングの近位端から外方へ螺着可能である、用量設定ドラムと、
e.注射ボタンの軸方向運動をナットの軸方向運動に連結させ、第2のピッチの第1のピッチに対する比に対応する比を有するメカニカル・アドバンテージを提供する摩擦車アセンブリとを備えた注射デバイス。
2.注射ボタンの軸方向運動をナットに連結させる摩擦車アセンブリが、
a.ナットの外面から突出するコネクタにより担持され、コネクタが長手方向に変位可能であるがナットに対して回転不可である少なくとも1つの摩擦車と、
b.摩擦車アセンブリの第1の要素と一体であり、第1の要素が回転可能であるがハウジングに対して長手方向に変位不可である第1の支承面と、
c.摩擦車アセンブリから突出する第2の支承面を担持し、第2の支承面が長手方向に変位可能であるが第1の要素に対して回転不可であり、注射ボタンに連結されてボタンの長手方向運動に従動する第2の摩擦車アセンブリとを備え、
d.少なくとも1つの摩擦車が第1および第2の支承面に係合し、第2の支承面の長手方向運動がコネクタの長手方向運動に変換されるメカニカル・アドバンテージを提供するように寸法付けされ、第2の支承面およびコネクタのハウジングに対する長手方向運動の比が、第2のピッチの第1のピッチに対する比に等しい、例1の注射デバイス。
3.比が2:1である、例2の注射デバイス。
4.ピストン・ロッドが止めを備える、例2の注射デバイス。
5.近位端および遠位端を有するハウジングと、
長手方向に可動でありハウジングに対して回転不可であるように、前記ハウジング内に位置する駆動部材と、
ハウジングに対して回転不可であり、ハウジングを通って動作し、かつ長手方向の力を薬物送達デバイスの遠位端に伝達するように構成されたピストン・ロッドと、
ピストン・ロッドと解放可能に係合され、駆動部材の直線的支承面に係合され、かつハウジングの直線的支承面に係合される回転摩擦車とを備えた、薬物送達デバイスで使用するための駆動機構であって、
a)駆動部材がハウジングに対して近位に動いたときに、摩擦車がピストン・ロッドに対して近位に動き、
b)駆動部材が遠位に動いたときに、摩擦車が遠位に動いて、ピストン・ロッドをデバイスの遠位端に向けて変位させることを特徴とする上記駆動機構。
6.摩擦車が、爪アームを有するキャリア板に連結される、例5の駆動機構。
7.ピストン・ロッドと摩擦車との係合が車軸を通って作用する、例5の駆動機構。
添付図面を適宜参照しながら以下の詳細な説明を読むことにより、本出願の種々の態様のこれらおよび他の利点が、当業者に明らかになろう。
本明細書で使用される「薬剤」または医薬品という用語は、好ましくは少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
一実施形態では、薬学的に活性な化合物が、最大1500Daの分子量を有し、かつ/またはペプチド、タンパク質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体もしくはそのフラグメント、ホルモンもしくはオリゴヌクレオチド、または上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
さらなる実施形態では、薬学的に活性な化合物が、糖尿病もしくは糖尿病性網膜症等の糖尿病に関連する合併症、深部静脈もしくは肺血栓塞栓症等の血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、花粉熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチの治療および/または予防に有用であり、
さらなる実施形態では、薬学的に活性な化合物が、糖尿病または糖尿病性網膜症等の糖尿病に関連する合併症の治療および/または予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
さらなる実施形態では、薬学的に活性な化合物が、少なくとも1つのヒトインスリンもしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくは誘導体、またはエキセンディン−3もしくはエキセンディン−4、またはエキセンディン−3もしくはエキセンディン−4の類似体もしくは誘導体を含む。
インスリン類似体は、例えばGly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;位置B28のプロリンがAsp、Lys、Leu、ValもしくはAlaで置き換えられ、位置B29でLysがProで置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、およびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体は、例えばB29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−Y−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−Y−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリンおよびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
エキセンディン−4は、例えばエキセンディン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2のペプチド配列を意味する。
エキセンディン−4誘導体は、例えば以下の化合物一覧から選択される:
H−(Lys)4−des Pro36、des Pro37エキセンディン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)5−des Pro36、des Pro37エキセンディン−4(1−39)−NH2、
des Pro36エキセンディン−4(1−39)
des Pro36[Asp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[IsoAsp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Met(O)14、Asp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Met(O)14、IsoAsp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Trp(O2)25、IsoAsp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Met(O)14Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Met(O)14Trp(O2)25、IsoAsp28]エキセンディン−4(1−39);または
des Pro36[Asp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36エキセンディン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010)
des Pro36[IsoAsp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Met(O)14、Asp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Met(O)14、IsoAsp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Trp(O2)25、IsoAsp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Met(O)14Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)、
des Pro36[Met(O)14Trp(O2)25、IsoAsp28]エキセンディン−4(1−39)、
ここで基Lys6−NH2をエキセンディン−4誘導体のC末端に結合することができ;
または配列
H−(Lys)6−des Pro36[Asp28]エキセンディン−4(1−39)−Lys6−NH2、
des Asp28 Pro36、Pro37、Pro38エキセンディン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−des Pro36、Pro38[Asp28]エキセンディン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5des Pro36、Pro37、Pro38[Asp28]エキセンディン−4(1−39)−NH2、
des Pro36、Pro37、Pro38[Asp28]エキセンディン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−des Pro36、Pro37、Pro38[Asp28]エキセンディン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−des Pro36、Pro37、Pro38[Asp28]エキセンディン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−des Pro36[Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−des Asp28 Pro36、Pro37、Pro38[Trp(O2)25]エキセンディン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−des Pro36、Pro37、Pro38[Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−des Pro36、Pro37、Pro38[Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−NH2、
des Pro36、Pro37、Pro38[Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−des Pro36、Pro37、Pro38[Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−des Pro36、Pro37、Pro38[Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−des Pro36[Met(O)14、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−Lys6−NH2、
des Met(O)14 Asp28 Pro36、Pro37、Pro38エキセンディン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−des Pro36、Pro37、Pro38[Met(O)14、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−des Pro36、Pro37、Pro38[Met(O)14、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−NH2、
des Pro36、Pro37、Pro38[Met(O)14、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−des Pro36、Pro37、Pro38[Met(O)14、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5des Pro36、Pro37、Pro38[Met(O)14、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Lys6−des Pro36[Met(O)14、Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−des Asp28 Pro36、Pro37、Pro38[Met(O)14、Trp(O2)25]エキセンディン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−des Pro36、Pro37、Pro38[Met(O)14、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−des Pro36、Pro37、Pro38[Met(O)14、Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−NH2、
des Pro36、Pro37、Pro38[Met(O)14、Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−des Pro36、Pro37、Pro38[Met(O)14、Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−des Pro36、Pro37、Pro38[Met(O)14、Trp(O2)25、Asp28]エキセンディン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
のエキセンディン−4誘導体;
または上述のエキセンディン−4誘導体のいずれか1つの薬学的に許容し得る塩もしくは溶媒和物。
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、リュープロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、非特許文献1に列挙されている脳下垂体ホルモンもしくは視床下部ホルモン、または調節活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストである。
多糖類は、例えばグルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリンもしくは超低分子量ヘパリンもしくはその誘導体、または上述の多糖類の硫酸化、例えばポリ−硫酸化形態、および/またはその薬学的に許容しうる塩である。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容しうる塩の例はエノキサパリンナトリウムである。
抗体は、基本構造を共有する免疫グロブリンとしても知られる球形の血漿タンパク質(約150kDa)である。球形血漿タンパク質は、アミノ酸残基に加えられた糖鎖を有するため、糖タンパク質である。各抗体の基本的な機能ユニットは、免疫グロブリン(Ig)単量体(1つのIgユニットのみを含む)であり、分泌型抗体は、IgA等の2つのIgユニットを有する二量体、硬骨IgM等の4つのIgユニットを有する四量体、または哺乳類IgM等の5つのIgユニットを有する五量体である。
Ig単量体は、4つのポリペプチド鎖;システイン残基の間のジスルフィド結合により結合された2つの同一の重鎖および2つの同一の軽鎖から構成される「Y」型分子である。各重鎖は、約440個のアミノ酸長であり;各軽鎖は、約220個のアミノ酸長である。重鎖および軽鎖はそれぞれ、これらの折畳み構造を安定化させる鎖間ジスルフィド結合を含む。各鎖は、Igドメインと呼ばれる構造ドメインから構成される。これらのドメインは、約70〜110個のアミノ酸を含み、そのサイズおよび機能に応じて異なるカテゴリ(例えば、可変またはV、および定常またはC)に分類される。これらは、2つのβシートが、保存されたシステインとその他の電荷アミノ酸との相互作用により共に保持される「サンドイッチ」形状を作り出す特徴的な免疫グロブリン折畳み構造を有する。
α、δ、ε、γおよびμで指定される5つのタイプの哺乳類Ig重鎖が存在する。存在する重鎖のタイプは、抗体のアイソタイプを定義し;これらの鎖は、それぞれ、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM抗体中に見つけられる。
別個の重鎖は、サイズおよび組成が異なり、αおよびγは約450個のアミノ酸を、δは約500個のアミノ酸を含み、一方、μおよびεは約550個のアミノ酸を含む。各重鎖は、2つの領域、定常領域(C)および可変領域(V)を有する。1つの種において、定常領域は、同じアイソタイプの全ての抗体においては本質的に同一であるが、異なるアイソタイプの抗体においては異なる。重鎖γ、αおよびδは、3つのタンデム型のIgドメインおよび追加の可撓性のためのヒンジ領域から構成された定常領域を有し;重鎖μおよびεは、4個の免疫グロブリン・ドメインから構成された定常領域を有する。重鎖の可変領域は、異なるB細胞により生成された抗体において異なるが、単一のB細胞またはB細胞クローンにより産生された全ての抗体については同一である。各重鎖の可変領域は、約110個のアミノ酸長であり、単一のIgドメインより成る。
哺乳類には、λおよびκで指定される2つのタイプの免疫グロブリン軽鎖が存在する。軽鎖は2つの連続したドメイン:1つの定常ドメイン(CL)および1つの可変ドメイン(VL)を有する。軽鎖のおおよその長さは、211〜217個のアミノ酸である。各抗体は、常に同一である2つの軽鎖を有し、軽鎖κまたはλの内、哺乳類の各抗体につき1つのタイプのみ存在する。
全ての抗体の一般的構造は非常に類似しているが、所与の抗体の固有の特性は、詳細に前述したように、変動領域(V)により決定される。より詳細には、軽鎖(VL)について3つおよび重鎖(VH)について3つの可変ループが、抗原への結合、すなわち、その抗原の特異性の原因となる。これらのループは、相補性決定領域(CDR)として呼ばれる。VHおよびVLドメインの両方からのCDRが抗原結合部位に寄与するため、最終の抗原特異性を決定するのは重鎖および軽鎖の組合せであり、それぞれの単体のみではない。
「抗体フラグメント」は、上記で定義したように、少なくとも1つの抗原結合フラグメントを含み、フラグメントが由来する完全抗体と本質的に同一の機能および特異性を示す。パパインによる限定されたタンパク質消化は、Igプロトタイプを3つのフラグメントに切断する。それぞれ1つの完全なL鎖およびH鎖の約半分を含む2つの同一アミノ末端フラグメントは、抗原結合フラグメント(Fab)である。サイズが同等であるが、鎖間ジスルフィド結合を有する両重鎖の半分のカルボキシル末端を含む第3のフラグメントは、結晶可能なフラグメント(Fc)である。Fcは、炭水化物、補体結合、およびFcR結合部位を含む。限定されたペプシンの消化は、Fab片およびH−H鎖間ジスルフィド結合を有するヒンジ領域を含む単一F(ab’)2フラグメントを生成する。F(ab’)2は、抗原結合に対して二価である。F(ab’)2のジスルフィド結合は、Fab’を得るために切断され得る。さらに、重鎖と軽鎖の可変領域は、単一鎖可変フラグメント(scFv)を形成するために共に融合可能である。
薬学的に許容しうる塩は、例えば酸付加塩および塩基性塩である。酸付加塩は、例えばHCl塩またはHBr塩である。塩基性塩は、例えばアルカリまたはアルカリ金属から選択されるカチオン、例えばNa+、もしくはK+、もしくはCa2+、またはアンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)(ここでR1〜R4は互いに独立して:水素、場合により置換されたC1−C6−アルキル基、場合により置換されたC2−C6−アルケニル基、場合により置換されたC6−C10−アリール基、または場合により置換されたC6−C10−ヘテロアリール基を意味する)を有する塩である。薬学的に許容しうる塩のさらなる例は、非特許文献2および非特許文献3に記載されている。
薬学的に許容しうる溶媒和物は例えば水和物である。
以下で、図面を参照しながら、本出願についてさらに詳細に説明する。
本出願による注射デバイスの概略断面図である。 図1のI−I線に沿った摩擦車アセンブリの概略断面図である。 本発明による注射デバイスの別の実施形態の用量設定部材の縦断面図である。 図3の図に垂直な縦断面図である。 図3および4に示すデバイスの分解図である。 第1のカートリッジ完全位置にある、本発明による薬物送達デバイスの別の実施形態の断面図である。 図6の薬物送達デバイスの実施形態のさらなる断面図である。
図1に示すデバイスにおいて、細長円筒形ハウジング1が仕切壁2を備え、この仕切壁2は、ハウジングを、用量設定機構を含む区画と、図示しないアンプルを収容するように構成された区画3とに分割する。このようなカートリッジまたはアンプルの例が、図6に示す注射デバイスの別の実施形態では品目204として示される。ねじ切りピストン・ロッド4は円形でない横断面を有し、これによりピストン・ロッド4は壁2の中央開口部を通って装着されて、壁2の中央開口部を通してピストン・ロッド4を長手方向に変位させることができるが、ピストン・ロッド4をこの壁に対して回転させることはできない。
ハウジング1と同心に、壁2が、区画3から離れる側で、管状要素5を担持する。管状要素5の一部は、外側ねじ山6を備えた壁2に隣接し、自由端に周方向凹部7を有する。摩擦車アセンブリ9上のリング状の連結要素8が凹部7に係合する。この連結により、摩擦車アセンブリ9をハウジング1内で回転させることができるが、前記ハウジング1に対して軸方向に変位させることはできないように、摩擦車アセンブリがハウジング1内で固定される。
摩擦車アセンブリ9では、2つの一体の摩擦車を軸11に軸支させることができ、この軸11は、2つの軸方向連結棒12間でデバイスの縦軸に垂直に延びる。連結棒12は、摩擦車アセンブリから仕切壁2側へ突出し、ナット13に連結される。ナット13は、壁2に隣接してピストン・ロッド4のねじ山に係合する。摩擦車アセンブリ9は、摩擦車アセンブリ9内で案内されてデバイスの長手方向に変位される、直線的支承面15に摩擦係合する摩擦車14と、摩擦車アセンブリ9の内壁でデバイスの長手方向に延びる図2の支承面10に係合する、より小さい直径を有する摩擦車16とを備える。より小さい直径を有する摩擦車16を、摩擦車14の各側に配置された2つの摩擦車に分割することができる。
ハウジング2内に装着される管状の用量設定ドラム17は、一端部に、管状要素5の外側ねじ山6に嵌合し係合する内側ねじ山を備え、他端部に、用量設定ボタン18を形成する拡大直径を有する部材を備える。ねじ山6との係合により、用量設定ドラム17をハウジング1に対して螺着させたり緩めたりして、ハウジング1の窓(図示せず)の外面の螺旋目盛(図示せず)に番号を示す。
用量設定ドラム17内に装着される管状部材20を有し、摩擦車アセンブリ9を囲む深いカップ状要素の底部19が、注射ボタンを形成する。用量設定ドラム17とカップ状要素との連結手段により、用量設定ドラム17の回転がカップ状要素に確実に伝達される。さらに、管状部材20の内壁は、摩擦車アセンブリ9上の突起23により係合される長手方向凹部22を有して、カップ状要素を介した用量設定ドラム17の回転が摩擦車アセンブリ9に伝達されるようにする。
カップ状要素の開放端の縁部に、V字歯のロゼットが設けられ、この歯は、ばね26によりカップ状要素の縁部に押し付けられるリング25上のV字歯24の対応するロゼットに係合する。ばね26は、リング25の歯のない側と、このドラムの内側ねじ山の内端部の、用量設定ドラム17の内壁の肩27上の円形トラックとの間で圧縮される。リング25は内側凹部を備え、この内側凹部に管状要素5の長手方向リブ28が係合して、リング25をデバイスの軸方向に変位させることができるが、ハウジング1に対して回転させることはできない。これにより、この要素の回転によりカップ状要素の縁部のV字歯がリング25のV字歯に乗るときにカチッという音を発するクリック・カップリングが構築される。
支承面15の突出端のヘッド29が、注射ボタン37を形成する底部19とこの底部近くの内壁30との間でカップ状要素の底部に固定される。支承面は、ヘッドが底部19とヘッド29との間でばね31により壁30に押圧される位置に固定される。
用量を設定するために、用量設定ボタン18が回転して用量設定ドラム17をねじ山6に沿って螺着させる。連結21により、カップ状要素は用量設定ドラム17の回転に従い、このドラムをハウジング1の端部から持ち上げる。カップ状要素の回転により、開放端の縁部のV字歯24が回転不可リング25のV字歯に乗り、用量が変更されると各ユニットについてカチッという音を発する。多すぎる用量が設定されると、用量を増加させる方向とは反対方向に用量設定ボタン18を回転させることにより用量を減らすことができる。用量設定ドラムが管状要素5のねじ山6に沿って螺着すると、ばね26が肩27に支持されるので、リング25が用量設定ドラムの軸方向運動に従う。ばねは、リング25およびカップ状要素のV字歯を係合状態で維持し、カップ状要素の逆V字突起32が用量設定ボタン18の内側リング33のV字凹部に係合することを含み得る連結21を係合状態で維持する。
用量設定ボタン18およびカップ状要素の回転が、カップ状要素の管状部材20の内壁にある長手方向凹部22に係合するこの摩擦車アセンブリの突起23を通して、摩擦車アセンブリ9にさらに伝達される。摩擦車アセンブリ9の回転は、連結棒12を通してナット13に伝達される。ナット13はこのようにピストン・ロッド4のねじ山に沿って螺着され、用量が設定されると壁2との当接から離れて持ち上げられる。薬剤のカートリッジまたはアンプル(図示せず)のピストンを区画3内で動作させるピストン・ロッド上でナット13を移動させることにより用量が設定されるので、設定された用量の大きさがアンプル内に残る薬剤の量を確実に超えないようにする用量設定リミッタが、ピストン・ロッド4に沿ったナット13の上方への移動を制限する止め35をピストン・ロッド4に設けることにより構築され得る。
カップ状要素の底部19と壁30との間の空間にヘッド29を閉じ込めることにより、支承面15が注射ボタン37と共に外方に引かれる。また、ハウジング1に対するナット13の軸方向運動が、連結棒12を通して摩擦車アセンブリ9に伝達され、この移動が摩擦車アセンブリ9を通して支承面15の外方移動を誘起する。この誘起された外方移動は、注射ボタン37の外方移動により誘起される外方移動と同じでなければならない。これは、ハウジングに対する連結棒12および支承面15の移動の比が、ピストン・ロッドのねじ山のピッチと用量設定ドラム17の長手方向運動のためのねじ山6のピッチとの比に対応するように、摩擦車アセンブリ9に含まれる摩擦車の直径を寸法付けすることにより得られる。摩擦車と支承面15との摩擦力が、支承面15、摩擦車面の粗さ、支承面15もしくは摩擦車の構成の材料、またはこれらの両方を変更することにより調節される。面のテクスチャリングまたは構成の異なる材料の使用により、この粗さの操作を行うことができる。
設定された用量を注射するために、注射ボタン37は、底部19を押し付けることにより押される。ボタン37を押す初期段階では、ばね31が圧縮され、押圧力が支承面15のヘッド29に直接伝達された後に、このようにして支承面15自体に伝達される。摩擦車アセンブリ9を通して、力が変換されて連結棒12を通してナット13に伝達され、ナット13は、用量設定ドラム17が壁2に当接するまでピストン・ロッド4を区画3に押し込む。
注射ボタン37の移動の初期段階中に、カップ状要素の逆V字突起32が、リング33のV字凹部との係合から引き抜かれる。用量設定ドラム17は、注射ボタンに対して回転できるようになり、逆V字突起32が用量設定ボタン18の底部で肩34に押し付けられたときに回転する。注射を行うのに必要な力が摩擦車アセンブリ9を通してピストン・ロッド4に伝達されるので、用量設定ドラムを回転させてねじ山6に沿って下方へ螺着させるのに十分な力のみが必要となる。用量設定ドラムに同心の螺旋リセットばね36を、このドラムの下端部に取り付けることができ、一端部を用量設定ドラム17に固定させ、他端部を壁2に固定させることができる。用量設定中に、このばねをよりきつく巻いて、用量設定ドラム17上で、ばねが、ねじ山6に沿った用量設定ドラム17の移動時の摩擦に打ち勝つのに必要なトルクにほぼ対応するトルクを及ぼすようにすることができるため、ユーザが注射ボタン37に及ぼさなければならない力が、設定された用量を注射するためにピストン・ロッドをアンプル内へ駆動するのに必要な力のみとなる。
摩擦車アセンブリ9に対して可動の支承面15に係合する1つの大きさの摩擦車のみを、摩擦車アセンブリ9に対して不動の支承面10として使用することにより、可動支承面15および摩擦車14の軸11を担持するコネクタ12のためのシリンジ・ハウジング1に対する長手方向運動について、摩擦車比またはメカニカル・アドバンテージが2:1となることに注目されたい。
図1を参照して説明したデバイスでは、連結棒12がナット13に対して固定される。しかし、別の実施形態では、連結棒が、例えば、ナット13に対して長手方向に変位可能であってもよい。
図3および4は、1つの大きさの摩擦車のみを使用する別の好ましい実施形態を示す。ここでは、図1および2の要素に対応する要素が、同様の参照符号の頭に「1」を付けて示される。仕切壁102および管状要素105が2つの部材として作製され、これらの部材はデバイスの組立てにより互いに連結されて、組み立てられた部材を1つの一体部材として働かせる。同様に、用量設定ドラム117および用量設定ボタン118が2つの部材として作製され、共にしっかりと固定される。
周方向凹部107が、管状部材105の自由端に外側凹部として設けられ、リング状連結要素が摩擦車アセンブリ要素109に内側ビード108として設けられる。ビード108は凹部107に係合して、管状部材105と摩擦車アセンブリとの間に、回転可能であるが軸方向に変位可能な連結を生じさせる。
摩擦車アセンブリの凹部123に係合するリッジ122を有する管状要素120が、上端部でボタン119により閉じられる。このボタン119を押すことにより、管状要素120に伝達される力が発生する。
摩擦車アセンブリは2つのシェルにより形成され、これらのシェルは共に、管状要素に装入されるシリンダを形成し、この管状要素において、シェルがリッジ122と凹部123との係合により案内される。支承面110、115が、互いに対向するシェルの縁部に沿って設けられる。摩擦車アセンブリ要素109を形成する1つのシェルは内側ビード108を備え、内側ビード108は中央管状部材105の端部で周方向凹部107に係合して支承面110を担持する。他方のシェルは管状要素120内で軸方向に変位可能であり、支承面115を形成する。摩擦車アセンブリから突出する外端部で、支承面115を担持するシェルがフランジ140を備え、このフランジ140は、ボタン119を担持する管状要素120の端部の切欠き141に位置して、このボタンおよび管状要素120をデバイス内で内方に大きく移動させて、ボタン119がフランジ140に当接する前に歯132、133の係合を解除することができるようにする。
管状連結要素112は、ねじ切りピストン・ロッド104を摩擦車アセンブリに連結する。連結要素112の端部で、ナット113がピストン・ロッド104に係合する。ナット113は、ピストン・ロッドの外側ねじ山に嵌合する内側ねじ山を有する。連結要素112の反対側の端部では、2本のピン111がこの要素の各側で、連結要素112の縦軸に垂直に突出する。連結要素のこの端部は摩擦車アセンブリに係合する。各ピン111は、2つの支承面110、115の間に配置されてこれらに係合する摩擦車114を担持する。このようにして、連結要素112は、摩擦車アセンブリと共に回転するが、支承面110、115が互いに対して動いたときに前記摩擦車アセンブリに対して軸方向に変位することができる。実際には、メカニカル・アドバンテージが2:1となるように摩擦車の直径が選択されれば、支承面115が、摩擦車アセンブリ要素109およびハウジングに対して動き、支承面115が移動する距離の半分の距離だけハウジングに対して連結要素112を移動させる。リング125は歯124のロゼットを周囲に備え、ハウジング101の中央チューブ上に装着される中央穴を有し、その結果、このリング125は前記中央チューブ105に沿って軸方向に変位することができるが、リング125の中央穴の内側リッジ128は中央チューブの長手方向凹部137に係合して、リングをハウジング内で回転不可にし、前記管状要素が用量設定ドラム117と共に回転したときに、管状要素120の縁部の歯のロゼットが、リングの歯124にカチッと嵌まるようにする。ばね126がリング125と用量設定ドラム117に設けられた内側肩127との間で作用することにより、この用量設定ドラムを備えた要素がハウジング内で長手方向に動いたときに、リングが管状要素120に従う。特に前記用量設定ドラムがハウジング内で内方に押されたときに用量設定ドラムを回転しやすくするために、肩127により支持された外側リング142と、ばね126を支持する圧力ブッシング144を支持する内側リング143とを有するローラ軸受が含まれる。このように滑らかに走行を支持することにより、設定された用量が注射されたときに、用量設定ドラム117を回転させてゼロ位置に戻すのに必要な軸方向の力が非常に小さくなる。この解決法は、リセットばねを図1のばねとして設けることに置き換わる。軸受は半径方向軸受として示されるが、軸方向軸受に置き換えてもよい。
次に、図6および7を参照すると、本発明による薬物送達デバイスが示される。薬物送達デバイス201は、カートリッジ保持部材202および主(外側)ハウジング部材203を備える。カートリッジ保持部材202の近位端および主ハウジング203の遠位端が、当業者に公知の適切な手段により共に固定される。図示した実施形態では、カートリッジ保持部材202が主ハウジング部材203の遠位端内に固定される。
複数の用量の医薬製品を投薬可能なカートリッジ204が、カートリッジ保持部材202内に設けられる。ピストン205はカートリッジ204の近位端に保持される。取り外し可能なキャップ222が、カートリッジ保持部材202の遠位端に解放可能に保持される。取り外し可能なキャップ222は、場合により、1つまたはそれ以上の窓開口を備えることができ、この窓開口を通してカートリッジ204内のピストン205の位置を見ることができる。図示した実施形態におけるカートリッジ保持部材202の遠位端は、適切なニードル・アセンブリの取付けにより、薬剤をカートリッジ204から投薬できるように設計された遠位ねじ領域206を備える。
図示した実施形態では、主ハウジング部材203が内側ハウジング207を備える。内側ハウジング207は、主ハウジング部材203に対する回転および/または軸方向運動に対して固定される。内側ハウジングは、内側ハウジング207の主軸に沿って延びる第1の直線的支承面208を備える。あるいは、内側ハウジング207を主ハウジング部材203と一体に形成することができる。加えて、内側ハウジング207は、複数のガイド・ラグ(図示せず)および爪手段(図示せず)を備える。爪手段を内側ハウジング207の一体部材としても、図示したように別個の部材としてもよい。
主ハウジング203を通って延びるピストン・ロッド210が、ピストン・ロッド210の外面に沿って長手方向に延びる第1の組のくぼみ(図示せず)を有する。第2の組のくぼみ211が、ピストン・ロッド210の内面に沿って長手方向に延びる。ピストン・ロッド210の第1の組のくぼみ(図7の要素223)は、内側ハウジング207の爪手段(図7の要素221)を通って延び、爪手段に係合して、デバイスの設定中にピストン・ロッド210が近位方向に移動するのを防止する。ピストン・ロッド210の遠位端に位置する支承面212が、ピストン205の近位面に当接するように配置される。図示した実施形態では、第1の組のくぼみと第2の組のくぼみ211との長手方向間隔は、本質的に等しい。
キャリア228および摩擦車227から構成され、キャリア228内で自由に回転する摩擦車アセンブリ213が、ピストン・ロッド210内のチャネル内に位置する。キャリア228上に位置する爪アーム229が、ピストン・ロッド210の第2の組のくぼみ211に解放可能に係合する。キャリア228の爪アーム229は、投薬中に力をピストン・ロッド210に対して遠位方向に伝達し、設定中に摩擦車アセンブリ213とピストン・ロッド210との近位方向への相対移動を可能にするように設計される。摩擦車227の円周面は、内側ハウジング207の第1の直線的支承面208に永久に係合する。
駆動部材214は、ピストン・ロッド210の周りに延びる。駆動部材214は、長手方向部材215および起動部材216を備える。長手方向部材215および起動部材216は互いに固定されて、これらの部材間の回転および/または軸方向運動を防止する。あるいは、駆動部材214を、長手方向部材215および起動部材216から構成される一体部材としてもよい。長手方向部材215は、長手方向部材215の主軸に沿って延びる第2の直線的支承面217を備える。第2の直線的支承面217は、摩擦車227の円周面に永久に係合する。
駆動部材214は、内側ハウジング207のガイド・ラグ(図示せず)が内部に位置する複数のガイド・スロット(図示せず)を有する。これらのガイド・スロットは、ハウジング部材203に対する駆動部材214の許容可能な軸方向運動の範囲を画成する。図示した実施形態では、ガイド・スロットは、主ハウジング部材203に対する駆動部材214の回転移動も防止する。駆動部材214の起動部材216は、複数のグリップ面218と投薬面219とを備える。
デバイスの操作をさらに直感的にするために、主ハウジング部材203が、場合により窓開口を備えていてもよく、この窓開口を通して、駆動部材214に設けられたグラフィックな状態表示器を見ることができる。
次に、本発明による薬物送達デバイスの操作について説明する。用量を設定するために、ユーザは、駆動部材214のグリップ面218を把持する。次に、ユーザは駆動部材214を近位方向に主ハウジング部材203から離して引くことにより、長手方向部材215を近位方向に移動させる。長手方向部材215の近位移動によって、摩擦車227が回転し近位に移動する。これは、摩擦車227の円周面が長手方向部材215の第2の直線的支承面217、および内側ハウジング207の第1の直線的支承面208に係合して、摩擦車アセンブリ213を近位方向に移動させることによる。
ピストン・ロッド210は、内側ハウジング207の爪手段221とピストン・ロッド210の第1の組のくぼみ223との相互作用により近位に移動することが防止される。駆動部材214がピストン・ロッド210へ近位方向に移動するため、キャリア228の爪アーム229が、ピストン・ロッド210の第2の組のくぼみ211との相互作用により内方に変位する。
駆動部材214の近位への移動は、長手方向部材215のガイド・スロットにより制限される。駆動部材214の移動の終わりに、キャリア228の爪アーム229が、ピストン・ロッド210の第2の組のくぼみ211の次の連続したくぼみに係合する。キャリア228の爪アーム229がピストン・ロッド210の第2の組のくぼみ211に確実に係合する動作により、用量が設定されたことを示すためにユーザに対する可聴および触覚フィードバックが生じる。加えて、場合により、用量設定に関する視覚フィードバックを、駆動部材214に設けられたグラフィックな状態表示器によって示すことができ、これを、場合によって設けられる、主ハウジング部材203の窓開口を通して見ることができる。
用量が設定されると、ユーザは次に、駆動部材214の起動部材216の投薬面219を押し込むことにより、この用量を投薬することができる。この動作により、駆動部材214および長手方向部材215が軸方向に、主ハウジング部材203に対して遠位方向に移動する。摩擦車213の円周面が長手方向部材215の第2の直線的支承面217および内側ハウジング207の第1の直線的支承面208に係合するため、摩擦車227が回転させられて遠位方向に移動させられることによって、摩擦車アセンブリ213を長手方向に遠位方向へ移動させる。摩擦車アセンブリ213のキャリア228の爪アーム229がピストン・ロッド210の第2の組のくぼみ211に係合するので、ピストン・ロッド210は、内側ハウジング207に対して長手方向に遠位方向へ移動させられる。
ピストン・ロッド210の遠位軸方向運動により、ピストン・ロッド210の支承面212がカートリッジ204のピストン205に当接して、薬剤の用量を取り付けられた針(図示せず)を通して投薬する。駆動部材214の遠位への移動は、長手方向部材215のガイド・スロット(図示せず)により制限される。内側ハウジング207の爪手段(図示せず)とピストン・ロッド210の第1の組のくぼみ(図示せず)との相互作用により、用量が投薬されたことを示すための可聴および触覚フィードバックが提供される。加えて、場合により、用量投薬に関する視覚フィードバックを、駆動部材214に設けられたグラフィックな状態表示器によって示すことができ、これを、場合によって設けられる、主ハウジング部材203の窓開口を通して見ることができる。
所定の最大数の用量まで必要に応じて、さらなる用量を送達することができる。最大数の用量が送達されると、キャリア228の近位面232がピストン・ロッド210の内側遠位面233に当接して、歯車213、およびしたがって駆動部材214の近位方向へのさらなる軸方向運動を防止する。
本発明の例示的な実施形態について説明した。しかし、当業者は、特許請求の範囲により定義される本発明の真の範囲および精神を逸脱することなく、これらの実施形態に変更および修正を行うことができる。
1 ハウジング
2 壁
3 区画
4 ピストン・ロッド
5 管状要素
6 ねじ山
7 凹部
8 連結要素
9 摩擦車アセンブリ
10 支承面
11 軸
12 連結棒
13 ナット
14 摩擦車
15 支承面
16 摩擦車
17 用量設定ドラム
18 用量設定ボタン
19 底部
20 管状部材
21 連結
22 長手方向凹部
23 突起
24 V字歯
25 リング
26 ばね
27 肩
28 長手方向リブ
29 ヘッド
30 壁
31 ばね
32 突起
33 リング
34 肩
35 止め
36 ばね
37 注射ボタン
101 ハウジング
102 壁
103 区画
104 ピストン・ロッド
105 管状要素
106 ねじ山
107 凹部
108 ビード
109 摩擦車アセンブリ
110 支承面
111 ピン
112 連結要素
113 ナット
114 摩擦車
115 支承面
117 用量設定ドラム
118 用量設定ボタン
119 ボタン
120 管状要素
122 リッジ
123 凹部
124 歯
125 リング
126 ばね
127 肩
128 リッジ
132 歯
133 歯
137 凹部
140 フランジ
141 切欠き
142 外側リング
143 内側リング
144 ブッシング
201 薬物送達デバイス
202 カートリッジ保持部材
203 主ハウジング
204 カートリッジ
205 ピストン
206 ねじ領域
207 内側ハウジング
208 第1の直線的支承面
210 ピストン・ロッド
211 第2の組のくぼみ
212 支承面
213 摩擦車アセンブリ
214 駆動部材
215 長手方向部材
216 起動部材
217 第2の直線的支承面
218 グリップ面
219 投薬面
221 爪手段
222 キャップ
223 第1の組のくぼみ
227 摩擦車
228 キャリア
229 爪アーム

Claims (10)

  1. a.近位端および遠位端を有するハウジング(1)と、
    b.摩擦車(14)と、
    .ハウジング(1)内で直線的に変位可能であるが、ハウジング(1)に対して回転可能に固定される、第1のピッチを有するねじ切りピストン・ロッド(4)と、
    .ハウジング(1)に対して動く変位可能ナット(13)が、ピストン・ロッド(4)のねじ山に係合してピストン・ロッド(4)のねじ山に沿って螺着可能であり、それにより、ピストン・ロッド(4)上の第1の位置からピストン・ロッド(4)上の第2の位置へピストン・ロッド(4)に沿って近位方向に可動であり、ピストン・ロッド(4)に沿った近位方向へのナット(13)の変位が、注射デバイスにより注射すべき薬剤の量を規定する、該変位可能ナット(13)と、
    .端部に注射ボタン(37)が配置されており、第2のピッチを有するねじ切り面を備え、ハウジングに係合し、ハウジング内で回転可能であって、ハウジング(1)の近位端から外方へ螺着可能である、用量設定ドラム(17)と
    を備え、
    .摩擦車は、注射ボタン(37)の軸方向運動をナット(13)の軸方向運動に連結させ、第2のピッチの第1のピッチに対する比に対応する比を有するメカニカル・アドバンテージを提供する摩擦車アセンブリ(9)によって構成される、
    上記注射デバイス。
  2. 少なくとも1つの直線的支承面(15)を含み、ここで、ユーザが用量を注射するために注射デバイスに及ぼす力が、少なくとも1つの支承面によって摩擦車に伝達される、請求項1に記載の注射デバイス。
  3. 注射ボタン(37)の軸方向運動をナット(13)に連結させる摩擦車アセンブリ(9)は、
    a.ナット(13)の外面から突出するコネクタ(12)により担持される少なくとも1つの摩擦車(14)のコネクタ(12)が、長手方向に変位可能であるがナット(13)に対して回転不可である、該少なくとも1つの摩擦車(14)と、
    b.摩擦車アセンブリ(9)の第1の要素と一体である第1の支承面(10)の第1の要素が、回転可能であるがハウジングに対して長手方向に変位不可である、該第1の支承面(10)と、
    c.摩擦車アセンブリから突出する第2の支承面(15)を担持する摩擦車アセンブリの第2の要素の第2の支承面(15)が、長手方向に変位可能であるが第1の要素に対して回転不可であり、注射ボタン(37)に連結されてボタンの長手方向運動に従動する、該摩擦車アセンブリの第2の要素
    を備え、
    d.少なくとも1つの摩擦車(14)が、第1および第2の支承面(10、15)に係合し、第2の支承面(15)の長手方向運動がコネクタ(12)の長手方向運動に変換されるメカニカル・アドバンテージを提供するように寸法付けされ、第2の支承面(15)およびコネクタ(12)のハウジング(1)に対する長手方向運動の比が、第2のピッチの第1のピッチに対する比に等しい、請求項1または2に記載の注射デバイス。
  4. 比が2:1である、請求項3に記載の注射デバイス。
  5. ピストン・ロッド(4)は止め(35)を備える、請求項〜4のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  6. デバイスがペン型注射器であり、ここで、設定可能な、または予め設定された複数の用量の医薬製品を投与することができる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  7. 近位端および遠位端を有するハウジング(203)と、摩擦車(227)とを備える駆動部材であって、
    長手方向に可動であり、前記ハウジング(203)に対して回転不可であるように、該ハウジング(203)内に位置する駆動部材(214)と、
    ハウジング(203)に対して回転不可であり、ハウジング(203)を通って動作し、かつ長手方向の力を薬物送達デバイス(201)の遠位端に伝達するように構成されたピストン・ロッド(210)と、
    ピストン・ロッド(210)と解放可能に係合され、駆動部材の直線的な支承面に係合され、かつハウジングの直線的な支承面(208、217)に係合される回転摩擦車(227)と
    をさらに備えた、薬物送達デバイスで使用するための駆動機構であって、
    a)駆動部材(214)がハウジング(203)に対して近位に動いたときに、摩擦車がピストン・ロッドに対して近位に動き、
    b)駆動部材(214)が遠位に動いたときに、摩擦車(227)が遠位に動いて、ピストン・ロッド(210)をデバイスの遠位端に向けて変位させることを特徴とする上記駆動機構。
  8. 摩擦車(227)は、爪アーム(229)を有するキャリア板(228)に連結される、請求項に記載の駆動機構。
  9. ピストン・ロッド(210)と摩擦車(227)との係合がキャリア板(228)を通って作用する、請求項に記載の駆動機構。
  10. 駆動部材(214)に位置する第1の支承面が、ハウジング(203)に対して軸方向に摺動可能であり、ハウジング(203)に位置する第2の支承面(208、217)がハウジング(203)に対して固定される、請求項7〜9のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
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