JP6013047B2 - 生体情報収集装置 - Google Patents

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Description

本発明は生体情報収集装置に関する。
従来、睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome: SAS)の検査として、睡眠ポリグラフィ(PolySomnoGraphy: PSG)が知られている(例えば特許文献1参照)。睡眠ポリグラフィは通常、病院内において、多数の電極類を装着して終夜にかけて行われる。そこでは、呼吸(air flow)、いびきをはじめ、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO)、努力呼吸、脈拍数、心電図(ECG)、体位・体動など多岐にわたる項目が測定されうる。
一般には、このような病院での精密検査の前に、簡易型PSG装置によるスクリーニング検査が行われる。簡易型PSG装置によるスクリーニング検査は、測定項目を、呼吸、いびき、SpO2といった代表的なものに絞って行うため、装置構成が大掛かりにならず在宅で行うことができるというメリットがある。
特表平11−504840号公報
しかし、簡易型PSG装置といえども、従来、被検者の顔面には、呼吸やいびきを測定するためのカニューレが装着され、また、被検者の指先には、SpOを測定するためのSpOセンサが装着され、これらはそれぞれ、検査装置本体へと配線される。
このような配線は、被検者の身体に接触し睡眠を妨げる可能性がある。また、配線が被検者の身体に引っかかりセンサ類が外れるおそれもある。
そこで、本発明は、被検者に接触する可能性のある配線を極力なくした構成の生体情報収集装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面によれば、生体情報収集装置であって、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO)に関連する情報であるSpOデータを検出するSpOセンサと、鼻腔管が被検者の鼻孔内に挿入された状態で鼻呼吸及び気道音の少なくともいずれかを測定するためのカニューレと、前記SpO センサと前記カニューレとに接続され、前記SpOセンサから供給されたSpOデータ及び前記カニューレから供給された測定データを記録及び/又は外部装置に出力する本体部とを有し、前記SpOセンサと前記カニューレと前記本体部とが被検者の頭部に装着され、前記本体部は、被検者の額及び鼻を覆うマスク型形状の筐体を有し、前記筐体の被検者の額に対応する位置に前記SpO センサが設けられ、前記筐体の被検者の鼻に対応する位置に前記カニューレが設けられることを特徴とする生体情報収集装置が提供される。
本発明によれば、被検者に接触する可能性のある配線を極力なくした構成の生体情報収集装置が提供される。これにより、配線が被検者の睡眠を妨げる可能性を低減することができる。また、配線が被検者の身体に引っかかりセンサ類が外れる可能性も低減することができる。
第1の実施形態における生体情報収集装置の外観斜視図。 第1の実施形態における生体情報収集装置の第1の装着例を示す図。 第1の実施形態における生体情報収集装置の第2の装着例を示す図。 第2の実施形態における生体情報収集装置の装着例を示す図。 第3の実施形態における生体情報収集装置の装着例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決のために必須のものであるとは限らない。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態における生体情報収集装置としての簡易型PSG装置の一例を示す外観斜視図である。図1において、(a)は装置の表面の外観を表し、(b)はA矢視図(要部)であって、装置の裏面の外観を表している。
PSG装置の本体部1は、CPU、RAM、ROM等を内蔵し、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することで睡眠ポリグラフィとしての機能を実現する。本体部1は、そこに接続された各種センサを介して、例えば最大24時間分の呼吸データ、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO)に関連するSpOデータ等を収集し、不図示のメモリカードに記録、及び/又は、外部装置に出力する。例えば、本体部1と外部のコンピュータ装置とを有線又は無線で通信可能に接続し、本体部1は収集したSpOデータをそのコンピュータ装置に転送することができる。なお、本体部1は、上記以外のデータ、例えば、脈拍数、体位、心電図等のデータをも収集、記録、送信可能に構成されていてもよい。なお、この本体部1の具体的な構成及びその処理内容は本発明と直接関係がないので、これ以上の説明は省略する。
従来、PSG装置本体は、被検者の枕元あるいはベッドサイドに設置されていたり、被検者の腕や胸部に装着されていたりした。これに対し、本実施形態のPSG装置の本体部1は、被検者の頭部、例えば額に装着される点に特徴がある。本体部1の左右端部には伸縮性のヘッドバンド2が取り付けられており、本体部1の額への装着は、このヘッドバンド2を被検者の頭部に巻きつけることで行われる。
なお、装着時のフィットが得られるよう、本体部1の被検者の額と接する面は、図1に示されるように、頭部の形状に沿うように湾曲して形成されているとよい。さらに、図1の(b)に示されるように、本体部1の被検者の額と接する面には、ゴムあるいはスポンジ製の緩衝材3が貼付されているとよい。
本実施形態では、SpOデータを検出するSpOセンサ4が本体部1に内蔵されており、図1の(b)に示されるように、そのセンサ面が本体部1の被検者の額と接する面を向くように取り付けられる。ここで、SpOセンサ4は、被検者の額に対する反射型SpOセンサである。
また、本体部1の下部には、カニューレコネクタ5を介して、カニューレ6が接続される。カニューレ6は、鼻腔管6aが被検者の鼻孔内に挿入された状態で鼻呼吸及び気道音の少なくともいずれかを測定するための圧力センサを含む。
図2に、本実施形態におけるPSG装置の第1の装着例を示す。同図に示すように、本体部1は、ヘッドバンド2を被検者の頭部に巻きつけることによって、被検者の額と当接するように装着される。この状態において、SpOセンサ4は被検者の額と対向することになる。
カニューレ6の鼻腔管6aは、被検者の鼻孔内に挿入される。このとき、鼻腔管6aが被検者の鼻孔から脱落しないよう、サージカルテープ等で固定してもよい。
上記実施形態においては、従来、被検者の指先に装着していた透過型SpOセンサの代わりに、被検者の額に対する反射型SpOセンサ4が使用される。そして、この反射型SpOセンサ4は、本体部1に内蔵され、本体部1と共に被検者の額に装着される。これにより、従来、被検者の指先に装着していたSpOセンサと本体部との間の配線をなくすことができ、そのような配線によって被検者の睡眠を妨げる可能性がなくなる。また、そのような配線が被検者の身体に引っかかりSpOセンサが外れることもなくなる。
図3に、本実施形態におけるPSG装置の第2の装着例を示す。ここでは、図2に示した第1の装着例に対して、さらに、被検者の鼻及び口に近接する位置にエアフローサーミスタセンサ7が装着されている。エアフローサーミスタセンサ7は、被検者の呼気によるサーミスタの電気抵抗の変化を検出することで被検者の呼吸量を計測するためのセンサである。エアフローサーミスタセンサ7の被検者の鼻及び口に近接する位置への装着は、エアフローサーミスタセンサ7の両端部に取り付けられた伸縮性のマウスバンド8を被検者の頬に巻きつけることで行われる。このとき、カニューレ6を共にマウスバンド8で固定するようにしてもよい。
エアフローサーミスタセンサ7をカニューレ6と共に使用することで、無呼吸区間の判定精度を高めることが可能である。
<第2の実施形態>
上述の第1の実施形態では、反射型SpOセンサ4が、本体部1に内蔵され、本体部1と共に被検者の額に装着される構成を示した。これに対し、以下に説明する第2の実施形態では、反射型SpOセンサ4が本体部1から分離した構成を示す。
図4に、第2の実施形態におけるPSG装置の装着例を示す。
図4に示すように、反射型SpOセンサ4と本体部1とは配線4aを介して接続される。反射型SpOセンサ4は被検者の額に当接した状態でヘッドバンド9を使用して固定される。本体部1は、固定具10を用いて被検者の頭頂部に装着される。固定具10は、ヘルメットのストラップの如く顎の位置で締め付けるものでもよいし、頭部全体を覆うメッシュタイプの帽子でもよい。
このような態様においては、SpOセンサと本体部との間の配線はわずかな距離で済むから、そのような配線によって被検者の睡眠を妨げる可能性は低い。また、本体部1は頭頂部で保持されるので、被検者の寝返り等の自然な体位変動を妨げにくいという利点がある。
<第3の実施形態>
図5に、第3の実施形態におけるPSG装置の例を示す。本実施形態では、本体部1の筐体は、被検者の額及び鼻を覆うマスク型形状に形成されている。そして、その筐体の被検者の額に対応する位置に反射型SpOセンサ4が取り付けられる。さらに、その筐体の被検者の鼻に対応する位置にカニューレ6が設けられる。
このようなマスク型形状の筐体により、本体部、SpOセンサ、及びカニューレの一体構成が実現される。
以上、本発明の各種実施形態を説明したが、本発明はここに開示した実施形態に限定されるものではなく、さまざまな変形が可能である。例えば、頭部に取り付けるSpOセンサとしては、額に当接する反射型SpOセンサだけではなく、耳たぶに装着する透過型SpOセンサを用いることも考えられる。

Claims (5)

  1. 生体情報収集装置であって、
    経皮的動脈血酸素飽和度(SpO)に関連する情報であるSpOデータを検出するSpOセンサと、
    鼻腔管が被検者の鼻孔内に挿入された状態で鼻呼吸及び気道音の少なくともいずれかを測定するためのカニューレと、
    前記SpO センサと前記カニューレとに接続され、前記SpOセンサから供給されたSpOデータ及び前記カニューレから供給された測定データを記録及び/又は外部装置に出力する本体部と、
    を有し、
    前記SpOセンサと前記カニューレと前記本体部とが被検者の頭部に装着され
    前記本体部は、被検者の額及び鼻を覆うマスク型形状の筐体を有し、
    前記筐体の被検者の額に対応する位置に前記SpO センサが設けられ、
    前記筐体の被検者の鼻に対応する位置に前記カニューレが設けられる
    ことを特徴とする生体情報収集装置。
  2. 前記SpOセンサは、被検者の額に装着される反射型SpOセンサであることを特徴とする請求項1に記載の生体情報収集装置。
  3. 前記反射型SpOセンサは、前記本体部に内蔵され、前記本体部と共に被検者の額に装着されることを特徴とする請求項2に記載の生体情報収集装置。
  4. 前記本体部は被検者の頭頂部に装着されることを特徴とする請求項2に記載の生体情報収集装置。
  5. 被検者の鼻及び口に近接する位置に取り付けられ、被検者の呼気によるサーミスタの電気抵抗の変化を検出することで被検者の呼吸量を計測するためのエアフローサーミスタセンサを更に有することを特徴とする請求項に記載の生体情報収集装置。
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