JP6015362B2 - 磁場測定装置および磁場測定方法 - Google Patents

磁場測定装置および磁場測定方法 Download PDF

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本発明は、磁場を測定する技術に関する。
アルカリ金属ガスが封入されたセルに直線偏光を入射させ、偏光面の回転角に応じて磁場を測定する光ポンピング式磁気センサーが知られている。特許文献1には、ガラス製のセルに設けられたレーザー照射光通過部に通電して温度制御を行なうことにより、レーザー照射光通過部への原子の付着を防ぐことが記載されている。
特開2009−10547号公報
特許文献1に記載の技術は、セルに入射するレーザービームの光量が変化する場合に、磁場の測定の感度が変動してしまう問題があった。これに対し本発明は、セルに入射する光の量に基づいて磁場に対する感度を調節する磁場測定装置を提供する。
本発明は、アルカリ金属原子を内部に収容したセルと、前記セルの温度を、設定温度を含む所定の範囲内に収まるように調節する温度調節部と、前記アルカリ金属原子と相互作用する光を、前記セルに出射する光源と、前記光を前記光源から前記セル側に導くシングルモード光ファイバーと、前記シングルモード光ファイバーを通過した光の量を測定する光量測定部と、前記光量測定部により測定された光の量に基づいて前記温度調節部における前記設定温度を制御する制御部とを有する磁場測定装置を提供する。この磁場測定装置によれば、セルに入射する光の量に基づいて磁場に対する感度を調整することができる。
好ましい態様において、前記光の量と、磁場に対する感度との関係を示す複数のパラメーターを前記セルの温度毎に記憶する記憶部を有し、前記制御部は、前記光量測定部により測定された光の量において、前記感度が予め定められた目標値になる前記温度を、前記パラメーターに基づいて特定し、当該特定された温度を、前記設定温度として設定することを特徴とする。この磁場測定装置によれば、セルの温度を、磁場に対する感度が予め定められた目標値になる温度にすることができる。
別の好ましい態様において、前記光の量と、磁場に対する感度との関係を示す複数のパラメーターを前記セルの温度毎に記憶する記憶部と、前記セルの温度を測定する温度センサーとを有し、前記制御部は、前記光量測定部により測定された光の量と、前記温度センサーにより測定された前記セルの温度とにより定まる前記感度が、予め定められた目標値を下回る場合には、前記設定温度を上昇させることを特徴とする。この磁場測定装置によれば、磁場に対する感度が目標値を下回る場合に設定温度を低下させるときに比べて、磁場に対する感度を目標値に近づけることができる。
別の好ましい態様において、前記光の量と、磁場に対する感度との関係を示す複数のパラメーターを前記セルの温度毎に記憶する記憶部と、前記セルの温度を測定する温度センサーとを有し、前記制御部は、前記光量測定部により測定された光の量と、前記温度センサーにより測定された前記セルの温度とにより定まる前記感度が、予め定められた目標値を上回る場合には、前記設定温度を低下させることを特徴とする。この磁場測定装置によれば、磁場に対する感度が目標値を上回る場合に設定温度を上昇させるときに比べて、磁場に対する感度を目標値に近づけることができる。
また、本発明は、アルカリ金属原子を内部に収容したセルの温度を、設定温度を含む所定の範囲内に収まるように調整するステップと、前記アルカリ金属原子と相互作用する光を、前記セルに出射するステップと、シングルモード光ファイバーにより前記光を前記セル側に導くステップと、前記光ファイバーを通過した光の量を測定するステップと、前記光の量に基づいて前記設定温度を制御するステップと、前記セルを透過した光に基づいて磁場を測定するステップとを有する磁場測定方法を提供する。この磁場測定方法によれば、セルに入射する光の量に基づいて磁場に対する感度を調整することができる。
比較例に係る磁場測定装置の構成を示す図。 本発明の一実施形態に係る磁場測定装置の構成を示すブロック図。 レーザービームの光量と磁場の測定の感度との関係を示す図。 ガスセルの内部の温度と磁場の測定の感度との関係を示す図。 磁場測定装置の動作を示すフローチャート。 光量と感度との関係をガスセルの温度毎に例示した図。
1.概要
図1は、比較例に係る磁場測定装置2の構成を示す図である。磁場測定装置2は、非線形光学回転(Nonlinear Magneto-Optical Rotation、NMOR)を用いた磁場測定装置である。磁場測定装置2は、光源10と、偏光板20と、光ファイバー30と、コネクター40と、ガスセル50と、偏光分離器60と、PD(Photo Detector、光検出器)70と、PD80と、信号処理回路90と、表示装置100とを有する。ガスセル50内には、気体の状態のアルカリ金属原子が封入されている。アルカリ金属原子は、照射される光の偏光方向に応じてスピン偏極し、磁化された状態になる。この磁化ベクトルは、測定軸(レーザービームの進行方向)に直交する軸に対して定常的に傾いている。レーザービームがガスセル50を通過するとき、ファラデー効果によってその偏光面が回転する。偏光面の回転角は、測定軸方向の磁場の強さに比例する。レーザービームの偏光面の回転角をPD70およびPD80により検出することで、磁場が測定される。
磁場測定装置2において、光源10から偏光板20までのレーザービームの伝播には、シングルモードの光ファイバー30が用いられる。光ファイバー30において、コアのわずかな歪みまたは外部からの応力(環境的な温度変化または機械的な振動)などによりランダムな複屈折が生じると、光ファイバー30を通過するレーザービームの偏光方向が変化する。偏光方向が変化するとガスセル50に入射するレーザービームの光量が変化するため、磁場が一定であっても観測される磁場の値が変動してしまう(すなわち、測定の感度が変動しているようにみえる)。また、光ファイバー30として偏波保持ファイバー(複屈折ファイバー)を用いた場合であっても、光源10により出射されるレーザービームの偏光方向と、偏波保持ファイバーの高速軸または低速軸との間にずれが生じて偏光方向が変化し、同様の問題が生じる場合がある。本実施形態は、このような問題に対処するものである。
図2は、本発明の一実施形態に係る磁場測定装置1の構成を示すブロック図である。この例で、磁場測定装置1は、心磁または脳磁等、生体から発生される磁場を生体の状態の指標として測定する生体状態測定装置(心磁計または脳磁計等)に用いられる。磁場測定装置1は、光源10と、偏光板20と、光ファイバー30と、コネクター40と、ガスセル50と、偏光分離器60と、PD70と、PD80と、信号処理回路90と、表示装置100と、無偏光分離器110と、感度調節部120とを有する。
光源10は、セシウムの吸収線に応じた波長(例えばD1線に相当する894nm)のレーザービームを出力する装置、例えばチューナブルレーザーである。光源10から出力されるレーザービームは、連続的に一定の光量を有する、いわゆるCW(Continuous Wave)光である。
偏光板20は、レーザービームを特定方向に偏光させ、直線偏光にする素子である。光ファイバー30は、光源10により出力されたレーザービームを、ガスセル50側に導く部材である。光ファイバー30には、例えば、基本モードのみを伝播するシングルモードの光ファイバーが用いられる。コネクター40は、光ファイバー30を偏光板20に接続するための部材である。コネクター40は、ねじ込み式で、光ファイバー30を偏光板20に接続させる。
ガスセル50は、内部に空隙を有する箱(セル)であり、この空隙にはアルカリ金属原子(この例ではセシウム)が封入されている。ガスセル50は、石英ガラスまたはホウケイ酸ガラス等の無機材料により形成される。ガスセル50に封入されているアルカリ金属原子は、測定時には少なくとも一部が気化する。アルカリ金属ガスには、希ガス等の不活性ガスが混ぜられていてもよい。また、ガスセル50の内壁は、パラフィン等によりコーティングされていてもよい。
偏光分離器60は、入射したレーザービームを、互いに直交する2つの偏光成分のビームに分離する素子である。偏光分離器60は、例えば、ウォラストンプリズムまたは偏光ビームスプリッターである。PD70およびPD80は、レーザービームの波長に感度を有する検出器であり、入射光の光量に応じた電流を信号処理回路90に出力する。PD70およびPD80が磁場を発生すると測定に影響を与える可能性があるので、非磁性の材料で構成されることが望ましい。PD70およびPD80は、ガスセル50からみて偏光分離器60と同じ側に配置される。
レーザービームの経路に沿って説明すると、上記の素子は、以下のように配置されている。レーザービームの経路の最上流には光源10が位置し、以下、上流側から、光ファイバー30、コネクター40、偏光板20、無偏光分離器110、ガスセル50、偏光分離器60、およびPD70(PD80)の順で配置されている。レーザービームの進行について説明すると、光源10から出力されたレーザービームは、光ファイバー30に導かれて偏光板20に到達する。偏光板20に到達したレーザービームは、偏光度がより高い直線偏光になる。ガスセル50を透過しているレーザービームは、ガスセル50に封入されているアルカリ金属原子を励起(光ポンピング)する。このとき、レーザービームは、磁場の強さに応じた偏光面回転作用を受けて偏光面が回転する。ガスセル50を透過したレーザービームは偏光分離器60により2つの偏光成分のビームに分離される。2つの偏光成分のビームの光量は、PD70およびPD80で計測(プロービング)される。
信号処理回路90は、PD70およびPD80により計測されたビームの光量を示す信号をそれぞれ受け取る。信号処理回路90は、受け取った各信号に基づいて、レーザービームの偏光面の回転角を計測する。偏光面の回転角は、レーザービームの伝播方向の磁場の強さに基づく関数で表される(例えば、D.バドカー、外5名,「原子の共鳴非線形磁気光学回転効果」,レビュー・オブ・モダン・フィジクス誌,米国,米国物理学会,2002年10月,第74巻,第4号,p.1153−1201の数式(2)を参照。数式(2)は線形光学回転に関するものであるが、NMORの場合もほぼ同様の式を用いることができる)。信号処理回路90は、偏光面の回転角からレーザービームの伝播方向における磁場の強さを測定する。表示装置100は、信号処理回路90により測定された磁場の強さを表示する。以下では、磁場測定装置1による磁場の測定の感度について説明する。
図3は、ガスセル50に入射するレーザービームの光量と磁場の測定の感度との関係を示す図である。横軸は、ガスセル50に入射するレーザービームの光量Aを表す。縦軸は、磁場測定装置1による磁場の測定の感度Xを表す。光量Aと感度Xとの関係は、例えば、凸型の曲線により表される。図3に示す曲線では、光量がAmのときに磁場の測定の感度が最大値のXmになっており、光量Amと感度Xmにより表される点は変曲点である。
図4は、ガスセル50の内部の温度(以下、単に「ガスセル50の温度」という)と磁場の測定の感度との関係を示す図である。横軸は、ガスセル50の温度Tを表す。縦軸は、磁場測定装置1による磁場の測定の感度Xを表す。ガスセル50の温度が上昇すると、気化したアルカリ金属原子の数が上昇するため、磁場の測定の感度は上昇する。磁場測定装置1は、ガスセル50に入射するレーザービームの光量が変化した場合でも、ガスセル50の温度と磁場の測定の感度との関係を利用して磁場の測定の感度を予め定められた目標値に近づける。
再び図2を参照する。無偏光分離器110は、偏光板20により偏光された直線偏光の偏光方向を変えることなく、ガスセル50に向かう直線偏光と感度調節部120に向かう直線偏光とに分離する。つまり、無偏光分離器110により分離された直線偏光は、一部が感度調節部120に到達し、残りがガスセル50に入射する。なお、無偏光分離器110に替えて、偏光板20を透過したS波またはP波の直線偏光をある一定の比率で分離する偏光分離器が用いられてもよい。感度調節部120は、ガスセル50の温度を調整し、磁場の測定の感度を目標値に近づける。感度調節部120は、光量モニター121と、ヒーター122と、温度センサー123と、ドライバー124と、制御部125とを有する。光量モニター121は、感度調節部120に到達した直線偏光の量を検出するフォトダイオードなどの受光素子である。無偏光分離器110により分離された直線偏光が光量モニター121に入射すると、光量モニター121は、入射した光の量に応じた電圧を制御部125に出力する。ヒーター122は、ガスセル50を加熱する。ヒーター122は、例えば、ニクロム箔などの金属箔を利用したシート状のヒーターである。ヒーター122は、磁場の測定に影響を与えないように、例えば、ヒーター122に電流を流すことにより生じる静磁場の向きが、測定対象の磁場の方向(レーザービームの伝播方向)と重ならないように、ガスセル50の外壁に接して配置される。温度センサー123は、ガスセル50の温度を測定する。温度センサー123には、例えば、熱電対が用いられる。
ドライバー124(温度調節部の一例)は、図示せぬ電源からヒーター122への電力の供給を制御する。ドライバー124は、制御部125からの信号を受けて、ガスセル50の温度が設定温度を含む所定の範囲内に収まるように、ヒーター122に供給される電力を調節する。制御部125は、感度調節部120の各部の動作を制御するコンピュータである。制御部125は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを有する。制御部125は、光量モニター121により検出された直線偏光の量に基づいて、ガスセル50の設定温度を制御する。なお、設定温度は、ガスセル50に入射するレーザービームの光量の平均値と当該設定温度とにより決まる磁場の測定の感度が目標値になるように、予め初期値が定められている。
2.動作
図5は、磁場測定装置1の動作を示すフローチャートである。以下の処理は、例えば、ユーザが図示せぬ入力部を操作して磁場測定装置1を起動したことを契機として開始される。磁場測定装置1が起動されると、光源10からレーザービームが出力される。ステップS1において、制御部125は、ガスセル50に入射するレーザービームの光量を測定する。具体的には、制御部125は、光量モニター121に入射した光の量を示す信号を、光量モニター121から取得する。制御部125は、光量モニター121に入射した光の量に基づいて、ガスセル50に入射するレーザービームの光量を測定する。なお、光量モニター121に入射した光の量と、ガスセル50に入射するレーザービームの光量とは比例関係にあり、当該関係を示す関数は、予めROMに記憶されている。制御部125は、測定されたレーザービームの光量をRAMに記憶する。ステップS2において、制御部125は、ガスセル50の温度を測定する。具体的には、制御部125は、ガスセル50の温度を示す信号を、温度センサー123から取得する。制御部125は、測定された温度をRAMに記憶する。ステップS3において、制御部125は、設定温度を設定する。具体的には、レーザービームの光量と、磁場の測定の感度との関係(図3)を示す複数のパラメーターが、ガスセル50の温度毎にROMに記憶されている。制御部125は、当該複数のパラメーターに基づいて、測定されたレーザービームの光量で、磁場の測定の感度が予め定められた目標値になるガスセル50の温度を特定し、特定された温度を新たな設定温度としてRAMに記憶する。
図6は、ガスセル50に入射するレーザービームの光量と、磁場の測定の感度との関係を、ガスセル50の温度毎に例示した図である。図6において、温度T1から温度Tnまでは、Tn>T3>T2>T1の関係にある。制御部125は、ステップS1において測定されたレーザービームの光量とステップS2において測定されたガスセル50の温度とにより定まる磁場の測定の感度が目標値を下回る場合には、設定温度を上昇させる。図6に示す例では、測定されたレーザービームの光量がA1で、かつ、ガスセル50の温度がT1である場合に定まる磁場の測定の感度X1が、目標値のX0を下回っている。したがって、制御部125は、設定温度を上昇させて、磁場の測定の感度が目標値のX0になる温度T2を新たな設定温度として設定する。
制御部125は、また、ステップS1において測定されたレーザービームの光量とステップS2において測定されたガスセル50の温度とにより定まる磁場の測定の感度が目標値を上回る場合には、設定温度を低下させる。図6に示す例では、測定されたレーザービームの光量がA2で、かつ、ガスセル50の温度がT3である場合に定まる磁場の測定の感度X2が、目標値のX0を上回っている。したがって、制御部125は、設定温度を低下させて、磁場の測定の感度が目標値のX0になる温度T2を新たな設定温度として設定する。
再び、図5を参照する。ステップS4において、制御部125は、ドライバー124を制御して、ガスセル50の温度を設定温度に近づける。具体的には、制御部125は、温度センサー123により測定したガスセル50の温度の経時変化に基づいて、ヒーター122に対してPID制御を行い、ガスセル50の温度が設定温度を含む所定の範囲内に収まるように調節する。ステップS5において、制御部125は、ガスセル50の温度が設定温度で安定したか否かを判断する。具体的には、制御部125は、温度センサー123により測定したガスセル50の温度と、設定温度との偏差が予め定められた閾値を下回ったか否かを判断する。ガスセル50の温度が設定温度で安定したと判断された場合(ステップS5:YES)、制御部125は、処理をステップS6に移行する。ガスセル50の温度が設定温度で安定していないと判断された場合(ステップS5:NO)、制御部125は、ステップS4の処理を繰り返す。ステップS6において、信号処理回路90は、磁場の強さを測定する。
ステップS1からステップS5の処理が行なわれると、磁場の測定の感度は、予め定められた目標値に近づく。本実施形態によれば、光源10により出力されたレーザービームの偏光方向が光ファイバー30を通過する過程で変化し、ガスセル50に入射するレーザービームの光量が減少する場合であっても、一定の感度で磁場の測定が行なわれる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下で説明する変形例のうち、2つ以上のものが組み合わされて用いられてもよい。
実施形態に示したガスセル50に入射するレーザービームの光量と磁場の測定の感度との関係、およびガスセル50の温度と磁場の測定の感度との関係は、ガスセル50の形状と材料、または封入されたアルカリ金属原子の種類と量などの各種条件により変化する。したがって、磁場の測定の感度とレーザービームの光量またはガスセル50の温度との関係が上述の関係に当てはまらない場合に、本発明におけるガスセル50の温度の調整が行なわれてもよい。例えば、ガスセル50の温度が上昇する場合に、磁場の測定の感度は直線的に上昇してもよい。また、別の例で、ガスセル50の温度がある温度を超えると、磁場の測定の感度は下降してもよい。
本発明においてガスセル50の温度の調節は、ヒーター122により行われる場合に限らない。ガスセル50の温度の調節は、例えば、冷却装置により行なわれてもよい。この場合、ガスセル50の温度が設定温度を下回るときには、ヒーター122によりガスセル50が加熱され、ガスセル50の温度が設定温度を上回るときには、冷却装置によりガスセル50が冷却される。
磁場測定装置1の動作は、図5に示した動作に限定されない。例えば、ステップS2におけるガスセル50の温度の測定は、省略されてもよい。
本発明が適用される磁場測定装置の構成は、図2に示したものに限らない。例えば、磁場測定装置1は、偏光板20に替えて波長板を有していてもよい。また、PD70およびPD80から出力される信号に基づく磁場の強さの解析は、制御部125により行なわれてもよい。この場合、信号処理回路90は、省略される。
1,2…磁場測定装置、10…光源、20…偏光板、30…光ファイバー、40…コネクター、50…ガスセル、60…偏光分離器、70,80…PD、90…信号処理回路、100…表示装置、110…無偏光分離器、120…感度調節部、121…光量モニター、122…ヒーター、123…温度センサー、124…ドライバー、125…制御部

Claims (5)

  1. アルカリ金属原子を内部に収容したセルと、
    前記セルの温度を、設定温度を含む所定の範囲内に収まるように調節する温度調節部と、
    前記アルカリ金属原子と相互作用する光を、前記セルに出射する光源と、
    前記光を前記光源から前記セル側に導くシングルモード光ファイバーと、
    前記シングルモード光ファイバーを通過した光の量を測定する光量測定部と、
    前記光量測定部により測定された光の量に基づいて前記温度調節部における前記設定温度を制御する制御部と
    を有する磁場測定装置。
  2. 前記光の量と、磁場に対する感度との関係を示す複数のパラメーターを前記セルの温度毎に記憶する記憶部を有し、
    前記制御部は、前記光量測定部により測定された光の量において、前記感度が予め定められた目標値になる前記温度を、前記パラメーターに基づいて特定し、当該特定された温度を、前記設定温度として設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁場測定装置。
  3. 前記光の量と、磁場に対する感度との関係を示す複数のパラメーターを前記セルの温度毎に記憶する記憶部と、
    前記セルの温度を測定する温度センサーとを有し、
    前記制御部は、前記光量測定部により測定された光の量と、前記温度センサーにより測定された前記セルの温度とにより定まる前記感度が、予め定められた目標値を下回る場合には、前記設定温度を上昇させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁場測定装置。
  4. 前記光の量と、磁場に対する感度との関係を示す複数のパラメーターを前記セルの温度毎に記憶する記憶部と、
    前記セルの温度を測定する温度センサーとを有し、
    前記制御部は、前記光量測定部により測定された光の量と、前記温度センサーにより測定された前記セルの温度とにより定まる前記感度が、予め定められた目標値を上回る場合には、前記設定温度を低下させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁場測定装置。
  5. アルカリ金属原子を内部に収容したセルの温度を、設定温度を含む所定の範囲内に収まるように調整するステップと、
    前記アルカリ金属原子と相互作用する光を、前記セルに出射するステップと、
    シングルモード光ファイバーにより前記光を前記セル側に導くステップと、
    前記光ファイバーを通過した光の量を測定するステップと、
    前記光の量に基づいて前記設定温度を制御するステップと、
    前記セルを透過した光に基づいて磁場を測定するステップと
    を有する磁場測定方法。
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