JP6013268B2 - アルミニウム用接合材およびアルミニウム接合部品 - Google Patents

アルミニウム用接合材およびアルミニウム接合部品 Download PDF

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Description

本発明はアルミニウム用接合材に係り、特に、複数のアルミニウム部材を絶縁状態で気密性および耐水性を確保しつつ接合することができるアルミニウム用接合材に関するものである。
近年、車載用部品の高性能化や軽量化、低コスト化等のため、例えばステンレス鋼に代えてアルミニウムやアルミニウム合金から成るアルミニウム部材の適用が進んでいる。しかし、アルミニウムは低融点(約660℃)であり、アルミニウム部材を接合するためには、例えば600℃以下の低温で接合する必要がある。また、車載用の電子部品等に用いられるアルミニウム部材の接合には絶縁性が要求されるだけでなく、70〜90℃程度の高温環境下での耐水性が要求される場合がある。また、アルミニウムの熱膨張係数が23〜25×10-6/Kであり、応力をなるべく低減するためには同程度或いはやや低い熱膨張係数を持つ接合材を選択することが望ましい(非特許文献1参照)。
従来、車載用のアルミニウム部材を接合するガラスについては報告が少ないが、低温接合、絶縁性、耐水性という観点から、鉛系ガラス、ビスマスホウ酸系ガラス(特許文献1参照)、リン酸亜鉛系ガラスなどが考えられる。
特開2008−254974号公報 特開2008−308393号公報
セラミックス 46(2011)No11「ガラスフリットによる封着と線膨張係数」藤峰哲 産総研プレスリリース:耐水性、耐変色性を向上させた鉛を含まない工芸ガラスの開発(2006年11月21日)
しかしながら、鉛系はRoHS指令にもあるように環境汚染の影響が高く、現在は使用することが難しい。ビスマスホウ酸系ガラスは耐水性が高いものの、概して熱膨張係数がアルミニウムよりも大幅に低い(10×10-6/K前後)。また、リン酸亜鉛系のガラスは、車載用としては耐水性が十分でない場合がある(特許文献2参照)。ガラスの軟化温度を下げ、熱膨張係数を上げるにはアルカリ成分添加などがあるが、多くの場合、これにより耐水性が悪くなる(非特許文献2参照)。ガラスの熱膨張係数を上げる別の方法としてリューサイト結晶〔 leucite(白榴石):KAlSi2 6 〕を添加することが考えられるが、軟化点も高くなり、アルミニウム接合に必要な600℃以下での接合は難しい。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、環境に易しく熱膨張差の影響が少ないとともに所定の絶縁性、耐水性を確保しつつ600℃以下の低温度でアルミニウム部材を接合できるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、複数のアルミニウム部材の間に介在させられてその複数のアルミニウム部材を絶縁状態で気密性および耐水性を確保しつつ接合するためのアルミニウム用接合材であって、(a) 第1ガラスと、その第1ガラスの表面に一体的に設けられて前記アルミニウム部材に接合される第2ガラスとを有し、(b) 前記第1ガラスは前記第2ガラスよりも熱膨張係数が高いとともに、(c) 前記第2ガラスは600℃以下の低温度で前記アルミニウム部材と接合することを特徴とする。
第2発明は、第1発明のアルミニウム用接合材において、前記第1ガラスの熱膨張係数は17〜25×10-6/Kの範囲内で、前記第2ガラスの熱膨張係数は9〜16×10-6/Kの範囲内であることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明のアルミニウム用接合材において、前記第1ガラスはリューサイト結晶を20〜60wt%の範囲内で含有していることを特徴とする。なお、wt%は重量%の意味である。
第4発明は、第1発明〜第3発明の何れかのアルミニウム用接合材において、前記第1ガラスおよび前記第2ガラスは、何れもR2 O(Rはアルカリ成分)を0〜23mol%、ZnOを23〜30mol%、B2 3 を13〜18mol%、Bi2 3 を40〜53mol%含有しているビスマスホウ酸系ガラスであることを特徴とする。
第5発明は、第4発明のアルミニウム用接合材において、前記第2ガラスを構成する前記ビスマスホウ酸系ガラスは、前記R2 O(Rはアルカリ成分)としてLi2 O、Na2 O、K2 Oの少なくとも一つを含む場合に、Li2 OおよびK2 Oを含むがNa2 Oを含まないものは除外されることを特徴とする。
第6発明は、第1発明〜第5発明の何れかのアルミニウム用接合材において、80℃の温水に24時間浸漬した後の重量減少率が1%以下の耐水性を有することを特徴とする。
第7発明は、第1発明〜第6発明の何れかのアルミニウム用接合材において、前記第2ガラスの厚さは30〜300μmの範囲内であることを特徴とする。
第8発明はアルミニウム接合部品に関するもので、複数のアルミニウム部材が第1発明〜第7発明の何れかのアルミニウム用接合材を用いて接合されていることを特徴とする。
このようなアルミニウム用接合材においては、第1ガラスと第2ガラスとを有し、第1ガラスは第2ガラスよりも熱膨張係数が高いとともに、第2ガラスは600℃以下の低温度でアルミニウム部材と接合するため、環境に易しく熱膨張差の影響が少ないとともに所定の絶縁性、耐水性を確保しつつ低温度でアルミニウム部材を適切に接合することができる。すなわち、第1ガラスと第2ガラスとを有し、第1ガラスの熱膨張係数が高いことからアルミニウムとの熱膨張差による応力等の影響を抑制でき、低融点の第2ガラスを採用することにより600℃以下の低温度で適切にアルミニウムに接合されるようになり、優れた接合強度や密着性、気密性が得られる。低融点の第2ガラスの熱膨張係数が低くても、第2ガラスは低温接合性を確保できれば良いため、例えば第7発明のように数十〜数百μm程度の薄膜とすることで熱膨張差の影響を緩和できる。また、このような第1ガラスおよび第2ガラスのガラス材料としては、例えば第4発明のようにビスマスホウ酸系ガラス等を採用することが可能で、環境汚染の原因となる鉛系ガラスを用いる必要がないとともに、優れた絶縁性、耐水性を確保することができる。
第2発明は、第1ガラスの熱膨張係数が17〜25×10-6/Kの範囲内であるため、アルミニウムの熱膨張係数(23〜25×10-6/K)と同程度かやや低い値となり、アルミニウム部材との熱膨張差による応力等の影響を適切に抑制でき、優れた接合強度や密着性、気密性を確保することができる。第2ガラスの熱膨張係数は9〜16×10-6/Kの範囲内であるため、ビスマスホウ酸系ガラス等の従来から知られている低融点のガラス材料を採用することが可能で、低温接合性を適切に確保できる。
第3発明は、第1ガラスがリューサイト結晶を20〜60wt%の範囲内で含有している場合で、その第1ガラスの熱膨張係数を17〜25×10-6/K程度とすることが可能で、アルミニウム部材との熱膨張差の影響を適切に抑制でき、優れた接合強度や密着性、気密性を確保することができる。リューサイト結晶の含有量が20wt%よりも低いと、熱膨張係数が低くて熱膨張差の影響を抑制する効果が適切に得られない一方、60wt%を超えると熱膨張係数がアルミニウムよりも高くなり、接合強度や密着性、気密性が損なわれる。ガラスは一般に圧縮応力よりも引張応力に対して弱いため、熱膨張係数がアルミニウムよりも高くなると、接合した後の冷却収縮の際の熱膨張差によってガラスには引張応力が作用するようになり、剥離やクラック等が生じ易くなる。
第4発明は、第1ガラスおよび第2ガラスが何れもビスマスホウ酸系ガラスの場合で、両者の接合強度を適切に確保できるとともに、低温接合性に優れた第2ガラスによってアルミニウム部材に適切に接合できる。また、第1ガラスについては、例えばリューサイト結晶を含有させることで熱膨張係数を17〜25×10-6/K程度とすることが可能で、アルミニウム部材との熱膨張差の影響を適切に抑制できる。
第5発明は、第2ガラスを構成するビスマスホウ酸系ガラスが、R2 O(Rはアルカリ成分)としてLi2 O、Na2 O、K2 Oの少なくとも一つを含む場合に、Li2 OおよびK2 Oを含むがNa2 Oを含まないものは除外されるため、第2ガラスの低温接合性を適切に確保することができる。すなわち、本発明者等の実験によれば、R2 OとしてLi2 OおよびK2 Oを含むがNa2 Oを含まない場合には、融点が高くて600℃以下でアルミニウム部材に接合することができなかった。
第6発明のアルミニウム用接合材は、80℃の温水に24時間浸漬した後の重量減少率が1%以下の耐水性を有するため、高い高温耐水性が要求される車載用の電子部品等に用いられるアルミニウム部材の接合に対しても好適に用いられる。
第7発明は、第2ガラスの厚さが30〜300μmの範囲内であるため、低温接合性を確保しつつ熱膨張差の影響を緩和して適切にアルミニウム部材に接合できる。すなわち、第2ガラスの厚さが30μmよりも薄いと、接合に必要なガラスが不足してアルミニウム部材との接合強度が十分に得られない一方、300μmを超えるとアルミニウム部材との熱膨張差の影響で剥離やクラック等が生じ易くなる。また、このような薄膜の第2ガラスは、例えばディップコート等により簡単且つ安価に第1ガラスの表面に設けることができる。
第8発明は、複数のアルミニウム部材が第1発明〜第7発明の何れかのアルミニウム用接合材を用いて接合されているアルミニウム接合部品に関するもので、実質的に第1発明〜第7発明と同様の作用効果が得られる。
本発明のアルミニウム用接合材を用いて複数のアルミニウム部材が接合されたアルミニウム接合部品の一例を示す斜視図である。 図1のアルミニウム用接合材の構造を説明する図で、図1におけるII−II矢視部分の拡大断面図である。
本発明のアルミニウム用接合材は、優れた電気絶縁性および気密性を有するため、車両に搭載される電子部品に用いられるアルミニウム部材同士の接合に好適に用いられるが、他の車載用部品、或いはその他の種々のアルミニウム部材同士の接合に用いることができる。アルミニウム用接合材の形状は、接合すべきアルミニウム部材の接合形態に応じて適宜定められ、平板状や棒状、リング状、筒状など種々の態様が可能である。第1ガラス、第2ガラスとしては、第4発明のようにビスマスホウ酸系ガラスが好適に用いられるが、例えば耐水性に対する要求が比較的低い場合にはリン酸亜鉛系ガラスを用いることもできるなど、接合材に対する要求性能に応じて適宜選定される。
第3発明では、第1ガラスがリューサイト結晶を20〜60wt%の範囲内で含有しているが、このリューサイト結晶の含有量はガラスの組成や接合材に対する要求性能等に応じて適宜定められる。リューサイト結晶を用いることなく、例えばアルカリ成分の添加等で熱膨張係数を上げることも可能である。第1ガラスとして、熱膨張係数が高いリン酸亜鉛系ガラスを用いる場合も、リューサイト結晶は必ずしも必要ない。第4発明では、第1ガラスおよび第2ガラスが何れもビスマスホウ酸系ガラスで、例えば同一の組成のガラスで構成されるが、異なる組成のビスマスホウ酸系ガラスを用いることもできる。他の発明の実施に際しては、例えば第1ガラスはリン酸亜鉛系ガラスで第2ガラスはビスマスホウ酸系ガラスとするなど、異なるガラス材料を用いることも可能である。また、要求性能によっては第4発明に規定する組成範囲から外れたビスマスホウ酸系ガラスを用いることも可能である。
第6発明では、高温でも高い耐水性が得られるが、アルミニウム部材の使用環境に応じて所定の耐水性が得られれば良い。第7発明では、第2ガラスの厚さが30〜300μmの範囲内であるが、この第2ガラスの厚さはガラスの材質や組成等に応じて適宜定められる。このような第2ガラスは、例えばディップコート等により第1ガラスの全表面を完全に被覆するように設けられるが、アルミニウム部材と接する面にだけ設けても良いなど、種々の態様が可能である。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に示すアルミニウム接合部品10は、本発明の一実施例であるアルミニウム用接合材12(以下、単に接合材12という)を用いてアルミニウム製の板材14にアルミニウム製のピン16を一体的に接合したもので、70〜90℃程度の高温雰囲気に晒される車載用の電子部品に用いられるものである。図2は、図1におけるII−II矢視部分の拡大断面図で、アルミニウム用接合材12は、内側ガラス20と、その内側ガラス20の表面を被覆するように一体的に設けられた外側ガラス22とから構成されている。この外側ガラス22は、例えば所定のガラスペーストを内側ガラス20の総ての外周面にディップコートして乾燥させたもので、その内側ガラス20の表面に30〜300μmの範囲内の所定の膜厚さで一体的に固着されている。そして、この接合材12を板材14とピン16との間に配置し、それ等の板材14、ピン16の溶融温度よりも十分に低い600℃以下の所定温度(例えば550℃程度)まで加熱すると、外側ガラス22が軟化して板材14およびピン16に一体的に固着されるとともに、内側ガラス20に対しても強固に固着される。これにより、接合材12を介して板材14とピン16とが強固に一体的に接合され、図1に示すアルミニウム接合部品10が得られる。板材14およびピン16は、複数のアルミニウム部材に相当する。また、内側ガラス20は第1ガラスで、外側ガラス22は第2ガラスである。
上記外側ガラス22は、R2 O(Rはアルカリ成分)を0〜23mol%、ZnOを23〜30mol%、B2 3 を13〜18mol%、Bi2 3 を40〜53mol%含有しているビスマスホウ酸系ガラスで構成されている。但し、上記R2 O(Rはアルカリ成分)としてLi2 O、Na2 O、K2 Oの少なくとも一つを含む場合に、Li2 OおよびK2 Oを含むがNa2 Oを含まないものは除外される。このようなビスマスホウ酸系ガラスは軟化点が低く、600℃以下の低温度でアルミニウムと接合する。一方、内側ガラス20は、上記外側ガラス22と同じR2 O(Rはアルカリ成分)を0〜23mol%、ZnOを23〜30mol%、B2 3 を13〜18mol%、Bi2 3 を40〜53mol%含有しているビスマスホウ酸系ガラスに、リューサイト結晶を20〜60wt%の範囲内で含有したものである。このリューサイト結晶の添加で、内側ガラス20の熱膨張係数は、外側ガラス22の熱膨張係数(9〜16×10-6/Kの範囲内)よりも高くなり、アルミニウムの熱膨張係数(23〜25×10-6/K)と同程度かやや低い17〜25×10-6/Kの範囲内とされる。内側ガラス20および外側ガラス22のビスマスホウ酸系ガラスは、例えば互いに同じ組成とされるが、異なる組成であっても差し支えない。
上記内側ガラス20、外側ガラス22は、何れも優れた耐水性を備えているが、リューサイト結晶が添加された内側ガラス20は耐水性が若干低下する。この内側ガラス20でも、本実施例では80℃の温水に24時間浸漬した後の重量減少率が1%以下の耐水性が確保される。リューサイト結晶の含有量は、このような高温耐水性が得られるように、ガラス組成等を考慮して20〜60wt%の範囲内で適宜定められる。内側ガラス20の全表面を覆蓋するように外側ガラス22がコーティングされているが、外側ガラス22は30〜300μmの薄膜であるため、内側ガラス20についても耐水性が要求される。
このように、本実施例の接合材12は、内側ガラス20と外側ガラス22とから成る2層複合構造で、内側ガラス20は外側ガラス22よりも熱膨張係数が高いとともに、外側ガラス22は600℃以下の低温度でアルミニウムと接合するため、環境に易しく熱膨張差の影響が少ないとともに所定の絶縁性、耐水性を確保しつつ低温度で板材14とピン16とを適切に接合することができる。すなわち、内側ガラス20と外側ガラス22とを有し、内側ガラス20の熱膨張係数が高いことから板材14やピン16との熱膨張差による応力等の影響を抑制でき、低融点の外側ガラス22を採用することにより600℃以下の低温度で適切に板材14およびピン16にそれぞれ接合されるようになり、優れた接合強度や密着性、気密性が得られる。低融点の外側ガラス22の熱膨張係数が低くても、外側ガラス22は低温接合性を確保できれば良く、本実施例では30〜300μmの範囲内の薄膜であるため、熱膨張差の影響が緩和され、巨視的に見れば接合材12全体の熱膨張係数がアルミニウムの熱膨張係数(23〜25×10-6/K)と同程度かやや低い値と見做すことができるのである。また、本実施例では内側ガラス20および外側ガラス22のガラス材料としてビスマスホウ酸系ガラスが用いられているため、鉛系ガラスのように環境汚染の原因になる恐れがないとともに、優れた絶縁性、耐水性が得られる。
また、内側ガラス20の熱膨張係数が17〜25×10-6/Kの範囲内で、アルミニウムの熱膨張係数(23〜25×10-6/K)と同程度かやや低いだけであるため、アルミニウム製の板材14およびピン16との熱膨張差による応力等の影響を適切に抑制でき、優れた接合強度、密着性、気密性を確保することができる。
また、外側ガラス22の熱膨張係数は9〜16×10-6/Kの範囲内で、従来から知られている低融点のビスマスホウ酸系ガラスを用いることができるため、低温接合性や耐水性を適切に確保できる。
また、内側ガラス20は、リューサイト結晶を20〜60wt%の範囲内で含有しているため、その内側ガラス20の熱膨張係数を17〜25×10-6/K程度とすることが可能で、アルミニウム製の板材14やピン16との熱膨張差の影響を適切に抑制でき、優れた接合強度、密着性、気密性を確保することができる。リューサイト結晶の含有量が20wt%よりも低いと、熱膨張係数が低くて熱膨張差の影響を抑制する効果が適切に得られない一方、60wt%を超えると熱膨張係数がアルミニウムよりも高くなり、剥離やクラック等が生じ易くなって接合強度や密着性、気密性が損なわれる。
また、内側ガラス20および外側ガラス22が何れもビスマスホウ酸系ガラスであるため、両者の接合強度を適切に確保できるとともに、低温接合性に優れた外側ガラス22によってアルミニウム製の板材14およびピン16に適切に接合できる。
また、外側ガラス22を構成するビスマスホウ酸系ガラスが、R2 O(Rはアルカリ成分)としてLi2 O、Na2 O、K2 Oの少なくとも一つを含む場合に、Li2 OおよびK2 Oを含むがNa2 Oを含まないものは除外されるため、外側ガラス22の低温接合性を適切に確保することができる。
また、リューサイト結晶が添加されて耐水性が若干低下する内側ガラス20においても、80℃の温水に24時間浸漬した後の重量減少率が1%以下の耐水性を有するため、高い高温耐水性が要求される車載用の電子部品に用いられるアルミニウム接合部品10の接合にも好適に用いられる。
また、外側ガラス22の厚さが30〜300μmの範囲内で、内側ガラス20の全表面を被覆するように設けられているため、低温接合性を確保しつつ熱膨張差の影響を緩和して適切に板材14およびピン16に接合できる。すなわち、外側ガラス22の厚さが30μmよりも薄いと、接合に必要なガラスが不足して板材14やピン16との接合強度が十分に得られない一方、300μmを超えると板材14、ピン16との熱膨張差を緩和できなくなり、剥離やクラック等が生じ易くなる。また、この外側ガラス22はディップコートによって内側ガラス20の全表面を被覆するように設けられており、接合材12を簡単且つ安価に作製できる。
次に、上記内側ガラス20のマトリックスおよび外側ガラス22として用いられるビスマスホウ酸系ガラスに関し、表1に示すNo1〜No14の各組成について熱膨張係数、接合温度、および耐水性の各試験を本発明者等が行った結果を説明する。
Figure 0006013268
表2は、上記各組成No1〜No14に関する熱膨張係数、接合温度、および耐水性の試験結果である。熱膨張係数は、各ガラス粉をプレス成形して20mm×4mm×4mmの棒状試料を作製し、試料の角が丸くならない程度の温度で仮焼を行った後、TMA(熱機械分析;thermomechanical analysis )で測定した。接合温度および耐水性については、各組成No1〜No14のビスマスホウ酸系ガラスフリットをφ8mmの金型内に充填してプレス成形した後、700℃で10分間真空焼成を行うことでビスマスホウ酸系ガラス試料を作製し、そのガラス試料を用いて試験を行った。接合温度は、そのガラス試料をアルミニウム基板上に載置して、空気中各種温度で20分間焼成し、接合が可能な最低温度を接合温度として求めた。耐水性は、作製したガラス試料を80℃の温水に浸漬し、24時間後の重量変化を測定して重量の減少率(%)を求めた。
Figure 0006013268
この表2の結果から、熱膨張係数は何れも9〜16×10-6/Kの範囲内で、外側ガラス22として使用できる。また、この熱膨張係数はリューサイト結晶の添加で17〜25×10-6/K程度に調整できる範囲で、内側ガラス20のマトリックスとしても使用できる。接合温度については、組成No13を除いて何れも600℃以下であり、内側ガラス20、外側ガラス22として好適に使用できる。組成No13は、R2 O(Rはアルカリ成分)としてLi2 OおよびK2 Oを含むがNa2 Oを含まない場合で、このようなビスマスホウ酸系ガラスは650℃以下では軟化せず、特に外側ガラス22として用いることはできない。耐水性については、組成No5を除いて何れも重量減少率が1%以下であり、特に組成No1〜No3、No6、No7、No9、およびNo10は重量変化を測定できず、高い耐水性が得られた。組成No5については、R2 O(Rはアルカリ成分)の含有量が28.55mol%と高い一方、ZnO、B2 3 、Bi2 3 の各含有量が比較的低く、このようなビスマスホウ酸系ガラスは内側ガラス20および外側ガラス22の何れにも使用できない。これ等の結果から、内側ガラス20のマトリックスおよび外側ガラス22として用いるビスマスホウ酸系ガラスとしては、R2 O(Rはアルカリ成分)を0〜23mol%、ZnOを23〜30mol%、B2 3 を13〜18mol%、Bi2 3 を40〜53mol%含有しているものが適当と考えられる。なお、R2 O(Rはアルカリ成分)については、23mol%を超えていても24mol%以下であれば、重量減少率が1%以下であり、内側ガラス20のマトリックスおよび外側ガラス22として用いることが十分に可能である。
次に、前記表1の組成No1のビスマスホウ酸系ガラスにリューサイト結晶を添加し、その添加量すなわち調合割合について検討した結果を説明する。表3は、ビスマスホウ酸系ガラスとリューサイト結晶との調合割合(wt%)を示したもので、調合割合が異なる6種類の試料No1〜No6を用意した。これ等の試料No1〜No6は、組成No1のビスマスホウ酸系ガラスフリットおよびリューサイト結晶を各調合割合で調合、混合し、その混合粉1.5gをφ8mmの金型内に充填してプレス成形した後、700℃で10分間真空焼成を行うことで、リューサイト添加ビスマスホウ酸系ガラスの成型体を得た。
Figure 0006013268
そして、上記試料No1〜No6の成型体を前記内側ガラス20として用いて、その表面に前記表1の組成No1から成る外側ガラス22をコーティングした。具体的には、先ず組成No1のビスマスホウ酸系ガラスフリットを、ベヒクルおよび分散剤を用いてペースト化する。その後、そのガラスペーストを試料No1〜No6の成型体にディップコートし、80℃で3時間乾燥することで2層複合構造の接合材12を得た。なお、試料No4については、実質的に内側ガラス20および外側ガラス22の組成が同一であるため、外側ガラス22のコーティングを省略した。
また、比較例としてリン酸亜鉛系ガラスの試料No7を用意した。この試料No7は、表4の組成となるように原料を調合して混合し、900℃で30分溶融した後、急冷することでガラス化させた。その後、スタンプミルにて10g当たり15分間粉砕を行い、355μmの目開きの篩にて分級を行い、前記接合材12として用いるガラス試料を作製した。
Figure 0006013268
表5は、上記各試料No1〜No7に関する熱膨張係数、接合温度、および耐水性の試験結果である。熱膨張係数は、前記表2の場合と同様にしてTMAで測定した。試料No1〜No3、No5、No6については、内側ガラス20として用いるリューサイト添加ビスマスホウ酸系ガラスについて測定を行った。接合温度および耐水性については、試料No4およびNo7を除いて、2層複合構造の接合材12を用いて、前記表2の場合と同様にして試験を行った。
Figure 0006013268
この表5の結果から、試料No1〜No3については、耐水性に関する重量減少率が何れも1%以下で優れた耐水性が得られるとともに、接合温度が520℃とアルミニウムの融点よりも十分に低く、アルミニウムとの接合が可能である。熱膨張係数は内側ガラス20、すなわちリューサイト添加ビスマスホウ酸系ガラスに関するものであるが、17〜25×10-6/Kの範囲内で、アルミニウムの熱膨張係数(23〜25×10-6/K)と同程度かやや低いだけであり、熱膨張差による応力等の影響が抑制されて優れた接合強度、密着性、気密性で接合できる。ディップコートされた外側ガラス22の膜厚は薄いため、巨視的に見ると接合材12の大半を占める内側ガラス20が熱膨張係数に大きく影響し、アルミニウムとマッチングが取れた接合材12が得られる。また、リューサイト結晶の含有量が比較的少ない試料No1およびNo2に関しては、重量減少率が0.5%以下で、特に優れた耐水性が得られる。リューサイト結晶の含有量が比較的多い試料No3に関しては、熱膨張係数がアルミニウムと同程度で、熱膨張差による影響が略皆無となる。なお、上記接合温度は実質的に外側ガラス22によって定まり、耐水性の重量減少率は実質的に内側ガラス20によって定まると考えられる。
一方、リューサイト結晶を含有していないビスマスホウ酸系ガラスだけで構成されている試料No4に関しては、優れた低温接合性や耐水性が得られるものの、熱膨張係数が10.8×10-6/Kで、アルミニウムの熱膨張係数(23〜25×10-6/K)に比較して大幅に低い。このため、アルミニウムとの熱膨張差による応力等の影響で剥離やクラック等が生じ易く、接合強度や密着性、気密性が損なわれる。
リューサイト結晶の含有量が10wt%のリューサイト添加ビスマスホウ酸系ガラスで内側ガラス20が構成されている試料No5に関しても、優れた低温接合性や耐水性が得られるものの、熱膨張係数が12.8×10-6/Kで、アルミニウムの熱膨張係数(23〜25×10-6/K)に比較して低い。このため、上記試料No4と同様に、アルミニウムとの熱膨張差による応力等の影響で剥離やクラック等が生じ易く、接合強度や密着性、気密性が損なわれる。一方、リューサイト結晶の含有量が70wt%のリューサイト添加ビスマスホウ酸系ガラスで内側ガラス20が構成されている試料No6に関しては、優れた低温接合性が得られるものの、熱膨張係数が26×10-6/Kで、アルミニウムの熱膨張係数(23〜25×10-6/K)よりも高くなる。このため、接合した後の冷却収縮の際の熱膨張差によって接合材12に引張応力が作用するようになり、剥離やクラック等が生じ易くなる。また、リューサイト結晶の含有量が高いことで、耐水性も損なわれる。したがって、内側ガラス20として用いるリューサイト添加ビスマスホウ酸系ガラスのリューサイト結晶の含有量は、15〜65wt%の範囲内が適当で、20〜60wt%の範囲内が望ましい。
リン酸亜鉛系ガラスを用いて構成されている試料No7に関しては、接合温度が430℃で熱膨張係数が17.6×10-6/Kであり、アルミニウム部材の接合に好適に用いることができる。しかし、耐水性に関する重量減少率が3.3%と大きく、高い高温耐水性が要求される車両搭載部品などの接合に用いることはできない。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:アルミニウム接合部品 12:アルミニウム用接合材 14:板材(アルミニウム部材) 16:ピン(アルミニウム部材) 20:内側ガラス(第1ガラス) 22:外側ガラス(第2ガラス)

Claims (8)

  1. 複数のアルミニウム部材の間に介在させられて該複数のアルミニウム部材を絶縁状態で気密性および耐水性を確保しつつ接合するためのアルミニウム用接合材であって、
    第1ガラスと、該第1ガラスの表面に一体的に設けられて前記アルミニウム部材に接合される第2ガラスとを有し、
    前記第1ガラスは前記第2ガラスよりも熱膨張係数が高いとともに、
    前記第2ガラスは600℃以下の低温度で前記アルミニウム部材と接合する
    ことを特徴とするアルミニウム用接合材。
  2. 前記第1ガラスの熱膨張係数は17〜25×10-6/Kの範囲内で、前記第2ガラスの熱膨張係数は9〜16×10-6/Kの範囲内である
    ことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム用接合材。
  3. 前記第1ガラスはリューサイト結晶を20〜60wt%の範囲内で含有している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のアルミニウム用接合材。
  4. 前記第1ガラスおよび前記第2ガラスは、何れもR2 O(Rはアルカリ成分)を0〜23mol%、ZnOを23〜30mol%、B2 3 を13〜18mol%、Bi2 3 を40〜53mol%含有しているビスマスホウ酸系ガラスである
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のアルミニウム用接合材。
  5. 前記第2ガラスを構成する前記ビスマスホウ酸系ガラスは、前記R2 O(Rはアルカリ成分)としてLi2 O、Na2 O、K2 Oの少なくとも一つを含む場合に、Li2 OおよびK2 Oを含むがNa2 Oを含まないものは除外される
    ことを特徴とする請求項4に記載のアルミニウム用接合材。
  6. 80℃の温水に24時間浸漬した後の重量減少率が1%以下の耐水性を有する
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のアルミニウム用接合材。
  7. 前記第2ガラスの厚さは30〜300μmの範囲内である
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のアルミニウム用接合材。
  8. 複数のアルミニウム部材が請求項1〜7の何れか1項に記載のアルミニウム用接合材を用いて接合されている
    ことを特徴とするアルミニウム接合部品。
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