JP6009895B2 - 監査業務支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、監査役及び/又は監査役会の業務を支援する監査業務支援システムに関する。
監査役の地位は、会社法に規定されており、その第327条には取締役会設置会社の監査役の設置義務が定められ、株主に代わり、代表取締役や取締役会による会社経営を監督するシステムが構築されている(会社法第381条〜389条)。
さらに、会社法第328条では、大会社における監査役会等の設置義務が規定され、監査役に加えて監査役会の設置も義務付けている。その趣旨は、株式会社の規模が一定以上の公開会社である大会社において、監査役会を通じての組織的な監査を行うことで株主の利益損なわないことや、企業経営の適正性を監視するものである。
ただし、監査役会による会社経営の監督においては、監査役の独任制(各監査役は、他者の意見から独立しており、独自判断で結論を出して行動すること)は維持されている。
監査役及び監査役会の役割・機能を達成するための具体的な業務は、次の通りである。
(1) 監査役会の運営において、招集通知を発信し、資料を作成し、議事録を作成すること、
(2) 監査計画案を作成すること、
(3) 監査役監査活動として、3−1 代表取締役との面談、役職員からの報告聴取、現地調査(往査)等の事前準備としてのスケジュール調整、論点整理、各種情報の収集、事後処理としての報告書の作成、監査調査案の作成、
3−2 諸会議への出席、重要書類の閲覧、3−3 会計監査人からの報告聴取と監査立会い、3−4 法令・諸規則の確認、監査役監査に係る調書・確認(特命事項調査等)、
(4) 監査役監査報告書・監査役会監査報告書の作成
(5) その他の管理業務として、監査日程管理、予算管理、その他調書の作成・管理・保管等である。
一方で、会社法は、株式会社と監査役等の役員との関係は、委任に関する規定に従うことを定め(第330条)、監査役は会社に対して善管注意義務を負い(民法644条)、監査役がその任務を怠ったときは、株式会社に対し、損害賠償の責任を負うこととなる(第423条)。
監査役の任務懈怠が問われる場面としては、例えば取締役が会社に損害を与え、取締役の責任を追及するに際し、その損害と取締役の任務懈怠、悪意によるものかどうかの因果関係の判断、評価を株主に行う場合であり、また必要に応じて株主に代わり損害賠償訴訟を提議する場合である。
即ち、かかる場合に会社に与えた損害と取締役と因果関係を証明するにあたり、監査役が日頃の監査役の役割を如何に果たしていたか、日頃の監査役の活動プロセスでの「善管注意義務」の有無が株主から問われることとなるのである。
しかし、上記業務において日頃の監査役の活動プロセスの基準となるべき「監査役は何のために、何を良しとして活動し判断するのか、どのような技法を採用するのが有効か」という問いに対しては、明快な答えが無いのが現状であり、いわんや、監査役の業務を支援する監査業務支援システムは見当たらない。
特許文献1は「監査業務管理システム」を開示しているものの、その内容は会計監査業務において業務の標準化を図ることを目的としたもので、上記監査業務自体を支援するシステムを提供するものではない。
再公表WO2004/003804号公報
上記システムを提供するためには、次の課題の解決が必要である。
1. 監査役及び監査役会がなすべき活動(MUST DO活動)を漏れなく抽出し、企業活動と連動した監査役活動のプロセスを定型化すること、
2. そのため、社会的に監査役を支え、且つ、その実績のある日本監査役協会が作成した「監査役監査基準」に準拠した手続によってシステムを作り上げること、
3. システムの使い易さを高めるため、手続を単に羅列することではなく、手続を立体的に、階層構造的に、把握できるようにすること、
4. イベント駆動型プログラムを多用して、システムの操作容易性を高め、監査活動の効率性を高めること、
5. 各監査役が、遺漏なく監査活動を遂行したことを明確に、且つ、確実に証明できるようにすること、
6. 会社法等の改正等に対応して、簡単にバージョンアップできるシステムであること、等である。
そこで、本発明は、任務懈怠、善管注意義務違反となる過失を予防するめたに、前記「監査役監査基準」に準拠して、監査役の行動基準を管理表に纏め、少なくとも手続上の問題を起さないように、その手続の定型化を図り、また、相当な注意を払って、遺漏なく監査活動を遂行したことを証明するために、監査活動の経過や結果の記録と保存方法を統一することができる、監査役及び/又は監査役会(以下、監査役とも略称する)の監査業務支援システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、入力装置及び出力装置と、記憶装置と、中央処理装置を用いて、監査役の業務を支援する監査業務支援システムを構築する場合に、
前記記憶装置は、
監査役及び監査役会の活動計画が時系列に書込まれる各事業年度毎のスケジュール表の読込み、編集、書込み処理がプログラムされた活動計画管理モジュールと、
監査役会の権限、監査役の権限と義務、監査役会の組織と運営に必要な資料の作成と活動、特に年度末から定時総会までの期間での諸活動に必要な資料作成を支援し、それらを保存する処理がプログラムされた第1の業務実施支援モジュールと、
監査法人及び取締役の適正活動を評価・確認するため、監査役会としての議事録の作成及び保存する処理がプログラムされた第2の業務実施支援モジュールと、
本店・支店・工場、その他の事業所の業務が適法かつ適正に実施されていることを現場で把握し、その状況を記録・保存する処理がプログラムされた第3の業務実施支援モジュールと、
監査役独任性の観点から、監査報告書の作成に当たり、その判断基準となる資料及び監査役活動を記録、保存する処理がプログラムされた第4の業務実施支援モジュールを格納し、且つ、
前記記憶装置は、
前記スケジュール表の雛型データ、第1乃至第4の各業務実施支援モジュールに関連する雛型データ及び更新された各雛型データを格納すると共に、
前記中央処理装置は、
前記スケジュール表において、第1乃至第4の業務実施支援モジュールを起動させる指令ボタンを前記出力装置に表示させ、
その指令ボタンの操作により、第1の業務実施支援モジュールが選択された場合に、そのモジュールに従って、前記出力装置に、前記雛型データとして定時株主総会の日程表(決算スケジュール表)、総会までの手続を表示する総会前手続表又は総会後の手続を表示する総会後手続表を前記出力装置に表示させ、
前記決算スケジュール表、総会前手続表又は総会後手続表において、総会前の手続又は総会後の手続に関連する前記雛型データを表示させる指令ボタンを前記出力装置に表示させ、
その指令ボタンの操作により、前記雛型データを前記出力装置に出力させると共に、
前記中央処理装置は、前記スケジュール表のボタンの操作により、第2の業務実施支援モジュールが選択された場合に、そのモジュールに従って、前記出力装置に、監査役会運営に関する初期画面を表示させ、
その画面において、監査役会の運営に関する雛型データを読み込ませる指令ボタンを前記出力装置に表示させ、
その指令ボタンの操作により、前記雛型データを前記出力装置に出力させ、
前記中央処理装置は、前記スケジュール表のボタンの操作により、第3の業務実施支援モジュールが選択された場合に、そのモジュールに従って、前記出力装置に、往査に関する初期画面を表示させ、
その画面において、往査に関する雛型データを読み込ませる指令ボタンを前記出力装置に表示させ、
その指令ボタンの操作により、前記雛型データを前記出力装置に出力させ、
前記中央処理装置は、前記スケジュール表のボタンの操作により、第4の業務実施支援モジュールが選択された場合に、そのモジュールに従って、前記出力装置に、調書に関する初期画面を表示させ、
その画面において、調書に関する雛型データを読み込ませる指令ボタンを前記出力装置に表示させ、
その指令ボタンの操作により、前記雛型データを前記出力装置に出力させることを特徴とする監査業務支援システムとした(請求項1の発明)
上記指令ボタンは、プログラムを起動させるイベントを発生させるもので、例えば、その指令ボタンがクリックされることにより、指令信号が中央処理装置に出力されて、所定のプログラムが起動することとなる。
初期画面は、各モジュールのプログラムが起動される時に、最初に出力装置としてのディスプレイ等に表示される画面である。
本願発明によれば、スケジュール表は、原則、各事業年度毎に完成させ、その後はこのスケジュール表に関連付けられ、且つ、メモリに格納されている定型化されている各種雛型データを読込んで利用できると共に、それらの雛型データを基に作成された書類が証拠として、適切に、統一的に保存される。
また、スケジュール表は、必要に応じて追加、変更、削除は随時行う事ができ、追加、変更されたスケジュール項目も、前記各モジュールに連動し上記と同等の機能が発揮される。
また、本願発明によれば、各種雛型データは、前記各モジュールに連動させてメモリに格納されており、また「監査役監査基準」に準拠した雛型であることから、スケジュール表を作成する場合に、監査役のMUST DO活動を漏れなく抽出させるように機能させることができ、また企業活動と連動した監査役活動のプロセスを定型化することができる。
また、スケジュール表 → 決算スケジュール表 → 総会前手続表又は総会後手続表 → 雛型の順序で、ディスプレイ等に表示されるので、MUST DO活動を立体的に、階層構造的に把握でき、監査役が業務内容を把握し易いようにしている。
また、指令ボタンにより、イベント駆動型プログラムを多用して、システムの操作容易性を高め、監査活動の効率性を高めている。
さらに、前記メモリは更新される各雛型データが格納されるので、遺漏なく監査活動を遂行したことを明確に、且つ、確実に証明できる。
前記活動計画管理モジュールにより、次年度のスケジュール表が作成される場合に、前年度のスケジュール表を読み込み、表示させると共に、前年度の手続項目を全て再利用するか、定期的な手続以外をスケジュール表から削除することが選択できることを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システムとした(請求項2の発明)。
よって、前記メモリは更新される雛型データを有効に活用することができる。
前記活動計画管理モジュールは、カレンダー情報に基づき、現時点における前記スケジュール表の時系列の色分表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システムとした(請求項3の発明)。
よって、監査役は、ディスプレイ等の表示画面により、現時点の監査活動の状況を視覚により把握できる。
前記活動計画管理モジュールによるスケジュール表の読込み、編集、書込みは、監査役、監査役会のスケジュールを更新できる特定監査役用起動モジュールが起動されたときのみ、可能とされることを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システムとした(請求項4の発明)。
よって、他の監査役がスケジュール表の作成に関与することはないので、日程等の矛盾が生じることなく、信頼できるスケジュール表が作成される。
なお、特定監査役以外の者は、スケジュール表を照会することはできる。
前記活動計画管理モジュールで保存された活動計画のスケジュール表に記入され、保存される事項に従い、前記各雛型データが書き替えられることを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システムとした(請求項5の発明)。
よって、スケジュール表を完成させることにより、システム全体が自動的に構築されるようになっている。
前記第1の業務実施支援モジュールは、前記雛型データの「案」段階、「決定」段階を判断し、「案」又は「決定」の文書の発行仕分けを行うことを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システムとした(請求項6の発明)。
よって、上記発行仕分けが決算スケジュール表等に表示されることで、監査役は、ディスプレイ等の表示画面により、手続進行の状況を視覚により把握できる。
前記各モジュールは、常勤監査役用の起動モジュールから起動されることを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システムとした(請求項7の発明)。
常勤監査役、その他、スタッフ等にもこのシステムが活用される。
監査を行う利用者(監査役)、監査法人、監査の対象となる利用企業の経営環境の保存による登録が行われた場合に、前記活動計画管理モジュールを起動させる初期化モジュールを備えることを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システムとした(請求項8の発明)。
よって、本システムがスムースに導入される。
本願発明によれば、任務懈怠、善管注意義務違反となる過失を予防するめたに、前記「監査役監査基準」に準拠して、監査役の行動基準をスケジュール表に纏めることで、少なくとも手続上の問題を起さないようにすることができ、また、手続の定型化を図ることができる。
また相当な注意を払って、遺漏なく監査活動を遂行したことを証明するために、監査活動の経過や結果の記録と保存方法を統一することができる。
実施例に係る監査業務支援システムの構成ブロック図、 同システムのメモリにおいて予め格納される雛型データの一覧図 同システムの活動計画管理モジュールにおいて、その処理対象となるスケジュール表の雛型データの表示画面図、 同システムの第1の業務実施支援モジュールにおいて、その処理対象となる決算スケジュール表の雛型データの表示画面図、 同システムの第1の業務実施支援モジュールにおいて、その処理対象となる総会前手続表の雛型データの表示画面図、 同総会後手続表の雛型データの表示画面図、 同システムの第2の業務実施支援モジュールにおいて、その処理対象となる監査役会の運営一覧表の雛型データの表示画面図、 同システムの第3の業務実施支援モジュールにおいて、その処理対象となる監査対象先一覧表(往査先一覧表)の雛型データの表示画面図、 同システムの第4の業務実施支援モジュールにおいて、その処理対象となる監査調書作成支援の雛型データの表示画面図、 同システムのルーチン図、 同システムの初期設定モジュールにおいて、その処理対象となる初期設定の表示画面図、 同初期設定の表示画面図、 同システムの活動計画管理モジュールにおける表示画面図、 同活動計画管理モジュールにおいて、その処理対象となるスケジュール表の表示画面図、 同システムの第1の業務実施支援モジュールにおいて、その処理対象となる決算スケジュール表の表示画面図、 同システムの第1の業務実施支援モジュールにおいて、その処理対象となる総会前手続表の表示画面図、 同総会後手続表の表示画面図、 同システムの第2の業務実施支援モジュールにおいて、その処理対象となる監査役会の表示画面図、 同システムの第3の業務実施支援モジュールにおいて、その処理対象となる往査先一覧表の表示画面図である。
実施例に係る監査業務支援システム(以下、単にシステムとも称する)は、図1のように、データの出し入れを行う入出力装置(I/O)1、2と、プログラムやデータの記憶を行う記憶装置(メモリ)3と、その記憶装置3に記憶されているデータに対する演算、処理を行う中央処理装置(CPU)4を備えている。
入出力装置1、2とCPU4、メモリ3とCPU4は、それぞれアドレスバス、コントロールバス及びデータバス5によって結ばれており、CPU4は、メモリ3に記憶されているプログラムを取出し、その命令を実行する処理を繰り返して、各処理毎に入出力装置1、2、メモリ3等に制御信号を出力して、例えば書き替えられたデータをメモリ3に記憶させている。
なお、入力装置1としては、キーボード、マウス、スキャナ等、出力装置2としてはディスプレイ、プリンタ等がある。
命令語の集まりであるプログラムが記憶されている前記メモリ3の領域には、図1のように、本システムの初期設定の処理を行う初期設定モジュール30と、監査役及び監査役会の活動計画を一覧化して、遺漏の無い活動を支援する処理を行うプログラムが記述された活動計画管理モジュール31と、監査役会の権限、監査役の権限と義務等、監査役会の組織と運営に必要な資料の作成と活動を記録し、保存する処理を行うプログラムが記述された第1の業務実施支援モジュール32と、監査法人及び取締役の適正活動を評価・確認するため、監査役会としての議事録の作成及び保存する処理を行うプログラムが記述された第2の業務実施支援モジュール33と、本店・支店・工場、その他の事業所が適法かつ適正に運営されていることを現場で把握し、その状況の記録・保存する処理を行うプログラムが記述された第3の業務実施支援モジュール34と、監査役独任性の観点から、監査報告書の作成に当たり、その判断基準となる資料及び監査役活動を記録、保存する処理を行うプログラムが記述された第4の業務実施支援モジュール35が格納されている。
これらの各モジュール30〜35のプログラムがCPU4により実行されて、各モジュール30〜35に対応した、初期設定制御手段40、活動計画管理制御手段41及び第1〜第4の各業務実施支援制御手段42〜45が構成されるようになっている。
なお、本実施例では、監査役及び監査役会の活動を第1〜第4の各業務実施支援別に分類しているが、この分類に限定されるものではなく、その分類の細分化や拡大化は任意であり、それらに対応してプログラムを記述する。
なお、この実施例においては、表計算ソフトとしてEXCEL(登録商標)を用い、そのプログラムは、必要に応じて、EXCELで用意されているプログラミング言語の「Visual Basic for Applications(VBA)」で記述されている。
また前記メモリ3のデータが記憶されている領域には、
○1 監査役会がその事務局を通じて行う招集通知、資料作成、議事録作成の記録、○2 監査計画案作成の記録、○3 監査日程管理の記録、○4 監査役共有資料管理等の記録が保存され、具体的には上記○1〜○4に対応付けられた図2に示す各書類等の雛型、文書又は定型フォームの各データ、及びこれらのデータが更新された場合には、その更新後の各データ(以下、雛型データと総称する)が格納されている。
なお、前記メモリ3においては、各雛型データをモジュール毎に関連する複数のファイルにまとめて一つのフォルダ、例えば年間スケジュール表フォルダ、総会関連フォルダ、監査役会議事録フォルダ、往査報告書フォルダ、調書フォルダ等に入れたり、さらに階層化させたフォルダに格納してもよい(図1参照)。
前記活動計画管理モジュール31に関連するものとして、監査役及び監査役会の活動計画を一覧化するスケジュール表の雛型データの表示画面例を図3に示す。
前記スケジュール表310は、図3に示されているように、監査対象の法人の名称、本社所在地、監査開始年度、監査開始月を記述する欄、監査役会年間スケジュールとして、事業年度の記載欄、通しNO部欄、日程欄、曜日欄、区分欄、回数欄、ID欄、主な内容を記述する欄、備考欄が設けられている。
区分欄は、監査役会に関連する日程には「監」を、法人打合に関連する日程には「法」を、臨時の監査役会に関連する日程には「臨」を、往査に関連する日程には「往」を、調書に関連する日程には「調」を、総会に関連する日程には「総」、各事業年度に共通する定期的な手続には「定」等を記入する。
これら記入されたデータは、前記活動計画管理制御手段41により、上述の各雛型データの対応する各記載欄にコピーされるように制御される。
例えば、スケジュール表310に記載した項目中の「事業報告の受取日」、「計算書類の受取日」、「監査法人からの監査報告書受取日」、「監査役監査報告書の提出日」、「招集通知受取日」、「定時総会開催日」等の定時総会開催日程が自動的に第1の業務実施支援モジュール32(「定時総会支援モジュール」)の関連するデータ領域に取り込まれる。
なお、逆に各雛型データの記載欄に記載されたデータも、各業務実施支援制御手段42〜45により、前記スケジュール表310の対応する記載欄にコピーされるように制御されるようにしてもよい。
前記スケジュール表310において、その所定のセル(画面上の部位)、例えば前記NO部欄がマウスによりクリックされたときに、該当NOの情報が上部の準備行に表示され、内容を確認後に「準備」ボタン310bがクリックされたときに、そのイベントに関連付けられたプログラムの処理が開始されるイベント駆動型のプログラムが起動される。
即ち、前記NO部欄の何れかがクリックされた場合には、それに対応した内容が上部行の実行準備部310dに表示され、内容を確認し加筆・修正した後に「準備」ボタン310bをクリックすることで、第1の業務実施支援モジュール32、第2の業務実施支援モジュール33、第3の業務実施支援モジュール34又は第4の業務実施支援モジュール35の各プログラムが、それぞれ起動されるようになっている。
このスケジュール表310には、「準備」ボタン310bの他、第一の業務支援モジュールにジャンプする「総会準備」ボタン310a、処理を終了させる「終了」ボタン310cが設けられている。
このようなボタンに対する入力装置としてのマウスのクリックにより、CPUが割込みを受け付けて、所定のアドレスのイベント駆動型プログラムにジャンプさせる制御(詳細は後述)は、各雛型データの「ボタン」がクリックされた場合にも同様に行われる。
前記第1の業務実施支援モジュール32に関連する雛型データとして、監査報告書作成と決算スケジュール表(以下、決算スケジュール表)320の出力例を図4に示す。
前記決算スケジュール表320は、図4に示されているように、開催予定期間、総会準備項目、スケジュール表310の日程を関連付けさせるための日程連携ID、決定開催日、内容、審議・監査役会の各欄が設けられた第1の表と、列方向に証取規定及び決算短信、会社法及び事業報告、計算書類、金融商品取引法及び有価証券報告書、財務諸表、内部統制報告書、行方向に日付欄が設けられた第2の表からなっている。
この第2の表においては、法律等に準拠する各手続等が時系列に配置されて図解化されており、第1の表と共に、現時点の為すべき処理が視覚を通じて認識できるようになっている。
そして、前記決算スケジュール表320の表示画面上で、日程を確認し、それぞれの業務が完結していることを確認することで、必要に応じて書類の「案」段階、「決定」段階を前記第1業務実施支援制御手段32が判断し、「案」、「決定」の文書の発行仕分が行われる。そして法的な基準をクリアーした書類が自動発行され、さらにその原紙(雛型データ)はすべて「総会関連フォルダ」に自動格納される。
また、前記第1の業務実施支援モジュール32に関連するものとして、前記メモリ3には、決算準備処理表(総会前手続表)の雛型データ、監査役・監査役会の新年度対応表(総会後手続表)322の雛型データが格納されている。
前記決算準備処理表(総会前手続表)321は、図5のように、前記決算スケジュール表320の第1の表に対応させた事項の記入欄が設けられ、その下に、監査役会の付議事項が日付順に記載されるようになっている。
この付議事項においては、必要な書類の雛型データをディスプレイ2上で確認したり、プリントできる「確」ボタン、「プリント」ボタンが設けられている。
前記新年度対応表(総会後手続表)322は、図6のように、総会後の監査役会の構成及び運営に関する事項の記入欄が設けられ、監査役会の構成及び運営に関連する、必要な書類の雛型データをディスプレイ上で確認したり、プリントできるボタンが設けられている。
例えば、常任監査役選定書、特定監査役選定書、議長選定書、報酬協議書等の雛型データである。また、監査実施手順の資料の雛型データ等も格納されている。
前記第2の業務実施支援モジュール33に関連するものとして、前記メモリ3には監査役会運営一覧表と共に各監査役会の実施概要書の雛型データが格納されている。
この一覧表331には、図7のようにメモリ3に格納されている招集通知の雛型データ、監査役会議事録の雛型データを呼び出す「通知書作成」、「議事録作成」ボタンが設けられており、これらの雛型データに基づき作成された通知、議事録は、メモリ3のフォルダに格納される。
また、前記メモリ3の監査役会の実施概要書331は、図7のように、審議対象を記載する「考慮事項」欄、開催日時等を記載する欄、今回の議題を記入する欄、議題を決議、審議、協議に区分する欄が設けられている。
「通知書作成」、「議題作成」ボタンによりこれら内容が組み合わされて、その都度の適正な通知書や議事録の雛文書データが作成される。
ここでは監査役会開催通知書、議事録の雛型文書データを確認し、加筆・修正した後、プリントしメモリ3のフォルダに格納ができる。
なお、上述のように、前記第2の業務実施支援モジュール33により利用される雛型データの所定のデータに関しても、前記スケジュール表310に記載した「日程」、「開催目的」等の内容を取込むことができる。
前記第3の業務実施支援モジュール34に関連するものとして、前記メモリ3には監査対象先一覧表(往査先一覧表)の雛型データ、往査履歴書の雛型データ等が格納されている。
監査対象先一覧表340は、図8のように、監査対象先名、称呼、社長・部門長、前回実施、実施日、時間、往査監査役名、監査の主たる目的を記入する欄が設けられている。
この表では、往査通知書の雛型データ、往査実施報告書の雛型データを読み込むボタンが設けられている。
そして、往査先を呼び出すボタンが設けられ、そのボタンをクリックすることにより、デジタル情報化された「往査通知」が作成され、印刷することで、往査先にファックス通知、郵送通知や、デジタル情報のままeメールに添付送信することもできる。さらに、往査後は、報告(書)作成ボタンで通知内容に沿った往査報告書原稿をディスプレイ上に呼び出すことができ、その原稿の項目に従ってヒヤリング内容、評価を記述して、受取資料と共に保存できる。
なお、前記第3の業務実施支援モジュール34により利用されるデータにも、前記スケジュール表310に記載した「日程」、「往査先」、「往査目的」等の内容が取り込まれる。
前記第4の業務実施支援モジュール35に関連するものとして、前記メモリ3には図9に示したような調書管理表350の雛型データが格納されている。
そして、監査役毎の雛型データを読み出して、必要事項を記述して、関連資料と共に保存できる。
この第4の業務実施支援モジュール35により利用されるデータにも、スケジュール表310に記載した「日程」、「往査目的」等の内容が取り込まれる。
本システムのメモリにおいて、保存され読み出される雛型データは、「日本監査役協会」が推奨する雛型文書がベースとなっており、提供される文書内容の法的根拠等が確保されている。
以上のように構成されたシステムにおいて、このシステムを導入するに際し、その導入の便宜及び簡素化を図るために、初期設定モジュール30が用意され、前記CPU4に実行されて初期設定制御手段40が構成されている。
即ち、CPU4に電源が投入されると、CPU4がメモリ3から所定番地(例えば、電源オン時に、リセット信号が加えられる場合には、例えば0番地)のアドレスからプログラムを読み込んでその命令を順次実行され、例えば図10に示したルーチンによる処理が実行される。
ステップ10において初期設定済か否かを判断し、設定済と判断した場合には、活動計画管理モジュール30のプログラムを順次読み込んで、活動計画管理の処理(ステップ12)を行うが、初期設定が済んでいないと判断した場合には、初期設定モジュール30により初期設定の処理(ステップ14)が行われる。
この初期設定処理では図11に示すような画面をディスプレイ2に表示させる制御を行う。
かかる画面に従って、監査の対象となる法人の名称、住所、会計年度、事業年度、企業内連携者の情報、監査法人の情報、監査役会の情報を入力し、監査を行う利用者(監査役)、監査法人、監査の対象となる利用企業の経営環境等の保存による登録が行われる。
図12は、これらの情報が入力された画面を示すもので、これらの情報を確認した後、画面上の「初期化ボタン」をクリックすればよい。
その結果、これらの情報は、前記スケジュール表310を初め、第1から第4業務実施支援モジュールに関する全ての雛型に基本情報が初期セットされ、前記活動計画管理モジュール30による活動計画管理処理(ステップ12)が開始できる準備がなされる。
通常運用の場合は、初期モジュール30を実行しないで、図13のトップメニュー画面300の処理期300aを新しくすることで、前年の実施記録は保存され、保存された情報は次年度用に再利用可能な状態になる。
そして、図13に示すトップメニュー画面が表示されるので、その画面の「監査メニュー」の「I」ボタンをクリックすると、図3に示したスケジュール表310の雛型データが出力され、表示される。
そこで、監査役会監査計画書その付属書類としての「監査役監査年間計画書」等に基づき、監査役、監査役会、監査法人打合会、取締役会、子会社、事業所油、部署等へのヒヤリング活動としての往査、定時総会の事前・事後活動(代表取締役、特定取締役とのやり取りを含む)、その他、上記「監査役監査基準」に準拠した手続を時系列に記載すると共に、それらの実施日時(実施予定日時)等も記載する。また、その後の補充、訂正等を行うこととする。
なお、CPU4は、上記のように記載された該当項目について、メモリ3の雛型データを読込んで、それらの該当項目の検索を行い、その該当項目に記載されたデータを雛型データに書き込み、その雛型データを更新する処理を行う。
即ち、前記活動計画管理モジュールで保存された活動計画のスケジュール表310に記入され、保存される事項に従い、前記各雛型データが書き替えられることとなる。
図14は、完成されたスケジュール表310の表示画面を示している。
前記活動計画管理制御手段41は、スケジュール内容を区分により色分けし、さらにカレンダー情報に基づき過去のスケジュール項目については、それを色分表示を行うことで、監査役の注意を喚起させる。
日常の運用は、前記スケジュール表310の所定の活動項目NOのボタンをクリックすることで、必要に応じて各業務実施支援モジュール31〜35が呼び出され、そのモジュールのガイダンスに従い、処理を進めると、必要に応じて書類が作成され、その作成された書類は、前記業務毎に準備されたフォルダに格納される。よって文書の整理が自動的に完成される。
例えば、図14の項目NO10の部位セル(以下、単にセル)をクリックすると、NO10の内容が310dに表示される。
表示された内容を確認し、加筆・修正した後、310bの準備ボタンをクリックすると、310eの区分が「総」であることから、ステップ16で割込み確認の後、第1業務実施支援処理を起動させる割込み準備のステップ18を行い、特定番地へのジャンプ処理であるステップ20が行われ第1業務実施支援処理の起動ステップ22が開始される。
図14では、310eの区分が「総」であり、ステップ22で第1業務実施支援処理が開始される例が記されているが、項目NOにより区分の内容が変化し、その区分が「監」、「往」、「調」に対応して第2、第3、第4業務実施支援処理が開始されるが、処理手順は同じである。
第1の業務実施支援処理が開始されると、図4の決算スケジュール表320がディスプレイ2に表示されるので、現時点で入力できる最新情報を入力し、更新し、図15のような決算スケジュール表320を完成させる。
この決算スケジュール表320により、株主総会までの手続書類の内容と、その実施状況、手続の流れを理解することができる。
項目NO10の5月15日は、取締役会からの「招集通知」の受領日であることから、同日に受理すれば、「受領確認書」を発行すると同時に所定のフォルダにそれらのデータを格納する。
これらのデータは、後日、図18の総会前手続表321の表示画面のボタンから、確認したり、プリントすることができる。
その他、現時点で入力できる最新情報を入力し、補充して更新することで図16及び図17の各表321、322が完成される。
これらの第1の業務実施支援処理31が終了すると、CPU4のプログラムカウンタ、スタックメモリ等に保存されているアドレスデータに基づき、前記活動計画管理処理が再開されることとなる。
前記スケジュール表310において、第2〜第4の各業務実施支援モジュール32〜35が起動される場合にも、同様な処理手順となる。
例えば、前記第2の業務実施支援モジュール33が起動されると、ディスプレイ2上に「監査役会運営一覧表」が表示され(図7参照)、この一覧表から各「監査役会」の実施概要表331(図18)を確認することもできる。
また、前記第3の業務実施支援モジュール34が起動されると、図19の往査先一覧表340がディスプレイ2上に表示され、往査時間等の詳細を確認・確定の後、「通知作成」ボタンのクリックにより往査通知がデジタルフアイルとして作成される。必要に応じて印刷発行することで、FAX、郵送や、デジタルファイルのeメール添付等で往査通知を行うことができる。
往査先の業務内容に応じてヒヤリング雛型データが準備されており、ボタンのクリックにより、ディスプレイ2上に表示させ、必要に応じてヒヤリング項目を追加することができるのでヒヤリング漏れが防止でき、状況に応じた往査が実現される。
往査後の往査報告書作成時には、往査通知の内容が報告項目タイトルに連動されるため、報告作成時に漏れを防ぐことができる。
また、報告書作成時に、往査実績が時系列に登録され、「報告照会」ボタンにより往査実績一覧表(図示せず)として過年度を含め往査実績を紹介できることから、偏りが無く、漏れの無い往査活動がはかられる。
このように、スケジュール表310を中心に、期中の監査役、監査役会の活動を記録していく場合において、必要な書類の雛型データは予めメモリ3に準備されているので、遺漏のない準備等の処理が可能となっている。
以上のスケジュール表310等の作成結果により、監査役及び監査役会の活動計画として、法律に準拠した手続が記入されたものとなる。そして、前記手続が時系列に記入されており、現時点における前記スケジュール表310の時系列の進捗が色分表示が行われている。
よって、監査役は、現時点において、注意すべき手続を容易に把握することができる。
以上のようなスケジュール表310等の雛型データは、メモリ3に保存されているので、次年度の監査活動のスケジュール表310を作成する際には、そのデータを読み込んで、必要な修正を加えればよい。
例えば、次年度において、前記第2の業務実施支援モジュール33が起動され、前年同時期の監査役会の内容が表示される場合には、今回の議案の内容を更新し、「監査役会招集通知」発行ボタンをクリックすることでフォーマット化された「監査役会招集通知書」内容がデジタル情報として作成される。必要に応じてプリント発行することでFAX、郵送や直接デジタル情報のeメール添付で他の監査役に通知を行うことができる。
また、例えば、監査役会開催後の議事録作成でも、前年の議事録内容がディスプレイ2上で確認できるため、違いを確認しながら議事内容を登録することでフォーマット化された「監査役会議事録」が発行され、その原紙(雛型データ)は全て「監査役会議事録フォルダ」に格納される。これらの手順は臨時監査役会開催時でも同様である。
また、監査法人との定例的な「四半期決算レビュー報告」や「監査報告書提出・説明」での報告会、打ち合わせ会でもその会議録作成時の手順は、前回確認、内容変更、フォーマット化された議事録の作成は同じで、その効果も同じである。
さらに、前記活動計画管理モジュール31により、次年度のスケジュール表310が作成される場合に、前年度のスケジュール表310を読み込み、表示させると共に、前年度の手続項目を全て再利用するか、定期的な手続以外をスケジュール表310から削除することが選択できる。
以上のように構成されたシステムにおいて、前記CPU4のメモリには、前記スケジュール表310の読込、編集、書込みができる特定監査役用起動モジュールが組み込まれている。従って、特定監査役以外の監査役が前記スケジュール表310の編集、書込みに関与できないようにして、スケジュール表管理の一元化により正確性を維持できるようになっている。
なお、前記CPU4は、通信網6を通じて他の監査役、スタッフ等が使用するコンピュータP1、P2・・・に接続されており、前記各モジュールは、常勤監査役用の起動モジュール、或いはスタッフ用の起動モジュールから起動されるようになっている。
本願発明のシステムの効果を纏めれば次のようである。
(1) 雛型と、監査役会運営プロセスを組合わせる仕組みを一般的なOAソフトで実現することができ、OAソフトに関し、一般知識のある人であれば、カスタマイズや、法令改正等の変化に即座に対応可能である。
(2) 監査業務の安全性確保のために、「監査業務手順の定型化」と「監査業務のスケジュール管理」が統合され、遅滞・遺漏のない監査業務の推進が可能となった。
また、定型化されている各種雛型に加え、保存方法も統一されているので、雛形による情報管理の正確性と、検索・取出しの効率化が図れ、監査役業務の安全性の価値を高めることができる。
さらに各種雛型は、特定監査役用のもの、監査役会用のもの等、複雑であるが、予め切り分けられて、ディスプレイ2の表示画面で表示されているので、書類の作成が容易である。
(3) 新規導入企業のために、初期設定モジュールとして「初期セット」用モジュールが準備され、簡単に自社環境設定ができる。
(4) 利用水準維持についても、パソコン利用者に理解し易いOAソフトでパッケージが構成されているため、法令、規定の改定変更等の利用環境変化に対しても個人、即ち、監査役、そのスタッフで対応できる。(5) スタッフが監査業務を補助できる範囲は、そのスタッフの知識等の置かれた環境、時々の業務負荷等の個別事情によって左右されるが、パッケージにより手続の標準化、関係する各種書類の雛型化、作成資料の保存方法の統一等により、置かれた環境、個別事情によって左右されないスタッフ業務が可能となる。また、従来スタッフが関与していた「監査計画案」の作成作業、「監査日程管理」、「共有資料管理」の各作業を削減することができる。(6) OAソフトの基本的機能に、プログラミングによる手続手順を組み込むことで、監査業務のきめ細かい支援が可能と成り、効率性と安全性を確保することができる。(7) 監査役及び監査役会活動の管理に特化した「活動計画管理モジュール」を介することで、監査役は「任務懈怠・善管注意義務違反となる事項」に対し、遺漏のないタイムリーな活動が実現できる。(8) 監査役及び監査役会の活動は各業務実施支援モジュールを介することで不備のない活動と、その活動結果の記録を効率良く作成することができ、同時にそのファイリングもシステムが自動振分を行うことで、情報開示に際しても効率的な対応が可能となる。(9) 監査役の独任制により、監査役が退任した場合に、その業務の引継は特に義務化されてないが、本システムの導入により、業務の引継を円滑に行うことができ、監査役業務の安定化がはかられる。 即ち、監査役の活動は法令で義務付けられているものの他に、独自の意見を述べるに当たり根拠となる裏付けを得るための活動とその記録が重要となる。これらの多くのMUST DOをやり切ることは新任の監査役にとって大きな負担となるが、本システムにより、その対応が明確となり、不備・欠落の無い効率的で安全な業務遂行が保証され、監査役は、独自性ある監査役活動に力点を置くことができる。
(10) また、前年の内容がディスプレイ上で照会できるため、過去の内容を確認しながら、必要な変更を加えることきができるため、漏れのない、状況に応じた記録が可能である。
(11) 本システムは、上記4個の業務実施支援モジュールを直接呼び出して、それぞれの目的に合った文書を作成できる。また「活動計画管理モジュール」を介することで、目的別の業務実施支援モジュールを自動的に呼び出すことができ、システムを意識することなく、監査業務の日常的な言葉でシステムを利用することができる。(12) 監査活動計画の年次初期化の際には、○1 前年度活動項目を全て再利用する、○2 定期的活動以外をスケジュール表から削除する、の二種類が選択できるため、過去の実績を踏まえた利用企業別の安定した監査活動プロセスの定型化と、前年活動と比較した活動計画の組み込みができることで、きめ細やかで遺漏のない監査活動が実現される。(13) 通常一般のOAソフトを利用しているユーザであれば、本システムを稼働させることができ、利用者カスタマイズ性や導入環境設定コストにおいて優位性がある。 また作成された書類のデジタル情報が、その目的別に用意されたフォルダにOAファイルの形で自動格納されるため、作成後の書類についてもユーザがフォルダから取り出して確認することができ、また変更内容をシステムに反映させることができ、次回以降の文書にもその変更を反映させることができる。
本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において、通常の知識を有する者により可能である。
1、2 入出力装置(I/O) 3 記憶装置(メモリ)
4 中央処理装置(CPU) 5 バス
30 初期設定モジュール 31 活動計画管理モジュール
32 第1の業務実施支援モジュール
33 第2の業務実施支援モジュール
34 第3の業務実施支援モジュール
35 第4の業務実施支援モジュール

40 初期設定制御手段 41 活動計画管理制御手段
42〜45 第1〜第4の各業務実施支援制御手段

300 トップメニュー
310 スケジュール表 310a 「総会準備」ボタン
310b 「準備」ボタン 310c 「終了」ボタン
310d スケジュール内容の表示部 310e 「区分」表示セル
320 決算スケジュール表 321 総会前手続表
322 総会後手続表 330 監査役会運営一覧表
331 監査役会の実施概要書 340 監査対象先一覧表
350 調書管理表

40 初期設定制御手段

Claims (8)

  1. 入力装置及び出力装置と、記憶装置と、中央処理装置を用いて、監査役の業務を支援する監査業務支援システムを構築する場合に、
    前記記憶装置は、
    監査役及び監査役会の活動計画が時系列に書込まれる各事業年度毎のスケジュール表の読込み、編集、書込み処理がプログラムされた活動計画管理モジュールと、
    監査役会の権限、監査役の権限と義務、監査役会の組織と運営に必要な資料の作成と活動、特に年度末から定時総会までの期間での諸活動に必要な資料作成を支援し、それらを保存する処理がプログラムされた第1の業務実施支援モジュールと、
    監査法人及び取締役の適正活動を評価・確認するため、監査役会としての議事録の作成及び保存する処理がプログラムされた第2の業務実施支援モジュールと、
    本店・支店・工場、その他の事業所の業務が適法かつ適正に実施されていることを現場で把握し、その状況を記録・保存する処理がプログラムされた第3の業務実施支援モジュールと、
    監査役独任性の観点から、監査報告書の作成に当たり、その判断基準となる資料及び監査役活動を記録、保存する処理がプログラムされた第4の業務実施支援モジュールを格納し、且つ、
    前記記憶装置は、
    前記スケジュール表の雛型データ、第1乃至第4の各業務実施支援モジュールに関連する雛型データ及び更新された各雛型データを格納すると共に、
    前記中央処理装置は、
    前記スケジュール表において、第1乃至第4の業務実施支援モジュールを起動させる指令ボタンを前記出力装置に表示させ、
    その指令ボタンの操作により、第1の業務実施支援モジュールが選択された場合に、そのモジュールに従って、前記出力装置に、前記雛型データとして定時株主総会の日程表(決算スケジュール表)、総会までの手続を表示する総会前手続表又は総会後の手続を表示する総会後手続表を前記出力装置に表示させ、
    前記決算スケジュール表、総会前手続表又は総会後手続表において、総会前の手続又は総会後の手続に関連する前記雛型データを表示させる指令ボタンを前記出力装置に表示させ、
    その指令ボタンの操作により、前記雛型データを前記出力装置に出力させると共に、
    前記中央処理装置は、前記スケジュール表のボタンの操作により、第2の業務実施支援モジュールが選択された場合に、そのモジュールに従って、前記出力装置に、監査役会運営に関する初期画面を表示させ、
    その画面において、監査役会の運営に関する雛型データを読み込ませる指令ボタンを前記出力装置に表示させ、
    その指令ボタンの操作により、前記雛型データを前記出力装置に出力させ、
    前記中央処理装置は、前記スケジュール表のボタンの操作により、第3の業務実施支援モジュールが選択された場合に、そのモジュールに従って、前記出力装置に、往査に関する初期画面を表示させ、
    その画面において、往査に関する雛型データを読み込ませる指令ボタンを前記出力装置に表示させ、
    その指令ボタンの操作により、前記雛型データを前記出力装置に出力させ、
    前記中央処理装置は、前記スケジュール表のボタンの操作により、第4の業務実施支援モジュールが選択された場合に、そのモジュールに従って、前記出力装置に、調書に関する初期画面を表示させ、
    その画面において、調書に関する雛型データを読み込ませる指令ボタンを前記出力装置に表示させ、
    その指令ボタンの操作により、前記雛型データを前記出力装置に出力させることを特徴とする監査業務支援システム。
  2. 前記活動計画管理モジュールにより、次年度のスケジュール表が作成される場合に、前年度のスケジュール表を読み込み、表示させると共に、前年度の手続項目を全て再利用するか、定期的な手続以外をスケジュール表から削除することが選択できることを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システム。
  3. 前記活動計画管理モジュールは、カレンダー情報に基づき、現時点における前記スケジュール表の時系列の色分表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システム。
  4. 前記活動計画管理モジュールによるスケジュール表の読込み後の、編集、書込みは、監査役会のスケジュールを更新できる特定監査役用起動モジュールが起動されたときのみ可能とされ、特定監査役以外の常勤監査役には、スケジュールの読込みのみができることを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システム。
  5. 前記活動計画管理モジュールで保存された活動計画のスケジュール表に記入され、保存される事項に従い、前記各雛型データが書き替えられることを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システム。
  6. 前記第1の業務実施支援モジュールは、前記雛型データの「案」段階、「決定」段階を判断し、「案」又は「決定」の文書の発行仕分けを行うことを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システム。
  7. 前記各モジュールは、常勤監査役用の起動モジュールから起動されることを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システム。
  8. 監査を行う利用者(監査役)、監査法人、監査の対象となる利用企業の経営環境の保存による登録が行われた場合に、前記活動計画管理モジュールを起動させる初期化モジュールを備えることを特徴とする請求項1に記載の監査業務支援システム。
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