本明細書に記載された特徴は多様な変更および代替形式に対応するが、その具体的な実施形態を例として図面に示し、本明細書で詳細に説明する。ただし、図面およびその詳細な説明は、開示された特定の形態に限定されることを意図したものではなく、むしろ添付の特許請求の範囲によって定義される主題の精神および範囲に含まれるすべての変更、等価物、および代替物を網羅することを意図したものであることを理解する必要がある。
用語
以下は、本開示で使用される用語の用語集である。
メモリ媒体−任意の多様な種類の持続性コンピュータアクセス可能メモリデバイスまたはストレージデバイス。「メモリ媒体」という用語は、CD−ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、テープデバイス等のインストール媒体と、DRAM、DDR RAM、SRAM、EDO RAM、Rambus RAM等のコンピュータシステムメモリまたはランダムアクセスメモリと、フラッシュ、ハードドライブなどの磁気媒体、または光学ストレージ等の不揮発性メモリと、レジスタまたは他の類似する種類のメモリ要素とを含むことを意図している。メモリ媒体は、他の種類の持続性メモリおよびそれらの組み合わせを含み得る。加えて、メモリ媒体は、プログラムが実行される第1のコンピュータシステムに配置されていても、またはインターネット等のネットワークを介して第1のコンピュータシステムに接続する第2の異なるコンピュータシステムに配置されていてもよい。後者の場合、第2のコンピュータシステムは、プログラム命令を第1のコンピュータに提供して実行し得る。「メモリ媒体」という用語は、ネットワークを介して接続された異なるコンピュータシステム等の異なる場所に存在し得る2つ以上のメモリ媒体を含み得る。メモリ媒体は、1つまたは複数のプロセッサにより実行され得る(たとえば、コンピュータプログラムとして実現された)プログラム命令を格納できる。
キャリア媒体−上述したメモリ媒体、ならびに電気的、電磁的、またはデジタル的な信号等の信号を伝達するバス、ネットワーク、および/または他の物理伝送媒体等の物理伝送媒体。
プログラム可能ハードウェア要素−プログラム可能な相互接続を介して接続された複数のプログラム可能機能ブロックを備えた多様なハードウェアデバイスを含む。例として、FPGA(フィールドプログラム可能ゲートアレイ)、PLD(プログラム可能論理デバイス)、FPOA(フィールドプログラム可能オブジェクトアレイ)、およびCPLD(複合PLD)がある。プログラム可能機能ブロックは、細粒なもの(組み合わせロジックまたは参照テーブル)から粗粒なもの(算術論理ユニットまたはプロセッサコア)までを含み得る。プログラム可能ハードウェア要素は、「再構成可能ロジック」とも呼ばれ得る。
コンピュータシステム−パーソナルコンピュータシステム(PC)、汎用コンピュータシステム、ワークステーション、ネットワークアプライアンス、インターネットアプライアンス、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、個人用通信デバイス、スマートフォン、テレビシステム、グリッドコンピューティングシステム、またはその他のデバイスもしくはデバイスの組み合わせを含む、任意の多様な種類のコンピューティングシステムまたは処理システム。一般に、「コンピュータシステム」という用語は、メモリ媒体から命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを備えた任意のデバイス(またはデバイスの組み合わせ)を含むように広く定義され得る。
ステーション(STA)−機動性または携帯性を備え、ワイヤレス通信を実行する、任意の多様な種類のコンピュータシステムデバイス。STAの例として、携帯電話またはスマートフォン(たとえば、iPhone(商標)、Android(商標)ベースの電話)、携帯型ゲーム機(たとえば、Nintendo DS(商標)、PlayStation Portable(商標)、Gameboy Advance(商標)、iPhone(商標))、ノートパソコン、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ、スマートグラス)、PDA、携帯型インターネットデバイス、音楽プレーヤー、データストレージデバイス、または他のハンドヘルドデバイス等がある。一般に、「UE」または「UEデバイス」という用語は、ユーザーによって容易に持ち運ばれ、ワイヤレス通信に対応している、任意の電子的デバイス、コンピューティングデバイス、および/または電気通信デバイス(またはデバイスの組み合わせ)を含むものとして広く定義され得る。
基地局またはアクセスポイント(AP:Access Point)−「基地局」という用語は、この用語の通常の意味全体を備え、固定位置に設置されワイヤレス電話システムまたは無線システムの一部として通信に使用されるワイヤレス通信ステーションを少なくとも含む。
処理要素−さまざまな要素または要素の組み合わせを示す。処理要素は、たとえば、ASIC(特定用途向け集積回路)等の回路、個別のプロセッサコアの一部または回路、プロセッサコア全体、個別のプロセッサ、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)等のプログラム可能ハードウェアデバイス、および/または複数のプロセッサを含むシステムのより大きい部分を含む。
自動的−動作または操作を直接的に指定または実行するユーザー入力なしで、コンピュータシステム(たとえば、コンピュータシステムによって実行されるソフトウェア)またはデバイス(たとえば、回路構成、プログラム可能ハードウェア要素、ASIC等)により実行される動作または操作を示す。よって、「自動的」という用語は、ユーザーが入力を提供して操作を直接実行するかたちで、ユーザーにより手動で実行または指定される操作と対比される。ユーザーによって提供される入力により自動手続きが開始されることはあるが、その後の「自動的」に実行される動作は、ユーザーによって指定されず、すなわちユーザーが実行する各動作を指定するかたちで「手動で」実行されるわけではない。たとえば、各フィールドを選択し、情報を指定する入力を提供する(たとえば、情報を入力すること、チェックボックスやラジオボタンを選択すること等により)ことで電子フォームに入力するユーザーは、コンピュータシステムがユーザーの動作に応じてフォームを更新する必要があるとはいえ、フォームに手動で入力している。このフォームは、コンピュータシステム(たとえば、コンピュータシステムで実行されるソフトウェア)がフォームのフィールドを分析し、フィールドへの回答を指定するユーザー入力なしでフォームに入力するかたちで、コンピュータシステムにより自動的に入力することもできる。上述したように、ユーザーはフォームの自動入力を開始することはあっても、フォームへの実際の入力には関与しない(たとえば、ユーザーがフィールドへの回答を手動で指定するのではなく、フィールドは自動的に入力される)。本明細書では、ユーザーが実行した動作に応じて自動的に実行される操作のさまざまな例を提供する。
PHYレートまたはPHYデータレート−デバイスが媒体を介して相互に通信するレート。多くのワイヤレス通信技術(IEEE 802.11を含む)では、変調形式、符号化レート、空間ストリームの数、チャネル幅、および/またはその他の物理層特性のさまざまな組み合わせを使用できる。そのような組み合わせのそれぞれが、「PHYレート」となり得る(場合によっては、そのように呼ばれ得る)。特定のPHYレートとなる物理層特性の組み合わせは、「変調および符号化スキーム」、「MCS」、または「MCSインデックス」とも呼ばれ得る。PHYレート/MCSインデックスが「低い」か、または「堅牢性が高い」ほうが、PHYレートが「高い」か、または「堅牢性が低い」よりも、受信側が潜在的なスループットをしばしば犠牲にして、(たとえば、低密度変調スキームを使用することにより、および/またはエラー補正符号化情報の比率を増やすことにより)理想的でない媒体条件の下で通信される情報を正常に受信する能力は高くなり得る。これに対し、PHYレートが高いか、または堅牢性が低いと、PHYレートが低い場合よりも(たとえば、高密度変調スキームを使用することにより、および/またはエラー修正符号化情報の比率を減らすことにより)媒体をより効率的に使用でき、スループットが高まり得るが、理想的でない媒体条件の下での受信は難しくなり得る。
IEEE 802.11−802.11a、802.11.b、802.11g、802.11n、802.11−2012、802.11ac、および/または他のIEEE 802.11標準等のIEEE 802.11ワイヤレス標準に基づく技術を示す。IEEE 802.11技術は、「Wi−Fi」または「ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN:Wireless Local Area Network)」技術とも呼ばれる。
図1〜2−通信システム
図1は、一部の実施形態に係る例示的な(および簡素化された)ワイヤレス通信システム100を示す。なお、図1のシステム100は考え得るシステムの単なる一例であり、必要に応じて実施形態を任意の多様なシステムで実装できる。たとえば、図1に示されている例示的なワイヤレス通信システム100は4つのワイヤレスデバイスを含むものとして示されているが、本開示の態様はワイヤレスデバイスの数を増やすかまたは減らした(すなわち、任意の数にした)ワイヤレス通信システムで実装され得ることに留意されたい。
図示されているように、例示的なワイヤレス通信システム100は、伝送媒体を介して通信する複数のワイヤレスデバイス102〜108を含む。これらのワイヤレスデバイスの一部またはすべては、実質的にモバイルデバイス(「ステーション」または「STA」)であり得る。代替または追加で、これらのワイヤレスデバイスの一部またはすべては、実質的に据置型であり得る。
ワイヤレスデバイス102〜108は、ワイヤレスネットワークを形成する態様で、ワイヤレス伝送媒体を介して通信できる。ワイヤレスネットワークは、専用のアクセスポイント(たとえば、ワイヤレスデバイス102)によって提供されるIEEE 802.11の「インフラストラクチャモード」ネットワークであり得る。代替で、ワイヤレスネットワークは、「アドホック」またはピアツーピアベースのネットワークであり得る。ワイヤレスネットワークが1つまたは複数の「隠しノード」を含む可能性があることに注目されたい。たとえば、図示されているように、ワイヤレスデバイス108は、ワイヤレスデバイス102の通信範囲に含まれ得るが、ワイヤレス104および106を検出できない(および/またはそれらのデバイスにより検出されない)可能性がある。ワイヤレスデバイス102〜108は、本開示の態様に応じて、低エネルギーのIEEE 802.11ワイヤレス通信を実行するように構成され得る。
1つまたは複数のワイヤレスデバイスは、1つまたは複数の外部ネットワークと通信する能力を備え得る。たとえば、図示されているように、ワイヤレスデバイス102はネットワーク100と通信可能に連結され得る。外部ネットワークは、多様な可能性のうち、携帯電話サービス事業者のコアネットワーク(たとえば、携帯電話基地局を経由)、インターネット、組織のイントラネットなど、任意の多様な種類のネットワークであり得る。
ワイヤレスデバイス102〜108の1つまたは複数が、複数のワイヤレス通信標準を使用して通信し得ることに注目されたい。たとえば、ワイヤレスデバイス102〜108の1つまたは複数は、少なくとも1つのワイヤレスネットワークプロトコル(たとえば、Wi−Fi)および/またはピアツーピアワイヤレス通信プロトコル(たとえば、BT、Wi−Fi、ピアツーピア等)と、少なくとも1つのセルラー通信プロトコル(たとえば、GSM(登録商標)、UMTS、LTE、LTE−Advanced(LTE−A)、3GPP2 CDMA2000(たとえば、1xRTT、1xEV−DO、HRPD、eHRPD)等)とを使用して通信するように構成され得る。必要に応じて、ワイヤレスデバイス102〜108のいずれかまたはすべては、さらに、または代替で、1つまたは複数の全地球航行衛星システム(GNSS、たとえばGPSまたはGLONASS)、1つまたは複数のモバイルテレビ放送標準(たとえば、ATSC−M/HまたはDVB−H)、および/または他の任意のワイヤレス通信プロトコルを使用して通信するように構成され得る。ワイヤレス通信標準の他の組み合わせ(3つ以上のワイヤレス通信標準を含む)も可能である。
ワイヤレスデバイス102〜108のいずれかまたはすべては、本明細書に記載された任意の方法実施形態または本明細書に記載された任意の方法実施形態の任意の部分を実行するように構成され得る。
図2は、一部の実施形態に係る、1つの考え得る実装による図1のシステム100の態様が表された例示的なワイヤレス通信システム200を示す。見てわかるように、図示されたシステムでは、ワイヤレスデバイス106がモバイルステーション(STA)106であり得り、ワイヤレスデバイス102がアクセスポイント102(「AP」とも呼ばれ、代替で「ベースステーション」または「BS」とも呼ばれる)であり得る。STA106は、携帯電話、ハンドヘルドデバイス、ウェアラブルデバイス、コンピュータ、またはタブレット等のWi−Fi通信機能を備えたユーザーデバイスであるか、または事実上任意の種類のワイヤレスデバイスであり得る。AP102は、ワイヤレスルータまたは他のワイヤレスアクセスポイント等のWi−Fi通信機能を備えたアクセスポイントデバイスであり得る。
AP102およびSTA106のいずれかまたは両方は、メモリに格納されたプログラム命令を実行するように構成されたプロセッサを含み得る。AP102およびSTA106のいずれかまたは両方は、そのような格納された命令を実行することにより、本明細書に記載された任意の方法実施形態を実行し得る。代替または追加で、本明細書に記載された任意の方法実施形態または本明細書に記載された任意の方法実施形態の任意の部分を実行するように構成されたFPGA(フィールドプログラム可能ゲートアレイ)等のプログラム可能ハードウェア要素が、AP102および/またはSTA106の一部として含まれ得る。
図3−ワイヤレスデバイスの例示的なブロック図
図3は、一部の実施形態に係る、本開示のさまざまな態様と組み合わせて使用するように構成可能なワイヤレスデバイス300の例示的なブロック図である。デバイス300は、さまざまな種類のデバイスのいずれであってもよく、さまざまな種類の機能のいずれかを実行するように構成され得る。たとえば、デバイス300は、携帯電話、個人用生産性デバイス、コンピュータまたはタブレット、ハンドヘルドゲーム機、携帯型媒体プレーヤーなど、実質的に携帯型のデバイス(モバイルデバイス)であり得る。代替で、デバイス300は、必要に応じて、テレビ、サブウーファ、スピーカ、またはその他の音声レンダリングデバイス、ワイヤレスアクセスポイント、セットトップボックスなど、実質的に据置型のデバイスであり得る。
図示されているように、デバイス300は、処理要素304を含み得る。処理要素304は、メモリ302等の1つまたは複数のローカルメモリ要素および/またはシステムメモリ要素を含むか、またはそれらのメモリ要素に接続され得る。メモリ302は、任意の多様な種類のメモリを含み得り、任意の多様な機能を担い得る。たとえば、メモリ302は、処理要素304に対するシステムメモリとしての役割を担うRAMであり得る。その他の種類のメモリおよび機能も考えられる。
デバイス300は、ワイヤレス通信回路306も含み得る。ワイヤレス通信回路306は、アナログおよび/またはデジタルの回路部品を含み得り、代替で「無線機」とも呼ばれ得る。一般に、無線機は、ベースバンドプロセッサ、アナログRF信号処理回路(たとえば、フィルタ、ミキサー、発振器、増幅器等を含む)、またはデジタル処理回路(たとえば、デジタル変調およびその他のデジタル処理用)の任意の組み合わせを含み得る。同様に、無線機は、上述したハードウェアを使用して、1つまたは複数の受信チェーンおよび伝送チェーンを実装し得る。たとえば、ワイヤレスデバイス300は、上述したワイヤレス通信技術等の複数のワイヤレス通信技術の間で、受信および/または伝送チェーンの1つまたは複数の部分を共有し得る。ワイヤレス通信回路は、1つまたは複数のアンテナ308を含み、またはそれらに接続され得る。
必要に応じて、ワイヤレス通信回路306は、処理要素304に加えて個別の処理要素を含み得ることに注目されたい。たとえば、処理要素304は「アプリケーションプロセッサ」であり得り、ワイヤレス通信回路306は独自の「ベースバンドプロセッサ」を含み得る。代替で(または追加で)、処理要素304はワイヤレス通信回路306の処理能力を提供し得る。デバイス300は、ワイヤレス通信回路306およびアンテナ308を介して、さまざまなワイヤレス通信技術のいずれかを使用して通信を行う能力を備え得る。
デバイス300は、デバイス300の意図された機能に応じて、デバイスの機能を実装するための任意の多様な他の構成要素(図示せず)をさらに含み得る。これらの構成要素には、追加の処理要素および/またはメモリ要素、1つまたは複数の電源要素(バッテリ電源および/または外部電源に依存し得る)、ユーザーインターフェイス要素(たとえば、ディスプレイ、スピーカ、マイク、カメラ、キーボード、マウス、タッチスクリーン等)、追加の通信要素(たとえば、ワイヤレス通信用のアンテナ、ワイヤード通信用のI/Oポート、通信回路/コントローラ等)、および/または任意の多様な他の構成要素が含まれ得る。
処理要素304、メモリ302、ワイヤレス通信回路306、アンテナ308等のデバイス300の構成要素は、1つまたは複数のチップ内またはチップ間相互接続インターフェイスを通じて、動作可能に接続され得る。これらのインターフェイスには、任意の多様な種類のインターフェイスが含まれ得り、複数の種類のインターフェイスの組み合わせが含まれる可能性がある。一例として、USB高速チップ間(HSIC)インターフェイスが、処理要素304とワイヤレス通信回路306との間のチップ間通信のために提供され得る。代替で(または追加で)、汎用非同期受信伝送機(UART)インターフェイス、シリアル周辺機器インターフェイス(SPI)、集積回路間通信(I2C)、システム管理バス(SMBus)、および/または任意の多様な他の通信インターフェイスを、処理要素304、メモリ302、ワイヤレス通信回路306、および/または任意の多様な他のデバイス構成要素の間の通信に使用できる。その他の種類のインターフェイス(たとえば、デバイス300の内部または外部の周辺構成要素との通信のための周辺インターフェイス)も、デバイス300の一部として提供され得る。
本明細書で説明されているように、デバイス300は、低エネルギーのIEEE 802.11ワイヤレス通信を実行するための特徴を実装するためのハードウェア構成要素およびソフトウェア構成要素を含み得る。これらの要素は、特に図4に関連して本明細書で説明されている要素等である。
図4〜5−通信の流れ図
図4は、一部の実施形態に係る、IEEE 802.11ワイヤレス通信システム等のワイヤレス通信システムでワイヤレス通信を行うために使用され得るスキームを示す通信/信号の流れ図である。このスキームは、詳細にはシステムのデバイスが特定の伝送(たとえば、物理層パケット)がそのデバイスに対して意図されたものであるか否かと、その伝送の長さとを迅速に判断できるようにすることにより、ワイヤレス通信システムのデバイスの電力消費を減らすために使用され得る。たとえば、自らが意図された宛先ではないとデバイスが判断した場合、そのデバイスは、伝送の残りを破棄し、伝送の残りの長さにわたって低電力状態(たとえば、スリープ)に入り、それによって電力消費を可能な限り回避することができる。
図4に示す方法は、他のデバイスの中でも特に、上述した図面に示された任意のコンピュータシステムまたはデバイスと組み合わせて使用できる。図示された一部の方法要素は、同時に実行するか、図示された順序と異なる順序で実行するか、または省略することができる。また、追加および/または代替の方法要素も必要に応じて実行できる。図示されているように、方法は次のように動作し得る。
第1ワイヤレスデバイス402は、ワイヤレス伝送410(「第1ワイヤレス伝送」)を実行し得る。第1ワイヤレス伝送は、必要に応じて、任意の多様なワイヤレス通信技術および/または標準に従って実行され得る。1つの具体的な可能性として、第1ワイヤレス伝送は、IEEE 802.11(Wi−Fi)伝送であり得る。
第1ワイヤレス伝送410は、物理層(PHY)プリアンブルおよび信号情報と、PHYデータとを含み得る。PHYデータは、たとえば実行されている第1ワイヤレス伝送に関連する通信標準および/または技術に応じて、考え得る任意の多様なネットワーク層、アプリケーション層、および/または他のプロトコルスタック層のためのカプセル化された上位層データを含み得る。
PHYプリアンブルおよび信号情報は、第1ワイヤレス伝送を受信できるデバイスによるキャリアセンスと第1ワイヤレス伝送の物理層認知および復号とを簡素化し得り、任意の多様な所望の機能のための部分を含み得る。たとえば、PHYプリアンブルおよび信号情報は、信号/パケット検知、利得制御(たとえば、自動利得制御(AGC:Automatic Gain Control))、粗および/もしくは密周波数オフセット推定および補正、粗および/もしくは密タイミング推定、チャネル推定、変調スキームおよび/もしくは符号化レート情報、伝送長さ、伝送宛先、ならびに/または任意の多様な他の情報のいずれかまたはすべてのために構成された部分を含み得る。
たとえば、第1ワイヤレス伝送がWi−Fi伝送である例示的な事例では、PHYプリアンブルは、Wi−Fi伝送のバージョン(たとえば、802.11n、802.11ac等)に応じて、レガシーショートトレーニングフィールド(L−STF:Legacy Short Training Field)、レガシーロングトレーニングフィールド(L−LTF:Legacy Long Training Field)、レガシー信号フィールド(L−SIG:Legacy Signal Field)のいずれかまたはすべて、さらには1つまたは複数の「高スループット」(HT:High Throughput)および/または「超高スループット」(VHT:Very High Throughput)のショートトレーニングフィールド、ロングトレーニングフィールド、および/または信号フィールドを含み得る。
図示されているように、第1ワイヤレス伝送410の少なくとも一部は、第2ワイヤレスデバイス404によって受信され得る。412で、第2ワイヤレスデバイス404は、たとえばPHYプリアンブルに含まれている宛先情報に基づいて、第1ワイヤレス伝送410の意図された宛先を判断し得る。
414で、第1ワイヤレス伝送が(たとえば、宛先情報によって示される)第1ワイヤレス伝送の意図された宛先でない場合、第2ワイヤレスデバイス404は、第1ワイヤレス伝送の残りを破棄できる。たとえば、第2ワイヤレスデバイス404は、第1ワイヤレス伝送410が第2ワイヤレスデバイス404に宛てられたものではないと判断した後、受信チェーンを使用した受信および復号を中止し、伝送の残りは「スリープ」するか、または低電力状態に入る(たとえば、一部またはすべての無線構成要素の電源を切る)ことができる。第2ワイヤレスデバイス404がスリープする期間は、PHYプリアンブルで提供される長さ情報に基づいて判断され得る。
少なくとも一部の事例では、第1ワイヤレス伝送410の宛先および長さ情報は、第1ワイヤレス伝送410に早期に含まれ得る。たとえば、1つの可能性として、第1ワイヤレス伝送410がWi−Fi伝送である例示的な事例を再び参照すると、宛先および長さ情報は、L−LTFの一部として提供され得る。
L−LTFはまた、チャネル推定の目的でも使用され得る。たとえば、L−LTFは、バイナリ位相シフトキーイング(BPSK:Binary Phase Shift Keying)を使用して変調される可能性がある既知のトレーニングシーケンスを含み得る。L−LTFフィールドの一部として宛先および長さ情報も含めるために、追加のBPSK変調がトレーニングシーケンスの上で実行され得る。追加情報を提供するための追加のBPSK変調は、考え得る選択肢の中でも特に、BPSKトレーニングシーケンスの上でのBPSK変調の実行、またはBPSKトレーニングシーケンスへの90度回転したBPSK信号の追加を含み得る。
別の例として、1つの可能性として、第1ワイヤレス伝送410がWi−Fiである例示的な事例を再び参照すると、宛先および長さ情報は、第1ワイヤレス伝送410のL−STFより後ろであり且つL−LTFより前に含まれ得る「低エネルギー信号」または「LE−SIG」フィールド(たとえば、新しいフィールド)で提供され得る。
この例示的な事例では、受信側のデバイスは、宛先および長さ情報の受信時に、チャネル推定(たとえば、L−LTFに基づき得る)をまだ実行していない可能性がある。よって、受信側のデバイスが宛先および長さ情報を適切に復号できるように、少なくとも一部の事例では、LE−SIGフィールドは差分的に符号化され得る。これは、コヒーレントに符号化され得る第1ワイヤレス伝送410の後続部分(たとえば、L−LTFより後ろ等の、チャネル推定より後ろの部分)と対照的であり得る。
本明細書で上述したように、第1ワイヤレス伝送410の意図された宛先ではないデバイスは、当該伝送がそのデバイスに対するものでないと判断できた直後に、伝送の残りを破棄し、スリープすることができる。よって、特定の伝送の宛先および長さ情報が早く提供されるほど、その伝送の宛先でない各デバイスは低電力状態に早く戻り、ワイヤレス通信システムの伝送スケジュールとの同期を維持しつつ(よってそのデバイスに対して意図されている可能性がある次回の伝送に対して適時な態様で起動できる状態を維持しつつ)それ以上の不要な電力消費を回避することができる。
したがって、宛先および長さ情報を第1ワイヤレス伝送410に合理的に可能な限り早く含めることで、ワイヤレス通信システムのデバイスの比較的電力効率に優れた動作が実現する。これは、ワイヤレス通信システムのデバイスの数が増えた場合は特にそうである。なぜなら、システムのデバイスの数が増えるにつれ、それぞれのデバイスを宛先としない伝送の割合は増加し得るからである。言い換えると、デバイスが特定の伝送の意図された受信側でない場合に電力消費を軽減する手法(たとえば、本明細書に記載された方法)の電力消費軽減効果は、ワイヤレス通信システムのデバイスの数が増えるにつれ、比例的に大きくなり得る。
図5は、一部の実施形態に係る、IEEE 802.11ワイヤレス通信システム等のワイヤレス通信システムでワイヤレス通信を実行するために使用され得るスキームを示す通信/信号の流れ図である。このスキームは、PHYプリアンブルのL−LTFフィールドを利用して、制御信号/情報の早期示唆を提供するために使用され得る。これにより、たとえばパケットが宛てられているデバイスに受信ブロックの動作を準備させるための追加のタイミングバジェットを提供することにより、デバイスの受信動作効率が向上し得る。
図5に示す方法は、他のデバイスの中でも特に、上述した図面に示された任意のコンピュータシステムまたはデバイスと組み合わせて使用され得る。図示された方法要素の一部は、同時に実行されるか、図示された順序とは異なる順序で実行されるか、または省略され得る。必要に応じて、追加の方法要素も実行され得る。図示されているように、方法は次のように動作し得る。
第1ワイヤレスデバイス502は、ワイヤレス伝送510(「第1ワイヤレス伝送」)を実行し得る。第1ワイヤレス伝送は、必要に応じて、任意の多様なワイヤレス通信技術および/または標準に従って実行され得る。1つの具体的な可能性として、第1ワイヤレス伝送は、IEEE 802.11(Wi−Fi)伝送であり得る。
図4の第1ワイヤレス伝送410と同様に、第1ワイヤレス伝送510は、物理層(PHY)プリアンブルおよび信号情報と、PHYデータとを含み得る。PHYデータは、たとえば実行されている第1ワイヤレス伝送に関連する通信標準および/または技術に応じて、考え得る任意の多様なネットワーク層、アプリケーション層、および/または他のプロトコルスタック層のためのカプセル化された上位層データを含み得る。
PHYプリアンブルおよび信号情報は、第1ワイヤレス伝送を受信できるデバイスによるキャリアセンスと第1ワイヤレス伝送の物理層認知および復号とを簡素化でき、任意の多様な所望の機能のための部分を含み得る。たとえば、PHYプリアンブルおよび信号情報は、信号/パケット検知、利得制御(たとえば、自動利得制御(AGC))、粗および/もしくは密周波数オフセット推定および修正、粗および/もしくは密タイミング推定、チャネル推定、変調スキームおよび/もしくは符号化レート情報、伝送長さ、伝送宛先、ならびに/または任意の多様な他の情報のいずれかまたはすべてのために構成された部分を含み得る。詳細には、第1ワイヤレス伝送510がWi−Fi伝送である例示的な事例では、PHYプリアンブルは、Wi−Fi伝送のバージョン(たとえば、802.11n、802.11ac等)に応じて、レガシーショートトレーニングフィールド(L−STF)、レガシーロングトレーニングフィールド(L−LTF)、レガシー信号フィールド(L−SIG)のいずれかまたはすべて、さらには1つまたは複数の「高スループット」(HT)および/または「超高スループット」(VHT)のショートトレーニングフィールド、ロングトレーニングフィールド、および/または信号フィールドを含み得る。
図示されているように、第1ワイヤレス伝送510の少なくとも一部は、第2ワイヤレスデバイス504によって受信され得る。512で、第2ワイヤレスデバイス404は、L−LTFフィールドから、第1ワイヤレス伝送510の制御情報を判断し得る。この制御情報は、多様な実施形態に応じて、考え得る任意の多様な種類の情報を含み得る。1つの可能性として(たとえば、図4に関連して可能性として示したように)、L−LTFフィールドは、第1ワイヤレス伝送510の宛先および長さを示す制御情報を含み得る。さらなる(追加または代替の)可能性として、L−LTFフィールドは、第1ワイヤレス伝送510で使用する受信側動作パラメータを示す制御信号を含み得る。これには、MIMOの示唆(たとえば、使用するRFチェーンの数、および/またはシングルユーザー(SU−)MIMOとマルチユーザー(MU−)MIMOのどちらを使用するか)、符号化の示唆(たとえば、バイナリ畳み込み符号化(BCC:Binary Convolutional Coding)、または低密度パリティ検査(LDPC:Low−Density Parity−Check)符号化等のどの種類の符号化を使用するか)、帯域幅の示唆(たとえば、どの程度の帯域幅を第1ワイヤレス伝送510に使用するか)、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)のサイズ示唆(たとえば、第1ワイヤレス伝送510に使用されるFFTブロックのサイズ)、および/または第1ワイヤレス伝送510の任意の多様な他の考え得る種類の制御情報のいずれかまたはすべてが含まれる。
制御情報は、L−LTFフィールドのチャネル推定トレーニングシーケンスに重ねられ得る。たとえば、BPSKトレーニングシーケンスの上でBPSK変調を実行したり、BPSKトレーニングシーケンスに90度回転したBPSK信号を追加したりすることにより、トレーニングシーケンスの上で追加のBPSK変調が実行され得る。結果として、制御情報は、たとえばL−LTFフィールドの構成方法に応じて、第2ワイヤレスデバイス504によりL−LTFフィールドから任意の多様な方法で判断され得る。
512で受信した制御情報に基づいて、第2ワイヤレスデバイス504は、(そのデバイスが第1ワイヤレス伝送510の意図された宛先である場合に)第1ワイヤレス伝送510を受信するように自らを構成し得る。これには、たとえば適切な数のアンテナチェーンを準備したり、MIMOモードを選択したり、帯域幅および/またはFFTサイズを適合させたり、および適切な符号化ブロックに切り替えたりすることにより、第1ワイヤレス伝送510の通知されたパラメータに応じて受信側ハードウェアを調整することが含まれ得る。そのような制御情報をL−LTFフィールドの一部として受信することにより、第2ワイヤレスデバイス504は、そのような情報が後ろの信号フィールドに含まれている場合に比べて、デバイスのさまざまな構成要素を適切な動作のために構成するための実質的に大きなタイミングバジェットを得ることができる。これにより、効率が実質的に向上し得り、かつ/または第1ワイヤレスデバイス502と第2ワイヤレスデバイス504との間(および潜在的にはワイヤレス通信システム内の他のデバイスの間)での通信のスループットが向上し得る。
なお、第1ワイヤレスデバイス504が第1ワイヤレス伝送510の意図された宛先ではない場合(たとえば、宛先情報がL−LTFに含まれている場合は、L−LTFから判断される制御情報からも判断され得る)、第2ワイヤレスデバイス504は、第1ワイヤレス伝送の残りを破棄し、それによって本明細書で図4に関連して上述したような省電力の利点を得ることができる。
図6〜19−例示的な802.11実装の詳細
図6〜19およびこれらの図面に関連して本明細書で後述する情報は、一部の実施形態に係る、図4〜5のいずれかまたは両方の方法が実装され得る考え得るIEEE 802.11ワイヤレス通信システムに関する多様な考慮事項および詳細事項の例として提供されたものであり、本開示を全体として限定することを意図したものではない。本明細書で後述する詳細の多数のバリエーションおよび代替案が実現可能であり、本開示の範囲内であると見なされる必要がある。
Wi−Fi通信システムでは、Wi−Fiデバイス(たとえば、STA)が可能な限りスリープできるようにすることにより、大幅な省電力が実現される。たとえば、1つの考え得る省電力(PS:Power Save)動作モードは、STAが特定の間隔(たとえば、配信トラフィック示唆メッセージ(DTIM)間隔)で起動してアクセスポイントからの伝送を「傍受」することを含み得る。APでSTAのためにバッファされたトラフィックがある場合、STAはバッファされたデータのすべてをAPがSTAに送信するまで、起動した状態を維持できる。それ以外の場合、STAは、次の指定間隔までスリープし、バッファされたトラフィックを再び確認できる。
しかし、セルの負荷によっては、(たとえば、プロトコルのキャリアセンス多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)特性および媒体のタイムシェアリングにより)STAはAPがそのデータを伝送するまで長時間または短時間の待機を余儀なくされる可能性がある。その間、STAは、自分のパケットがいつ届くかわからないために、媒体ですべての伝送(の少なくとも一部)を傍受する可能性がある。
図4に関連して上述したように、STAがパケットの一部のみを傍受し、そのパケットがそのSTAに対して意図されたものでないことを判断し、パケットの残りを破棄して次の伝送までスリープすることが可能であり得る。これにより、そのような伝送待機の間にSTAの電力消費を減らすことができる。これは、「仮想キャリアセンス」を可能にするようにネットワーク割り当てベクトル(NAV)を設定することを含み得る。同じく図4に関連して上述したように、そのような機能に必要な情報を早期に含めることにより、電力消費をさらに減らすことができる。図5に関連して説明したように、任意の多様な種類の制御情報をL−LTFフィールドの変更された(しかし潜在的に下位互換性のある)バージョンに含めることにより、それらの情報をIEEE 802.11パケットで早期に提供することが、より一般的に可能であり得る。図6〜8は、多様な種類の制御情報がパケットの多様な位置に含まれた、IEEE 802.11の多様なバージョンに基づく考え得るパケット構造を示している。
図6に示すように、802.11nのパケットの場合、宛先情報(宛先デバイスのMACアドレス)は、PHYデータの第1OFDMシンボル610まで含まれていない。802.11nから802.11acへのWLANパケット構造の移行で、802.11nのHT−SIG1フィールドを置換する802.11acのVHT−SIG1フィールド620に、特定の制御情報が挿入され得る。これは図6にも示されている。パケットの宛先情報(詳細には、部分関連IDまたはPAID)がVHT SIG−A1フィールド620で提供され、VHT SIG−A2フィールド630の後で復号されてパケットの宛先を判断するために使用され得る。
図6に示す例示的な後続の移行では、制御情報がさらに早期に、詳細にはL−LTFフィールド640の一部として、パケットに含まれ得る。制御情報をこれだけ早い位置でパケットに含めることで、そのような制御情報がさもなくば提供され得る位置との比較で、提供される制御情報の対象であるブロックのタイムバジェットを増やすことができる。たとえば、図示されているように、制御情報をL−LTF640に含めることで、そのような制御情報の代替位置との比較で、12〜33μs以上のタイミングバジェットが受信側の考え得る多様なブロックに提供され得る。もちろん、これらの例示的なタイミングバジェットの増加値は単なる例として提供されており、任意の数の代替的なタイミングバジェット増加値が実現可能であることに留意する必要がある。
L−LTFフィールド640に含まれる制御情報の形式は、必要に応じて設計され得る。たとえば、任意の多様なフィールド/サブフィールド(考え得る任意の多様な長さおよび形式を備える)を定義して、制御情報に使用できる。1つの例示的な可能性として、図7に示す形式を、必要に応じて使用できる。
見てわかるように、図示された例示的なL−LTF制御フィールドは、MACアドレスやAIDアドレス(または宛先デバイスのMACアドレスまたはAIDの下位部分等の一部)などの部分的な宛先アドレスを含み得る宛先サブフィールド710を含み得る。この例示的なサブフィールドは、6〜11ビットの情報を含み得る。より多くのビットを割り当てることで誤検出の可能性は低くなり得るが、追加の制御情報を提供するために選択された機構(たとえば、符号化スキーム)でより多くのビットの情報を提供できることが必要となる。
さらに、L−LTF制御フィールドは、OFDMシンボル単位、バイト単位、μs単位、または任意の他のメトリック単位のパケットの長さ値を含み得る長さサブフィールド720を含み得る。1つの可能性として、長さサブフィールドは12ビットの情報を含む。ビット数を増やすかまたは減らす(それに対応して最大フィールド値が増加または減少する)ことも可能である。
L−LTF制御フィールドはまた、MIMOサブフィールド730を含み得る。このサブフィールドは、伝送の構成対象であるRFチェーンの数の示唆を含み得る。1つの可能性として、長さサブフィールドは、たとえば1個、2個、3個、または4個のRFチェーンが構成されていることを示すために、1〜2ビットの情報を含み得る。ビットの数を増やすかまたは減らす(たとえば、別の数のMIMO構成が考えられる場合)ことも可能である。
さらに、L−LTF制御フィールドは、符号化サブフィールド740を含み得る。このサブフィールドは、考え得る複数の種類の符号化のうち、どの符号化が伝送に使用されるかの示唆を含み得る。1つの可能性として、符号化サブフィールドは、たとえばBCCまたはLDPCのどちらの符号化が使用されるかを示すために、1ビットの情報を含み得る。ビットの数を増やすかまたは減らす(たとえば、別の数の符号化スキームが考えられる場合)ことも可能である。
さらに、L−LTF制御フィールドは、帯域幅サブフィールド750を含み得る。このサブフィールドは、複数の考え得る伝送帯域幅のうち、どの伝送帯域幅が伝送に使用されるかの示唆を含み得る。1つの可能性として、BWサブフィールドは、たとえば20MHz、40MHz、80MHz、または160MHzのうち、どの帯域幅が伝送に使用されるかを示すために、2ビットの情報を含み得る。ビットの数を増やすかまたは減らす(たとえば、別の数の帯域幅が使用される可能性がある場合)ことも可能である。
さらに、L−LTF制御フィールドは、FFTサブフィールド760を含み得る。このサブフィールドは、複数の考え得るFFTブロックサイズのうち、どのFFTブロックサイズが伝送に使用されるかの示唆を含み得る。1つの可能性として、FFTサブフィールドは、たとえば64ポイント、128ポイント、256ポイント、または512ポイントのFFTブロックのうち、どのFFTブロックが伝送に使用されるかを示すために、2ビットの情報を含み得る。ビットの数を増やすかまたは減らす(たとえば、別の数のFFTサイズが使用される可能性がある場合)ことも可能である。
よって、図7の例示的なL−LTF制御フィールドの場合、24〜30個の情報ビットが制御信号に使用され得る。なお、追加の制御信号が求められる場合、(たとえば、L−LTFに使用される符号化スキームに応じて)それらを含めることも可能である。たとえば、図示されていないが、MU−MIMOの示唆、巡回冗長検査、および/または他の任意の多様なサブフィールドのいずれかまたはすべてを、図7に示されたサブフィールドに加えて、または代替で、必要に応じて含めることが可能であり得る。
少なくとも一部の事例では、そのような情報を、下位互換性を犠牲にせずに、L−LTFに追加することが可能であり得る。言い換えると、下位互換性を備えるように設計されている場合、(たとえば、L−LTFから制御情報を取得できない可能性がある)レガシーデバイスであっても、L−LTFフィールドを使用してチャネル推定およびタイミング同期を実行することができる。
より詳細には、元のL−LTFフィールドは、2つのOFDMシンボルにわたって反復された52トーンを超える+1および−1の既知のシーケンスを含む。内側の48トーンは、たとえばL−SIGおよび後続のフィールドを復号するために、チャネル推定に使用され得る。1/2レートで符号化されている場合、24個の情報ビットが使用可能であり得る。3/4レートで符号化されている場合、36個の情報ビットが使用可能であり得る。差分的に符号化されている場合、47個の情報ビットが使用可能であり得る。反復された既知のシーケンスは、OFDMシンボルの検出を時刻同期するために使用され得る2つの相関ピークを生成し得る。L−LTFの2つのOFDMシンボルは、チャネル推定を実行する前に合計され得り、それによって、たとえば3dBのノイズ低減利得が得られ得る。
図8〜10は、下位互換性を損なわない態様で、L−LTFフィールドに追加情報を含めるための考え得る手法を示す。
図8は、既存のL−LTF BPSKトレーニングシーケンスの上に追加のBPSK信号を追加するための例示的な手法を示す信号点配置図である。生成された信号点配置図は、2ビットのパルス振幅変調(4 PAM)スキームに似ている。しかし、ビットの1つが既知のトレーニングシーケンスによって事実上判断されるため、そのようなスキームで事実上48個の符号化されたビットをL−LTFに追加できる。すべての点が統一力に対してスケールされ得ることに留意されたい。εの値は、必要に応じて選択され得る。例として、図8では、ε=1/2として示されている。
上述したように、各トーンでのチャネル推定は、2つのL−LTF OFDMシンボル(L−LTFサブフィールドとも呼ばれ得る)を合計することにより実行され得る。2つのL−LTFサブフィールドが図9に示すように形成されている場合(すなわち、L−LTF1 910はx1=Xt+ε、L−LTF2 920はx2=Xt−ε)、追加の情報をキャンセルして、各トーンの(たとえば、ハットにより示されるノイズに起因して推定される)トレーニングシーケンスタームHを取得できる。
ここで、ノイズ電力nは−(SNR+3)dB、
|Xt|
2=1、および
()*は複素共役を示す。
よって、2つのL−LTFサブフィールド910、920を合計してチャネル推定を実行するレガシーデバイスでも、既知のトレーニングシーケンスを検出できる。
一方、各トーンの追加情報は、2つのL−LTFサブフィールド910、920の減算により検出され得る。この計算の場合、元のトレーニングシーケンスタームXtがキャンセルされ得り、追加の情報εのみが(一定のノイズと共に)残り得る。
ここで、ノイズ電力nは−(SNR+3)dB。
図10は、既存のL−LTF BPSKトレーニングシーケンスに90度回転したBPSK信号を追加するための例示的な手法を示す信号点配置図である。この場合、配置の実数部分(すなわち、+1または−1)は元の(既知の)トレーニングシーケンスに使用され得り、配置の虚数部分(すなわち、+jまたは−j)は追加の情報ビットを提供し得る。
図11〜13は、図8〜10に示された追加情報を含めるためのスキームのさまざまなテスト結果を示すグラフである。
図11は、フェージングチャネルの拘束長が異なるスキームの例示的なパケット誤り率(PER:Packet Error Rate)のパフォーマンスを示す。図示されているように、両スキーム(重ねたBPSK1110、1130および回転したBPSK1120、1140)は、特に拘束長7(Kcc=7)で良好なパフォーマンスを示している。重ねたBPSKスキーム1110、1130は、たとえば短縮された自由距離dfreeに起因して、回転したBPSKスキーム1120、1140に対して3dBのペナルティを示していることがわかり得る。
図12A〜12Dは、元のL−LTFプロセス1210、追加されたBPSKプロセス1220、および追加された90度回転したBPSKプロセス1230についての異なる信号レベルでのタイミング同期補正(サンプリングタイミングオフセット/STO)の結果を示している。詳細には、図12Aは0dBでの相互相関、図12Bは2dBでの相互相関、図12Cは4dBでの相互相関、図12Dは6dBでのクロス相関をそれぞれ示す。見てわかるように、異なるプロセス間で、パフォーマンスは非常に似ている。追加された90度回転したBPSK1230は、パフォーマンスが若干低下しているように見えるが(ノイズフロアが高い)、この違いはわずかに見える。
図13は、元のL−LTFプロセス1310、追加されたBPSKプロセス1320、および追加された90度回転したBPSKプロセス1330の例示的なチャネル推定パフォーマンスを示す。詳細には、dB単位の平均平方誤差(MSE)でのチャネル推定精度が、dB単位の受信信号対ノイズ比(SNR:Signal to Noise Ratio)の関数として示されている。追加された90度回転したBPSKスキーム1330は、図示されているように、元のL−LTFスキーム1310に似たパフォーマンスを示しているが、追加されたBPSKスキーム1320は、4 PAM配置の単位エネルギー尺度に起因する可能性があるエラーフロアを示している。εの値を減らすことにより、追加されたBPSKスキーム1320のエラーフロアを改善する(たとえば、軽減する)ことが可能だが、それによって当該スキームのPERが低下する可能性がある。
よって、既存のBPSKトレーニングシーケンスの上のBPSKまたは90度回転したBPSKを使用してL−LTFフィールドに制御情報を追加することにより、そのような情報を認識するように構成されたデバイスで、そのデバイスが意図された受信側であるパケットの早い段階で、パケットの特定のパラメータに応じて、受信のために構成要素の準備を開始するか、または代替で、そのデバイスが意図された受信側でないパケットを早期に破棄して、省電力を実現することが可能となり得る。さらに、レガシーデバイスと新しいデバイスの両方が、そのようなスキームを使用して、本来意図されているとおりにL−LTFフィールドをチャネル確立およびタイミング同期に使用することができる。
図4に関連して上述したように、宛先および長さ情報をL−LTFフィールドの一部として提供する代わりに、たとえばL−STFとL−LTFの間に含める新しいフィールドを定義し、その中で宛先および長さ情報を提供することも可能である。図14〜15は、一部の実施形態に応じて、そのようなフィールドを含むパケット構造が802.11acのパケット構造とどのように異なり得るかを示している。見てわかるように、図14は、図6に示す802.11acのパケット構造と同様に、PHYプリアンブルおよびPHYデータを含む例示的なIEEE 802.11ac物理層パケット構造を示している。図示されているように、プリアンブルは、さまざまなレガシーフィールド、および超高スループットのショートトレーニングフィールド、ロングトレーニングフィールド、ならびに信号フィールドを含み得る。これらはそれぞれ固定長だが、その後ろに、可変長であり得る超高スループットのデータフィールド(すなわち、PHYデータ)が続き得る。
図14に示された例示的なIEEE 802.11ac物理層パケット構造では、パケットの宛先情報(詳細には、部分関連IDまたはPAID)は、VHT SIG−A1フィールドで提供され得り、VHT SIG−A2フィールドの受信後にパケットの宛先を判断するために復号および使用され得る。よって、(たとえば、L−SIGフィールドで提供される長さ情報と組み合わせて)、パケットを復号して自らがそのパケットの意図された受信側でないと判断したデバイスは、パケットの残りを破棄し、初期時間、たとえば28μsの後、パケットの残りが伝送される間にスリープすることができる。
図15は、L−STFとL−LTFの間に新しい「低エネルギー信号」または「LE−SIG」フィールドを含む、例示的な新しいIEEE 802.11物理層パケット構造を示している。LE−SIGフィールドは、パケットの宛先および長さ情報を含むことができ、よってパケットの意図された受信側でないデバイスがパケットの残りを破棄し、LE−SIGフィールド後にパケットが伝送されている間にスリープすることを可能にし得る。LE−SIGフィールドが4μsである場合は、受信側のデバイスが12μs後にスリープできることを意味し、LE−SIGフィールドが8μsである場合は、受信側のデバイスが16μs後にスリープできることを意味する。これらにより、図14に示すパケット構造を使用した場合に比べて、約57%(12/28)または43%(16/28)の省電力が実現される。
L−STFは、パケットの先頭の検知、AGC、粗周波数オフセット推定および補正、ならびに粗タイミング推定のいずれかまたはすべてを含む、複数の機能を果たし得る。少なくとも一部の事例では、L−STFは、受信側のデバイスがチャネル推定(L−LTFを使用して/基にして実行され得る)を実行するには十分でない可能性がある。よって、受信側デバイスによるユーザービリティを合理的に予測したうえで、宛先および長さ情報をLE−SIGに含め、図15に示されているようにL−STFとL−LTFの間でLE−SIGを提供するために、LE−SIGは差分的に符号化され得る。たとえば、情報は、サンプル自体で符号化される(すなわち、コヒーレント符号化)のではなく、1つのサンプルから次のサンプルへの移行で符号化され得る。
上述したように、LE−SIGは、パケットの宛先情報および長さ情報を含み得る。LE−SIGの形式は、必要に応じて設計できる。たとえば、宛先情報および長さ情報の任意の形式およびフィールド長を使用できる。1つの可能性として、LE−SIGは23個の情報ビット(第1ビットが差分符号化の参照ビットであり得るため、合計24ビット)を含み得り、そのうち9ビットが宛先アドレスのPAID(または部分的なMACアドレスまたはグループID等の他の任意の圧縮形式)を示し、11ビットがパケットの長さをOFDMシンボル単位で示し、3ビットが巡回冗長検査情報であり得る。そのような形式で、基本サービスセット(BSS)ごとに約1000台のSTAと、5.46msの最大パケット超とをサポートできる。異なる数の情報ビット(合計および/またはフィールドごと)、異なるフィールド形式(たとえば、必要に応じて、確認を含むかまたは含まない、異なる宛先アドレス形式、バイト、μs、または他の任意のメトリック単位の長さ測定等)、追加情報の包含、および/またはLE−SIGフィールドの他のバリエーションを、必要に応じて使用できる。
LE−SIGは、必要に応じて符号化を使用するかまたは使用しないように設計でき、(たとえば、時間ダイバーシティ、ノイズ低減等のために)任意の所望の数だけ反復するように設計できる。たとえば、変調されたシンボルを8μsの間隔で符号化なしで4回反復したり、8μsの間隔でr=1/2の符号化により2回反復したりすることができる。さらに、LE−SIGは、必要に応じて、考え得る任意の多様なPHYデータレートで伝送できる。たとえば、6Mbpsのデータレートを1つのOFDMシンボルピリオド(4μs)に対して使用するか、または3Mbpsのデータレートを2つのOFDMシンボルピリオド(8μs)に対して使用することができる。
LE−SIGは情報を差分的に符号化する可能性があるため、LE−SIGを利用するように構成されたデバイスは、差分デマッパ機能ブロックを(たとえば、無線機の一部として)含み得る。図16は、例示的な受信側ブロック図を示す。このブロック図は、差分デマッパブロックを含み、差分符号化されたLE−SIGフィールドを考え得る多様な実装に応じて復号するために使用され得る。
図示されているように、受信側は、アナログ無線周波数(RF)回路を含み得る。この回路は、アンテナから信号を受信し、それらの(たとえば、フィルタ処理され、増幅され、および/またはその他の方法で変更された)信号をアナログデジタル変換器(A/D)に提供し得る。それに対し、A/Dは、アナログ信号をデジタル信号に変換し、それらのデジタル信号をデジタルフロントエンド回路に提供し得る。着信信号のL−STFフィールドに基づき、受信側はキャリアセンス(CRS:Carrier Sensing)を実行して着信パケットを検出し、さらに(たとえば、着信パケット検出に基づいて提供され得るキャリアセンスブロックからの制御信号に基づいて)自動利得制御(AGC)を構成し、検出された着信パケットごとに周波数オフセットの推定および補正を行うことができる。
高速フーリエ変換(FFT)配置およびFFT(FFT入力バッファおよび出力バッファを利用する可能性がある)の後、たとえば転送のどの部分が特定の時刻に着信したかに応じて、着信信号がチャネル推定ブロック、デマッパブロック、またはLE−SIGシンボル結合器ブロックに提供され得る。図示されているように、着信信号は、データパスコントローラブロックにも提供され得る。データパスコントローラブロックは、信号を分析して、有効にするデータパスを判断し得る。たとえば、データパスコントローラは、着信パケットの2番目のフィールドがLE−SIGフィールドであるかまたはL−LTFフィールドであるかを検出し、LE−SIGシンボル結合器および差分デマッパへのデータパスまたはチャネル推定ブロックをそれぞれ有効にすることができる。
よって、2番目のフィールドがLE−SIGフィールドである場合、LE−SIGフィールドの信号は(たとえば、ノイズ低減の利点を得るために反復されている可能性があるため)LE−SIGシンボル結合器に提供され、さらに差分デマッパに提供され得る。代替で(たとえば、LE−SIG信号が反復されていない場合)、LE−SIGシンボル結合器ブロックは使用されず、LE−SIGデータパスはFFTブロックからの信号を差分デマッパに直接提供することがある。差分デマッパブロックは、前のトーンに対する差分に基づいて、各ビットの値(トーン)を判断し得る。たとえば、トーンが前のトーンから回転している場合は「1」を示し得り、トーンが前のトーンと同じである場合は「0」を示し得る。LE−SIGが符号化(たとえば、r=1/2の符号化)を使用している場合、LE−SIGの復号の一部としてビタビブロックが使用されることもあり、その後、CRCLEが検査されてLE−SIGが適切に復号されたことが確認され得る。代替で、LE−SIGが符号化されていない場合、データパスは差分デマッパからCRCLE検査に直接流れ得る。
受信側がパケットの意図された受信側である場合、チャネル推定がチャネル推定ブロックを使用してL−LTFフィールドに基づいて実行され得る。その後、L−SIGフィールドおよび後続のフィールド(コヒーレントに符号化されている可能性がある)が、デマッパブロックおよびビタビブロックでコヒーレント検出を使用して復号され得る。
上述したように、データパスコントローラは、どの種類のプリアンブルが受信されたか(たとえば、レガシーまたはLE)を識別し、それに応じてデータパスを切り替えることができる。LEプリアンブルの場合、データパスコントローラは、LE−SIGの宛先および長さ情報も検査して、処理を進めるか、またはパケットを破棄するかを判断できる。プリアンブルの種類の識別は、必要に応じて、任意の多様な方法で実行され得る。1つの可能性として、L−LTFフレーム構造を利用して、フィールド(たとえば、PHYプリアンブルの2番目のフィールド)がL−LTFであるか否かを迅速に認識することができる。
たとえば、図17に示されているように、L−LTFは、フィールドの最初の0.8μsに巡回プレフィックスを含み、フィールドの2番目の0.8μsでその巡回プレフィックスを反復し得る。対照的に、LE−SIGフィールドは、フィールドのLE−SIG1部分およびLE−SIG2部分の前に、それぞれ単一の巡回プレフィックスを含み得る。よって、L−STFに従い、データパスコントローラは0.8μsのサンプルを収集し、自己相関を実行し得る。次の0.8μsにピークが存在する場合、フィールドがL−LTFフィールドであること(および着信パケットのプリアンブルがレガシープリアンブルであること)を示している可能性があり、そうでない場合は、フィールドがLE−SIGフィールドであること(および着信パケットのプリアンブルがLEプリアンブルであること)を示している可能性がある。よって、そのような分類をL−STFフィールド後の1.6μs以内に実行できる。
図18は、本明細書に記載されているようなLE−SIGフィールドを含むパケット構造を利用するように構成されたデバイスのPS動作の例示的なプロセスフローを示す流れ図である。
図示されているように、1802で、デバイスは着信伝送を能動的に検索し得る。1804で着信パケットを検出した(L−STFを検出した)後、デバイスは、1806で2番目のフィールドを識別し得る。詳細には、1808で、2番目のフィールドがL−LTFフィールドであるか(たとえば、着信パケットがレガシーパケットであるか)またはLE−SIGフィールドであるか(たとえば、着信パケットが図15に図示され且つ説明されたパケット構造を有しているか)が判断され得る。
2番目のフィールドを識別するための機構の1つは、たとえば受信チェーンの複数のブロックを(たとえば、並列で)同時に使用して、単純に2番目のフィールドをL−LTFとして復号し(たとえば、着信信号が予想されるトレーニングシーケンスに一致するか否かを判断する)、またLE−SIGとして復号する(たとえば、LE−SIGのCRC値が適切であるか否かを判断する)ことである。
代替で、図示されているように、2番目のフィールドの早期識別にデータパスコントローラ(図16〜17に関連して本明細書で上述したもの等)を使用することもできる。データパスコントローラは、L−STFの後に、レガシープリアンブルに存在し得る反復された巡回プレフィックスで時間領域相関器を(たとえば、専用ハードウェアで)実行して、2番目のフィールドの前または先頭で2番目のフィールドの身元を判断することができる。
2番目のフィールドがLE−SIGフィールドである場合、1810で、差分デマッパの受信パスが有効にされ得る。1812で、LE−SIGのCRS(CRCLE)が検査され得る。CRCLEが成功した場合、1814で、パケットの宛先アドレス(DA:Destination Address)および長さが検査され得る。DAが図18のプロセスフローを実装するデバイスのDAではない場合、1816および1818で、デバイスはタイマーを設定し、パケットの長さにわたってスリープすることができる。DAが図18のプロセスフローを実行するデバイスのDAである場合、デバイスはステップ1814からステップ1822に進んで、パケットの残りの復号を続行できる。
ステップ1812でCRCLEが失敗した場合、劣悪な受信条件が原因(または、パケットがレガシーパケットであり、2番目のフィールドが実際にはL−LTFフィールドであることが原因)であり得る。1つの可能性として(図示されているように)、デバイスはステップ1818に進み、パケットの残りを単純に破棄して、一定時間(たとえば、ランダムもしくは疑似ランダムな期間、次回のビーコンまで、または他の任意の所望の間隔)スリープすることができる。その後、デバイスは起動し、ステップ1802に戻って着信パケットを再び能動的に検索できる。別の可能性として(図示せず)、デバイスは、少なくとも宛先アドレスおよびパケット長の次回の示唆が受信されるまで、パケットの受信の続行を試みる(たとえば、L−LTFフィールドでチャネル推定を実行し、以降のフィールドを復号する)ことができる。
ステップ1808で、パケットがレガシープリアンブルを含み、2番目のフィールドがL−LTFフィールドであると判断された場合、デバイスは図示されたプロセスフローの右手側に従い得る。この場合、ステップ1820に進んだデバイスは、チャネル推定のパスを有効化し、1822で、L−SIGおよびパケットの残りを処理し得る(少なくとも宛先アドレスおよびパケット長の示唆が受信されるまで)。パケットがそのデバイスに対して意図されたものではない場合(そのことが判断された後)、デバイスはパケットを破棄し、パケットの時間の残りについてスリープすることができる。パケットがそのデバイスに対して意図されたものである場合、1824で、デバイスはパケットの末尾でCRCDataを検査し、成功した場合は、1826で、確認を送信し得る。CRCDataが失敗した場合、デバイスは代わりにステップ1828に進み、一定時間(たとえば、ランダムもしくは疑似ランダムな期間、次回のビーコンまで、または他の任意の所望の間隔)スリープすることができる。その後、デバイスは起動し、ステップ1802に戻って着信パケットを再び能動的に検索できる。
図19は、本明細書に記載されているようなLE−SIGフィールドを含むパケット構造を利用するように構成されていないレガシーデバイスの動作の例示的なプロセスフローを示す流れ図である。
図示されているように、1902で、デバイスは着信伝送を能動的に検索し得る。1904で着信パケットを検出した(L−STFを検出した)後、1906で、デバイスは2番目のフィールドをL−LTFとして復号することを試み得る。着信パケットがレガシーパケットである場合(その場合、2番目のフィールドは実際にL−LTFであり得る)、デバイスはL−LTFの復号に成功し、その後L−SIGおよびパケットの残りを1908で処理できる。よってデバイスは、少なくとも宛先アドレスおよびパケット長の示唆が受信されるまで、パケットの処理を続行できる。パケットがそのデバイスに対して意図されたものでない場合、デバイスはそのように判断された後、パケットの残りを破棄してスリープすることができる。パケットがそのデバイスに対して意図されたものである場合、1910で、デバイスはパケットの末尾でCRCDataを検査し、成功した場合は、1912で確認を送信できる。CRCDataが失敗した場合、デバイスは代わりにステップ1914に進み、一定時間(たとえば、ランダムもしくは疑似ランダムな期間、次回のビーコンまで、または他の任意の所望の間隔)スリープすることができる。その後、デバイスは起動し、ステップ1902に戻って着信パケットを再び能動的に検索できる。
着信パケットがレガシーパケットでない場合(その場合、2番目のフィールドはLE−SIGフィールドであり得る)、1906で、デバイスはL−LTFの復号に失敗し得る。この場合、デバイスは、(たとえば、ランダムもしくは疑似ランダムな期間、次回のビーコンまで、または他の任意の所望の間隔)スリープし、最終的に起動して着信パケットを再び能動的に検索するか、またはすぐにステップ1902に戻って着信パケットを能動的に検索することができる。よって、本明細書で記載されたようなLE−SIGフィールドを含むパケット構造の使用は、少なくとも一部の事例では、レガシーデバイスとの下位互換性を提供しない可能性がある。
以下では、本開示のさらなる例示的な実施形態を示す。
1.ワイヤレスデバイスによりワイヤレス伝送を受信するステップであって、ワイヤレス伝送が物理層(PHY)プリアンブルとPHYデータとを含み、PHYプリアンブルが、宛先を示す宛先情報と、ワイヤレス伝送の長さを示す長さ情報とを含み、PHYプリアンブルが、チャネル推定用に構成された部分を含み、宛先情報および長さ情報が、PHYプリアンブルのチャネル推定用に構成された部分に含まれるステップと、ワイヤレスデバイスによりワイヤレス伝送がワイヤレスデバイスに対して意図されたものであるか否かを宛先情報に基づいて判断するステップと、ワイヤレス伝送がワイヤレスデバイスに宛てられたものでないことを宛先情報が示している場合にワイヤレスデバイスにより第1ワイヤレス伝送の残りを破棄するステップとを含む方法。
2.宛先情報および長さ情報が、宛先情報と長さ情報とを伝えるBPSK信号をBPSKトレーニングシーケンスに追加することによって符号化され、追加されるBPSK信号が、BPSKトレーニングシーケンスの上にBPSK信号を追加するか、またはBPSKトレーニングシーケンスに90度回転したBPSK信号を追加することにより追加される例1の方法。
3.ワイヤレス伝送がIEEE 802.11ワイヤレス通信であり、PHYプリアンブルが、少なくともレガシーショートトレーニングフィールドとレガシーロングトレーニングフィールドとを含み、宛先情報および長さ情報が、レガシーロングトレーニングフィールドの一部である例1または例2の方法。
4.ワイヤレスデバイスによりワイヤレス伝送の残りを破棄するステップが、長さ情報に基づいて、ワイヤレス伝送の長さにわたりスリープするかまたは低電力状態に入るステップを含む例1〜3のいずれかの方法。
5.第1ワイヤレスデバイスにより第1ワイヤレス伝送を実行するステップであって、第1ワイヤレス伝送が物理層(PHY)プリアンブルとPHYデータとを含み、PHYプリアンブルが、第1ワイヤレス伝送の宛先であるデバイスを示す宛先情報と、第1ワイヤレス伝送の長さを示す長さ情報とを含み、PHYプリアンブルが、チャネル推定用に構成された部分を含み、宛先情報および長さ情報が、PHYプリアンブルのチャネル推定用に構成された部分に含まれるステップと、第2ワイヤレスデバイスにより、第1ワイヤレス伝送の少なくとも一部を受信するステップと、第1ワイヤレス伝送が第2ワイヤレスデバイスに宛てられたものでないことを宛先情報が示している場合に、第2ワイヤレスデバイスにより、宛先情報に基づいて、第1ワイヤレス伝送が第2ワイヤレスデバイスに対して意図されたものではないと判断するステップと、第2ワイヤレスデバイスにより、第1ワイヤレス伝送の残りを破棄するステップとを含む方法。
6.宛先情報および長さ情報が、宛先情報と長さ情報とを伝えるBPSK信号をBPSKトレーニングシーケンスに追加することによって符号化され、追加されるBPSK信号が、BPSKトレーニングシーケンスの上にBPSK信号を追加するか、またはBPSKトレーニングシーケンスに90度回転したBPSK信号を追加することにより追加される例5の方法。
7.ワイヤレス伝送がIEEE 802.11ワイヤレス通信であり、PHYプリアンブルが、少なくともレガシーショートトレーニングフィールドとレガシーロングトレーニングフィールドとを含み、宛先情報および長さ情報が、レガシーロングトレーニングフィールドの一部である例5または例6の方法。
8.第2ワイヤレスデバイスにより第1ワイヤレス伝送の残りを破棄するステップが、長さ情報に基づいて、第1ワイヤレス伝送の長さにわたりスリープするかまたは低電力状態に入るステップを含む例5〜7のいずれかの方法。
9.ワイヤレスデバイスによりワイヤレス伝送を受信するステップであって、ワイヤレス伝送が物理層(PHY)プリアンブルとPHYデータとを含み、PHYプリアンブルが、宛先を示す宛先情報と、ワイヤレス伝送の長さを示す長さ情報とを含み、PHYプリアンブルが、チャネル推定用に構成された部分を含み、宛先情報および長さ情報が、PHYプリアンブルのチャネル推定用に構成された部分より前に位置するステップと、ワイヤレスデバイスにより、ワイヤレス伝送がワイヤレスデバイスに宛てられたものであることを宛先情報が示しているか否かを判断するステップと、ワイヤレス伝送がワイヤレスデバイスに宛てられたものでないことを宛先情報が示している場合に、ワイヤレスデバイスにより、ワイヤレス伝送の残りを破棄するステップとを含む方法。
10.宛先情報および長さ情報が差分的に符号化され、ワイヤレス伝送のチャネル推定用に構成された部分より後ろの部分がコヒーレントに符号化される例9の方法。
11.ワイヤレス伝送がIEEE 802.11ワイヤレス通信であり、PHYプリアンブルが、少なくともレガシーショートトレーニングフィールドとレガシーロングトレーニングフィールドとを含み、宛先情報および長さ情報が、レガシーショートトレーニングフィールドより後ろであり且つレガシーロングトレーニングフィールドより前で提供される例9または例10の方法。
12.第2ワイヤレスデバイスにより第1ワイヤレス伝送の残りを破棄するステップが、長さ情報に基づいて、第1ワイヤレス伝送の長さにわたりスリープするかまたは低電力状態に入るステップを含む例9〜11のいずれかの方法。
13.第1ワイヤレスデバイスにより第1ワイヤレス伝送を実行するステップであって、第1ワイヤレス伝送が物理層(PHY)プリアンブルとPHYデータとを含み、PHYプリアンブルが、第1ワイヤレス伝送の宛先であるデバイスを示す宛先情報と、第1ワイヤレス伝送の長さを示す長さ情報とを含み、PHYプリアンブルが、チャネル推定用に構成された部分を含み、宛先情報および長さ情報が、PHYプリアンブルのチャネル推定用に構成された部分より前に位置するステップと、第2ワイヤレスデバイスにより、第1ワイヤレス伝送の少なくとも一部を受信するステップと、第1ワイヤレス伝送が第2ワイヤレスデバイスに宛てられたものでないことを宛先情報が示している場合に、第2ワイヤレスデバイスにより、宛先情報に基づいて、第1ワイヤレス伝送が第2ワイヤレスデバイスに対して意図されたものではないと判断するステップと、第2ワイヤレスデバイスにより、第1ワイヤレス伝送の残りを破棄するステップとを含む方法。
14.ワイヤレスデバイスによりワイヤレス伝送を受信するステップであって、ワイヤレス伝送が物理層(PHY)プリアンブルとPHYデータとを含み、PHYプリアンブルが、宛先を示す宛先情報と、ワイヤレス伝送の長さを示す長さ情報とを含むステップと、宛先情報に基づいて、ワイヤレス伝送がワイヤレスデバイスに宛てられたものであるか否かを判断するステップと、ワイヤレス伝送がワイヤレスデバイスに宛てられたものでない場合に、ワイヤレス伝送の残りを破棄するステップとを含む方法。
15.PHYプリアンブルが、チャネル推定用に構成された部分を含み、宛先情報および長さ情報が、PHYプリアンブルのチャネル推定用に構成された部分より前に位置する例14の方法。
16.宛先情報および長さ情報が差分的に符号化され、ワイヤレス伝送のチャネル推定用に構成された部分より後ろの部分がコヒーレントに符号化される例14の方法。
17.ワイヤレス伝送がIEEE 802.11ワイヤレス通信であり、PHYプリアンブルが、少なくともレガシーショートトレーニングフィールドとレガシーロングトレーニングフィールドとを含み、宛先情報および長さ情報が、レガシーショートトレーニングフィールドより後ろであり且つレガシーロングトレーニングフィールドより前で提供される例14〜16のいずれかの方法。
18.第1ワイヤレス伝送の残りを破棄するステップが、長さ情報に基づいて、第1ワイヤレス伝送の長さにわたりスリープするかまたは低電力状態に入るステップを含む例14〜17のいずれかの方法。
19.宛先情報が、宛先デバイスの部分的な媒体アクセス制御(MAC)アドレスまたは宛先デバイスの部分関連ID(PAID)のうちの1つを含む例14〜18のいずれかの方法。
20.長さ情報が、ワイヤレス伝送の長さを1またはバイト単位またはOFDMシンボル単位で示す例14〜19のいずれかの方法。
21.ワイヤレス伝送がIEEE 802.11ワイヤレス通信であり、PHYプリアンブルが、少なくともレガシーショートトレーニングフィールドとレガシーロングトレーニングフィールドとを含み、宛先情報および長さ情報が、レガシーロングトレーニングフィールドの一部である例14〜16または18または19のいずれかの方法。
22.宛先情報および長さ情報が、PHYプリアンブルの差分的に符号化されるフィールドに含まれ、OFDMシンボル宛先情報と長さ情報とが、差分的に符号化されるフィールドで少なくとも2回反復される例14〜21のいずれかの方法。
23.PHYプリアンブルのレガシーショートトレーニングフィールドより後ろのフィールドが、レガシーロングトレーニングフィールドであるか、または宛先情報と長さ情報とを含む低エネルギー信号フィールドであるかを判断するステップをさらに含む例14〜22のいずれかの方法。
24.PHYプリアンブルのレガシーショートトレーニングフィールドより後ろのフィールドがレガシーロングトレーニングフィールドであるかまたは低エネルギー信号フィールドであるかを判断するステップが、レガシーショートトレーニングフィールドより後ろのフィールドの最初の0.8μsのサンプルを収集するステップと、レガシーショートトレーニングフィールドより後ろのフィールドの最初の0.8μsの次の0.8μsとの自己相関を実行するステップと、自己相関がピークとなる場合に、レガシーショートトレーニングフィールドより後ろのフィールドがレガシーロングトレーニングフィールドであると判断するステップと、自己相関がピークとならない場合に、レガシーショートトレーニングフィールドより後ろのフィールドが低エネルギー信号フィールドであると判断するステップとをさらに含む例23の方法。
25.第1ワイヤレスデバイスによりワイヤレス伝送用の信号を生成するステップであって、信号が物理層(PHY)プリアンブルとPHYデータとを含み、PHYプリアンブルが、ワイヤレス伝送が意図されているデバイスを示す宛先情報と、ワイヤレス伝送の長さを示す長さ情報とを含み、PHYプリアンブルが、チャネル推定用に構成された部分を含み、宛先情報および長さ情報が、PHYプリアンブルのチャネル推定用に構成された部分より前に位置するか、またはその部分に含まれるステップと、信号をワイヤレスに伝送するステップとを含む方法。
26.宛先情報および長さ情報が、PHYプリアンブルのチャネル推定用に構成された部分より前に位置し、且つ差分的に符号化され、信号のチャネル推定用に構成された部分より後ろの部分が、コヒーレントに符号化される例25の方法。
27.宛先情報が宛先デバイスの部分関連ID(PAID)を含む例25または例26の方法。
28.信号がIEEE 802.11ワイヤレス通信信号であり、PHYプリアンブルが、少なくともレガシーショートトレーニングフィールドとレガシーロングトレーニングフィールドとを含み、宛先情報および長さ情報が、レガシーショートトレーニングフィールドより後ろであり且つレガシーロングトレーニングフィールドより前で提供される例25〜27のいずれかの方法。
29.信号がIEEE 802.11ワイヤレス通信信号であり、PHYプリアンブルが、少なくともレガシーショートトレーニングフィールドとレガシーロングトレーニングフィールドとを含み、宛先情報および長さ情報が、レガシーロングトレーニングフィールドの一部として提供される例25〜27のいずれかの方法。
30.ワイヤレスデバイスにより実行される、ワイヤレス伝送を受信するステップであって、ワイヤレス伝送が物理層(PHY)プリアンブルとPHYデータとを含み、PHYプリアンブルがレガシーロングトレーニングフィールド(L−LTF)を含み、L−LTFがワイヤレス伝送の制御情報を含むステップと、L−LTFフィールドの制御情報を判断するステップと、制御情報に基づいてワイヤレス伝送の受信パラメータを構成するステップとを含む方法。
31.L−LTFが、チャネル推定用に構成されたBPSKトレーニングシーケンスを含み、制御情報が、BPSKトレーニングシーケンスにBPSK信号を追加することにより符号化される例30の方法。
32.制御情報が、BPSKトレーニングシーケンスの上にBPSK信号を追加することにより符号化される例31の方法。
33.制御情報が、BPSKトレーニングシーケンスに90度回転したBPSK信号を追加することにより符号化される例31の方法。
34.制御情報が、ワイヤレス伝送の宛先および長さ情報を含む例30〜33のいずれかの方法。
35.制御情報が、ワイヤレス伝送のMIMO構成情報を含む例30〜34のいずれかの方法。
36.制御情報が、ワイヤレス伝送がマルチユーザーMIMOまたはシングルユーザーMIMOのどちらを使用するかの示唆を含む例30〜35のいずれかの方法。
37.制御情報が、ワイヤレス伝送に使用される符号化の種類の示唆を含む例30〜36のいずれかの方法。
38.制御情報が、ワイヤレス伝送の帯域の示唆を含む例30〜37のいずれかの方法。
39.制御情報が、ワイヤレス伝送に使用される高速フーリエ変換ブロックのサイズの示唆を含む例30〜38のいずれかの方法。
40.第1ワイヤレスデバイスにより実行される、ワイヤレス伝送の信号を生成するステップであって、信号が物理層(PHY)プリアンブルとPHYデータとを含み、PHYプリアンブルのフィールドが、ワイヤレスデバイスによるチャネル推定用に構成されたトレーニングシーケンスを含み、フィールドが、ワイヤレス伝送の受信パラメータを提供するように構成された制御情報をさらに含むステップと、信号をワイヤレス伝送するステップとを含む方法。
41.信号がIEEE 802.11ワイヤレス通信信号であり、フィールドが、IEEE 802.11ワイヤレス通信信号のPHYプリアンブルのレガシーロングトレーニングフィールド(L−LTF)を含む例40の方法。
42.制御情報が、宛先情報と長さ情報とを伝えるBPSK信号をBPSKトレーニングシーケンスに追加することによって符号化され、追加されるBPSK信号が、BPSKトレーニングシーケンスの上にBPSK信号を追加するか、またはBPSKトレーニングシーケンスに90度回転したBPSK信号を追加することにより追加される例40または例41の方法。
43.制御情報が、ワイヤレス伝送が意図されたデバイスを示す宛先情報と、ワイヤレス伝送の長さを示す長さ情報とを含む例40〜42のいずれかの方法。
44.宛先情報および長さ情報が、ワイヤレス伝送の宛先でないデバイスによってワイヤレス伝送の残りを破棄することを判断するために使用されるように構成されている例43の方法。
45.制御情報が、ワイヤレス伝送の受信のためのMIMO構成の示唆、SU−MIMOまたはMU−MIMOのどちらを使用するのかの示唆、ワイヤレス伝送に使用される符号化の種類の示唆、ワイヤレス伝送の帯域幅の示唆、およびワイヤレス伝送に使用される高速フーリエ変換(FFT)ブロックサイズの示唆の少なくとも1つを含む例40〜44のいずれかの方法。
46.アンテナと、アンテナに動作可能に接続された処理要素とを含み、処理要素およびアンテナが上述した例1〜45のいずれかの方法のいずれかまたはすべての部分を実装するように構成されたワイヤレスデバイス。
47.ワイヤレス通信用に構成された1つまたは複数のアンテナに接続された1つまたは複数の無線機と、1つまたは複数の無線機に動作可能に接続された処理要素とを含み、上述した例1〜45のいずれかの方法のいずれかまたはすべての部分を実装するように構成されたワイヤレスユーザー機器(UE)デバイス。
48.デバイスで実行されたときに、上述した例1〜45のいずれかの方法のいずれかまたはすべての部分をデバイスに実装させるプログラム命令を含む持続性コンピュータアクセス可能メモリ媒体。
49.上述した例1〜45のいずれかの方法のいずれかまたはすべての部分を実行するための命令を含むコンピュータプログラム。
50.上述した例1〜45のいずれかの方法要素のいずれかまたはすべてを実行する手段を含む装置。
本開示の実施形態は、任意の多様な形式で実現され得る。たとえば、一部の実施形態は、コンピュータにより実装される方法、コンピュータ可読メモリ媒体、またはコンピュータシステムとして実現され得る。他の実施形態は、ASIC等の1つまたは複数の特別設計されたハードウェアデバイスを使用して実現され得る。さらに他の実施形態は、FPGA等の1つまたは複数のプログラム可能ハードウェア要素を使用して実現され得る。
一部の実施形態では、持続性コンピュータ可読メモリ媒体がプログラム命令および/またはデータを格納するように構成され得り、そのプログラム命令が、コンピュータシステムにより実行された場合に、方法、たとえば本明細書に記載された任意の方法実施形態、本明細書に記載された方法実施形態の任意の組み合わせ、本明細書に記載された任意の方法実施形態の任意のサブセット、またはそのようなサブセットの任意の組み合わせをコンピュータシステムに実行させる。
一部の実施形態では、デバイス(たとえば、STA)が、プロセッサ(または一群のプロセッサ)とメモリ媒体とを含むように構成され得り、メモリ媒体がプログラム命令を格納し、プロセッサがメモリ媒体からプログラム命令を読み取って実行するように構成され、プログラム命令が、本明細書に記載された任意の多様な方法実施形態(または本明細書に記載された方法実施形態の任意の組み合わせ、本明細書に記載された任意の方法実施形態の任意のサブセット、もしくはそのようなサブセットの任意の組み合わせ)を実装するように実行可能である。デバイスは、任意の多様な形式で実現され得る。
上記の実施形態について詳しく説明したが、以上の開示を完全に理解することで、多数のバリエーションおよび変更が当業者にとって明らかとなる。以下の特許請求の範囲は、そのようなバリエーションおよび変更をすべて包含すると解釈されることが意図されている。